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投句板 〜自由律俳句〜

1湯原/海紅社★:2012/10/06(土) 21:37:56
自由律俳句・随句・自由律句・自由律
定型俳句もOKです

271恭平:2014/03/10(月) 17:44:08
濁水をたんぽぽへ注ぐ

272さはらこあめ/草原:2014/03/12(水) 17:07:35
歩きなさい何かあったら手を伸ばすこと

273恭平:2014/03/12(水) 19:45:05
海より吹く風のひとつを持ち帰る

274さはらこあめ/草原:2014/03/12(水) 20:36:33
風の名を春と呼びたくなる歩道

275恭平:2014/03/13(木) 11:42:05
>風の名を春と呼びたくなる歩道
イイネ。

春の小雨を財布ひとつ握りしめ歩く

276さはらこあめ/草原:2014/03/14(金) 23:06:05
ありがとうございます。投句したあとに、自由律俳句フォーラム用にとっときゃよかったと後悔しました。

277さはらこあめ/草原:2014/03/14(金) 23:08:18
財布がない葉っぱ集める

278恭平:2014/03/16(日) 11:35:04
酒に梅浸し飾ってある

279さはらこあめ/草原:2014/03/18(火) 09:58:58
梅干し含み向かいの屋根雨で濡れていた

280恭平:2014/03/20(木) 10:52:15
雨という字を筆ペンで書いて嬉しい雨の日

281さはらこあめ/草原:2014/03/23(日) 17:21:30
お米炊けました雨だそうです

282恭平:2014/03/24(月) 19:10:14
ぴちゃぴちゃちゃぷちゃぷあらあら又猫が死んでいる

283さはらこあめ/草原:2014/03/25(火) 09:12:07
猫が居る人が死んだ空き地

284恭平:2014/03/28(金) 20:32:08
竹の秋として空き地に揺れとる

285さはらこあめ/草原:2014/03/30(日) 19:24:50
空き地で揺れとる首輪

286恭平:2014/03/31(月) 18:33:25
逃げ出した犬たちは何処へ消えたのかともう四月です

287恭平:2014/04/01(火) 09:36:38
今朝も甘いものづくし机の上の花散る

288恭平:2014/04/03(木) 19:10:36
屋根に雨音聞ける身でさいわい

289恭平:2014/04/05(土) 12:10:17
春という季節の酔いを居間より眺め

290さはらこあめ/草原:2014/04/05(土) 20:39:02
春らしく笑えて居間の紅茶

291さはらこあめ/草原:2014/04/05(土) 20:42:40
屋根に今ごろ桜のうろこ

292さはらこあめ/草原:2014/04/06(日) 08:27:06
甘いもので埋めていく机

293さはらこあめ/草原:2014/04/06(日) 19:09:03
辺りは暗い足で辿る

294:2014/04/08(火) 22:10:58
手探りの人生転がっている  ゆ

295さはらこあめ/草原:2014/04/08(火) 22:39:27
ころがるころがる土手の思い出

296田中恭平:2014/06/05(木) 07:30:06
冷えた高みの紅茶一杯

297田中恭平:2014/06/05(木) 20:23:54
ふるさとふるふる雨ふるさとふるふるフルニトラゼパム

298田中恭平:2014/06/13(金) 00:41:22
昼寝が祟り眠れないでいる、雑巾を絞る

299田中恭平:2014/06/13(金) 00:42:21
草茂りすべてが月を称えている

300田中恭平:2014/06/13(金) 00:43:51
夜が朝を犯しこみ昼の首を締めあげる

301田中恭平:2014/06/13(金) 02:32:36
溜息は草よりいでし天の川

302田中恭平:2014/06/13(金) 02:34:57
クスリ効いてきて紫陽花をカメラに納めては揺らいで歩く

303田中恭平:2014/06/13(金) 02:37:06
夜がひっくりかえって呑み込んでいた屍を吐き出す

304田中恭平:2014/06/13(金) 03:02:56
くさはら座る仏の子供たち

305田中恭平:2014/06/13(金) 05:00:03
夜が明けて金魚のように眠りけり

306ちつこ:2014/07/11(金) 10:53:20
冷えたバス来て乗るだれもいない

307田中恭平:2014/10/03(金) 18:02:57
・バイク修理より帰るの愉しみ、色んな処へ電話した

・狂い花その白花に水滴一滴

・夜にぽっかり穴が開いてなんにも来ない線路だよ

308田中恭平:2014/10/03(金) 20:52:17
・雨に灰が混じる、床屋のカミナシさんが走ってゆく

・噴火しても私には変わらない日々嗚呼窓から今朝は不気味富岳山

・灰は風下に向けて平等に降る、嗅覚を磨けよ

309田中恭平:2014/10/03(金) 20:57:03
・林は隙間風に語りときどき口づけを交わす

・だから神は病が癒えることを禁じた、謂われ無き罰が歩く

・枝葉は広がり私を隠し明星に翳になっていた

310田中恭平:2014/10/03(金) 21:03:52
・ホテルの狂い花散るがいまもあなたを呼ぶ声がする

・坂道を濡れてゆくぽつぽつ明るい京都に

・ニュース映画のフィルム写されコオロギりんりん鳴く

