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紫の乙女と幸福の歌

1月波煌夜:2012/03/10(土) 12:03:26 HOST:proxy10082.docomo.ne.jp
初めまして。
月波煌夜(つきなみ・かぐや)と申します。
小説を書くのは初めてで、とても緊張しています(^-^;
拙くて見るに耐えない文章かもしれませんが、精一杯頑張りますので、よろしくお願いします。
感想等戴ければ泣いて喜びます。
ですが、月波は非常に小心者です。一つの批判にもガクブルしてしまうと思われます。
なので、厳しい御言葉はできるだけオブラートに包んで戴けると嬉しいです(>_<)



不定期の更新になると思います。
お話は少女小説風をイメージしています。


†主要な登場人物†

ソフィア―――
しあわせを呼ぶと云われる紫の瞳を持つ少女。

シュオン―――
エインズワーズ公爵息。変わり者だが心優しい青年。

シェーラ―――
ソフィア付きのメイド。

ヒース―――
ソフィアの見張り役の従僕。

632ピーチ:2012/08/25(土) 16:16:57 HOST:nptka404.pcsitebrowser.ne.jp
つっきー〉〉

うわやべぇ、つっきーちょー天才!!

十六年…めっちゃ長い時間だよね…

再開、おめでとうございます!!

633月波煌夜:2012/08/25(土) 21:08:17 HOST:proxy10060.docomo.ne.jp


特別編 『悩める王子と銀の妖精 8』





四人は色々なことを話した。


レオンが、ソフィアを心配するシュオンを半ば無理矢理連れ去って退室してしまったので、家族だけでテーブルを囲む。


物心がついたときからしあわせを呼ぶ贈り物《紫水晶》として多くの屋敷を点々とし、沢山の心ない言葉を浴びせかけられてつらい毎日を過ごしたこと。
とある舞踏会で出逢ったシュオンと九年後に再会し、今は彼や優しい使用人たちと共に満たされた日々を送っていること。


アルフレッドやコーネリア、イルゼは顔を曇らせたり、時には声を上げて笑ったりと親身に話を聞いてくれた。



「貴女にソフィアって名前を付けたのはイルゼなのよ」



コーネリアはふふっと目元を和ませる。



「まだこーんなに小さかったのにね。自分の名前はきっちりした音だから、柔らかい感じが良いって言って聞かなかったのよ」



「そうそう、イルゼは小さいときからいつもつんとしてた癖に、ソフィアが生まれたときの喜びようは凄かったな。それはもう、ぴょんぴょんそこら中跳ね回って」



「ちょっと父さん!?」



余計なことを、と父親を睨みつけるイルゼ。
彼女の隣で、ソフィアはこらえきれなくなったように笑いを零した。



「……お姉様が?」



「そうよ。『わたし、お姉さんになるのね!』ってにこにこしちゃって」



「元気に育ちますようにって、時間を決めて毎日お祈りしてたもんな」



「いい加減にしてよ二人とも!?」



激昂したイルゼはテーブルをばんばん叩く。


「ソフィアじゃなくて私の話になってるじゃない!」


「私はお姉様のお話の方が楽しいけど」


「そうだろうそうだろう。よしソフィア、実はイルゼはな―――」


「…………父さん?」


冷たく凍った水色の瞳でちらりと見られ、アルフレッドはすごすごと引き下がった。

コーネリアとソフィアは顔を見合わせてくすりと笑う。


「ねえソフィア、それより私はあの……シュオン、様?の話を詳しく聞きたいんだけど」


イルゼはすぐ隣のソフィアにずいっと顔を近づけた。


「え」


「確かに、それは大事よね」


コーネリアとアルフレッドもうんうんと同意。


「ソフィア、お姉様には正直に答えて。凄く評判は良いけど、実際はどんな方なの?私が見た限りでは、ただのお坊ちゃんじゃなくて、なかなかのやり手っぽいかなって思ったけど」


「イルゼは人を見る目がかなり良いからなぁ」


「ええと……。確かにシュオンは、一癖も二癖もあるけど」


ソフィアは、心から嬉しそうに微笑んで。



「とても優しくて……私を凄く大事にしてくれる人よ」



「……それを聞いて安心したわ」


イルゼも笑って言った。



「つらい思いをしてきたからこそ……これからしあわせになるのよ、ソフィア」



「ええ」



両親と姉に、ソフィアはしっかりと頷いてみせた。

634月波煌夜:2012/08/25(土) 21:10:24 HOST:proxy10060.docomo.ne.jp
>>ピーチ


いや凡才以下です(^_^;)

ありがとう!
あの人見知りのソフィアが大分リラックスできてるし、やっぱり家族は違うんだね(≧∀≦)

