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投句板 〜自由律俳句〜

1湯原/海紅社★:2012/10/06(土) 21:37:56
自由律俳句・随句・自由律句・自由律
定型俳句もOKです

378田中恭平:2014/11/10(月) 17:32:36
2014年11月10日(月)。

・禁煙は三日の我慢菊の花

・ニコチンの離脱症状か鬱病か、ドクターがいなくなっちゃった

・自分の頭で考えられずいつも多忙な母に訊ねてしまう

・輪郭も忘れた女性のことで今も時々泣く

・宗教は浄土真宗、只己を救う為己教を築き上げる

・いちばんつらいのは母、今はもっと信じられるよう病を癒す

・シヴァ大神、大きな罰を与えないでよもう受けている

・仏壇に飴を供えて己の為だけに南無観世音

・ときとして時間は人を殺めそして反省はなし

・統合のとれない精神、ひきつり顔で只詩を書き綴る

379田中恭平:2014/11/10(月) 17:43:32
2014年11月10日(月)。

・愛したと過去形になるわたくしに罰を与えて雨よ上がれ

・朝の光りのなか死んだ目の私だれの所為でもなく

・嘘をつき自分を傷つけ埃っぽい寝室に詩を綴る

・朝が来て空っぽになるのが愉しい、後の月

・おかしくなった原因は嘘になるとして詩人は全員おかしいか

・寒ン空にひこうきぐもの幻覚でした

・人生はつづく、頭に嘘乗っけたまま歩く

・この道の見飽きたところあなたは立っていました

・痛みを伴って歩き往くひとの群れに私は加わります

・憂鬱は青ではなくてましろなる頭(限界極点)

380田中恭平:2014/11/10(月) 18:04:34
2014年11月10日(月)。

・心の黄金を捜して憂鬱なる午後四時五時代をいま抜けます

・変われても自由になれる身でもなし

・愛される資格なくして今日も利用されないバスケットゴール

・公然と愛していると歌うなかれ冬黄葉

・雪を見て感じることの生と死のちがいが私とあなた

・光のなかを歩く勇気なくコンビニ前に立ち尽くす

・ミスターロンリー雨の日も合羽で畑を見てまわる

・生きる術だけ授かって闇に放り出された

・この世に存在する恐怖感じつつ顔を洗う

・罪感じつつ今日は今日のごはん頂く

381田中恭平:2014/11/10(月) 22:41:31
2014年11月10日(月)。

・痩せゆく体に魂協力することにも臆してしまう

・無用の者として生きる覚悟や菊の花

・安倍総理許せない即刻国民の信を問うべきだ

・段々自分を見捨ててゆくわたしに声を掛けない父であったよ

・ちょっと無理を押して句を書く、ちょっと希望が見える

・私は気がおかしいけれど父母を想う気持ちは持っていたよ

・風吹いて就寝前を不安にさせる

・もう疲れてしまったのです、永久風に吹かせて

・庭の隅に罪は消えない、鬼が立っている

・疲れて九時間眠ってぼうとした頭に起きる

382田中恭平:2014/11/10(月) 23:10:31
2014年11月10日(月)。

・善を積み悪徳ひとつに崩れさる

・なにもなかったようなうみがつづく

・下等遊民が羊を飼って羊はすぐに亡くなりました

・排水溝に詰まった髪の毛を今日も取り除く

・弱い私は変身願望の塊として石を握る

・眠りたい、眠れない、夜の底が白く光った

・静かな夜、石が伝える、黙すということ

・叫び出したい夜必死に堪え枕を濡らす

・エアコンが切れたら布団に入ろう、満月

・明日こそとおく歩いて自分を救う

383田中恭平:2014/11/10(月) 23:33:31
2014年11月10日(月)。

・今宵の詩の収穫、充実を感じつつ野菜ジュースで乾杯

・父眠り取り残されてひとり咳をして

・病んだ町に善人としてシャキシャキ歩む

・頭に夢が侵入してきて言葉を失う

・瞼というブラインドを下げて一句頂く

・ひれ伏す神もなく仏壇に花を供える

・心底病んでお尻が痛い

・鏡に魔法が掛かったのか、私の頬がこけている

・妹夜学より帰宅して溌剌、元気を貰う

・泣ける曲を捜してitunesを色々弄る

384田中恭平:2014/11/11(火) 10:48:03
2014年11月11日(火)。

・食パンひとり頂き朝のわざをはじめます 

・抗不安剤効くまで今朝は懸命に顔を洗う

・冬なれば早七週のことしかな 

・快晴もコート必須に年のくれ

・冬富士は雲へと隠れ模様替え

・蟲を食う夢より覚めて吉兆らし

・凩の吹くこの頃の悪時世

・目を覚ましまずは柿食い句を成しぬ

・立冬の子等微笑ましくも変わりゆく

・疲れてはベンチに腰掛け鶏頭花

・ひとつだけ大望を得て鰯雲

2014年11月11日(火)。

・やや健康やや病んでおり年のくれ

・明日もなき身に吹く風は凩や

・大望を抱き筆持つ冬安吾

・一句得て一句忘れる白き菊

・凩のなかを南下し黒き石

・壊れゆく車のなかの一台かな

・しぐれけりしばし傘開き歩むとす

・湯を待って立ちつつ眠る洗面所

・ひらける道に狭まってゆく心かな

・しぐれつつ暮れゆく里に涙かな

・しぐれけりタイヤの下の軍手かな


・風邪ひいてうつす来賓もなかりけり

・しぐれつつ弧寒染み入るひとりかな

385田中恭平:2014/11/11(火) 16:46:51

・母姉の化粧短し冬黄葉

・充実の一日にして息白し

・財布へと薬忍ばせレストラン

・妹の車を洗う父の背よ

・ロックという聖域をこころのなかに悪の華

・冬霧の中にて唱える呪文かな

・恙なく我写生せり冬黄葉

・庭の壁ひとつ無くなり冬の雨

・こころねのそこに不安の塵ひとつ

・くしゃみして妹健気に夜学へと行く

386田中恭平:2014/11/11(火) 17:37:35
・それでも信じることを止めない路傍が夜に埋まっても

・歩いて羽ばたく軽い風になる

・コンクリ粉まみれの父風呂に入れて寝室で詩を書いている

・違った夜の感じ、頭はセロトニンにみちて

・生と死は対立概念ではなく冬黄葉凍りつく

・変身したくて歩きつづけて得たものはほっこりとした安堵だった

・なぜそんなに急いでいる、夜は平等に訪れる

・地獄抜けてあたらしい地獄しかし日々は進んでゆく

・寂しさ雪のようだと思っていたら冬の霧

・はやく浄土に行けないかなと絵本めくっていた

387田中恭平:2014/11/11(火) 20:01:01
・はいくとはいのちのすべてかんなづき
・泡のように消えてなくなるそんな素直な性が良い
・歩きつかれてベッドに深く沈みこむ
・けんめいにくさはらを駆けるわたしはわたしを追って
・だらくでありついらくでなし低空飛行に句を書きつづく
・薬が胃のなかでカクテルされていますごくいたい
・さとうきびばたけにねむるみいらかな
・ふにゃりふらふらひらがなはひらけてぱっかり
・あきらめて幽玄のにわは父にこわされた
・十一月十一日のよるのひこうきのおと