・裸足で国会議事堂は泣いている、事故が起きても飛行機は飛ぶと

311田中恭平:2014/10/04(土) 10:06:56
・本日は普通でいられるか監視妄想を齎す母の誕生日

・生きたまま死に死んだまま生きて二年半

・穏やかな朝に身を寄せるきみなく隣ぽっかり空いている

312田中恭平:2014/10/04(土) 18:23:25
・みんな何かに依存しており竹の春

・御腹が減ってアイスコーヒーで充たす、家が恋しい

・秋の夜の野仏の隣に座り墜落していた

313田中恭平:2014/10/04(土) 20:36:29
・意味を貪りナイフで手相の線を長くする 恭平

314田中恭平:2014/10/05(日) 04:54:16
・台風が来ている暗いキッチンに薬瓶が光る

315田中恭平:2014/10/05(日) 10:04:49
・弥勒菩薩を待って稲荷ずしを分け合って食べている

316田中恭平:2014/10/06(月) 21:51:03
・野分来て野仏を洗い去る

・野仏を去る、去った、去ってゆく

・雷激しく木造の家震えあがる

・つとめて寂しい夜からは俳の鬼

・肉食らいつくこと妹の顔真剣

・姉は看護婦深夜番の嵐の夜は心配する

・問いなき答えだけが降り積もる金木犀

・病に怯え暮らす日々に手を振る、グッドバイバイ

・ラジオ放送終わり眠られず月を仰ぐ

・眠れない夜ついに眠らないと決め部屋に風を入れる

・くさはらにたなびくかげの雲ふたつみっつ

317田中恭平:2014/10/07(火) 00:11:51
・弥勒を待ちつつ陽のなか庭の金魚に餌やる

・錆びた脚を叩いてほぐして天井眺める

・ニコチンガム九十個買ってくちゃくちゃ噛みつつ安気で居る

・枯葉と泥散るまちづくりセンターを風のように去る

・こがらしこがらし鬱を飛ばして吹いてゆけ

・働く時期だと医師は告げる寂しくもあり嬉しくもある

・発達障害の子から意味不明に想い溢れたメール来る

・眠れないから筆を走らせる他なく

・猫の可愛さの前に無力で残ったしらす全部やる

・家族みんな病みつづく眠れないで句作している

318田中恭平:2014/10/07(火) 11:49:48

・薬品の中に静かに眠る鳥

・爽やかな風吹く私は私を変えてゆく

・掴みあうこともせず家族であったか枯葉散る

・歩きつづける天気と口内炎が気になるけれど

・シカゴⅣ聞きつつ隣の寺に烏歩むのを眺める

・裸木露に湿気る

・この哀しみはいつ棄てられる

・妹風邪気味で掃除機掛けている

・絶望の果てにあかゆるく枯葉降る

・譲り合いありがとう譲ってばっかりだ

319田中恭平:2014/10/07(火) 18:35:07
2014年10月7日(火)。

・台風一過みんな程よく疲れて金木犀薫る

・信じることをやめず観た月のあたらしいこと

・死に近い男の匂いする寝室に風通す

・秋、自殺者に煩悩はなかった、馬鹿にするな

・とんまな猫で隠れても直ぐに見つかるのです

・これからは不安の波音、じっと青を目に焼きつける

・鶏頭を背景としていまあなたを写します

・弥勒菩薩待ちつつ今朝も残っているシチューを温める

・あの爺さんは毎日犬を苛めてあやして暮らしている

・霧日となり現れるから一千年あなたに悩みつづける

320田中恭平:2014/10/08(水) 10:35:51

・起き抜けとんぼう見てはとんぼうあたらしい

・たのしげに歩いているが心は若く腐りやすく

・週刊少年ジャンプ買ってはホープを買わない、煙草屋での朝

・爽やかな風吹くにこにこ笑って深呼吸

・くさはらさわやかくさはらさわやか又陽がのぞく

・宇宙より府中は近く「こち亀」読みつつ電車に揺られ

・COSMO抱いて生きる私にもう責められない一生です

・水分が鶏頭に滲んでこの暇に美を与えるのです

・傍に白い秋蝶虫の生に迷っていたのです

・未来より眺める過去は檸檬の香薫る畦道

321田中恭平:2014/10/08(水) 10:44:45

・闇より陽が出る陽を出す闇が

・私にはもう下手な句しかない、職も財布もなく

・図書館に着ては特別休館と知り帰りゆく男達

・この家の病みつづくこと秋の夕暮に浄化され

・この道往けば家へ帰れるがその家がおぞましい

・カームダン含みやっと普通ということが判ってきました

・はてないうつくしい水のもとに草を抜いていたのです

・今朝は寒いこと陽に焼けた肌に爽やかな風あたる

・ひとり自分の道を往くことの道は好きなもので溢れてほしい

・しんとした心のまま紅葉の下を歩む

322田中恭平:2014/10/08(水) 19:36:46
・自分の少しひしゃげた感性も信じて梅を剪定する

・児童虐待が疑われる隣のマンションの声に耳を注ぐ

・母はテレビを観つつ笑って父はパソコンを眺め静か

・毎日を陽と共に力強く生きたいと思いつつ泣く、しぐれ

・しぐるるや澄んだ目で濁った世界を見ている猫を中に入れる

・昨晩は酷い幻聴だった、そんなことのみ健忘しないでいる

・ロリポップ聞きつつニコチンガムをくちゃくちゃ噛みきる

・狂ってゆく世界で正常でいようとするのが異常なことで秋

・病院の向かい仏具屋鳥が渡る

・桔梗活け棄教しきれば余生かな

323田中恭平:2014/10/09(木) 05:09:13
・仏は喉仏として喉に棲む

・のらりくらり夜を越えて窓が寒風に縮むのを見ていた

・暖房に心落ち着き抗不安剤に眠くなる、秋薔薇

・ひみつひとつを墓にいれるとして一体いくつ墓が必要?

