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【TRPG】ブレイブ&モンスターズ!第五章

165崇月院なゆた ◆POYO/UwNZg:2019/11/29(金) 22:03:56
「ポヨリン! 『てっけんせいさい』――!」

『ぽよよっ!』

ポヨリンが全身を巨大な右拳に変え、ロイヤルガードを殴りつける。
が、浅い。全力の殴打は危なげなくカイトシールドによって防がれてしまった。
ロイヤルガードも地属性のモンスターである。やはり、ポヨリンとはどう考えても相性が悪い。

「ぐ……」

簡単に跳ね返され、ぽよんぽよんと地面を転がって足許に戻ってきたポヨリンを見て、なゆたは歯噛みした。
ただ、なゆたの攻撃が通らないのとは逆にカザハの攻撃はある程度ロイヤルガードにダメージを与えることができる。
風属性は地属性に強い。その効果が如実に表れている。
とはいえ、もともと非力なカザハの攻撃では帝龍特製ロイヤルガードの堅牢な装甲を破るには心許ない。
この場でロイヤルガードを倒せるとしたら、やはりエンバースだけなのだろう。
……しかし。

《あーあ、見ちゃいらんないなぁー! じれったいったらありゃしない!》

不意に、カザハの中で。胸の奥で。魂の一番深いところで――

声が、聞こえた。

《アッハハハハハッ! なーに驚いてるのさ? フュージョンするって言っただろ? フュー! ジョン! はーっ! てね!
 それなら当然、ボクだってここにいるさ。なんにも不自然なことじゃないよね?
 今までずーっと、おとなしく黙って見てたんだけど……そろそろ口出す頃合いかなーって!》

心の中の声はケタケタと能天気に笑っている。
その声に、カザハは聞き覚えがあることだろう。
それは、遠い記憶。遠い遠い“一巡目”の記憶。
善を嘲り、正義を罵り、ありとあらゆる生命を弄んだ――ひとりの外道の声。
声の主はなおもカザハに語り掛ける。

《こーんなクソザコナメクジ相手に何やってんのさ? ひょっとして遊んでる? 舐めプしちゃってますー?
 それならそれでいいけどさー。ボクとしてはもーちょっと、しっかり強さをアピールしてもらわなくっちゃさぁー。
 でないと――》

カザハの心の中で、じわじわと何かが凝固してゆく。
魂の底に沈殿していたものが浮き上がり、形を成してゆく。
禍々しい形状の闇の鎧を纏い、目庇で素顔を覆った魔将軍の姿へと――。
そして。



《――ボクの復活が、ド派手に演出できないじゃないのさ――?》




にたあ……と、粘つくような声で。
幻魔将軍ガザーヴァは嗤った。


【帝龍の本拠地に突撃。300人のユメミマホロで敵陣を攪乱。
 なゆた、カザハ、エンバースの三名は帝龍特製ロイヤルガード・カスタムと戦闘。
 幻魔将軍ガザーヴァ、カザハの中で蠢動。】


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