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バトルロワイアルぺティー

203リズコ </b><font color=#FF0000>(CMFYrBvc)</font><b>:2004/05/02(日) 22:42 ID:1Nf1VncU
それから、殆どボーっとした状態で、私はもう死ぬのか、と思った。

「明日香の分まで、あたしが生きてあげるから」

……何だそれ。ふざけんな。腹も立ったが、傷の痛みで掻き消されてしまった。


何とか声を出そうとしたが、無理だった。その代わりに、口からゆるゆると血が出てきた。それは首をつたって、白いワイシャツを染めた。

楓はナイフを両手で握ると、明日香の心臓に、ピタリと当てた。
「ごめんね、じゃあね!」ナイフを振りかざした。



その一瞬、明日香は覚醒した。火事場の馬鹿力というものだったのかもしれない。

楓の右手の甲に、フォークが刺さっていた。

「痛っ……」
楓は思わず右手をナイフから離した。

腹に、思いっきり蹴りをいれられて、楓はグッと痙攣した。


間を空けずに、楓の顔にシーナイフを突き刺した。
「きゃあ!」
楓は叫んで、明日香をぐるりと見た。目が異常に見開いていて、怖かった。

そしてその目が違う方向を見て――逃げ出した。


楓が逃げたのを目で追っていくうちに、だんだんと力が抜けていくのがわかった。
苦しげな息遣いが自分の口から漏れ、腹からは絶えることなく血が流れていた。


――なに、なにが起こったの――?



うずくまる明日香の耳に、足音が響いた。腹を押さえながらも、顔をあげた。



男女の生徒。

岩崎安奈(女子二番)は、明日香を見て嬉しそうに笑った。
「あっ、いいとこに瀕死のカモがいる!」



その時、明日香は、初めて恐怖を覚えた。【残り29人】


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