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【TRPG】ブレイブ&モンスターズ!第五章
329
:
明神
◆9EasXbvg42
:2020/03/16(月) 04:22:59
>「おぉ〜っ! みんな、おかえりなさーいっ!」
アコライトに戻ったら、マホたんが居た。
普通に居た。
…………………………は!!?!?!?!???!!!???
食堂にずらりと居並ぶご馳走の向こうで、ユメミマホロは変わらぬ人好きのする笑顔を俺達に向けた。
俺は目頭を揉んで、もう一度前を見た。
マホたんのエプロン姿はいつ見ても可愛いなあ。
>「…………ぁ……? あ、ぁ……あっ……?」
隣でなゆたちゃんが目の前の情報を処理しきれずにバグっている。
俺はといえば、やっぱりCPU使用率が120%を超えて、脳みそがフリーズしていた。
とりあえず一旦深呼吸しよ?あー空気おいちい!マホたんの存在する空気おいちいよぉん!!!!!
>「……な、なんで……?
あのとき、マホたんはアジ・ダハーカの弱点を衝くために――」
>「ふっふっふっ……さすが月子先生、いい質問ね……!
ところがどっこい、こうして生き残りました! みんなのアイドル、このユメミマホロがそう簡単に死んでたまりますかって!」
「せ、説明を放棄しやがった……!今日びワンピースでも人死にが出るんですけお!!」
男塾じゃねえんだぞ!特に理由なく生き残ったり生き返ったりしてんじゃねえよ!!
いや生きてて良かったんですけどね!良かったんですけどね!!??
俺となゆたちゃんの涙返せよ!!!!!
……実際のところ、自爆スペルを使ったマホたんが生き残ってるはずはない。
石油王の藁人形でも自爆は対象外だったはずだ。
それなら、今目の前でニコニコしているユメミマホロは一体何なのか。
その答えは、説明を受けるまでもなく分かった。
マホたんのレベルが下がってる。いや、下がったってのは多分、語弊がある。
ユメミマホロの名を持つ『笑顔で鼓舞する戦乙女』は、あの時確かに死んだのだ。
――二体目の『笑顔で鼓舞する戦乙女』。
ユメミマホロ(中の人)は、抜かりなく後継者となるべき戦乙女を用意していた。
>「マホ――」
>「おおーっと! ヤボは言いっこなしだよ? 月子先生……」
なゆたちゃんの指摘をマホたんは制す。
戦力になりようもない低レベルの戦乙女を影武者に立てた理由は一つしかない。
オタク殿たち、アコライト守備隊の為だ。
彼らにとって、ユメミマホロは単なる戦意高揚のイコンではない。
孤立無援の逆境にあって明日を生きる意志を支える、文字通りの生きがい。
絶望に塗れた戦場を照らす福音であり、祝福だった。
旗手を欠いた守備隊は、どれだけ空元気を振り絞ったところで、いつか瓦解する。
今後も攻めてくるだろうニブルヘイムの軍勢に、抗うだけの気力を生み出せない。
マホたんと共に戦うというただそれだけが、彼らの拠り所だったからだ。
一度は失われた祝福を、彼女は再建した。
この先も、アルフヘイムを、アルメリアを、アコライトを守り続けるために。
オタク殿たちが、明日も笑って生きていけるように。
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