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【TRPG】ブレイブ&モンスターズ!第五章

246明神 ◆9EasXbvg42:2020/01/27(月) 04:10:27
>「明神氏! ここは我らにお任せを! 心置きなく、したいことをなさって下され!」
>「おおおおお! ヲタ芸で鍛えた拙者のサイリウム……じゃなくて双剣さばきを見よォォォォ!」

だけど今、俺たちにはアルフヘイムの戦士が肩を並べてる。
共に刃を揃え、共に戦ってくれる奴らは、ブレイブ以外にもこんなにもいる。
嘘偽りなく、命懸けで助けようとしてくれる奴らがいる。

裏切りだらけのこの世界で、常に誰かを疑って旅をしてきた俺にとっては――
それがなによりも嬉しかった。

「オタク殿!拙者にも衣装を!」

「応ッ!!」

俺の求めに応じて、まるで用意していたかのように小包が飛んできた。
アコライトで始めてマホたんのライブに傘下したあの時と、同じように。
ピンクの法被と鉢巻を、俺もまた装着する。

「俺はもう振り向かない。後ろは全部……任せた!」

この戦いが終わったら、王都から物資ふんだくってちゃんとした宴を開こう。
きっとうまい酒になる。話したいことは、山程あった。

>「明神さん、彼を……カザハ君を説得する時間を稼げばいいんでしょ? あたしにいい考えがある。
 30分くらいなら、きっと帝龍を釘付けにできる。
 あとは守備隊のみんなと、月子先生。エンバースさん。ジョンさん……全員でドゥーム・リザードを止めてくれれば。
 帝龍は、わたしが何とかする……この役目は、あたしにしかできない」

同様にマホたんも守備隊に背中を向けた。
決然とした双眸が俺を捉える。

「……マジかよ。相手超レイド級だぜ、ブレスが掠りでもすりゃなんぼマホたんでもお陀仏だ。
 それにPVEでもあるまいし、タゲ固定なんざヘイトとってどうにかなるもんじゃねえだろう」

一体どうするつもりなのか。
その問いに、マホたんは答えなかった。

>「……みんな、いいメンバーだよね。いいパーティーだと思う。
 あーあ、あたしもアコライト外郭で籠城決め込まないで、少しはバロールの話を聞いとけばよかった!
 そしたら、あたしもみんなの仲間になって。一緒に旅ができたかもしれないのに!」

「過去形で語んなよ。帝龍さえぶっ倒しゃ、これからいくらでも旅ができる。
 シナリオは王国編だけで終わりじゃねえんだ。アズレシアの海とか万象樹とか、見に行こうぜ」

>「じゃあ……、じゃあ!
 この戦いが終わったら、一緒に旅をしようよ! わたしたちのパーティーに入ってよ……マホたん!」

なゆたちゃんがマホたんを勧誘する。
いいなあそれ。すっごく良い。最高かよ!
オタク殿たちにゃ悪いが、マホたんと行くアルフヘイムツアーの席は俺のもんだ!

>「……ありがと。嬉しいよ」

だけど、マホたんは再び答えをはぐらかした。
いくらニブチンな俺でも、猛烈に嫌な予感が背筋を疾走してくのがわかった。

マホたんは振り返る。アジ・ダカーハへ向き直る。
すれ違うその瞬間、彼女のささやく声が聞こえた。


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