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【TRPG】ブレイブ&モンスターズ!第五章

183明神 ◆9EasXbvg42:2019/12/09(月) 01:10:43
魔王軍の福利厚生が充実してようが知ったこっちゃないが、バロールは監視の存在をはぐらかしやがった。
これは言外の警告か?『いつでもお前らを見ているぞ』、そう言いたいのか。

『モンデンキント君達は帝龍と対峙した。彼のパートナーはロイヤルガード、君の完全上位互換だね。
 苦戦しているようだよ、メイン火力のポヨリン君は属性的に不利だ』

「実況要らないって言ったんですけお!!
 属性不利がどうした、カザハ君の支援スペルで風属性を付与すりゃそんなもんは――」

『――おや、カザハの様子が……?』

不意にバロールの声が一段低くなる。
中継映像の中で、ロイヤルガードに殴られたカザハ君が倒れ込む。
地属性のワンパンでシルヴェストルが沈むわけがない。何があった?

「おい!起きろカザハ君!追撃食らっちまうぞ!!」

――もしも。

マホたんの言う通り、カザハ君の中にガザーヴァが居て。
一つの身体に二つの魂が主導権を取り合っているのだとしたら。
なにかのきっかけで、カザハ君優位のバランスが崩れてしまったのだとしたら。

あるいは、元から二つの魂に境目なんてなくて、カザハ君もガザーヴァも同じ存在で。
気まぐれや興味本位で、たまたま俺達に手を貸していたに過ぎないとして。
帝龍相手に苦戦するなゆたちゃん達を見限って、ニブルヘイムに『戻る』つもりだとしたら。

今が、その時なんじゃないか。

「くそ……ッ!ジョン、作戦変更だ!強襲部隊のケツ追っかけるぞ!」

今から行って何が出来るってわけじゃない。
戦いになって迷霧を切れば、撹乱していた敵の攻撃が自軍に直撃する。
ここは唇を噛んででも、帝龍戦の成り行きを遠方で見守るのが正しい。

だけど俺は、耐えられなかった。
カザハ君が『変わって』しまうその時に、傍に居られないことに。

この眼で、見極めなきゃならない。
カザハ君が――どちら側なのかを。

この手で、摘み取らなきゃならない。
ガザーヴァと化したカザハ君の、その命を。


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