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【TRPG】ブレイブ&モンスターズ!第五章
197
:
embers
◆5WH73DXszU
:2019/12/21(土) 08:28:14
【トライアル・マッチ(Ⅴ)】
『エンバースさんが引き付けてる間に地道に削るしかないか……カケル、『カマイタチ』!』
「……よせ。明神さんから対人戦の講義を受けてないのか?
無闇にスキルやゲージを消費すれば、反撃の備えがなくなるんだぞ。
相手からしてみれば、格好の的だ。手を出すなら、何かしらの工夫が必要――」
『――瞬足《ヘイスト》!』
「――ああ、そうだな。お前はそういう奴だった!」
ロイヤルガードが焼死体へ間合いを詰める/左腕の盾が唸りを上げて、弧を描く。
【シールドバッシュ】――焼死体はそれを防御/しかし、大きく跳ね除けられた。
『うわっ……ロイヤルガードのKY力、高すぎ……』
地に落ちた風精の頭部めがけ、斧刃を振り下ろすロイヤルガード。
「――フラウッ!」
叫び/左手を前方へ――それだけで、無二の相棒は要請を理解した。
触腕が伸びる/鉤爪が地面へと刺さる/収縮――円運動が焼死体を宙へ誘う。
遠心力を回転力へ変換/ロイヤルガードの頭上を取る――朱槍が描く、血霧の旋風。
一際強烈な金属音――分厚い金属板から成る兜が歪み/吹き飛び/数メートル後方に落下した。
「どうした――俺に勝てそうにないからって、弱い者いじめは良くないぜ」
ロイヤルガードは無反応/そのまま不意に背を向けて、数歩前進。
弾き飛ばされた兜を拾い上げ、頭部へ再設置――振り返る。
憤怒の色に染まった眼光/焼死体が、愛剣を抜いた。
「そして……悪いが、こうなった以上、遊びはここまでだ」
溶け落ちた直剣を手放す/それを触腕が空中で掴み取る/槍を構え直す。
「どうせなら、お前の得意分野で負かしてやりたかったが……」
『カケル、行くよ!』
「……なんだ、起きたのか。悪いが、もう終わらせるところ――」
『見てなって! ――『真空刃《エアリアルスラッシュ》』!』
「――まぁ、いいさ。少しくらい見せ場がないと、可哀想だしな」
奔る風刃――ロイヤルガードの大盾が、両断される。
『寝てる間にレベルアップしちゃったみたいで。睡眠学習ってやつ?』
「ああ、それなら俺にも身に覚えがある――待て、お前もなのか?」
『『烈風の加護《エアリアルエンチャント》』――対象拡大!』
「……俺の手間を増やすような真似は、よしてくれよ」
ロイヤルガードが前へ踏み出す/盾を失った守護者の構えは、変化していた。
斧槍を両手で握っている/垣間見える、強者のみが知る武芸の真理。
即ち槍は――両手で振り回した方が、片手よりも、強い。
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