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【TRPG】ブレイブ&モンスターズ!第五章
45
:
崇月院なゆた
◆POYO/UwNZg
:2019/10/11(金) 22:44:47
《我が軍の包囲に手も足も出ないオマエが、宣戦布告? 面白い冗談アル。
今度はジョークの配信もするようになったアルか? だが――あまり頭の悪い配信はイメージダウンの恐れがあるアル。
推奨できないアルネ》
「ジョークなんかじゃないわ。真面目も真面目、大真面目よ!
これから戦況をひっくり返す――あたしと、みんなの力で!」
ばっ! とマホロは右手を伸ばす。
その腕の先にいる明神、カザハ、エンバース、ジョン、なゆたたちを一瞥すると、帝龍は鼻で笑った。
《フン。そいつらがアルフヘイム虎の子の『異邦の魔物使い(ブレイブ)』アルか……。
イブリースから報告は受けているアル。よりによってこのアコライト外郭へ、ワタシと戦いに来るとは――。
無謀を通り越して、自殺志願と言わざるを得ないアルネ》
新たな5人もの『異邦の魔物使い(ブレイブ)』を目の当たりにしても、帝龍はまるで怯む様子がない。
それどころか、珍獣でも見るような眼差しで5人を眺めている。
《くふふ……無理、無理無理! 不可能アル!
雑魚が何人集まったところで、ワタシの鱗類兵団は最強無敵! この地を埋め尽くす軍勢に、たった6人で抗うと?
日本人は単純計算もできないアルか? それとも、古臭いヤマトダマシイとかいうやつアルか! くふふふふッ!》
「ぐ……」
空に大画面で映し出された帝龍の人を見下した嘲笑を聞き、なゆたが歯噛みする。
だが、確かに。この大軍団を相手に勝ち筋が見当たらないというのも事実だった。
クツクツと一頻り笑うと、帝龍は徐に画面の中で右手を伸ばした。
《正直言って、オマエたちを捻り潰すのは造作もないことアル。
しかし、ワタシはそれをしたくないアル。事と次第では軍を引き、オマエたちの命を保証してもいいアル》
温情をかける、と言う。意外な提案だった。
だが、そんな帝龍の言葉にマホロは苦々しい表情を浮かべている。
帝龍はマホロを手招きすると、
《マホロ……ワタシの許に来るアル。ワタシのものになるアル。ワタシだけの戦乙女に――
オマエの『戦乙女の接吻(ヴァルキリー・グレイス)』を、ワタシに捧げるアル》
そう、まるで自分が主人であるかのように告げた。
「!!!」
その言葉に、マホロの隣で話を聞いていたなゆたは一度大きく震えた。
『戦乙女の接吻(ヴァルキリー・グレイス)』。
『笑顔で鼓舞する戦乙女(グッドスマイル・ヴァルキュリア)』をはじめとする戦乙女属が持つ特殊スキルである。
これと決めた対象に口付けすることによって、対象のATKその他のステータスを恒久的に爆上げする効果を持つ。
このスキルの特殊なところは、その戦乙女ひとりにつき一度きりしか使用できないというところにある。
一度『戦乙女の接吻(ヴァルキリー・グレイス)』を使用してしまうと、もうその戦乙女は二度とそのスキルを使えない。
よって、誰に対して使用するかは熟考に熟考を重ねることになる。
また、『戦乙女の接吻(ヴァルキリー・グレイス)』は戦乙女属が最後に覚えるスキルで、習得レベルも相当高い。
『戦乙女の接吻(ヴァルキリー・グレイス)』目当てに戦乙女を濫造して使い捨てることはできないということだ。
「マホたんの……『戦乙女の接吻(ヴァルキリー・グレイス)』……!」
なゆたが呟く。
『戦乙女の接吻(ヴァルキリー・グレイス)』を受けた者には、『戦乙女の恋人』という称号が与えられる。
ただでさえ希少性の高いスキルである。それがブレモンでもっとも有名な戦乙女、ユメミマホロのものとなれば――
それは果たして、どれほどの価値を持つものか想像もできない。
当然、ファンの間でもマホロの『戦乙女の接吻(ヴァルキリー・グレイス)』については長い間議論されてきた。
とはいえ、マホたんの唇は俺のものだ、いや俺が予約してる、などフォーラムでの話題はネタでしかなかったのだが。
それを、本気で手に入れようとしている者がいる。
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