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【TRPG】ブレイブ&モンスターズ!第五章

141明神 ◆9EasXbvg42:2019/11/18(月) 03:38:50
>《お待ちどうさ〜ん。注文の帝龍本陣やけど、だいたいの目星はついたで〜。

朝、食堂で決戦前最後の食事を摂っていると、石油王から通信が入った。
さらっと言ってのけるが、その目には僅かに疲れが見える。
寝ずに帝龍の居場所を探っていてくれたんだろう。

「流石だな。さしもの敏腕経営者もデスマーチによる納期短縮は考慮してねえだろう」

帝龍グループがどういうコーポレートガバナンスを採用してんのか知らんが、
中国企業ってあんま残業しまくるイメージないしな。
あいつら納期間に合わないときは間に合わないって言うんですよ。
マジで素晴らしいことだとぼくおもいます……。

>「……頼りにしてるぞ」

魔法機関車を出迎えるべく向かった発着場で、なゆたちゃんはエンバースにそう言った。
俺から言うことはもう何もないけれど、ホントに頼りにしてるからな。
リバティウムで切った大見得忘れてねえぞ。

>「ところで、あなた何か雰囲気変わったね? 口では説明できないんだけど、なんとなく。
 なんだろー。どうしてだろー。う〜ん?」

そういやなんか焼死体君イメチェンした?
まぁ男児3日会わざればなんとやらって言うしな。
俺も夏休み明けにワックスガチガチに固めて登校してドン引きされた思い出あるから間違いない。

「俺はいいと思うよ!その何か……紫っぽい目元とか!マジで何よそれ?カラコン入れた?」

>「明神さん――いよいよだね」

気づけば俺の隣にカザハ君が居た。
背筋の硬直を、僅かにでも表に出さなかった自分を褒めてやりたい。

「お、おう……そうだな」

なんとも歯切れの悪い言葉を返しながら、カザハ君を見る。
こいつは何も変わってない。王都で、こいつを信じると決めた、その時から。
お前はあの時から、もうガザーヴァだったのか?
語り手になりたいって付いてきて、俺たちをずっと騙していたのか?

疑念がぐるぐる渦巻いて、何も言えずにぼっ立ちしていると、カザハ君は俺の頬をぐにっと掴んだ。
シルヴェストルの柔らかな指先が頬肉を撫でる。両側から引っ張られる。

>「あはは、変な顔ー! 今更ビビってんの? 最高難易度でクリアーするって君が言い出したんだからね!?」

「ひゃめろ、ひゃめろ。びびってねーよ、楽しみすぎて昨日寝れなかったくらいだ」

>「ほら、あれ見て? 少しは緊張ほぐれるでしょ?」

なゆたちゃんとエンバースを指して、カザハ君はいたずらっぽく微笑む。
いっちょ前にこの俺を気遣っていやがる。

――>『……そう? あたしは逆に『そのまますぎる』と思った。
   お兄さんも『異邦の魔物使い(ブレイブ)』ならわかるはず。幻魔将軍ガザーヴァがどういうキャラだったか――。

不意に、昨日のマホたんの言葉がリフレインした。
立ちふるまいや言動って意味では、たしかにカザハ君とガザーヴァはよく似ている。
あっけらかんと明るくて、脳味噌のネジが二三本吹っ飛んだような、掴みどころのない仕草。
稀代のトリックスター、幻魔将軍のキャラクターは、俺もよく知るところだ。


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