388田中恭平:2014/11/12(水) 11:22:29
・発達障害の女性を待つ図書館前、来ないかも知れず

・あてもない人生に疲れては昔の日記読みかえす

・今日午後一時あたらしいバイクが来る冬黄葉

・この冬もしばし悪人とならん寒椿

・夢も見ず今朝目覚めてはふっくらフレンチトースト

・曇天しかし降らず午後は図書館にCD返そう

・充実の昨日今日しかし詩の降りず霜降りる 

・わざわざと悪に染まらず冬の昼の月見ている

・ひょいひょいと保険の話だけ聞く秋の朝

・ぱらぱらとしぐれ身をうつ年もくれ

389夢空:2014/11/13(木) 14:49:42

・ 天高く羽毛がふわり金の風

・ 天高く光風とともに走る子等

・ 天高くぬくもり探す銀の羽

390田中恭平:2014/11/13(木) 21:05:15
・寒ン空、あたらしい病院になっても健気にしてゆきます

・また母が一緒に問診受けてくれてありがたい診察室

・デイケア見学する、みなさん一日精一杯生きてる

・あたらしい薬で楽になってもう必要もない煙草

・昨晩の残りの豚汁に味噌と水足して今晩は豚汁うどん

・あたらしいバイクでツーリングすることのろまな風となる

・私の中に仏がいることのあなたの中にも仏がいます

・やさしいひとに頼ってばっかりだ頼られるひとになりたい

・曇天が私のこころ温かい湯呑みを握っている

・無用の者とて風切ってぐんぐん歩む

391田中恭平:2014/11/13(木) 22:21:53
2014年11月13日(木)。

・見上げれば眩暈がするや冬銀河

・宛てもなく旅する日々も終わりかな

・眠剤や少し酔い仰ぐ冬銀河

・今生は己に仏感ずべく

・悪人は日々好日に還るべし

・ぽつぽつとしぐれない夜は幻聴夜

・寂しさを禁煙ガムに紛らわす

・戸を開ける戸を閉められず猫二匹

・今生に花とし生けるものすべて

・病み軽く途端半日笑っている

392田中恭平:2014/11/14(金) 10:08:11
・不眠甚だことばととかしあいすくりん

・夜更け静かに詩を書いて冬の水と化す

・青空のもと無用の者同士集い笑いあう

・心臓重たし朝の坂道ゆっくり急ごう

・青空パリッと割りつつ鴉が飛んで去る

・充実は平凡に似て力漲るJAZZを聞いている

393田中恭平:2014/11/15(土) 10:50:20
・冬日眺め残りの月日想い水と化す

・さよならテレビあたらしい手帳を手にし旅へ出る

・冬銀河仰ぎ全身でペンを握っている

・改めて野をゆく日々や昼の月

・顔ジャブジャブ洗うしんじつの顔で外へ出る 

・野に遊び暮れて眺める手塚漫画

・こうふくのじかん、どれ程風に冷えているのか 

・ハレルヤと明日晴れるよと鉛雲

・雪遊び見つからないのは誰の子か

・全身でペン握りつつ一句得る

・だらけては立つ秋晴れのひとひかな

394田中恭平:2014/11/16(日) 07:03:49
2014年11月16日(日)。

・日曜日の朝の感興に、指のふるえが止まらない

・身力のほどなく抜けて冬にお湯

・冬山、ひめしゃらは立ったまま眠る

・ひとり齧る食パン寂し冬の朝

・歩き眺める沼は男をやさしくす

・山茶花の向こうましろき日下に猫通す

・冬月やなお文学を志す

・朝七時の鐘鳴り無為なる一日本日も又

・運命に逆らって寂しホットコーヒーを頂く

・陰性症状に黙々とキーボードを打つ

395田中恭平:2014/11/17(月) 17:45:54
2014年11月17日(月)。

・女子中学生に励まされては暮れる郊外の道

・徳を積み上げること一回の悪にすべて崩れる

・これ以上痩せなくてはと考えずコンビニのチキンを齧る

・好きなものに囲まれる生き方はせず本をまた捨てる

・さよなら私の古い世界死にたいなんて考えないよ

396田中恭平:2014/11/17(月) 17:46:42

・秋晴や湧き立つ熱い水に手を

・蒲団から蒲団に移り猫と居り

・夕落葉これが万札だったなら

・愚に生きて愚に死ぬべきか山眠る

・咳をして病気を払い金払う

397田中恭平:2014/11/18(火) 11:01:28
2014年11月18日(火)。

・哀しみは人生の花、鶏頭まだ咲いている

・理由のない罪悪感が続く、床を磨きつづける

・宛てもない人生は旅に似て温かいコーヒー頂く

・冬空の青さより影薄らいで静かに眠る

・鬱と化しつつ花はようござんす一輪抜いて帰る

・寂しさのない人間は鈍感、畑を耕す

・息つく暇もない人生に会いたくて原付走らせる

・寂しさまったく雲のない空に合掌

・寂しさも人生の花、花弁を一枚一枚抜いてゆく

・寒風勝ること、もう宛てのないひとだ私は

398田中恭平:2014/11/18(火) 16:38:03
2014年11月18日(火)。

・冬が深くなる、胃が荒れている

・ひとり昼食を頂いては寂しく泣いている

・悪癖断ってしんじつ愚のまま歩む

・凩吹くことわっと鳴り窓を閉める

・暗いこころに灯りを点す

・胃が荒れることしんじつ癒されない寝室であり

・眠い時間帯の過ぎること草だらけの道

・水を飲みつづくことこころより澄みゆく

・何を怖がって勝とうとしないで寝ようとするの

・赦されつづける長い道行く

399田中恭平:2014/11/20(木) 18:13:30
2014年11月20日(木)。

・初デイケア缶コーヒーを差し出すことより始まった

・唯一知る「ふじのたかねにゆきはふりつつ」獲る百人一首

・中島美嘉流れつつも曇天のデイケアは静かなり

・眼前に黙々漫画読む男居り全身雪のように白し

・見守られつつ放っておかれデイケアは雨に濡れつつ

・「努力はひとを不幸にする」という文字眺めデイケアの壁温し

・今朝は抗不安剤の服用忘れ勇み足にも扉を開ける

・雨本降りしかし帰りの心配はせず万感に句作する

・場所が変わっても辛さ苛立ちは抜けず耐える他なく


・冬の雨旅慣れている漢居り

・冬の雨ひとりひとつの席を持つ

・冬の雨デイケア掃除準備かな

・冬の雨野に立つ煙のなかに立つ

・冬の雨世に旅慣れて漢かな

・今生のいまは凍て星やけのはら

400田中恭平:2014/11/21(金) 17:16:06
2014年11月21日(金)。

