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☆魔法少女リリカルなのは総合エロ小説_第109話☆

1名無しさん@魔法少女:2010/12/17(金) 17:44:34 ID:GEFSRAEM
魔法少女、続いてます。

 ここは、 魔法少女リリカルなのはシリーズ のエロパロスレ避難所です。


『ローカル ルール』
1.他所のサイトの話題は控えましょう。
2.エロは無くても大丈夫です。
3.特殊な嗜好の作品(18禁を含む)は投稿前に必ず確認又は注意書きをお願いします。
  あと可能な限り、カップリングについても投稿前に注意書きをお願いします。
【補記】
1.また、以下の事柄を含む作品の場合も、注意書きまたは事前の相談をした方が無難です。
  ・オリキャラ
  ・原作の設定の改変
2.以下の事柄を含む作品の場合は、特に注意書きを絶対忘れないようにお願いします。
  ・凌辱あるいは鬱エンド(過去に殺人予告があったそうです)

『マナー』
【書き手】
1.割込み等を予防するためにも投稿前のリロードをオススメします。
  投稿前に注意書きも兼ねて、これから投下する旨を予告すると安全です。
2.スレッドに書き込みを行いながらSSを執筆するのはやめましょう。
  SSはワードやメモ帳などできちんと書きあげてから投下してください。
3.名前欄にタイトルまたはハンドルネームを入れましょう。
4.投下終了時に「続く」「ここまでです」などの一言を入れたり、あとがきを入れるか、
   「1/10」「2/10」……「10/10」といった風に全体の投下レス数がわかるような配慮をお願いします。

【読み手 & 全員】
1.書き手側には創作する自由・書きこむ自由があるのと同様に、
  読み手側には読む自由・読まない自由があります。
  読みたくないと感じた場合は、迷わず「読まない自由」を選ぶ事が出来ます。
  書き手側・読み手側は双方の意思を尊重するよう心がけて下さい。
2.粗暴あるいは慇懃無礼な文体のレス、感情的・挑発的なレスは慎みましょう。
3.カプ・シチュ等の希望を出すのは構いませんが、度をわきまえましょう。
  頻度や書き方によっては「乞食」として嫌われます。
4.書き手が作品投下途中に、読み手が割り込んでコメントする事が多発しています。
  読み手もコメントする前に必ずリロードして確認しましょう。

前スレ
☆魔法少女リリカルなのは総合エロ小説_第108話☆
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/12448/1285578141/

60伊達眼鏡と狙撃銃8話  ◆vyCuygcBYc:2010/12/25(土) 02:27:16 ID:hhISkU/g
「ひゃ、ははは、贋物め! 僕の頭を覗くニセモノ出ていけ! ママから出ていけ!!」

 女は僅かに首を傾げると、猫の子でも掴むようにグリフィスの首ねっこを掴んで力づくで抑えつけた。
 そのまま、色っぽさとは程遠い乱暴な仕草でベルトのバックルを外し、ズボンを引きずり下ろす。
 多くの女性を毒牙に掛けたその性器は赤子のように縮み上がり、微かに小便の香りがした。
 つるりと剥かれたその尻に向かって掌を振り上げ、叩きつける。

「いけない子!」

 グリフィスの体が、電流が走ったように跳ねた。その腕から逃げ出そうとするかのように、グリフィスは懸命にもがいた。
 ……しかし、それも長くは続かない。二度三度、繰り返されるにつれ、力を失い、手足がだらりと垂れ下がる。

「どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして――」

 今自分の受けている痛みの正体が判らない。
 見開かれた瞳が、そんな戸惑いを告げていた。


「なんで――僕は、ただ、ママみたいになりたかっただけなのに――」

 その言葉に、女の打擲の手が止まった。
 一瞬の隙をつき、グリフィスが渾身の力を込めて立ち上がり――。


「うわああああああああああああああああああああ」


 悲鳴と共に、追い散らかされる犬のように、全裸のまま4つ足で逃げ出していった。
 その場には、苦虫を噛み潰したような顔の、女だけが残された。

「追わなくていいんですか?」

 その女に声をかけるものがいた。

「いいさ。どうせ、後はなるようにしかならないだろう」

 女――レティ・ロウランは、一仕事済んだとばかりに、肩をポキポキ鳴らしながら、声の主を振り返った。

「それにしても、実の息子さんを相手にあれだけのことができるなんて、流石ですね、レティ提督」

 ドゥーエは、掛け値無しの称賛をレティに捧げ、真剣な瞳で問うた。

「責任を、感じておられるんですか? やっぱり、自分の息子さんだから……?」

 しかし、レティはそれを一笑に伏した。

「ま〜さか。あたしの子育ては、あいつが成人して自分で給料貰い出した時点でお終いさね。
 どうしてチンポの毛の生えそろった息子の面倒をいつまでも見ないといけないんだい。
 ただ、女の敵の外道が居るから成敗した、それだけの話だよ。
 ――それにしても、あんたこそ大したもんだね、ドゥーエさん。
 凄いよあんたのエステ! まるで20代に帰ったみたいだよ! ほら、わき腹のたるみも、ここの小皺も、全部消えちゃってるよ!
 こんないい部屋貸して貰っちゃって、随分大きな借りができたね。
 ……借りついでに、そこの酒を味見していいかい? 随分な上物ばかりが揃ってるみたいじゃないか!」

 ぺろりと唇を舐めるレティに、ドゥーエは敵わないとばかりに首を振った。

「やれやれ、大した方ですね。……でも、貴女と飲むのは随分楽しそうです。今度ゆっくり二人で楽しみましょう」
「今度といわず、今楽しもうよ! 余計な男も消えたし、女二人でさ」

 ドゥーエはコンソールを見つめると、鋭い表情で残念そうに首を振った。

「申し訳ありません、それはまたの機会に。お伝えするのが遅れました。
 危機が迫っています。もうじき、ここは戦場になります。そこの非常口から、はやく脱出を――」

61アルカディア ◆vyCuygcBYc:2010/12/25(土) 02:32:39 ID:hhISkU/g
ご無沙汰しておりましたアルカディアです。
今回はクリスマスなのでリア充がフルボッコにされるSSを書こうと思い立った――

訳ではなく、シガー氏に捧ぐSSなら、レティ提督は是非とも登場させねばと、かなり前々から考えていた展開の一つです。
勿論、本家シガー氏のSSならグリフィスは母親だろうと喰っちまう超肉食系男子なのですが、私のSSではこういったヘタレイケメンと相成りました。
なんだか期刊の勢いになりつつあるので、次回はせめて月刊ぐらいのペースに戻れればなあ、と思っております。
週刊どころか日刊で落されてる職人さん方マジ超人。

62名無しさん@魔法少女:2010/12/25(土) 02:46:01 ID:bZpzTdZc
うおお、お久しぶりの投下グッジョブです。
今まで散々女を酷い目に合わせたグリフィスの末路にかなり溜飲が下がったわ。
しかし……クア姉ソープ来て大丈夫か?
前回ディエチと色々あったから気になる。
あと戦場って一体どうなるんだソープ……?

63名無しさん@魔法少女:2010/12/25(土) 04:05:36 ID:i187kXjk
この親にしてこの子ありか…はたまたこの子だからこの親なのか…とにかくgjです。…これグリフィスインポにならないか?

64名無しさん@魔法少女:2010/12/25(土) 05:35:52 ID:f6MFiD5E
>>48
>けど次は触手と狗とリンディさんのエロ。
なん……だと……!?

65名無しさん@魔法少女:2010/12/25(土) 06:26:56 ID:Ir0i5CZc
なんという胸が熱くなる話をw

66名無しさん@魔法少女:2010/12/25(土) 19:28:11 ID:07GDVMq6
リンディさんが獣姦される?

67名無しさん@魔法少女:2010/12/25(土) 22:08:28 ID:Wq.pFhMU
>>61
GJ

68F-2改:2010/12/25(土) 23:24:21 ID:I7FDPKxU
まだクリスマスだよな? そうだよな?
という訳で皆さんコンバンワ、F-2改です。今回は実家のPCから。
せっかくクリスマスと言うことなので、書き上げたクロなの短編を投下
させて頂きます。一応、微エロ注意です。

69F-2改:2010/12/25(土) 23:24:55 ID:I7FDPKxU



「ありがとうございましたー」

喫茶店"翠屋"から、本日最後の客が出て行った。
普段ならショーウインドウの中を彩る綺麗にデコレーションされた甘いケーキは、その日に限ってはついに一つの姿も残っていない。ごく少数、クッキーなどのお菓子は残っているものの、やはり
ガランとしたガラスの中の寂しさを覆すには至らない。
とは言え、空っぽになったショーウインドウを見て、レジの傍に立つ少女はどこか安心と満足、両方が入り混じった表情を浮かべていた。
隣にいた同じ栗毛色の髪をした女性、母の高町桃子と顔を見合わせる。どうやら彼女も似たような心情らしく、ほっとしたような、それでいて今年もまたやり遂げた、満足げな笑みをしていた。
ポーン、と時計のチャイムが鳴った。閉店時間を迎えたところで、桃子の娘、高町なのはは口を開く。

「お疲れ様、お母さん」
「うん――ありがと、なのは」

静かに言葉を交わして、互いを労わるように親子は優しい抱擁を迎え入れる。
疲れたよー、でもやりきったよーとおどけた調子でありながら素直に現在の心境を話す母を、よしよし、お母さんは頑張ったねと頭を撫でてなんかやったりして。
窓の外、海鳴市街はイルミネーションで彩られていた。モミの木を象ったものもあれば、トナカイだったり、あるいはサンタクロースだったり。
街をそこまで煌かせるのは、もちろん理由がある。
なんと言っても、その日はクリスマスイヴなのだから。



プレゼントには、甘いものを



かつて本場フランスで修行したという経験を持つ桃子は、海鳴市でも評判のパティシエだ。
そんな彼女がこの時期作るのは当然クリスマスケーキで、喫茶店でありながらお菓子屋さんの側面もある翠屋には毎年、予約が殺到する。
朝の七時にはもう厨房で調理を始めて、終わるのは夜の一一時なんてのは日常茶飯事。あまりに予約が多いので年によってはお断りする場合もあるのだが、それならと押し寄せるお客さんたちはク
リスマスケーキではない、普通のケーキを買っていく。
かくして、毎年一二月にも入ると翠屋はバイト君などで戦力増強を行い、家族も可能な限り援護に回るのが高町家の毎年の行事となっていた。なのはも物心ついた時にはすでに、ちっちゃなウェイ
トレスとして活躍し、正式に管理局に入って歳も一一を迎える頃には休暇をもらい、母のケーキ作りの補佐を行っている。今年も同じく、一七歳になった彼女は母の手伝いで奮闘していた。
ところが、例年と比較して、その年は少しだけ変わったことがある。厨房の方から、去年まで見なかった顔が現れたのだ。

70F-2改:2010/12/25(土) 23:25:53 ID:I7FDPKxU
「桃子さん、こっちの片付けは終わりましたよ」
「あら、もうやってくれたの? ありがとねー、クロノ君」

母の感謝をいえ、このくらいはと照れた様子で受け取る黒髪の青年は、クロノ・ハラオウン。
本来なら時空管理局のエリート執務官であり、二三歳にして次元航行艦の艦長にまで登り詰めたなのはの恋人である。
もっとも、今の彼の格好は戦闘用のバリアジャケットでもなければ黒い執務官服でもなく、ジーパンにワイシャツ、さらに翠屋のエプロンと言う本来の役職からかけ離れたものだが。
この時期実家は凄く忙しいんだよねーとなのはがうっかり漏らし、クロノが「じゃあ僕も手伝おう」と言い出したのが全ての始まり。家族も人手が増えるのは願ったりかなったりなので快く承諾、
つい先ほどまで彼は皿洗いや厨房の掃除に従事していた――艦長が皿洗いとは、"アースラ"のクルーが見たらどんな顔をするだろう。ぷっ、とこっそり本人には見えないよう、なのははこっそり笑
っておいた。

「なのはもお疲れ様。さぁ、もう閉店の時間なんだろう? さっさと片付けよう」
「あ――うん、そうだね」

いきなり声をかけられて、ハッと恋する乙女は我に返る。ひょっとして気付かれたかな、と思ったが、どうやらそんなことはないらしい。閉店時間を迎え、ガランとした店内を恋人はテキパキ動い
て掃除と片付けを始めていた。
クロノくん凄いなー、働き者だなーなどと感心していると、ちょんちょんと肩を突かれ、振り返る。見れば、桃子がニヤニヤ笑って顔を間近に近付けていた。

「いい子じゃないの、彼。どうやってオトしたの?」
「オトすって……お母さんっ」
「冗談よ、冗談」

しかし楽しげに笑う母である。からかわれたなのははむぅー、とちょっぴり頬を膨らませながら、今度は小声で耳打ちしてきた桃子の言葉を聞く。

「実はね、冷蔵庫の奥にケーキを隠してるの。そんなにおっきくないけど、片付けが終わったら彼と二人で食べて頂戴」
「……お母さん、それって」
「私たちは先に帰るからね」

なんという嬉しいサプライズ。グッと親指を突き立ててみせる母親に、彼女は恥ずかしそうな嬉しそうな、頬をほんのり赤く染めた笑みを見せた。

「あぁ、言っとくけど。盛り上がってムラムラしてきたなら続きは家に戻って自分の部屋でね? お店を汚す訳にはいかないし」
「そ、そんなことしないもん!」

とは言え、やっぱりからかうのは続けるのであった。
何も知らないクロノはカウンターの奥でイチャつく高町親子に「?」と首を傾げつつ、掃除と片付けを続けていた。




そうしてこうして、何十分か経過して。
全ての片付けを終えて、後は店内の電気を消して戸締りして、と言う頃になって、なのはがクロノに声をかけた。

「クロノくん、あのね」
「ん?」

71F-2改:2010/12/25(土) 23:26:44 ID:I7FDPKxU
掃除道具を片付け終えたクロノは振り返り、愛しい少女を見る。頬を赤くして、どこか身体をモジモジさせながら。
こういう時、彼は素直になのはが自分の口で言うのを待つことにしている。状況を見ればおおむね察することも出来たりするのだが、それでもあえてこの青年は「こういうこと?」とは言わない。
何故かって、理由は単純明快である。モジモジするなのはが可愛いから――なんてこと、バレたらやっぱり怒るんだろうなぁなのは。いやでも、怒るなのはも捨てがたいって言うか。
脳裏はしっかり惚気を全力全開。どうも彼女と愛を交わしてから、自分は性格が意地悪になってきたような気がする。それもなのはにだけ。好きな子ほど苛めたいなんて、以前はまったく理解でき
なかったがなるほど、今なら分かる。
それでも思考を決して表に出さず、穏やかな表情でクロノは彼女の言葉を待ち続けた。あー、うー、と悩み悩んだ挙句、ようやくなのはは口を開く。ケーキ、一緒に食べない?