635ピーチ:2012/08/26(日) 09:33:40 HOST:nptka402.pcsitebrowser.ne.jp
つっきー〉〉

いやいや!つっきーで凡才以下だったらあたし泣く…

ソフィア様のご家族様ー!!←意味分からんw

636月波煌夜:2012/08/26(日) 19:27:56 HOST:proxy10021.docomo.ne.jp


特別編 『悩める王子と銀の妖精 9』





「……此処にいたのか」



夜風に短めの銀髪を踊らせるイルゼが振り向いた。


「王太子殿下」


「レオンで良い」


レオンはバルコニーの手すりに掴まる彼女の隣に立ち、微笑みかける。


「……は?」


「レオンと呼んでくれないか」


「え、……レオン、殿下?」


「そう……なのだが」


レオンは口元を緩め、



「……一度だけで良い。敬称を付けずに呼んでみてくれ」



「はい!?無理です、そんな無礼なっ」



「無礼かどうかは私が決めることだよ」



イルゼは王太子の命令に逆らうことはできないと判断したのか、助けを求めるように視線をあちこち彷徨わせた後。



「…………レオン」



耳まで真っ赤になって、レオンの顔を見ないまま消え入るような声で言った。


レオンはそれに満足げな笑みを浮かべる。



「有難う」



意味が分からないという顔のイルゼ。
それはそうだ。
レオンだってどうしてこんなことを言い出してしまったのか、自分でも良く分かっていないのだから。


分かることは、ただ一つ。



「……もう、行ってしまうのか」



ソフィアとの再会を果たしたのだから、彼女たちにはもう、この王宮に用はない。
明日にでも発つつもりなのだろう。



―――それが、イルゼと別れることが、嫌でたまらないということ。



「……はい」



イルゼはこくりと頷く。



「仕事がありますから」



「仕事?」



「……一応、家庭教師(ガヴァネス)を少し。専門は裁縫だけですが」



レオンはぱちくりと碧の双眸を瞬かせた。

それから。



「………はははっ!」



自分がおかしくなって、笑ってしまう。



「全く……。こんなことを思いつくなんて。どうやら私は、貴女を引き留める理由を作るのに必死らしい。困ったものだよ」

637ピーチ:2012/08/26(日) 19:55:27 HOST:i118-18-142-51.s11.a046.ap.plala.or.jp
つっきー>>

まさかのレオン殿下、イルゼちゃんを引き止めたい派ですかww

まぁ、あのソフィア様の姉君だからねぇww

638月波煌夜:2012/08/26(日) 21:12:34 HOST:proxy10054.docomo.ne.jp


特別編 『悩める王子と銀の妖精 10』






「……え!?」



驚いたように淡い空色の瞳を見開き、イルゼはかあっと頬を染め、怒ったようにレオンに詰め掛かる。



「ど、どういう意味ですか、それっ」



「どういう意味だろうな。……くくっ」



「笑ってないで答えて下さい!」



イルゼの叱責に、レオンはまた笑って。



「貴女を引き留めるには、具体的にどうするのかって?」



「そっちではなく……あ、いえ、そうですっ」



彼女にしては珍しく、慌てている様子のイルゼ。

レオンは一頻(ひとしき)り笑ってから。



「……私の三番目の妹は裁縫や刺繍の才能が驚異的なまでに皆無でね。ある騎士に世話役や教育係を一任しているのだが、いくらあの万能な男でも無理がある」



そこで一度切り、イルゼの反応を伺う。


イルゼは次の言葉を予想したように、息を呑み込んだ。



「貴女に、妹―――第三王女ルイーズの家庭教師の仕事を依頼したい」



「私に、……王宮仕えをしろということですか」



「そうだ。ルイーズはどうしようもない暴れ馬だが、クロード……奴の騎士にサポートさせるし、それに貴女にならきっと制御できる。働く場所が変わるだけなのだから、負担はないだろう?」



「………………」



王族の家庭教師といえば、名門貴族の出の者ばかり。
ミルフルール家は爵位こそあれ、その現実は没落する寸前。
王宮に勤めるということは、勿論給金も非常に高い位置で安定する。
父母の生活の救済、伯爵家の権威の復興を目指すイルゼにとっては願ってもない話だ。



「無論、休みにはお父上とお母上に会いに帰っても良いし、此処からは近いからソフィア嬢がいるエインズワーズの屋敷に行くこともできる」



「……それは、とても有難いですけど……」



イルゼは疑うように、レオンの顔を見上げた。



「私なんかに……何故、そこまで……」



「貴女を離したくないから」



微笑んで手を伸ばし、レオンはイルゼの滑らかな頬を指先でそっと撫でた。

イルゼはびくんと身体を跳ねさせる。



「それは……どういう、意味ですか」



「知りたい?」



薄い肩に片手を置き、接近してくすりと笑う。

暗がりでも分かるくらい、彼女の白い肌が赤らんでいる。
指先に伝わる熱。



イルゼは視線を逸らし、こくん、と小さく頷いた。


それを見て。



レオンは。




「―――うん。やはりまた今度にしようか」




「…………はああ!?」




人民向けの爽やかな笑みを瞬時に装備、何事もなかったようにイルゼから手を離した。



「こんな早い段階で取って置きの切り札を使うのは面白くない。もっと焦らしてからでないと。……そうだろう、イルゼ?」



茶目っ気たっぷりのウインクをするレオンに、イルゼはぷるぷると震えて。



「こ、……この馬鹿王子ぃ……ッ!」



「おお、その呼び方は新鮮だな。もっと呼んでくれて構わんぞ」



イルゼは涙目で、キッとレオンを睨みつけ。



「タラシ!女の敵!……レオンなんかもう知りませんっ」



お?と思ったのも束の間、イルゼは身を翻すと、つかつかと高いヒールの音を立てて歩き去った。



「ははっ!この私に向かって馬鹿王子ときたか……。ますます惚れそうだな」



バルコニーに残されたレオンは心から楽しそうに笑う。



「さて、未来の妃の機嫌を取りに行きますか」



とある悩みからやっとのことで解放された王太子は、彼の天使―――否、妖精の後ろ姿を追い掛けようと一歩を踏み出した。

639月波煌夜:2012/08/26(日) 21:27:20 HOST:proxy10054.docomo.ne.jp
>>ピーチ

なんかの本で、王族とは伯爵家以上なら結婚できるって記述があったんでマルグリットでもできるよ!イルゼもソフィアも、苦労した子は報われるんだよっていうシンデレラストーリーみたいだね(`・ω・´)

イルゼの話は、またいつか書きたいかもしれない←




【お知らせ的なもの】

さて、月波の心残りだった「ソフィアと家族の再会」も無事終わりましたので、次からは最終回のシェーラ編、そしてソフィア編になります。

ただ、輪をかけてつまらない話を致しますと月波の学校の課題がぱっぱらぱーなことになっておりまして。
しかもすぐに定期考査が控えておりまして。

そんな訳でして、結構迷ったのですが、時間がない中で焦って適当に完結させてしまうよりは、折角ですからじっくりといきたいので、申し訳ありませんがしばらくの間更新はお休みさせて戴きます。
でも寂しかったらスレには出没するかもしれないので、良かったら構ってやって下さい(・∀・)

番外編が完結したら、ピーチとのコラボに移りたいと思います。ごめんねピーチ!

そうしたら、新作の学園ラブコメ(ラブが存在するかは神のみぞ知る)を始める…かもしれません。
『邪気眼少女の攻略法。(仮)』
↑こんな感じのタイトルを見つけたらよろしくです!
痛い中二病の女の子っていいよね…!
あと多分ハンドルネーム変えると思います。


詳しい予告はまた今度!

640ピーチ:2012/08/27(月) 08:11:11 HOST:i118-18-142-51.s11.a046.ap.plala.or.jp
つっきー>>

あー!確かにー!!