・明日のデイケアに緊張し眠れなくなり句を綴る

・ひとりの朝食頂き寒ン空を往く

・龍の絵画いて龍の目玉が私を見ている

・ぽかぽかと草ながめいる一日かな

・昼食愉しみに少しずつ集いゆく人々

・寂しさの遂に入る余地なくデイケアかな

・今生の孤独を忘れシーフード・カレー頂く

・明るみに出てはたなびく旗を見る

・陽に病んで静かに花を握りけり

・孤独とは感情の問題冬黄葉

・仏は私のなかにも居り冬黄葉

401田中恭平:2014/11/22(土) 10:13:17
2014年11月22日(土)。

・バイクについて語りあうこと三人の漢

・久々の休日にして午後は富士文芸講座

・さまざまなことを願いつつ冬の寺

・様変わりした居間一度ながめ外へと出る

・爽やかな朝、昨日の夜を孕みつつ眠る

・週刊少年ジャンプ携えて冬の空を戻る

・富士山は冬をどさっと被り冬の装い

・童謡つぶやきつつ冬の畑ながめる

・寒ン空ひとりひとつの命を持つ

・午後の文芸講座愉しみに今朝はゆらゆら歩んでいたよ

402田中恭平:2014/11/22(土) 18:27:35
2014年11月22日(土)。

・歩みゆくこともなくなり今日も変わらずお茶を頂く

・路傍に花が咲いている、来世は私になる花が咲いている

・鶏頭は枯れゆくままだ、新しい人生に馴染めないでいる

・寒ン空に死を感じては安心したり怖れたり

・凩の吹くに任せてあたらしい街となりゆく

・陽に病んでやっと起きて空は真っ暗でした

・只寡黙に句作つづけること時代おくれの男となり

・本当に喉が渇くのは薬の所為と自分に言い聞かす

・天空にひとり眠ること、大忙しの母を鑑みず愚か者

・デイケアに行けず寂しさ少し、砂を握る

403田中恭平:2014/11/22(土) 19:30:38
2014年11月22日(土)。

・我慢の日々つづきだからといって安心の日々は遠く

・しんじつ不安な頭にじわじわ薬効きゆく

・夕飯頂きあとは疲れて寝てしまうよ

・寝室の蜘蛛を放っておいたこと、私に消せない傷のあること

・水に似た感情にして天高し

・寒く火を見つめては眼の光る

・世に泣く

・詩と寝る

・火に似る

・詩の降りて息で指を温める

404田中恭平:2014/11/22(土) 19:41:38
2014年11月22日(土)。

・不安増し木陰

・心の嵐のあとに窓拭く

・湯と遊び沈む

・落葉し病気のひとが多くなる

・ガムに茶を飲み横になる

・垂直のこころ天まで届く

・あったまって寒ン空

・ひきこもりみのむしでしたよ

・雪に灯が当たる

・風があおいろ

405田中恭平:2014/11/22(土) 20:26:54
2014年11月22日(土)。

・風吹いてみのむし

・木々の影避け陽のなかを往く

・空があいいろ

・懐かしい匂り煙草の匂り

・風切る

・目と寝る

・震えつつ握手する

・善を尊ぶ、凩吹く

・風邪ひいて馬鹿じゃなかった

・薬飲んで溶ける

406田中恭平:2014/11/23(日) 04:24:38
2014年11月23日(日)。

・夜明け待つ鴎となりつつ

・句を待つ

・比喩練り夜明け前

・鼻暮れのこり凍り

・序を去る

・冬銀河に白い息

・野へ酒

・冬着く

・樹と立つ

・日と惑う

407田中恭平:2014/11/23(日) 04:56:28

・手が白

・傷をそのまま眠る

・詩に書かせられている

・まだ寝言の範疇で午前四時冗談を言う

・しんそこ落ちつけず指の任せるままとする

408田中恭平:2014/11/23(日) 10:26:11
2014年11月23日(日)。

・亀の啼く国に生まれて大津波

・若さとは心のことや秋のくさはら

・句を書くにまるでナイフを研ぐように

・寒ン空の富士の麓に元気です

・寒ン空の富士の麓の南瓜かな

・寂しさの増すこと薪を割っている

・しぐれやまず鳥たちの声はやみ

・心病み夜に枯草と化しにけり

・私も還るあの寒ン空の冷えている

・寒ン空が頭痛と共に襲いくる

409田中恭平:2014/11/23(日) 10:50:03
2014年11月23日(日)。

・霜降や送り迎えの侘しさと

・朝霧の向こうに鬼の居ておりし

・水を飲み爽やかの増す体かな

・濁水流れ込むオーシャンに身を清めけり

・寒ン空に水、青と透明

・ジョンレノン聞きつつ膝を抱く

・カラフルなバスが往くのを猫とみる

・本当に思いのままの心なら善い

・こころはないからだがあるだけ

・起きて地獄の眠り天国

410田中恭平:2014/11/23(日) 18:18:21
2014年11月23日(日)。

・震える指を握って眠っていた

・寒暮に起きて飯頂いて又眠る

・病んだ体懸命に温めている

・うらうら蝶は死んで静かだ

・霜晴、今朝も御飯炊けたか

・ひとり冬日のあたたかく野原

・ごみだらけの道も生死の道

・夜も深くなり溶けた水の又凍りはじめる

・どうにもならない私が熱い湯のなか

・明日も休みの頭が曇りはじめる

411田中恭平:2014/11/24(月) 05:51:10
2014年11月24日(月)。

・山里や寒ン空を切る鴉翔ぶ

・ひとりチーズを頂くこと夜が明けない

・異性になる夢観たあと冷たい水を頂く

・凍て星の雲っていてもうつくしき

・又眠る準備整え起きており

・猫に餌やり冷たい朝を過ごしていたよ

・くさはら向かい風私は私を断罪する

・なおつづく詩の旅にして山を観ている

・病んで今朝は元気がなくて泣いている

・ほんに哀しいそんなこと知らず凩吹く

412田中恭平:2014/11/24(月) 10:33:06
2014年11月24日(月)。

・冬日温かほっこり行こう

・腐れば匂い立ち窓を開け放つ

・寂しさ抱えてぶらぶら何処へ

・詩に病む

・冬日ほっこり洗濯物を出して眠る

・休みに寂しく詩で癒されている

・おどけて寂しい空は寒ン空

・曲がれば我が家の道をけさはまっすぐ進む

・竹ばかりの故郷の花が枯れました

・体を丹念に洗い丹念に拭いている寒暮

413田中恭平:2014/11/25(火) 08:05:38
2014年11月25日(火)。

・今朝は昼の雨となりけりおりしも昼食バーベキューと

