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【ミ】『ヨハネスブルグの明星』 その1

595『小角 宝梦は火種となる』:2015/11/09(月) 00:39:17
>>594(紫)
「『耳』のいいフストゥルが一番。
 『嫁』の情報を得たルンクスが二番。
 来るべきか迷った、オレたちが三番手。
 待てば他の連中も押しかける。決着を急ぐ必要がある」

紫は空から、フライスを追う。
校舎の壁には、いまだ大量のチンパンジーがひしめいている。
特に、壁の穴は厳重に見張られているようだ。
これでは、紫には戻りようがない──

                          ビュオ オオオ

強い吹き下ろしの風が、校舎を叩く。
猿の群れが一斉に縮こまり、壁にしがみつく・・・・


     ボン!
                 ボボ!ボボボ 
           ボボボ!                   ボン!!!
                         ボ ボ ボ ボ


次の瞬間、チンパンジーの頭が、一度に炸裂した。
『一頭残らず』・・・・『例外なく』、だ。

血まみれになった壁と地面に、次々と降り注ぐ死骸の雨。

   「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・行くか」

フライスは平然とした表情のまま、
スタンドで壁に取りつき、軽々と壁の穴へ向かう──

>>592(高遠)
愛川に激を飛ばしながら、
高遠はチンパンジーの投擲に対して、身をもって盾になる。
『クレモンティーヌ』は『踊り』を主体とするスタンド。
相手のリズムに合わせる性質がなく、防御には不向きと言えるが──

     『キッ!』
                 ビュ
                        キィン!

一匹の投げた礫を、優雅に突き出した腕で弾いて見せた。
やはりリズムは読めていない・・・・そこまでの知能はない。

だが、チンパンジーはもう一匹おり、
                                 ビュ!
──ほぼ同時に、投擲を繰り出していた。
こちらは流石に防ぐべくはない。
高遠の脇を抜け、カバの口へと石が飛ぶ。

>>593(小角)
事態は急速に悪化している。
エイノーに懇願する小角だが、自身の無力さはいかんともしがたい。
自分のなすべきことを、小角は継続する。

>【ルンクスの病院近くの拠点は、松前総合病院周辺、具体的には半径50m以内に存在する】

ルルル・・・・
                 ──『YES』。

エイノーの放った熱気が、わずかにだが流れてきた。
サウナもかくやという温度だ。そして──


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