・存在に意味はないのだ、サルトルサルトル夜更けに悟る

324田中恭平:2014/10/09(木) 10:56:13
2014年10月9日(木)。

・涼しい風の日陽は霧雲に隠れ

・石に意志あり私にも少しあり

・彼岸花も見なくなって鶏頭も寒風に縮こまる

・学び舎はこの体、ひたすら読み、書く

・火忌つり笑いの私はじゃぶじゃぶ洗顔をする

・覚めないであって欲しかった浄土にいた夢

・秋の花集まられ鮮やか鮮やかアフリカほど

・月もないか

・障子に目あり、指を差し込んでみる

・雨雲の流れ来てここに居ようか帰ろうか

325田中恭平:2014/10/10(金) 11:21:15
2014年10月10日(金)。

・今朝は陽に向かって歩く

・久しぶりによく歩いた脚嬉しがっている

・穂のなか音に溶ける

・永すぎる道ゆっくり行こう

・陽の下を選んで歩む

・白髪のお爺さんが何か言いたげだが黙している

・セブンのnanacoポイント全然溜まらない日々を
生きる

・灰皿煙っている、私は通り過ぎてゆく

・聖俗混濁してもう駄目なんだ、枯れた向日葵

・鶏頭蹴って歩いた

・完全に憧れて濡れた髪乾かす

・自動販売機となり眠りつつ働きたいのです

・柔らかいと思って蹴ったら固いスポンジ

・生死の中の鐘鳴り響く

・路上、光るマスクが舞っている

・悪夢に叛くようにここに着てこがらし

・寒風は北より着て南へ向かう

・陽が明けても不自由に違いなし─尊重を求める

・じっくり脚をほぐして一日に備える

・のぞまれて白百合のビニールハウスに眠りたい

・ブルース止まず指から指から溢れ出す

・ブルースの園に眠り草を食らって暮らすだけ

・明けない夜はないが病深まる
・歩き疲れて帰り道の脚が重たい

・寂しさ増して風邪こじらせて日が暮れて

・不機嫌な父を見ないように家へ帰らない

・ニヤニヤ笑っているオッサンを見つつ雑草気にしているように努める

・減りつづく体重の体で月食を見ていた

・女の部屋にテレビが二台在る

326田中恭平:2014/10/11(土) 11:29:16
2014年10月11日(土)。

・自らを自らで救い秋薔薇の咲く

・空を歩む私の話を君は聞こうとしない

・満月に願い眠って心の芥が流れてゆく

・土曜日の昼ごろ草の花に包まれて

・八木重吉借りる手の小指が震えてしまう

・朝になれば昨日の労忘れしゃかりき歩む

・果てのない未来を惜しみ筆をとる

・暮れなずみ子供の声が大きくなってゆく

・秋風さわやか同性愛の少年ほど

・咳をする老人多し誰かはひとり

327田中恭平:2014/10/12(日) 17:46:06
・悟ることなく今夜も眠れよ枯葉のように

328田中恭平:2014/10/13(月) 10:17:25
2014年10月13日(月)。

自由律俳句、今朝の十句

・昨日は歩いて今日は野分に歩けず何故か安心している

・今朝の洗顔のお湯に私がいっぱいになる

・食パン齧って今朝は挨拶がある朝

・昨晩は狂っちまって脳は一晩で回復する

・成長しないこころその微妙な変化を日記は映すのであって

・眠剤飲んだら体安らぐ眠剤依存症かも知れず

・必死に悪人の私の顔を洗う

・ニコチンガム噛みつつ今の所病以外に迷いなし

・野分来て本を返しに行けない子

・破芭蕉の下黒猫寝ている、私は文芸のことに不機嫌

329田中恭平:2014/10/14(火) 21:28:47
切れ痔して椅子に座れずまともに句も書けない、紅葉

330田中恭平:2014/10/15(水) 11:20:10
2014年10月15日(水)。

・書き出しの一句を捜し図書館の本棚に倚る
・朝起きてまずさぐる尻は病んでいる
・頭の次に尻を病み仰ぐ曇天
・バファリン二錠含み低気圧と頭痛が去るのをじっと待つ
・雨で歩けない日は寂しくて図書館の暖房に頬緩む
・食パンにピーナッツバター塗ってまるで晩年のエルヴィス
・今朝もしゃかしゃか掃除していらっしゃる図書館の掃除婦
・雲に雲重なり富士山見えない今朝も歩む
・何がどう効いているのかもう判らない今朝も向精神薬服薬
・惜しいに赤い月であったかと雑誌を棚に戻している
・御金はないが頭にことばが詰まっています
・便箋百枚買って詩を書き落としつづける日々のはじまり
・日陰の本を借りる
・何かおかしく何かわからず私はニヤニヤしていた
・オオイヌタデの花房握りつつひとり冷えていた
・イヌタデの道を帽をしっかり抑え歩む
・病む頭に共鳴するようにイヌタデ水滴に光る
・風吹いても風に滋養なし陽の射すことものぞんでいない
・自分に文書けばそれは自由律俳句として鳴るよ
・長袖の人ばかり青空も一日であった野分明け
・ヤレバショウの下黒猫死んでおり掌(て)を合わせる
・酒で脳味噌溶かしゆく贅沢な友にこの一句を
・とにかく水飲む痔が治る
・小さなのぞみにして見えないだけさ細々暮らす
・愛くるしい猫なだめつつ床に臥せっておった
・何かがおかしいと思いつつ歩むから曲がる道筋
・ひとり一合の飯を唯一夕餉に頂く
・寂しさ極まって洗顔しては項垂れて
・しんじつ善人になれました、私の日記の最後の頁
・菊花薫るこのごろ私の薬は増えるばかりですよ