「ケーキ? でも、売れ残りは一つもないはずじゃあ……」
「お母さんが一つ、取ってくれてたんだ――どう?」

もちろんクロノに拒否する理由など無かった。それじゃあ是非、と微笑みと共に了承を言葉を返すと、恋人は嬉しそうに頬を緩めて厨房に向けて駆け込んでいった。
待っている間、一度テーブルの上に上げた椅子を下ろして席を作る。こっちがなのは、こっちが僕と。二人用のテーブルが近くにあったのは幸いだ。これなら片付けも時間を食わなくて済む。
そうしているうちに、なのはが「お待たせー」とケーキを両手で持って帰ってきた。生クリームとイチゴが載った、シンプルなケーキ。それでもしっかりクリスマス仕様であり、生クリームの白く
て甘い雪原の上ではサンタクロースとトナカイの人形が並んでいる。可愛いよねこれ、となのはの言うとおり、クロノも素直な気持ちで頷いた。

「……待った。なのは、それって」
「これ?」

ふと、クロノは彼女がケーキの次に持ってきた瓶を指差して言う。アルコールには詳しくないが、パッと見た感じ、なのはが持ち出したのはワインの瓶ではなかろうか。
ところが、少女は笑ってだいじょーぶ、と返す。ちゃんとノンアルコールだよ、とも付け加えた。グラスに注がれる朱色の液体は確かに一見、芳醇な味と香りを持つワインのようだったが、ラベル
を見ればノンアルコールの文字がある。
ミッドチルダ、クロノの故郷とこの国の成人年齢は違うが、どちらも同様に飲酒と喫煙は制限があった。もっとも、ノンアルコールならそんな心配は要らないが。

「それじゃ、クロノくん」

グラスを掲げて、なのはは乾杯しようと彼に促す。言われるがまま、クロノもグラスを持った。

「ええと……メリー、クリスマス」
「はい、メリークリスマース!」

片や、慣れない異世界の習慣にぎこちなく。片や、もはや毎年のことだが今年は違う、恋人と初めて過ごすクリスマスに嬉しそうに。
カチンッとグラスが鳴って、二人は一口、ワインもどきのジュースを飲んだ。
そこから先は、楽しい時間だった。アルコールなど無くても、恋人との会話はそれだけで胸が高鳴り、何気ない一言が凄く嬉しい。
ケーキの味も、文句無し。さすがお母さん、などとなのはは母のケーキ作りの腕前を絶賛し、クロノも切り分けてもらった部分を口にして眼を丸くして驚いた。なるほど、これは確かに美味しい。
ただ、いかんせんイチゴ以外にも生クリームがたっぷり載ったケーキである。スポンジの大きさこそそこまでではないが、クリームの量は多い。半分ほど食べ終えたところで、あっ、となのはが声
を上げて気付く。

「クロノくん、口の周りクリームついてるよ?」
「え? あぁ、ホントだ――って、そういうなのはも」

72F-2改:2010/12/25(土) 23:27:17 ID:I7FDPKxU
え、嘘。指摘したつもりが、自分も指摘を受けるとは。慌てて口周りに指をやると、確かに白い生クリームがついていた。クロノも同じく、指で白くて甘いものを掬い取って、笑っている。

「サンタさんみたいだね。ほら、真っ白なおヒゲ」
「サンタって、これ? 子供たちにプレゼントをあげるって言う」

まだケーキの上に載ったままのサンタクロース人形を指差しながら、クロノは言う。そうそう、となのはは楽しそうに頷いた。確かに、人形のサンタは口周りをたっぷり白いおヒゲで囲んでいた。
それじゃあ、とここで突然、クロノが一つ提案する。僕からなのはに、プレゼントをあげよう。
プレゼント? それって――怪訝な表情を浮かべた少女の口が、疑問を漏らす前に塞がれる。退避する間もなく、彼の顔がそっと近付き、唇を重ね合わせてきた。

「……!?」

眼を見開いて驚くなのはだったが、重なった唇の隙間から、何故だか甘みを持ったクロノの舌が割り込んできた時には、彼の考えに気付き、素直に受け入れていた。
もう、しょうがないなぁ。内心困ったような、それでいてどこか嬉しい気分。要するに、彼は互いの口周りについた生クリームを、キスして取ろうと言うのだ。ただのキスではなくて、深くて濃い
大人のキスで。クロノくんのエッチ、と胸のうちで呟きながら、しっかり少女の腕は彼の背中に回される。
舌と舌が、絡み合う。複雑なダンスを踊るように。それ自体が一つの生き物のように。時折感じる甘さは、果たして本当に舐め取った生クリームだけによるものなのだろうか。

「ん……ふ、んぅ、ぷはっ……クロノくん」
「っはぁ……なのは」

わずかに吐息を漏らして、合間にお互いの名を呼び合い、すぐに深い深いキスへと二人は再び潜り込む。口周りについた生クリームが無くなっても、それは続いた。
ピチャピチャと、空気が入り混じって唾液が淫らな音を鳴らし始める。頭がとろけそうな甘さ。快感に溺れそうになる。
――そこで一旦、互いに唇を離す。あまり行き過ぎたら、閉店したとは言え、ここがまだ人目に触れる店内であることを忘れてしまいそうだった。
とは言え、唇が離れてもなお二人を繋ぐのは唾液、照明で輝く銀の糸。最後にもう一度だけ、啄ばむように顔を寄せ合って短いキスを交わす。生クリームはもう全部舐め取ったはずなのに、キスは
やっぱり、甘かった。

「――これが、クリスマスプレゼント?」
「あぁ……駄目?」

なのはは、少し物足りない様子。クロノの確認するような問いかけにも、はっきり頷いた。
ギュッと、愛する人の手を握って、彼女は言う。

「続き、お家に帰ったらしてくれる?」

クロノの答えは、もう決まっていた。

73F-2改:2010/12/25(土) 23:30:10 ID:I7FDPKxU
投下終了です。
あと申し訳ないのですが、投下前に行うべき注釈として
「拙作”踏み出す一歩は誰のために”の続編」
「Pixivにも私F-2改がT-2改の名義で投下してます。盗作等ではないのでご注意
ください」
以上二点を忘れていました。重ね重ね申し訳ありません。以後気をつけます。
それでは皆さんよいお年を。

74Foolish Form ◆UEcU7qAhfM:2010/12/26(日) 02:09:25 ID:pDThWrzU
>F-2改氏
ぐっじょぶ! ぐっじょぶ!! 甘い甘すぎる!
家に帰ったら帰ったで今度はなのちゃんが白くデコレーションされちゃうんですね!
クロノも中々やりおるのぉ……

少々タイミングが悪いかもですが、クリスマスSSを投下したいと思います。
10分後から始めたいですが、大丈夫ですかな?

75Foolish Form ◆UEcU7qAhfM:2010/12/26(日) 02:22:23 ID:pDThWrzU
10分経ったので投下します。

・微エロ
・ユーなの&ヴィヴィアイ&コロリオ&クロエミ&アリすず&イクスバ
・ヴィヴィアイは互いに呼び捨てですが仕様です

それでは始まります。

76それぞれの聖夜 1/3:2010/12/26(日) 02:22:54 ID:pDThWrzU
「はいあなた、あーん」
「あーん」
なのはが焼いた、クリスマスのホールケーキ。
六人で囲むテーブルなのに、その内半分がたった一人の腹へと収まっているように見えるのは、
ヴィヴィオの気のせいではあるまい。
「なのは、もうお腹いっぱいだよ」
「うにゃー、わたしのケーキが食べられないのー!? だったら口移ししちゃう!」
「ママ……」
ヴィヴィオとアインハルト、リオ、そしてコロナはシャンパンだが、なのはとユーノはワイン。
完全に酔っ払った幼女同然の一名は、物凄い絡み酒をしていた。
雪降るクリスマスの夜、六人が集まってこじんまりとしたパーティーを開いていた。
「あ、あの、いつもこの調子なのですか?」
「えーっと……今日はいつもより過激かな……」
まごまごしているアインハルトの肩にぽんと手を置き、ヴィヴィオが首を横に振る。
それは、全てを諦めた遠い目だった。彼女もそれで納得したらしく、神妙に頷いた。
「あははっ、あなた、だーいすき!」
そして押し倒した。非力な娘に両親を引き剥がすだけの腕力はない。
というか、そんなやる気すらとっくに消え失せていた。
だって、なのは以上にユーノが楽しそうだから。
「うふふ、にゃはは、あーなーたー。ふふっ、愛してるー」
「僕もだよ、なのは」
「ホントに? ホントのホントのホントに?」
「ホントのホントのホントにだよ。なのは以外に好きな女の子なんて、この世にはいないさ」
「ううっ、わたし、感激だよぉ…あなた、あなたーっ! 大大大大だいすきー!!」
いちゃいちゃが度を過ぎて服を脱がせ始めたら流石にご退場頂こうと決めて、
ヴィヴィオはローストチキンを切り分けてリオとコロナに差し出した。
「そういえば、こんなになったパパとママを見たのは初めてだっけ?」
「う、うん……ちょっとびっくりかも……ね、リオ」
「でも、凄く幸せそうだね、コロナ」
キラキラした光が、二人の間で煌き始めた。まさかと思う兆候に、慌ててアインハルトを振り向く。
そこには、ふるふる震えながら妄想に浸っている覇王がいた。
「ヴィヴィオに『あーん』……ヴィヴィオに口移し……ヴィヴィオと……うふふあははふふふふふ」

もうダメだ。

「アインハルト♪」
甘えた声で、呼びかける。それは、クリスマスだけの願い。
イチゴのケーキをフォークで柔らかく切って、アインハルトへと向ける。
「はい、あーん」
「……もう、ヴィヴィオったら」
なんだかんだ言って微笑みつつも、その口ではむ、とケーキを食べてくれた。
もきゅもきゅ口を動かして飲み込んで、最初に出てきた言葉は。
「美味しいです、ヴィヴィオ。また一段と上手になりましたね」
「えへへ、ありがとう♪ ……ね、アインハルトのも一口、ちょうだい?」
上目遣いにお願いしてみる。うるうるの瞳をアインハルトに直撃されると、恋人は顔を真っ赤にして「はい!」と意気込んだ。
いつもと同じ、どこかぎこちない手の動き。妄想と実際はやっぱり違うらしい。
たどたどしくケーキをフォークに刺している間、ヴィヴィオはニコニコ顔でアインハルトを見つめていた。
「で、では……あーん」
「あーん」
アインハルトが食べさせてくれるケーキ。それはきっと、この世で一番の幸せ。
クリームが口の中で溶けて、ぷちぷちと甘酸っぱいイチゴが弾けて、ふわふわのスポンジが柔らかくて、とっても美味しい。
「これでママがアレじゃなければ完璧なんだけどね……」

77それぞれの聖夜 2/3:2010/12/26(日) 02:23:59 ID:pDThWrzU
ヴィヴィオも半分手伝ったけど、クリームをデコレートする段階で「ダメ! わたしがパパのためにやるの!」と、
どう考えても園児並みの拒絶を受けたので仕方なく諦めた。
そこがなのはの可愛いところでもあって、ユーノが惚れたのも分かるのだが……
「何かもういいや。アインハルト、手、繋ご?」
「はいっ」

頭を切り替えて、いちゃいちゃモードに突入することにした。
まだまだ両親みたいには思い切れないけど、大好きなアインハルトと一緒にクリスマスを過ごすのは、
嬉しすぎて飛び上がりそうだった。
「リオ、あーん」
「あーん」
隣で、二人もすっかり自分たちの世界にのめり込んでいる。
料理を取ったり、口移ししてみたりと、ひたすら甘い空気に浸り続けていた。
「アインハルト、だーいすき!」
「私もですよ、ヴィヴィオ」
そして静かに、クリスマスパーティーの夜は更けていった。
その外では、真っ白な牡丹雪が音も立てずに降り積もっていった。

***

その頃、海鳴のハラオウン邸では、フェイトが玄関口で心底驚いていた。
海鳴にも雪が降っていて、景色を白く染めていた。
「お兄ちゃん! エイミィ姉さんも!? 出張じゃなかったの?」
「いや、急遽キャンセルにした。ありとあらゆる理由を思いつくのに、艦のメンバー全員で会議をしてね」
休暇をリンディとカレル、リエラと一緒に過ごすはずだったが、思いがけず兄夫婦が帰って来たのだ。
ニヤリと笑ったクロノ。その後ろを小突いたのは、すっかり背を追い抜かれたエイミィ。
後ろから抱きついて、うにうにとほっぺたを捏ね回す。
「いつの間にそんなに偉くなったのよ? ねぇ、クロノ艦長?」
「う、うるさい! 大体僕はもう二十も後半だぞ! いつまでも子供扱いしないでくれ!」
「いくつになっても、あたしより年下でしょ。生意気な子だね、えいっ」
ぽかんと見上げているカレルとリエラ。ようやく両親が帰ってきたことを実感すると、それぞれの胸に抱かれていた。
「クロノは羨ましいね。私も早く結婚したいなぁ」
でも、まだ仕事が忙しすぎる。もう少し落ち着いてからでないと、彼氏の一人でもできたところで会えそうにない。
そうこうしているうちに、エリオとキャロがルーテシアを連れて部屋に入ってきた。
「お世話になりますー!」
「お久しぶりです、クロノさん、エイミィさん」
「あの、これ、やっぱり私は場違いじゃないかしら……?」
ルーテシアが家族の空間にいる中、リンディがそっと寄ってきた。
そしてその手を優しく引いて、部屋の中へと誘う。
「せっかくのパーティーだもの、あなたも楽しみなさい。さ、料理もできてるから」
「……はい!」
元気よく返事をして、エリオとキャロを両腕で抱くルーテシア。
それを見ていたフェイトは微笑みながら、ぱたぱたとキッチンまで駆けていった。
その後……

「なーんでエリオはキャロとばっかりいちゃいちゃするのよぉ……私ともいちゃいちゃしなさいよぉ……
私はもう準備おっけーなんだからねぇ……」
「なのは、なのは、なのはぁ……お幸せにねええええええええええええええええ!
ユーノ、私と代わってええええええええええええええええええ」
女二人で壮絶に絡み合っていたフェイトとルーテシアだった。


