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バトルロワイアルぺティー

248リズコ </b><font color=#FF0000>(CMFYrBvc)</font><b>:2004/05/26(水) 00:24 ID:2KqO5TgA
以前の行動>>203>>205

「もうそろそろ仮眠タイムにしない?」新井美保(女子二番)は、中西諒(男子十番)と、仲田亘佑(男子十一番)に、言った。
諒は言った。「いいよ。ってか、午後、二人いなくなってたじゃん。何しに言ってたの?」
「食料と武器探し!」美保は答えた。
「本当に?」亘佑を見て、言った。

諒の奴、疑ってる。背中に悪寒が突き抜けた。本当は、自分が人を殺したことを、言っても良いと思っていた。だが、説得を続けるためにはまだ言わない方がいい、と美保に言われたので、亘佑は黙っていた。

「当たり前だろ。お前がゲームに乗るって言うんだったら、オレは一緒に行くよ」
諒はぐっと黙った。



諒も、亘佑も様子がおかしかった。二人は無口になって、互いの話を観察するように聞いていた。二人だけでは、あまり話さなくなった。常に美保がいたのもそうだし、互いへの、不信感が出てきたのかもしれない。
美保はそんな二人を見て、笑みを隠していた。


美保は二人に提案した。「一人が仮眠を取って、残った二人が外を見張るってのはどう?」
「でも、一応鍵かかるよ」諒は出口のドアを指差した。美保は考え込んでいた。
「でもマシンガンでダダダダダダダダってやればすぐに開いちゃうかもよ」
「この小屋小さいしさ、へたに外でない方がいいんじゃねえ?」
「そっかー……」美保は頬に人差し指を当てた。

「じゃあ三人で一緒に寝よっか!」明るい調子で言った。

諒と亘佑は沈黙した。



諒は呆れの入った口調で言った。「あのね、男は怖いんだよ。特にこいつ」亘佑を指差した。
「おめーもだよ」
「襲われるぞ? こいつに」亘佑を指差した。
「だからおめーもだって」

美保は悲しげに言った。「そっかー……男は狼だって言うモンね」
どこまで本気なんだ、こいつ。

美保は立ち上がった。
「じゃあ私は向こうの部屋で一人で寝るね。一時間経ったら起こして!」
「わかった」二人は頷いた。



美保が部屋に入った後、残された二人の間には重苦しい沈黙があった。

唐突に、諒が言った。「新井のこと、どう思う?」
亘佑は動揺した。何でそんなこと訊いてくるんだよ。

「別にー。胸でけーって印象しかない」嘘だった。
「ああ。でかいな。でも割と細いよな」
「そうそう。普通さ、胸でかい女ってちょっとぽっちゃりしてない?」
「ああ、してる。でも新井は細いのに胸だけでかいよな」

真顔で語る話ではなかった。


それについてしみじみと語った後、諒が言った。「あいつ……信用できると思う?」
亘佑は答えた。「……わかんね。言ってることも、けっこう意味不明だし」
本当だった。

「でも……」何かを言おうとしたが、うまい言葉が思いつかなかった。



ばーん、とドアを蹴る音がして、美保が出てきた。二人は度肝を抜かれた。

「やっぱ眠れないみたい。仲田君先に寝ていいよ」
はっ? 何でオレなんだよ。

「お前、疲れたんじゃねーの?」亘佑は訊いた。
「やっぱ色々あって興奮してるみたい。目が冴えちゃった」
「あ、そう」

諒が亘佑に言った。「先に寝てもいいよ。おれ今日は全然動いてないし」
「仲田君疲れたでしょ? 休みなよ」美保は笑みを浮かべた。


亘佑は少し考えて、言った。「オレがいない間に二人で何話すんだよ?」

二人は黙った。少しの沈黙の後、美保は言った。「何話すかなんて決めてないよ。どうしちゃったの?」

お前、やっぱり本当は諒に惚れてるんだろ。そう言おうとして、その言葉を呑み込んだ。

なぜ、自分がこんなにもイラついているのか、わからなかった。いや、本当はわかっていたのだが、それは、いささか子供じみていると思った。これじゃ小学生だ。ガキ臭い嫉妬心を、こいつらに向けるなんて。

亘佑は立ち上がった。「何でもない。忘れてくれ」

古ぼけた木のドアを開けて、もう一度二人を見た。
「一時間経ったら起こして」
二人は頷いた。

その時に、目についた。諒が、自分をじっと見ていた。観察しているような、少し強さを感じる表情。

亘佑は少々怯え、ドアの中に入っていった。


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