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紫の乙女と幸福の歌
1
:
月波煌夜
:2012/03/10(土) 12:03:26 HOST:proxy10082.docomo.ne.jp
初めまして。
月波煌夜(つきなみ・かぐや)と申します。
小説を書くのは初めてで、とても緊張しています(^-^;
拙くて見るに耐えない文章かもしれませんが、精一杯頑張りますので、よろしくお願いします。
感想等戴ければ泣いて喜びます。
ですが、月波は非常に小心者です。一つの批判にもガクブルしてしまうと思われます。
なので、厳しい御言葉はできるだけオブラートに包んで戴けると嬉しいです(>_<)
不定期の更新になると思います。
お話は少女小説風をイメージしています。
†主要な登場人物†
ソフィア―――
しあわせを呼ぶと云われる紫の瞳を持つ少女。
シュオン―――
エインズワーズ公爵息。変わり者だが心優しい青年。
シェーラ―――
ソフィア付きのメイド。
ヒース―――
ソフィアの見張り役の従僕。
79
:
月波煌夜
:2012/03/21(水) 12:49:24 HOST:proxyag108.docomo.ne.jp
>>78
いやいやそれはないw
…って外国人!?
何故に!?
80
:
燐
:2012/03/21(水) 12:54:34 HOST:zaqdadc2a8b.zaq.ne.jp
かぐちゃん>>
いや、馬鹿だよw
真面目そうに見えて実は○○でした!!みたいなオチだからw
お父さんに良く言われるんだよ…。
[日本語ちゃんとしてない!!]
とか何とか…etc
見た目じゃなく、性格や口調で良く言われるなw
81
:
乃亜
:2012/03/21(水) 15:45:49 HOST:p2178-ipngn100203sasajima.aichi.ocn.ne.jp
月波さんコメありがとうございますm(_ _)m
とっても良かったです( ´ ▽ ` )ノ
続きが気になります!!
82
:
月波煌夜
:2012/03/21(水) 19:07:40 HOST:proxy10078.docomo.ne.jp
>>燐
いやいやいやいや(^o^)
って、でも外国人ぽいて言われるって凄い才能だよねw
英語得意だったり?ww
83
:
燐
:2012/03/21(水) 19:09:33 HOST:zaqdadc2a8b.zaq.ne.jp
かぐちゃん>>
いや、得意じゃないなw
国語は得意なんだけどね…。
84
:
月波煌夜
:2012/03/21(水) 19:10:42 HOST:proxy10078.docomo.ne.jp
>>乃亜さん
うああああこちらこそ有難う御座います…!
そう言っていただけるとほんと嬉しいですっ(〃▽〃)
全部丁寧に読ませていただくので、どんどんコメしてくださいね!
85
:
乃亜
:2012/03/21(水) 22:15:58 HOST:p2178-ipngn100203sasajima.aichi.ocn.ne.jp
どんどんコメしてくね〜( ´ ▽ ` )ノ
頑張ってください!!
86
:
月波煌夜
:2012/03/22(木) 10:06:31 HOST:proxyag116.docomo.ne.jp
Ⅱ.『願いのカタチ 4』
「………………っ」
初めてだった。
誰かが、ソフィアの為にこんな表情を作るのは。
身体ががくがくと震えていことに気づき、ぎゅっと手のひらを握った。
ふと、頭の片隅であの時握ったシェーラの手の温かさを思い出す。
「……百年に一度の《紫水晶》なんだ、この社会の貴族連中はこぞって君を利用したがるだろう。でも、君が望んでそうなっているんじゃないんだろう?……きっと、凄くつらいと思う」
シュオンは、王族の血をも継ぐ誉れ高き名門エインズワーズ公爵家の跡取り息子。
華やかな社交界の裏でひしめく陰謀や画策のことは、重々承知しているのだろう。それらを全て完全に理解した上での彼の言葉は、強くソフィアの胸を打った。
「でもね」
シュオンはそこで一旦区切り、ソフィアの紫の瞳を覗き込んで、言った。
「僕らは、君を利用しない。《紫水晶》の力を利用しようと思って、君を迎え入れた訳じゃないよ。それだけは信じてほしい」
―――……そんなことが、あってもいいの?
ソフィアは、未だに信じられない思いで一杯だった。
―――……ほんとうに?
信じれば信じるほど、裏切られたときの痛みは大きい。他でもない、ソフィア自身が嫌になるほど幾度も経験してきたことだ。
……でも。
―――信じても、いいの……?
「だから……ちょっとずつでもいいから、仲良くしてくれたら嬉しいな」
シュオンは頬を僅かに染め、照れくさそうに、少年のようなあどけない微笑みを作る。
今までの、甘くとろけるような魅力的な微笑とはまた違うその笑顔。
「…………………!」
思わずソフィアの胸がきゅんっと高鳴り―――
―――き、きゅんって何よばかじゃないのっ?
とても相手の顔を直視できなくて、また光の速さで下を向く。
頬や耳が焼けそうなほど熱くなり、その妙に居心地の悪い感覚に、意味もなく椅子にもぞもぞと座り直してみる。
優しい春の風が、心地良い沈黙を守る二人の頬の熱を攫い、金と銀の髪をサラサラと揺らしていった。
と、そこで。
「ヒースぅぅうううう!はあっ、はあっ……いい加減答えなさい!シュオン様とはデキてるのデキてないのっ?」
「デキてる訳がねぇだろうが気色悪い!つかいつの間にどんだけ趣旨変わったんだよ明らかにおかしいだろ!」
「はあっ……今メイドの中で超話題なのよ!?あたしは良くわかんないけどさ!何か自分たちで『シュオン様×ヒース』だっけ?……いろんな本を作って売り買いしてる子もいるんだから!」
「ぎゃああああああああああッ!」
やたら女がキラキラした目で見てくると思ったよちくしょおおおおお、と叫びながら全力疾走するヒース、と息切れしつつも必死に追いかけるシェーラ。
「……………中、入ろっか」
「……………はい」
ソフィアとの良い感じの空気を邪魔されたシュオンはにこにことした笑みを取り戻しながらも、その瞳は一ミリたりとも笑っていなかった。
87
:
ピーチ
:2012/03/24(土) 14:01:03 HOST:i118-18-136-9.s11.a046.ap.plala.or.jp
かぐやさん>>
久しぶりーー!!
うん!タメでも何でもいーよーww←自分が敬語使え!
88
:
月波煌夜
:2012/03/24(土) 19:43:24 HOST:proxyag116.docomo.ne.jp
Ⅱ. 『願いのカタチ 5』
アルコールランプの青と橙の炎が、薄暗い部屋を妖しく照らし出す。
フラスコや試験管、様々な実験器具が無造作に転がる、気味が悪い―――もとい、個性的でとても味わいのある部屋の奥、青年が一人、粗末な椅子に座っていた。
闇の中、本人の輝きで、精緻な美貌が浮かび上がる。
髪は純金、瞳はサファイア。滑らかで、健康的な美に溢れた仄白い肌。
美青年は蠱惑的に碧い瞳を細め、恍惚とした眼差しで手に持ったビーカーの中の揺らめく液体を見つめた。
「そろそろ、かな……」
呟き、熱していた試験管を手に取り、中の琥珀色の液体をビーカーに流し入れる。
「ふふっ……」
薄く、形の良い唇から吐息と共に嘲(わら)い声が漏れ―――
「シュオンいるかー?って暗ッ!」
目つきと言葉遣いの悪い青年―――ヒースが扉を勢い良く開けた。
「わっ」
突然の侵入者と急についた明かりに、薬品を調合していたシュオンの手元が狂い、試験管が床に落ちて中の液体を吐き出す。
「あああああ……っ!この薬液、精製するのに一週間かかったのに……!」
悲痛な表情で床にしゃがみこむシュオンを見て、ヒースがばつが悪そうな顔で頭を掻く。
「わ、悪かったよ……。あー……何作ってたんだ?」
シュオンはたちまち花が咲いたような笑顔になり、
「致死率99%、超高純度濃縮毒液キャンディ」
「前言撤回だッ!ま、ま、またお前はぁ……!で、でも良かった阻止できて……」
「え、もう完成してるよ?」
シュオンが机の上のビーカーを指差す。
「それを早く言えぇッ!」
ヒースがビーカーを覗き込み、
「……なあシュオン、俺はこーいう化学とかには全く詳しくないんだが……何でこの固形物蛍光ピンクなんだよ!出てる煙も極彩色だし明らかにおかしいだろッ!?」
「え、綺麗でしょ?」
「お前の感性には心底脱帽するわ!」
「やだなぁ、そんなに褒めないでよ気持ち悪い」
「褒めてねえ―――!つーかお前ほんと性格悪いな!」
「有難う、最高の褒め言葉だよ」
「うがぁ―――ッ!」
「あはは。こんなにバカにして楽しい人ってそうそういないよねえ」
シュオンは軽やかに笑う。その純粋で子供っぽい笑顔は普段彼が振りまいている大人びていて華やかな微笑とは全く違い、そのギャップに、目にした女性は魅了されてしまうのだが、残念ながらというか幸運にもというか、今向き合っているのは野郎一人なので問題はない。
「……ねえヒース、ソフィアはどうしたの?」
ふと疑問に思ったシュオンは、ぎぎぎと歯軋りしているヒースに聞いてみる。
ちなみに、こんな単純バカだが、従僕(フットマン)の中でのヒースの能力や反射神経はずば抜けている。
本人曰わく『散々小せぇ頃からお前の度を超した悪戯に身体で耐えてきたからな、そりゃ鍛えられるわ』とのことなのだが、そんなことはシュオンには関係ないので気にしない。
「仮眠取る時間貰ったんだよ、四時間くらい。今は他のやつに代わってもらってる」
「ふーん。昨日は寝たの?」
「んな訳ねーだろ。ここ連日公爵とお前にほとんど不眠不休でこき使われ続けた上に、昨日からは御嬢様の部屋の前張ってたんだからな」
……さすが、とシュオンは内心にやりと笑う。
こちらを睨むヒースの顔には、疲労の色は全く見えない。
こうでなくては、自分の親友は務まらないというものだろう。
「……ん。お疲れ」
「な、何をたくらんでるんだよ……お前が俺を労(ねぎら)うとか、何かの前触れだとしか思えねえ……」
シュオンはにっこり笑顔のまま、明日のヒースの休憩時間に、珍しい薬品の材料の調達を命じることを決定した。
「で、わざわざその仮眠時間に、なんでわざわざ僕を探しにきたわけ?」
「お前絶対薬液駄目にしたの根に持ってるだろ……」
「そんなことないよ?」
怖ええ、と顔を引きつらせつつ、ヒースはこう切り出した。
89
:
月波煌夜
:2012/03/24(土) 19:49:16 HOST:proxyag115.docomo.ne.jp
>>ピーチ
有難う!
でわでわ遠慮なく(≧∀≦)
月波のことも好きなように呼んでくださいな♪
90
:
ピーチ
:2012/03/25(日) 01:07:05 HOST:i118-18-136-9.s11.a046.ap.plala.or.jp
かぐやさん>>
・・・こっちの方が慣れた・・・←意味無いことをする大バカww
まぁ・・・いーよねー((笑
91
:
月波煌夜
:2012/03/25(日) 11:33:41 HOST:proxy10066.docomo.ne.jp
>>ピーチ
いーよね(^-^)v
92
:
ピーチ
:2012/03/25(日) 12:29:09 HOST:i118-18-136-9.s11.a046.ap.plala.or.jp
かぐやさん>>
だーよねー^0^
更新待ってまーす!!
93
:
月波煌夜
:2012/03/25(日) 17:54:43 HOST:proxy10046.docomo.ne.jp
>>ピーチ
有難う!
