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【TRPG】ブレイブ&モンスターズ!第五章
106
:
カザハ&カケル
◆92JgSYOZkQ
:2019/11/05(火) 01:00:15
こうして作戦会議は終わり、夜。私達も交代要員のうちの一人として夜哨に立った。
昼間のなゆたちゃんの言葉が思い出される。
>「どんなゲームだって、勇者がするのは『平和を取り戻すこと』。魔王討伐はその手段に過ぎない。
それに……魔王を倒す、とは言うけれど、魔王を殺す、なんて言う勇者はいないでしょ。
カザハ、あなたはどう? あなたは語り手になりたいんだよね?
敵を殺そう! 兵士たちの命は二の次だ! なんて。
そんな勇者の物語を、紡ぎたいって思う?」
>『明神さんの言うとおり、わたしたちは始めたクエストの難易度は絶対下げない。それはわたしたちのゲーマーとしての矜持。
自分のプライドも守れない人間に、世界なんて救えるもんか!
『帝龍を撃退する』『マホたんと兵士のみんなを守る、誰も死なせない』――。
クエストクリアのミッションがふたつあるなら、どっちも完璧にこなしてみせる!
だから――そのための作戦を考えよう!』
「ゲーマーって……凄い人種だね」
カザハも私と同じことを思い出していたのだろう。ぽつりと呟いた。
込められたのは、尊敬と憧憬と呆れと疎外感が全部混ざったような複雑な感情。
そう――所詮私達はどう頑張ってもゲーマーにはなれないのだ。
《……私達の場合どっちかといえば地球での人生の方がゲームだったということですよね》
私達はゲームを起動した瞬間に異世界転生(?)してしまったので広義のゲーマー(ゲームをする人)ですらない。
それどころか元々出身がこっちの世界っぽいからどっちかといえば原住民だ。
それが気付けばいつの間にやらゴリゴリのゲーマーに包囲されていた。
「あはは、言えてる。莫大な資金の投入しどころを間違えた壮大すぎるクソゲー」
《広すぎてマップのほんの一部しか行けないオープンワールド! 大部分がストーリーに無関係な無駄に緻密な世界設定!》
「開始時のステータスと出自の影響がでかすぎる上に引き直しできないとか!」
《滅茶苦茶多すぎるマルチエンディング!》
「そのうちの一つがトラックにひかれてゲームオーバー!」
《悲しくなってくるからもうやめましょう!?》
最初はそんな感じで話していたが特に話すこともなくなってしばらく無言で見張りをし、やがて次の当番の人がやってくる。
するとカザハは唐突に語り始めた。いや――カザハであってカザハではない。
ちょっと目を放していた隙にいつの間にか身に纏う雰囲気が変わっている。
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