331田中恭平:2014/10/16(木) 10:53:13
2014年10月16日(木)。

・飽きるまでままごとしろよ秋の朝

・朝の快便待つことじっと青い鳥が来ている

・無我にして怖れてしまう秋の森

・疲れちまって仮面を窓辺にかけておく

・脚本のない人生を演じけり

・今朝は純心ああこんなにも鶏頭の花は残った

・病人になり友減りつづくこと句作が親友

・実存の限り書くがそもそも論実存がよくわからん

・儚いし力の限り登山する

・こうこうと肺碧きまで空のぞむ

332田中恭平:2014/10/17(金) 19:11:27
2014年10月17日(金)。

・脳髄の隅にちらつく幽霊よ

・脳髄の底に沈みゆく船よ

・脳髄の隅の辺りの小さな火

・脳髄の底に仔馬がいて涙

・脳髄の隅に豆腐の冷たさよ

・脳髄の底に木乃伊の居り踊る

・脳髄の隅に晩秋芥川

・脳髄の底に晩年芥川

333田中恭平:2014/10/17(金) 21:29:04
2014年10月17日(金)。

・愛に充ち故に憎しみに充ち木々の影

・閉じた目を開けてはならぬ幻聴夜

・扉開けこころを入れてあげましょう

・靴に息を吹きかけ拭いて明日の朝に備える

・ハイウェイは案外静かで月が出ている

・好きな場所を増やししあわせに生きてゆく

・ディラン聞きつつ県道を往く、布団など蹴りつつ

・エミネムで病態悪化秋の暮

・書くことに命を捧げ私は秋も蛍

・眠り薬を牛乳で飲む、針が10を指すのを待つ

334田中恭平:2014/10/18(土) 09:49:50
2014年10月18日(土)。

・いつも物食べている女の出てくる小説を開く

・禁煙ガム旨しそれはそうと富岳冠雪三日目

・寒ン空の翳に隠れて枯葉のその裏の粘菌

・コーヒーの香りのついたコート出す

・理数系男子の疎い定家の歌を諳んじつつ草の上を歩む

・卵割る度どこかでさようならと言っている

・難解書読む脳味噌があと二つ欲しい

・おそい足取り秋風揺らす金木犀の裏に冬は隠れて

・何より自分その他に親それ以外なし

・財布空っぽになって軽くなった足取りで歩く

335田中恭平:2014/10/19(日) 11:38:05
・死んだものとして文書くとたのしく指が震える

336田中恭平:2014/10/20(月) 11:19:13
・まだ生きており飼い猫を秋のそとに慣れさせている

337田中恭平:2014/10/21(火) 20:44:28
・生かされており砂漠に水を撒くわざしかなく

338田中恭平:2014/10/22(水) 11:19:43
・道が分かれるその内しろい一本の道を選んで急ぐ

339田中恭平:2014/10/22(水) 21:18:12
2014年10月22日(水)。

・善人にはなれないと悟って帰り道

・大きなものも愛そうと思い空ばかり観る

・父の皮肉に笑う余裕もなく影薄くなりゆく

・疲れて草となって黙り込んだ

・薬五錠飲みやっと普通になれて文芸する

・どこまでも飛べ山に海鳥来ていたよ

・疲れて泣きつつ書くより他癒える術知らず

・くたばれ鬱!とどこまでもどこまでも青い空

・安易な音楽選択でもツボに嵌まって許されて

・糸が切れてしまいもう戻れないし雨降る

・涙は涸れました御飯は炊けました

・救われるとしんじて歩む道の風が冷たい

・橋の上は溜息をつかない、俺の哲学

・寂しさを磨いたナイフでころしてしまう

・やっと安心して何にもない日常に戻ってゆく

・疲れて薬に頼って恋までしている

・善人になれないと自分で考え酒を雨に棄てる

・煙草辞めました体重減りました─山、山、山

・歩けなかった日に来る懺悔にもう蟋蟀も啼かず

・大きなものしかし阿弥陀如来は小さいと思う、愛す

・吹かれて風のそのまま行く

・私を支えてくださらないがにこにこしている地蔵様

・寂しさ酔い止めの薬も充分持っております