がんばるよー( ´艸`)
94
:
月波煌夜
:2012/03/25(日) 22:23:31 HOST:proxy10064.docomo.ne.jp
Ⅱ. 『願いのカタチ 6』
「シュオンお前―――御嬢様と面識があるのか?」
その問いに、シュオンは一瞬で、お得意のその場を誤魔化す言葉をいくつか思い浮かべたが、
「…………………」
真剣な輝きを帯びた漆黒の瞳を見て。柳眉を下げ、諦めたようにふうっと一つ嘆息し。
「………何でそう思うの?」
「勘」
ヒースはきっぱりと断言する。
「つーかさ、研究馬鹿で女嫌いのお前が女と進んで話すってこと自体おかしいんだよ。いっつも猫かぶってよー……女なんか釣るだけ釣ってテキトーにあしらって終わりだろ?でも、御嬢様のことは散歩にまで誘った。御嬢様が美人だとか……そーいう普通の男が考えるようなことは、お前は絶対考えない。だったら他に理由があるとしか考えられないだろ?」
「それで、僕がソフィアと会ったことがあるって考えたのか。へえ、ヒースにしては頭回るじゃない」
「余計なお世話だッ!」
「しかも正解。……まあ、ソフィアは覚えてないみたいだけどね」
シュオンは肩をすくめ、微苦笑してみせる。
ヒースはそんな悪友の様子をちらと見、
「………何処で、とか、聞いてもいいか?」
思わず吹き出しそうになった。
―――こいつが僕に遠慮する日が来るなんてね。
恐ろしく似合わない。
「ふふっ……まあ、そんなに凄い話でもないんだけど」
そう前置きをして、シュオンは瞳を閉じ、穏やかな表情で、遠い日に思いを馳せた―――
95
:
月波煌夜
:2012/03/26(月) 09:04:03 HOST:proxy10042.docomo.ne.jp
Ⅱ. 『願いのカタチ 7』
「本日はお招きいただきましてきょうえつしごくです、はくしゃく夫人」
シュオンが教え込まれた挨拶を危なげなくこなすと、彼を取り囲むルーフェ伯爵夫人やその娘たちが、きゃーっと黄色い歓声を上げた。
十歳という実年齢よりやや幼く見える彼は、社交界の女性方に大人気なのだ。
蜂蜜色の髪も宝石みたいな碧眼も、つんと尖った小さな鼻も、真っ白な肌につやつやしたさくらんぼ色の唇も。人形のように愛くるしく整った容貌は、天使という例えがぴったりだ。
「シュオン様は本当に可愛らしいですわねえ、公爵。将来が楽しみですわ」
「そうでしょうそうでしょう。それにシュオンは驚くほど頭が良いのです。もう何人家庭教師を代えたことか」
「まあ」
―――……アホか。
シュオンはにこにこと完璧な笑顔を保ったまま、心の中で毒づいた。
可愛い可愛いと言われても全く嬉しくない。むしろ吐き気がする。
それに、こっちを見ているあの娘たちの目。飢えた獣のようにギラギラしてるじゃないか。
将来良い結婚をするようにと散々親に言われているのだろう。
絶対的な権力を持つ名門中の名門、次期エインズワーズ公爵なんて恰好の餌だ。
―――くだらない。
「……すみません。少し気分が悪いので、外ですずんで来ます」
「まあっ、大丈夫ですか?冷たいお水はいる?」
「いいえ。そのおきづかいだけで十分うれしいです。……それでは」
「シュオン、くれぐれも無理はしないようにな」
「はい。父上」
もう、シュオン様は本当に良い子ねえ、という声を背に、幼いシュオンは伯爵邸の庭園に向かった。
一人になりたかった。
醜悪な世界から、少しでも離れたかった。
公爵家の跡取りに生まれた自分は、あの世界から逃げることはできない。
誰よりも上手く社交を展開し、立場に恥じないような振る舞いをしなければならない。
シュオンは歩きながら嘆息した。
外に出ると、夜の涼やかな風が火照った頬を撫で、熱を奪っていく。
座る場所を探して見回すと―――眩しい銀色が、視界をよぎった。
少女だ。
しゃがみ込んで、薄紫の小さな花を熱心に覗き込んでいる。
「……花、好きなの?」
何となく。シュオンは歩み寄り、少女の背に話し掛けた。
少女がぱっと振り返った。
二つに結った長い髪が風に踊る。
「――――――――っ!」
シュオンは息を飲んだ。
月の欠片が淡く紡ぎ出した幻影のような、儚げな少女だった。
年の頃は七、八だろう。
凍てついた氷河を思わせる、一部の隙も無い冷ややかな美貌。
……そして。
こちらを見上げた少女の輝く瞳は、鮮やかな紫色で。
―――《紫水晶(アメシスト)》っ?
「いいえ」
はっと我に返る。
透き通った、硝子の鈴を転がすような声色。
「めったにお花なんて見れないから」
―――……めったに見れない?花が?
シュオンはぽかんとした。
―――何で?
訊きたくなったが、少女が哀しげに長い睫を伏せるので、押しとどめた。話したくないことなのかもしれない。
「君の目……きれいだね」
少女の隣に座り込んでこう言った途端、少女が大粒の瞳を見開き、それから、
「……ありがとう」
ふわっと。幸せそうに、嬉しそうに、微笑んだ。
凄い破壊力だ。シュオンはドキリとしてしまう。
「あなたは……お花、好き?」
「うーん。嫌いじゃないけど……。ともだちとか、大人を困らせるのがいちばん好きかな」
何それ、と少女はまた笑った。
夢のようなひとときだった。
96
:
月波煌夜
:2012/03/26(月) 09:53:26 HOST:proxyag117.docomo.ne.jp
Ⅱ. 『願いのカタチ 8』
シュオンは、自分がこのちいさな少女に惹かれていくのを、確かに感じた。
他愛のない話を少ししたあと。
「君の名前は?」
こう訊くと、少女はきょとんとして、それからしばらく、うーんと考え込み、
「………………………ソフィア」
「ソフィア、ソフィアか。僕は―――」
「《紫水晶》!」
会話に乱入してきた男の声が大音量で響き、二人はそろってびくりと震えた。
「どこに行ったかと思えば……!今から伯爵とお会いするというのに、折角の土産が消えたらと思うとぞっとしたぞ」
男はずかずかとソフィアに近づき、今にも折れそうなほどか細い手首を掴んで、引っ張った。
その痛みに、ソフィアの美しい瞳から、一雫の涙が零れる。
「ソフィアに何するんだ!」
シュオンは立ち上がり、男に向けて怒鳴った。
「こ、これはこれはエインズワーズの……」
男はへりくだった下品な笑みを浮かべ、
「はは。大丈夫です、コレを悪いようには致しません。大事な《紫水晶》ですからね」
―――そうじゃない!
シュオンは再び叫ぼうとしたが、
「…………………」
ソフィアが眉を下げ、『もういい』とばかりに首を横に振るので、ぐっと口を結んだ。
「それでは、失礼致します」
男は、無抵抗のソフィアをずるずると広間に引きずって行く。
ソフィアが引っ張られながらも、こちらを向いた。
『……さよなら』
その形に、唇が動く。
シュオンは二人が消えた方を見つめたまま、しばらく突っ立っていた。
ソフィアが見つめていた小さな花が、もの言いたげに、揺れた。
「―――と、いう訳なんだよ」
19歳になったシュオンは、話の終わりを結んだ。
「彼女の瞳と笑顔が、忘れられなかった。彼女を、しあわせにしてあげたいと思った……その為に、噂を嗅ぎつけてカークランド伯爵とも仲良くしておいたんだしね」
ほんとに僕らしくないでしょう?と、シュオンは壁に寄りかかった悪友に笑いかける。
「それに、火薬とかの発明にハマりだしたのも、ソフィアのことを忘れられるかもって思ったからなんだ……結局忘れられなかったけど」
「……じゃあ、お前が御嬢様と会ったときに庭園に誘ったのは」
「僕のこと、思い出してくれるかなーとちょっとだけ思ったんだよ」
シュオンは寂しそうに笑った。
「まーったく知らんかった……何でずっと相談しなかったんだよ?」
「え、ヒースごときに相談なんかして意味あるの?」
「うぐぐぐぐぐぐぐ!?」
獣のように唸るヒース。
「ま、そういうことで僕の話はおしまい」
「じゃあ……御嬢様のことはこれからどうするんだよ?」
「んー……彼女、変わっちゃったからねえ……。少しずつ、心を溶かしていってあげたいなーとは思ってるんだけど」
「そーいうの得意じゃねえのか?」
「お世辞とかなら得意だけど意味ないもん」
二人は黙って考えていたが、突然ヒースが膝を叩いた。
「そうだよ!人の気持ちを和ませる特技、お前にもあるじゃねーか!見せて差し上げれば良いんじゃねーの?」
「……どの特技?」
「嫌みかッ!あれだよあれ―――」
97
:
ピーチ
:2012/03/26(月) 14:02:00 HOST:i118-18-136-9.s11.a046.ap.plala.or.jp
かぐやさん>>
わぉぉ!!凄い文章力!!
え?シュオンの特技(?)って何々??
98
:
月波煌夜
:2012/03/26(月) 15:09:07 HOST:proxyag114.docomo.ne.jp
>>ピーチ
いつもコメありがとう!
キャラの名前出して感想くれると凄く嬉しいんだよー(≧∀≦)
シュオンの特技は……シェーラが最初に話してたとこにさらっと載ってたり。
明日あたりに、できればまた更新する予定だからお楽しみに☆
99
:
ピーチ
:2012/03/26(月) 16:46:30 HOST:i118-18-136-9.s11.a046.ap.plala.or.jp
かぐやさん>>
マジマジ??でもあたしさー、最近ちょっとコメ遅れたよ>M<
ゴメン!!
明日かぁ〜!ちょー楽しみー!
うん!待ってるよ〜^0^
あ、そーだ。かぐやさんのことツッキーみたいな呼び方してもいい??
100
:
月波煌夜
:2012/03/26(月) 17:48:18 HOST:proxyag045.docomo.ne.jp
†祝☆100レス突破†
〜シェーラ&ヒースによるラジオ風コメント〜
「ぎゃあああああすげえ無茶振りきたぁぁぁあああああああ!?」
「みんなやっほー☆シェーラお姉さんだよー♪『紫の歌』読んでくれてありがとーっ!」
「順応してやがるッ!意外にも!」
「んーと、えーと、ここでは『紫の歌』の裏話とか紹介していくつもりらしいです!いぇい☆」
「激しく誰得!?」
「まずタイトルですがー……ぶっちゃけテキトーだそうです」
「ホントこれやる意味あんの!?なあ!?」
「『紫の乙女』はソフィア様だよね。『幸福の歌』はなんか語呂が良いから何となくだそうで」
「あとで無理矢理つじつま合わせするんだろうな」
「はい、次に登場人物〜。最初はやっぱりソフィア様だよね!彼女の設定『紫の瞳』は……月波の趣味だそうで」
「最悪だな」
「銀髪も、ツインテも、クーデレヒロインが目標なのも、全部月波の趣味だそうで」
「今これを読んでくださっている神様女神様読者様、そろそろキレていい頃合いではないかと俺は思う」
「ヒースはせっかちねえ。カルシウム摂りなさいカルシウム」
「がぐぎがががががが」
「次、シュオン様。最初は頼りない弱虫キャラにするつもりだったんだってー」
「ええええええええ」
「今は軽く腹黒っぽくなってるよねー。最初の登場人物紹介で『心優しい』とかあるよね」
「あ、あいつが優しい……?嘘だろ……?御嬢様限定じゃねーの?」
「え、シュオン様あたしにも優しいよ?」
「それは猫被ってるからだ!」
「そ、そんなにムキにならなくても……はっ!ヒースあんたやっぱり……」
「や、やっぱり?」
「シュオン様のこと好きなのね!?」
「どうせこんなことだと思ったわ畜生!違えしッ!」
「そうよね、シュオン様はソフィア様のことばっかり……。つらいよね。大丈夫、どうしてもつらくなったときはあたしに言って?慰めるから」
「うが―――――!」
「で、次にあたし、シェーラ!あたしは最初はソフィア様の恋路を邪魔するおしとやかなお嬢さんっていう設定だったんだってー」
「ええええええええええええええええッ!?」
「で、月波が『やべえこれ絶対暗くなる』ってことでこの性格にした、と」
「それでお前の脳天気なアホキャラが確立したわけか」
「えへへぇ」
「何故照れる」
「それから最後にヒース!ヒースは、当初の計画では、……いませんでした」
「俺の扱い一番ひでえ―――ッ!?」
「ツッコミポジション大事だもんね、ってことで急遽追加。しかも、シュオン様の親友って設定なのはぁ」
「うん?」
「腐ってる月波の趣味」
「殺す―――――!?離せシェーラ!あいつを闇に葬り去る!」
「あはは。それでは謝辞に移りたいと思います」
「あ?謝辞ぃ?」
「うん。えっとぉ、二回以上こちらのスレに書き込んでくださった皆様へ、贈ります」
「ホントありがてぇな。頭が上がらねー」
「ってことで、まずは燐さん!書き込みありがとうございます!これからも他愛のないことでもだべりましょう☆」
「俺からも」
「で、乃亜さん!コメントいつも癒されてます!どんどんよろしくですー♪」
「よろしくお願いします」
「最後にピーチさん!最近ほとんど毎回コメくれて……ホントありがとうございます!これからもよろしくね☆月波のことは何とでも呼んでね!」
「『この低脳が』とかでも構わないですよー」
「最後に!ここまでお付き合いくださった皆様!ありがとうございましたと♪」
「そんな人いるのか……?あー、これからも、御嬢様の恋の行方を見守ってくださいね」
「それではー!」
101
:
彗斗
:2012/03/26(月) 17:49:42 HOST:opt-183-176-190-251.client.pikara.ne.jp
話を最初から全部読んでみました。
本当に面白いです!! 見ていてフッと笑ってしまいます。こういう物語は結構好きです。
ちょくちょく見に来ます。後、時間さえあればコメントも出来るかと…
102
:
月波煌夜
:2012/03/26(月) 19:16:10 HOST:proxyag072.docomo.ne.jp
>>彗斗さん
こんにちは!
あ、ありがたいお言葉をいただきまして…!
本当に有難う御座いますっ(〃▽〃)
笑っていただけましたか!
う、嬉しいですー(o^_^o)
これからもキャラたちにアホ話をさせていくので、なにとぞ宜しくお願い致します( ´艸`)
気が向いたときにでも、何かのついでにふらーりと立ち寄ってくださろば嬉しいです!
103
:
ピーチ
:2012/03/26(月) 21:10:18 HOST:i118-18-136-9.s11.a046.ap.plala.or.jp
つっきー>>
や・・・ヤバイ!!ラジオ風ってあたしも考えてたーー!?←友達のアイディアだ!!
