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【場】『黄金原駅』 その3

1ようこそ、『黄金町』へ:2015/07/06(月) 19:20:24
北:メインストリート(商店街)
南:ネオンストリート(歓楽街)
西:黄金港


    郊外
                     ┏┛
                   ..┏┛
    ┌┐           ┏┛黄金川
  ┌┘ │     ┌――┐ 
  │  │ ┌――┘   │   
  └┐┌ .│      ┌┘ 
  ┌┘ ―┘      │
―┘          ┌┘   ◎ショッピングモール
―┐ H湖     ┌┘   ┌┐
  │      ┌┘   .┌ ..│ 
   ┐     │    ┌ ┌┘     住宅街
   │    │   ┌  │
    ┐   │  ┌  ┌..       黄金原駅
     │  └─┘┌―      ┏ ━■■━ ━ ━
  ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ┛
       │      └―┐黄金港  繁華街  
       └┐   ┌――┘
 ─────┘   └――――――――――――

     太 平 洋


――――――――――――――――――――――――――――――――――
前スレ
【場】『黄金原駅』 その2
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2小角 宝梦『イル・ソン・パティ』:2015/07/06(月) 20:32:36

           タタタ

「ううむ……」

近所の人から頼まれて、猫を探す小角だ。
この辺りにいるとかいないとか聞いたのだが……

「まいったなあ……」

右手には猫じゃらし。

         ディアストーカー
服装はいつも通り、鹿撃帽にインバネスコート。

            サン    サン

・・・・暑い。

3ようこそ、名無しの世界へ…:2015/07/06(月) 20:48:14
>>2
「あのう」
「すいません」
「ちょっといいですか?」


小角に真上から声が掛けられた。

4小角 宝梦『イル・ソン・パティ』:2015/07/06(月) 21:51:02
>>3

「む……」

「なんだい――」

            「……ん?」

答えてから気づいたが、方向がおかしい。
……上とは?

(な、なんだか悪い予感がするぞ……)

「……ひ、人さまの頭の上に、立つのはだなぁ。」

そう言いながら、上を見る。

5ズナームカ『プリンス85』:2015/07/06(月) 22:04:29
>>4
声に反応し、小角は上を向いた。
すると、金色の髪の少年がひとり、
大きく目を見開いた顔で小角のことを『見上げて』いた。

小角の上に位置している筈の少年が『小角のことを見上げて』と書いたのは間違いではない。
金色の髪の少年は、小角の真上で宙に浮いた巨大な岩のようなものの上に
天地を逆にして『立って』いたのだ。
それは、絵にすると大体こんな感じだった。





    ■■■
   ■■■■
  ■■■■■
   ■■■■
    ■■■
     \)
       )
      O

     O 
     人 ←小角
     〉 
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄




「珍しいものを持ってますね」
「それは何ですか?」

小角の顔を『見上げ』ながら少年は質問してきた。

6小角 宝梦『イル・ソン・パティ』:2015/07/06(月) 22:13:05
>>5

「うっ、うわっ……!!?」

               ペタ

尻もちをつく小角。
丸い目を大きく見開き、その『少年』を見る。

       ゴシ

目をこする。

「う、ううむ……夢ではないらしい。
 これかい? これは猫じゃらしだが……」

手のそれを見た後、再び視線を少年へ。

「き、きみこそ、ずいぶんと珍しいものに乗っているじゃあないか……」

「い、いったいなんなんだ、それは。
 まさか、『スタンド能力』……なのか?」

やや警戒しつつ、質問を返す。

7ズナームカ『プリンス85』:2015/07/06(月) 22:30:54
>>6
目をこすって改めて見てみたが、
やはり見間違いなどではなく、少年は岩の塊に乗って宙に浮いている。


「猫じゃらし」
「へぇ」
「初めて見ました」

大きく目を見開いて猫じゃらしを見つめながら少年が呟く。
それと共に、少年の乗った岩は高度を下げて、ちょうど少年の頭が
尻もちをついた小角の手元(の猫じゃらし)の正面に来る位置まで降下してきた。
それは、絵にすると大体こんな感じだった。





   ■■■
  ■■■■
 ■■■■■
  ■■■■
   ■■■
    \)
      )
  O  O 
 ノ(ヘヘ
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


