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【TRPG】ブレイブ&モンスターズ!第五章

216明神 ◆9EasXbvg42:2020/01/14(火) 03:09:34
「知ってるよ……翔の意味くらい」

中国語のスラングで、『翔』は大便――うんちを意味する。
いつからそう呼ばれてるのかは知らんが、検索するまでもなく俺は知っていた。
凍結されたアカウント名変えるときに、各国語版の『うんちぶりぶり大明神』は一通り使ったからな。

カケル君の名前を紹介されたとき、ニヤついちまった記憶だってある。
カザハ君にそんな意図があったかどうかなんて、わかりゃしねえけど。

だから――

「――ふざっけんじゃねえええええええええっ!!!!」

んなクソくだらねえ理由でよろしくされてたまるか。
お前のお馬さんだろうが。お前がお世話しねえで、誰があいつにブラシかけるってんだ。

「うんざりなんだよ!裏切んのも、裏切られんのも!!
 どいつもこいつもしたり顔で訳わかんねえ納得の仕方しやがって!」

いい加減、腹が立ってきた。
金の力でマウントとり腐る帝龍の野郎にも。
死んでりゃいいものをしぶとく復活してカザハ君を侵さんとするガザーヴァにも。
――俺達の意思ガン無視して、一人で特攻決め込もうとしやがるカザハ君にもだ。

「干渉すべきでない種だ?知らねえよそんなもん、お前は地球出身のブレイブだろうが。
 鳥取の六法全書にゃ『世界救った者これを罰す』とでも書いてあんのか?
 前世がどうとかぴくちり興味ねえがなぁっ!そんな大昔の罪なんざノーカンだノーカン!!」

カザハ君が防御してくれたおかげで、『神息』の属性は判断できた。
『寄る辺なき城壁(ファイナルバスティオン)』を起動し、魔法を完全に遮断するユニットが出現する。
対象範囲は狭いが、少なくとも近くに居る限り範囲攻撃の餌食にはならない。
アジ・ダカーハ攻略戦における、即席の拠点だ。

「今"そこ"に居るのがカザハ君かガザーヴァか知らねえが、どっちだろうが死なせはしねえ。
 お前にも殺させはしねえよジョン。あいつには絶対に、世界救う瞬間を見届けさせる」

カザハ君≒ガザーヴァはアジ・ダカーハの周りを飛び回りながら間断なく攻撃を加えている。
どちらの意思で行動しているのか判別できないが、その刃は俺達ではなく帝龍に向けられている。
まだ、間に合う。確証はなくても、俺がそう決めた。

「タイラント、ミドやん――俺達が出会ってきた超レイド級は、どれもまともに歯が立たない雲の上の存在だった。
 目覚めたての、不完全な状態でだ。元気いっぱいの超レイド級に勝ち目はねえ」

城壁の後方に下がりつつ、俺は仲間たちに告げる。

「唯一勝ち筋が見えるとすれば、前の二匹と違ってアジ公は人間が操作してるって点だ。
 つまり駆け引きが成り立つ。完全なマネーイズパワーから、PVPの土壌に引きずり込める。
 も一つ言えば、アジ・ダカーハの巨体を支えてるのは、全部帝龍のお財布の中身だ」

もちろん対人戦でも廃課金が強いのは変わらない。
それでも単純なステータス勝負になりがちなPVEに比べれば、戦術の介在する余地がある。
そして、クリスタルというリソースに限りがあるのは向こうも同じだ。


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