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【TRPG】ブレイブ&モンスターズ!第五章

48崇月院なゆた ◆POYO/UwNZg:2019/10/11(金) 22:55:17
《ほんならしゃあないなぁ。バロールはんにはうちから伝えとくわ。
 明日の朝イチまでに、帝龍の本陣の位置くらいは調べとくさかい。みんなも何かあったら言ってや、ほな頑張って〜》

みのりはそう言うと通信を切った。バックアップとしては頼もしい限りである。

「帝龍は正午に必ず『進撃する破壊者(アポリオン・アヴァンツァーレ)』を使用する。
 それは変えないみたい。変なところで時間に厳しいから。それまでに打開策を考えなくちゃ」

マホロが腕組みして告げる。
トカゲたちは城壁を登ってこない。城塞の内側にいる間は安全である。
『進撃する破壊者(アポリオン・アヴァンツァーレ)』は城壁を飛び越えてくるが、一日一回限りのユニットカードだ。
そこに何らかの打開策を見つけられれば、それを足掛かりに帝龍へ反撃する機会を見つけられるかもしれない。

「……わたしには分が悪いかな……」

なゆたがぽそりと呟く。
帝龍の軍団は地属性だ。ブレモンの属性で言うと、水属性は不利属性となる。
属性で言えば、パーティーの中で地に有利が取れるのは――

「カザハ、この戦いではあなたに頑張ってもらわなくちゃいけないかもね」

カザハの方を見て言う。
アルフヘイムの『異邦の魔物使い(ブレイブ)』パーティーで風属性なのはカザハだけである。
加えて、カザハはカケルに乗って空も飛べる。対空手段のない帝龍の軍団に対して、これは大きなアドバンテージだ。
といって、そのアドバンテージをどう有効活用するかに関しては、まだ何も思いつかないのだが。

「昨日のカザハの作戦だけど、トカゲをいくら倒しても仕方ないから指揮官を狙うっていうのは賛成。
 ただ、エンバースも言った通り少人数で奇襲をかけたところで効果は薄いと思う。
 ……といって、こっちに帝龍がやってくる方法がいいかというと……。物量で押し切られちゃ、こっちに勝ち目はないから。
 どうにかして帝龍を本隊から切り離したうえで、こっちの総戦力で攻められる方法……なんてあるかしら?」

そんな都合のいい戦法がそうそう思いつくはずがない。
しかし、その無茶を通さなければ、アコライト外郭に明日はないのだ。

「当初、帝龍はここをすぐに潰すつもりでいた――っていうジョンの予想も、たぶん正しい。
 マホたんがいたからそれを改めた、っていうのもね。
 あいつはマホたんを無傷で手に入れたい。ブレモンのトップアイドル・マホたんを自分のものにすることにステータスを感じてる。
 もし、状況を打破するきっかけがあるとしたら……そこ、なのかな」

マホロの存在は帝龍にとって何としても手に入れたい宝であると同時に、倒さなければならない敵将である。
相反するその要素によって、帝龍はアコライト外郭を本気で攻め潰すことができないでいる。
そこに、アルフヘイムの『異邦の魔物使い(ブレイブ)』が付け入る隙がある――。

ばん、となゆたは作戦本部兼食堂の長テーブルに両手をついた。

「わたしたちは、このアコライト外郭を――そしてマホたんを守らなくちゃいけないんだ。
 CEOだか何だか知らないけれど、あんなイヤなヤツにマホたんを渡すことだけは絶対にできないから!
 みんな、力を貸して! 帝龍を撃退するには、どうすればいいと思う――?」

絶対的寡兵を覆し、帝龍に致命打を与える方法。
それを、これから6人で考えなければならない。
リミットは明日の正午。残された時間は極めて少ない。

なゆたはリーダーとして、仲間たちの顔を順に見回した。


【帝龍の目的、アコライト外郭のルール開示。
 敵大軍の撃退法、正午に必ず訪れる『進撃する破壊者(アポリオン・アヴァンツァーレ)』の対処法、
 煌帝龍への攻撃法などを協議】


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