「『スタンド能力』?」
「何ですか? それ?」
「初めて聞く言葉だ」

猫じゃらしをまじまじと見つめながら少年が応えた。


「これは『星』ですよ」
「おれの住む、『プリンス85』という名前の『星』です」

8小角 宝梦『イル・ソン・パティ』:2015/07/06(月) 22:45:15
>>7

「ね……猫じゃらしを見たことがないのか。
 というと、きみは……外国から来たのかい?」

「いや、外国にも猫じゃらしはあるか……ううむ。」


         ビクッ

       「わ……」

(お、降りてきたぞ……
 いったいなんなのだ、これは。)

少し後ずさる。

「す……スタンド能力じゃあないのか。
 す、スタンドは……超能力のことだ。
 まあ、知らないのも無理はないかな。」

猫じゃらしはともかく、こちらは知らなくて当然の言葉。
……しかし、スタンドじゃないとすれば、一体――

            「ほ……星!?」

「オホン……ほ、星だというのか? ……ば、ばかな。
 たしかに、見た目は星のようだが……ううむ……
 し、しかしだぞ。星にしては、ずいぶん小さすぎやしないか。」

『プリンス85』をまじまじと眺める。
小さいとか以前に、地球の中にもう一つ星があるのも変な話だ。

9ズナームカ『プリンス85』:2015/07/06(月) 23:02:29
>>8
小角は『プリンス85』をまじまじと眺めた。
大きさはコンテナほどで、表面は土に覆われている。
概ね球形をしているが、部分的に盛り上がって『山』のようになっている箇所もある。
そして上の方をよく見てみると高さ2mほどの『バオバブの木』が何本か生えていることに気づいた。


「『星』ってのはこの宇宙には沢山あります」
「その中には大きいものだけじゃなくて小さいものもあります」
「おれの『プリンス85』もそうです」
「『小惑星』ってやつです」


さも当然といった様子で少年が応えた。


「ところでこの猫じゃらし」
「これは何に使うものなんですか?」

少年がまた新たな質問をしてきた。

10小角 宝梦『イル・ソン・パティ』:2015/07/06(月) 23:11:10
>>9

「な、なるほど、小惑星かぁ……
 うう、そう言われれば反論できないね。」

人工的な建造物にも見えない。
しかし自然物にも思えない……

(ううむ……やはりスタンドではないのか?
 彼はスタンドという言葉を知らないのかもしれないぞ。)

「……ん? 猫じゃらし?
 これはだね、猫と遊ぶのに使うんだよ。」

軽く振ってみせる。

「猫はこれがやけに好きで、振ると喜ぶのさ。ふふん。
 ……まあ、今日は遊ぶために持っているのではない。」

知識を披露する喜びを感じるが……
そう、今日は目的がある。

「探している猫がいてね。頼まれたんだ。
 なにせ、ほら、わたしは探偵だから。」

つまり、猫さがしだ。
……言ってから、彼は探偵を知らないのでは? と気づいた。

11ズナームカ『プリンス85』:2015/07/06(月) 23:19:17
>>10
「へー、猫がこれを好きなんです?」
「それは知らなかった」
「なるほど」
「ためになるなー」

小角の回答に、少年は感心したように呟いた。


「……探偵?」
「探偵ってのは何です?」

そして案の定、少年はまた新たな質問をしてきた。

12小角 宝梦『イル・ソン・パティ』:2015/07/06(月) 23:32:26
>>>11

「ふふん……」

        ドヤ…

静かに口角を吊り上げる小角。
知性をアピールできた。

「探偵は……」

「……ううむ、一言で言うのは難しいね。
 まあ、簡単に言えば、真実を見つける仕事かな。」

受け売りなのだが――まあ、それで正しいだろう。
いろんな探偵はいるが、その一点はまず、共通だ。

「それに、困っている人を助けたりもするかな。」
「とても、格好のいい仕事さ。」

小角は笑みを浮かべ、頷く。
……それにしてもだ。

「しかしきみ、ほんとにどこから来たんだい?」

あまりに謎な存在だ。
少なくとも、普通の生まれじゃあなさそうだが。

13ズナームカ『プリンス85』:2015/07/06(月) 23:40:35
>>12
「おれがどこから来たか? ですか?」
「えーと」
「さっきまではあの辺にいました」


そう言いながら少年は『空』を指さした。


「昨日はもうちょっとあっちの方にいましたね」

そう言って今度は指をほんの少し斜めに傾けた。
指のさす方には依然として青い空があるばかりである。




「探偵は真実を見つける仕事ですか」
「困っている人を助けたりもする」
「なるほどなー」
「……………」
「……『真実』?」
「『真実』ってのは、何ですか?」

14小角 宝梦『イル・ソン・パティ』:2015/07/06(月) 23:49:34
>>13

指をさすのにしたがい、見上げてみた。一面の空。

         サン   サン


「……??」

太陽がまぶしい。顔を下ろす。

「う、うう……どういうことなんだ?
 つまりきみは、空を漂って生きている……のかい?」

この星――『プリンス85』は空を飛べるようだ。
なるほど、空の暮らしも可能……なのか?