でもさー、確かにヒースに対する扱いは酷いと思う・・・←人のこと言えないww
・・・あのー、かぐや様・・・ラジオ風あたしも使って宜しいでしょうか??←敬語使えた!!
104
:
月波煌夜
:2012/03/26(月) 21:56:31 HOST:proxy10042.docomo.ne.jp
>>ピーチ
ヒースはいじられる為に生まれてきた子だからねww
もちろん、ラジオ風良いと思うよ!てゆーか許可なんかとらなくて大丈夫だよ(^-^)v
私凄いノリノリで書いてた←
105
:
ピーチ
:2012/03/26(月) 22:55:11 HOST:i118-18-136-9.s11.a046.ap.plala.or.jp
つっきー>>
ちょー優しい〜・・・((泣
優しすぎるよ〜!!
え・・・ちょっと待って、ヒース=いじられる為!?
なぜ!?
じゃあラジオ風もその内書かせて頂きます!←まずは小説書き終われ!!
106
:
月波煌夜
:2012/03/27(火) 08:06:10 HOST:proxy10035.docomo.ne.jp
>>ピーチ
別に優しくないよー(^-^;
ヒースはあくどいシュオンと天然ボケ・シェーラにツッコミ入れさせる為だけに作ったから☆
残りのメンバーからいじられるのは当然といえよう(ぇ
107
:
月波煌夜
:2012/03/27(火) 08:50:44 HOST:proxyag118.docomo.ne.jp
Ⅱ. 『願いのカタチ 8』
翌日。
ソフィアは寝台(ベッド)に腰掛け、書物を読んでいた。
本日の彼女のお召し物は、ローブ・ア・ポロネーズの形がアンティークドール服を思わせる豪華なワンピース。
ふんだんにあしらわれたドレープが優雅。裾や袖口のふんわりとしたブラックレースとフリル、両サイドの黒の薔薇プリントの差し色が効いている。
落ち着いたワインレッドのヴェルヴェットの生地は上質で、暖かさと美しさを両立させるデザインだ。
ソフィアはふと、窓の外に視線を投げる。
鏡のように、光景が菫色の双眸に映し出された。
庭園。
「……………………」
“僕らは、君を利用しない”
“ちょっとずつでもいいから、仲良くしてくれたら嬉しいな”
―――……あれは、しあわせな夢?それとも、甘い幻?
ソフィアは目を閉じ、本を胸に抱えた。
……彼の言葉を、信じたかった。
彼らと一緒に話して、本当は楽しかった。嬉しかった。
けれど、どうしても『今までの自分』が邪魔をする。
期待して裏切られて、哀しむのはもう嫌だ、と。簡単に人間を信じるな、と。何度も傷つけられて、傷ついて、ぼろぼろになった心が必死に警鐘を鳴らす。……けど。
……《紫水晶》であることしか価値なんて無いのに、あの三人は、ソフィアをひとりの女の子として扱ってくれた。仲間に入れてくれた。まるで、それが当然であるかのように。
だから。やはり、ソフィアは。
「……………………」
もう一度だけ。信じてみたいな、なんて、思う。
痛みにも、哀しみにも、もう慣れた。
だから―――……
そこで突然、ドアをノックする音が響き、ソフィアの思考はそこで途切れた。
「こんにちは。今日も良い天気だね」
頬を薔薇色に染めた、シュオンが入室してきた。
「……こんにちは」
ソフィアは、普段なら無反応のところを、彼女なりに頑張って挨拶を返す。
シュオンは心なしか嬉しそうに笑い、それから言った。
「今から時間ある?あのー……、下のホールに行かない?ちょっと見せたいっていうか……聞かせたいものがあるんだ」
―――また、私を部屋の外に連れ出すというの?
だが、ソフィアに断る理由なんてあるはずもない。
それに、聞かせたいもの、とは何なのか。興味もある。
「……はい。シュオン様さえ宜しければ」
「じゃあ決定。行こうか」
シュオンがすっ、と右手を差し出す。
「………………えっ?」
―――に、握れ、ってことっ?
ソフィアはその手を凝視したまま固まってしまう。
シュオンも彼女の動揺に気がついたようで、笑顔で手を出したまま「……………あ」という声を漏らした。無意識だったらしい。
でも今更何でもなかったように引っ込めるのもおかしいような。
『…………………………』
開けた状態にして、廊下でドアを背で押さえつつ聞き耳を立てていたヒースが「何やってんだこいつ」とぼそりと呟いた。
やがて、ソフィアがそろそろと手を伸ばし、そっと。シュオンの大きな手に載せた。
「………………………ぅ」
無駄に恥ずかしい。
ソフィアは俯いてぎゅっと目を瞑った。
シェーラや自分とは明らかに違う、男の人の手だ。大きくて、骨張っていて、でも、
―――温かい……。
「あ、あのー……ソフィア?すっごい言い出しにくいんだけどー……」
困ったように、シュオン。
「………は、はい」
「えーと……これって、握手……だよ、ね」
「へっ?」
ソフィアはやっと目を開いて、急いで確認してみる。
「あ」
握手である。完全に握手である。
お互い右手を出してしまったらしい。緊張している上に慣れていないのがバレバレだ。
「すっ、すみまっ……」
慌てて右手を引っ込め、左手を差し出し、シュオンの右手を握る。
シュオンは、くくくっ、と笑いをこらえている様子だ。
きょとんとしてシュオンを見上げると、
「ご、ごめんごめん。ソフィアは可愛いなー、とか思っちゃっただけ」
「え」
かああ、とソフィアが赤面し、シュオンがまた無意識だったらしく「………あ」と漏らし―――
「エンドレスかよッ!」
耐えられなくなったらしく、ヒースが乱入してきた。
「ほら準備できてんだろさっさと出る出る!あ、御嬢様、何なら後で消毒液をお貸ししますので」
「え、どういう意味?」
「そのままの意味だろ」
「……あは。自分の方が上手くいかないからって八つ当たりされてもねえ」
「う、うるせぇぇぇええええええええ!?」
図星だったらしい。
108
:
ピーチ
:2012/03/27(火) 14:33:36 HOST:i118-18-136-9.s11.a046.ap.plala.or.jp
つっきー>>
やっほ☆♪
わぁお・・・進むのめッちゃ早くない??
あたしなんかまだ第一章も終わってないよ〜ww←笑い事じゃない!!
あ、でもね!アメブロの方では第四章くらいまでいってるよ〜ww
109
:
彗斗
:2012/03/28(水) 08:22:43 HOST:opt-183-176-190-251.client.pikara.ne.jp
月波さん(で良いですか?)>>
続き読みました。ヒースの図星には笑ってしまいました(笑)
110
:
月波煌夜
:2012/03/28(水) 10:10:43 HOST:proxyag044.docomo.ne.jp
>>ピーチ
やっほー☆
アメブロでも書いてるの!?
おお…年季が違う…( ̄◇ ̄;)
ピーチは凄い作家さんだったんだねw
尊敬(^o^)
111
:
月波煌夜
:2012/03/28(水) 10:13:53 HOST:proxyag044.docomo.ne.jp
>>彗斗さん
またまたコメ有難う御座いますっヽ(´ー`)ノ
はい!月波のことは何とでもお呼びください☆
また笑っていただけましたか…!
ヒースをいじる甲斐があります(ぇ
112
:
月波煌夜
:2012/03/28(水) 10:34:37 HOST:proxyag044.docomo.ne.jp
Ⅱ. 『願いのカタチ 9』
シュオンに連れられて、階段を下り、ソフィアは一階の大広間に出た。
華やかなクリスタルのシャンデリアが眩しくて、思わず目を細める。
ソフィアはゆっくり、目線を上から下に移す。
―――純白の、グランドピアノ。
天窓から差し込む日光を浴び、神々しささえ漂わせるそれは、圧倒的な存在感をもって、広間の奥に鎮座していた。
「ソフィア、そこに座ってて。ヒース、あっちで土下座してて」
「誰がするかッ」
ヒースは憤然と部屋の片隅に歩み寄ると、壁に寄りかかった。お目付役としての義務感からだろう、かなり離れるが一応二人が見える位置だ。
慌てて、ソフィアは言われたとおり、ピアノの横辺りにある豪奢な造りの大きなソファにちょこんと腰掛ける。
それを確認して。シュオンはふわりとソフィアに向かって微笑み、芝居がかかった礼をひとつ。慣れた様子ですっと椅子を引き、座り、
―――瞬間、空気が変わる。
神聖な儀式を執り行うように。両手が鍵盤に置かれると同時、シュオンの穏やかさを絶やさない碧の瞳に、一雫の真剣さが広がる。
一呼吸―――
長い指が、一気に鍵盤の上を滑る。
……生み出されたその音色は。力強く、大胆で、しかし繊細。
儚く淡く、甘く澄んだ旋律。
どうしようもなく暖かくて、優しくて、透明な調べを、指先が紡ぐ。
交差される両手。
すべての指が意志を持って跳ね、踊り、歌う。
光の輝きを奏でるように。しあわせを祈るように。鼓動のような連打が連なる。
遠い昔に見た夢を思い出すときのような、どこか懐かしい、子守歌の優しさ。やわらかな旋律が、ソフィアの小さな躯(からだ)を駆け巡り。心の奥深くに焔を灯し、そのぬくもりを身体中に沁み渡らせていく。
大丈夫だよ、と。
君はひとりじゃないよ、と、伝えるように。
……これがシュオンの音なんだ、とソフィアは思う。
微笑みで、愛情で、全身を包み込むような―――……
「………………え」
ピアノの音が、急に止まった。
シュオンがぽかんとした表情で、こちらを見ている。
どうしたのだろう、と思って、初めて。
ソフィアは、自分の頬をつたう涙に気がついた。
指で拭う。
でも、拭っても拭っても、とめどなく、熱い雫は溢れてきて。
―――私、泣いてるの……?
瞬(まばたき)きをするとまた、ぽろぽろと粒が頬を転がって、膝に落ちていった。
温かい、涙。
……どんなに泣いても境遇は変わらないということを知らなかった幼い頃、自分の運命に絶望し、泣き喚いたことは、あった。
でも。
じんわりと心が温かくて。こんなに優しい涙は、生まれて初めてだった。
113
:
ピーチ
:2012/03/28(水) 14:48:25 HOST:i118-18-136-9.s11.a046.ap.plala.or.jp
つっきー>>
ヤッピー♪ww
いーや!つっきーの方が凄い作家だって!!
あたしのはダメダメだからさーww←要するに文章力ないのに書くバカww
114
:
神歌と神曲と神の調べ
:2012/03/28(水) 15:38:19 HOST:ntfkok190145.fkok.nt.ftth4.ppp.infoweb.ne.jp
>>113
チョンかよw
空の元で計るやつだろw
115
:
神歌&神曲&神の調べ和み
:2012/03/28(水) 15:48:01 HOST:ntfkok190145.fkok.nt.ftth4.ppp.infoweb.ne.jp
>>113
あ、スレ違いだったw
ごめんw
116
:
月波煌夜
:2012/03/28(水) 18:08:53 HOST:proxyag015.docomo.ne.jp
>>ピーチ
いやいやw
それは絶対ないないww
ピーチのも読みたいんだけど……もうちょっと待ってね(^-^;
117
:
ピーチ
:2012/03/28(水) 18:11:00 HOST:i118-18-136-9.s11.a046.ap.plala.or.jp
つっきー>>
あははっ♪いーよいーよ、いつでも〜ww
のんびり更新だからさーあたしww←亀より遅いww
118
:
月波煌夜
:2012/03/29(木) 12:57:35 HOST:proxyag112.docomo.ne.jp
Ⅱ. 『願いのカタチ 10』
「………使う?」
ソフィアの目の前に絹(シルク)のハンカチが差し出された。
それを使って涙を拭くという当たり前のことが熱を帯びた頭ではとっさに思いつかなくて、ぼうっと見つめていると、
「失礼」
白いハンカチが近づいてきて、眦(まなじり)に軽く押し当てられる。水分が、すう、と肌触りの良い布地に染み込んでいった。
シュオンの端正な顔がすぐ近くにある。柳眉を下げ、困り果てたようなその表情は限りなく優しくて。
「…………………っう」
「え、ええっ?」
また新たな涙が滲み始め、ソフィアは軽くしゃくりあげた。
「っ、ひっ……く」
頭が痛い。胸が苦しい。何だかもう、自分でもわけが分からない。
「う……な、……で、」
ソフィアはつかえながらも言葉を絞り出す。
「なん、っで……私にっ、優しくしてくれるの……っ?」
「え……?」
ソフィアは膝の上の両手をぎゅっと握り、下を向いた。
静かに、シュオンの手が離れる。
「……君に、優しくしたいから……かな」
「こ、答えになってない……!」
「……あれ、ほんとだ」
彼が苦笑した気配。
「…………じゃあ、」
ソフィアの口が、勝手に動く。
「貴方の、願いは、なに?」
「願い?」
「っ……とぼけないで!」
違うのに。
「わ、私に親切にしておけばっ、願い事が叶いやすくなるって……やっぱり、そう思ってるんでしょうっ?」
シュオンは、心からソフィアのことを気にかけてくれている。痛いほど、分かっているのに。
今喋っているのは、弱い『自分』だ。
涙と一緒に、心の中に潜んでいた、ソフィアの脆(もろ)くて壊れやすい部分が出てきてしまったように―――
「それは違うよ、ソフィア」
響いたのは、はっきりと意志を持った、強い声。
シュオンが絨毯に膝を付き、碧の瞳がまっすぐ、ソフィアの濡れた瞳を射抜いた。
「僕の願いは……もう半分叶ってる。あとの半分は、君の力じゃなくて、自分の力で叶えなくちゃいけないんだ」
「は、んぶん……?」
「そう」
シュオンは大切な宝物を慈しむように、愛しさに溢れた微笑みで。
「僕の願いは、君にもう一度会うこと。それから、君をしあわせにすることだよ」
「………なっ………」
ソフィアは大きく目を見開いた。
意味が分からなかった。―――……私をからかっているの?