・御金も尽きて親の愛も尽きことばに弄ばれる他なく

・森は良いが只観照するより他なく寂しくさせる

・化学反応のこころ持って妹に疎まれていた

・どこまでつづくこの地獄の道

・はてない旅の書いても書いてもはみ出すこころ

・眠れない日は寂しく立って母のいびき聞く

・猫に餌やれる身分かよと思いつつカリカリやる

・失業者に煙草全部やって私の断煙ははじまりました

・懸命な祖父を思うと私はひたすら書くより他なく

・キッチンでも仕事のはなし私は父を肯定する

・寂しさ極まってナイフがうつくしく思えてくる

・旅に出れない身のゆるされて百合の園に眠りたい

・ひと救われ易く堕ち難し、遅い秋雨の降る

・どこか自力も信じているがすべては阿弥陀如来に任す

・山越えれば次の山があってときに夏の花まだ咲いている

340田中恭平:2014/10/22(水) 21:19:08
・人間は雑草に負けるか、歩き、書きつづける

・寂しさ背負って分け入れば青い山

・故郷降る降る貰ったカーディガンを羽織る

・薬効いてきてやっと普通になれて指も震えない

・とおく大きく一歩を歩む

341田中恭平:2014/10/22(水) 21:21:19
・がんばれ、どこかでがんばりすぎるなと、紅葉

・心身弛緩してゆく、このままお湯になってしまう

342田中恭平:2014/10/22(水) 21:27:04
・俳の道に入れば苦しみも肯定されると思いつつ秋雨
・あなたは鴉をまじまじ見たことあるか、うつくしいぞ
・雨の日も風の日も歩いては書く
・幻聴もなくなり寝室がしんと少し涼しい
・やっぱり普通が良い、適度に冷たい水を頂く
・その苦しみはその日のみ、それが案外難しく秋雨
・ついに悟って猛烈に大説書く、疲れて眠る
・鳥渡る病院の反対側は仏具屋であった
・がんばれ、どこかでがんばりすぎるなと、紅葉
・心身弛緩してゆく、このままお湯になってしまう
・俳の道に入れば苦しみも肯定されると思いつつ秋雨
・あなたは鴉をまじまじ見たことあるか、うつくしいぞ
・雨の日も風の日も歩いては書く
・幻聴もなくなり寝室がしんと少し涼しい
・やっぱり普通が良い、適度に冷たい水を頂く
・その苦しみはその日のみ、それが案外難しく秋雨
・ついに悟って猛烈に大説書く、疲れて眠る
・鳥渡る病院の反対側は仏具屋であった
・やっぱり自由律俳句しかない、キーボードを丹念に拭く
・涙堪えて男の道と母は知っていた
・統合失調症抱え今日も狂いを正しい日本語へ
・夜が世界を締め上げて空より水が落ちてくる
・とても酷いことになったが風呂に入れば極楽浄土
・やはり酒は合わない、文学の毒を摂る
・簡素な飯頂いて風呂に入るまで鬱であった
・野良猫が家猫になってしまって又寂しい
・草食って暮らせば一抹のひかり射すのか
・どこまでつづく道の途中に草となり
・風吹けば病んだ体更に病む、棒切れを西方に指す
・又救われて又白い道
・夜を怖れて薬の数数えておった
・罪を忘れて生まれ変わって阿弥陀如来に生死を任す
・疎ましく思われて二年いまはいないものとされる
・狂いに似て常識というものあり時に餓鬼道をのぞく
・炎天思い出しこころが白い煙を上げた
・詩友もなく孤独に震え不安が私に何を書かせる
・逃げないで立ち向かうことを知らず森のなかへ
・疲れて日記も書かず流れるままにこの詩を書く
・木々は語らっている、私に語らう友なく
・睡眠薬に沈殿し目をこすりつつイメジに遊ぶ
・翼をもがれた鳩、わたしのことだ
・腹に怒りが溜まりゆく、尻の穴に軟膏を刺す
・思考に悩み身体に悩み指標が清貧しかなくなった
・健忘ひどく毎日毎日鮮やかな道と園を周っている
・尻の軟膏少し零れた
・午後十時まで眠ること許されず籠のなかの鳥
・伝えたいこと沢山あるが悪人なので黙すに努める
・父の撒く水に濡れゆく竹の春
・書けばさいわいならば何処かこころ欠損している
・眠剤飲んだに眠気来ず深刻な夜
・私に仏性はない、そう告げて貰いたく寺へ行こうとする

