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【TRPG】ブレイブ&モンスターズ!第五章

123ジョン・アデル ◆yUvKBVHXBs:2019/11/11(月) 21:03:40
「うーん・・・あれは馬なんだろうか・・・ポニーなんだろうか・・・」

最初の30分はマジメに警備っぽい事をしていたのだが、なにも変わらない風景に飽きてしまった。
あまりにも暇だったので、ふと思った疑問をひたすら考える事にしたのだった。

・・・そのほうがイライラしているよりはいいだろう。

なゆの事を考えて、もやもやいらいらしてるよりよっぽどいい。
夜中に考え事をするのはよくない、暗い気持ちにしかならないからね。

とそこに。

>「えと……、こんばんは。
 交代の時間だよ、ジョン」

スマホを見る。まだ交代までの時間は一時間ほど残っていた。

「おっと・・・紅茶かい?ありがとう」

なぜ一時間前なのに来たのか?とは聞かなかった。
話があるから本来の交代時間よりも早く来たに違いないからだ。

>「ね……ジョン。交代する前に、少しだけお話に付き合ってくれない?
  明日の戦いを考えると、ちょっと……眠れなくて。
  それに――話しておきたいことも、聞きたいこともあったから」

「ああ、僕でよければいくらでも。
 でもいいのかい?男と二人きりで喋ってて・・・エンバースが嫉妬しちゃうよ」

もちろん本気で言ってるわけではない。
エンバースが一々そんな事で目くじらを立てない事はわかっている。
冷静なフリをしてうろたえるぐらいはするかもしれないが。

>「うわーっ! 見てよ、ジョン! すっごいキレイな星空!
  こんなの、プラネタリウムでお金を払ったってお目にかかれないよ!
  ほらほら! ジョンもこっち来て! 一緒に星を見ようよ!」

無邪気にはしゃいでるなゆの姿はまるで子供だ、いや実際子供と呼べる年齢なのだろうが。
純粋で、無垢で、そしてだれよりもまっすぐだ。
この子が、明日には血まみれになるなんて、誰が想像できるだろうか。

「ああ・・・とても綺麗だね」

僕はそれしか答えられなかった。

>「……さっきはゴメン。あなたの提案した作戦を、全部否定するようなことしちゃって。
  でもね……そこは譲れなかったんだ。明神さんと同じように……絶対に譲っちゃいけないことだったから」

「言っただろう?全否定して構わないって、僕こそすまないね・・・ちょっと見苦しいものを見せてしまって」

なゆと同じように空を見る、元の世界なら観光名所に認定されそうなその景色は壮大だった。
モンスターさえいなければ僕ももっと喜べていただろう。

>「ジョンは、親友になりたいって言ったよね。わたしたちと親友になるって。
  ……じゃあ。親友ってなんだろう? どういうものを親友って言うんだろう?
  友達と親友の違いって、なんだろう――?」

僕は答えられなかった。
いや全世界探しても明確に答えられる人間などいるのだろうか。
なんとなくわかる人間はいるだろう、断定できる人間がどれだけいようか。

少なくともその理解者に僕は一生含まれないだろう。
それだけは間違いなかった。


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