……何か何気にイルゼちゃんがかわいいw

…………あたしも課題ぱっぱらぱーだw

学校で居残り喰らうww

641彗斗:2012/08/27(月) 14:07:02 HOST:opt-183-176-175-56.client.pikara.ne.jp
月波さん>>
課題がパッパラパ〜ですか〜私ももうすぐ課題と言う名の殺人狂にに殺されちゃう……ww

それはともかく…イルゼちゃん、流石ソフィア様のお姉さんだからきっと可愛い人なんでしょうね☆

小説にも入れよっと☆

642月波煌夜:2012/08/27(月) 16:24:34 HOST:proxy10039.docomo.ne.jp
ぱっぱらぱーww
…なんかもう物理的に終わる訳ないんだけど頑張りますよ…。
読書感想文とか消えれば良いのに…○| ̄|_



>>ピーチ

イルゼかわいい?(笑)
月波が書く女の子キャラは基本皆シャイになる模様ですw



>>彗斗さん

…刃物を持った殺人鬼に追い掛けられてる気分です(T^T)
イルゼ出して下さいますか!
では説明載っけときます(*^-^)ノ

643ピーチ:2012/08/29(水) 13:41:20 HOST:i118-18-142-51.s11.a046.ap.plala.or.jp
つっきー>>

イルゼちゃあぁぁん!!!

うん、ソフィア様御一行様大好きー!!

644彗斗:2012/08/29(水) 15:43:10 HOST:opt-183-176-175-56.client.pikara.ne.jp
月波さん>>
あ……ついでに教師という名の鬼もやって来たww

これは…正に八方塞がりww 

確実に殺しに来てる…もうすぐ本当に死んじゃうww

645ピーチ:2012/08/30(木) 22:50:28 HOST:i118-18-142-51.s11.a046.ap.plala.or.jp
もしこんな駄文小説を読んでる人が居たらすいませーん!

アイディア綺麗さっぱり消え失せましたー

………いや、何か良く考えたら最初の方の計画しか立ってなくて。

そこで、ほとんどつっきーのまねになるけど、何かリクあったら言ってくださーい

…………今の所、慧斗さんのみが読んでくれてるらしいです。

つっきーもし読んでたら、ほんとごめんまねばっかで!!

646Mako♪:2012/09/03(月) 21:20:26 HOST:hprm-57422.enjoy.ne.jp
ううっ!

再会のシーン…。泣いちゃいました。(T^T)

ソフィア様、家族に会えて、本当に良かったです!!!!

レオン様、恋しちゃいましたー!
叶うとイーネ☆

647ピーチ:2012/09/04(火) 22:21:30 HOST:i118-18-142-51.s11.a046.ap.plala.or.jp
つっきー>>

ごめんなさいすいませんスレ間違えましたー!?

あれ自分のスレに載せるつもりだったやつです!!

ごめんなさいっ!!

648心愛:2013/03/10(日) 09:10:14 HOST:proxyag090.docomo.ne.jp



○| ̄|_←土下座のつもり

何ヶ月返事遅れてんだよバカー! このバカーっ!



>>Mako♪さん

本当すみません…。

レオンも恋しちゃいましたね!
イルゼとしあわせになってもらいたいものですw

ありがとうございます! ソフィアの家族はずっと書きたかったので、そう言っていただけるとすごく嬉しいです(*^-^)ノ



>>ピーチ

すみません今の今まで気づかなくてすみませんほんとに…!





さ、さて!
このスレではとてもとてもお久しぶりです、心愛(元月波)ですヽ(≧▽≦)/

紫の歌、本日で一周年記念ということで、短いながらちょっとした話を載せてみようかなと。
リクは、紫の歌を皆さんが忘れ始めた頃合いに…と企んでいたのですが、まだ使う機会がありません。
本当に、本当にありがたいことです。


それでは始めます!

649心愛:2013/03/10(日) 09:11:02 HOST:proxyag090.docomo.ne.jp


『黄昏の少女と祝福の羽根 1』






「―――ひとつ、買いましょう」




「……えっ?」




花売りの少女―――アイリーンは、驚いて目の前の人物を見た。



少年だ。


彼女よりも三つは年下だろう、子供っぽさが抜けない目鼻立ちはしかし異様なほど整っていて、彼の貴族的な美貌にアイリーンは思わず見惚れてしまう。


―――……なんて綺麗な子。


深い、深い青の髪に冷ややかな鳶色の双眸。
それに、下町の子供には有り得ない上等なコートを着込み、片眼鏡(モノクル)を光らせながら小さな手を差し出している彼は、



「か、可愛い……」



……カチンッという音が、少年の眉間の辺りから確かに聞こえた。


彼の目つきが一気に蔑みの色を帯びる。



「貴女は数秒前にぼくの言ったことも覚えていられないのですか? 蒙昧(もうまい)で卑しい小娘と無駄話をしている暇はぼくには一秒たりともないのですが」



耳を打つ冷罵に、アイリーンは自分が何を言われているのか分からずにまず唖然として、それから、



「あ、ご、ごめんなさいっ」



慌てて、手に持っていた花束を少年に手渡した。


摘んだ野花を新聞紙にくるまれただけのひどくみすぼらしいそれ。


いくら声を張り上げても、誰にも見向きもされなかった乱雑な花束を、どうしてこの少年は買う価値があると判断してくれたのか。
アイリーンは疑問に思う。



「どうも」



少年はそれだけ言ってコートの裾を翻し、左手で彼女へと『何か』を放った。


アイリーンは慌ててそれを受け止め、手のひらを開く。



「……えっ!?」



ずっしりとした重みに、きらきら金色に光る丸いもの。



金貨。



「ま、……待って!」



それが何なのか理解した瞬間、アイリーンは少年を引き留めるべく叫んだ。



「何です」



「いただけません、こんな大金っ」



少年は心から億劫そうに顔をしかめた。



「ご心配なく。貴女にとっては大金でも、ぼくにとってはそれ一枚如きは無価値も同然ですから」



……物凄い台詞だ。


一瞬納得しかけたが、それでもアイリーンの良心がそれを許さない。


たとえそれが大金持ちの貴族様の気まぐれだったとしても、こんな花数本のブーケが何百、いや何千も買えるだろう金を払ってもらうわけにはいかないのだ。



「そっ……それでも駄目です! こんなのと引き換えにいただけるような金額じゃ、全然ありませんからっ」



「……面倒な小娘ですね」



少年は肩をすくめた。



「ぼくが、それが釣り合う価値がこの花束にあると判断したのです。ぼくの審美眼に何か不満がお有りですか?」



……この少年は頭がおかしいのだろうか。

それとも、あまりに恵まれた生活を送っている所為で、金貨の価値というものを理解していない?



