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【TRPG】ブレイブ&モンスターズ!第五章
60
:
embers
◆5WH73DXszU
:2019/10/18(金) 23:14:18
【フレイミング・リグレット(Ⅲ)】
『バカなこと言わないで。
たとえ死んだって、あなたのところへなんて行かないわ! 今日はあなたに宣戦布告するために出てきたのよ――
覚悟しなさい、帝龍!』
「ああ、そうだ……俺は、お前を倒さなきゃいけない……」
《よりによってこのアコライト外郭へ、ワタシと戦いに来るとは――。
無謀を通り越して、自殺志願と言わざるを得ないアルネ》
「その言い回しも、覚えているぞ……どこだ……どこで、俺はそれを耳にした……」
強度の頭痛/記憶の混濁――焼死体は亡者の如く、思考の海を彷徨う。
《くふふ……無理、無理無理! 不可能アル!
雑魚が何人集まったところで、ワタシの鱗類兵団は最強無敵!》
だが――不意に、その譫言のような呟きが、止んだ。
焼死体は空を見上げたまま/ただ一点、変化が生じたのは、眼だ。
深く濁った蒼に燃えていた双眸、その左方に――仄かな、紅が浮かび上がった。
「……最強、だと?」
紅は、瞬く間に燃え広がっていく――蒼を塗り潰して、染め上げた。
《ワタシの歌姫になるアル、マホロ!
オマエの歌声は、煌めく姿は、最強の『異邦の魔物使い(ブレイブ)』の許にいてこそ光り輝く――!
さあ――この世界でも! ワタシがオマエをスターダムにのし上げてやるアルよ、ユメミマホロ!!》
「おかしな事を言うなよ、煌帝龍。お前――いつから俺になったんだ?」
燃え落ちた喉から零れる微かな声は、いつもの焼死体の声ではなかった。
擦り切れ、辛うじて紡ぎ直された魂が紡げる声ではない。
熱意と、自尊心を宿した――そんな声だった。
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