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【TRPG】ブレイブ&モンスターズ!第四章

308ジョン・アデル ◆yUvKBVHXBs:2019/09/03(火) 12:27:26
フィールド全体を飲み込むその攻撃は止まることなくフィールド内で荒れ狂っている。
そこでとある事に気づいた。

「エンバース?エンバースは!?」

ルールが適応されている他4人と違って、エンバースはその適応内ではない。
という事はこの神の攻撃を、エンバースは軽減されずにもろに食らっている可能性がある。

エンバースを必死に探す、よくみると濁流に飲まれその中でぐったりしているエンバースが見えた。

「エンバース!聞こえるかエンバースしっかりしろ!」

ぐったりとしているエンバースから返事はなく、ただ流されるだけのエンバース。

まずい!このままだと焼死体が溺死体に!・・・ってそんな事考えてる場合かー!。

じょんは こんらんしている!

テンパリすぎてもはや正常に思考できていないジョンを横目にエンバースは淡々と流されていく。
そして勢いよくフィールドの外に向って吐き出された。

「ちょ・・・!」

勢いよく射出されたエンバースをキャッチし、すぐにバロールの元に走る。

「バロール!エンバースを見てくれ!早く!」

どうやら命に別状はないらしい、今回の対決のなゆ陣営のMVPはよくも悪くもエンバースだ。
彼がいなかったら彼女は立ち直ることすらできず、明神に倒されていただろう。
途中ちょっと危ないところもあったが・・・それでもエンバースの功績は大きい。

魔法の効果もあってか、エンバースはすぐ意識を取り戻した。

「見えるかいエンバース・・・いやナイト様・・・いやこの場合は王子様かな?
 君の姫様は君のおかげで立ち直って、まっすぐ前を向いて歩き出したんだ」

ちょっとくらい茶化しても許されるだろう。

エンバースはフィールドにいるなゆを見つめたまま振り向かない。
どんな顔してるのか、どんな思いで見つめているのか、それはわからない。

「君が、どこを見て、何を想ってあんなになゆを過保護にしてたのかは、僕には分らない、でもね」

明神を圧倒し、決意に満ち溢れたなゆを指差す。

「そろそろ対等な仲間として、扱ってもいいんじゃないかな?」

出すぎた真似だっただろうか、お前に俺がなにが分る、と。
たしかに僕にはわからない、彼との付き合いも出会って数時間であるし。
エンバースがどんな経由で人間を止め、アンデットになったのかもわからない、けど。

「今のままじゃなゆが・・・君が想ってる誰かが・・・かわいそうだよ」

軍人になった時、色々な人を見てきた。
幸い僕自体は戦争に出向くような事にはならなかったが、色んな演習をする内に色んな人と出会い、話してきた。
中には戦争で、妻と子供を失った人もいた、彼は・・・今のエンバースによく似ていた。

彼は歪んだ心で正義を執行し続けた、でも結局歪んだ正義はどうがんばっても歪になる。
幻想に縋り付く方も、縋りつかれる方も、最終的に二人一緒に壊れてしまう、二人にはそんな風にはなってほしくなかった。


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