・架空を乗せて母の自動車は行ってしまった

・よく眠り今朝は食パンを食べ薬にしんそこ落ちつけました

・鉛空に幼稚園児の列が行く

・私の悪などこれっぽちのものだチョコクリーム塗り過ぎる


・今朝は爽やかの増し体冷えきってしまった

・ジャージで出歩くこと今日はバーベキューなのですと告げた

・アルバイトで疲れた妹は眠り兄はデイケアに行ってきます

・鉛空に病んで錆ついていた

・夜を越えた顔冷水で洗っている

414田中恭平:2014/11/25(火) 17:47:25
2014年11月25日(火)。

・夜を越えて静かに三国志めくりけり

・嗚呼遠し雨の日のデイケアへの道

・火に疲れては手帳を開く

・寂しさそれと日に疲れては横になり眠る

・雨の日あたたかいお茶を頂く

・騒がしい雨を避け頑なにここに居る

・ひとり疲れては路地の寂しい火だ

・ぐしょぐしょに濡れた靴私を呪う

・野に咲く花避けて通るのは私の良い部分だ

・ひらりひるがえりどこ往く鴉

・ゆるしてくれカンパネルラと冬空を仰ぐ

・野原をながめていれば空っ風

・ふるさと自分を憐れんでは空っ風

・泣き疲れ眠る他ない冬の一日

・孤独抱きしめて抱きしめられてありがとう

・ひとりひなげしのように咲くべし

・ひとりの焼き芋を頂く

・ぽっかり空いた時間を自由律俳句で埋め尽くす

・とうとうと雨に打たせるこの身愛さずにおる

・髪がそっと抜けてそれからながい旅

・愚かに汚れるこの身清めようと雨に打たせる

・どれ程寂しい雪山のぞんでも

・激しい寂しさにこの身伏せておる

・冬の夜銀色の月がぽっかり

・眠たい、薬よく効いて雨空

・くらがりを往く暗いこころもちぐっと抑え

・苛々しつつ耐え抜く雨の道

・苛々しつつ耐え抜く心は鶏頭だ

・苛々しつつ耐え抜く心は赤い花だ

・一息に冬の午後は眠っていたよ

415田中恭平:2014/11/26(水) 10:37:06
2014年11月26日(水)。

・雨の日の雲静かなり冬黄葉

・こころ和やかこころ和やか温泉ほど

・雨に降られてひとり歩んで休日かな

・寂しさを句に紛らわし休日かな

・果てるまで歩む性だよ鶏頭花

・夜を越え草と語らう

・この世から消えて浄土に眠りたし

・十一月青空は傷つき血として雨

・この身憎んで汚れちまった哀しみと

・何の為日々を記載し生きるのか

・万感の朝することは少なくもありしよう

・鴉啼くその声は迷いがないようだ

・砂とじっと考えごとしていた

・雨が混乱させるからまっすぐ歩けない

・冬色めく樹々の影に泣いていた

・寂しさ、心臓に巣食う心の翳は

・私のなかの仏と遊ぶ

・暗がりひとりの荒野に遊ぶ

・雨の日暗がりのこころを放っておく

・薬の酔いより覚めて光る水滴

・風邪ひきつつ鳩に餌やっている

・汚い歯おし隠して笑っていたよ

・十代は飲めなかったコーヒーで朝を始める

・炭の火にあたり野に笑う人、ひと、ひと

・病んだ体寒ン風にあたらせている

・ストーヴ職人さんの頭に巻いたタオルの頼もしさ

・この道で善い、句を書きつづく

・雨に冷えた体炭火にあててこれも万感

416田中恭平:2014/11/27(木) 17:37:04
2014年11月27日(木)。

・冬帝にひれ伏しデイケアへの道

・小鳥囀る和やかな朝は

・陽にもう疲れ一日苦楽をはじめよう

・乾いた風吹く顔を洗っている

・冬日、走りだせば煌めく海

・とうとうと流るる雨水を頂く

・煎餅二枚頂きデイケアは朝の歌に溢れる

・休み明け病み上がりのデイケアの戸開く

・カームダンよく効きつつ雨上がりの道

・寒風に吹かれつつ職人さんは煙突建てる

・寂しさ冬日に病みつつ歩きはじめる

417田中恭平:2014/11/27(木) 17:37:40
・名前を呼ばれて嬉しい冬の日

・眠たくて名もない花になりたいよ

・冬日のラジオ体操水滴きらきら光る

・夜風の音思いつつ泣きそうになっていた

・ふるさと冬もあたたか

・手をこすってあったまる冬の日

・そっと手をふる冬の坂道をYさんがのぼってくる

・寒ン空、冷えた指で遊んでいたよ

・きらきら窓辺水滴光ってはひとり佇む

・やっと永い夜越えて椅子に座って安心していた

・この雨の鬱陶しいこと母に叱られていた

・脚をこすってはムズムズ症に耐えておる

・まひるのあおぞらにさくしろいはないちりん

・つとめて寂しい御金のない身を寄り合わせ

・私の道を往く句を書きつづける

・寂しさひるがえりひるがえる旗の翳

・寝転んで安心することなく夜の明けきる

・すすきも水滴に濡れましろく光る

・果てない旅のこの世のつづくこと街を見る

・風邪ひきつつ歩めばふわりとする世界

・くさはらさわやか靴を濡らして歩む

・野に咲けば酷い雨の後悔しつづける

・飛ばない鳥ながめいり心開かれる

・雪の降らない朝安心のずっとつづいて

・陽にあたる漢のぼうとしている

・くさはらさわやか風のように往こう

・なつかしい匂いコロッケの香りにしばし佇む

・冬の雨に打たれつつ歩む

・くさはらさわやかそこにこっそり水音

・目の笑っていない漢と歩む

・つねに星となること考えつつくさはら

・哀しみ服薬してやっと止まる指の震え

・お腹空かせた女性とだらだらしゃべっている

418田中恭平:2014/11/27(木) 17:38:53
・なつかしい夏の星座を思い描きつつ眠り

・空ッ茶の恭平でござい観音様

・改めて禁煙の誓い新たに冬日浴びる

・私は私それで宜しい寒ン空

・ひとりひとつの命頂きありがたい冬陽

・冬萌ゆる芽のあり寒ン空

・脚の付け根痛める男が少しずつ歩む

・食前にお茶を一服、しんじつ落ちつく

・こころ洗われること熱い空ッ茶であった

・ひとり救われてくさはらに冬の花々

・冬の厳しさに耐えかねて凍った花だ

・極地で救いを求めモールス信号打ちつづく

419田中恭平:2014/11/28(金) 17:43:09
2014年11月28日(金)。

・曇天に病みひとりのお湯を頂く

・降ったり止んだりこころいったりかえったり

・眠るという孤独の道往けばさびしさ

・囚われ惑い昼寝して諦める

・己を恥じて冷たい空気吸っている

・石と石ぶつけるように文字書き怒り晴らしていた

・雨が又石打つ永遠に?