この状況で?
シュオンは、動揺するソフィアに微笑みながら、とっておきの秘密を打ち明けるような声色で、言った。
「僕は、一度だけ君に会ったことがあるんだ」
「……………えええっ?」
ソフィアは驚いてシュオンの顔を見つめた。
「僕が10歳のときだよ。理由をつけて舞踏会から抜け出したとき、庭園で花を見てる女の子に出逢った。綺麗な紫の瞳をしていて……ソフィア、って名前を教えてくれた。一緒にいたのは、本当に短い間だったけど……僕には、何より大切な時間だった」
119
:
月波煌夜
:2012/03/29(木) 13:56:02 HOST:proxyag012.docomo.ne.jp
>>ピーチ
ごめんねー(/_;)
いやー、でも月波みたいにほぼ毎日更新してても残念クオリティとかよりは、ゆっくりのほうがいいよww
120
:
ピーチ
:2012/03/29(木) 17:13:13 HOST:i118-18-136-9.s11.a046.ap.plala.or.jp
つっきー>>
いやー、あたしの場合は・・・単純にアメブロ優先してたら忘れてた!みたいな?ww
それにさー、残念クオリティとかじゃないよ!
まずクオリティって何?ww←バカですみませーん・・・
121
:
月波煌夜
:2012/03/30(金) 18:36:56 HOST:proxyag117.docomo.ne.jp
Ⅱ. 『願いのカタチ 11』
そのとき。
ソフィアの記憶の海の奥深くで、ちら、と金色のものが、一瞬脳裏を掠めたような気がした。
「……………っう……?」
ソフィアは呻(うめ)き、額に手を当てて、ぎゅっと強く目を閉じた。
「ソフィア!?大丈夫っ?」
「ええ………」
血相を変えて心配してくるシュオンに、こくりと頷いて答える。
「あれは……シュオン様……?」
「えっ……?もしかして、思い出したの?」
シュオンがぱっと嬉しそうな表情になる。
「すみません……そこまでは。シュオン様と……本当に会ったことがあるような気が、少ししてきただけで……」
期待してくれた彼に申し訳なくて、語尾が窄む。
「……ううん、十分だよ」
シュオンは晴れ晴れとした笑顔のまま、首を横に振った。
「九年間、僕は馬鹿みたいに君のことだけ考えてた。いくら気を紛らわそうとしても、あの日の君の笑顔が目の前にちらついて。大嫌いな貴族を片っ端から当たって、君を探そうと躍起になって……。その努力がやっと実ったんだ。ずっと焦がれてきた君にもう一度会えた……君が、ほんの少しでも、僕のことを覚えててくれた。こんなに嬉しいことはないよ」
この上なくストレートな言葉に、ソフィアの頬がかああ、と熱を持つ。意味もなく、唇があわあわとわななく。
―――こ、これって、その、つまり……?
「あ、あの、さっきのって、何の曲ですか?」
これ以上の思考はまずい。とてもまずい。流れを断ち切る為に、ソフィアはシュオンに訊いてみた。
「え」
今度はシュオンが、困ったように視線をさまよわせる。
顔が林檎のように赤い。
「えっと……その……」
たっぷり間をおいて、やがて観念したように。
「………………『ソフィア』」
「はい?」
自分の名前が呼ばれたので、ソフィアはとりあえず返事をしてみる。
「そ、そうじゃなくて!曲の名前なんだよっ、それがっ」
……………………………。
「はい?」
「うー……その、さ……。君のことを想って作ったんだよ、あの曲……」
シュオンは可哀想な程真っ赤になって、金の睫を伏せている。
ソフィアにも、やっと意味が分かった。
あの、甘くて暖かくて優しい旋律は、シュオンが一度会ったきりのソフィアのことを思い出して、その想いを込めて日々弾いていたからこそ、生まれたものだったのだ。
そう思うと、恥ずかしさよりも嬉しさが勝ってくる。
……でも、だからって。
「………ば、ばかみたい」
つい。ソフィアは吹き出してしまった。本音が漏れる。
「え、ええっ!?」
「だからって『ソフィア』は無いです。ありえないです」
「……そうかなぁ」
「はい」
くすくすと、指を唇に当てて、涙を目尻に残しながらも小さく笑うソフィア。
シュオンは驚いたように彼女を見つめ、それから。ふわりと微笑んだ。
今までにないほど、最高に、嬉しそうに。
「……………あ、申し訳ありません!」
身分が上の者に対して、思わず非礼な振舞いをしてしまったことに気づき、ソフィアは慌てて謝罪する。
「うん?あ、全然気にしてないよ。ソフィアが一番楽な喋り方をしてほしいな。と、友達みたいに」
友達、と言うときにシュオンが微妙に躊躇したが、その辺はご愛嬌である。
122
:
月波煌夜
:2012/03/30(金) 19:20:36 HOST:proxyag073.docomo.ne.jp
>>ピーチ
クオリティは、「質」って感じだよ(^-^)
残念quality☆
123
:
ピーチ
:2012/03/30(金) 21:03:32 HOST:i118-18-136-9.s11.a046.ap.plala.or.jp
つっきー>>
へぇ〜!!「クオリティ」=「質」か!!今覚えた!!
あたしも更新しないとなぁ・・・←おおばかww
124
:
月波煌夜
:2012/03/31(土) 12:45:34 HOST:proxy10005.docomo.ne.jp
Ⅱ. 『願いのカタチ 12』
ともだち。
友達。
本の世界でしか知らなかった単語は、ソフィアの耳に、はっきりと響いた。
……ほんの少しだけ。ちくりと胸が痛くなったりしたけれど。
「……ありがとう」
ソフィアは感謝を込めて、まっすぐシュオンを見つめた。
唇が綻ぶ。
―――《紫水晶(アメシスト)》としてしか価値のない私を、必死に探し出して、友達だと言ってくれた。
ソフィアをしあわせにすることが願いだと言ってくれた。
それはきっと美しく儚い、願いのカタチ。
だから。
ソフィアは、新しい世界を教えてくれたシュオンに、報いたいと思う。
シェーラにも、ヒースにも。
彼らのもとに居られる時間で、精一杯。
……でも。
一瞬、今まで見てきた、人々の嘲笑が頭をよぎった。
『おまえは、しあわせを呼ぶんだよ』
『ただの飾り物のくせに』
「……………………」
闇の中に急に突き落とされたように、気持ちが暗くなる。
―――やっぱり、私は臆病だわ……。
ソフィアを戒める鎖のように。現在(まえ)を生きようとすれば、過去(うしろ)が彼女のしあわせを阻む。
「どうしたの?」
ソフィアに微笑みかけられて一人夢心地になっていたシュオンが一転、気遣うような表情を見せた。
「何でも……」
「嘘。凄くつらそうだよ?」
あっさりと看破してしまう。
無表情を保つのは得意だったはずなのに。
「……つらいこと、思い出した?」
こくりと頷く。
「あの。嫌だったらいいんだけど……今までのこと、話してくれない?」
ソフィアは目を丸くした。
「……え」
「いやほんとに、嫌だったらいいんだ!ただ、誰かに話した方が楽になることって結構あるし……」
君の為に何かできるかもしれないし……、と後半しどろもどろになるシュオン。
「……でも、シュオン様が……」
「僕が?」
「その、不愉快になるかも、しれないし……」
「そんなことないよ。僕は君より大人なんだから。どんなことでも、全部受け止められる自信があるよ」
にっこりと眩しく笑ってみせる。
「あと……、僕のことは、シュオン、って呼んでほしいかな」
それからソフィアは、ぽつりぽつりと、今までの記憶を話し始めた。
物心ついたときから、《紫水晶》の恩恵を求める人間たちの下(もと)を転々としてきたこと。
しあわせを求めるばかりで、彼らはソフィアの人格を無視し、『モノ』として扱ってきたこと。
期待して裏切られる。その繰り返しのうちに、これ以上傷つかないように、『自分』をしまい込んでいたこと―――。
それらを言葉にするうちに、また、涙が溢れ出てきた。
シュオンはソフィアの隣に座り、優しく頭を撫でて、囁いた。
よくがんばったね。
今まで、ずっと我慢してきたんだよね。
つらかったよね。
でももう、大丈夫だよ。
僕が傍にいるから。
君を守るから―――。
言葉が途切れると、ソフィアはいつの間にか、自然と、彼の肩に顔を押し付けて泣いていた。
せっかくの上等な服が涙で濡れてしまっても、シュオンは何も言わなかった。
ただただ、ソフィアが泣きやむまで、あやすように頭を撫で、黙って寄り添っていてくれた。
しばらくして。
「……すっきりした?」
ソフィアはシュオンの肩からのろのろと顔を上げる。
「……ええ」
不思議なことに、目頭や頭が痛むのに、ソフィアの気分はすっきりとして、冴え渡っていた。
溜め込んでいたことを、涙にして出してしまったからかもしれない。
125
:
月波煌夜
:2012/04/01(日) 09:59:01 HOST:proxyag011.docomo.ne.jp
Ⅱ. 『願いのカタチ 13』
「あの……ごめんなさい、服……」
さっきまで顔をうずめていた左肩の部分が、ぐっしょりと濡れて完全に染みになってしまった。
……しかし、こうして改めてじっくりと見ると、
―――……見かけよりも、意外とがっしりしていたような……、って何考えてるのよ私はっ?
ソフィアはぷるぷると小さく頭を左右に振った。二つに結った髪が踊る。
「気にしないで。僕も嬉しかったし」
―――……嬉しい?