バニングス家では、アリサがすずかを招いて、二人だけのクリスマスパーティーを開いていた。
すっかり大人になった二人はビンテージのワインを傾けて、ちびちびと飲む。
忍は恭也と一緒に香港へ旅行へ出ていた。
ノエルとファリンもタイミングよく休暇を取らせて、今すずかはアリサの部屋で半分同棲している。
「ねぇ、あたし達って他に過ごす相手いないのかしら……そりゃ確かに女二人ってのは気楽だし、
すずかと一緒にいるのは楽しいけどさ」
「楽しいなら、それだけでいいと思うよ? 私は充分幸せだし」
ぴとり。寄り添ったすずかの温かさに、アリサはドキリとする。

78それぞれの聖夜 3/3:2010/12/26(日) 02:24:31 ID:pDThWrzU
雪夜の空を見上げて「綺麗だね、月……アリサちゃんみたい」とクスクス笑うと、皿の上にあるイチゴを一つ取った。
「たまには、静かなクリスマスもいいじゃない?」
「……そうね。すずか、もう一回乾杯しましょ」
バカラグラスを高く掲げて、窓から細く差し込んでいる月明かりに映す。
チン、と高くなったグラスの中は、ワインがなみなみと注がれていた。


はやては例年にならって、あちこちに設置したカメラをぐりぐり回しながら、ビール片手に焼き鳥を摘まんでいた。
「いえーい残業最高やー! 残業バンザーイ!!
シグナムもシャマルもヴィータもザフィーラも全員早番やー! クリスマスなんて爆発してまえー!!
なのはちゃん、もっと責めていかんかい! ユーノ君は積極的やないんやで!?
おいクロノ君、男気見せや! ルーテシアもエリオ襲ってまえ、がははははー!!」
「はやてちゃん、明らかに仕事してないですぅ……」
書類は山になりとうに崩れ落ち、メールは受信しすぎてボックスがパンパンになっている。
空になった缶ビールだけが整然と並び、見事なピラミッドを作っていた。
「どうせ、始末書がもう一枚増えたところで大したことないんやで、リイン? せやからリインも飲め」
「ムチャクチャですぅ! ……んっ、ごくごく」
タレで汚れた手を蒸しタオルで拭き、どっちが合間なのか分からないスピードで端末のキーボードを叩き続ける。
風情なんてあったものではない。
窓は雪が見えないようにブラインドを下ろし、回線も全部切ってある。
これ以上、真夜中に仕事が舞い込むのはごめんだ。せめて、見えない場所に溜めていて欲しい。
「さぁ〜って、ウィー、ヒック……続きを片付けるで、リイン〜?」
辺りを見回しても、リインフォースIIがいない。
足元に目を落とすと、アルコールで目を回したユニゾンデバイスがくてんと寝ていた。
「あぁーやってもうたー、もうこんなんじゃ仕事でけへんなー。よっしゃお休みやお休み! 今日は飲んで飲んで飲みまくるでぇ!」
翌日、二日酔いで頭がガンガン鳴り響く中、始末書を書きつつ、文字通り山になった仕事を片付けるのだが、
それはまた別なお話。


そして聖王教会。
「えっと……あたし、どうしてリボンで縛られてるんですか?」
「私のクリスマスプレゼントです。頑張った自分へのご褒美です」
「ふえーん、やっぱりそのオチー!? っていうかそんな言葉どこで覚えたのぉ!?」
スバルは真っ赤なリボンに緊縛されていた。当然のように裸である。
しかも靴下だけは履いたまま。
最近、冥王の俗物化が激しい気がする。しかも縛る技術は上昇する一方である。
「じゅるり。いただきます」
「いただかないでぇー……ひゃぅんっ!」
完全に性夜となった部屋の向こう側で、呼ばれたのはいいものお茶を差し入れるべきかどうかと本気で悩んでいるセインがいた。
頭を抱えているうちに、冷気がゆっくりと紅茶を冷ましていった。

79Foolish Form ◆UEcU7qAhfM:2010/12/26(日) 02:25:31 ID:pDThWrzU
ぎゃふん。
それでは皆様、良いお年を。

80名無しさん@魔法少女:2010/12/26(日) 02:43:09 ID:U2RjlRIg
>>73
相変わらず良いクロなのを……!
この後はなのちゃんにホワイトクリスマスですよね、ええ

81名無しさん@魔法少女:2010/12/26(日) 13:32:16 ID:4addDmT2
>>79
なんなんだこのバカップル供は
いいぞもっとやれ


そして良いお年を

82名無しさん@魔法少女:2010/12/26(日) 16:06:18 ID:dFrXrDP6
なんちう投下ラッシュだ……感想付ける暇もねえぞ
職人の皆さんグッジョブ&乙
ラブラブSSは正義
ドロドロな話も(アルカディア氏的な意味で)もちろん正義

83名無しさん@魔法少女:2010/12/26(日) 17:24:36 ID:wNsrHkkI
>>79
ナイスバカッポーども
だが、アルフのことを忘れないでやってください…………

84名無しさん@魔法少女:2010/12/27(月) 20:47:57 ID:6czbHt7A
一気に読んだらニヤニヤが止まらねえw
クリスマス投下の職人様方、乙&GJっしたぁ!!

85ザ・シガー:2010/12/28(火) 21:48:25 ID:5vhojV6U
さて、クリスマスの甘い余韻も引いたと見える頃合を見計らって投下でもイキますか。

リンディさんの新規連載二話目、エロ、ガチエロ、獣とか、タイトル『リンディ・ハラオウンの華麗なる日常!』
獣と熟女がくんずほぐれつるのが嫌という方、ノーマルセックスしか嫌という方は固く目を閉じる事をお勧めします。
逆に普通のセックスに飽きたという方は大いにウェルカム。

86リンディ・ハラオウンの華麗なる日常!:2010/12/28(火) 21:48:58 ID:5vhojV6U
リンディ・ハラオウンの華麗なる日常! 第二話『火曜日:ベルカの守護獣、青い犬……じゃなかった、狼の獣姦劇場!!』



 リンディ・ハラオウンは憂鬱だった。
 なぜなら体が疼くのである。
 主に性的な意味で。
 先日ひょんな事から活きの良い童貞をつまみ食いしたのだが、久しぶりに味わった男の精が彼女の中に火を点けた。
 というわけでリンディの最近の悩みは、もっぱら子宮の疼きである。
 解消するにしても、以前食った童貞少年のそれでは正直味が薄すぎる。
 できれば濃密で深い味わいの男が欲しかった。
 ゆえに、その日彼女ははやてに連絡を入れた。


「こんいちははやてさん、お久しぶりね」

『あ、はいどうもリンディさん……あ、総務総括官殿ってお呼びした方が良かったですか?』

「ううん、良いのよ。今日はプライベートな理由で連絡したんだから」

『はぁ、それでどないな用なんですか?』

「その……ちょっとお願いがね」

『お願い?』

「ええ、良ければ、ザフィーラさんを少し貸してくれないかしら?」

『ザフィーラ?』


 はやては首を捻った。
 リンディが一体ザフィーラに何の用があるのだろうか、と。
 仕事ならともかく、先にプレイベートだと釘を刺されている。
 もしかしてザフィーラのモフモフした毛並みの事を彼女も知ったのだろうか。
 実を言うと、機動六課女性陣の間ではあの青い狼の体毛をモフるのが密かなブームになっていたりもする。
 女の子なら誰だってぬいぐるみや動物を抱きしめるのが好きなものだ。
 きっと、リンディもその手合いなのだろう。
 心中でそう自己完結したはやては、特に理由を問う事もなく二つ返事で頷いた。


『はい、別にええですよ』

「あらそう、助かるわ。ありがとうねはやてさん」


 その時、はやては気づかなかった。
 嬉しげに微笑むリンディの瞳の奥で、淫蕩な雌の獣染みた輝きが光っていた事に。





「あら、いらっしゃいザフィーラ」


 自宅に訪れたザフィーラに、リンディは満面の笑顔と朗らかな声で出迎えた。
 飾り気のないジーパンにセーターという格好はいかにも普段着だが、体のラインを浮き彫りにするその姿はどこか扇情的でもある。
 だが美女のそんな出迎えにも、人間姿の守護獣はいつもと変わらぬむっつり顔で挨拶をした。


「お邪魔します、ハラオウン総括官殿」

「あら、そんなに畏まらなくても良いのよ。今はプライベートなんだから、リンディって呼んでちょうだい」
 
「わかりました、リンディ殿」


 相変わらず堅苦しいしゃべり方をする守護獣に苦笑しつつ、リンディは彼を家に招き入れる。
 そのまま居間へと向かう二人。

87リンディ・ハラオウンの華麗なる日常!:2010/12/28(火) 21:49:55 ID:5vhojV6U
 ソファに座るよう薦められるや、ザフィーラはもてなしのコーヒーが出される前に用件を切り出した。


「それで、本日は私にどのような御用がおありで?」

「あら、せっかちですね」

「主もお聞きするのを忘れたと申しておりましたし。私自身も少しばかり気になっております」

「ふふ、なら……さっそく用件に入りましょうか」


 実直なザフィーラをどこか物欲しそうな目で見つめながら、リンディはすっと立ち上がる。
 口元には、艶やかな微笑。
 彼女の手が動く。
 ゆるりと流れるその動きの先を守護獣の目が追えば、指はそのまま服を剥いだ。
 ザフィーラが驚愕の声を出す間もなく晒される豊かな乳房。
 なんとリンディは、セーターの下になにも着ていなかった。
 白く美しい胸を晒しつつ、美女は微笑み、こう告げた。


「あなたに、私の相手をして欲しいの。もちろん……そういう意味でね」


 淫らな期待に濡れた瞳が、嫣然たる微笑を飾る。
 漂う雌の香りに、ザフィーラはようやく彼女の求めるものを理解した。


「……あなたがそのような方だとは、想像もできませんでした」

「私だって女ですもの、時には体の疼きを抑えられない時もあるわ。それで、どうかしらザフィーラさん? して、くれる?」

「……」
 

 目を瞑り、しばし黙考するザフィーラ。
 闇の書事件で受けた恩義もある、何より家族間での交流もある。
 ここで彼女の望み無碍にするのは、いささか気が引けた。


「分かりました、私でよろしければ」

「まあ、本当?」

「ええ、男に二言はありません」

「嬉しい事を言ってくれるわね……じゃあ、一つお願いして良いかしら」

「なんでしょう」
 

 ザフィーラの問いに笑みを深め、リンディは彼の元に近づく。
 艶やかな微笑を作る薔薇色の唇は、守護獣の耳元にそっと囁いた。


「……そんな事をご所望ですか」


 美女の求める変態的な欲望に、彼は呆れの声を漏らした。
 彼女の求めた行為とはすなわち――獣姦だった。





「んぅ……ああ、そこ……きゃふぅ!」


 リンディの寝室で、部屋の主たる美女の色欲に乱れる嬌声が響く。
 ベッドのシーツの上に寝そべる肢体は裸身。
 邪魔な衣服の一切を脱ぎ捨てた美女の熟れた肢体が、惜しげもなく白くきめ細かい肌を晒している。
 豊かに実ったバスト、程々に肉を乗せながらくびれたウエスト、肉厚のヒップ。
 白いシーツの上に千々と乱れるエメラルドの髪からは、人を惑わす熟した果実の香り。
 蕩けた眼差しには男を狂わす淫靡なる光。
 普段の理知的な管理局員としての仮面を脱ぎ去った、リンディ・ハラオウンの女としての顔だった。
 そして、そんな彼女を床の上で喘がせる存在。
 それは……大きな獣だった。
 青い体毛をした狼、ザフィーラである。

88リンディ・ハラオウンの華麗なる日常!:2010/12/28(火) 21:50:58 ID:5vhojV6U
 ザフィーラはリンディの股ぐらに顔を埋め、その長い舌で彼女の秘所を愛撫していた。


「は、ああああ! もっと! もっと強くぅ!」


 シーツを掴みながら身をよじり、鼻にかかった喘ぎ声を上げて浅ましく快楽を乞う美女。
 その言葉に答えるように、ザフィーラは愛蜜でしとどに濡れた彼女の秘所を一層強く愛撫した。
 クリトリスがこそげるかと思うほど強く舐め上げ、陰唇を強引にこじ開けて膣に舌を捻じ込む。
 濡れた舌が愛液を溢れさせた秘所に絡む度、粘着質でいやらしい水音が篭った部屋の中に響き渡る。
 リンディの漏らす甘く熱い吐息、狼の舌が女を責める湿った音、混ざり合ったそれらの音色は聞いただけで淫心をそそられるような音だ。
 人間の舌では不可能な長く自在に動く犬の舌は、色事に慣れた熟女でさえ悶えさせる愛撫を行う。
 徐々に快楽の度合いが深まり、その先の頂が見えてくる。
 そして深く蜜壷に舌が侵入し、膣壁を擦り上げられた刹那、それは訪れた。
 

「ふぅ、はぁぁ……そろそろ、イっちゃうぅ!」


 艶やかに濡れた叫びと共に、絶頂に達したリンディの肉付きの良い肢体がベッドの上で跳ねた。
 痙攣する汗の雫光る裸身、震える律動の度にその秘所からはとろとろとした蜜が溢れ、濃密な雌の香りを充満させて行く。
 ザフィーラはのっそりと、白くむっちりとした肉付きの太腿の間から顔を上げた。
 守護獣を見下ろすリンディの眼差しと、彼の視線が合う。
 一度の絶頂程度では満足せぬ熟女は、なお物欲しそうな淫靡なる瞳で狼を見つめた。
 やはり、と内心では思いつつ、ザフィーラはわずかに体勢を変えた。
 そうすればどうだろう、守護獣の股の間に、凄まじい凶器が脈打っていた。


「……すご、い」


 数多の肉棒を味わった淫乱たる熟女であるが、目の前の狼のそれはあまりに規格外だった。
 赤く黒い肉の塊は、全長約五十センチ前後はあろうか。
 太さときたら子供の腕ほどあり、あちこちでびくびくと蠢く血管の様ときたらグロテスク極まりない。
 だが、今のリンディからすれば最高級のご馳走に他ならなかった。
 絶頂の余韻で震える体を起こすと、熟女はそのまま姿勢を変える。
 相手の獣と同じように四つんばいになり、そのたっぷりと肉を乗せた尻を突き出し、しとどに濡れた雌穴を恥じらいもなく晒す。
 そして、乞うた。


「さ、きて? その凄いので、私のことメチャクチャにしてちょうだい」


 まるで発情期の雌犬のような格好で尻を振り、淫らな香りを漂わせる蜜壷に守護獣を誘うリンディ。
 色欲に蕩けきったその目は、もはや獣との交合しか考えていまい。
 ならば自分は、その欲求に応えるのみ。
 ザフィーラはのっそりと動き、彼女に覆いかぶさるように圧し掛かった。
 白い肌の背中に触れる獣の体毛が一瞬こそばゆさを感じるが、だが次いで秘所に触れた肉棒の熱さがそれを掻き消す。
 くちゅりと音を立て、触れ合う互いの性器。
 期待と不安が入り混じり、だが次の瞬間……。