・温かなそば啜り諦めておった

・病んで情けない、降ったり止んだりの昼過ぎよ

・病みつづく、眼で空捉えつづける

・昇る陽と会話しておる

420田中恭平:2014/11/28(金) 20:25:54
2014年11月28日(金)。

・火を見つめゆるりと思想する父

・悪癖よりついに脱却して禁煙ガムを噛みつづく覚悟

・デイケアでのこと母に語ってふたり安心していたよ

・さっきまでしかめっつら今は笑うデイケアではよくあること

・ひとり笑うこと今日の安堵の笑みだったよ

・たらふく水飲む、ひとりひとつの胃袋を充たす

・今日が終われば明日がやってくる当たり前のこと噛みしめる

・自分の世界持て、語れ、それがデイケアの洗礼だった

・今生救われつづけるに申し訳ないデイケアでの日々

・やさしいひとばかりのデイケアで空ッ茶又頂く

421田中恭平:2014/11/29(土) 04:20:09
2014年11月29日(土)。

・爽やかな朝のわざ済ませ水で一服している

・雨降りしきるしずかに屋根の病んでゆく

・回想すれば夕焼け空

・小鳥よ、冬もふんだん啼けよ

・静かな朝を満喫しつつこころは蒲団に焦がれて


・今日は統合失調症講演会のしっかり聞こうとする

・爽やかな朝掃除を始めるに顔洗っている

・悪を晴らすように丹念に顔洗っている

・鬱を晴らすように丹念に顔洗っている

・こころが何処かへ行きそっと見送る

422田中恭平:2014/11/30(日) 12:03:39
2014年11月30日(日)。

・教えふにおちるところあり昨晩はぐっすり眠れ

・寂しさ昇天の児を仰ぎ歩む

・ひとひ囚われを捨てて蜘蛛を殺していた

・温かなこの地で観るにパソコンウィンドウの冬ざれ

・休み堪能しつつひたすら床を磨く

・清水港の愉しきかな海鳥と共にこころ翔びゆく

・猫に餌やり自分の弁当買いに冬の道へ

・父母を見送り妹を見送り自分を見送る

・帆立のクリームパスタ頂きつつ静かな政治の動向を見ている

・お地蔵さんの首に誰が編んだか花飾り

423田中恭平:2014/12/01(月) 06:34:39
2014年12月1日(月)。

・夜が明けるや枝身震いするや

・神経の海に漂う水母かな

・降ったり止んだり勇気を持ったり怖気たり

・「ありがとう」万感の末、口にする

・しあわせを掴まえ朝はこっくり眠る

・デイケアで内職をする年のくれ

・浜辺にて貝殻鳴らすふたりかな

・樹の裏に小鳥

・今朝はやっと服薬してしんそこ落ち着く

・たらふくコーヒー頂き酔っちまって床に就く

424田中恭平:2014/12/01(月) 18:07:34
2014年12月1日(月)。

○デイケアで健康チェックの合間に書いた句

・雨だれの音にも汗かいた

・ゆったり過ごそう、雨の音にも汗かいた

・まったく寒い、ひとのことばにあたる

・温かい冬日に涼しい風吹いた

・重たい荷物の精一杯歩む

・何でもない時間がつづく冷たい雨

・午後は晴れるだろうと懸命歩む

・笑いの汚らしい男が雨に濡れとる

・しずかのつづいてひとり

・慣れるだろうかデイケアの戸の開くのを待つ

425田中恭平:2014/12/01(月) 18:08:12
・席につき朝いちばんの温茶頂いている

・鴉も啼かない寒ン空見ている

・疲れて正しい道のり

・春を待ち疲れて歩みつづける

・脚を丹念揉む、疲れて寝てしまう

・雨に濡れつつ世間でじたばたしとる

・寒ン空涼しい足跡を訪ねて

・鯉に餌やりにゆく漢の背中が濡れている

・白い息吐いてアスファルトも呼吸しとる

・岩の上の小鳥もう死んでしまっていた

・只管ピコピコ静かな世界に沈みけり

・雨のなかサンドウィッチ食みつつ何処へ行こう

426田中恭平:2014/12/01(月) 18:09:19
・靴が歪んでこころ歪んで静かなり

・この雲が去れば万感

・今朝は家族揃って騒がしい食卓

・雨にしんどく座ってお茶ばかり飲む

・会話愉しく雨音も跳ねていた

・闇に親しく障子の穴のぞいていた

・よくしゃべる男に雨音聞いていた

・水のように生きる

・水も留まれば腐る

・風邪ひいて雨音

・ひたすら寂しい後の月観ている

・紅葉も白くなり私も疲れきる

427田中恭平:2014/12/01(月) 18:09:55
・哀しみ溜めこんで句にて出す

・暮れきって雨音

・火を大きくするように勇気リカバリーしてゆく

・のぞみどおりになるものすくなくあたまは苦をえらぶ

・さすれば寂しい幼少期

・火を大きくするように元気になってゆく

・だらだら永い雨音つづく

・明日も魂癒して歩む

・癒して冷たい魂であった

・こころ軽くのっぱら続く

・ふりむけば波音

・さすらえば雪落ちる音

428田中恭平:2014/12/01(月) 18:10:31
・生死のなかの往きたい方へ往く

・こころ安らか詩友とおれば

・焼いた檸檬懐に病院を彷徨う

・疲れて落ち着いたのが地蔵のとなり

・安らかな根と根親しあう

・ふざけて殺した虫に夢のなかで殺される

・お茶を飲みきる、ひとり腐っている

・和やかな風吹けば風濡れている

・なにか間違って小鳥死んでおる

・私のなかに仏と道化

・ひとり多くの米を頂く

・気楽に往けばじき空も晴れる

429田中恭平:2014/12/01(月) 18:11:08
・仰げば晴れ夜の君の星座

・こころ留めておけば調子に乗られ冬の夜

・雨の打つこと小鳥の眠ること

・障子替えしている家を通り過ぎて犬と化す

・哀しいおめめの鯉寄ってくる

・温かくしておれば雨風

・孤独喰らって大きくなるよ

・すべを失くしてとうとう眠ってしまった

・山を雲が包む

・こころ軽くこのまま空まで昇ってゆこう

・薬忘れて寒い風吹く

・正しい暮しに寒ン風は吹く

430田中恭平:2014/12/01(月) 18:20:31
・清い心のただ歩む

・ひどい私を雨に打たせる

・正しい道を選べず眠る

・身体が上手に動かない、薬が効くのを待つ

・ひどい雨の野菊しかと咲く

・寂しい、昼の雨音

・しんそこ落ちつけてひたすら謝っていた

・月の童子の声ももはや聞こえず冬の月

・なつかしい話題に笑っている

・病みつづくことお昼御飯となった

・黙しつづける乙女の瞳の深いこと

・空の深くなること背を伸ばす

431田中恭平:2014/12/02(火) 07:45:48
2014年12月2日(火)。

・寒い朝来てコーヒーを飲みストーヴにあたっている

・今朝も内職の日が明けきる

・寒い朝来て姉も妹も眠っている

・困ってしまい今朝は今朝の無常を嘆く

・私のなかにも仏様


・ロックンロールにてささやかな朝しっかりとする

・雪のひとりの女の朝にも陽が射した

・手を温めつつ歩くこと爽やかさも極まった

・今朝のウォーキングの何にもおかしいところなんかない

・青空や火を起こしても歩んでも

432田中恭平:2014/12/02(火) 16:39:38
2014年12月2日(火)。

・寒い道歩いて白い息して生きていて

・冷たい空気吸って私は私の道を往く

・母に見送られデイケアへの道

・陽に比べ尊い命だと思えるか

・さびしさ膨らんで風船飛んだ

・陽に当たる女性と空見ていた

・句に命傾け朝からうんうん唸っていた

・今朝は寂しさもなく薬もよく効いている

・今朝は晴れ間の雲ひとつなく

・私の人生は句だと言いきれるか

433田中恭平:2014/12/04(木) 07:09:38
2014年12月4日(木)。

・生憎雨模様今日は診察がある

・疲れるな食パンに北九州のハムを挟み

・今朝のコーヒー旨しやはり母が淹れると違うとおもう

・風と化しみんなに会いにゆくからね

・宛てもなく彷徨う日々の後ろすがた


・痔が治って小雨降る

・朝のしずかの永さの喜んでおる

・今朝は万感のはやくデイケアへと行きたくて

・息のつまる家で脚ムズムズしとる

・猫が啼いては鈴がチロチロ鳴っている

434田中恭平:2014/12/04(木) 17:34:25
2014年12月4日(木)

・秋より来て冬へと逃げる風の行き先

・荒れた胃にあたたかなお茶注ぐ

・爽やかな冬の朝のひとり句を拾う

・「雪の華」聞きつつ温かいお茶飲んでいる

・影のように寂しさついてきて逃げる


・すすき揺れる路傍歩んできた

・小鳥囀らない冬やってきた

・ひたすら歩むこと汗と共に光のなか

・ゆっくり行こう騒がしい街は越えた

・ちょっとのぞけば寒椿の花凍っている

435田中恭平:2014/12/04(木) 18:23:47
2014年12月4日(木)

・山ひとつ越えてデイケアの扉の開く

・「こゝろ」読みつつ朝のあたたかさに浸る

・冬山拝して苛めの重さについて考える

・ひたすら歩むに今朝はあたたかな道

・過去を恨んで陽の暮れて


・こころの傷そのままにお昼の準備ができました

・ひとり遊ぶことの雲ながめとる

・唐松親しく雨の打つ音聞いている

・鶴のめおとが雪の地を蹴りつづく

・心乱れる雨風に人が騒げば

436田中恭平:2014/12/04(木) 19:57:05
2014年12月4日(木)

・風の止むこと雨が直線に落ちる

・薬忘れて昼休みを音楽で盛り上げる

・皆同情を感じて朝焼け

・たゆまず生きることたんたんとご飯を頂きました

・万感のこの世にひとり霜を踏む


・しんしんと冬を迎えて滝のもと

・秋より来て何処へ逃げる、風

・咲く花は夢のようで在ってくれてありがと

・ひどい寒さの明るさを辿る

・闇に親しく寒さに目を閉じる

437田中恭平:2014/12/04(木) 20:03:54
2014年12月4日(木)