「なんだか気の遠くなる話だなあ。
 ……真実? 真実っていうのは、うーむ……」

顎に手を当てる。

「……本当のこと、って意味だね。
 探偵は本当のことを見つけるんだ。」

なんとなく、こう、弱い説明になってしまった。
が、言葉の意味と言うのはなかなか難しい。

「まあ、わたしは知性派だが……
 わたしの言うことがすべて真実かと言うと、そうとは限らないわけだ。」

そう付け加えておく。

15ズナームカ『プリンス85』:2015/07/07(火) 00:05:23
>>14
「そうですね」
「普段はもっと高いところにいます」
「こんなに下まで降りてきたのは結構久しぶりです」


そう言いながら少年は自分の足元に手を伸ばし、
そこに生えていた一輪の『薔薇』を摘みとった。

 ムシャ

「もぐもぐ」

そしてそのままその『薔薇』を食べた。


「ごくん」
「……なるほどー。本当のこと、ですか」
「本当のことを見つける」
「…………」
「『本当のこと』ってのは、目に見えないですよね?」
「目に見えないものを、見つけようとしてるってことですか?」

少年はまた新たな質問をしてきた。

16小角 宝梦『イル・ソン・パティ』:2015/07/07(火) 00:23:23
>>15

「それは……すごいなぁ。
 不便はないのかな? なにせ、食べ物とか――」

      「あっ」

 ムシャ

「バラを……な、なるほど。
 『プリンス85』のバラは食べられるのかぁ……!」

食糧自給ができるのは安心だ。

「……ん? あ、ああ、真実か。
 そうだね、目に見えないこともある。」

「まあでも、探偵の見つける真実は目に見えるものも多いかな。
 たとえばだけど、事件の犯人がだれか――とか、そういう……」

「……うう、説明が難しいな。」

小角自身、完璧に理解できてはいないからだ。
目に見えないものもある、だがそれだけでもない……

17ズナームカ『プリンス85』:2015/07/07(火) 22:04:55
>>16
「『真実』は『本当のこと』で」
「『真実』は『目に見えるものもある』」
「なるほど」
「そういうことですか」
「ためになるなー」

悩む小角をよそに、少年は一人で納得したようだった。


「ところで」
「あなた、さっき『猫を探してる』って言ってましたね?」
「よかったら」
「コイツに乗せてあげましょうか?」

                   プリンス85
そう言って、少年は自分が立つ『 星 』を指さした。

「地面を歩いて探すより」
「高いところから探したほうが」
「見つけやすいんじゃないです?」

18小角 宝梦『イル・ソン・パティ』:2015/07/07(火) 22:26:19
>>17

「うーむ……ま、まあ……
 そういうことでいいのかなぁ……」

少しひっかかりが残る。
……が、どうなるものでもない。

「わたし以外にも聞いてみてもいいかもしれないぞ。」

そう付け加えた。
幅広い意見は大切だ。

     ・ ・ ・そして。

「ん? ああ、言ったとも。
 この辺りで見かけたと聞いたのだが――」

            「……なにっ!」

少年の提案にますます目を丸くする小角。
まさか、これに乗れるとは……

「そ、それはだね……もちろん、上から探す方が早いだろうけど……
 ……だ、大丈夫かなきみ。これ、二人で乗っても落ちたりしない?」

フシギな乗り物だが、落ちたら大惨事なのは明白だ。
おそるおそる、少年に問いかける。

19ズナームカ『プリンス85』:2015/07/07(火) 22:49:28
>>18
「大丈夫ですよ」
「おれの『星』は頑丈ですから」
「『星』の上にゾウを乗せて」
「そのゾウの上にまたゾウを乗せたって支えますよ」

                プリンス85
そう言うと、少年を乗せた『 星 』は縦方向にぐるんと180度回転し、
少年の立つ位置を上方向に変え、そこから降下して着地。底部を地面に付けた。
それは、絵にすると大体こんな感じだった。