ソフィアが訝(いぶか)しげに見上げる。
「い、いや深い意味は無いんだけど!ただ……」
これからも、こうやって頼ってくれないかな。
少々恥ずかしそうにはにかむシュオン。
「……シュオンは、とても良いひとなのね」
ソフィアは、思っていたことを、つい口に出してしまった。
「へっ?え、そ、そうかな……?」
微妙に複雑そうに顔をしかめ。
「じゃあそろそろ行こうか。…………………………父上と良く相談して、あの人たちとの付き合い方を考え直さなくちゃならないしね」
王に次ぐ権力を持つと云われるエインズワーズの次期公爵様は、『ニッコォォォオオ』と美しいかんばせに、唇だけの笑みを浮かべた。
息を押し殺し獲物を狙う残虐な獣の如く、冷徹に輝くアイスブルーの瞳。
立ち上がった彼の背には吹き荒れる暴風(ブリザード)が見える。
さながら、氷の女王が乗り移ったような姿だ。
……エインズワーズ公爵親子に睨まれることは、現在の……もしくは未来の、社交界での死を意味する。
「ソフィア、後で思いつく限りで良いから、君がいた家の名前を片っ端から教えてくれる?」
楽しそうにもとれる、キラキラ輝く笑顔をソフィアには向けて。
ソフィアは遠慮無く言った。
「前言撤回、貴方(あなた)性格悪いのね」
「ふふっ。お褒めいただいて光栄です」
「褒めてない」
「こういう言葉は言われ慣れてるからねー。耐性できた。あと『こ、この悪魔がァァアアアア!』とかも良く言われるよ?」
「どういう状況なのか気になるわね」
「最初に最大のプレッシャーをかけて、徐々にゆるめていくのがコツ」
「何のコツよ」
「……悪いペットのしつけ?」
「マルグリットの警察は一体何をしているのかしら」
「犯罪ではないよ?それに、警察も操作できるし」
「最低ね」
「お褒めいただいて……」
「褒めてない」
―――……楽しい。
遠慮無くものを言うことが、こんなに楽しいとは知らなかった。
ソフィアも、ソファからとん、と降りて。
「……でも、お世話になったから……あまり酷いことはしないでね」
小声で付け足した。
「ええー」
「物凄く残念そうね」
「……あは。冗談だよ。ちょっとだけにしておく」
二人で、まだ壁に寄りかかっているヒースの方に歩き出した。
多分、ソフィアの涙を見て動揺したのだろう。気を使ってか顔を明後日の方に向けていたが、足音に気づいてこちらを見た。
シュオンは開口一番、
「何でいるの?」
「ひでぇ言い草だなおいッ!御嬢様の護衛を閣下に仰せつかったからだよ!」
キレながらもきちんと説明するあたりが律儀である。
ヒースはふーん、と二人を眺め、にやりと笑い、
「その様子だと……良い結果、出たっぽいな」
「変な勘ぐりしたら『ヒースはいまだに、油断するとお母さんのことをママって呼ぶんだよ』って屋敷中の使用人に言って歩くけど」
「モウシワケゴザイマセンデシタオボッチャマ」
「うん。素直な子は嫌いじゃないよ?利用しやすくて」
「う、ぐぐ……耐えろ俺……耐えるんだ……ッ」
「ところでソフィアはどう思う?」
「良いんじゃないかしら。可愛くて」
「ぎゃぁあああああああ!?」
涙目でヒースはがくりと膝をつき、
「く、くそぉ……こいつに勝てる日はいつ来るんだ……」
「一万年と二千年前」
「まさかの過去!?あとなんか数字微妙じゃね!?」
「一生来ないから諦めた方が良いと思うわ」
「御嬢様まで!?」
ちくしょー……と涙するヒースが面白くて、ソフィアはくすりと笑った。
これからの日々が、楽しみで仕方なかった。
126
:
月波煌夜
:2012/04/01(日) 10:09:24 HOST:proxyag012.docomo.ne.jp
ここまでご覧いただいた皆様、有難う御座いました。
次からは、三章に入りたいと思います。章タイトルは今から決めるのですが。
この二章で、自分の文章力の無さに愕然としました。しょ、精進します。『この辺が意味わからなかった』等あれば、遠慮なくお申し付けください。弁解します(^-^;
それから、少しの間、更新をお休みさせていただく予定です。ほんの少しだと思いますが。
それでは。これからも、気長にまだまだ未熟な月波と『紫の歌』にお付き合い下さいませ。
127
:
月波煌夜
:2012/04/05(木) 17:44:01 HOST:proxyag014.docomo.ne.jp
Ⅲ. 『sweet memory 1』
『―――……もっと体勢低く!相手から目ェ逸らすんじゃねえっつってんだろが、少しは学習しろ!』
『はいッ!』
窓の外から聞こえる、固いものを打ち付けあう音と響く怒号に、ソフィアは没頭していた書物から顔を上げた。
とある日の昼下がり。
春から夏へと移りかけている時期のやや強い日差しが、窓から差し込んでいる。
ソフィアは押し花の栞をページにはさんでから本をぱたんと閉じ、歩いて行って窓を開ける。
「………ヒース?」
激しく剣を打ち交わす男ふたりのうちの一人が見覚えのある青年であることに気付き、ソフィアはぽそりと呟いた。
「―――ぅああああああッ!」
広場の中央、ヒースよりもずっと大柄で頑強そうな相手が、大きく叫びながら剣を横薙ぎに払う。
力任せの一撃をヒースは避けることもせず、逆手に持った剣で受け止めた。
「ふーん。これはなかなか」
ヒースは余裕の表情を崩すことなくにやりと笑う。
「……でも」
その刹那。
『!』
相手の兵士と、窓から様子を眺めていたソフィアが同時に息を呑む。
一瞬のうちに、ヒースは剣で兵士の剣を勢いよく弾き飛ばし、さらにそのまま美しい軌跡を描いた剣先を、豹変した事態についていけずに呆然とした兵士の首筋に突きつけていた。
「まだまだ甘いな」
ふっと息を吐き、肩をすくめて、ヒースは剣を鞘(さや)に収めた。
わっ、と取り囲んでいた男たちから歓声が湧き上がる。
「…………すごい」
ソフィアはその光景に目を見張った。
相手が哀れなほど、あまりにも圧倒的な力量差。
初めて剣の試合を見たソフィアにもはっきりと分かる。
見る者の心を奪う、隅々まで研ぎ澄まされた美しい剣技はまるで、ひとつの芸術のようだった。
「失礼しまーす……あ、どうしたんですか?」
振り返ると、丁度トレイを持ったメイドのシェーラが入室してきたところだった。
ふわふわとした小鹿色(フォーン)の髪を揺らし、テーブルに菓子を置いて、とてとてと寄ってくる。
「お、練習試合ですね!ヒースは、と……あ、いたいたー」
ひょいっとソフィアの隣に立ち、窓の外を覗き込んだ。
「ヒースって強いのね、初めて知った」
「そうなんですよー、意外ですよねぇ」
シェーラは初日の無愛想すぎる態度を急に改めたソフィアにも何も聞かず、普通に会話してくれる。
ソフィアにはそれが、とてもありがたかった。
「仮にも子爵の息子なんですし、剣なんか一生縁無さそうですけどねー」
「………え?ししゃく?」
「はい。ユーゼル子爵家、でしたかね」
子爵家の出身なら、全く働かずにのんびりと人生を謳歌することもできるだろうに、何故使用人などやっているのか。
―――もしかして、私よりずっと身分が高いんじゃないかしら……?
「シュオン様の乳母が子爵夫人だったんですよー。その流れで勤め始めたんじゃないかと。シュオン様とはいわゆる幼なじみですねー」
それはシュオン本人にも聞いたことがあったが、
「う、乳母が子爵夫人って……」
「うーん、乳母っていうか、お母様同士が仲良いらしくて。それでも普通じゃ有り得ないですけど、それだけエインズワーズが凄いってことでしょうね」
128
:
ピーチ
:2012/04/05(木) 20:17:19 HOST:i118-18-136-9.s11.a046.ap.plala.or.jp
つっきー>>
久しぶりーー!!ヒース凄っっっ!!
剣術得意の段じゃないよね・・・!!
あたしは全然更新できてなーいww←アホ
129
:
月波煌夜
:2012/04/05(木) 22:37:17 HOST:proxyag113.docomo.ne.jp
>>ピーチ
久しぶりー!
また来てくれてありがとう(^-^)v
残念すぎるヒースを格好良く書いてあげたかったんだよ……凄いって思ってもらえてよかったー(^o^)
新学期だから色々忙しくて(汗)
私も、更新はちょっと遅くなるかも(^-^;
気長に待っててくれたら嬉しいな(/_;)
130
:
月波煌夜
:2012/04/06(金) 09:52:30 HOST:proxyag079.docomo.ne.jp
Ⅲ. 『sweet memory 2』
……そういうものなのだろうか。
「ヒースは末っ子らしいですから、後継者争いは関係ないも同然ですしね。……あ、また始まりましたよっ」
ソフィアも視線をシェーラの顔から窓の外に移し、
「なっ!?」
窓枠から身を乗り出した。
剣を腰に差したままのヒースの周りを、剣を構え、武装した兵士たちがぐるりと取り囲んでいる。
その数、およそ十五。
「あ、あれはさすがに危ないんじゃっ……!」
「……いいえ」
らしくもなく慌てるソフィアに、シェーラはいまだに剣を抜かないヒースの姿を青灰色の瞳に映しながら、首を横に振ってみせる。
彼を完全に信じきっている証の、真剣な声音。思わず、ソフィアが口をつぐむ。
「大丈夫です。……あいつなら」
兵士たちが一礼。
ヒースが下唇を舐め、来いよ、と言うように顎をしゃくった。
「―――はアァッ!」
雄叫びを上げながら最初に切りかかってきた一人の剣を鞘で受け流し、目にも留まらぬ俊敏さでその兵士の背後に廻ると、背中を思い切り蹴りつけた。男が呻きながら地面に転がる。
それが合図のように、残りの衛兵たちが一斉に襲い掛かった。
一閃―――
ヒースが抜刀、音速をも凌駕する速度で空間を薙ぎ払う。
わずかな風鳴りすら生じない一瞬にして静謐の剣閃。
一秒たりと同じ場所には留まらない。あまりに早い剣戟(けんげき)に、遠目にもその姿が霞んで見え―――
―――カランッ
ヒースが最後の一人の首筋に剣を押し当てた途端、全ての動きを止めた兵の手から、まったく同じ瞬間に、剣が滑り落ちた。
「す、すごいっ……!」
ソフィアは感嘆の吐息を漏らす。
「そうでしょうそうでしょう〜」
えへへ、とシェーラはまるで自分のことのように破顔した。
下の広場では、「さすがっすヒースさん!」「一生付いていきます!」「いや付いて来んな鬱陶しいから!」などと騒々しいやり取りが繰り広げられている。
「おーいヒースぅー!お疲れ―――ッ!見てたよぉ―――!」
ソフィアが止める間もなく、シェーラは下に向かって叫んだ。
こちらを見上げたヒースがあからさまに『げぇっ』という顔をする。
「誰だあれ」「結構可愛いな」「さてはヒースさんの女か」「あ、俺知ってる、シェーラちゃんってんだ」「おい何でお前なんかが知り合いなんだよ!?」「死ね」「死ね」「脳漿撒き散らして死ね」「何でだよたまに廊下で挨拶するだけだよ!」
「お、お前ら変な勘違いしたら殺す!」
「あ、ヒースさんになら殺されてもいいっす」「俺も」「俺も」「……あれ、なんかすげえ美人がいる」
一人がシェーラの隣のソフィアに気付いた。
ヒースが慌ててシェーラの背に隠れる彼女の姿を認め、怪訝そうな表情から一転、サッと青ざめる。
「ほんとだ」「やべえな」「シェーラちゃんとまとめてお近づきになりてえ」「マジふざけんなお前、ここは俺が」「いや俺が」
「こらお前ら、ぜってーに御嬢様に手ェ出すんじゃねえぞ、俺が殺される!」
「誰にすか」「ヒースさんに勝てる奴がこの屋敷にいるんすか」
「うるせえ黙ってろ!」
明らかに年上の集団を蹴散らした上に彼ら相手に威勢良く吠えるヒースだったが、完全に『何か』に怯えきった顔をしていた。
131
:
bitter
◆Uh25qYNDh6
:2012/04/06(金) 16:20:04 HOST:p1181-ipbf1608sapodori.hokkaido.ocn.ne.jp
初めまして、月波さん^^……かぐやさんとお呼びしても良いでしょうか?←
最近小説板に足を突っ込みました、bitterと申します。
書き込むのは初めてですが、作品自体は大分最初の頃から拝見しておりましたv
文章も凄くすらすらと読んでいけて、毎回楽しませて頂いています^^
私はまだ日が浅いどころの話ではないひよっ子ですが、同じ小説を書く者として
仲良くして下さると嬉しいですノ
それでは長々と失礼しました、これからも頑張ってくださいね^^ノシ
132
:
月波煌夜
:2012/04/06(金) 17:03:18 HOST:proxyag115.docomo.ne.jp
>>bitterさん
初めまして(*´д`*)
はい、月波でも煌夜でもかぐやでもゴミ虫でも←何とでも読んでください☆
コメ本当にありがとうございます…!嬉しいです(/_;)
こんなダメ文章を垂れ流していていいのかどうかいちいち不安になる小心者なもので…
書き込んでくださると安心するのですよ(^-^;
これからもよろしくお願いしますw
133
:
彗斗
:2012/04/06(金) 18:28:11 HOST:opt-183-176-190-251.client.pikara.ne.jp
いつ見てもすごいなぁ……どうもお久しぶりです。
話の切り方がとても上手いですね〜〜見習いたいぐらいです。
今日は時間が無いのでこの辺で……
134
:
ピーチ
:2012/04/06(金) 18:53:29 HOST:i118-18-136-9.s11.a046.ap.plala.or.jp
つっきー>>
おぉ!また新たな更新が!!?
ヒースやばい!!
確かに・・・残念すぎるくらい残念だもんね、ヒースは←まさかの遊ばれ役ww
剣術って特技のお陰で少しはかっこ良くなったかな??
135
:
月波煌夜
:2012/04/06(金) 18:57:29 HOST:proxyag070.docomo.ne.jp
>>彗斗さん
お久しぶりです(〃▽〃)
お忙しい中、書き込みありがとうございます…!
これからしばらく特に意味のない話がダラダラと続きますので、たまーにでも覗いていただけたら嬉しいです(^-^)v
136
:
月波煌夜
:2012/04/06(金) 19:02:58 HOST:proxyag069.docomo.ne.jp
>>ピーチ
やっほー☆
ヒースは体術と剣術が半端ない設定w
ちょっとでも格好良くなってると…良いなぁ…(つд`)
でも次からはまた遊ばれ役に徹させるけどねww
シリアスに入る前に、4人の日常を描きたいんだけど、次どうしようかなー(´・ω・`)
迷い中←
137
:
ピーチ
:2012/04/06(金) 20:48:29 HOST:i118-18-136-9.s11.a046.ap.plala.or.jp
つっきー>>
ひぇっ!体術も!?やばい!やばすぎる!!!
と思ったら・・・また遊ばれ役・・・
何か可愛そーww
4人のの日常??どんな???
138
:
月波煌夜
:2012/04/06(金) 21:50:27 HOST:proxyag018.docomo.ne.jp
>>ピーチ
それがヒースですからww
でもコメディにもシリアスにも順応できる子だから重宝してるよ(笑)
動かしてて面白いしね←
遊びながらも(主にヒースで)、ソフィアがシュオンと仲良くなってく過程、かな( ´艸`)
今決めた!次かその次くらいで新キャラ入れるつもりーw
まぁ、もう微妙に登場してるんだけどねww
139
:
ピーチ
:2012/04/06(金) 22:03:54 HOST:i118-18-136-9.s11.a046.ap.plala.or.jp
つっきー>>
ぬぉぉ!!マジかっ!
え?新キャラ登場してる??
重宝するならもちっと優しくしたら??ww
140
:
月波煌夜
:2012/04/06(金) 22:25:18 HOST:proxyag006.docomo.ne.jp
>>ピーチ
マジだぜ!!