・イエスも聞いたであろう孤独の雨音

・ひとりひとつの命確かに和室で眠る

・私の句から血の風味がするか

・ひたすら病みつづくこと空の雲愉し

・かえらない日々、野菊ひっそり咲いた


・雨音微かに調子速めた

・ひたすら富岳が出るのを待つそんな日も善い

・水たまり凍っている、きらきら光っている

・凩吹きすさび或いはお元気で

・冬の月に厳しい私の顔が映る


・寂しさ、それは厳しさ菊の枯れていた

438田中恭平:2014/12/05(金) 16:26:31
2014年12月5日(金)。

・今朝の寝室掃除終え冷水を頂く

・私は歩く水である

・寒椿凍ってそれも又見事で

・今朝も狂いなく寂しさのみあり

・デイケアにて内職をする年のくれ


・雨につまらないことを愉しく、愉しいことを深く

・家族の家にいないこと寂しく夜の煌めくのを待つ

・あれも幻覚これも幻覚、いまとても眠い

・心に親しく同じズボンを履きつづけていた

・猫と遊ぶ他なく鬱の四時代を抜けてゆく

439田中恭平:2014/12/05(金) 16:53:02
2014年12月5日(金)。

・こんなに爽やか永久につづけば善い

・陽に入りて雑草抜いとる

・ひたすら病と共生すること爽やかな朝

・薬効いてひたすら爽やかな朝

・しんじつこのままで善い訳ないがこのまま


・感情の沈む午後は句心に任せて

・本日は給食当番の水光り皿洗っている

・さんざめく池の鯉ながめている

・遥かな道を一人、一人と別れゆく

・青空に何か足らない、鴉だと考える

440田中恭平:2014/12/05(金) 17:16:27
2014年12月5日(金)。

・服薬終えると脚のムズムズが収まりました

・青空の澄みきるを一句頂く

・寒風言いたいことの尽きたこと味わう

・白い車の増えた不景気の冬に震えている

・厳しい、宛てのない手紙書いている


・吹かれるままに何処まで行ける、風に吹かれて

・薬効いてきて今朝は寂しくなく寒ン空

・テーブルピカピカお昼の時間です

・死の観念がちらつく頭のなかに雪ふる

・水ばかり飲んではこの冬の便秘つづく

441田中恭平:2014/12/05(金) 17:33:33
2014年12月5日(金)。

・枯草抜くこと爽やかな朝

・手と手を合わせ静か仏と通じ合う

・陽の強いことしかし寒いこと

・野良猫を見る度涙するまなこをどうする

・寂しさ極まって、たらふく水飲む


・すき焼きうどん頂いて日の限り遊ぶ

・バナナ一本頂くことの朗々と北風

・服薬のちしんじつ落ちつけました

・午前と午後の間に薬一錠転がって

・風邪に病む方のあしつきふらふら

442田中恭平:2014/12/05(金) 17:39:09
2014年12月5日(金)。

・オカリナ聞きつつ目を閉じれば冬のくさはら

・あの鳥は何を必死に啼いている

・Y先生に語ることY先生にっこにこ

・啼くはどの鳥よ窓開け放してある冬の日

・夕焼けのぞんでゆっくり行こう


・疲れてひたすら赦されるのを待つ

・寂しさ充ちること田畑に水の充ちる如

・ブルース流れている、人生はおまつりだよ

・汗を拭い風を受ける

・星を詠み孤独に漢

443田中恭平:2014/12/05(金) 17:43:51
2014年12月5日(金)。

・只ここに在るということ灯のもとで聖書を読む

・くらがり明るさを選んでゆっくり行こう

・水絶えることここが私の今朝の居場所

・寂しさ、小唄聞きつつデイケアの一番隅

・オカリナ愉し目を閉じれば北の海

444田中恭平:2014/12/06(土) 06:53:05
2014年12月6日(土)。

・死から遠く行くこと冬の電灯きらきら

・気付けば夜は明けて、仰いでまなこ保養しておる

・今朝のコーヒーの旨いことそれも寂しい

・病との共生ということ、永い旅つづく

・みんな起きてこない寒い朝、薬でぼうっとしとる


・パジャマのままに冬に出てみるマヨネーズ

・汚れつつ雨のなか泥を弄るに愉しい

・涙に触れれば火傷してしまいそうな、崩れる

・PとⅤ、Aを眺めて去る蠅よ

・デイケアに魂灯し年のくれ

445田中恭平:2014/12/07(日) 09:54:14
2014年12月7日(日)。

・しんじつ爽やかな朝を破る防災訓練のアナウンス

・町内清掃我が家の庭は貰ってきた薪だらけ

・自由なく娯楽無限の今生で

・陽に入りて適当に心を書いてみました

・日曜日ふじの山も休んでいる


・屍として働くひと観ている

・日曜の朝、人も見ない道をひたすら歩む

・草水滴光らせて頼りなげなしんじつ話す

・今朝は悪徳すること罪なし、神はおらず

・まったく青空で水が旨い

446田中恭平:2014/12/08(月) 02:43:11
2014年12月8日(月)。

・冬の路傍を歩く枯葉とりとめなく思考とりとめなく

・現在病の他に悩みなく爽やかなる哉夢もない朝

・手帖見かえし明日のデイケアに備えるに深夜二時

・眠り過ぎた夜は墓よりふと呼ばれ墓へといけば草茂るのみ

・夜に惑い薬を含む


・薪だらけの庭を誇りつつも金のない身にしずか病む

・妹も眠り入り父起き出す父を心底心配し何も為さず

・冷えた手で触れられそれは私の顔

・デイケアに数人しずか眠ること病人には辛い鉛空つづく

・果てない旅、それは人生の途中だと文には匂わせず

447田中恭平:2014/12/08(月) 20:16:04
2014年12月8日(月)。

・我が生死極楽にして明日はなし

・寂しさの庭の草木の水光り

・疲れては歩む他なし紅葉極楽

・世の匂い嗅ぐ鼻もなく年のくれ

・陽に病み志のまま進む


・草の根の白さを見れば喜ぶ

・名を呼ばれ「はい」と高らかにデイケア

・冬陽烈しくもうあたたかに坂を越え

・爽やかに雪の降るなりふじの山

・穏やかな雪の降るなりふじの山



