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【ミ】『ヨハネスブルグの明星』 その1
1
:
『語り部』
:2015/06/05(金) 00:13:53
『ヨハネスブルグの虹』専用スレッド。
関連スレ:
【ミ】『黄金町の夕闇』 その1
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/netgame/9003/1313768626/
【ミ】『黄金町の夕闇』 その2
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/netgame/9003/1421852015/
595
:
『小角 宝梦は火種となる』
:2015/11/09(月) 00:39:17
>>594
(紫)
「『耳』のいいフストゥルが一番。
『嫁』の情報を得たルンクスが二番。
来るべきか迷った、オレたちが三番手。
待てば他の連中も押しかける。決着を急ぐ必要がある」
紫は空から、フライスを追う。
校舎の壁には、いまだ大量のチンパンジーがひしめいている。
特に、壁の穴は厳重に見張られているようだ。
これでは、紫には戻りようがない──
ビュオ オオオ
強い吹き下ろしの風が、校舎を叩く。
猿の群れが一斉に縮こまり、壁にしがみつく・・・・
ボン!
ボボ!ボボボ
ボボボ! ボン!!!
ボ ボ ボ ボ
次の瞬間、チンパンジーの頭が、一度に炸裂した。
『一頭残らず』・・・・『例外なく』、だ。
血まみれになった壁と地面に、次々と降り注ぐ死骸の雨。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・行くか」
フライスは平然とした表情のまま、
スタンドで壁に取りつき、軽々と壁の穴へ向かう──
>>592
(高遠)
愛川に激を飛ばしながら、
高遠はチンパンジーの投擲に対して、身をもって盾になる。
『クレモンティーヌ』は『踊り』を主体とするスタンド。
相手のリズムに合わせる性質がなく、防御には不向きと言えるが──
『キッ!』
ビュ
キィン!
一匹の投げた礫を、優雅に突き出した腕で弾いて見せた。
やはりリズムは読めていない・・・・そこまでの知能はない。
だが、チンパンジーはもう一匹おり、
ビュ!
──ほぼ同時に、投擲を繰り出していた。
こちらは流石に防ぐべくはない。
高遠の脇を抜け、カバの口へと石が飛ぶ。
>>593
(小角)
事態は急速に悪化している。
エイノーに懇願する小角だが、自身の無力さはいかんともしがたい。
自分のなすべきことを、小角は継続する。
>【ルンクスの病院近くの拠点は、松前総合病院周辺、具体的には半径50m以内に存在する】
ルルル・・・・
──『YES』。
エイノーの放った熱気が、わずかにだが流れてきた。
サウナもかくやという温度だ。そして──
596
:
『小角 宝梦は火種となる』
:2015/11/09(月) 00:39:30
>>589-590
(エイノー)
──カシュ!カシュ!
ジャキン! ヴヴヴヴ
ビ ュボォオオオオオ ────ッ!
両肩に『発熱』『送風』の『カートリッジ』を嵌め、
放つは『闘乾熱風(マーシャル・ドライアー)』──
スタンドの全パワーを注いだ『熱風』が、
愛川を咥えたカバの背中を灼いた。
『ヴォォォオオオオオオ────ッ!!!』
カバは乾燥に極端に弱いが、これはそれ以前の問題だ。
肉の焼ける匂いが昇り、絶叫ともに大口を開ける。
だが、牙に貫かれたままの愛川は落ちない・・・・否応なく保持されたままだ。
そして、エイノーは否応なく『熱風』を止めざるを得なかった。
この狭い部屋で『人間ドライヤー』を使えば、
部屋の住人はオーブンに閉じ込められた状態になる。
愛川は無論、高遠にすらも危険が及ぶ──
ガス!ガス!
カバが足を折り、床に倒れ伏す。
火傷のせいではない、その理由は──
>ALL
ジュル! ジュルルルルル
『蜘蛛』だ──『液蜘蛛』が次々と跳びかかり、
その四肢から頭までを『麻痺』させていく。
姿勢が崩れたことで、チンパンジーの石も外れた。
愛川はまだ死んではいない・・・・つまり。
「チ・・・・限界だ」
ガシ ャァアアアン!!
スピーカーから聞こえる、ガラスの破砕音。
同時に、太鼓の音が全ての部屋から途切れた。
・・・・カバが、サイが、チンパンジーが掻き消える。
そして──愛川の体が、力なく床に投げ出された。
・・・・動かない。微動だにしない。
…… … ………… …… …………… … ………
…… … … …… ………… …… …… …
… … … … …… ……… ………
…… … ……
… … … … … … … …… … …
>>587
(愛川)
最後に口をついたのは──『謝罪』。
愛川は、血の匂いの中で、意識を手放した。
愛川楓月『スクリーム・アウト・ラウド』 ⇒ 『再起不能』
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