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【TRPG】ブレイブ&モンスターズ!第五章

263カザハ ◆92JgSYOZkQ:2020/02/01(土) 01:24:29
>「バロールの真意なんざ知らねえけどな。……俺はお前のことが嫌いだったよ、ガザーヴァ」
>「……何ィ……?」

当たり前だ。
一巡目の記憶は朧げでしかないけれど、こいつが絶対に倒すべき敵だったことは覚えている。
前世のボクは、こいつがバロールを唆し闇落ちさせた黒幕ではないかと思っていたような気がする。
実際にはそこまで大物じゃなくて、バロールが作った手駒に過ぎなかったみたいだが、そんなことは当時は知る由も無かった。

>「人は殺す、街は壊す、どこにでもひょいひょい出てきて追い詰めたと思えばさっさと逃げやがる。
 わけわからんデバフは撃ってくるし、全体攻撃は痛いし、1ターンに2回も行動する。
 すこぶるイライラさせられたぜ。捨て台詞に煽りぶちかましてくるしよ」

いつキレて明神さんに危害を及ぼすかと気が気ではないボクを他所に、ガザーヴァは笑い飛ばす。

>「ははッ! そりゃそうだろうねぇ、みんなボクのことがさぞかし憎かっただろうさ!
 ボクは幻魔将軍ガザーヴァ! ボクにとっては罵声こそが賛辞。怨嗟こそが福音!
 なぜなら……」

>「――だけど、それが幻魔将軍ガザーヴァなんだ。
 俺達がその足跡を追い求め、戦い続け、ついに打倒した……ブレモンきっての名悪役だ。
 ブレイブにとって、ガザーヴァは不倶戴天の敵であり、かけがえのないライバルだった」

あっ、アルフヘイムの異邦の魔物使いから地球のブレモンプレイヤーに明神さんのスイッチが切り替わってる。

>「……ボクが……ライバル……?」

ガザーヴァが呆然とするのも無理はない。
一巡目が地球でゲームになっているということを知らないというわけではないだろう。
が、まさかアルフヘイムの異邦の魔物使い目線ではなく地球のブレモンのプレイヤー目線で攻めて来るとは思うまい。
ガチ勢という人種が持つらしいゲーマーの矜持というやつにはボクだって畏敬とも呆れとも憧憬ともつかない念を抱いたもの。
いや、いくらガチ勢でも実際に死ぬかもしれない世界に放り込まれたらそんなものはどこかに吹っ飛んでしまうのが普通だ。

>「今のお前はカザハ君に混じった残り滓みたいなもんだ。
 一樽のワインに混入した一滴の泥水。ただ汚染するだけの不純物。
 お前がカザハ君を乗っ取ったところで、それはただの黒いシルヴェストルでしかない」
>「俺が会いたいのは黒いカザハ君じゃない。正真正銘混じりっけなしの『幻魔将軍ガザーヴァ』だ。
 俺達プレイヤーがずっと追いかけてきた、神出鬼没のトリックスターと、もう一度戦いたい」
>「アテはいくらでもある。バロールに新しい肉体を作らせたって良いし、
 霊銀結社まで行きゃ研究用の人工精霊なんざいくらでも転がってるだろうよ。
 万象樹の蕾に憑依して、果実として生まれ直すってのもアリだ。
 ――全部、ここから生きて帰れたらの話だがな」


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