         O
         ノ|)
          <し
         ■■■
        ■■■■
   O   ■■■■■
   人    ■■■■
   〉     ■■■
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


「そこから足を前に出して足の裏を『星』に付けて下さい」
「そうすれば『星』の上に立てます」

プリンス85
『 星 』の上から少年がそう言葉をかけてくる。

20小角 宝梦『イル・ソン・パティ』:2015/07/07(火) 23:30:56
>>19

「なるほどな……それならば、安心かな。
 わたしも、猫も、象よりはずっと軽いし。」

(振り落とされたりも心配だけど、ま、まあ……さすがにそれはないだろう。)

          グルン

「……な、なんとも不思議な光景だ。」

            ゴク

降りてきた『プリンス85』の迫力に、息をのみつつ――

             「……ええいっ。」

コートの裾を軽く押さえ、言われるがまま足を着けてみる。
これで、無事に『移民』できる――のだろうか。

「……おほん。ちなみに、きみ……
 象を乗せたことが、あるのかい? やはり海の向こうで、だろうか?」

出来たなら、気になったことを聞いてみる。
象はその辺にホイホイいる動物でもない。

21ズナームカ『プリンス85』:2015/07/07(火) 23:44:53
>>20
意を決して小角は『プリンス85』に向かって足を突き出した。


  ――グルッ


その瞬間、小角の平衡感覚が急激に変転した。
『前方に落下する』ような奇怪な感覚――――その直後、
ちょうど前に突き出していた足の裏が『プリンス85』の地表面を踏みしめ、
小角は転倒は免れた。
そして、小角は『プリンス85』の地面に対して垂直に、
並びに地球の地面に対して『水平に』立つことが出来た。


「上手く乗れたようですね」
「では、出発しましょう」

少年がそう言うと、二人を乗せた『プリンス85』は地面から浮かび上がり、
ゆっくりと上昇し、高度を上げていく。




「ゾウを乗せたこと、ですか?」
「ないです」
「あくまで、想像です」

22小角 宝梦『イル・ソン・パティ』:2015/07/08(水) 00:11:48
>>21

「そ、そうかね。
 ……お、おおっ、上がっていく……」

            フワ

              「なんだか不思議な気持ちだ。
               けれど、あまり怖くはないな……」

浮遊感――は、あまりない。
小角は浮遊していないからだ。しかし高度は上がっていく……

「ううむ、すごいね、これは。
 見たまえ、人が小さくなっていく。」

「……あ、ああいや。
 きみはいつも見ている光景か。」

『地面』に手をついて、駅を見下ろす。
……小角にとっては、あまりにも異常な体験だ。

「そ、そうかね。象はないか。
 ふふん、私としたことが、少し舞い上がっているらしい。」

そして――肝心の猫さがしだ。
口を動かしながらも、視線を俯瞰した駅周辺に走らせる。

            スス

「……む?」

――と、小角の目が動くものを捉えた。

23ズナームカ『プリンス85』:2015/07/08(水) 00:23:11
>>22
小角の目が動くものを捉えた。
若干遠くてよく見えにくいがどうやら猫のようだ。


「ああ、あそこに猫が一匹いますね」

小角の声に反応して同じ方向に目を向けた少年がそう言った。
どうやら小角より幾らか視力が良いようである。


「近づきましょう」

少年がそう言うと、『プリンス85』が90度向きを回転させ、
小角の立つ位置を下方向に、小角の頭が地球の地面に向く形になった。


「このまま接近して猫をあなたに向かって『落とし』ます」
「手を上げて待ってて下さい」

『プリンス85』は地上の猫のいる位置に向かってゆっくりと降下していく。
まるで頭上から地面が降ってくるような奇妙な光景が小角の視界に広がる。

24小角 宝梦『イル・ソン・パティ』:2015/07/08(水) 00:36:21
>>23

「う……うむ。猫だ。
 きみはかなり目が良いね。」

言われてみればわかる。
まちがいなく――猫そのものだ。

「よし、たのむよきみ。
 ……なんだか変な絵面だなあ。」

両手を上に上げ、待機する小角。
降りていく『プリンス85』。

「わっ、わ……」

(ぶ、ぶつかったりしないだろうな……!?)