343田中恭平:2014/10/22(水) 21:28:13

・鬱そのままにボソボソ御飯を頂きます

・善人になるのは無理であった、そして神の監視も薬で消えた

・私は貧しいこころも貧しい、花を見ている

・歩かなかった日は眠くならない、それが私を不安にさせる

・貧しい山を観て私はそれを羽織る

・どうして生きると問われて書く為と応える、草の花

・母に全財産を渡して忘れて貰いたい

・家の灯りが近づくころ私は不安に襲われる

・脈の遅い今朝やっぱりこんな最低な日になると思ったよ

344田中恭平:2014/10/23(木) 05:43:09
・文学という毒持て他に毒要らず

345田中恭平:2014/10/24(金) 05:20:56
・早く起床し過ぎ家族に疎まれる病者、あんなにこころ晴れていたのに

346田中恭平:2014/10/24(金) 19:36:30
2014年10月24日(金)。

・病みつづくこと鶏頭は枯れ寒風吹きすさぶ

・どうしようもない涙も涸れきった

・遅い晩の月が耐え抜く寒風

・句を書くと嬉しい青空

・病という泥にまみれ過呼吸になる私です

・耐えても神はいない夜

・どこか狂って可笑しくて笑う可笑しくない

・みんな好きなことばかり言っている先生を信じる

・あの声に耐えられなくて扉を閉める

・世界の終わりの寂しい限りをハアハア歩く

・夜道を往く寂しい皇帝ペンギンと化しつつ

347田中恭平:2014/10/24(金) 20:00:46
2014年10月24日(金)。

・神のいない空に手を振る

・本当を求めることを諦め秋の夜の道

・寂しさしたしく羽織って歩む

・気分良いこともなく只管書き綴る

・ざわめき連れず烏飛んでいる

・逃げ場所もなく夕暮眺めてもからっぽ

・消毒アルコール手に塗って日陰の本を抜く

・繋がることもなく携帯電話下げて歩む

・絶望の今宵ほんに月がうつくし

・居場所無くしてただ手を繋いでいるだけ

・高架線下で泣いていた顔を夢にみた

348田中恭平:2014/10/24(金) 20:22:31
2014年10月24日(金)。

・寂しさ置いておく机が欲しいだけ

・もう諦めてしまって月がとおくなりゆく

・とれたての林檎を齧りよろけ歩む道

・語り合い弱さ見せあい眠るだけ

・家族の傷となり膿を孕みつづける

・逃げられずロックンロール聞きつつ座り込む

・一本道ずっと青信号

・地獄の底に花を咲かせる

・溜息ばかりのまだ歩ませる体

・月を見よと目の見えない方が告げ空を仰ぐ

・やっとここまで生きていました鶏頭の花

349田中恭平:2014/10/25(土) 07:29:54
2014年10月25日(土)。

・砂糖のようにひととき固くなり哀しみは溶けゆく

・無為な日々つづき手を広げ空吸い込む

・静かな朝に花、静かな朝にスウィートジェーン

・遠すぎる明日が確実来るよう静かにしている

・この人生、悔いばかりのこの町に教会はなく

・病んだ頭を下げて寒風爽やか

・壊れたラジオが唯一の娯楽の和室に眠る

・朝来て闇は去る、嗚呼人生は期待と虚しさの繰り返し

・温水で温める指先まで震え病んでいる統合失調症

・朝陽したしくルー・リードしたしくことばと遊ぶ

・鬱ひどく肩こる、もう逢えない友がいる朝

350田中恭平:2014/10/26(日) 09:51:46
2014年10月26日(日)。

・熱っぽい夜只脚を温水で洗い眠る

・沢山観た夢のなかに宝石を掴んでいた

・サンデーモーニング、寒さに慣れていないか山よ

・心底落ちつけて風のない部屋

・午後は陽を浴びにゆくと決心すればもう午前十時

・もう御金のない身の清貧に努め断捨離している

・猫が啼きますそれは深い寒ン空に

・今朝もルーリードの声の暗さ明るさにわざを始める

・鶏頭咲きつづくこと冬の到来は遅いらしい

・ニコチンガム噛みつづくこと後三個でガムも尽きる

・文字書くに嬉しい寒ン空

351田中恭平:2014/10/26(日) 10:27:07
・夕暮れの陽に仏をみて枯野を急ぐ

352田中恭平:2014/10/26(日) 19:07:32
2014年10月26日(日)。

・ことば無力なること宇宙に書き出されことば何を思う

・鬱から転調し何を聴いても微笑む秋の午後

・今朝も音ひとつ立てず眠っていたらしい秋薔薇

・ヒーロー現れず土壇場は隠していた本心が出る

・風吹けば揺れる鶏頭すこし撫でて去りゆく

・この秋空に神さまはいない神学論にも飽きてしまって

・疲れても秋日照ること憎みもせず又歩きだす

・やはりふざけた病であったと調子のいいとき大いに笑う

・夢は文士になること風呂掃除のスポンジ絞りつつ

・あなただけ思い出せれば私の人生盤石であり青空

・しぐれて寝室に薄く音楽かける

353田中恭平:2014/10/27(月) 02:38:55
2014年10月27日(月)。

・早く目覚めて静かに努めるいつも静かだが

・鬱寄せて返すさざなみのひとり砂浜に遊ぶ

