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【TRPG】ブレイブ&モンスターズ!第五章
5
:
崇月院なゆた
◆POYO/UwNZg
:2019/09/24(火) 22:19:43
「いやいや! いやいやいや! 貴公らが王都からの増援でござるかァ〜! お待ち申し上げておりましたぞォ〜デュフフフ!」
男は満面の笑みを湛え、やけに馴れ馴れしく『異邦の魔物使い(ブレイブ)』に近付いてきた。
「よォ〜こそ! よォ〜こそ! アコライト外郭へ!
いや、貴公らは実に! 実に運がいい! 今、ちょうど午後のライヴの真っ最中でござる!
ささ、こちらへ! 貴公らも我らの女神! いやさ戦乙女のライヴあーんど生配信を観て、萌え萌えキュンキュンするでござる!
デュフッ! デュフフフフ……!」
「え、えっ? ちょっ、ライヴって……!
あたしたちは戦いに来たのであって、そんなのを観に来たわけじゃ……!
ここの責任者の『異邦の魔物使い(ブレイブ)』はどこですかーっ!?」
「デュフッ! 戦い? そんなのあとあと! まずはライヴに参加しなくてどうするんでござるか!
皆の者! お客人を会場まで運んで差し上げるでござる!」
「「「「「「「「御意!!!!」」」」」」」
どこから湧いて出たのか、いつのまにか何人もの兵士たちに囲まれている。
その兵士たちも最初の兵士同様ハチマキを巻き、法被を着込んでいる。城郭防衛隊の制服かとも思ったが、明らかに違う。
法被の背中には『MAHORO LOVE』と大書されている。意味が分からない。
なゆた、明神、エンバース、カザハ、ジョンの5人は瞬く間に城郭の内部へと運ばれていった。
「……ここは……」
到着したのは、城塞の中庭に続く扉の前だった。このアコライト外郭の中でも、もっとも堅固な場所である。
扉の中から、歌声が聞こえてくる。
それは、どこかで聴いたことのある歌声だった。
「ささ、存分にお楽しみくだされー! 我らの戦乙女、マホロたんのアブソリュートリィ☆ライヴを!」
兵士が観音開きの大きな扉を開く。
その途端、なゆたたち『異邦の魔物使い(ブレイブ)』の視界に飛び込んできたのは――
中庭に設けられたステージの上で、煌めくライトに照らされながら歌うひとりの少女の姿だった。
「み――――ん――――な――――! 盛り上がってるっ! かぁ―――――――――いっ!!!」
眩しいほどの光の海。耳をつんざくような、アップテンポのメロディ。
地震かと思うほどに地面が激しく揺れているのは、ステージに集まったファンたちの鳴らす足踏みのせいだ。
中庭を埋め尽くす聴衆の前で、なゆたと同じくらいの年齢と思しき少女が踊り歌っている。
ほとんど足元まである長い金色の髪をツインテールに纏め、ヘッドセットと戦乙女の鎧一式を装備した、凛とした姿。
垂れ目がちな碧眼とキラキラした笑顔は、まさしく掛け値なしの美少女と言っていい。
「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお―――――――――!!!」
「マ! ホ! ロ! マ! ホ! ロ! マ! ホ! ロ! マ! ホ! ロぉぉぉぉぉぉぉ!!」
「はい! はい! はい! はい! はい! はい! はい! はい! はい! はい!」
「マホた――――――ん!!! 結婚してくれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」
ファンたちが怒涛のような歓声をあげる。中にはキレッキレのオタ芸を披露している者までいる。
そう――これは、間違いなくライヴだった。そして――
なゆたは、ステージに立つ少女のことを知っていた。
「……ユメミ……マホロ……」
呆然とした様子で呟く。
ユメミマホロ。
ブレモン配信の第一人者と言われ、地球では圧倒的人気を博しているVtuberであった。
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