なら身分の差なんか関係ない。年上の者として最低限の常識を教えてやらなければと決心し、アイリーンは拳を握った。



「あるに決まってるじゃない! 大有りよ! 君は何も分かってないからそんなことが言えるんだわ。いい、金貨っていうのはほいほい人にあげて良いようなものじゃなくて……って、え? どうしたの?」



身体をくの字に折り曲げ、くっくっ、と何かをこらえるような声を漏らし始めた少年に、アイリーンはびっくりして駆け寄った。



「だ、大丈夫? お腹痛いの? どうしよう、お医者様に診てもらわないと……。でも私、そんなお金持ってな……あ、そうよ、これを使えば良いじゃない!」




「くっ………っあはははは!」




「へっ?」



突然上がった盛大な笑い声に、アイリーンは目を白黒させた。



「……はっ! もしかして変な毒キノコ食べちゃったとかっ? ええとええと、此処から一番近い病院は、確かカーク―――」



「あははははははははっ!」



「わ、私一人で運べるかな……。でも何事も根性だってママも言ってたわ。……よし、頑張るのよアイリーン!」



「ぷ、ふく、く……っ、……小娘」



「なに? そんなにつらい? ……え、ちょ、ちょっと、駄目だよ無理したら!」



少年はアイリーンの制止も聞かずによろよろと立ち上がり、片眼鏡を掛け直した。

650心愛:2013/03/10(日) 10:50:36 HOST:proxyag054.docomo.ne.jp


『黄昏の少女と祝福の羽根 2』





「ふふっ……。このぼくに、こんな物言い……。爵位を継ぐ前から色々な人間を見て来ましたが、こんなに愉快な女に会ったのは初めてですよ……」



「なにか言った?」



「いいえ」



少年は何故か、とても上機嫌な様子で花束を抱え直した。



「残念ですが、ぼくは至って健康です。気遣いは無用ですよ」



「そうなの? 良かった……って良くないよ!」



「はい?」



ぽかんとしてしまう少年。
アイリーンは打って変わって、真剣な顔で言った。



「元気でいるのに、それを残念なんて言っちゃ駄目」



少年は、じっとアイリーンの揺れる瞳を見つめ返す。




「元気になりたくても、なれない人だって……たくさん、いるんだから」




アイリーンの顔に一瞬、暗い影が立ち込める。
沈黙を割り、少年が口を開いた。




「……貴女のご家族のように?」




アイリーンは目を見開く。



「なんで、分かるの」



「あれを見ましたのでね。後はただの推測です」



少年はつい、と少し離れた場所を指差した。

ひとつの、申し訳程度に佇むちっぽけな、まだ真新しい墓石。
その周りには物寂しさを紛らわせるように、小ぶりの野花が一面に咲いていた。
アイリーンが持っているのと、同じ花。


彼女は息を吐いた。



「当たり。ママが眠ってるの」



「いつからです?」



「五日前。……ちゃんとしたお墓も、買ってあげられなかった」



肩を竦め、苦笑する。




「駄目ね。まだ、離れるのが嫌で……唯一の家族、だったから」



「それで、こんな辺鄙な場所で花売りを?」



「そんなとこ」



少年の勘の良さに軽い驚きを覚えながら、アイリーンは頷いた。



「……あはは。お葬式とかの費用で貯金は全部使っちゃったから、ほんとに一文無しなんだ、あたし」



つい、口が滑る。
アイリーンは見知らぬ子供相手に愚痴を零している自分が情けないような気がして、ただその笑みを深くした。



「まだお情けで置いてもらってるけど、家賃も払えてないし。だからこうして、ママの傍で小銭を稼いでるんだ」



はっ、と今まで黙って聞いていた少年が鼻で笑った。




「いい加減強がるのはやめなさい、白々しい」




意味が分からず首を傾げかけた彼女に、少年が続いて冷徹な声を浴びせる。



「貴女、全く吹っ切れていないではないですか」



「……」



再び笑顔を作ろうとして、でも、できなかった。
だらりと腕が下がる。



「娘を縛りつけることで、貴女のお母上が喜ぶとでも?」



何を思ったか、溜め息をついた少年が、突き出た岩にすとんと腰掛けて。
黙って立ち尽くすアイリーンの姿を、やや細めた大きな双眸に映し出し、呟いた。



「……悪くないと思いますよ」



「え?」



反射的に聞き返すと、微かに笑われる。




「夕陽色。……みすぼらしい小娘にしては、悪くない色です」




彼に言われて。
アイリーンは、背中に流れ落ちる、自らの髪を掬い上げた。
赤ともオレンジとも、純粋な金色とも違う、夕映えの雲のように不思議な色。



「そう? あたしは、あんまり好きじゃないんだ」



どうやら話し相手になってくれる気らしい少年に、アイリーンは髪と同色の瞳を静かに向けた。



「ああ、一日が終わっちゃうんだなぁ―――って、虚しくなるから……。太陽が沈むと、なんか変に悲しくなるよ」



「愚かなことで何をうじうじと感傷的になっているのです。沈まない太陽がありますか」



あまりにもあっさりと言われ、拍子抜けしそうになってしまう。



「黄昏の後に、冷たく暗い夜がやってくる。それは、ぼくらがどんなに努力しても、大金を積んでも、どうしようもないことです」



目を丸くしている彼女に、少年は口端を上げて笑んだ。




「―――でも、夜明けのない世界だって、ないでしょう?」

651ピーチ:2013/03/10(日) 17:11:37 HOST:EM49-252-15-7.pool.e-mobile.ne.jp
ここにゃん>>

ひっさびさのこうしーん!

え、この少年ひょっとしてオスヴァルト少年?←

652心愛:2013/03/10(日) 18:59:01 HOST:proxyag117.docomo.ne.jp
>>ピーチ

せいかーい!
オスヴァルトだよ!