・しんじつ孤独は孤高と遠い秋桜の花

・書いて埋め合わせる心の穴

・祈り飽きてやはり神さまはいないと思いつつ神さまに書く気で書く

・左脹脛痛むやはり無理に歩いていたかと気づく真夜中

・晴れの日をのぞみ借りたままのCD三点重ね置かれて

・見なくなったつくつくぼうし歩みつづける赤い帽子

・鳥が寒ン空に冷え動かない

・明るい心持ちの今朝の白米御飯を頂きます

・寂しさ埋め合わせる為書きつづく

354田中恭平:2014/10/27(月) 03:11:04
2014年10月27日(月)。

・ラジオ放送も終わり空白の時間八木重吉詩集捲る

・何が欲しかったのだろうとコンビニで溜息つく

・秋の星空体育座りで眺め友がなかった

・考えないように努めることも又難しく寒ン風

・汚れちまった哀しみの必死猫の毛を服よりとる

・大きな星の輝きひとつ光る道往く

・真夜中起きていることのこころに拡がるみずうみ

・ぐさり!とやってしまいたい夜もあり寝るに努める

・別れの涙思えばまだやっていける郊外の夜

・孤独擦り合わせあなたは都会の方であった

・どれだけ辛くいるか分らないよう手紙を書く

355田中恭平:2014/10/27(月) 10:11:18
2014年10月27日(月)。

・爽やかな朝が台無しな人生を憎む

・病態悪化していると告げたのに聞き入れて貰えない私です

・泣きたい朝のひとり歩んでひとり頷く

・病的エゴイストに振り回され病者にされたわたし

・いいかげんにしてくれと顔に冷水浴びせる

・疲れて疲れすぎて自殺願望さえもう湧かない

・死は眼前にありいつでも私を見つめています

・なぜこんな幼い人物ばかり寄ってくる

・ひとをあやめたい!朝の一本道をとぼとぼ歩む

・居場所なくしぶらぶらしている今朝の寒ン風吹く

356田中恭平:2014/10/28(火) 09:07:02
・木の葉散る考えつづける

・凩の先に陽を浴び座っている

・依存するから鎮痛剤を流し捨て確証はないが又善人になる

・耐え忍ぶこころ最近は敬遠されそれでも耐え忍ぶわたしの道

・次は浄土で逢おうと其々の道往く

・馬鹿だから風邪をひかない、くじをひく

・退屈な病室、週刊少年ジャンプだけが明るい

・ルーリード聞き惚れて溜息をつきつつ詩を書く

・爽やかな朝の誰にも邪魔されない善人の王国を築く

・しぐれない夜の満天の星落ちてくる

357田中恭平:2014/10/28(火) 19:25:53
2014年10月28日(火)。

・夜は怖いが豚汁と鯖味噌と家族の前で笑っていた

・カームダン含み効いてくるのを待つに頭掠める地獄の日々

・白鳥は夕陽に溶けてゆきにけり

・こころがわりは化学反応に依り起こって鶏頭黒ずむ

・安らか安らか何より今も生きていたこと

・凍える声の録音されてルーリードの「ベルリン:ライヴ」のロックメヌエット

・物語は終わらない風切って歩く

・安心増すことやっと笑える

・蟋蟀も聞かなくなって相変わらず疲れて寝ていたよ

・ボロボロの靴今日も丁寧に履く

358田中恭平:2014/10/29(水) 07:48:16
・寂しさ野良猫のドンの目が病み

・雨降り何も買いにゆけない父の誕生日

・こだまさない山眠りつづく

・困り果てた親の肩なだめている

・寒風に風呂の窓鳴り目を閉じ居場所はないと呟く

・鶏頭病みつづく我が魂も病みつづく

・ついに御金がない、キッチンに料理酒光る

・詩を書くものもいる、踊るものもいる路上

・寂しさ食いつつ句を書いていた

・なぜ淘汰されないのか分らず自分の役割捜す

359田中恭平:2014/10/29(水) 17:45:01
2014年10月29日(水)。

・秋、今朝も美味しい珈琲を頂きました

・今朝も良い日のお弁当できました

・父にこにこ母にこにこ猫が庭で遊ぶ秋の朝です

・ヘリコプターの音のみ聞こえ風に任せて南進して

・ようやく闇より解放されて秋日に空気澄みゆく

・平和の祈りは無意味、だが止めませんずっと

・寂しさ通り越し何もない朝の爽やかなこと

・陽が強く下を向いて歩こう

・鳥も見ない秋に飼い猫草木にじゃれている

・孤独を書き尽してひとり

・詩人は異形の者か、病みゆく鶏頭にうつくしさ

360田中恭平:2014/10/29(水) 17:45:41
2014年10月29日(水)。

・みんな自分のことばかり、私もわたしのことばかり

・醒めない夢の句を書き綴り続ける

・黒いジャンパー着込んで白い街を何処へ往く

・まつりの次の日の図書館静かで本捜している

・しっかり立って富士山を見つめる

・疲れてひとりまじない唱える

・痛んだ左足首時々さすっては歩むのをやめない

・ゾピクロンまだ効いていて苦い冷水を飲みます

・病んでお守り握って寝ていたよ

・薬効いてきてやっと安心の御茶を頂く

・転がる石のように生きてゆきます

361田中恭平:2014/10/29(水) 17:46:17
2014年10月29日(水)。

・震える枯葉に触れて溜息ひとつ

