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【TRPG】ブレイブ&モンスターズ!第五章
72
:
明神
◆9EasXbvg42
:2019/10/21(月) 03:47:00
>「……ゴメン……やっちゃった……」
嵐の過ぎった城郭都市の食堂で、なゆたちゃんは顔を覆った。
「でもスカっとしたぜ。終わり際のあいつのツラ見たか?
俺には分かるね、ありゃ思わぬ反駁に戸惑いと怒りが追いついてない間抜け面だ。
今頃顔真っ赤にしてプルプル震えてるだろうぜ」
相手が追い詰められていると憶測で信じ切るのもレスバトルの重要なテクニックだ。
まぁ実際どうだったかなんてわかんねえけど、多分涙目で敗走しているよあいつ。そういうのわかっちゃう。
それに、あの場でなゆたちゃんが言い返さなければ、俺達は終始気圧されたまんまだった。
侵攻を予定より早めたのは、奴にとっても準備の期間が短くなったのと同じだ。
「少なくとも、あの野郎にゃそこまで煽り耐性がねえってことは分かった。
こいつは貴重な情報だぜ。うんちぶりぶり大明神が獲物にしてんのはああいう手合いだ」
>「ああ、そうとも――あの提案を受けていたら、あいつの顔面を殴れないだろう」
>「そうだよ、何にせよ直接対決は避けられなくてそれが明日になっただけの話!
もうみんな持ち堪えるのも限界だろうからいっそ丁度良かったんじゃないかな?」
カザハ君とエンバースもフォローに回る。
これもその通りだ。アコライトは誰の目に見てもジリ貧だった。
このままじわじわ削り殺されるよりも、起死回生の一手が残されてる今の方がずっと良い。
なゆたちゃんは汚名返上とばかりに全体攻撃による一掃を提案するが、マホたんは神妙な面持ちでそれを却下した。
曰く、敵はトカゲ共だけじゃあないらしい。
>「覚えてる? 今日の正午に起こったこと」
「それな。ルールの説明はされたがその根拠は聞いてねえ。ありゃ一体なんなんだ?」
建物に押し込まれてたから、姿もなにも見えてない。
分かってるのはあのプロペラじみた羽音と、オタク殿たちの怯えた顔だけ。
避難しないと死んじまうってことは、大規模な範囲攻撃かなんかなのか?
会議のお供にと提供されたお茶(王都からの支援物資)をすすりながら、マホたんの説明を待つ。
>「あれはね……ユニットカード『進撃する破壊者(アポリオン・アヴァンツァーレ)』。
ブレモン正式稼働1周年記念イベント【六芒星の魔神の饗宴】で実装された、最高レアのユニットカードだよ」
「ぶーーーッ!!!??」
そして盛大に吹き出した。
アポリオン?マジで?あれ実在するカードだったの!?
万象法典(アーカイブ・オール)にすら並んでない、幻の中の幻、存在すら疑われるレアカードだ。
ほどなくして大会禁止カードになったから、実在することはするって結論に落ち着いたけど……。
「畑で野菜が育ってないのはそういうことかぁ……」
アポリオンは、人類史上幾度となく大量の人命を奪ってきた『蝗害』をモチーフにしたカードだ。
召喚された無数のイナゴはあらゆるものを食い尽くす。
草も木も、動物も。木造建築すらかじり取られて、後には石と土しか残らない。
ゲーム上では永続・無尽蔵の土属性ダメージと表現されてたが、この世界じゃリアルな蝗害ってわけか。
孤立無援のわりに城郭内がえらく片付いてる理由もこれで分かった。
死体もなにもかも、全部イナゴ共が食い尽くしていっちまうんだな……。
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