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【ミ】『ヨハネスブルグの明星』 その1
596
:
『小角 宝梦は火種となる』
:2015/11/09(月) 00:39:30
>>589-590
(エイノー)
──カシュ!カシュ!
ジャキン! ヴヴヴヴ
ビ ュボォオオオオオ ────ッ!
両肩に『発熱』『送風』の『カートリッジ』を嵌め、
放つは『闘乾熱風(マーシャル・ドライアー)』──
スタンドの全パワーを注いだ『熱風』が、
愛川を咥えたカバの背中を灼いた。
『ヴォォォオオオオオオ────ッ!!!』
カバは乾燥に極端に弱いが、これはそれ以前の問題だ。
肉の焼ける匂いが昇り、絶叫ともに大口を開ける。
だが、牙に貫かれたままの愛川は落ちない・・・・否応なく保持されたままだ。
そして、エイノーは否応なく『熱風』を止めざるを得なかった。
この狭い部屋で『人間ドライヤー』を使えば、
部屋の住人はオーブンに閉じ込められた状態になる。
愛川は無論、高遠にすらも危険が及ぶ──
ガス!ガス!
カバが足を折り、床に倒れ伏す。
火傷のせいではない、その理由は──
>ALL
ジュル! ジュルルルルル
『蜘蛛』だ──『液蜘蛛』が次々と跳びかかり、
その四肢から頭までを『麻痺』させていく。
姿勢が崩れたことで、チンパンジーの石も外れた。
愛川はまだ死んではいない・・・・つまり。
「チ・・・・限界だ」
ガシ ャァアアアン!!
スピーカーから聞こえる、ガラスの破砕音。
同時に、太鼓の音が全ての部屋から途切れた。
・・・・カバが、サイが、チンパンジーが掻き消える。
そして──愛川の体が、力なく床に投げ出された。
・・・・動かない。微動だにしない。
…… … ………… …… …………… … ………
…… … … …… ………… …… …… …
… … … … …… ……… ………
…… … ……
… … … … … … … …… … …
>>587
(愛川)
最後に口をついたのは──『謝罪』。
愛川は、血の匂いの中で、意識を手放した。
愛川楓月『スクリーム・アウト・ラウド』 ⇒ 『再起不能』
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