『お子様伯爵と未来への翼』にちなみまして、その翼の欠片的な羽根をタイトルに使ってみたw

653心愛:2013/03/10(日) 19:02:26 HOST:proxyag118.docomo.ne.jp


『黄昏の少女と祝福の羽根 3』





それは酷く、月並みな台詞だった。
当たり前のことだった。



「終わりは始まり、と云う言葉もあります」



なのに、
少年の陳腐な、使い古した言葉に、何処か救われている自分がいる。




「貴女の“それ”は、始まりの色なのですよ」




アイリーンはもう一度、自分の髪を見る。


母が残してくれた色。
終わりじゃなくて、新たな始まりの色。


温かなものが込み上げてきて、唇を噛んだ。



始まり。
……だったら。



「あたしは、どうしたら、いいの……?」



譫言(うわごと)のように、呟く。


どうしたらいい?
夜を乗り越え、再び暁の光を呼び戻すには、どうしたらいい?



「死ぬ気で生きなさい」



冷たいようで、温かい声音。



「今生きていることが一番大切で、それだけが真実です。無様でも、笑われても良い。自分だけのしあわせを探しながら、懸命に生きなさい」



アイリーンは、動揺に揺れる瞳で少年を見た。



「あたしのしあわせって……」



「さあ? 甘えないで自分で考えることですね」



はっ、と笑ってあっさり切り捨ててから。


少年はふと物憂げな表情になり、広がる空を見上げた。




「……そう言うぼくも、以前幸福というものの意味を履き違えて、早とちりをしたことがあるのですが」




年齢に見合わない、哀愁が漂う儚い笑みだった。



「その結果、多くの罪なき人を傷つけました」



良く分からずにきょとんとするアイリーンに、少年はふっと微笑を零して。



「でも……もう、ぼくは奇跡なんて曖昧なものは信じませんし、頼る気もありません」



僅かに首を横に振り、

顔を上げ、きっぱりと言い切る。




「ぼくは何より、自分を信じます。可能性を持つ、自分の未来を」




「みらい……」



未来。
誰にだって、当たり前のように与えられたその存在。


なのに少年が口にしたその言葉は、酷く甘美な響きに思えた。



「そう、未来」



少年のコートが翻る。
風に煽られる濃青の髪を小さな手で抑えながら、



「貴女はこれから、無数の道に出逢うでしょう。でも、覚えておきなさい。正しい選択肢なんて最初からありません」



一言も聞き漏らすまいと、アイリーンは懸命に耳を傾ける。
少年の眼差しが和らいだ。




「―――選んだ後で、それを正しいものにしていけば良いのです」




「……そっか」




過去に縛られたまま悩んでいては、今生きているこの時間を無駄にしてしまう。

間違ってもいい。
必要なのは、前へ進むこと。
どちらが前か分からなくても、がむしゃらに頑張ってみること。


……それしか、ない。



「ふん。まあまあ見られる顔をするようになったではないですか」



くくっと喉の奥で笑う少年。


彼は岩から降りて着地し、花束を抱えてそのまま花畑の方へと歩き出した。



「え、えと……」



ついて来い、ということらしい。
アイリーンは慌てて後を追いかける。


少年は、花畑の中を歩き、墓石の前でぴたりと足を止めた。



「……見せかけが豪華なだけで、中身のない花束より」



灰色の石の前に、花束をそっと横たえる。




「こちらの方が、価値のあるものだと思いませんか?」




少年は慣れた様子で十字を切り、瞼を閉じる。


まだ幼く見える少年にも、花を供える人がいるのだろうか。
容姿がそう思わせるだけで、本当はもう少し年上なのかもしれない。



少年が祈りを終えるのを見てから、アイリーンは口を開いた。





「……君は、どんな道を選んだの?」



話を聞く限り、この少年は、とても重い過去を背負っているようだった。
彼がどうして、再び立ち上がることができたのか。


踵を返し、立ち去ろうとしていた少年は足を止め、しばし考えてから。




「ある人に……いえ、一人ではありませんね。“彼ら”に堂々と顔向けできる自分になるための道、でしょうか」

654心愛:2013/03/10(日) 22:08:31 HOST:proxy10023.docomo.ne.jp


『黄昏の少女と祝福の羽根 4』





決して明るい口調ではなかったけれど、そう答えたときの鳶色の瞳は、晴れやかに澄んでいた。



「……今は、この身体を生かしてくれた“彼女”にも、感謝していますよ」



付け足されたその小さな呟きの意味は、良く分からなかったけれど。
アイリーンは微笑む。



「……色々、ありがと。なんか、元気出たかも」



「言っておきますが、貴女に同情した気は全くありませんよ。今までの無駄話はただの独り言ですので」



「うん」



少年のきつく感じられる言い方がなんだか可愛らしくて、アイリーンはもう一度同じ言葉を繰り返した。



「でも、ありがとう」



「……お人好しも過ぎると危険を招きます。精々気をつけることですね」



少年は一瞥を残してアイリーンに背を向け、今度こそ歩き去った。
アイリーンは彼の後ろ姿が丘の向こうに消えるまで、静かに見送る。



「……そういえば、名前も聞けなかったな」



あれだけ色々話をしたのに、馬鹿みたいだ。

アイリーンはくすくすと笑い、それから、光の所為で赤に色づいた瞳を霞ませる。



「道を探しなさい、か」



気持ちに整理はついた。
でも、これから具体的にどうするべきか分からない。



「自分で、決めなきゃ」



そうしなければ何も始まらない。
これから何処に行ったら良いだろう。
アイリーンが頭の中に地図を思い描いていると、




「お? 嬢ちゃん、こんなとこに用でもあんのか?」



旅人といった風情の男が二人、アイリーンに声を掛けてきた。



「あ……えっと……」



アイリーンは、少年のときのように見ず知らずの他人に身の上話をして良いものか、少し迷う。

しかし男たちは彼女の身なりや困惑した様子を見て、大体の事情を察したようだった。




「嬢ちゃんさ。困ってんなら、あそこ―――カークランドの孤児院に行ってみたらどうだ?」




「孤児院?」



アイリーンは素っ頓狂な声を上げる。



「ああ。此処の領主様が経営してる孤児院でね、つい最近出来たから設備が良いと評判なんだ」