2014年12月8日(月)。

・寂しさを溜めこんでいるデイケアの一番隅

・難しい問題を解いている朝泣いてしまう

・我慢して静かに夕べ暮れるべし

・火となって君の夕べに暮れるべし

・鉛空ずっと見ていて首に悪寒


・今朝は心に余裕なく己を責める

・夢に観た対決とはこのことか、普通でいる

・大海をこの冬のたりのたりだな

448田中恭平:2014/12/09(火) 19:37:12
2014年12月9日(火)。

・気怠い朝に清い唄流れる

・今朝も陽をのぞんで何を求める

・耐えること知らず寒風に吹かれる

・こころ軽く歩むこと草ざわつく

・温水で手を温めること爽やかさ戻ってくる


・静かな庭の黒い鯉に餌やる

・ひとり服薬すること秘密を持った心地

・壁に背もたれて過ごすこと静かなデイケア

・安心のこころに充ちて白き花揺れる

・冬陽の影となって歩む



・夜の明けて澄むこころなく残念がる

・年の瀬を宝石の如孤独かな

・駅を出て宛てにし帰る灯りかな

・町の灯をたずねて帰るひとりかな

・寂しさに冬の蛍を求めけり

449田中恭平:2014/12/10(水) 08:29:37
2014年12月10日(水)。

・マシマロ口に運びつつ今日は天気が良い

・万感に黙って泣いて生きてゆく

・「赦して下さい」と寝言で言っていたK氏を想う

・さあ一緒に行こうよ遥かカナダ

・何もなかったところに私がいて滲む瞳だ


・「一歩前進」と書いてある一歩前進して用を足す

・冬空憎んでデイケア休日は終わるのか

・火を消して誰もいなくなった部屋に冬陽射す

・柔らかい枕となりて陽にあたる

・よく分らない人間ばかりでうどんすすっとる

450田中恭平:2014/12/11(木) 06:34:27
2014年12月11日(木)。

・陽が落ち影のなくなるのを待つ

・朝爽やかにして筋肉弛緩しておる

・狭い世界にして自ら王様となり原稿で埋める

・雨降るか降らんかと幻聴

・早い朝爪を切りひとりううと泣く


・世界が動く、ついていけない私の骨のみ残る

・夜が明けてきて弥勒菩薩の指のみ見える

・家族に相談できない身の自分を紛らわす

・らんらんとのっぱら往けば僕は風の児

・夜明け呪いの歌聞いとる

451田中恭平:2014/12/12(金) 19:25:21
2014年12月12日(金)。

・常に迷いの、時々極めて爽やかな朝

・夜儚く散りゆきて空は曇天

・孤独の道つづく長い草に触れれば傷

・弛緩して空に溶けゆく体かな

・白紙のコピー用紙の厚さを眺め幸せで


・曇天を気掛かりとして厳しい顔で歩む

・冬の坂あがる懸命手を振りつつ

・水母となりつつ涙に包まれて居る

・自棄願望抱きつつ母に笑って語る午後五時

・降りそうな朝ずっと我慢して居る

452田中恭平:2014/12/13(土) 21:55:19
2014年12月13日(土)。

・愚に生きて雨降りの道愉し気に歩む

・薬効いてきてライフ輝いて句を書きつづく

・今日はよく寝た空も眠りそう

・問題がなくなって寒風に吹かれつつ一息ついとる

・子規ファンとなり快活な随筆読んでいて気持ち良い


・夜がやっと落ち着いて財布の中身を確認せず眠る

・師走の空を先生が昇天なされました

・ゆったりとした夜、温まってジャズ聞きつつ句作する

・問題がなくなったといえば嘘になりつつ一方発展しとる

・夜が零れる

453田中恭平:2014/12/15(月) 05:01:05
・星うつくしくこれは古の俳人の夢観た空

・居るだけの仕事で行方知れずは私と同じ

・冬陽をのぞみ遺伝子の乗り物揺らして暇を潰す

・寂しさや寒さに軋む骨の音

・雀も来なくなった窓辺に顔白くして居る

454田中恭平:2014/12/16(火) 05:49:47
今日の自由律俳句(今朝分五句)

・ブラック・アイスコーヒーのような深い夜を越えてゆく

・最後にニンマリと笑って牡丹の花のように崩れて眠る夜

・執着な夢観てまだまだ甘いと思いつつ自分を笑う

・自分大好き薬品に依存していても友達いなくとも

・夜が明けます寝室見渡せば解決できない問題ばかり

455田中恭平:2014/12/17(水) 05:13:16
今朝の自由律俳句、2014年12月17日(水)。


・雨上がり病み上がりの軽い体で星空仰いだ

・今日こそ人生が変わるだろうと毎朝毎朝夢を育てる

・陶器のコップに夜空──コーヒーを注ぐ

・句を書きしあわせ感じること弥勒を待ちつつ

・まだまだ青い私の顔面は今朝蒼白だ

456田中恭平:2014/12/17(水) 20:31:25
2014年12月17日(水)。

・姉に勇気の言葉頂きそのまま日記に記す

・雨上がりついに悩みなくなったことの温かい満足感で居る

・夜に紛れて帰れなくなってしまうひたすら歩む

・秘密ひとつ持ちしかし善い秘密であって嬉しくなる

・寂しさそれも又夜が抱擁しておる


・死んでいた欲望の芽が生えてきたよ

・どこまでも川沿いを進む、雨に降られている

・笑い顔忘れた私が歩いている

・たらふく水飲む、病んだ舌を正してゆく

・明日も晴れるか、旗掲げてゆこうよ

457田中恭平:2014/12/18(木) 18:03:22
今日の自由律俳句五句。

・はてしらず、それは心のことと句を書きつづく

・冬陽受けくさはらを往く、万感

・寒月に見守られつつ仮家で眠る

・体調悪し仏のみ心のままに赦して横になる

・寒風、ここに冷えた魂が在る

458田中恭平:2014/12/18(木) 21:07:11
今日の夜の自由律俳句の話
・久しく父と母と語り私は私を肯定できた
・認められなくとも文士になる、枯葉舞い散る
・姉風邪気味にして心配なる弟として眠る
・明日デイケアクリスマスパーティ、シャンパン下げて行く
・鬱の芽萌えること宮澤賢治の活字の雨に打たれる

