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【TRPG】ブレイブ&モンスターズ!第五章

330明神 ◆9EasXbvg42:2020/03/16(月) 04:23:31
「この世界でも……やっぱ今世紀最高のアイドルだぜ、マホたん」

これがユメミマホロの選んだ道なら、俺は変わらずその背を押そう。
オタク殿たちを騙し続けるのなら、俺がその共犯になる。
そして推し続けよう。今のところたった一人の、俺の推しメンだからな。

>「さあ、みんな! 今日はパーッと派手に騒ぎましょ!
 祝勝会よ! これからはもう、トカゲやイナゴに悩まされることもないんだ!
 あたしたちは――勝ったんだから! ってことで、勝利を祝して……かんぱ――――――いっ!!」

「うおおおおおおっ!かんぱーい!!!!」

今だけは、あれこれ考えるの止めたって良いよな。
マホたんの音頭に合わせて、俺はジョッキを高く高く掲げた。

>「いやぁ〜、労働の後のお酒はおいしいねぇ! ホント、このために生きてるって感じだとも!
 あ、バターケーキのお代わり貰えるかな? はっはっはっ!」

「ウソだろこいつ……このゲロ甘ケーキで酒飲んでやがる」

バロールの飲みっぷりに俺は戦慄していた。
いやウイスキーとかチョコレートつまみに飲む奴いるけどさぁ。
どー考えてもエールにケーキは合わねえだろ。でも饅頭食いながら焼酎うめえな……。
過労より先に糖尿病でぶっ倒れんじゃねえのこいつ。

>「では、ここで一曲! あたしが披露しましょうとも!
 月子先生、一緒に歌お! モンデンキントとユメミマホロ、一夜限りのコラボレーションだー!」
>「え、えっ!? わたし!?」

「おーっ!いいねいいね!!ぼくなゆたちゃんのおうたききたーい!!
 うひゃひゃひゃ!げひゃひゃひゃひゃひゃはははっははあはは!!!」

ステージに引っ張り上げられたなゆたちゃんを俺はゲラゲラ笑いながら見送った。
会場はもうだいぶ出来上がってる。しばらく物資不足の緊縮財政でまともな酒なんて飲めなかったもんな。
俺も希釈してないワインなんか久しぶりで、それはもう気持ちよく酔っ払っていた。

ほどなくして曲が始まる。
もうお馴染みになった全宇宙最高の神曲『ぐーっと☆グッドスマイル』である。
戸惑いながらマホたんに合わせていたなゆたちゃんだったが、すぐに振り付けまで完璧に踊り始めた。

か、完コピだ……!この女子高生、ノリノリである。
いやしかしなゆたちゃんも歌うめーな。声めっちゃ通るやん。
よーし俺ちゃんもファンとしてガチ恋口上述べちゃうぞ!!

「うぉぉぉぉぉおおっ!スタンダップオタク殿!!!行くぞっ!
 言っいたっいこっとがあるんだよっ!!やっぱりマホた――スタンダップっつってんじゃろがい!!」

誰も乗ってこなくてふと隣を見れば、そこに居たのはオタク殿じゃなかった。
椅子にちょこんと腰掛けて、エールをちびちび飲んでいるのは、小柄な少女。

「………………誰?」

ヒュームじゃない。ほんのり褐色の肌に、銀色の髪、鳩の血みたいに鮮やかな赤い眼。
ちょっとだけ尖った耳をぴこぴこ揺らすその姿は、いっそ現実離れした可憐さだ。
少女はステージ上を注視しながら、時折こちらに視線をやる。

いや誰だよ。
オタク殿達の娘さんとか?うーんでも守備隊ってほとんどヒュームだったしなぁ。
それ以前にこんな歳の子供いるお父さんがアイドルにのめり込んでたらそれはそれで悲劇だわ。


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