……うん。ヒースの扱いはね。反省してます←
まぁこれからも続けるけどねっ☆
明日あたりに、新キャラ(?)が誰なのか分かる内容を更新したいなーと思ってるよ(^o^)
また見に来てね♪
141
:
月波煌夜
:2012/04/07(土) 10:01:19 HOST:proxy10077.docomo.ne.jp
Ⅲ. 『sweet memory 3』
「もう解散みたいですねー、残念」
集団が屋敷の中へと消えていくと、シェーラは窓枠から手を離し、何もなかったように部屋を振り返った。
「シェーラ……今、下の人たちの話、聞いてたわよね?」
「え、聞いてましたよ?いやぁ、みんなソフィア様のファンになっちゃいそうですねっ」
「………………………」
シェーラには、先ほどの彼女についてのかなり際どい話―――ヒースの女云々と彼の慌てよう―――は自動的にスルーされたらしい。
あまりにも、あっさりと。邪気の欠片もない笑顔を見せるシェーラに、ソフィアは呆れた眼差しを送る。
―――……この子に、ヒースの好意が伝わるのはいつになるのかしらね……。
このままだと一生進展は無さそうだ。
ソフィアは心の中で苦労性の青年に合掌した。
……でも。
ヒースの勝利を確信していたときに見せたシェーラのあの真剣な面持ちは、ただの他人のことを考えていたようには、ソフィアには思えなくて。
―――『大丈夫です。……あいつなら』
「……うーん。案外、もう一押しってところなのかもしれないわね」
「ほえ?何か仰いました?」
「いいえ、何も」
器用で、変なところは鋭いくせに、自身のこととなると急に鈍くなる彼女に、ソフィアは意地の悪い笑みを浮かべた。
「むぅー……絶対なにか仰ってましたようー……」
「気のせいよ」
「ええー。あたし、耳には自信ありますもん」
「……その自信は何処から来るのかしら」
自分の話題を聞き逃したばかりなのだが。
「ほ、ほんとですよ!あたしは昔から『シェーラは目と耳と鼻は良いのにね……』って言われて育ったんですから!」
「頭が入ってないのが泣けるわね」
「えへへ」
「照れる要素が見当たらないのだけど」
半眼で話しながら、ソフィアは寝台(ベッド)に腰掛ける。エインズワーズ城の寝台は寝心地は勿論、座り心地も最高なのだ。すっかりソフィアの定位置になっている。
「っあ―――!忘れてましたっ」
「……また?」
「すみませんすみません!うぅ、大事なことなのに…………あー、え、えと、」
シェーラは少し困ったような顔をして、言葉に詰まった。
ソフィアが沈黙を保ったまま、視線で続きを促す。
「あの、……旦那様―――公爵様が、今日、ソフィア様を夕食の席にお招きしたいと」
……ソフィアは、銀の睫(まつげ)をしぱしぱと瞬かせた。
「…………何で?」
「あ、あたしにも良く分からないんですよ……。急に仰せつかったもので……」
……エインズワーズ公爵。
この屋敷の主人。
シュオンの、父親。
……確かに、客人を食事に招待することはあるかもしれないが、少々急すぎるような。
ソフィアは改まった形で晩餐に参加したことはないので、不安になってしまう。
「ねえ、公爵ってどんな方なの?」
一度、見た感じでは自分にも他人にも厳しそうな人だった。
ソフィアが小首を捻って訊くと、シェーラはしどろもどろという感じで。
「ええっとー……薄いですが、王族の血を引いていらっしゃるので王位継承権を持ってますね。あの方がマルグリット王になる可能性はかなり低いですが……。あとは、シュオン様と同じ金髪碧眼で、奥様もそうですが……とても綺麗な方です。はい」
……ソフィアの数少ない知識そのままである。
「……内面は?」
「な、内面っ?い、いやー、うん、す、素敵な方ですよっ?」
―――あやしい……。
「シェーラ、あなた公爵に嫌がらせでもされてるの?」
ソフィアはふと心配になって、シェーラの顔を覗き込んだ。
いつもにこやかで天真爛漫な彼女がこんな反応をするなんて、明らかにおかしい。
「ち、ち、違いますよ!むしろヒースがというか……ううん、何でもないです!ただ……」
シェーラは一呼吸おいて。
「すご―――く変わってらっしゃるってだけです。シュオン様なんて比べものにならないくらい」
「ええええええええええ」
「そ、それではっ!夕食の頃合いになったらまた来ますね!」
シェーラは勢いよく扉を開けて走っていった。
……正しくは、逃げた。
―――公爵ってどんな人なのよほんとに!
ソフィアは顔を引きつらせた。
「あ、あの、お嬢さま……旦那様とお会いになるんですか?」
開いたドアから、ヒースの代役らしい男が顔を出していた。
「え、ええ」
「が、頑張ってくださいっす!自分、応援してます!」
ぴしっと敬礼をしながら従僕(フットマン)はそれだけ言うと、ばたんとドアを閉めてしまった。
……頑張れって。
「な、何を頑張れっていうのよー!?」
ソフィアの心の底からの叫びに、答える者はいなかった。
142
:
ピーチ
:2012/04/07(土) 10:46:23 HOST:i118-18-136-9.s11.a046.ap.plala.or.jp
つっきー>>
・・・・・・シュオン様が比べ物になんないくらいの変わり者・・・?
なーんかやな予感・・・
ソフィア負けるなー!←何にだww
143
:
月波煌夜
:2012/04/07(土) 11:12:03 HOST:proxyag085.docomo.ne.jp
>>ピーチ
ふっふっふ、その予感を当たらせてさしあげようぞ←誰だよ
明日あたりにまた更新したいなー。
まぁ学校の春休みの課題終わってない上に来週テストだけどね☆
気にしないー♪
144
:
ピーチ
:2012/04/07(土) 11:22:17 HOST:i118-18-136-9.s11.a046.ap.plala.or.jp
つっきー>>
ひぇぇっ!やな予感は当たらなくていーの!((必死ww
やばいよ〜!つっきーが何かに憑かれた〜〜!←アホ!
145
:
月波煌夜
:2012/04/07(土) 18:37:16 HOST:proxyag006.docomo.ne.jp
>>ピーチ
ふははははははは←ノってみる
でも大丈夫!別に嫌な奴ではないから!かなりアレな感じにおかしいだけで(*^_^*)
あとシュオンの母上も無駄に濃いキャラを予定してるよw
146
:
bitter
◆Uh25qYNDh6
:2012/04/07(土) 19:19:53 HOST:p1181-ipbf1608sapodori.hokkaido.ocn.ne.jp
>>かぐやさん
こんばんは、再びお邪魔します^^
本当に良い意味で面白いですねー、読んでる時にやけてました、多分←
シュオン様のご両親もどんな方なのか楽しみですw
更新待ってますねノ
147
:
ピーチ
:2012/04/07(土) 20:00:29 HOST:i118-18-136-9.s11.a046.ap.plala.or.jp
つっきー>>
あぁぁぁ〜!やばい、やばいよ〜!←調子乗るな!
嫌な奴じゃない!良かった〜!
・・・シュオン一族、無駄にキャラ濃い設定ですか・・・←シュオン一族って何だ!
まぁまぁ、更新待ってるぞよww
148
:
月波煌夜
:2012/04/07(土) 20:23:02 HOST:proxyag033.docomo.ne.jp
>>bitterさん
またまたお越しいただいて有難う御座います…!
本当に励みになりますw
折角かけて下さった温かいお言葉を裏切らないよう、頑張りますっ(〃▽〃)
149
:
月波煌夜
:2012/04/07(土) 20:27:12 HOST:proxyag034.docomo.ne.jp
>>ピーチ
基本ソフィア以外は皆キャラ濃くしておりますw
シュオンファミリー(←ネーミングセンス0)は特に強烈にする予定なんでよろしく☆
…見捨てないでね(/_;)
150
:
桜彼方どこまでも
:2012/04/07(土) 20:49:29 HOST:248.237.accsnet.ne.jp
ここは,“終わりの世界”
死んだ人間が停止した心臓を再び再起動してくれる世界
この世界はあの世の人間がどんなに想像力をふくらませてもそれはどこにも存在しないただの自分がつくった理想の世界
ここは,魂だけが浮かんでいる
ただそれだけの光景
何も見えなければ,何も聞こえない
風さえ吹いてない
人間は再生していく
どんなに時間がかかろうと, いずれ必ず
だけど,もう充分な想いをした
温かい恵まれた家庭で生まれて,望みも叶って,最期は自分が創り上げた家族で死ねた。
最高だった。
だからもうこれ以上の幸せはいらないー
でもそれは叶うことはないだろう
前世の世界での最期に思ったこと
身体もない魂だけの姿なのだから声を発することもできない
時は流れていく
止まることのないスピードで
どんな姿になるかわからないけど,次なる世界へ行かなきゃならない
前世の家族のことなど忘れて
遺伝子がこの生命の始まりだとして
人間はなぜ生まれるのだろう。それはきっと現実に生きる人々がみんなが抱いている一番の知りたいこと。
しかしそれくらい一人一人,人間は望まれただろうか
現世に生きる人間は約69億を超すほどの人口。その中にぬけがないくらい平等に望まれただろうか…‥。何かの可能性がありそれだけのために生み出された人間ではないだろうか?現世とはお金に支配されているように見える。お金よりもっと大事なこと,もっと素晴らしい幸せが生みだせる可能性がすぐそばにあるのに…
151
:
桜彼方どこまでも
:2012/04/07(土) 20:54:01 HOST:248.237.accsnet.ne.jp
ここは,“終わりの世界”
死んだ人間が停止した心臓を再び再起動してくれる世界
この世界はあの世の人間がどんなに想像力をふくらませてもそれはどこにも存在しないただの自分がつくった理想の世界
ここは,魂だけが浮かんでいる
ただそれだけの光景
何も見えなければ,何も聞こえない
風さえ吹いてない
人間は再生していく
どんなに時間がかかろうと, いずれ必ず
だけど,もう充分な想いをした
温かい恵まれた家庭で生まれて,望みも叶って,最期は自分が創り上げた家族で死ねた。
最高だった。
だからもうこれ以上の幸せはいらないー
でもそれは叶うことはないだろう
前世の世界での最期に思ったこと
身体もない魂だけの姿なのだから声を発することもできない
時は流れていく
止まることのないスピードで
どんな姿になるかわからないけど,次なる世界へ行かなきゃならない
前世の家族のことなど忘れて
遺伝子がこの生命の始まりだとして
人間はなぜ生まれるのだろう。それはきっと現実に生きる人々がみんなが抱いている一番の知りたいこと。
しかしそれくらい一人一人,人間は望まれただろうか
現世に生きる人間は約69億を超すほどの人口。その中にぬけがないくらい平等に望まれただろうか…‥。何かの可能性がありそれだけのために生み出された人間ではないだろうか?現世とはお金に支配されているように見える。お金よりもっと大事なこと,もっと素晴らしい幸せが生みだせる可能性がすぐそばにあるのに…
152
:
桜彼方どこまでも
:2012/04/07(土) 20:58:49 HOST:248.237.accsnet.ne.jp
ここは,“終わりの世界”
死んだ人間が停止した心臓を再び再起動してくれる世界
この世界はあの世の人間がどんなに想像力をふくらませてもそれはどこにも存在しないただの自分がつくった理想の世界
ここは,魂だけが浮かんでいる
ただそれだけの光景
何も見えなければ,何も聞こえない
風さえ吹いてない
人間は再生していく
どんなに時間がかかろうと, いずれ必ず
だけど,もう充分な想いをした
温かい恵まれた家庭で生まれて,望みも叶って,最期は自分が創り上げた家族で死ねた。
最高だった。
だからもうこれ以上の幸せはいらないー
でもそれは叶うことはないだろう
前世の世界での最期に思ったこと
身体もない魂だけの姿なのだから声を発することもできない
時は流れていく
止まることのないスピードで
どんな姿になるかわからないけど,次なる世界へ行かなきゃならない
前世の家族のことなど忘れて
遺伝子がこの生命の始まりだとして
人間はなぜ生まれるのだろう。それはきっと現実に生きる人々がみんなが抱いている一番の知りたいこと。
しかしそれくらい一人一人,人間は望まれただろうか
現世に生きる人間は約69億を超すほどの人口。その中にぬけがないくらい平等に望まれただろうか…‥。何かの可能性がありそれだけのために生み出された人間ではないだろうか?現世とはお金に支配されているように見える。お金よりもっと大事なこと,もっと素晴らしい幸せが生みだせる可能性がすぐそばにあるのに…
153
:
桜彼方どこまでも
:2012/04/07(土) 21:19:46 HOST:248.237.accsnet.ne.jp
こんにちは はじめまして 間違えて桜彼方どこまでもていうペンネームになってしまいました。本当は白鳥夕という名前なんです それに同じ物を3つも入れてしまいました。すみません,名前変更の仕方と物語を消去する仕方を教えてクラると助かります。
154
:
月波煌夜
:2012/04/07(土) 21:27:28 HOST:proxy10047.docomo.ne.jp
>>153
こんにちは。
私はケータイから見ているのでよく分からないのですが、ペンネームは普通に変えられるのでは?