「ひぃぎあああああああ!!」


 肉の凶器が雌を貫いた。
 あまりにも桁外れの剛直が、一片の容赦なくリンディの蜜壷を穿つ。
 事前に愛撫でほぐされていたとはいえ、サイズが並外れている肉棒は膣壁を限界まで広げていた。
 苦痛と圧迫感が美女の肉体を駆け巡るが……その中には快楽が入り混じっていた。
 普通の人間ではありえない規格外の男根、それがもたらす圧倒的な充足。

89リンディ・ハラオウンの華麗なる日常!:2010/12/28(火) 21:51:28 ID:5vhojV6U
 入り口から子宮口までを力ずくでこじ開けられるような感覚に、リンディは目も眩むような快楽に飲み込まれる。
 

「ああぁぁ……ほん、とうにすごいわぁ……こんなぁ……ねえ、動いて! もっともっと、わたしのことメチャクチャにしてぇ!」


 恍惚とした表情で口元に唾液の筋を垂らしながら、甘えた声で乱れる美女。
 浅ましく腰を振り、太すぎる剛直を刺激する様はもはや盛った雌犬そのものだ。
 狼は、その言葉に体で応える。


「ほひぃいいいい!!!」


 裏返ったリンディの喘ぎ声。
 凄まじいサイズに肉棒が獣の剛力で突き出され、子宮を抉った。
 狼の巨躯が持つ体重を、丸ごと子宮に叩きつけるような衝撃。
 リンディはあまりの快楽に目を白黒させ、だらしなく舌を出して喘ぎ狂った。
 ザフィーラの体躯が前後する。
 規格外の剛直が挿入を繰り返す。
 肉の穴が肉の棒で抉られる。
 鳴く。
 喚く。
 イく。
 獣の腰が女の腰を打ち、まるで打擲を繰り返すような音を立てた。
 そこにリンディの悲鳴染みた嬌声が混じれば、ほとんど獣同士の交尾の様だ。
 いや、彼女は今正に単なる淫欲に狂った獣なのかもしれない。
 次第にザフィーラの動きは速く、激しくなり、その喘ぎをより淫らに狂わせていく。
 そしていよいよ、狂乱にフィナーレが訪れた。


「あぅぐ! な、なにこれぇ……おなかの、中で……ふくらんでるぅ!?」 


 言葉通り、彼女の中で陰茎の根元が広がり始めた。
 亀頭球と呼ばれるものだ。
 雌の膣内で膨らみ、精子が漏れぬように栓をする犬科の器官である。
 ザフィーラの肉棒は準備を整えると、ついに射精を開始した。


「んはあああああああああ!!!」


 絶叫を上げて達するリンディ。
 体内に吐き出される大量の精液の熱と勢いに、正気が消し飛ぶのではないかと思えるほどの快楽が脳を焼く。
 すると、おもむろにザフィーラが体の位置を変えた。
 ぐるりと反転し、リンディと尻を付き合わせたような格好をする。
 ここからが、犬科生物の交尾の本番だ。


「いぎぃ、ああああああ! あちゅいぃ! あっついの、でてる! でちゃってるううう! わたしの、なか……ひぃうあぁ、おおかみせいしでてるぅ!!!」


 脈打つ鼓動のリズムで体内に満ちていく子種。
 その大量の熱と精に喘ぎ絶頂する雌。
 犬科の動物はこの状態で何分も射精を行うのだ。
 しかも、ザフィーラはその中でも屈強極まるベルカの守護獣である。
 出す量も時間もそこいらのただの獣とはレベルが違う。
 膣だけでは収まらず、子宮口をこじ開けて子宮に満ちる精液の奔流。
 いつしかリンディの下腹部は子を身ごもった時のように膨らみ始めた。
 子宮を強制的に膨らませられる感覚に、リンディは幾度となく連続で絶頂を迎える。


「うはぁああ! イ、ぐぅぅ! イっちゃってるのぉぉ! おおかみせいしでイきまくっちゃううぅぅぅううう!!!」


 裏返った悲鳴を上げながら、快楽に乱れる雌。
 リンディはエメラルド色の髪を振り乱し、輝く汗の雫を散らして悶え続けた。
 普通の女ならば圧迫感と快楽の前に気絶してもおかしくはないだろうが、彼女ほどの淫乱ともなればこれくらいが適量だ。
 乱れに乱れ、よがり続ける熟女。
 一体どれくらいその狂宴が続いただろうか。
 何度も何度も肉棒が震えて精液を注ぎ込み、リンディの腹を膨らませる。
 そして、ようやく終わりを告げた。
 亀頭球のコブが徐々に小さくなり、萎えかけた陰茎がずるりと引き抜かれる。
 連続絶頂の果てに痙攣するリンディの体は、どさりとベッドの上に倒れた。
 ごぷごぷと膣から泡を立てて溢れ出す精液。
 漂う性臭は、もはや人同士の交わりではありえぬものだ。
 さすがにそろそろ、この交合の時間も終わりだろうか。
 ザフィーラはそう思い、身を引こうとした。


「ッ!?」


 その瞬間、するりと伸びた白い指が、萎えかけた獣の陰茎を握った。
 腕の先、美女は恍惚とした淫魔の笑みを浮かべ、守護獣を見据える。


「まだまだ、終わりじゃないでしょ?」


 そして、宴はまだ終わらない。
 狂宴は続き、寝所に雌の上げる喘ぎと叫びが響き続けた。


続く。

90ザ・シガー:2010/12/28(火) 21:53:29 ID:5vhojV6U
さあて投下終了。
前述通り、今回は狗の回。
次回は触手か実子夫妻かで検討中だったりたり。


あと出来れば年内に鉄拳とか更新したくもあるんだ、エロ創作の欲望に打ち勝てれば。

91名無しさん@魔法少女:2010/12/28(火) 22:12:14 ID:zuorgYNA
純愛から触手、男の娘に獣姦となんでもこなす
シガーさん 面白かったです
シュトラの覇王 イングヴァルト ゆりかごの聖王 オリヴィエ ガレアの冥王 イクスヴェリア

そしてエロパロの鬼畜王 ザ・シガー 次回も楽しみです

92名無しさん@魔法少女:2010/12/28(火) 22:51:30 ID:lnVCwgkA
GJ
エロでいいじゃない シガーだもの

93名無しさん@魔法少女:2010/12/28(火) 23:33:09 ID:VWRayj72
GJGJ!
獣姦は好物です、アナルの次くらいに

94名無しさん@魔法少女:2010/12/29(水) 00:29:13 ID:xG3DL732
シガー師のエロさには脱帽でゴザルよ

95名無しさん@魔法少女:2010/12/29(水) 00:57:52 ID:u2xSX17A
>>91
シュトラがシュラト見えたw

すいません、ちょっと「俺、浣腸!」されてきます

96名無しさん@魔法少女:2010/12/29(水) 16:54:59 ID:hFoDttsg


コミケ・・・・コミケしんどいっス

さんざん待った挙げ句リリカルなのはブース売り切れとかで

97名無しさん@魔法少女:2010/12/29(水) 16:59:15 ID:hFoDttsg

あ、会場で藤真拓哉さんのサインもらいました!

98名無しさん@魔法少女:2010/12/29(水) 17:22:24 ID:bH7.fSOk
それはエロパロで書き込まなければいけない事でもないだろjk……


ここは獣姦セックスについて話す流れじゃなイカ?
例えばキャロは既にフリードのドラゴンチンポの虜とかな!

99名無しさん@魔法少女:2010/12/29(水) 17:27:21 ID:oen1sSV2
獣姦……妊娠の危険性の無い生バイブ扱いされているザフィーラ……とか?

ところでユーノのフェレットを例に取れば簡単ですが、リリカルの変身魔法は外見、サイズ、質量を完全に変更することが可能な代物です。
エロのために『男性器の巨大化・凶悪化』とか、数の変更とか、そっち方面に進化していたりしませんかね。

100名無しさん@魔法少女:2010/12/29(水) 18:36:39 ID:hFoDttsg


ユーノきゅんの股間から二匹のフェレットという話も無いではない、と・・・・?

101名無しさん@魔法少女:2010/12/29(水) 19:09:05 ID:cz1FTctA
変身魔法については
・「まったく別の誰かになる」のは犯罪になると無印の小説で書いてあった気がする。
無印のアルフは地球に潜伏時、人に会う必要があるときは地球人の成人女性の姿に変身して対応していた。
・でも、vividではヴィヴィオやアインハルトはともかく、リオまで公然と大人変身している。
・適当に解釈すれば、居合道の真剣の所持やクレー射撃の銃器所持のように、「特定の状況でのみ使用が許可されている」のかも。
・ついでに結構簡単そう。ただし、リオもヴィヴィオなんかと同じ魔法資質に優れた「天才」の可能性があるので一概には言えない。
描写からするとこのくらい?

個人的には文化がエロ方面に特化するのは当然と思うので、変身魔法の合法・非合法問わずエロ方面の研究は進んでいると思う。
相手の膣内を魔法で測定→それに最適なちんこの長さ・太さ・硬さを即座に判別して変身させるという一連の流れをプログラム化したデバイスとか。
人間が「壊れない」ように性器を適当な大きさに調節したプログラムの獣姦用変身デバイスとか。
男→女や女→男に変身させたり、フタナリに変身することが可能なデバイスとか。
完全に異形化して触手プレイ可能になるプログラム入りのデバイスとか。
もちろん、魔導師しか使えないけど。

変身が合法なら、変身魔法に長けた超エリート魔導師が、逆にソープ嬢として引く手数多な高給取りだったり。
非合法なら、アンダーグラウンドでマフィアが魔導師を雇って資金源にしていたり。
あと、SFのお約束として、有名アイドルや管理局の女性エースなんかに変身して売春する非合法娼婦がいたり。
フェイトが犯罪組織にガサ入れで踏み込んだらなのはさんの姿の娼婦がヒャッハー!していたり。

102名無しさん@魔法少女:2010/12/29(水) 19:34:40 ID:TSQfO9U.
擬似獣姦プレイのため首輪型デバイスを着けられて変身するも
身体感覚の違いから歩くこともままならず、その流れのままままオモチャにされて逆レイプ状態
という電波を受信した。


俺が犯られたいわそんなん!!!!!

103名無しさん@魔法少女:2010/12/29(水) 20:07:35 ID:o.hwZVeY
ってことは下半身だけ馬に変身したケンタウルスプレイや
下半身が魚の人魚産卵プレイなんかも可能なわけか

104名無しさん@魔法少女:2010/12/29(水) 23:05:27 ID:Y2rPxFyQ
>>98
どっかで見た程度でソースは出せないんだが、フリードって雌らしいぜ?

105名無しさん@魔法少女:2010/12/29(水) 23:42:53 ID:tYY6ryag
>>104
男性陣を超絶名器なフリード(幼女)に寝取られるヒロイン達…とか、どうよ

106名無しさん@魔法少女:2010/12/30(木) 00:14:04 ID:ODE5ZHVY
変身魔法か・・・
そういえば、少年に変身するザフィーラの話があったよな・・・
少年ザフィ×ヴィータ・・・いける!

107名無しさん@魔法少女:2010/12/30(木) 00:38:27 ID:WuuL38Xo
シグナム「ついに手に入れたぞ、男根生成の変身用デバイス…ミッド式ばかりで古代ベルカ式など市場に出回らないからな。これでテスタロッサを…」
なのは「それは私たちがすでに10年前に通過した道なの」
はやて「今フェイトちゃんが一番感じるのは触手二穴攻めやで」
シグナム「憎い!古代ベルカ式しか使えぬ自分が憎い!安易に手に入るミッド式HENTAIデバイスを生み出したミッドのHENTAI文化が憎い!」

108ザ・シガー:2010/12/30(木) 00:52:32 ID:rBC9YlQg
>>91
ちょwww 俺いちおう純愛とかも書くよ!? 鬼畜だけじゃないよ!?www


というわけでちょっとそれを証明する。
連続で悪いが投下いきますよ。
連載もの、非エロ、ノーヴェ、オリキャラ、タイトル『ノーヴェの純愛奮闘記』
今回はノーヴェちゃんが怒ったり泣いたりします。

109ノーヴェの純愛奮闘記 断罪の後聖夜:2010/12/30(木) 00:53:27 ID:rBC9YlQg
ノーヴェの純愛奮闘記 断罪の後聖夜



 青年の頬を緊張の汗が流れる。
 飲食店特有のざわめきと食器の立てる硬質な音の中で、一箇所だけ空気が張り詰めていた。
 時刻は昼時、場所はクラナガン市街のレストラン。
 昼食時の混雑する店内で、向かい合うように整えられた二人用の席に彼らは腰掛けていた。


「その……怒って、る?」


 そう問うたのは青年だ。
 落ち着いたブラウンの髪に、端正な顔立ち、身に纏うのは普段着ている陸士隊制服ではなく清潔感ある私服。
 その彼の目の前には、恋人たる少女の姿がある。


「……」


 無言で目を細めるのは、青年と恋仲にある戦闘機人にして乙女、ノーヴェ・ナカジマだった。
 目にも鮮やかな赤毛、小柄だがメリハリを持ちなおかつ引き締まった肢体、金色の綺麗な瞳。
 そんな彼女を包むのは、普段の活動的な性格からは考えられないスカート姿の、いかにもデート用に揃えたという服装だ。
 だが、しかし。
 今のノーヴェの眼差しは、とてもデートに来た乙女のものではなかった。


「……」


 無言と共に投げかけられる視線の温度は、極寒。
 普段彼に見せる、恥じらいの混じった愛おしさなど影も形もない。
 あるのは心の芯まで凍て付きそうな寒さ。
 冬の雪原の中で獲物を冷酷に見据える野生の狼そのものである。
 青年は、愛する恋人のそんな眼差しを正面から受けて、静かに耐えた。
 生物的な本能から背筋には冷や汗と共に鳥肌が立っているが、関係ない。
 今は耐える時であり、そして謝罪するべき時なのだ。
 

「えっと、その……ごめんね。俺も色々あってさ、いや、あれは不本意っていうか、あ違うか、そうじゃなくてその……本当にごめんね」


 歯切れの悪い言葉で重ねる言葉。
 告げられる謝罪は、果たして何度目だっただろうか。
 青年も数など数えていないが、おそらく既に二桁は優に超えているだろう。
 愛すべき青年の告げるそれらの言葉を受け、しかしノーヴェは眉一つ動かさない。
 漂う空気どころか、表情さえも凍り付いていた。
 凍て付く眼差し、その奥に秘められた燃え滾る激情が青年を貫くように見据える。
 そして少女の瑞々しい唇から、静かに言葉が紡がれた。


