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【TRPG】ブレイブ&モンスターズ!第五章

211明神 ◆9EasXbvg42:2020/01/14(火) 03:05:49
>「あなたたち、もしかして明神さんとジョン!? どうしてここに……!」

マホロスキンを被った俺達の姿を、なゆたちゃんは目敏く見抜いて声をかけた。
すぐ傍まで迫っていた帝龍兵たちをポヨリンさんが迅速に排除。
かくして王都のブレイブ一行は、敵地のど真ん中で再び集結した。

>「何やってるの! 早くこっちへ!
 ……状況報告! どうしてここへ!? 魔法機関車で何かがあったの!?」

「後方は無事だ。魔法機関車は絶賛横転中だが、アコライト兵に損耗はない。
 俺達がこっちに来たのは、バロールの映像中継で前線の異状を確認したからだ」

まだるっこしい状況報告は早々に切り上げて、俺は本題を端的に述べた。

「……カザハ君の中にガザーヴァが居る」

あるいはカザハ君に"中も外も"なくて、元からガザーヴァがカザハ君のガワを被ってるだけかも知れないが。
この際どっちだって良い。カザハ君がカザハ君でなくなる、その瀬戸際にあるのは間違いないだろう。
昨日のマホたんからの告発、ジョンが見たカザハ君の変容。
それら必要な情報を俺は掻い摘んでなゆたちゃん達に伝えた。

>「普通、ブレモンではスペルやスキルを使うと、その属性に応じたエフェクトが出る……。
 炎なら赤い光が、水なら蒼い輝きが――でも、今のカザハから出ているのは……」

説明を受けたなゆたちゃんは歯噛みしつつカザハ君を見る。
あいつが身にまとうエフェクトの色は――黒。闇のそれだ。

「あいつは今、俺達の仲間のカザハ君と……ニブルヘイムの三魔将。その間を行き来してる。
 黙ってて悪かった。ギリギリまであいつを信じていたかった……俺の判断ミスだ」

ガザーヴァがカザハ君の内側に引っ込んでいる以上、こちらからは手の出しようがない。
さりとてこいつをふんじばってその辺に置いておくことも出来ない。
この場で用意できる拘束なんざガザーヴァが本気出せば速攻でぶっ千切られるだろうし、
俺達の眼の届かない場所で好き勝手されることの方がリスクとしては大きいからだ。

まだ。まだバロールの野郎が映像を弄って、カザハ君がガザーヴァに呑まれてるよう誤認させてる可能性はあった。
だがこうして現地で現認して、一縷の望みは完全に潰えた。
カザハ君は、俺達の知ってるシルヴェストルとは違う。違ってしまっている。

>「さて……邪魔者はいなくなったな。それで、さっきの話の続きなんだが――」

なゆたちゃんの向こうで、エンバースがロイヤルガードを仕留めるのが見えた。
崩壊していく鋼の四肢。破壊の根本は、奴のスマホから伸びる白い触手だ。
あれがエンバースのパートナー?いや、触手が本体ってわけじゃあるまい。
ガンダラの山道で俺もやった、クリスタル節約の為の部分召喚だ。

>「下級国民が、上級国民であるワタシの相手? のぼせ上がるんじゃないアル。

エンバースのさらにその先に、帝龍が居た。
相変わらずきっちりとスーツを着こなし、怜悧な顔貌には冷や汗一つかいてない。
パートナーを落とされてなおこの余裕。まだまだ隠し種は在庫潤沢ってツラだ。

>「おぉ〜っ! 明神さんとジョン君も来てくれたんだね! これで百人力ってやつ!?
 さあ、なゆちゃん! ボクたち『異邦の魔物使い(ブレイブ)』全員で、こいつを八つ裂きにしちゃおう!」

俺達の姿を認めたカザハ君は、こっちに向かって脳天気な声を上げた。
その口調も振る舞いも、俺の知ってるカザハ君のもの。
だけど……『八つ裂き』?こいつはそんな血生臭い言葉を好んで使ったか?


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