・この人生にひとつひとつ鍵を閉めて安心する

・新しい病院から電話の掛かってこない朝又溜息つく

・明るい顔で頭中に拡げていた宇宙

362田中恭平:2014/10/31(金) 19:35:29
2014年10月31日(金)。

・ラーメン食べつつ父母に今日もありがとうと告げなくちゃ

・私の王国としてノート一冊ナップサックへ入れる

・空がブラック、乳粉として溶けゆく体

・今日は外を歩けなかった、窓より空の深さ増して

・飛翔して星を掴んで大火傷

・郊外に灯の一つありこがらし吹く

363田中恭平:2014/11/01(土) 03:19:47
2014年11月1日(土)。

・淋しいぞ畑に積木を埋めておる

・目をこすり物書く真夜中に雪を幻視した

・火を起こし白い煙流れる寒ン空

・ひと救われ易く父怒り易く私の家は浄土です

・益々自閉してときとして風と戯れる

・生きる活気なく眠りつづけるほうほう梟

・病みつづくこと寒ン空に釘を打ちにゆく

・病みつづくこと闇続く、月がぽっかり

・光溢れる浮き草にあなたのこころを見ていた

・やっとひとりの夜を好める

364田中恭平:2014/11/02(日) 10:37:29
2014年11月2日(日)。

・秋日高く救われつつも救われようとする 恭平

・今朝は富士見えず真に孤独を思わせる 恭平

・寝疲れた朝も大望に白紙の頁をひらく 恭平

・無用の者寄り添い風に別れゆく 恭平

・さよなら晩秋時計の針を正して眠る 恭平

・家に倚り冷えた茶を飲む 恭平

・善人悪人の問いが又浮上してしぐれる 恭平

・無用の者が有用な者を助く日であり鶏頭 恭平

・句にて自分の城築く 恭平

365田中恭平:2014/11/03(月) 11:45:57
2014年11月3日(月)。

・蛾の火より出でて一瞬顔となって去る

・罪人のその後は仏黄葉散りゆけばわたしの道

・子供向け三国志読みはじめ戦闘場面息をひそめる

・明治節ひとり貝殻に海を聞く

・希望の朝だって自分で言うな、歌うな

・叱られて思考分断ロシア領

・西行の返り桜に肩寄せる

・手をさして水の色見る天高し

・無用の者として今朝も出せない手紙書く

・正岡子規も見たかったかな富士の冠雪

366田中恭平:2014/11/04(火) 11:30:04
2014年11月4日(火)。

・無用の者同士歩いてゆくロードムーヴィーめいて来る

・統合失調症の俳句狂いと伝うべし

・夜が世界を締め上げて少しずつ苦くなりゆくミルク

・暖房の効いた部屋多幸感いっぱいに冷たいミルク飲む

・しぐれけり空想に建つ満腹寺

・貶される快感夜寒余生観

・ヒーローついに現れず現実を知りまた大人になる

・あの台風も忘れそう青空つづく晩秋

・腰痛を労わり抱くや黄色と白の猫

・どれだけ惨めでも生きていきます温かに墓

367田中恭平:2014/11/04(火) 14:24:36
2014年11月4日(火)。

・無用の者とて天が高いと喜ぶぞ

・また生と遊べる

・寂しさを噛みしめ眠り過ぎた朝

・心の貧しさの実感脚の痛みかな

・夜を越え若くなりゆく心かな

・秋日の麦藁帽子畑に水撒く

・腰痛の厳しさにして秋日照る

・水を撒かせて貰いなおあたらしき心かな

・燃え残る大望の火を掌で守る

・名月や洒落た女の水かがみ

368田中恭平:2014/11/05(水) 23:57:28
2014年11月5日(水)。

・アルバムそっと開いて自分の写真の少なさに気づく

・死の観念が額に貼りついている

・やっと弛緩して気楽となり妹と俳句鑑賞している

・苦いと牛乳を棄てつづける夢を観た

・猫撫でる快感夜寒余生観

・妹帰り明るい家庭となって起きている

・じっと手を見る失くした指がついている

・地球蹴って海がざわつく

・一途青空を毎日眺める

・寂しさが痛みとなった鶏頭花

369田中恭平:2014/11/06(木) 09:12:06
2014年11月6日(木)。

・暮れの秋私を罰する者はなし

・天上の道を見つけた暮れの秋

・暮れの秋季節外れの花火かな

・暮れの秋腰を痛めて立っている

・涙さえ涸れきるころの暮れの秋

・テーブルに卵ころがす暮れの秋

・静けさに氷となって暮れの秋

・妹の帰るは零時暮れの秋

・一抹の痛みの緩和暮れの秋

・寝つづける猫うらやまし暮れの秋

370田中恭平:2014/11/06(木) 14:56:52
2014年11月6日(木)。

・枕辺に子規句集ありあがなうわれら

・疲れては晩秋休み休みかな

・石語る思想ひとつや黙して伝う

・変身のつづく毎晩床に冷や汗

・朝は躁夕方は鬱心なる庭

・力尽き遂に地に着く秋の蝶

・さいわいの今朝訪れてひとり林檎を齧る

・病み深くしかしさいわいな朝、旗流れる

・ようやく静かになりました、己の業を滅しつづけ

・監視妄想耐え難きかな秋の暮


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