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【TRPG】ブレイブ&モンスターズ!第五章
301
:
明神
◆9EasXbvg42
:2020/02/25(火) 23:52:00
……どういうフィジカルしてたらあんな鉄塊でドラゴンの首落とせるんだよ。
モンスターよりよっぽど化け物じゃねえか。
モンスターが半数占めるこのパーティで言うのもなんだけどよ。
「そう、俺達の勝ちだ。あの超レイド級に、俺達は、勝ったんだ。
はは……ランキングが丸ごとひっくり返る、大金星だ……」
自分自身に言い聞かせるように、俺はもう一度呟いた。
声が震えて、口の中はカラカラで、うまく喋れなかった。
アジ・ダカーハは討滅しおおせたが、こちらの損害も軽微とは言えなかった。
ジョンは相変わらずズタズタのボロボロだし、カザハ君はヘトヘトで人事不省。
エンバースに至っては何が何やら意味不明な状態と来た。
なにより。
朝、アコライト外郭を発った時には確かに傍にあったものがひとつ、欠落していた。
――ユメミマホロ。その笑顔を見ることは、もう二度とない。
臨戦状態の興奮で無理やり押し込めていた現実が、絶望が、後を追うように襲ってきた。
マホたんの判断は正しかった。彼女が身を投じたおかげで、俺達もオタク殿たちも生き残ることができた。
ユメミマホロは、自分が守りたかったものを、確かに護り切ったのだ。
握りっぱなしだった手を開く。
マホたんの羽、その感触を確かめるように、もう一度握り直した。
目を瞑れば、今だって彼女の最期を鮮明に思い出せる。
「クソっ……たれ……」
もっと、気の利いた言葉があったと思う。
マホたんの死を悼んで、それでも前へ進むために、皆を鼓舞するようなセリフは山程思い付いた。
それでも口から出たのは、知性の欠片も感じられない感傷。
それ以上、何も言う気にはなれなかった。
「……帰ろうぜ、アコライトに。マホたんが命がけで守った全部を、確かめに行こう」
どの道ずっとこの場でお通夜はしてられない。
帝龍がミハエルみたくニブルヘイムに回収される前に、城壁内で拘束し直さなきゃならない。
尋問も反省会も、それからだ。
「なんなら帝龍のスマホのロック割って、アジ・ダカーハをこっちの戦力にできるかも知れねえ。
バロール、帰りの足は――」
その時、不意に背筋を悪寒が走った。
第六感的なものではなくて、何かが高速で飛来する風切り音が聞こえたからだ。
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