459田中恭平:2014/12/20(土) 19:32:44
2014年12月20日(土)。

・冬の雨いちにちつづく線路かな

・書にふけて病に痩せる若さかな

・妹の車に手を振り家へと帰る

・着込んだら鍵探すのも一苦労

・晩婚で済まそうとする吾に老女満足せず


・薬品の匂いの薫る体かな

・よく食べてよく眠っている猫の皿

・耐え難き猫三匹の走る音

・感情がなくなり穴を掘らんとする

・爪を切り又明日歩く体かな

460田中恭平:2014/12/22(月) 07:45:53
今朝の自由律俳句 五句

・唯一の悩みも失せて卓上の沈丁花

・我が家族無礼にして歳末はひとりでおる

・詩神往く海道にほら波の花

・物に惑い怒号も出るや年のくれ

・我が宝日記でありし年のくれ

461田中恭平:2014/12/22(月) 17:18:54
2014年12月22日(月)。

・デイケアにて無為なる日々と決別する

・冬陽あたたかなこと見下ろす田園

・深夜二時に目覚め星の声聞いている

・爽やか極まること万感の朝焼け

・赦されぬまま止まった時計眺めている

・古里の雪は幻の庭に出ている

・狸も出たか霜の畑に小さな足あと

・ひととき自分を信じて過ごすこと暖かな部屋

・忘れてしまうこころを怖れ書くに書く

・騒がしい心に観れば荒れた庭よ

・水依存激しくこの冬は自分の顔ばかり見つめる

・コップに水光り渇く喉は求めてしまうよ

・もう夢は見たくないと泣いて朝を迎える

・霜降りて今朝は万感の白い息

・寂しくはないしんに孤独となれば

・火を見れば怖れ水を見れば怖れ立ち尽くす

・くしゃみして紙一枚ない寝室に居る

・寒風の夜を孕みつつ代通寺

・古に倣いて過ごす寝正月

・寂しさや家族でこの傷は癒えない

・平凡に暮らすとしては寝正月

・書書くとき脚の震える辛さかな

・我が身不幸を風下として歩むかな

・いちにちは海を眺めて過ごすかな

・鬱の華咲き誇らんと冬至かな

・初雪を拝んで他郷歩むべし

・何物にも変身できず雪の宿

・山寺や酒飲む罪はなかりけり

・我が身枯れあすくさはらへ還るべし

・優しく赦され祖母の墓前に泣きにけり

462田中恭平:2014/12/25(木) 03:51:05
2014年12月25日(木)。

・寂しさに星燃えるなり星月夜

・夜の闇に眼球二つ動きけり

・不調なり句を書いてなお不調なり

・冬至より断酒断煙世界が尚も狭くなり

・文人として六畳一間で済む身かな


・午前三時の祈りの如く詩を綴る

・首の裏痛めつづけてクリスマス

・最終のバスに乗りつつソウビを抱え

・クリスマスすることもなく部屋掃除

・天罰を受け入れて尚眠るかな

463田中恭平:2014/12/26(金) 16:24:42
2014年12月26日(金)。

・孤独感じつつ本日一日誠実でいる

・悩みしつこく寂しいこと泣いている

・赦されず歩むもう頼るひともなく

・この一瞬を生きその後の一瞬を生きる

・反省しこのまま敗れつづける、冬陽


・冬陽照ること、無常であっても赦されない

・赦されないのは己の所為で寒風

・己を責めつづける、寒風吹きつづける

・緩やかに自責すること夜も年老いた

・まだ生きているから賀状を出す冬の星のもと

464田中恭平:2014/12/27(土) 18:00:50
2014年12月27日(土)。

・富岳にて失調寸前荒療治

・野に灯あり狸も詠める俳句かな

・文人志願の縁なし仮屋にて眠る

・冬苦い薬を含みよく眠る

・明日も休日今朝筆跡を強くする


・冬の野火家事かも知れずじっと視る

・こころざしだけでつづけてゆくことに

・父母に虚ろはなくて病者の息子

・被験者の棚よりキャラメルあらわれる

・原発の背も綺麗なり年のくれ

465田中恭平:2014/12/28(日) 16:14:41
2014年12月28日(日)。

・午後四時となり幽霊は出る準備する

・幽霊も身震いするかこの寒さ

・文人となるや父方祖父の命日に

・冬夕焼け隣のマンションを赤くさせて

・魂と水混じりこぼるる年のくれ


・悪徳を庭の隅にて積にけり

・赦しては赦されず往く遍路かな

・もうこれで善いのだ人生諦めて

・我が道と思えず歩む統合失調の道

・祖父いなくてあゝ仕舞われた桐箪笥

・日曜の天使の足に虹かかる

466田中恭平:2014/12/29(月) 05:31:44
2014年12月29日(月)。

・雨降りの今日はしずかに大掃除

・感情平坦男、私、アカシジアに立っており

・ガムを噛むガムに憎しみの在る如く

・我病みて水槽の底にじっとして居る

・不自由なベッドに横臥し句を成しぬ


・寂しさや一人の朝や冬の月

・外来の花咲きにけり冬の土

・内臓を痛ませ眠る孤独かな

・骨と肉そして少しの魂よ

・胃を病んでそれから永い峠かな

467田中恭平:2014/12/30(火) 12:46:02
2014年12月30日(火)。

・己宥めて草に水滴ひかる道往く

・太陽の芯を求めくさはらのなかを彷徨う 

・どうしてもひとりになりたがる未熟な果実

468田中恭平:2014/12/30(火) 20:29:14
・薬で弛緩してゆく筋肉のこのまま水母になりたい

469田中恭平:2014/12/31(水) 01:54:49


今宵の自由律俳句 2014年12月31日(水)。

・冬枯れその酷さに脚をとめる南無阿弥陀仏

・寒さ厳しく震えて文士の日記を指で追えば大晦日

・結局変われなかった一年を暖に当たって送る

470田中恭平:2014/12/31(水) 09:27:34
2014年12月31日(水)。

・死と遊びもう泳がない海を見ている

・冬陽親しくすべてのひとひに祝福を

・普通のひとには成れず只管胡桃割りつづく

・呪われた寝室、コピー用紙だけがまっしろ

・孤独を食べてこんなに痩せた私です

471田中恭平:2014/12/31(水) 21:21:26
今日の自由律俳句

・回心し露草のなかゆっくり急ぐ大晦日 恭平

・ゆっくりと死につつあゝ寝正月の明日明後日 恭平

・halleluiahと呟いた唇が十字架にかけられる 恭平

・人それぞれの世界で一輪の花となりはつはる 恭平

・自分の動かなくなってゆく頭に向いてゆく興味 恭平

472田中恭平:2015/01/01(木) 19:35:42
2015年1月1日(木)。

・火の前で父と語らう御元日

・日記初めの掃除初めや荷風に倣い

・断煙をつづけて年を越しにけり

・心臓を大事に歩む初春の道

・素直になって日々是好日、白い畑


・不安となりデパスを含む就寝前

・元日にゾンビ映画をぼうっと眺め

・人生はつづいて元日という区切

・病永くて今年も参る雑煮哉

・真剣に素直になろう御元日

473田中恭平:2015/01/01(木) 19:36:19
2015年1月1日(木)。

・火の前で父と語らう御元日

・日記初めの掃除初めや荷風に倣い

・断煙をつづけて年を越しにけり

・心臓を大事に歩む初春の道

・素直になって日々是好日、白い畑


・不安となりデパスを含む就寝前

・元日にゾンビ映画をぼうっと眺め

・人生はつづいて元日という区切

・病永くて今年も参る雑煮哉

・真剣に素直になろう御元日

474田中恭平:2015/01/03(土) 18:05:01
2015年1月3日(土)。

・白い空青い空よりよき眠り

・午後五時の鐘鳴り母はゆっくり急ぐ

・ソナタ聞くカーディガンのあなた初春のくさはら

・小鳥囀り椿蹴り落とす初春がやってきました

・初夢に観た富士山のオレンジ色であったこと


・冬、柳のもと女は狐に変わりけり

・初春を暗い部屋目を光らせて過ごしけり

・脳病も愛には勝てず冬枯れの道

・魂の救済に初湯に遊んでいる

・非俗しかし聖(ひじり)でもなき病者かな

475田中恭平:2015/01/04(日) 06:32:39
2015年1月4日(日)。

・初春の病み深くなり寝室に吐血する

・寂しがらせるな嗚呼みんな自分のことを考えている

・眠りたがる頭を支えてチーズバーガーに食らいつく

・夜に問う

・涙乾かして夕闇の道を帰ってきた

476田中恭平:2015/01/05(月) 02:51:11
2015年1月5日(月)。

・寒風も吹かない只しんしんと垂直に冷える初春

・ひとり正しくなって正しさの非力なこと、蟲

・陽は出ようとしつつ私は眠り直そうとしつつ夢が怖い

・真夜中水を飲みつづくこと水母になってゆく

・幻覚にやられてひとり吐くことの静か真夜中


・初鶯のその声聞けず来た道を戻る

・くさはらここがさいわいと体操座りして目を閉じる

・どれほど寂しい今朝も富士によく雪降っとる

・胃の痛むこと孤独つのらせて屋根も漏ったか

・薬含むこと万感の今朝は囚われずゆく

477田中恭平:2015/01/06(火) 20:24:47
2015年1月6日(火)。

・鴉を見ない冬の燃えるゴミの日

・寒さ極まってひとり筆をとること何も浮かばず

・弧寒極まることくさはらに白い花となる

・青空のぞむことどうにもならない筆のゆきかた

・薬効くこと多幸感じつつ草を抜く


・どうして寂しい今朝の米を頂く

・汗かいて体冷えること益々冬を嫌ってゆく

・体温めて眠りに就くこと安心のデイケア

・新年の小唄愉しく御茶を頂く

・体温めて横になっていると餅を焼く匂い


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