「じゃあ、もう一回最初から聞くけどさ」

「う、うん……」

「この前のクリスマス、あたしと約束があったのに破ったのは急な出動があったから?」

「……うん」

「その仕事が長引いたのは同じ部隊の人が負傷して、その付き添いで病院まで行ったから?」

「……うん」

「で、その人は女の人だった?」

「……」

「あたしとの約束すっぽかして、一晩中他の女の人とおしゃべりしてた?」

「……」

「ねえ、楽しかった?」

「……」


 疑問符と共に身も凍るような憎悪を纏う少女の言葉に、青年は二の句が繋げなかった。
 そう、全てはノーヴェの言葉通りである。
 随分と前から二人はクリスマスにデートをする約束をしていたのだが、それは無常にも陸士レスキュー部隊の緊急出動という悲劇によって阻まれた。
 しかも、である。
 その時の出動で、青年は負傷した同僚の女性陸士隊員の搬送に付き合ったのだ。
 怪我自体は決して命に別状のあるものではなかった。
 いや、むしろそれこそが悲劇だったのかもしれない。
 デートを約束したノーヴェの事もあったが、傷を負い、一人夜を明かさねばならない同僚もいる。
 どちらを取るか、青年は迷った。
 だがデートならまた今度の機会に回せるし、その時にいつも以上に優しくしてあげれば許してくれるのではないか。
 熟考の上、彼はそう判断した。
 その日は行けぬという旨を綴ったメールを携帯端末に送り、青年は同僚に一晩中付き添った。
 だが彼は自分の携帯端末を一度確認すべきだった。
 その時、彼の端末にはこのような文字が返ってきていたのだから。

 曰く――送信できませんでした、と。
 
 そしてその晩がホワイトクリスマスな事もさらなる悲劇を招いた。

110ノーヴェの純愛奮闘記 断罪の後聖夜:2010/12/30(木) 00:55:10 ID:rBC9YlQg
 デートの待ち合わせ場所でノーヴェは、晴れと告げた天気予報を信じて傘も差さずに立っていたのだから。
 冬の寒空の下、降り行く雪を身に受けながら、少女は恋人を待ち続けた。
 純粋な厚意や、またはノーヴェの容姿に下心を覚えた者達が何度も声を掛けて来たが、彼女はその悉くを拒絶した。
 肌を刺すような寒さを耐え忍び、ノーヴェはひたすら愛する男を待ち続けた。
 さながら某世界の忠犬が如き健気さである。
 しかし、待てども待てども、彼は来なかった。
 午後六時の待ち合わせ時間を遥かに過ぎ、結局ノーヴェがびしょ濡れで家に帰ったのは夜中の二時だった。
 さて、以上の事があり、現状は混迷を極めるものとなる。
 クリスマスの埋め合わせとして二人は今日デートする事になったのだが、無論そうなればあの日に何があったか説明する義務が発生する。
 最初こそ理性で感情を抑えて彼の謝罪と説明を聞いていたノーヴェだが、当日病院で共に夜を過ごした相手が女性と知るや……切れた。
 主に堪忍袋の緒、的な意味で。
 怒ったノーヴェは恐ろしい。
 普段は不機嫌そうにしつつも、その実彼女のそれは単なる虚勢であったり、照れ隠しだ。
 真の意味での怒りではない。
 ノーヴェが本当に怒った時、そこに激情はないのだ。
 あるのは……極寒の凍気。
 表面的に見える感情の揺らぎは皆無でありながら、瞳の奥には地獄の業火。
 さながら存在自体が人を責める罰のような様と化す。
 青年は、心の底から罪悪感を感じた。
 普段は照れて恥らいながらも甘えん坊な彼女が、こんなにも凍て付いた怒りに身を染めるとは。
 全ては自分のまいた種だった。


「あのさ、ノーヴェ……その……」


 言葉を探す。
 何か彼女を慰める言葉はないか、何か彼女に投げかけられる謝罪の言葉はないか。
 いつもはノーヴェを少しからかったりしている彼だが、この日ばかりは軽口や冗談を出せる空気ではない。
 青年が言葉に迷う中、ふと、少女の顔が俯く。
 そして次の瞬間出たのは、想像もしていなかった言葉だった。


「……ごめん、なさい」 


 と。
 ノーヴェの震える唇が、静かに言葉を紡いだ。
 理解できない。
 何故怒っているノーヴェがそう言うのか。
 青年は呆けたような顔で問い返す。


「な、なんでノーヴェが謝るんだよ。悪いのは俺で……」

「違う」


 静かだが、断固たる意思を持つ言葉が遮る。
 そしてさらなる言葉が連なる。


「ごめん」


 顔を上げたノーヴェは、冷たい怒りの中に寂しさを溶かしたような、切ない目で彼を見た。


「デートに来れなかった理由も、メール届かなかったのも、あたし以外の女の人と一緒だったのも……全部悪くないって分かってる……偶然で、どうしようもない事だったって……でもさ」


 つぅ、と、少女の白い頬を一筋の雫が伝う。
 呟くような声音が、告げられる。


「でも……それでも、許せないとか、怒っちゃうのとか……止められない……こんなのダメだよね。あたし彼女なのに、信じてあげなきゃいけないのに……」


 青年は絶句した。
 ノーヴェの怒りは本物である。
 だがその中で、冷静に物事を判断できる彼女の理性は己の怒りすら恐れていた。
 言葉の裏にある感情を青年は理解した。
 それは恐怖だ。
 彼女は恐れている。
 制御しきれない怒りを発露し、それで自分に嫌われてしまう事を。
 それを理解した瞬間、胸が締め付けられた。
 こんな良い子に愛された事に、そして自分には彼女を幸せにする義務がある事にだ。


「……ぁ」


 少女の唇から漏れた、声にもならぬ呟きが漏れる。
 いつの間にか、テーブルの上に置かれていたノーヴェの手に彼の手が重なっていた。
 温もりが伝わり、ギュッと握られる。
 視線を上げれば、熱意と愛情を孕む彼の眼差しが金色の瞳を捉えた。


「ノーヴェは悪くないよ。悪いのは、全部俺だから」 

「……あたしのこと、嫌いになったりしてない?」

「するわけないだろ。絶対にない」


 そっと手が伸びる。

111ノーヴェの純愛奮闘記 断罪の後聖夜:2010/12/30(木) 00:55:42 ID:rBC9YlQg
 大きく温かい彼の手が、少女の頬を濡らす雫を優しく拭った。
 今まで極寒の凍気を以って怒りに染まっていた眼差しが、いつもの恥じらいと愛しさを孕んだものへ変わる。
 そして、乙女はこくんと頷いた。


「うん……わかった」 

「許してくれる?」

「……」


 もう一度こくんと頷き、ノーヴェは彼を許した。
 そして顔を上げ、どこか物欲しそうな眼差しを向ける。
 

「じゃあ……条件」

「なに? なんでも聞くよ。ノーヴェが許してくれるなら」

「……本当に? 嘘つかない?」

「俺はノーヴェに絶対に嘘なんてつかないよ」

「……」


 青年の真摯な眼差しと言葉を、乙女は上目遣いで図るように、じぃ、と見つめる。
 しばし黙考を続けた後、ノーヴェの桜色の唇は、静かに開かれ……爆弾を投げつけた。


「じゃあ――今からうちに行ってお父さんに挨拶してもらおっかな」

「え、ちょッ!?」


 突然の事に驚き、彼は思わずイスを揺らして仰け反った。
 家に行って親に挨拶。
 すなわち、つまり……そういう意味で。
 いきなり恋人にこんな事を乞われて驚かぬ男などいない。
 そういう挨拶には相応の手順や間というものがあるのだ。
 戸惑う青年。
 だが、ノーヴェはそんな彼の姿をじっと見つめると、破顔した。


「ふふ、嘘だよ。いきなりそんな事したらみんな驚いちゃうし……あたしだってまだ心の準備できてないし」


 まるで悪戯が成功した子供のように、ノーヴェは微笑した。
 普段からかわれている分の意趣返しという意味もあっただろう、少女の笑みは嬉しげだ。
 そこにはもう、先ほどの怒りも切なさもない。
 愛する乙女のちょっとした悪戯心に、青年は自分がからかわれた事も忘れたかのように、つられて笑みを浮かべた。
 これでおあいこ、という事なのだろう。
 この世の誰より大好きな少女を泣かせた対価としては軽すぎるくらいだ。
 

「ありがとう、ノーヴェ」

「べ、別に……お礼言われるほどのことじゃないよ」

「そういうところも含めて、ありがとうだよ。それじゃあ、そろそろ注文する?」

「あ、うん……そうだね」

「今日は俺のおごりだから、好きなだけ食べていいよ」

「いつもおごられてる気がするけど……」

「そうだな。でも言いたかったから」

「……そ、そっか」


 少女は恥じらいと嬉しさを、青年は愛おしさと優しさを以って、場には和やかな空気が満ちた。
 その後二人は丸一日たっぷりとデートを楽しみ、幸せな時間を満喫した事は言うまでもない。



 しかし。
 余談ではあるが、その晩も二人の間にアッチのほうの進展はなかったそうだ。
 歯がゆき事は純愛すぎる男女関係に他ならぬなり。



続く。

112ザ・シガー:2010/12/30(木) 00:56:45 ID:rBC9YlQg
投下終了。
これで自分が鬼畜でないと分かったであろう。



しかしあれですね、うん……女の子を泣かしたりする話はゾクゾクするね!(正に鬼畜

113 ◆6BmcNJgox2:2010/12/31(金) 18:15:49 ID:3PkjI5To
凄い久しぶりなんですけど、年末年始とは何の関係も無い内容の短編を一本書きたいと思います。

・欝
・微エロ
・ユーノ主役

114ユーノ ストリップ劇場へ行くでござるの巻 ◆6BmcNJgox2:2010/12/31(金) 18:17:44 ID:3PkjI5To
 無限書庫司書長ユーノ=スクライアには幼き頃からの密かな夢があった。
それはストリップ劇場に行く事である。ストリップ劇場は女性の踊り子が衣服を脱ぎながら踊る
との事だが、ユーノにはそれが一体如何程の物なのか子供の頃からずっと気になっていた。
無論子供の時点ではそんな物を見に行けるはずが無い。

 しかし今は違う。ユーノも立派な大人である。故に意を決してストリップ劇場へ足を運ぶ
決意を固めていたのであった。

 だが問題が無いわけでも無いのも事実。何しろストリップ劇場である。もしもそういう所に
足を運んでいると言う事が知人に知れたりしよう物ならばユーノは確実に笑い者にされてしまうだろう。
クロノならば絶対面白がって周囲に言いふらす。そんな事になればユーノは破滅だ。

 故にユーノは知人に知られない様に注意深くストリップ劇場へ向かい、チケットを購入して入場するのだった。

 やっと劇場内の席に座って後はショーが開始されるのを待つだけ…と思いきや、ここで案の定ユーノは
知人に見付かってしまうのである。しかも相手は女性。男の知人に知られるならともかく、女性とあっては
確実にユーノはスケベ男認定は必至である。だが…ここから少し違っていた。

 そもそもその女性は一体何処にいて、何処からユーノの存在を知ったのかと言うと…
それは舞台の上。何と『彼女』はストリップ劇場のストリップダンサーになっていたのだった。

 これはユーノにとって大ショックだった。ユーノにとって幼馴染でもある友人の『彼女』が
まさかこんな所でストリップダンサーをしているなんて…何か悪い夢であって欲しかった。

 『彼女』は幼少の時点で既に優れた魔導師の才を発揮していた。それは『彼女』に直接
魔法を教えたユーノが一番良く分かっている。ユーノでも使いこなせなかった強力なデバイスを
使いこなし、強力な魔法を次々にマスターするのみならず、世界の存亡に関わる様な大きな事件の
解決にも貢献した彼女の姿にユーノも嫉妬どころかむしろ興奮していた。

「彼女はきっと歴史に残る大魔導師になる!」

 ユーノはそう確信していた。これは確実に歴史に名を残せるレベルの逸材だと。

 その後ユーノ本人は魔導師としてでは無く、司書としての道に進む事になったのだが、
『彼女』はますます魔導師としての腕に磨きをかけ、エリート街道まっしぐら…と思っていたと言うのに…
現実は非情。一体何処で道を間違ったのか、『彼女』はストリップダンサーになってしまっていた。

 ユーノが『彼女』の顔を見間違えるはずが無い。しかも『彼女』の首には昔ユーノが送った
デバイスがアクセサリーとして下げられている。これは他人の空似でも何でも無く間違い無く彼女だ。

「クロノ…キミの言った事は正しかった。やっぱりこの世界はこんなはずじゃない事ばかりだよ…。」

 ユーノは泣いた。『彼女』が鼻息を荒くさせている大勢の男達の前で衣装を一枚一枚脱ぎ下ろし、
豊満に育った乳房を揺らしながら卑猥な踊りを披露していく姿にユーノは涙するしか無かった。

 一体彼女に何があったのか、ユーノはそれが知りたかった。あんなに凄い魔導師だった『彼女』が
何故こんな所でストリップダンサーをやっているのか…

 『彼女』も客席にユーノがいる事に気付いているだろう。しかし、動揺する素振りを見せる事無く
平然と卑猥なポーズを取り、音楽に合わせ踊り続ける。時には舞台に観客を上げて乳房を揉ませる
なんて事もやっていた。その様がユーノには自分自身が刃で切り裂かれるかの様に苦しかった。

 確実に歴史に名を残す事が出来る程の優秀な魔導師になると信じていた『彼女』が
ストリップダンサーとなってその肢体を男達に対し見世物にしていた。その余りにも非情すぎる
現実にユーノはショーが終わるまで…いや終わった後もしばらくの間涙を流し続けていた。

「一体何があったんだ? 何かあるなら…せめて僕に相談位して欲しかった…。」

 後で『彼女』の楽屋を訪ねてみる事も一度は考えたが、結局ユーノはそうする事無く
ストリップ劇場を後にした。

 『彼女』はその後もストリップダンサーとしてその美し肌を人目に晒し、豊満な乳房を揺らして淫らに踊り続ける。

 END

115 ◆6BmcNJgox2:2010/12/31(金) 18:21:03 ID:3PkjI5To
高校時代の先生が「昔はストリップ劇場に行くのが男としてのステータスだった」とか言ってました。
でも自分はそういう所に言った事はありませんし、そういう事をやってる建物とかも見た事ありません。
だからハッキリ言って想像とかイメージで書いてます。

あとこれ書いてる時に、SM女王様パターンとかも思い付いてしまったんですけど書くかは分かりません。
それでは失礼いたします。

116名無しさん@魔法少女:2010/12/31(金) 18:41:33 ID:YK0G.AKI
おお?

