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【TRPG】ブレイブ&モンスターズ!第五章
98
:
崇月院なゆた
◆POYO/UwNZg
:2019/11/01(金) 19:58:51
「このアコライト外郭も同じ。わたしたちが守るべきなのは、城壁じゃない。街じゃない。
外郭に住むマホたん。兵士のみんな。その全員を守ることが、アコライト外郭防衛っていうことなんだよ」
城壁を守り切ったところで、兵士たちが死んでしまえば何の意味もない。
城壁を築くのも、それを維持してゆくのも、すべて兵士たち。
この場所に存在する者たちの働きなしには、アコライト外郭は立ち行かないのだから。
「わたしたちの目的を間違えないで。
わたしたちが最優先にすべきことは、敵を殺すなんてことじゃない。
みんなの笑顔を守ることなんだよ。みんなが、笑って明日もマホたんのステージを観られるように。
サイリウムを振って、今日もマホたんの歌は最高だったね! って。そう笑い合えるようにすること。
わたしたちは殺し屋じゃない。戦争のプロでもない。
『異邦の魔物使い(ブレイブ)』なんだ――それを忘れないで」
ただ戦いに勝つだけなら。敵を殺すだけなら。ゲーマーが召喚される必要はない。
軍人なり傭兵なり、地球にはもっと実際の戦闘に熟達した人間がいる。『異邦の魔物使い(ブレイブ)』が選ばれる理由はない。
しかし、この世界は召喚する対象に殺しや戦いとは無縁の一般人ゲームプレイヤーたちを選別した。
そこには、何か理由があるはず。決して無作為に抽出されただけではないはず。
自分たち『異邦の魔物使い(ブレイブ)』だけができる、世界の救い方があるはず――。
なゆたは、そう信じた。
「ということで、わたしも明神さんに賛成。……そして、ついでだからここで宣言しておくね」
フォーラムでは対立し、アルフヘイムでもつい先日熾烈な戦いを繰り広げたが、なゆたは自分と明神が似た者だと思っている。
つまり、ゲームというものに対する姿勢が、である。
畢竟、明神も自分も筋金入りのゲーマーということだ。
「人の心をないがしろにする作戦。人の命を軽んずる作戦は、それがどれだけ有効であろうとやりません。
わたしは人成功率99パーセントだけど人がひとり死ぬ作戦より、成功率10パーセントだけど全員助かる作戦を選ぶ。
この方針は今後も絶対に曲げない。そしてそれは――ニヴルヘイム側にも当て嵌まるから」
敵である帝龍やミハエル達。ニヴルヘイムの『異邦の魔物使い(ブレイブ)』たちも、殺す気はないという。
「どんなゲームだって、勇者がするのは『平和を取り戻すこと』。魔王討伐はその手段に過ぎない。
それに……魔王を倒す、とは言うけれど、魔王を殺す、なんて言う勇者はいないでしょ。
カザハ、あなたはどう? あなたは語り手になりたいんだよね?
敵を殺そう! 兵士たちの命は二の次だ! なんて。
そんな勇者の物語を、紡ぎたいって思う?」
自分の信念を迷いなく告げると、なゆたは束の間目を閉じて、ふー……と息を吐いた。
それから、一拍の間を置いてまた目を開く。
「明神さんの言うとおり、わたしたちは始めたクエストの難易度は絶対下げない。それはわたしたちのゲーマーとしての矜持。
自分のプライドも守れない人間に、世界なんて救えるもんか!
『帝龍を撃退する』『マホたんと兵士のみんなを守る、誰も死なせない』――。
クエストクリアのミッションがふたつあるなら、どっちも完璧にこなしてみせる!
だから――そのための作戦を考えよう!」
自分たちはもちろん、防衛隊の兵士たちも。帝龍さえも殺さずに、すべてを丸く収める方法。
そんな戦法が、果たして存在するのだろうか?
>焼死体の第二案だが、満たすべき条件が3つある。
一つは、『迷霧』でウン万の大軍からなる戦場を覆い切れるのか
明神がエンバースの提案に対していくつかの懸念を示す。
今まで出た意見の中で、自分たちにできそうで帝龍に最もダメージを与えられそうなのはその作戦だろう。
すなわち、この城塞を出て打って出る――古来より、寡兵が大軍に勝つには奇襲しかないのである。
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