[
板情報
|
カテゴリランキング
]
したらばTOP
■掲示板に戻る■
全部
1-100
最新50
|
1-
101-
201-
301-
この機能を使うにはJavaScriptを有効にしてください
|
【TRPG】ブレイブ&モンスターズ!第五章
139
:
明神
◆9EasXbvg42
:2019/11/18(月) 03:35:28
立哨を後任に引き継いで、俺は仮眠前にシャワーを浴びていた。
物流の封鎖されたアコライトじゃクリスタルはおろか煮炊きに使う薪すら枯渇しかけてて、
こうして温かいお湯の恩恵に与れるのも決戦前夜だからだと言う。
備え付けの手押しポンプを上下させれば、ボイラー室で沸かされた温水が天井から降ってくる。
頭を叩く雨のような湯に打たれながら、俺は髪を洗いもせずに俯いていた。
……こういうとき、前はどうしてたっけかな。
王都を出る前、俺は何か懸念事項があれば真っ先に石油王に相談していた。
冷静に状況を俯瞰できるあいつの見解を聞けば、何をすべきか考える余裕が出来た。
藁人形を仕込んだりして、情報戦でも俺たちは優位を取り続けることが出来た。
だけど、石油王はもう俺の傍に居ない。
通信魔法なんて使おうものなら、バロールに速攻で傍受されるだろう。
誰にも頼ることは出来ない。俺一人で、情報不足に喘ぎながら、結論を出さなくちゃならない。
「……クソ。甘えてたツケがこんなところで出てきやがった」
荒野からずっと、こうやって手探りで旅をしてきた。
バロールに会って、世界の真実を伝えられて、ようやく進むべき方向性が見えたと、思ってた。
なのに今度はそのバロール自体が全然信用ならなくて、しかもその手下がパーティに紛れ込んでいやがる。
もうしっちゃかめっちゃかだ。俺たちはちゃんと前に進めているのか?
知らないうちに世界を滅ぼすような、取り返しのつかない悪事に加担してるんじゃねえだろうな。
そして。俺はマホたんの警告に対して、すぐに行動をとることが出来なかった。
カザハ君のことを信じたいってのはある。あいつともそろそろ短い付き合いじゃないしな。
一方で――『ユメミマホロを信用しても良いのか』という疑念も、やっぱり頭にはあった。
新着レスの表示
名前:
E-mail
(省略可)
:
※書き込む際の注意事項は
こちら
※画像アップローダーは
こちら
(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)
スマートフォン版
掲示板管理者へ連絡
無料レンタル掲示板