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【TRPG】ブレイブ&モンスターズ!第五章
235
:
崇月院なゆた
◆POYO/UwNZg
:2020/01/20(月) 22:00:38
「召喚! G.O.D.スライム! か〜ら〜の〜……『黙示録の鎚(アポカリプス・ハンマー)』!!」
『ぽぉ〜よぉ〜よぉ〜〜〜〜〜んっ!!』
なゆたの召喚したゴッドポヨリンが、勢いをつけて上空へジャンプする。
そのまま空中で巨大な拳骨に変身――落下の勢いを利用して、地面を強烈に殴打する。
その瞬間、大地に発生した無数の亀裂から真空の刃が発生し、ドゥーム・リザードの群れを切り刻んでゆく。
風属性に変化した『黙示録の鎚(アポカリプス・ハンマー)』の特殊効果だ。
>『『『お前らの餌はここにいるぞ!!!!』』』
さらに、ジョンが自らの身体を囮にしてリザードたちを引きつけ、一匹また一匹と仕留めてゆく。
しかし、どれだけなゆたとジョンが頑張ったところで、
たったふたりでは数百匹――否、数千匹にも届こうかというドゥーム・リザードとヒュドラの軍団すべてを相手にはできない。
秒単位で、アジ・ダハーカの鱗から数十匹のトカゲが産まれては牙を剥く。
「しまっ――」
なゆたとジョンの取りこぼしたトカゲたちが、一斉に無防備な明神へ向けて殺到する――
だが。
ザシュッ!!
ドゥーム・リザードの一匹が明神に喰らい付こうとした、その瞬間。
巨大なトカゲはその硬い鱗を袈裟斬りにされ、血潮を撒いてどう、と倒れた。
明神は見るだろう――すんでのところで自分を救った者の姿を。
サーコート代わりに羽織った、どぎついピンク色の法被を。
「無事でござるか、明神氏!」
甲冑の音を響かせ、マホロスキンの解けたアコライト外郭守備隊が明神を守るように陣を組む。
彼らはなゆたの指示を受けたマホロの命で、戦場から離脱したはずなのに……それが、なぜかここにいる。
明神もよく知っているだろう、守備隊の面々がニヤリと笑う。
「『異邦の魔物使い(ブレイブ)』の方々にお任せして、離脱することは簡単でござる。
しかし……我らはアコライト外郭守備隊。この地を守るという役目は、そう易々とは捨てられないのでござるよ」
「拙者たちはマホたんにずっと励まされ、叱咤され、ここまで生きてきたでござる。
その御恩、今返さずしていつ返すでござるか!」
「それに――明神氏。拙者らはマホたんの御旗の許に集った同志!
同年、同月、同日に生まれることを得ずとも、願わくば同年、同月、同日に死せん事を……でござろう?」
守備隊はデュフフフ、と笑った。――気持ち悪かった。
けれど、その瞳には。『異邦の魔物使い(ブレイブ)』にも負けない戦う意志が宿っている。
「いやぁ〜……みんな危ないから、戦場から離脱してって。そう言ったんだけどね……」
そして、守備隊の避難と説得に失敗したマホロもまた、明神の近くに戻ってくる。
「みんなにもプライドがある。戦士としての矜持がある。
あたしは『笑顔で鼓舞する戦乙女(グッドスマイル・ヴァルキュリア)』……戦乙女は戦士の誇りを貶めない。
ってことで……ゴメン。戦わせてもらうよ、ここで」
『異邦の魔物使い(ブレイブ)』だけで戦うよりも、守備隊を含めた頭数が増えた方が戦況は有利になる。
が、半面死亡率は上がる。いくらマホロの歌による加護があったとしても、戦えば犠牲は出るだろう。
けれど――『そうしなければいけない』。
戦う決意を持った戦士を命惜しさに戦場から遠ざけることは、何にも勝る侮辱なのだから。
「明神氏! ここは我らにお任せを! 心置きなく、したいことをなさって下され!」
「おおおおお! ヲタ芸で鍛えた拙者のサイリウム……じゃなくて双剣さばきを見よォォォォ!」
守備隊たちがドゥーム・リザードを食い止める。血みどろの戦いが繰り広げられる。
「……みんな」
なゆたはぎゅっと右拳を握り、胸元に添えた。
胸が、熱い。
ひとは、ひとつの目的のために。ここまで団結できるものなんだ。
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