なんかオチが来ると思ったら読み手に想像を任せるパターン?
まあ、ユーノが魔法を直接教えた相手なんて一人しかいないから分かりきったことかもしれないが。

117名無しさん@魔法少女:2010/12/31(金) 20:01:32 ID:n0ZQ3q0o
「…と言う夢を見たんだ」
「少し、頭冷やそうか……」
であってほしいと切に願ったよー

でも、フェイトなら潜入中の捜査員と接触するために、
いかがわしい類のショーガール的なことする機会もあるかも。

118名無しさん@魔法少女:2010/12/31(金) 21:11:45 ID:ucEeYs46
>>117
>でも、フェイトなら潜入中の捜査員と接触するために、
>いかがわしい類のショーガール的なことする機会もあるかも。
ゴルゴ13な感じで妄想した

119ヤギ使い ◆/N.6sIekC6:2011/01/01(土) 11:35:27 ID:rQYu0ClQ
新年一発目行っても良いっすか?
ネタはエリキャロの15〜18禁(導入はなし)
NGはコテハンなどで。
正午前に落とす予定です

120ヤギ使い ◆/N.6sIekC6:2011/01/01(土) 12:02:22 ID:rQYu0ClQ
『スイートタイム』

ベッドにキャロを下ろすと、そのままエリオはキャロの唇を奪う。
「んっ」
それに応えるように、キャロはエリオの首に腕を廻す。
「んんっ」
お互いの気持ちを伝え合うように、二人は深いキスをする。
「っは…」
離れる二人の間に銀の橋がかかり、プツリッと途切れる。
「エイッ」
「キャッ」
エリオはキャロを後ろから抱きしめ、そのまま後ろへと倒れ込む。
「エリオくん、ちょっ、キャッ」
エリオに声をかけようとしたキャロだったが、エリオは服の中に手を潜り込ませ
ると、キャロの両胸の突起を指で摘む。
強弱と緩急をつけたエリオの愛撫がキャロの体温を徐々に上げていく。
徐々に突起が硬さを持ち始めたのを感じたエリオは、片方の手を乳房の下へとず
らし、新しい刺激を与えていく。
「んっ、んっ」
的確に感じるところを愛撫され、キャロは少し声を漏らす。
乳房、脇腹ときて、エリオの手はスカートの中へ侵入し、キャロの秘部にたどり
着く。
パンティの下に潜り込んだエリオの指がキャロの草原をかき分け、隠れている真
珠を摘むと、キャロは瞬時に体を強張らせる。
エリオはそのまま指の腹で真珠を撫でまわす。
「ふぁ…はふぅ…」
真珠への強弱の効いた愛撫に、キャロの吐息が熱を帯びてくる。
「キャロ」
エリオはそう言うと、キャロの首筋にキスをし、そのまま耳たぶを唇で挟む。
耳への新たな刺激と同時に、キャロは体の奥から沸き上がるものを感じる。
その影響で体の感覚がより強くなっていくせいで、キャロは急カーブを描いて快
楽の頂きへと押し上げられていく。
「だっめ…エナ…ッジドレッ……しちゃ」
「ダメ、エナジードレインしちゃ」と言いたかったキャロだが、あまりの快感に
呂律が回らない。
エナジードレインによってリンカーコアを活性化させられる事で、キャロの性感
は激しく敏感になっていた。
足の指はクッと縮こまり、太股はピクピクと痙攣する。
そして……
「アッ!!」
エリオの指が止めとばかりに真珠をキュッと摘むと、短く声を漏らしたあと、ビ
クンッと背中を反らせ、エリオに倒れ掛かるようにキャロは絶頂を迎えた。



「エリオ、キャロ、いるかぁ?」
不意に入ってきたアルフからの音声通信に、それまでピンクな世界に居た二人は
慌てて衣服を直して通信を開く。
「ど、どうしたの。アルフ?」
「な、何か用?」
「急なんだけど、こっちに来れるか?大晦日の宴会するんだが。リンディママか
ら移動の許可はもらったってるから」
「うん、行く」
「はい、行きます」
そういって二人は頷く。
「OK。じゃ、二人ともシャワーを浴びてからおいで。特にキャロ、首筋にくっ
きり跡が残ってるぞ」
その言葉に、キャロはバッと首筋に手をやり、エリオは視線が泳ぐ。
「まぁ、仲が良いのは良いことだ」
そう笑って、アルフは通信を切るのであった。

おわり

121名無しさん@魔法少女:2011/01/01(土) 18:28:07 ID:TwczyyvM
シガー氏の純愛ものキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
GJっすw

>>120
ばかな!中出し本番がないだと!?
謀ったなヤギ使い ◆/N.6sIekC6!!

アルフ「あとでザフィーラにしてもらおっと♪」

122名無しさん@魔法少女:2011/01/02(日) 03:05:02 ID:7X5jQNuU
性生活を知られたキャロの恥じらいを想像するだにたぎりまする

123名無しさん@魔法少女:2011/01/02(日) 03:36:15 ID:U3U9csfQ
久々に肉食じゃないキャロを見た気がする……GJ!

124野狗 ◆NOC.S1z/i2:2011/01/03(月) 00:30:53 ID:JyayV.OM
みなさん、明けましておめでとうございます。
今年もよろしゅうに。

というわけで、私の新春一発目の投下です。
三レス分です。
タイトルは「泡沫」 非エロ。

125野狗 ◆NOC.S1z/i2:2011/01/03(月) 00:31:36 ID:JyayV.OM
 つかつかと、ラボから培養庫へと続く廊下を歩くスカリエッティ。

「ウーノ、ガジェット製造ライン3から6までの起動準備を。それから、第二次製造分ガジェットの最終チェックは予定通り明朝0700より開始する」

「最終チェック準備はできています。それから、明日はノーヴェ、ウェンディ、ディエチの定期検診の予定ですが」

「スポンサーからは何か?」

「表向きは何も。加えてドゥーエからの連絡もありません」

「では我々の予定に変更はない……ああ、いや、定期検診にはセインも加えてくれ。時間のある内に前倒ししておこう」

「調整します。助手はいつも通りでよろしいですか?」

 手伝うのはクアットロ、あるいはウーノかチンクになる。

「ああ。それからもう一人だ」

「もう一人……ですか?」

 ウーノはスカリエッティの言葉を繰り返すと、振り返って視線を背後に向ける。
 
「……お手伝い」

 スカリエッティの予備の白衣を拝借し、裾をずるずると引きずりながらついてきているのはルーテシアであった。

「ドクターの……お手伝い」

「ふむ。なかなか将来有望な助手だよ。そうは思わないかい? ウーノ」

「そうですわね」

 ウーノは思わず微笑んでいた。
 ぶかぶかの白衣を被るようにして、真剣な顔で歩いているルーテシアの姿はとても愛らしい。

「きっと、いい助手になりますわ」

「ふふ、どうだい? ルーテシア。君はついに、私の最高の片腕にお墨付きを得たようだよ」

「……頑張る」

126野狗 ◆NOC.S1z/i2:2011/01/03(月) 00:32:18 ID:JyayV.OM
「それは心強いね」

「……ドクター?」

「なんだい? ルーテシア」

「……手は、二つあるの」

「ああ、それがどう……」

 どうしたんだい、と言いかけて、スカリエッティは笑う。

「そうか。ウーノが片腕なら、君は残った片腕というわけかい?」

 頷くルーテシア。

「その意気や良し、だよ。まったく、君には驚かされるよ」

 そして、その姿を見ている眼鏡、もとい視線が二組。 

「何をやっているのかしら、あのお嬢ちゃんは」
 
 三人のいる通路には、非常用の監視カメラが設置されている。
 管制室でそのモニターを眺めているのはクアットロ。そして彼女に従うようにディエチが。
 いつものように上から目線の口調だが、ディエチには微妙なニュアンスがわかる。
 今のクアットロは、苛ついているのだ。

「あんな所で遊んでいるなんて、ドクターのお邪魔じゃないのかしら。困ったモノだわ」

「ルーテシアお嬢さまは、ドクターを手伝っているんだよ」

「お手伝い?」

「うん。ウーノ姉さまがそう言ってた」

 ウーノ、ドゥーエ、トーレ。この三人姉さまの名前を出せばクアットロは静かになる。なんだかんだ言っても、クアットロも姉に真っ向逆らったりはしない。

127野狗 ◆NOC.S1z/i2:2011/01/03(月) 00:32:54 ID:JyayV.OM
 あとは、場合によってはチンクの名前も有効だろう。
 ディエチの発見した、クアットロ操縦法だった。

「お嬢さまが手伝うくらいなら、私が手伝った方が効率良いわよねぇ? ディエチちゃん」

「クアットロは、忙しいから。ドクターも気を遣っているんだよ」

「ドクターが? この私に」

「うん。ドクターはクアットロのこと、ちゃんと見てるから」

「それなら……別に……その……いいんですけれど……」

 あまりにも希少な、この場にノーヴェやウェンディ、セインがいれば卒倒しそうなクアットロの反応。これを知っているのは三人姉さまとチンク、そしてディエチだけ。
 さらに、間近で見られるのはディエチだけ。なかなかにレアなのだ、デレたクアットロ、略してデレットロは。

「だから、私たちはこっちの作業を続けよう」

「そうねぇ。ディエチちゃんもたまには良いこと言うわ、ドクターの期待に応えるべきよねぇ」

 いそいそと、モニターから離れるクアットロ。
 ディエチはそれに従うように歩を進めようとして、一旦足を止め、モニターに目を向ける。
 そこには、いつの間にかルーテシアを真ん中に挟んで歩いているドクターとウーノが。
 ルーテシアは、両手をそれぞれ繋いで歩いている。

「まるで……」

 言いかけて、ディエチは口を噤む。
 ナンバーズである限り、きっとそれは許されないだろうから。
 だから、ウーノにとってもそれは夢。
 ドクターにとっても。
 勿論、ルーテシアにとっても。
 けれど……夢を見ることは出来る。それがわずか一瞬でも。
 
「ディエチちゃん、行くわよ」

「うん。今行くよ」

 ディエチはクアットロへと歩く。もう、足は止めない。
 クアットロとは違った意味でディエチは、ウーノを少しだけ羨ましく思っていた。

128野狗 ◆NOC.S1z/i2:2011/01/03(月) 00:33:39 ID:JyayV.OM
以上、お粗末様でした。
うん。なんかこういう風景を書いてみたかったんだ。

129名無しさん@魔法少女:2011/01/03(月) 01:53:25 ID:gji2WtTM
>>128
乙です。デレットロ可愛いよデレットロ

130名無しさん@魔法少女:2011/01/03(月) 02:27:45 ID:QIwC4oVc
GJ
悪党共のひと時の暖かい夢……敵も人間ってところが見えてよかったです。

13169スレ264:2011/01/03(月) 21:13:55 ID:76hBPNQY
業務連絡です。
遅くなりましたが107スレの保管完了しました。
職人の方々は確認お願いします。

132名無しさん@魔法少女:2011/01/03(月) 21:23:50 ID:IsP0hXaI
>>131
いつもお疲れ様です

133名無しさん@魔法少女:2011/01/03(月) 21:43:36 ID:ANO0v8dI
>>131

  
つ旦~ お茶どぞ

134名無しさん@魔法少女:2011/01/03(月) 23:20:20 ID:Yvl95knQ
>>131
いつもありがとうございます

135名無しさん@魔法少女:2011/01/04(火) 03:26:02 ID:fPrmmaro
>>131
乙バスターです

136名無しさん@魔法少女:2011/01/04(火) 18:33:39 ID:oziJ/oQM
オリキャラとはやての小説を書こうと考え中なんだが、エロはあった方が良いのかない方が良いのか・・・。

137名無しさん@魔法少女:2011/01/04(火) 18:52:51 ID:KViPimCs
注意書きさえしてくれりゃどっちゃでもよろし

138名無しさん@魔法少女:2011/01/04(火) 19:04:18 ID:bMPSoQ2A
ないよりはあった方がいい

139名無しさん@魔法少女:2011/01/04(火) 21:52:14 ID:ao1Zmadw
おぉ、はじめて自分のSSが保管された。

140ザ・シガー:2011/01/05(水) 01:15:47 ID:fsMbr/Iw
はっぴーにゅーいやー!
新年あけましておめでとう&スレ保管乙。
めでたいついでに新年一発目の投下いきます。

以前連載したギンガがヒロインのSS『ギンガの恋路』の番外編、エロ、カルタス×ギンガ。

141ギンガの恋路:2011/01/05(水) 01:16:31 ID:fsMbr/Iw
ギンガの恋路外伝 会議室只今使用中!