「え、領主様……が、作ったんですか? 孤児院を?」



アイリーンは首を傾げる。
そんな事業、このローエン地方の領主である大富豪、カークランド伯爵の派手なイメージに合わない。



「そそ。代替わりしてからしばらくたつけど、病院作ったり貧しい家に巨額の寄付したりしてさ。良い人だよ」



「オスヴァルト様だろ?
この辺も、たまにお忍びで巡回してるらしいぜ。領地の隅の隅もいいとこなのに、熱心だよな」



「そうだったんですか……」



世間知らずな自分が恥ずかしい。



「それよりあんた、身寄りがねえんだろ。ならちょうどいい!」



男は荷物から紙とペンを取り出し、下手な地図を書いてアイリーンに手渡してくれた。



「連れてってやりたいところだが、俺らが行く方向と逆だからな」



「領主様に逢えるかもしんねえぞ」



「あ……ありがとうございます!」



ぺこぺこと頭を下げ、アイリーンは親切な二人組と別れた。

ふう、と息をつき、握りしめてくしゃくしゃになってしまった地図を見る。



「……行って、みようかな」



思わぬ道標。
よしっ、と一人気合いを入れ、アイリーンは何気なくポケットをまさぐり、



「ああーっ!」



唐突に叫んだ。



「金貨!」



無意識のうちにポケットに入れてしまっていたらしい。
アイリーンはその重みも忘れて少年と別れてしまった自分を呪う。



「うー……今は借りるしかないか……でもでもっ! 次逢ったら、絶対返すんだから!」



いつになるか、分からないけれど。
願い続けていれば、いつか巡り逢えると信じよう。
自分の未来を、信じてみよう。



アイリーンは、笑顔で後ろを振り返った。



「ママ。寂しいけど……いったん、お別れ」



墓石を撫でる。
それから、ゆっくりと手を離した。




「あたし、頑張ってくるから!」




祝福するように、吹き抜けた風が色鮮やかな髪と、野花とを揺らす。
夕焼けの光が、ふわりと舞う羽根の如き優しさで、新たな道を歩き出す少女を柔らかに包み込んでいた。

655たっくん:2013/03/11(月) 10:15:03 HOST:zaq31fa58ac.zaq.ne.jp
たっくん
『貴方のサイフは私のものです。どうか小銭を』

サツ
『たっくん・・あんた>>1さんのサイフを懐に入れた張本人か。
あんたも組織の一員だったのか・・?』

たっくん
『いやいや誤解しないで下さい。私は一般人です。
一般人のまま名無しさんのサイフを欲しています。
言ってみれば私こそ、はじめて名無しさんのサイフを手にした男というわけです。』

サツ『そんな事誇らしげにいうな。』

たっくん
『いやいやそんな・・。何をほざこうが
>>1さんの小銭は私のものですからね。』

小銭下さいね1さん

656ピーチ:2013/03/12(火) 14:59:45 HOST:EM1-114-198-155.pool.e-mobile.ne.jp
ここにゃん>>

アイリーンちゃん目が丸くなりそーだねーw←

オスヴァルト様も丸くなったよねー←

657心愛:2013/03/12(火) 18:50:13 HOST:proxy10065.docomo.ne.jp
>>ピーチ

オスヴァルトはもう、ソフィアのこと恨んでないよって台詞も言わせておきたかったのですw


アイリーンとオスヴァルトがばったり逢ったりしたらどんな反応するのか…だいたい予測つきそうな気も←
ひねくれたお子様なオスヴァルトには、天然入ってるけどお姉さんぽいアイリーンとくっついたりしてくれたらいいなぁ。

658ピーチ:2013/03/13(水) 05:05:21 HOST:EM114-51-28-190.pool.e-mobile.ne.jp
ここにゃん>>

ばったりって言っていいんだ!? 向かってるんじゃなく!

あー、確かに若干天然入りだよねアイリーンちゃん!←

659心愛:2013/03/13(水) 22:05:38 HOST:proxy10010.docomo.ne.jp
>>ピーチ

一応偶然だからね、逢うの!


オスヴァルトにはこういう真っ直ぐな子が合うと思ってたのよね。
遊ばれつつ喧嘩ふっかけつつ仲良くやってくれるさw

660彗斗:2013/03/14(木) 16:41:09 HOST:opt-115-30-217-109.client.pikara.ne.jp
心愛さん>>

早速来てみました☆

心愛さん>>

正直、最初から読んでまさかのオスヴァルトには驚いた……

あれ? どこかで頭打った? みたいなww

悪役にはとことん悪いイメージを持ってしまう私はオスヴァルトをちょっと見なおしました(笑)

661彗斗:2013/03/14(木) 18:37:04 HOST:opt-115-30-217-109.client.pikara.ne.jp
心愛さん>>

何かややこしい事をしてしまった―!?

すみません入力ミスです……

662名無しさん:2013/03/15(金) 05:36:47 HOST:EM49-252-224-96.pool.e-mobile.ne.jp
ここにゃん>>

真っ直ぐ過ぎないですかねぇ……?

まぁ確かに! とか思ったあたしもあたしだけどw←

663心愛:2013/03/16(土) 10:57:44 HOST:proxy10068.docomo.ne.jp
>>彗斗さん

まさかのオスヴァルトですw
もともと口は悪いけどいい子なんですよ!
お父さん亡くなったり不幸なトラブルが続いて暴走しちゃっただけなんです!

ここあ作品……少なくとも、紫の歌では悪役はいませんよ〜(o^_^o)
これでオスヴァルト少年を少しでも見直していただけたなら幸いですw



>>ピーチ

下町出身でお姉さん気質のアイリーンは、たぶん孤児院の子供たちのリーダー的存在になることでしょうw
見回りに来たオスヴァルトと揉めたりなんだりしながら頑張ってほしいなぁ←
あのオスヴァルトを笑わせられる逸材なんだから、相性は悪くないはず!

664ピーチ:2013/03/16(土) 21:02:35 HOST:EM114-51-179-122.pool.e-mobile.ne.jp
ここにゃん>>

お姉さん気質か! それもうらやましいかも!←

「あの」オスヴァルト少年を笑わせられる……?

で、でもまぁ、根性悪はいないよね! ここにゃんキャラで!

