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【TRPG】ブレイブ&モンスターズ!第五章

185ジョン・アデル ◆yUvKBVHXBs:2019/12/10(火) 13:26:03
「ああ・・・それにしても・・・気持ちよかったなあ・・・」

目の前の動かなくなった肉塊を剣の先で弄りながら思う。

それなりに前に猟師に着いてって行って山でイノシシ狩りを経験したことがある。
当然、自分が持つ獲物は銃だ、昔から現代に至るまで、動物を狩るときはかならず遠距離武器だ。
身を潜め、息を殺し、相手が隙を晒した瞬間を待つそして殺す。

明確な武器のリーチ差は、恐怖をそれだけ和らげる、敵の殺意に怯えずに行動できる、怯えは行動を制限する。
その点、銃は完璧と言えるだろう。少し練習すればだれでも扱えるようになるし、明確な有利を一方的に突きつける事ができる。

その時はなにも感じなかった、当然だ、殺したのは間違いなく僕だが、だけど距離が遠すぎた。

「・・ん?」

その時ヒュドラからでてきた赤い塊に気づく。
左手を伸ばすと、その玉は左手に吸い込まれていった。

「・・・んん?」

気づけば左手が動かせるようになっている。
一体いつのまに?一体だれが回復をかけてくれたのだろう?集中しすぎて気付かなかった。

>「――そうだ!ジョンは!?」

明神のその一言で、まるで霧が晴れたように視界が、思考がクリアになっていく。

「明神!」

明神が心配になった僕は急いで部長を抱え、列車に戻る。

>「足、ついてる、な……良かった。助けられちまったなヒーロー」

「もう回復してもらったし、どうって事ないさ、僕の体は自慢じゃないけれど世界にいるどの人間よりも頑丈だからね」

>「借りひとつだ。こいつはデカいぜ」

異変に気づく、明神が明らか怯えている事に・・・。

「おいどうしたんだなにか・・・」

>「しかしお前、ハンドル握ると豹変するタイプだったんだな……。
  ヒュドラ君ドン引きしてたもん。名古屋に来るときは俺呼べよ、運転するから」

冗談を言いつつも明神の目は確かに訴えていた。

この化け物近寄るな



明神の怯えたその目をみた瞬間頭の中に情報が一気に流れてくる。

一時の感情に身を任せ、なゆとの約束を即効破った事、ヒュドラを部長なしで一人で圧倒した事。
そして、それを短時間とはいえ、自分で忘れていた事。

なにより・・・それを楽しんでいた、自分の事。

また・・・またなのか・・・?また・・・ぼくは・・・


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