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【ミ】『ヨハネスブルグの明星』 その1

535愛川楓月『スクリーム・アウト・ラウド』:2015/10/29(木) 09:59:28
>>530(GM)

液蜘蛛が向かっていくが……
人間が歩く程度の液蜘蛛と、遅いイメージがあるカバとはいえ猛獣では差は明らかだ。

「ひー! 『プロトケラトプス』より怖いんですけど!」

以前も『恐竜』と戦ったことがある。妙に『猛獣』と縁のある愛川だった。


>>532(小角)

「自分で考えろだって!?
 そ、そんな! 探偵が考えなかったらッ!!
 いったい誰が考えるっていうんですかッ!?」

負けじと声を張り上げる愛川。
猛獣が目の前に迫っているのに口論などまるで『パニック映画』。
本人たちは必死でも、その光景は滑稽というほかないだろう。

「わたしは言ったじゃないですか!
 『液蜘蛛を防御陣形にしろ』『ルンクスの居場所なんて調べてる場合じゃないから敵について調べろ』って!」
「スヴァルトからすれば当たり前ですよね!
 『調査を邪魔するつもりはない。好きなだけルンクスについて調べるがいい』って!
 あいつはルンクスはどうでもよくて、わたしたちがここにいるんだから、『100%殺せる』状況を作ってから攻めてくればいい!
 すべてわたしの言う通りに、さっさとスヴァルトを殺しに行ってればこんなことにはならなかったんだ!」

違う。
『カズ』をここに呼び込まなければ、ルンクスの調査がもっと早く終わっていれば、こんな状況にはならなかったのだ。
探偵ですら推理できないほど『足手まとい』であった愛川に、全面的に非がある。

「わたしだって! 好きでこんなスタンドに目覚めたんじゃない!」
「小角さん! 全てあなたのせいです!」

全て愛川のせいだ。



……そして、それは本当は本人が一番よくわかっているのだ。

「(わたしに、わたしに『力』が、『スクリーム・アウト・ラウド』以外の力があれば……)」

愛川の脳裏に浮かぶのは、『親友』たるカズが清楚な仮面を被って本当は不安にさいなまれているだろう顔と
愛川の身代わりとなった青田が『モナ・リザ』と戦っている場面だ。

「(……わたしも、何かの『役』に立たなきゃ……!)」



>>534(紫)

愛川の眼前で、『カバ』に襲われる紫!

「あっ! 紫さん、あぶなーい!」

現在地から猛ダッシュし、紫の体を掴んで西側に『引っ張り上げる』ことによって、紫を守る。
更に引っ張る反動のまま位置を入れ替えるように紫の『盾』になることによって、カバの突撃から紫の身を防御したい。

部屋のサイズは『横6m×盾8m』。愛川は西側の壁際、紫は東の壁側にいるので、距離は約『6m』。
カバは猛獣にしてはやや鈍重(スピードC)でも、『6m』の位置から走り出したのを見てから動いて間に合うかは微妙だ。
本来ならば、このまま小角の横にいてずっと『守られ続ける』のが『無難な行動』なのであろうが
これ以上、『無力』に苛まれるのはいやだという『突発的な感情』が、愛川の理性的な部分を上回った。


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