665心愛:2013/03/18(月) 17:17:08 HOST:proxyag096.docomo.ne.jp
>>ピーチ

ここあキャラはいくら腹黒でもなんだかんだで悪い子じゃないからw

今のところは、根性悪さんはいないぜ←

666彗斗:2013/03/18(月) 22:46:03 HOST:opt-115-30-217-109.client.pikara.ne.jp
心愛さん>>

それなら私の作品の方でも、安心してどの人からでも書けるって訳ですね☆
未だ出していないのがティルダのお姉さんとレイさん、あと話にもなっているオスヴァルトもアイリーンちゃんも……

まぁそれはそれとして、心愛さんの方から私の作品にこの子は出して欲しい! 等々があるのなら喜んで引き受けますよ☆

667心愛:2013/03/18(月) 23:11:47 HOST:proxy10069.docomo.ne.jp
>>彗斗さん


クラウスはティルダのお兄さんですよー(笑)

え、アイリーンも出してくださるんですか!?
それならオスヴァルトとレイさんも、もしやってなかったら三人合わせてキャラ紹介しちゃいましょうか? あれ、二人はやりましたっけ…?←


うーん。
出してほしい子…紫の歌では完璧出尽くしましたね!
ヒースの兄姉はここあもまだ書いてないしなぁ。
ここは思い切ってソラの波紋のミレーユと空牙をお願いして…でも無理があるかなぁ…(´・ω・`)
悩むところですw

668彗斗:2013/03/18(月) 23:46:45 HOST:opt-115-30-217-109.client.pikara.ne.jp
心愛さん>>

あ〜!! クラウスを書き忘れてたww

はてさて、私も誰をやって下さって、誰をやって下さっていないかハッキリと覚えておりません(汗)

お? ミレーユちゃんと空牙君をですか!(その発想は流石に出来なかったw) この二人が加わると面白い事になりそうですね!
私の観点から言いますとこの二人も入れてみたいなぁ……と思ってますが駄目ですかね?

669ピーチ:2013/03/19(火) 05:30:22 HOST:EM114-51-37-149.pool.e-mobile.ne.jp
ここにゃん>>

だよね根性悪さんはいないよね!←

いーなー慧斗さんいーなー!

あたしも空牙くんたちとのコラボやってみたーい

…とか何とか言い出すと全部ヒナさんたちとかやりたくなっちゃうんだけどね←

670心愛:2013/03/19(火) 20:40:20 HOST:proxy10051.docomo.ne.jp
>>彗斗さん

あ、ほんとですか?

これから本編ではミレーユの秘密が暴かれるので、あんまり深くはつっこまずの方がいいかもですね…うーん。

それから、できるだけソフィアたち紫の歌キャラと、ソラの波紋キャラは直接的には会わせないでいただきたいな、と。
ここあのつまらないこだわりで大変申し訳ないんですが←


それでも構わなければ、とりあえず時間あるときに一回ソラの波紋を、今までの分読み直していただけたら幸いですw
押し付けがましい上にお手数かけてすみませんが、空牙とミレーユの会話のやりとりとかも例がたくさんあった方が書きやすいでしょうし、「こいつも新しく使ってもいいかも」というキャラがいれば言ってくだされば喜んで紹介文書きますので!


クラウスとティルダ兄妹はやった気がするので、紫の歌からはオスヴァルトとアイリーン、レイさんでもプロフィール書いときましょうか←




>>ピーチ

もちろんOKだとも!
ただ、彗斗さん宛てにも書いたけど、これからミレーユのネタばらしするんで、急がないならもうちょい待ってくれてもいいかい…?

うん、そう言ってくれるだけでここあは涙が止まらないよ(;_;)

671ピーチ:2013/03/19(火) 21:57:33 HOST:EM114-51-160-122.pool.e-mobile.ne.jp
ここにゃん>>

いいいいいいいの!?

もちろんですとも待ちますとも! もう受験生だけど!←

じゃあ邪気眼少女から始めちゃっていいですかね……?

672ピーチ:2013/03/19(火) 22:28:57 HOST:EM114-51-160-122.pool.e-mobile.ne.jp
紫と紅と黒




「ありがとうシェーラちゃん。多分、『あの』言葉よりも先に可愛いって言われたの、初めてだわ」
 苦笑気味に笑ったあおりの言葉に、少女が首を捻った。
「何でですか? 可愛いのに」
 シェーラの言葉を聞いた天音の肩が、傍で小さく震え出す。柊一と昇は、どこか気まずそうな表情であらぬ方を見ていた。
「? 昇さん、柊一さん?」
 呼ばれた二人が苦く笑いながら顔を見合わせる。
 それを見たあおりの瞳に、ほんの一瞬殺気が満ちた。
「教えてあげましょうか? あたしの名前を聞いた昇が、最初に何て言ったか」
「え?」
 傍で黙って聞いていたソフィアたちも、興味を持ったらしく無言で集まる。
 それを見て苦笑したあおりが、変に晴れやかな笑みを浮かべた。
「最初にあたしの名前を聞いた昇が言ったことがね」
 ちらと青年を伺い見て、少女が一段低くなった声で言った。
『―――あおり? 何かあおりんごみてぇだなー』
「……って、言ったの」
 ねぇ? と笑顔で確認するあおりに、昇が降参と言うかのように片手を上げた。
「だから悪かったって! それに、俺だけじゃねぇだろ?」
「あ、そうだったね。ね、天神さん?」
 少女の問いに対し、是を唱えるかのように青年が苦く笑う。
「と、ところで天音! これどーする?」
 話題を切り替えた昇が、天音に言った。それを受けた天音が再び思案に暮れる。
「……先に私が戻って、私が着いた頃に柊たちが送る…とかしか、方法なんて浮かばないわよ?」
「あ、じゃあそうする?」
「え?」
 あまりにもあっさりとした返答に、思わず天音とあおりが問い返す。柊一が笑った。
「でも、天音が戻るんじゃなくて、俺たちが先に戻る。それでいいだろ?」
 もうしばらく残っててほしそうだしね、と言う彼の言葉に、天音がソフィアたちを振り返る。
 そしてしばらく考えた後、やがて諦めたように息を吐いた。
「じゃあ、そっちは頼むわ。気配は一瞬で消せるはずだから」
「うん」
 答えた柊一が小さく何かを唱える。瞬間、漆黒の突風が巻き起こった。
「じゃあ、俺たちはこれで」
 穏やかに笑った柊一が、シュオンにそう告げた。それとほぼ同時に、昇が片手を上げる。
「ヒー……じゃなくて黒髪も、」
「俺の名前はヒース=ユーゼルだっつってんだろーがっ! 何回言えば……っ」
「あーはいはい分かった分かった」
 まるで子供のけんかである。
 軽く嘆息した柊一と昇の姿は、今度こそ見えなくなった。

673彗斗:2013/03/19(火) 23:42:48 HOST:opt-115-30-217-109.client.pikara.ne.jp
心愛さん>>

すぐにミレーユちゃん達を起用するとは言っておりませんので、そこの所は安心しておいて下さい。それに私はミレーユちゃん達のストーリーとソフィア様達のストーリーを全くの別物にしておりますので、私からすれば都合のいい話です☆
……よし、それじゃ読み直して無かったから、明日からソラの波紋を一から読み直すついでに使ってみるキャラクターさん達を選ぶとしますかww

それじゃあ、御三方のプロフィールの方もお願いしますm(_ _)m

674心愛:2013/03/20(水) 10:10:13 HOST:proxy10055.docomo.ne.jp
>>ピーチ

ここあももう受験生だ!←
うん、邪気眼少女もだけど、紫の歌とは融合しないでもらえるとありがたいんだけど大丈夫?
できれば別スレ立ててほしいな。


あとピーチ、スレ違いだぞっ!(o^_^o)

…あおりんご。
か、かわいいじゃないか! どっちにしても!

