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【TRPG】ブレイブ&モンスターズ!第五章
88
:
明神
◆9EasXbvg42
:2019/10/28(月) 00:25:59
>「もしできるのであれば僕は幻影マホロ300人作戦に賛成だ、
しかしこの作戦を効率的に機能させる為には条件をクリアしなければいけない」
俺の垂れ流した作戦案をジョンは一切遮らず静かに聞いて……それから俺を見た。
いつもの人好きのする爽やかスマイルじゃない。鋼でメッキしているみたいな、硬質な表情。
>この作戦は、兵士を見捨てられない限り意味はないんだ、
だってその場合僕達はどのマホロが虫に襲われても助けなきゃいけないんだから」
「なんだと」
ジョンが何を言ってるのか、全然頭に入ってこない。
いや、ホントは分かってんだ。ブレイブ同士の決戦の中じゃ、パンピーに毛が生えた程度の兵士は――
役に立たない。むしろ、足手まといでしかない。
300人の兵士がいなければ、俺たちはもっとずっと簡単かつ確実に潜伏できるのだから。
そして兵士を見捨てられるならもう一つ、俺たちにとってアドバンテージが生まれる。
『300人の人質』という帝龍の交渉カードを、この膠着状況の根幹を、潰せるのだ。
>「できないのなら幻影を使わず本物のマホロにいてもらって僕達の安全を確保したほうが遥かに有効だ、
街はめちゃくちゃになるだろうけど」
「……らしくねえことを言うじゃねえかヒーロー。マスコミが喜んでペン取りそうな発言だ。
被災地の希望、イケメン自衛官様の腹の裡は、こんなに真っ黒だったのか?」
>「それと・・・300人全員を隠すなんても現実的じゃない、
突然人っ子一人いなくなったら当然奇襲を警戒する、その場合作戦時に抵抗が激しくなると予想される。
それならある程度兵士を残し、兵士達に戦ってもらってその後白旗を上げてもらう、
その後は夜襲を作戦通りにやる、この場合のほうが敵が油断する確立が高い」
口を突いて出たのは益体もない、批判の体すら為してない、ただの煽り文句だった。
ジョンは止まらない。マホたんや、他ならぬ俺たちに過酷な判断を強いると――こいつは理解している。
俺は次第に唇を噛んで、ただ黙ってジョンをねめつけることしかできなくなった。
>「睨んでも・・・僕は意見を変えないぞ、いいかい?
僕達が負けたら兵士の命なんてないも同然だ、帝龍がモンスター以下の兵士を生かすと思うかい?」
結局のところ、街や兵士を守りたいなんてのは、薄っぺらいヒューマニズムによるものでしかない。
そこに戦略的な合理性はなく、俺はただ、顔見知りが死ねば寝覚めが悪くなるから、守ろうとしているだけだ。
>「一番大切なのは、兵士達の命なんかじゃない・・・僕達が確実に帝龍に勝つ、つまり殺す事だ。
そこを間違えないでほしい・・・彼らを庇って負けました。では済まされないんだよ」
ジョンが言うように、余計なリスクを背負い込んで、作戦の成功率を著しく下げている。
失敗すれば、死ぬ人間の数は300じゃきかないってことくらい、分かっているのに。
>「マホロ・・・君のその能力『戦乙女の接吻(ヴァルキリー・グレイス)』を今すぐ、この場でこの中の誰かに使え
使う相手は誰でもいい、そのくらいの権利はあるべきだ」
「おい」
ジョンの提案に、にわかに食堂をざわめきが埋め尽くした。
戦乙女の接吻はいわば、対象のステータスを大幅に向上させる、解除不可能の『装備品』だ。
このままみすみす帝龍に鹵獲されるくらいなら、今この場で適当に使って消費しちまえばいい。
それだけでアコライト側の戦力は向上し、帝龍は潜在的なパワーアップの機会を逸失する。
食堂に走った動揺は、すぐに息を潜めた。
オタク殿――アコライト防衛隊の連中も、純潔がどうのなんて言ってられる場合じゃないと、理解してる。
この場で納得できてないのはきっと……俺だけだ。
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