          ニャー

猫の頭上から迫る小角。
小角の頭上から迫る猫。

まるでUFOキャッチャーだが……

「よいしょっ……」

             ギニャー

上手いこと小角の手が、白い猫を捕まえた。

25ズナームカ『プリンス85』:2015/07/08(水) 00:54:24
>>24
少年の言葉に従って、両手を上げて待機する小角。
そのまま猫の真上から降下していく『プリンス85』。
そして、猫まであと数mというところまで接近したところで、

  ――ヒュッ

突如、猫が地面から浮き上がり、
小角の上げた手に向かって落ちるように飛び込んできた。
恐らく、先ほどの小角と同じく、掛かる重力の方向が変化したのだろう。


         ギニャー


そして小角の手が思い描いたとおりに白い猫を捕まえた。
それは、絵にすると大体こんな感じだった。




         O
         ノ|)
          <し
         ■■■
        ■■■■
       ■■■■■
        ■■■■
        ■■■
         \ノ
           | ←小角
         「○〉
          猫
         
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


「やりましたね」

少年がそういうと、『プリンス85』はまたもぐるっと90度回転し、
小角の立つ向きが最初と同じように地球の地面と平行になるような角度で回転を止めた。


「その場で思いっきりジャンプしてみてください」
「そうすれば重力の掛かる方向が変わって地面に降りれます」

26小角 宝梦『イル・ソン・パティ』:2015/07/08(水) 01:02:20
>>25

「や……やったっ!
 やっと捕まえたぞ、きみ……」

小角の手には、確かに猫がいた。
違う猫とかそういうのもなく、依頼通りの猫だ。

「……いやはや、きみのおかげだよ。ありがとう。
 ああ、ええと……名前を聞いていなかったね。」

「わたしの名は小角。
 小角 宝梦(おづの ほうむ)だ。よろしくね。」

         ニャー
             ニャー

猫を抱き寄せて確保する。
もがく猫。

「ジャンプ? ……こうかな。」

          ピョンッ

力いっぱい地面を蹴り、跳ねる。
流石に、もう少年を疑うことはない。

27ズナームカ『プリンス85』:2015/07/08(水) 01:12:39
>>26
猫を抱きかかえたまま小角はその場で力いっぱい地面を蹴って跳んだ。


    ピョンッ 
        ――グルン

50cmほどジャンプしたところで、上下の感覚が変転するのを感じた。
そして、そのまま地球の重力に従って落下し、地面に両足を付け、着地した。

「小角宝梦さん、ですか?」
「どうも」
「おれの名前は『ズナームカ』です」


『ズナームカ』と名乗った少年は、小角が降りたことを確認すると、
『プリンス85』を回転させながら小角の頭上へと浮遊してきた。
ちょうど、最初に会ったときと同じように、互いに相手を『見上げる』位置で静止した。
それは、絵にすると大体こんな感じだった。




    ■■■
   ■■■■
  ■■■■■
   ■■■■
    ■■■
     \)
       )
      O

     O 
     人猫
     〉 
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄




「ところで」
「猫が捕まえられたので、もうその猫じゃらしはいらないですよね?」
「よかったらそれ、おれにくれません?」

小角の顔を見上げながら、ズナームカはそう言った。

28小角 宝梦『イル・ソン・パティ』:2015/07/08(水) 01:18:46
>>27

        ――グルン

「うわっ……!!」

               シュタ

「……と、と。
 ふう、地球だなあ。」

       ニャー  ニャー

「こら、おとなしくしたまえ。
 ……ズナームカくんか。改めてよろしく。」

猫を抱いたまま、再び見上げる。
帽子がずり落ちそうなのを直しつつ。

「……む? ねこじゃらしか。
 そうだね、お礼と言っては何だが……」

           ヒョイ

猫じゃらしをさしだす。

「よかったらどうぞ。
 きみの好きに使いたまえ。」

笑みを浮かべる。

29ズナームカ『プリンス85』:2015/07/08(水) 01:26:27
>>28
小角は笑いながら猫じゃらしを差し出し、
ズナームカは相変わらず何かに驚いてるかのような目を大きく見開いた顔でそれを受け取った。


