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【TRPG】ブレイブ&モンスターズ!第五章
196
:
embers
◆5WH73DXszU
:2019/12/21(土) 08:25:52
【トライアル・マッチ(Ⅳ)】
瞬間、ロイヤルガードが地を蹴る/狙いは焼死体――彼我の距離が、急速に縮まる。
弧を描く斧槍が唸りを上げる/応じるように、朱槍が地から天へと逆巻く。
遠心力を帯びた斧刃をまともに受ければ、武器が耐えられない。
故に、狙いは斧槍を振り回せば必然、前へと伸びる左腕。
響く風切り音――初撃は、双方共に空振りに終わった。
互いが回避/攻撃の両立を図れば、必然そうなる。
初撃を振り抜いたロイヤルガードは、そのままハルバードを右へと振り被った。
重い斧槍も魔物の膂力であれば、右腕一本で容易く操り、振り回せる。
放たれるのは、初撃と対の軌道を描く薙ぎ払い。
代わり映えのない/しかし、それこそが工夫と言える一撃。
同じ命通わぬ五体故にロイヤルガードは理解している――刺突は無意味。
袈裟懸けの一撃を躱す為、体勢を低く沈めていた焼死体は、ほんの僅かに、出遅れる。
激音が響く/火花が散る――被弾したのは、初動を先んじたロイヤルガードの方だった。
命なき五体に対し、刺突は下策/だが――であるならば、ただ、突けばいい。
初撃を振り抜いた後、左手を逆手に変えての、石突による打撃。
ロイヤルガードが怯む/それを逃す焼死体ではない/朱槍を再反転/穂先を突きつける。
亡者の視覚には、見えている――肉体なき魔法生命体の、その心臓である魔力核が。
鋭い踏み込み/閃く刺突/響く金属音――焼死体が舌を鳴らす。
朱槍の一撃は、カイトシールドの表面を僅かに削り取るのみで終わった。
体勢を崩しながらも、刺突の先端を的確に逸らす――王室守護者の名に恥じぬ技巧。
「……やるじゃないか。思っていたよりは楽しめそうだ」
『三対一っていうのは卑怯な気がするけど、こっちも余裕がないからね……!
カザハ! ロイヤルガードに攻撃よ!』
ポヨリン/カザハが加勢に入る――だが戦況は好転しない。
増援の一体は属性不利/もう一体はステータス不足。
致命打を与え得るのは結局、焼死体のみ。
『くふふ! 無駄無駄、無駄アルヨ!
そのロイヤルガードはワタシが金に糸目をつけずに育成した特別製! そこらの同種族とはまるでモノが違うアル!』
「らしいな。さて、どうしたものか――」
焼死体の判断/更新された行動指針――撃破には何かしらの搦め手が必要。
左手をかざす――触腕は【シールドバッシュ】によって弾かれた。
その隙に焼死体が大きく踏み込む/ロイヤルガードの懐へ。
直後放たれる迎撃の前蹴り――防御は容易い/だが踏み留まれない。
単なる焼死体と総金属製の甲冑の、ウェイト差による必然的現象。
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