あと、ここへの間違えてしまった書き込みは気にしなくて大丈夫ですよ。
新しいスレを作りたいなら、掲示板TOPからどうぞ(^-^)
155
:
神野計画
:2012/04/08(日) 05:08:30 HOST:ntfkok190145.fkok.nt.ftth4.ppp.infoweb.ne.jp
>>154
コテハンが中坊臭い。
156
:
月波煌夜
:2012/04/08(日) 10:12:07 HOST:proxy10067.docomo.ne.jp
Ⅲ. 『sweet memory 4』
―――……何でこんなことになったのかしら……。
ソフィアは漏れそうになる溜息をこらえ、ナイフとフォークをぎこちなく動かしながらも、ちらりと目の前の人物を盗み見た。
もとは輝かしい黄金(こがね)色であっただろう髪にはわずかに白がかかっていたが、その美しさは失われることなく痩身を覆っている。
若い頃は絶世の美男子として騒がれていたであろう、恐ろしい程に整った精悍な顔立ち。気品と威厳に満ちた美貌は冷たく、麗しく。ますますソフィアを萎縮させる。
―――現エインズワーズ公爵。
マルグリットの人間なら知らぬ者はいない、大貴族の筆頭。
緊張しない方がおかしいと言えるだろう。
彼の隣、ソフィアの斜め前に座ってにこやかに話している上品な容貌の女性はレディ・エインズワーズ―――公爵夫人アゼリア。
優しげで温和な深緑色の瞳、緩やかにウェーブがかかった艶やかなブロンド。
もうかなりの年齢のはずだが、衰えを感じさせない肌は張りがあって瑞々しい。
シュオンはお母様似かしら、とソフィアは思う。
見るからに厳しそうな父親よりも、優しさが滲み出る太陽の女神の如き微笑を絶やさない彼女は、瞳の色以外はシュオンに瓜二つだ。
……ただ。
ここに来る前に、身支度を手伝いに来たシェーラに夫人のことを尋ねてみたのだが、『え、奥様ですか?あ、は、ははは……ほ、ほらもうお時間です行きましょうっ』と汗をダラダラ流しながら言葉を濁された。
―――二人とも、まともな人に見えるのだけど……。
内心首を捻りながらもアゼリアの話に必死で相槌を打つソフィアは、前はショート、後ろはロング丈のドレスでしっかりと着飾っている。
女性らしいハイウエストのシルエットはドールのような愛らしさ。
艶のある漆黒のベロアに、銀糸でシャンデリアの模様が精緻に描かれた純白の五段フリルが映える。
フリルリボンタイの上、嫌みにならない程度に開いた胸元の眩しい素肌を飾るのは真珠(パール)のネックレス。ソフィアの肌と同色のそれは控えめに光彩を放っている。
ソフィアは、隅でヒースと共に控えている、持ち前のセンスを発揮してくれたメイドの少女に視線で助けを求めるが、『ふぁいとです!』というように指を立てられた。おまけに二人揃って目を逸らされる。
「どうかして?ソフィア」
「……いいえ、何も。大丈夫です、アゼリア様」
ソフィアは悪足掻きを諦め、アゼリアに向き直った。
「あら、そんな他人行儀にならなくても良いのよ?わたくしのことは本当の母親だと思って、ね?お義母様と呼んでほしいわ」
……何か一部の発音に違和感があったが気のせいだろう。
「お、お母様……」
「そう」
うふふ、と満足げに笑う。
「それでね。いつもあの子、研究してるからって自分の部屋で食事をするんだけど、今日は来てくれるんですって。ソフィア、あなたのお陰ね」
嬉しそうに微笑むアゼリアに、つられてソフィアの頬も緩む。
彼女の息子の自慢話は微笑ましいし、料理もこの上なく豪勢で美味、なのだが。
「………………………」
前からの値踏みするような視線に、ソフィアの背筋が凍る。
公爵の碧眼は遠慮なくじろじろと彼女を眺め回していて、
―――ま、まさか、公爵は凄い女好きとか……?それでシェーラはあんなに怯えていたの?
ソフィアが冷や汗を流しながら、少々失礼なことを考えていたそのとき、
「…………ソフィア君、と言ったな」
ぼそり、と。低いが、良く通る美声に名を呼ばれた。
「は、はいっ」
焦って正面の公爵に向き直る。
「一つ、聞きたいことがあるのだが」
重苦しい雰囲気が大テーブルに立ち上る。
公爵がゆっくりと薄い唇を開き―――
「君は、シュオンと毎日会っているのかね」
「……………はい?」
「そうなんだなッ!?」
公爵はガタンッと席から立ち上がり、
「わ、私だって五歳のときから風呂を別々にされたのに、今も執務以外では喋ってすらもらえないのに、君は、ま、毎日一緒なのかッ」
ソフィアはぽかんとするしかない。
「ま、ま、まさか、私の可愛いシュオンに手を出してはいないだろうな……?熱心に君を探していたようだし、ももももう、そう、そういう爛れた関係にっ?若い二人は肉欲のままに夜な夜な、い、い、いかん、シュオンはいずれ私と結婚するのだ、パパはそんなのぜ―――ったいに許さッ」
ゴスッ、と鈍い音を立て、笑顔のアゼリアの手刀が閃き、公爵の首の後ろに打ち込まれた。
「ごめんなさいねソフィア、この人いつもこうなのよ」
ほんわかと笑う彼女。
ソフィアは顔が引きつらないよう念じるのに、全霊を注いだ。
157
:
ピーチ
:2012/04/08(日) 12:06:41 HOST:i118-18-136-9.s11.a046.ap.plala.or.jp
つっきー>>
うわぁお・・・シュオンのお父さん、キャラ分かんねーww
何となーく子離れできない、みたいな??
あと小説の方の書き込みありがとー!!
158
:
月波煌夜
:2012/04/08(日) 12:37:24 HOST:proxy10010.docomo.ne.jp
>>ピーチ
うん、実は「死ぬほど親バカ」のつもりだったw
シュオン父、表現分かりにくかったかな(つд`)
反省ww
次でもうちょい親バカぶりを足しますヽ(´ー`)ノ
あとシュオン母はもうちょい待ってね、そのうち壊すから(ぉい
159
:
ピーチ
:2012/04/08(日) 13:09:41 HOST:i118-18-136-9.s11.a046.ap.plala.or.jp
つっきー>>
え・・・?まさかの親バカ!?
いや、あのね、表現が悪いわけじゃないよ!
シュオンのお母さん、壊しちゃう系ですか!?
160
:
白鳥夕
:2012/04/08(日) 14:12:21 HOST:248.237.accsnet.ne.jp
こんにちは 教えてくれてありがとうございました。月波煌夜さんとっても優しい方で安心しました。良ければお友達になってもらえると嬉しいです。それとsweet memory 4読みましたとても素敵な話で気に入りました。
161
:
白鳥夕
:2012/04/08(日) 14:25:56 HOST:248.237.accsnet.ne.jp
僕には妹がいた…2つ年下の妹が―‥
162
:
白鳥夕
:2012/04/08(日) 14:27:52 HOST:248.237.accsnet.ne.jp
ここは,“終わりの世界”
死んだ人間が停止した心臓を再び再起動してくれる世界
この世界はあの世の人間がどんなに想像力をふくらませてもそれはどこにも存在しないただの自分がつくった理想の世界
ここは,魂だけが浮かんでいる
ただそれだけの光景
何も見えなければ,何も聞こえない
風さえ吹いてない
人間は再生していく
どんなに時間がかかろうと, いずれ必ず
だけど,もう充分な想いをした
温かい恵まれた家庭で生まれて,望みも叶って,最期は自分が創り上げた家族で死ねた。
最高だった。
だからもうこれ以上の幸せはいらないー
でもそれは叶うことはないだろう
前世の世界での最期に思ったこと
身体もない魂だけの姿なのだから声を発することもできない
時は流れていく
止まることのないスピードで
どんな姿になるかわからないけど,次なる世界へ行かなきゃならない
前世の家族のことなど忘れて
遺伝子がこの生命の始まりだとして
人間はなぜ生まれるのだろう。それはきっと現実に生きる人々がみんなが抱いている一番の知りたいこと。
しかしそれくらい一人一人,人間は望まれただろうか
現世に生きる人間は約69億を超すほどの人口。その中にぬけがないくらい平等に望まれただろうか…‥。何かの可能性がありそれだけのために生み出された人間ではないだろうか?現世とはお金に支配されているように見える。お金よりもっと大事なこと,もっと素晴らしい幸せが生みだせる可能性がすぐそばにあるのに…。
一番の宝物は何だろう?人間とは疑問がありあまるくらいあり,困る。その疑問も誰かが一つ一つ解答してくれるわけではない。そんな疑問を無限にそして繊細に描いて
無限…
生命が尽きなければいいと思ったことがある。 この時間がずっと続けばいいと思ったことがある。でもそれは一瞬のキラメキで・・・・。
生命なんてなくなればいい,生まれなければよかったと思うこともある。
人間は幸せや希望で満ちていなければ居場所や生きている意味をなくしたと,思い込んでしまう。それな弱い生き物。
いったい人間はどうしたいのだろう。
163
:
月波煌夜
:2012/04/08(日) 15:01:30 HOST:proxy10038.docomo.ne.jp
>>白鳥夕さん
こちらこそご丁寧に有難う御座います(*^_^*)
はい、是非仲良くしてください(^o^)
あと、お話拝見しましたが、すごく深くて壮大な感じですね!
このスレの中で埋もれてしまうのは勿体無いので、新しいスレを作って公開することをお薦めしますよ(^-^)/
164
:
ピーチ
:2012/04/08(日) 16:45:44 HOST:i118-18-136-9.s11.a046.ap.plala.or.jp
つっきー>>
更新待ってるぞー!←自分は全く更新しないww
白鳥夕さん>>
ここに書き込まれた話読んだよ!面白い!
新しくスレ作るのかは分かんないけど、更新頑張ってね!
あたしとも是非仲良くしてくれー!!
165
:
月波煌夜
:2012/04/08(日) 17:00:53 HOST:proxy10027.docomo.ne.jp
Ⅲ. 『sweet memory 5』
「いいか、シュオンはこの薄汚れた世界に降臨した神だ女神だ天使だ大天使だ妖精だ精霊だ人類の至宝だッ!だからシュオンに近づくゴミは全て私が一番近くで排除しなくてはならないそのためには私の伴侶となることが必要なんだマルグリットに投資しまくって国王に恩着せて脅して実の親子でも同性でも結婚できるように法を変えさせるんだ、なのにシュオンは六歳の時から『ちちうえはきらい、ヒースとあそんだほうが楽しい』と言うようにィィいイイフオオォアアアあああ゙―――ッ」
血走った目をしてノンストップでエキサイトする公爵に、スパーン、とアゼリアの手刀がまたも華麗に決まった。
「うくっ……どうしたアゼリア、嫉妬か?大丈夫、勿論重婚も認めさせるからな、安心しなさい」
「あなた、いつまでたっても懲りないからシュオンに嫌われるのよ?正直わたくしも気持ち悪いわ」
全くである。
「仕方ないではないか、何しろシュオンは成長するごとに美しくなっていって、初めて正装したときの可愛さといったらもうどうしようかと」「まず貴方の頭をどうにかした方が良いんじゃないかしら」「あら、ソフィアったら素敵な突っ込みね」
―――し、しまった、つい本音が。
しかし興奮した公爵にはソフィアの呟きは聞こえなかったらしい。悲劇の主人公のように両手を広げて天を仰ぎ、
「ああ、何が不満なのだ愛しい息子よ!お前の為だけに研究所や聖堂や教会を作ってシュオンの名を付けたりもしたのに、ちっとも喜んでくれない……!お前はどうしたら喜んでくれるんだ!」
「―――父上が今すぐこの世から消えてくださるなら、僕は心の底から喝采を叫んで見せますけど?」
広い大食堂に一筋の光が差し込んだたかのような幻覚。
サラサラと揺れる眩い蜂蜜色の髪、白磁の肌に奇跡のように完璧な配置で嵌め込まれた澄んだ空色の瞳。
「……シュオン!」
「遅れてごめんね、ソフィア」
にこ、と相好を崩して笑う美貌の青年。
救世主の登場に、ソフィアは涙が出そうなほど安堵した。
目の前には変態、親切そうだが初対面のアゼリア。使用人二人は今回は全く頼りにならなそうだし、物凄く不安だったのだ。
「おおシュオン、私の天使(エンジェル)!会いたかった!」
「そんなに死にたいのなら僕の手で地獄に堕として差し上げますが。……ねえソフィア、折角来たんだけど、アレ見たら食欲失せちゃって。僕の部屋で一緒に食べない?」
若干涙目のソフィアに向けて微笑む。
「くっ……!どうしてパパには笑いかけてくれないんだ、そうだやはり二人きりで丘の上の白い家に住んで愛を育もうそうしよう!」
「おや、父上にしては悪くない提案ですね。父上の血で真っ赤な家に染め上げましょうか」
「そうか、一緒の寝台(ベッド)がいいか!全く、シュオンはいつまでたっても甘えん坊だなあ!」
「そろそろお年で耳が悪くなってきたようですね。もう限界ではないですか?」
「はは、そんなに心配するな。私はお前の笑顔さえあればこの先二億年は健康体で生きていける」
……それは完全に違うビョーキではないだろうか。
「……シュオン、左手怪我してない?大丈夫なの?」
ふと、シュオンの長い指に包帯が巻いてあることに気づき、ソフィアは声を上げた。
「ん、これ?ちょっとアルコールランプで火傷しちゃっただけだよ。ソフィアは優しいね」
「なにィっっっ!?」
公爵はシュオンに駆け寄ろうとしたが、首根っこをしっかりと握ったアゼリアに阻まれる。
「ええい離せ!シュオンの芸術品のような指に傷が付いただと、ささささあシュオンパパに言ってごらん何処の工場だ何処のメーカーだ何処の職人だ一族郎党皆殺しにしてやぅあああああアアア―――ッ」
「落ち着きなさいあなた」
笑顔を保ち続けるアゼリアに鳩尾を直撃され、公爵はうずくまり、脂汗と涙を垂れ流した。
「うぅ、私に優しくしてくれるのはお前だけだよ……愛しているよシュオン。『うん、僕も愛してるよ』」
と思いきや、公爵は何処からか額縁を取り出し、時折裏声を出しながらぶつぶつと何やら呟き始めた。
興味に駆られたソフィアは、シュオンの「だ、駄目だよソフィア、その犯罪者に近付いちゃ!」という制止の声も聞かず、そろそろと公爵の後ろに回り、その絵を覗き込んだ。
三、四ほどの幼い少年が、こちらに向かって微笑みかけている。
肖像画の、天使という表現がぴったりなその美しい子供は、
「か、可愛い……」
「む?」
「こ、これシュオン様ですよね?凄い可愛いっ」
例外なく、女性の心を射止める威力を持っていた。
「ちょ、ちょっとソフィア!?」
「ふむ。ではこれはどう思う?」
「か、可愛いですっ」
「こっちは?」
「わ、わ、可愛いいい」
次々に出てくる幼げなシュオンの肖像画に、ソフィアは目を輝かせる。
166
:
月波煌夜
:2012/04/08(日) 17:06:03 HOST:proxy10028.docomo.ne.jp
>>ピーチ
ふぅ。私頑張ったよー!
