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【TRPG】ブレイブ&モンスターズ!第五章

140明神 ◆9EasXbvg42:2019/11/18(月) 03:36:27
個人的な感情で言えば、俺は彼女の言うことを全面的に信じたい。
アコライトのファンたちを守るっていう理念はなによりも尊いものだ。
その点において、間違いなく俺はマホたんを応援するし、手助けしたいって思える。

だけどそれでも、結局のところ、マホたんとは昨日出会ったばかりの仲でしかない。
カザハ君を信じると決めたその意思を、会ったばかりの女の一言で覆すことは、出来ない。
それは過去の俺に対する侮辱でしかないからだ。

バロールを信用できず、カザハ君をガザーヴァだと断ずる彼女の気持ちは分かる。
バロールは前世でも、なんなら今世でも、それだけのことをやらかしてる。
あいつがプレイヤーを何人も攫ってきて見殺しにしたのは変えようのない事実だしな。

カザハ君も、モンスターって時点で普通のブレイブとは何かが異なるのは間違いあるまい。
『混線』――ブレイブとして転移してくる時に、ガザーヴァと混じっちまったって仮説は、
そう突飛な考えではない。本人にどこまで自覚があるのかは置いとくとして。

少なくともバロールは、カザハ君の中の『ガザーヴァ』に話しかけていた。
混在する2つの魂は、どっちかが眠っててどっちかが起きてる状態なのか?
だとすれば、カザハ君はいつでもガザーヴァに変貌し得る存在なのか?

考えれば考えるほどドツボにハマる。
思えば闇の波動で聖撃が発動しなかったってのも、マホたんの主観でしかない。
マホたんが俺をだまくらかそうとしてるなんて考えたくもないが、思考を止めるべきじゃないだろう。

「……やっぱつれぇな、誰かを疑うってのは」

昔の俺なら、うんちぶりぶり大明神なら、喜んで疑心暗鬼をパーティ内に振りまいていただろう。
火のないところにも煙を立てて、醜く争い合う姿をオカズに飯だって食えた。
しかしいざ当事者になるとこんなもんだ。随分と、心の強度が下がっちまった。

マホたんにはああ啖呵を切ったけど。
もしもカザハ君がガザーヴァだった時、ホントに俺はあいつと戦えるんだろうか。
あいつを……殺せるんだろうか。

まんじりともしないまま朝日は上り、結局俺は一睡も出来なかった。

 ◆ ◆ ◆


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