「……はぁ」


 麗しき艶やかな唇より、物憂げなため息が漏れた。
 しなやかな白い指はもどかしげに絡み合い、彼女の視線は熱を帯びている。
 ブラウンの制服に包まれた女体は男の欲望をそそる為に生まれたかの如く、その起伏の激しさと柔らかなラインは艶めいていた。
 身じろぎの度に揺れる深い青の長髪は、蕩けるような甘い香りを漂わせている。
 だが、彼女の整った顔立ちに輝く碧眼は寂しげな色を宿していた。


「……はぁ」 


 その日何度目か分からぬため息を吐き、彼女は、ギンガ・ナカジマという少女は眼差しを向けた。
 陸士108部隊の隊舎オフィスにおいて、ちょうど自分の左斜め前方にいる男に向けて。
 彼の名はラッド・カルタス、ギンガの上司にして先輩、かつ……彼女の恋人だった。





 ギンガ・ナカジマが同じ部隊に所属するラッド・カルタス二等陸尉と恋仲になり、そろそろ半年以上が経とうとしていた。
 最初は手を繋ぐだけでも恥じらいを感じていたが、ギンガとて人の子である。
 恋と言う名の熱、愛と言う名のスパイスは二人の仲を加速させ、体と心を深く交わらせて愛し合う回数も増えていった。
 最初こそ痛みと恥じらいを感じたギンガだが、慣れてしまえばその深く甘美な味わいに陶酔した。
 自慰くらいはした事はあったが、愛する男の手で性感帯を開発されていくのとでは天と地ほどの差がある。
 デートの約束などした日には、床の上でカルタスと交わる事を想像して子宮が燃えるように熱を帯びる事さえあるのだ。
 自分は淫乱ではないか。
 そう考えて羞恥心が疼く事もあるが、仕方がないと割り切っている。
 この世界でギンガが淫らに咲き乱れるのは、彼ただ一人なのだから。
 それでも構うまい、と。
 だからこそ今、ギンガは辛くてしょうがなかった。
 なにせここしばらくの間、彼と仕事の都合でろくに逢瀬を重ねていないのだ。
 

「……はぁ」


 再びため息を吐き、視線をカルタスに向ける。
 彼はギンガの煩悶など知りもせず、顔を自分のデスクに向けていた。 
 好きな相手が同じ職場というのも考え物だ。
 四六時中顔が見れる分、欲求不満が余計に煽られる。
 カルタスの顔を見ている内に、ギンガは体が火照っていくのを感じた。
 いけない……。
 そう思い、顔を横に振って邪念を払おうとする。
 お預けを喰らっていた彼女の艶めく女体は、愛欲を求めて今か今かと燻っている。
 一度意識してしまうと、一気に火がついてしまう。
 理性を働かせ、必死に体の芯で燃える欲求を抑えようとするギンガ。
 深く深呼吸し、新鮮な酸素で冷静な思考を保つ。
 と、そんな時だった。


「ギンガ」


 耳元で聞きなれた声。
 愛おしい声音。
 目を開けて、視線を向ける。
 そこには彼女を悩ませている青年が、不思議そうな顔で立っていた。
 

「カ、カルタスさん!?」

「どうした、顔が赤いけど。具合でも悪いのか?」

「い、いえ……別に、私は……」


 心配そうに、彼が手をそっと肩に触れた。
 このまま彼に思い切り抱きしめて欲しい。そんな背徳を帯びた妄想さえよぎる。
 職場で何を考えているのかと、理性は自身を責める。
 ギンガはその場で立ち上がり、彼の手を振り払うと足早に歩き出した。


「ギンガ?」

「ちょ、ちょっとお手洗いに行ってきますッ」


 言うや、逃げるようにギンガは駆けて行った。





 女性用トイレに入るや否や、ギンガは個室に入って思い切りドアを閉め、即座に鍵を掛けた。


「はぁ……はぁ……」


 便座に腰掛け、口から荒い吐息を漏らす。
 体の芯が熱い。
 久しぶりに身近で感じた彼の声、触れた手から感じた熱、そしてかすかに漂った体臭。

142ギンガの恋路:2011/01/05(水) 01:17:16 ID:fsMbr/Iw
 その全てがギンガ・ナカジマという雌を内側から燃え上がらせていた。
 もう……我慢なんてできない。
 彼女のしなやかな指は、まるで麻薬中毒患者がドラッグを欲するように、虚ろに震えながらも自分の服に這う。
 ぷつん、ぷつん、と、外されていく上着のボタン。
 上着をはだけ、ブラウスのボタンも外され、彼女の大きく豊かに実った乳房が揺れる。
 ギンガの髪の色に良く合う、淡い青色のフロントホック式のブラジャー。
 大きな渓谷を作る胸の間でホックを外せば、雪のように白い肌とその頂点で可憐に咲く桃色の蕾が現れた。
 さらに手は上着だけでなく下半身にも向かう。
 ホックを外し、ファスナーを下ろし、スカートを足首まで下げる。
 ブラと合わせた同じ色調のショーツもずり下げた。
 脱いだ下着に、つぅ、と粘り気のある液体が糸を引いていた。
 彼女の秘所は既に、しっとりと湿り気を帯びていた。


「あぁ……」

 
 ろくに愛撫もされていないというのに濡れる、自分のはしたない体にギンガが思わず恥じらいの声を漏らす。
 だが、いかに恥らおうと、もはや止まる事はできなかった。
 まず白魚のような指がたわわな乳房に這い、力を込めて揉みしだき、先端の肉豆をつねる。
 

「んぅッ」


 瑞々しい唇から漏れる、快感に耐える声音。
 久しぶりに慰める自分の体は、予想以上に感じやすい。
 胸だけでこれなら……。
 恐る恐る、もう一方の手が濡れた茂みを掻き分けた。
 くちゅり、と音を立て、ギンガは指を蜜壷に挿し込む。
 濡れた媚肉は指をすんなりと受け入れ、だが同時にキュッと締め付けて肉ひだを絡めた。


「はぁ!」


 今度は声を我慢する事はできなかった。
 雄を受け入れる為の粘膜は、途方もないくらいの甘い電気をギンガの脳髄に送っている。
 久しぶりに味わう快楽。
 理性など、もはやあってないようなものだった。
 誰かが来るかもしれないという懸念すら考える事もできず、ギンガはより深く自分を慰める。
 強く胸を揉み、柔らかい乳肉を揺らしながら乳首をキュッとつねり上げた。


「むねぇ! ああぁ……きもち、いぃ……乳首、こんなに……」


 たぷたぷと揺れる胸を持ち上げ、ギンガは自分の胸の先にある桃色を見る。
 そして迷う事無く、ちろりと舌で舐めた。
 じんじんと痺れるような快感が走り、思うままに胸を揉み、乳首を舐める。
 そうすれば下では秘裂から大量の蜜が溢れた。
 洪水と化した雌穴に深く指が抉り込み、ぐちょぐちょといやらしい水音が響く。
 一本では飽き足りず、もう一本指を挿し込むギンガ。
 膣を掻き分け、中の感じるポイントを半狂乱で擦り上げる。
 さらに親指はその上にある最も感じる肉の宝珠に触れ、悦楽のボルテージは嫌が応にも昂ぶっていった。


「あぁああ! いぃ……きもち、いい……職場なのに、こんな、クリいじって……わたしぃ」


 神聖な管理局の職場の、その手洗いでかような淫蕩な行為に耽る。
 その背徳感が背筋をゾクゾクと駆け上る。
 蕩けた瞳に、もはや理性の光はない。
 行き着く果てを目指し、ギンガは深く、激しく、慰めの行為に堕ちた。
 入れられるだけ深く指を媚肉に挿しいれ、口に運んだ乳首にかりっと歯を立てる。
 そしてとどめに、陰核を指で強く押しつぶした。


「んぅぅ! はぁああ!」


 びくん、と、ギンガの体は一瞬硬直し、そしてすぐ弛緩した。
 求め続けた絶頂に、彼女の体からだらりと力が抜ける。
 愛液をたっぷりと溢れさせ、漂う甘酸っぱい雌の香り。
 だがようやく達したというのに、ギンガの瞳には悦びよりもどこか虚しい色があった。


「……なにやってるんだろ、わたし……」





 絶頂に達しはしたが、終わってみれば虚しかった。
 自分一人で登り詰められる快楽など高が知れているし、なによりカルタスへの恋しさは結局満たされない。
 何ともいえない後味のまま、ギンガは身づくろいをしてトイレを後にする。
 その時、再び聞き覚えのある声が彼女に投げかけられた。
 

「やあギンガ。遅かったね」


 トイレを出入り口で、ギンガを呼び止めたのは誰あろうカルタスだった。
 彼の眼差しに、ギンガは身を竦ませた。
 カルタスの瞳は、まるで獲物を見つけた猛禽類のようにギラギラと輝いている。
 己に注がれる視線に身動きを止められているうちに、いつの間にかギンガの目の前に彼は歩み寄っていた。
 そして、唐突にカルタスの手が伸びる。


「ひゃ! な、何するんですか!?」


 彼の手が、ギンガの右手の手首を掴んだ。

143ギンガの恋路:2011/01/05(水) 01:17:52 ID:fsMbr/Iw
 突然の事に驚くも、カルタスは恋人の反応など無視してその手を引き寄せる。
 そして、おもむろに彼は少女の右手の指先を顔に寄せたのだ。
 さらに何を思ったか、鼻を鳴らして指の匂いを嗅ぎ始める。
 ギンガの背筋が凍る。
 右の指は先ほど己の媚肉を掻き分けていたという事実が記憶を過ぎった。
   

「ギンガ」

「は、はい……」

「トイレで、何してた?」


 静かな声音だが、その響きの中には有無を言わさぬ迫力があった。
 ギンガの目が泳ぐ。
 真実など、言えるわけがない。
 

「べ、別に何も……ひゃ!」


 言葉で繕おうとした瞬間、指にぬるい湿り気が纏わり付く。
 見れば、彼の舌がギンガの指を舐めていた。
 それも、先ほど彼女の秘裂を掻き乱していた指だ……。
 さっきまで膣を抉り、愛液に濡れていた指が、彼に舐められている。
 そう思うと、鎮火した筈の愛欲の炎が再び子宮で燃え上がる。
 責めるような彼の眼差し。
 そして言葉。


「正直に言えギンガ。こんないやらしい匂いさせて、何してた?」


 看破されているのは、もう明白だった。
 もはやギンガに抵抗などできない。


「オ……ニー……です」


 蚊の鳴くような小さな声の呟き。
 だがカルタスはその瞳を嗜虐に染め上げ、さらに責めた。


「聞こえないな」

「オ……オナニーして、ました……」

「もっとはっきり言え」

「オ、オナニーしてましたッ!」


 顔を真っ赤に染め上げ、ギンガは涙目になって白状した。
 だが、その瞳にあるのは羞恥だけではなかった。
 潤んだ彼女の目には、しっかりと被虐の陶酔がある。
 愛する男に屈服させられ、辱められる快感。
 内に潜むマゾヒズムの炎が燃え上がり、ギンガの背筋をぞくぞくと悦びが駆け上る。
 恋人として何度も体を交わらせ、カルタスはとっくにギンガの中にあるマゾの素質を見抜いていた。
 恥ずかしい言葉を言わされて蕩けた顔をしている恋人の姿に、彼の目がギラギラと光る。
 

「ギンガ、向こう行くぞ。会議室……今空いてるからな」


 カルタスの言葉に、ギンガは静かに頷いた。





「きゃっ!」


 会議室のドアを開けるや否や、ギンガは目の前にあった机の上に投げ出された。
 上体を机上に伏せ、尻を突き出したその姿はそれだけでも男の淫心をそそらせる痴態。
 さらにギンガと言う極上の雌がするともなれば、嫌が応にもカルタスは昂ぶる。
 彼は後ろ手に会議室のドアに鍵を掛けると、襟元のネクタイを緩めて一気に引き抜く。
 ギラついた目が獲物を捉え、ギンガの手首が後ろにねじられて抑えられた。
 何事かと思えば、彼女の細い手首はカルタスのネクタイで縛られていた。
 

「カ、カルタスさん、何を……」

「何って、決まってるだろう? オシオキだよ。神聖な職場でいやらしい事をしたんだから、当然だろう?」


 唇の端を吊り上げ、嗜虐的な笑みと共に告げるカルタス。
 彼の告げたオシオキ、という言葉に、ギンガは体の芯をぞくぞくと悦びが駆け抜けるのを感じた。

144ギンガの恋路:2011/01/05(水) 01:19:45 ID:fsMbr/Iw
 貞淑で慎ましい理性の下に隠された被虐の淫心が、拘束と共に燃え上がる。
 彼女の潤んだ瞳、そのエメラルドの輝きの奥にマゾヒズムの疼きを見たカルタスは、より笑みを深めた。
 こうなればもう二人とも止まれない。
 後は、ひたすら肉欲の深みまで堕ちるだけだ。


「あぁ……」


 思わず艶やかな声が漏れた。
 カルタスが後ろからギンガを抱き寄せた拍子に、彼女の肉付きの良い尻に腰の凶器が押し付けられたのだ。
 服越しでも分かる。
 硬く、大きく、熱く、脈打っている。
 こくり、と、ギンガは唾を飲み込んだ。
 早く欲しい。
 彼の肉の凶器で貫かれて、メチャクチャに掻き乱されたい。
 そう考えるだけで股ぐらの茂みが濡れ、頬が桜色に紅潮した。
 だが彼はそんなギンガの爛れた欲求をよそに、ゆっくりと服を剥ぎ始める。
 ボタンを一つずつ丁寧に外し、上着を、そしてブラウスを脱がす。
 後ろで手首を縛られているので自然と半脱ぎになるが、むしろそれが扇情的ないやらしさを増していた。
 露になる青い下着に包まれた二つの豊かな膨らみ。
 カルタスは後ろから手を回すと、下着越しにその柔らかな乳肉を掴んだ。
 まるで実った果実をもぎ取るかのような容赦のなさ。
 

「んぅッ」


 だが、痛みより快感の方が勝る。
 重量感を確かめるように下から持ち上げ、指を深く沈みこませてその柔らかさを確かめる。
 彼の指が胸をまさぐる度にじわじわと広がる甘い刺激に、ギンガは息を切らして身をよじった。
 ぱちん、とホックが外され、下着まで剥がれればいよいよ白い肌まで晒される。
 さらに強くなる愛撫。
 何度も何度も、乳肉を味わう男の指。
 いつしか一方の手は名残惜しげに柔い肉を離れ、下へ向けて這い進む。
 引き締まった下腹部をなぞりつつ尻を撫で、カルタスの手は邪魔な衣服に喰い付いた。
 スカートのホックとファスナーを外し、その下に秘されていた尻を曝け出す。


「……」


 言葉もなく、男の眼差しが釘付けられた。
 たっぷりと柔らかい肉を纏いながら、キュッと引き締まった極上の肉感。
 男なら誰しも抱きたいと思い描く最高の雌の体だ。
 やんわりと撫でれば、柔らかくも弾力に富んだ感触が手のひらに返って来る。
 何度触っても飽きる事のない、素晴らしい感触だ。
 もう一方の手ではたわわな巨乳を揉み、残る手で尻を撫でる。
 しかしそれでも足りぬと、彼は顔をギンガの髪に埋めた。
 甘い、まるで熟れ切った果実のような香りがする。
 ギンガの香りだ。
 深く息を吸い込み、鼻腔を駆け抜けるその芳香に酔い痴れる。
 自然と舌は少女の耳に這い、唇がうなじに吸い付いた。


「ひゃぁ!」


 耳に響く愛らしい声。
 聞いただけでカルタスの股の間で肉の凶器がより硬度を増した。
 もっとその声が聞きたいとばかりに、彼は尻を撫で、乳首を捻り、首筋に何度もキスをする。


「んぅ……はぁ……ああぁぁ」


 手を縛られた少女は少しの抵抗も許されず、そのもどかしい快楽に翻弄された。
 欲しいのはもっと深く激しい快感だというのに、一向に彼はそれをくれない。
 まるで生殺しのような愛撫だけで決定的な行為がないのだ。
 首筋を舐められるぞくぞくとした快感に身を震わせながら、ギンガは蕩けきった眼差しで彼に哀願する。


「あ、あの……カルタスさん……するなら、ちゃんとしてください」


 荒い息を吐きながらそう乞う眼差しは、淫靡の極みだ。
 潤み、とろんと蕩けた瞳。
 頬を染めた美貌に、力なく下がった眉尻も相まって、男心をそそらずにはおかない媚態である。
 だが、その懇願を前にしてカルタスは嗜虐的な笑みを浮かべるばかり。
 彼はギンガの耳を甘噛みしつつ、耳元で囁いた。