ヒースと相変わらずのケンカっぷりをどうもありがとう昇くん!
柊一くんもお疲れ様でした!



>>彗斗さん

ありがとうございます! それは助かります!

長くなってきましたが、さらっと目を通してやってくださいな←

邪気眼少女を一段落つけたら、ソラの波紋にも本格的に手を着け始めますね。

プロフィールの件、了解しました(`・ω・´)

675ピーチ:2013/03/20(水) 19:37:43 HOST:EM1-114-57-214.pool.e-mobile.ne.jp
ここにゃん>>

だよねー! 初めてだからどんな勉強したらいいのか分かんないw

うん、邪気眼少女もソラの波紋もそれぞれでスレ立てさせてもらえたらうれしいなと←

ごめんなさい今気づきましたー!! 自分のスレにもちゃんと書いときますから!

あ、それとヒナさんたちはスレ立てちゃっていいですかね?

あおりんご、かなーり前から考えてたw

昇は多分ヒース以上にキレやすいよ! 多分だけど!

676心愛:2013/03/20(水) 23:23:41 HOST:proxyag096.docomo.ne.jp
>>ピーチ

受験勉強は、やべえって焦り出す気持ちがあればそれなりになんとかなるものだと思うよ←
ここあは結構のんびーりしすぎたから後で苦労したけども!


ヒースはキレやすいってよりは怒鳴りツッコミが多いだけだからねw


スレ立てよろしくー!
あ、でもタイトルとか決めちゃった方がよくない?
あと、主に誰を使ってくれる予定?

677ピーチ:2013/03/23(土) 09:53:27 HOST:EM1-114-3-215.pool.e-mobile.ne.jp
ここにゃん>>

あたしはやべぇって段階以上にやばい気がする←

主に使わせていただきたいのはヒナさんと美羽ちゃんと美空先輩と夕紀ちゃん始めとするクラスメイトの方々と昴さん……かなぁ? あ、他にもいるかもだけど今はこれくらい!

あ、それとヒナさんたちの学校って何県にあるのー?

いきなりごめんね!

678心愛:2013/03/23(土) 18:54:30 HOST:proxy10070.docomo.ne.jp
>>ピーチ

どうせこのスレ当分使わないし、ここで話し合いしちゃえw



ヒナ、美羽、夕紀、苺花は本編スレのキャラ紹介を見てくれるかい…?

他に質問あったらなんでも言ってね!

使わなかったらいいんだけど一応ざっくりまとめ↓




*春山慎太郎(はるやま しんたろう)


金髪不良風ドM。
一人称俺、軽い感じの口調(あくまでここあ主観)。
ただのチャラいアホかと思いきや、意外と頭良かったり友達思いだったりする。
暴力はお任せ! っていうか超ウェルカム!
実は、その気になればケンカは強かったり。
他メンバーの呼び方はそれぞれ「ヒナ」「結野ちゃん」「姫宮ちゃん」「柚木園」「結野先輩」など。
美羽や夕紀にちょっかい出しては苺花とヒナに制裁を受けている。それで悦ぶ。



*結野美空(ゆいの みく)


美羽の姉で高二。
一人称「あたし」、黒髪ツインテールの美少女先輩。
いっそ芸術的なまでのドジで、それもウケるのかかなりの人気者。
美羽大好き。すべての行動はほぼ美羽に直結する(ダンス部部長なのも勉強とスポーツ頑張るのも目立って美羽の立ち位置を向上するため、ヒナに絡むのも美羽を助けるため)。
「美羽ちゃん」「圭くん」「昴」「王子」「姫」など。

一人、または昴と二人きりになると冷静な本来の性格が出るけどそれは特に触れなくていいと思う。
この作品で一番厄介な人物。



*一ノ瀬昴(いちのせ すばる)


一人称「私」、20代前半。
常識人で、好青年の代表のような好青年。
美空の執事に相応しく万能だが、美空に色々な意味で振り回されてばかりいる可哀想な大人。

実は外国人の血が入っている。
黒髪に淡いブルーの瞳、燕尾服(を兼ねた執事服)着用。
美空を密かに恋い慕う。

美空は「お嬢様」。「美羽様」「圭様」以外は基本名字に様付け。



あとヒナたちの高校はここあの学校をモデルにしてるので詳しくはちょっと……ごめんね。
関東の田舎だよ←


初めて会う人に関しては、だいたい彩が学校に来ちゃったときと同じリアクションかな、と。
美羽は人見知りだからヒナの後ろに隠れてそうだけど、素敵能力には反応しそう。
クラスメイト男子は女性なら誰でも大歓迎でもてなすと思うよ!


あと年上にはちゃんと敬語使えるメンバーなのでご安心を!

679ピーチ:2013/03/23(土) 21:57:40 HOST:EM49-252-247-164.pool.e-mobile.ne.jp
ここにゃん>>

いいの!? ここで話し合いしちゃっていいの!?←

見たよー!そしてわざわざありがとう!

あ、だよねごめんね無神経に聞いちゃって……

じゃあ早速スレ立てさせていただきます!←

680心愛:2013/03/24(日) 00:02:51 HOST:proxy10055.docomo.ne.jp
>>ピーチ

や、なければいいけどね!


がんばれピーチ!
ここあは無責任にわくわく待ってるよ!(ぉい

681ピーチ:2013/03/24(日) 00:16:34 HOST:EM49-252-247-164.pool.e-mobile.ne.jp
ここにゃん>>

頑張るよ!

大切なキャラ様を貸してくださったここにゃんのために!←


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