「ありがとうございます」
「これは良い物をもらった」
「得したな-」

そう言いながら満足気に手にした猫じゃらしをぶんぶんと降ってみせる。


「じゃ」
「おれはこれで失礼します」
「さようなら」
「小角宝梦さん」


そう言うと、ズナームカを乗せた『プリンス85』はゆっくりと上昇し、
そのまま空の向こうへと飛んでいった。

30小角 宝梦『イル・ソン・パティ』:2015/07/08(水) 01:36:22
>>29

「ああ。さよなら、ズナームカくん。」

「猫じゃらしはちぎれやすいから、気をつけて。」

              ヒラヒラ

手を振って見送る。
遠ざかっていく『プリンス85』……

「ううむ、不思議なやつだった。
 ……また会うことはあるだろうか?」

          ニャー

             フシャーッ

「あっこら! 暴れるのはよせ!」

小角もまた、猫と格闘しながら去った。

31卯月悠紀『S・S・I・S』:2015/07/09(木) 23:04:10
「にょろーん」

駅前のベンチに座りながら、両頬に手を当てて行き交う人波をじーっと観察している。
この人通りの多い場所で、とある人物を探しているのだ。

32卯月悠紀『S・S・I・S』:2015/07/10(金) 23:04:33
>>31

「むむぅ、なかなか見つからないのれす」

去った。

33目黒真実『ディバイン・ゼロ』:2015/07/14(火) 00:19:32
駅前広場。


  ポッポッポッ ポッポッポッポッ


   クックルー クックルー  ポッポッ


プラスチックで出来た青いベンチに、寝っ転がっている者がいる。
体型からして、おそらく女だろうか…

ベンチの前には、鳩が何羽も集まっている。


   グースカ ピースカ
            ポッポッポッ クックルー

34淵川『マントリック・ミューズ』:2015/07/14(火) 21:29:43
>>33
ベンチに寝転ぶ目黒に、ふいに陰がかかる。
いつ現れたのか、緑髪に濃い色のスーツを着た男が、
ベンチの背の向こうに立ち、寝転ぶ目黒を見下ろしている。

「…………」

もし目黒が目を開いたなら、
無表情な男と目が合うだろう。

35目黒真実『ディバイン・ゼロ』:2015/07/14(火) 22:54:30
>>34
女は、目を開、…開け、 …開き、 開か…

  …開いているのか!? 既に!?薄目なのか!?
    それともやっぱ閉じているのか!?     不明!まったくの不明!


   クルッポー
  
    *鳩が淵川を見上げた。「ナンダテメー」といった雰囲気を放っている。



薄汚れたベンチ寝っ転がり女は

「――― くぁ゛〜〜‐――  」

  鳴き声をあげた。寝言なのだろうか?もしやこれは君へ話かけているのだろうか?


おや、何故だか雀も集まってきた。

チュンチュン

36淵川『マントリック・ミューズ』:2015/07/14(火) 23:07:04
>>35
鳩に無言で視線を返す。

「…………」

そのまま『目黒』の顔に手を伸ばし……

バシ バシ

頬を数度叩いた。

37目黒真実『ディバイン・ゼロ』:2015/07/14(火) 23:14:55
>>36
バシ バシ

 衝撃で、女の服のポケットから、『雑穀』が零れてきた。
鳥たちは落ちてきたアワやら麦やらに群がっている…

「がぁー」
「もう食べきれませんやめてください」

女はハッキリとした発音でそう言った。

…もっと大きな衝撃を与える必要がありそうだぞ。ベンチ寝っ転がり女は『寝ている』ようだ…

38淵川『マントリック・ミューズ』:2015/07/14(火) 23:22:24
>>37
「何がだ?」

目黒の寝言(?)に律儀に答えを返し、暫く待つが、
当然返事はなく……

「…………」

バシ! バシ!  ドガッ!

まだ少し、頬を叩いてはいたが、
すっと立ち上がってベンチを蹴り上げる。

39目黒真実『ディバイン・ゼロ』:2015/07/14(火) 23:33:28
>>38
> ドガッ!

「ぎゃァっ」

 バサバサバサバサバサ バサ   ポポポッ ポッ
   大きな音に仰天したのか、鳩が周囲に散らばっていった。


「……… 何しやがるんですか」

 「夢に出てきたんですよォ、大振りのパフェえ〜」

 
寝っ転がりながら、淵川へと話しかける…

   「――――貴方」「知り合いでしたかネ」「忘れっぽいので――」


「原稿はもうちょっと待ってて」
「ではおやすみなさい」

40淵川『マントリック・ミューズ』:2015/07/14(火) 23:39:37
>>39
「それはすまなかった。
起こすつもりは無かったんだが」

しれっと言い、目黒を見下ろしたまま喋る。

「私の名前は淵川陸という」
「初対面だと記憶しているが」

「ここに住んでいるのか?」

真顔で、少しズレたことを問いかける『淵川』。


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