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【TRPG】ブレイブ&モンスターズ!第五章
66
:
明神
◆9EasXbvg42
:2019/10/21(月) 03:43:42
ほどなくしてマホたんは掃除され尽くした城門から凱旋してきた。
綺麗に精肉された山程のトカゲとヒュドラの死体を抱えて。
>「じゃっ! さっそく料理するから待っててね! その間、あたしの動画でも観ててくれれば!
『暇だからヒュドラで蝶々結びできるか試してみた』とかオススメだよ〜!」
このVtuber、こんな時でも動画の宣伝に余念がない……。
俺はその動画もう20回くらい観たし脳内再生余裕なので頭の中のplayボタンをしめやかにクリック。
マホたんは脳内でも可愛いなあ。
食堂のテーブルに腰掛けて、マホたんとなゆたちゃんの料理風景をぼけっと眺めていた。
なんか手伝おうかと思ったが、生憎ながら俺は料理にスキルポイント振ってない。
なんなら掃除にも振ってないし洗濯はコインランドリーさんにアウトソーシングだ。
まいったねこりゃ、もうちょっと生活力高めるビルドしとくべきだったわ。
俺だってマホたんと肩並べてお料理とかしたいもん!!!!
でも俺この光景眺めてるだけで最The高だわ……。
バブみが広くて圧倒的爆アドですわ。無双委員会委員長になりそう。
せめて食材の下ごしらえでもと立候補すれば、毒があるからとやんわり断られた。
所体なくぶらつく俺を、哨戒明けのオタク殿達は暖かく迎えてくれた。
そうしてライブの感想を語り合い、ときに殴り合いになりながら、夕食の時間となった。
>「ささ、どうぞ召し上がれー!」
食堂に広がる晩餐は、そりゃキングヒルのご馳走に比べりゃ品数は少ないし色味も単調だ。
だけど美食の限りを尽くして舌の肥えた俺にも、上がったハードルを遥かに上回る感動があった。
>「特に自信作なのはこのトンカツ! いや、トカゲを使ってるからトカカツ? なのかな?」
「と、トンカツ!トンカツだぁぁぁぁっ!!!ジェネリックトンカツだけども!
こんなことがあっていいのか!?マホたんの手料理で、しかもトンカツが食えるなんて!!!!!
幸福ゲージが3本カンストしてやがる!俺は今日死んでも良いよ!!!」
油、卵、パン粉と保存の効かない複数の材料を使うカツを、物資の限られた城塞で常食してたとは考えにくい。
つまりこのトンカツ(?)は、今日ここへ来た俺達のために特別に誂えたものなんだろう。
俺の好物を誰がマホたんに伝えてくれたのか、考えるまでもない。
「あ、ありがとうなゆたちゃん……!君についてきて本当に良かった……っ!!」
俺は泣いた。ヴォイ泣きした。
人はパンのみに生きるにあらずだが、トンカツがあれば生きていける。
涙と鼻水でべちゃべちゃになりながら黄金色のカツをかじる。
「……うめぇ。トカゲのお肉って鶏肉ライクな印象あるけど、全然違うわ。
屠りたてホヤホヤだからかな?野趣っつーか、ジビエっぽさがしっかり旨味になってる。
筋切りの仕事も細かい。筋肉の塊みたいなもんなのにやわらかく仕上がってんだもんなぁ」
その昔リトルワールドで食ったワニ肉の串焼きとは風味からして別物だ。
あれはあれで美味しかったけど、臭み消しのためか香辛料が効きまくってて肉の味わかんなかったもんな。
臭みを覆い隠すのではなく、繊細な調理でフレーバーに変える。
ともすれば臭くて硬いだけになりがちなジビエ肉とは思えない香り高さだ。
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