褒めて褒めてーw
今度は「シュオン父は親バカの変態」って思いながら読んでね☆
ただの変態とも言えるけどね☆
167
:
ピーチ
:2012/04/08(日) 17:12:35 HOST:i118-18-136-9.s11.a046.ap.plala.or.jp
つっきー>
おぉ!新たな更新が!!
―そーゆー事かー・・・シュオンのお父さん、ちょっと・・・引くかも←はっきりゆーな!
シュオンのお母さんは優しくてしっかりしててけじめがついてる人なのにねーww
168
:
月波煌夜
:2012/04/08(日) 17:30:05 HOST:proxyag019.docomo.ne.jp
>>ピーチ
うんw
どうぞドン引きしてくださいなww
ヒースが遊ばれ役なら、父上は引かれる役だから☆←意味分からん
あ、お母様もキャラ崩壊させるよ( ´艸`)
ちなみにアゼリアは最強です。色んな意味で。
続き頑張るぞー(≧∀≦)
169
:
ピーチ
:2012/04/08(日) 17:50:41 HOST:i118-18-136-9.s11.a046.ap.plala.or.jp
つっきー>>
まさかの引かれ役・・・お母様も崩壊の危機!?
まぁ・・・ヒースはヒースで仲間ができてよかったねー^0^←何の仲間!?
あたしも更新頑張らないとなー、つっきーとか燐さんも応援してくれてるし!!
170
:
月波煌夜
:2012/04/08(日) 18:36:09 HOST:proxyag075.docomo.ne.jp
Ⅲ. 『sweet memory 6』
「……ふむ。君は、なかなか話が分かる子のようだ。……確かに」
公爵は、ずいっとソフィアに近づくと、至近距離で彼女の紫の瞳を見つめた。
夢中になって肖像画を眺めていたソフィアだが、シュオンのものと同じ暖かみのある碧眼に射すくめられ、つい、ドキリ、としてしまう。
「よく見れば、君の目は、綺麗な色をしている。濁りのない、美しい紫だ。……私は、この立場上、人の良し悪しは分かるつもりだよ。それに君は、シュオンに焦がれ、求める女狐どもとは何かが違う。シュオンのことは、友人として好んでいても、今のところ、特に異性として意識している訳ではないのだろう」
「はい」
ソフィアは迷いなく頷いた。
「えええっ!?」
「そうだろうそうだろう。うむ、ではソフィア君、シュオンの生まれたてから十歳ほどの絵は他に二百枚ほどあるのだが、どうだね、見たくはないか」
「是非見たいです」
「よし、では今から取って来よう。私しか開けられない金庫に厳重に保管してあるからね。少しの間待っていてくれたまえ」
公爵は恐ろしい速さで身を翻し、廊下へと消えていった。
「わぁ、楽しみね………シュオン?」
シュオンががっくりと肩を落としているのを見て、ソフィアは首を傾げた。
「う、ううん!何でもない!何でもないんだ……」
気のせいだろうか、顔を背けた彼の目尻に涙が溜まっていたような。
「そんなことより!ソフィア、さっさと僕の部屋に―――」
「ソフィア、髪に埃(ほこり)が付いていてよ?」
ピシリ、と。
アゼリアの妖艶な笑みに、反応して、場の空気が凍結した。
シュオンが、壁際のシェーラが、ヒースが、同時に表情を固まらせる。
「え?どこですか?」
「うーん、自分では分からないかしら。ちょっとこちらに来てくれる?」
ソフィアは微妙な違和感を覚えながらも、素直にアゼリアのもとへ向かう。
『だ、駄目だ御嬢様はもう助からねえ!シェーラ、お前だけでもすぐに逃げろ!』『わ、分かった!あたし、ちょっとお手洗いにゆ・っ・く・り、行って来る!』『分かった後は任せろ、ゆ・っ・くり、行って来い!』
変な会話が聞こえたが、気のせいだろう。
シュオンが十字を切って「主よ、ソフィアをお守りください……!」と呟いたのも気のせいだろう。
ソフィアは沸き起こる不安を必死に押し殺す。
「後ろを向いて?」
アゼリアの指示に従い、くるりと彼女に背中を向けると―――
ぎゅむっ、と。柔らかいものが押し当てられた。
「へっ……?あ、アゼリア様……?」
「お義母様よ、ソフィア」
「お、お母様?」
「……良くできました」
「え、あ、あの………ひゃぁっ」
突然、耳に熱い吐息を吹き掛けられ、ソフィアはびくりと身をすくませる。
「ふふ、イイ反応……敏感なのね、素敵だわ」
アゼリアは恍惚とした声音で熱に浮かされたように囁く。
ソフィアが硬直している間に、つぅ、と開いた胸元から、ドレスの中に細い指が侵入してきて。
「や、……んぁっ!」
「ココを誰かに触られるのは初めて?」
「は、んっ!」
「……嗚呼、何て可愛いのかしら、ソフィア。大丈夫、優しくするから……」
「は、は、母上ッ!いい加減にしてくださいっ」
見かねて割り込んできたシュオンにソフィアから引き離され、アゼリアはぷぅっ、と可愛らしく頬を膨らませた。
「……あともう少しだったのに。あのねシュオン、ソフィアのささやかな胸はシェーラとはまた違う良さが」
「語らなくて結構です!母上、すぐに女性に手を出すのはやめてくださいといつも言っているでしょう!」
真っ赤になってシュオンがアゼリアを叱りつけてくれている間に、ソフィアは素早くはだけた胸元を掻き合わせる。
「仕方ないじゃない、可愛い女の子が大好きなんですもの」
悪びれることなくしれっとしているアゼリア。
「ソフィア、今夜わたくしの寝室に来ない?たっぷり可愛がってあげてよ?色々教えてあげられるし」
「ぜっっったいに、嫌ですっ!」
ソフィアは口元を引きつらせ、ぷるぷると音叉のように震えながら涙目で叫んだ。
―――女好きなのは公爵じゃなくてお母様じゃないっ!
狂った親バカにセクハラ女。
……それは、シュオンもひねくれるはずよね。
と、ソフィアは一人。妙に納得したのだった。
171
:
月波煌夜
:2012/04/08(日) 18:39:05 HOST:proxyag076.docomo.ne.jp
>>ピーチ
よし、思いっきり壊しましたー☆
……微妙にアダルティーだけど大丈夫だよね?
セーフだよね?
明日の分まで勢いで更新しちゃった(^-^;
そうだよ、応援してるよー!
172
:
白鳥夕
:2012/04/08(日) 21:06:51 HOST:248.237.accsnet.ne.jp
反町一生輝(ソリマチイブキ) 森本美絵(モリモトエミ)
成田心優 (ナリタミユ) 双葉和憂(フタバワユウ)
山越学 (ヤマコシマナブ)
桜彼方どこまでも 〜あの日の約束が叶う瞬間を待ち望んでいた〜
いやータイトル書くだけで気持ちがワクワクしますねー。
皆さんこんにちは♡ 白鳥夕です。
私の小説は少々暗くわかりにくく見てくれる人いないだろうなー
私の物語は,恋愛系かミステリーか推理かファンタジーかなんて言われたらどう答える
のだろう。
最近書き始めたばかりなので,よくわかりませんしか言えないな…。それにまだ初心者だし…
この物語は双葉和憂がなんらかんだで死んでしまった初恋の彼と再び逢えるか逢えないかの物語です。その二人は両思いで…♡でも彼が死んだかは知らない しかしその衝撃的なはなしを知った和憂は泣かなかった
その彼が死ぬ前にした約束を本当に信じている意思の強さ…そんな彼女を見て主人公たちも動き出します…
しかしどんな物語でも最後はHappy Endにしたいものです。そして私達も同じで…
どうか皆様も良き幸いを‥
173
:
月波煌夜
:2012/04/08(日) 21:20:57 HOST:proxyag061.docomo.ne.jp
>>白鳥夕さん
ここに書き込まないで、ご自分でスレ作って下さいね(´・ω・`)
そうしたら改めて読ませていただきますから(^-^)
174
:
ピーチ
:2012/04/08(日) 22:53:02 HOST:i118-18-136-9.s11.a046.ap.plala.or.jp
つっきー>>
いやーーーー!!!お母様はまともだと思ってたのに!!シェーラとかヒースの方がまともだー!!
・・・って言うかアダルティーって何??
応援ありがとー!!
175
:
月波煌夜
:2012/04/09(月) 00:30:56 HOST:proxyag119.docomo.ne.jp
>>ピーチ
ふははははははは←復活w
……うん。やりすぎましたごめんなさい。
あ、アダルティーは少々オトナな要素が入るってことだよ(^_^;)
まぁ気にしないでw
176
:
月波煌夜
:2012/04/09(月) 14:38:09 HOST:proxyag067.docomo.ne.jp
ちょこっとお知らせ(?)です。
只今三章『sweet memory』の途中なのですが、
アイディアが尽きました。
……どんだけ計画性無いんだよと。
そこで、ソフィアたちのこんな日常が見たい!というリクエスト等あれば、皆様の知恵をお借りしたいなと思っている次第です。
できれば主人公ソフィアを入れていただきたいのですが、登場人物は誰でも構いません。
例1:ソフィア、シュオンの書庫散策
例2:メイン4人、夜の屋敷で肝試し☆
例3:シェーラ、ヒースで街へ買い物
などなど。特に何も無ければ1と2で書くつもりです。
……ちなみに、シェーラとヒースの二人は後々『紫の歌』番外編として別のお話を作りたいなーとか考えてたり。
それからもう一つ。
お陰様で、二百レス突破も近くなってきました。
使用人二人のラジオ風コメントをまた書きたいのですが、こんなことを喋ってほしいというアイディアがありましたら是非に。
ただ、月波には文才というものが存在しませんので、出していただいたアイディアを生かせない場合もあるかもしれませんが、ご了承下さいませ。
それでは、長くなりましたが。
たったひとつの言葉でも、
たったひとりのキャラクターでも、
皆様の胸に留めていただけますように。
拙い文ですが精一杯頑張りますので、これからも、『紫の歌』をよろしくお願いします!
177
:
ピーチ
:2012/04/09(月) 18:49:30 HOST:i118-18-136-9.s11.a046.ap.plala.or.jp
つっきー>>
わぁ〜!!つっきーの中に眠る何かがまた動き出したーー!!←アホ抜かせ!
リクエストあるーー!ソフィアの腹黒い一面(と言うより悪ふざけしてる)見てみたい!
・・・なーんか、無理のあるリクエストですみませぬww
178
:
月波煌夜
:2012/04/09(月) 20:38:25 HOST:proxyag094.docomo.ne.jp
>>ピーチ
ソフィアまで腹黒…だと…?(゚□゚;)
シュオンと二人で腹黒カップルになってしまうw
……うん、頑張ってソフィアをボケさせよう!こんな時は万能(遊ばれ役)ヒースの出番だね☆
ナイスアイディアありがとう!
他にもお願いしたい…。あるかな??
……今思ったんだけど完璧に章タイトル間違えたな!
どのへんがsweetなmemoryだよ甘さどこにもねーよ!ただのバカ話だよ!( ̄◇ ̄;)
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