「ダメだな」

「そ、そんなぁ……」

「言っただろう? オシオキだって。しばらくお預けだ、我慢しろ」

「や、やぁ……ちゃんと、してください。こんなの、我慢できな、ひゃぁん!」


 言葉を言い切るより先に、唐突な快楽がギンガの背筋を駆け巡った。
 ぐちゅり、と湿った音。
 先ほどまで尻を撫でていた彼の指が、湿った下着越しにギンガの秘所をなぞっている。
 それも、一番感じる肉豆は避けて、秘裂をゆっくり触るのだ。
 そして指は下着の端にかかり、するりと脱がせていく。
 青い下着に糸を引く雌の淫液。
 漂う女の香り。
 会議室の中に、淫蕩な匂いが満ちていく。
 膝下まで下着を脱がせると、カルタスは意地の悪そうな笑みを浮かべて指を再び濡れそぼったクレバスに這わせた。

145ギンガの恋路:2011/01/05(水) 01:20:55 ID:fsMbr/Iw
 湿った茂みに触り、入り口をつぅとなぞる。
 ときおりくちゅくちゅと音を立てて弄るが、決して挿入はしない。
 さらに胸や耳への愛撫まであるともなれば、そのもどかしさはあまりにも狂おしい。
 決して絶頂へは至れぬ快楽の責め苦に、ギンガは身をよじり甘く鳴いた。


「あぁぁ……こんなの、いやぁ……ちゃんと入れてください! 犯して……カルタスさんの、はやくいれてくださいッ」


 普段なら決して口に出さぬようなあられもない台詞。
 綺麗な瞳いっぱいに涙を溜め、だらしなく唾液の筋を唇から垂らしながら懇願する愛する少女の様に、カルタスもいよいよ辛抱できなくなる。
 股ぐらではその男根が雌を欲して憤っていた。
 ぺろりと舌先で唇を舐め、カルタスはいよいよメインディッシュを喰らう気になった。
 

「やれやれ、じゃあ、そろそろしてやろうか」


 言葉と共に後ろから押し倒し、ギンガの体を会議机の上に投げ出す。
 硬い机の上で潰れる柔らかい乳房。
 さらりと広がる青い髪。
 突き出された尻と物欲しそうにひくひくした膣口がいやらしい。
 ごくりと唾を飲んでその絶景を見つつ、カルタスはズボンのファスナーを下ろした。
 下着をずらせば、隆々といきり立った肉の凶器が現れる。
 できれば全部脱ぎ去ってしまいところだが、もはやギンガも自分もその時間すら我慢できない。
 むっちりとした尻肉を力強く掴み、狙いを付ける。
 くちゅ、と先端が触れ。
 そして……一気に貫いた。


「はぁああああんッ!!」


 会議室の篭った室内に響き渡る甲高い嬌声。
 ギンガのしなやかな肢体が硬直し、痙攣し、そして弛緩した。
 たった一度の挿入で彼女は絶頂に達したのだ。
 柔い媚肉を掻き分けられ、最奥の子宮口を突き上げられる。
 その快楽のなんと甘美な事か。
 肉の悦びに溺れた雌は、目を蕩かせ、瑞々しい唇からだらしなく唾液を一筋垂らして陶酔する。
 だがその余韻に浸る間などない。
  

「ひぃうう!?」


 先ほどの絶頂に震えるギンガの体が跳ねた。
 膣を掻き分ける肉の凶器がより深く、激しく雌を責め立てる。
 一度達して敏感になった体に刻み込まれる悦楽に、少女は甘い声で鳴いた。


「ま、まってぇ……まって、くだひゃぃ……わたし、いまイったばっかりれ……ふぁあん!」


 上手くろれつの回らなくなった口で必死に乞おうとしたが、その声はすぐにまた嬌声になってしまった。
 大きな手で尻肉を固定し、カルタスの肉根が強烈な一撃を膣に見舞ったのだ。
 後ろから上に抉りこむのではなく、膣の天井、下腹の方に目掛けて突き下げられ、Gスポットを含めた膣壁が盛大に擦られる。
 今までとは違う性感帯への刺激はほとんど不意打ちとなり、ギンガの女体をまたも絶頂が駆け抜けた。
 こんな短時間に二度も達したのは初めてで、快楽が深すぎて頭がどうにかなりそうだった。
 膝をがくがくと震わせ、雌は陸に打ち上げられた魚のように身をよじる。
 机上に千々と乱れた髪の上で、ギンガは甘く荒い吐息を漏らしながら振り返る。
 助けを乞うような眼差しをカルタスに向けたが、それは逆効果だった。


「……」


 無言で、カルタスは唾を飲み込んだ。
 涙で潤んだ、色欲に蕩けきった翡翠の眼差し。
 桃色の唇から漏れる官能的な吐息。
 着崩れた制服から覗く肉感的な女体。
 男根を締め付ける媚肉のわななき。
 その全てが自分のものなのだ。
 これに我慢ができる男などいるわけがない。
 手を置いたギンガの桃尻を強く掴み、カルタスは力の限り腰を突き上げた。
 

「んはぁぁ!」


 何度聞いても飽きる事のない甘く蕩けた声を上げ、雌の体がしなる。
 突く度に変化を以って締め付け、肉ヒダが絡みつく蜜壷。
 ただ締め付けがきついだけではない、男を狂わせる極楽。
 背筋を貫く快感の奔流に、カルタスは歯を食いしばって耐えた。
 油断すると数回挿入しただけでも射精しそうになる。

146ギンガの恋路:2011/01/05(水) 01:21:27 ID:fsMbr/Iw
 ギンガの秘所とは、それほどに名器だ。
 だがもっと長く快感を味わいたいし、彼女をもっと喘がせたい。
 何より年上で、なおかつ男の自分には矜持がある。
 だからこそ彼は、白濁をぶち撒けたい衝動を意思で捻じ伏せて愛する雌を責め続けた。


「ら、らめぇ……ひぁああ! ま、また……また、イっひゃうぅ……そんな突いたら、はぁうう!!」

「なんだ、またイくのか? まったく、ギンガは本当に淫乱だな」


 淫蕩に咲き乱れる雌を思うままに貫きながら、カルタスは酷薄な笑みと共に言葉責めでギンガの羞恥心を煽る。
 被虐性癖を刺激され、また一段と秘所から蜜が溢れて肉棒を締め付けた。
 ぬめりを帯びた肉穴を、男は容赦なく抉り、何度も突く。
 強すぎる快楽に身を震わせながらギンガは振り返り、この情交が始まって以来見せる事のなかった理性の眼差しを向けた。


「だ、だって……」

「ん?」


 媚肉を貪りながらカルタスが視線で問うと、少女は頬を快楽以外のもので紅潮させ、告げた。


「カルタスさんと、最近できなくて寂しかったから……嬉しくて」


 涙交じりの瞳と声が、自分に向けて切ないくらいの愛おしさを向けてきた。
 男に貫かれ、愛欲に乱れ狂いながら告げたとは思えぬほど可憐なその言葉。
 カルタスは思わず胸が詰まる。
 爛れた肉欲の中に湧き上がる恋しさと愛おしさ。
 尻肉を掴んでいた手が細くくびれた腰に伸び、抱き寄せる。
 そして首筋と耳元に顔を寄せて、言葉を返した。


「ああ……俺もギンガを抱けなくて寂しかったよ」

「……カルタス、さん」
  

 後ろから抱きついたカルタスに振り返るギンガ。
 眼差しが交わったかと思えば、次いで唇が触れ合う。
 絡み合う舌と舌。
 お互いの唾液を飲み込み、淫らに求め合う激しい口付け。
 下の結合部もいよいよもって激しさを増す。
 先ほどまではギンガの性感帯を探りながらしていた突き上げも、今ではほとんど本能の赴くままに力の限り押し込んでいる。
 腰が動くたびに飛び散る愛液、ぶつかり合う腰と腰。
 柔らかい肉の穴を、硬い肉の棒が獣性のままに抉った。
 わかる。
 お互いにもうすぐ達するというのが理解できる。
 

「ギン、ガぁ……」


 腰に回した片方の手で抱き寄せ、もう一方の手で乳房を揉みしだきながらカルタスが呻くような声を漏らした。
 突き出す腰がギンガの尻を打ち、肉棒で容赦なく彼女の最奥を抉りこむ。
 精子を欲してパクついた子宮口に刺さる亀頭。
 あまりの快楽に、ギンガは目の前が白く霞むほどだ。


「はぁあああッ!! だめ……もう、イっちゃぅ……また、すごいイっひゃうぅ……!」

「俺もだ……そろそろ出すぞ! どこがいい? どこに出して欲しい? 尻か? 顔か? それとも……」

「なか……中にください! きょう、だいじょうぶですから……んぅ! カルタスさんのあついのぉ……ぜんぶちょうだい!」
 

 中に出して欲しいという乞いに、もはや理性に掛かっていた安全装置は全て解除された。
 たっぷりとした重量感の乳房をわし掴み、汗に濡れた乳肉の感触を思う存分に味わいながら、ギンガの肢体を抱き寄せる。

147ギンガの恋路:2011/01/05(水) 01:22:06 ID:fsMbr/Iw
 耳への甘噛みと共に突き出される腰の突き。
 絶頂寸前の硬直しきった肉棒が、雌の性感帯をめちゃくちゃに掻き乱した。



「んはぁああ! だめぇ……もう……イくぅ……イっひゃぅううう!」


 腕を拘束されたギンガは、愛する男の責めに身をよじり、一段と甘く蕩けた声で鳴いた。
 絶頂に達して、びくんと強く痙攣し、硬直する雌の肢体。
 痙攣しわななく媚肉は一層強く雄を締め付ける。
 もはやカルタスも我慢の限界だった。


「う、ぐぅお!」 


 獣の如き呻きと共に爆ぜる欲望。
 びくびくと肉棒が震え、放たれる白く濁った粘液。
 子種の汁が脈動と共に放たれ、ギンガの一番深い部分を満たしていく。
  

「あぁぁ……で、てるぅ……カルタスさんのせいし……」


 快楽に蕩けきった瞳と声で、ギンガは恍惚に溺れた。
 求め続けた愛する男との情交。
 その果てに、体を満たす深い快楽の余韻と熱。
 体を芯から溶かすような精液の温かさに、安息が広がった。
 繋がった彼が抱き寄せる。
 振り返れば、熱い思慕に満ちた瞳がギンガを射抜く。


「ギンガ……」

「カルタス、さん……」


 見詰め合う時間は一瞬。
 お互いの名を呼べば、後は深く濃厚な口付けの時間が訪れる。
 唇を重ね合わせ、舌と舌がぴちゃぴちゃと淫靡な水音を奏でて絡み合う。
 ギンガとの甘いキスを味わいながら、カルタスは視線をちらりと会議室の壁掛け時計に向けた。
 時間はちょうど昼休み時。
 まだ終了までには少し時間がある。
 それまでに後どれくらいギンガの体を貪れるか考えながら、彼は名残惜しげに唇を離した。
 二人の間にかかる唾液の橋を見つつ、視線をギンガに戻す。


「まだ、いいか?」


 何をか、など愚問である。
 愛と肉欲に満ちた彼の眼差しと問いに、ギンガはこくんと頷く。
 そうすれば、再び秘められた部屋の中で雌の鳴き声が響き渡った。
 熱く甘い会議室での睦み合いは、まだ始まったばかりだった。 



終幕。

148ザ・シガー:2011/01/05(水) 01:25:04 ID:fsMbr/Iw
投下終了。
やっぱギン姉はエロだね、いいね、素晴らしいね。
彼女が淫乱ドM誘いうけなのは正義。
異論は認める。


あと司書様、大変恐縮なのですが……短編扱いで保管されてる『•ギンガとカルタス、夏日和』と『•ギンガさんの不機嫌・カルタスさんの謝罪』もこのギンガの恋路シリーズの番外編で入れてもらって良いでしょうか?
改めて見直すと、ギンガとカルタスが恋愛関係になってるのが前提なので、こっちに入れた方が自然に思えまして。
あつかましいお願いしてすいません。

149名無しさん@魔法少女:2011/01/05(水) 01:36:34 ID:x6Viibso
シガー氏GJ!!

年明け一発目から濃厚なエロさだwww

150名無しさん@魔法少女:2011/01/05(水) 07:55:46 ID:Wc/uGH4I
空気読まずに新年初ツッコミ

>>135
バスターって、打ち砕く、とか、討伐する、みたいな意味あるのよ?
…乙を打ち砕くって、どんな意味になるのか

151名無しさん@魔法少女:2011/01/05(水) 15:08:29 ID:trZIAPJI
>>148
GJ ガチエロは正義
でも誘い受けだけじゃなくて腕ちぎられたのをさりげに根に持ってて
隔離施設でチンク姉をうりうりしちゃうギンガさんもイイと思うんだ・・

152名無しさん@魔法少女:2011/01/05(水) 16:22:00 ID:/bVKRPMY
>>151
収容された妹達を次々と調教もとい更正していくギンガ先生イイよね

>>150
キン肉バスターはキン肉マンを打ち砕く技ではないだろう?

153名無しさん@魔法少女:2011/01/05(水) 21:21:37 ID:Ks9jBSmQ
そういえばカルタスも数の子達の更生教官?みたいなのをやってたよな
どっかで「頼れるお兄さん」として慕われてるとか見た記憶が

カルタス&ギンガコンビで数の子更生(性的な意味で)教育実習?

154名無しさん@魔法少女:2011/01/05(水) 22:49:06 ID:XwV9llPw
とりあえずこれだけは言わせてくれ

おいカルタス、お前に本物の暴力というものを教えてやる

155名無しさん@魔法少女:2011/01/05(水) 23:18:16 ID:4uJoVeRM
>>153
たしか保管庫にそんなのあったな

156名無しさん@魔法少女:2011/01/06(木) 20:16:08 ID:gsbQY5ho
最近のは保管されとらんのかい?随分前から停止状態みたいだが

157名無しさん@魔法少女:2011/01/06(木) 20:19:35 ID:8sl0681Q
>>156
>>131

158名無しさん@魔法少女:2011/01/06(木) 22:09:22 ID:F7hS8eck
>>154
何やってるんスか、森○さん?(なのはにおける)○次さんの中の人的に
考えると本命はティアナかアルトかシグナムじゃないんスか!?

159名無しさん@魔法少女:2011/01/06(木) 23:01:15 ID:TGpk6oPE
>>158
いやだってカルタスの中の人柿原さんだし・・・




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