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美
1
:
◆f9klpsMBjM
:2021/03/23(火) 13:24:05 ID:JC05D13o0
美!!!
2
:
名無しさん
:2021/03/23(火) 13:25:06 ID:JC05D13o0
はじめたのは13の時から。
昼過ぎに一回、寝る前に一回
きっちり守ってたはずだったんだけど。
(-_-) 起きなよ
ノパ⊿゚) ん......
(-_-) もう7時だよ
ノパ⊿゚) 早くない?もうちょっと寝かせてよ....
(-_-) 夜だよ。また打ったの
ノパ⊿゚) へ、ぜんぜん覚えてないや
(-_-) ...なんか床が大変なことになってるけど。よく静かだったね、全然気付かなかった
ノパ⊿゚) ほんとや....
ノパ⊿゚) 片付けとく。ごめんて
(-_-) 脾都までこんなんなったらボクの負担半端ないでしょ。皆ぶっとんでるし
ノパ⊿゚) 皆
(-_-) 今から起こしにいくとこ
ノパ⊿゚) 私も行っていい?
3
:
名無しさん
:2021/03/23(火) 13:25:43 ID:JC05D13o0
コンコン....
(-_-) 入るよ?
ガチャッ
ノパ⊿゚) みっちゃん!!
ミセ*゚ー゚)リ
ノパ⊿゚) 起きてってば!まだ死なないで
ミセ*゚ー゚)リ
ノパ⊿゚) あー、水ある
(;-_-) ちょっと待っててね
ノパ⊿゚) ねぇ!みっちゃん!起きてってば!
ノパ⊿゚) 確かにあそこは綺麗すぎるくらいだけど、私はここだよ、目覚ましてよ
ユサユサ
ミセ*゚ー゚)リ
(-_-) ボトルあった、これでいい?
ノパ⊿゚) ありがと、ちょっと貸して
ゴクゴク....
ノパ⊿゚) ちょっと硬いかもだけど、しょうがないね
4
:
名無しさん
:2021/03/23(火) 13:26:21 ID:JC05D13o0
私は、虚ろで、でも大きく見開かれたままのみっちゃんの瞳にしっかり私を映しながら、彼女の顔に水をぶちまけた後、残りを少し飲ませた。
しばらくすると、びちゃびちゃに濡れた彼女の瞳に艶やかな光が戻ってきた。
ミセ*゚ー゚)リ ....えっ!?
ミセ*゚ー゚;)リ 待って、ひっかき、ちょ、今私の中?外?
ノパ⊿゚) しっかりして!みっちゃん!私だよ
ミセ*゚ー゚;)リ ひーと...なんでここに
ミセ*゚ー゚)リ ていうか....ごめん...私いつからここにいるか…
(-_-) 昨日の8時くらいから。それで、ほとんど1日経過してる
ミセ*゚ー゚)リ あー....
ミセ*゚ー゚)リ ごめんよぉ〜非記...
ノパ⊿゚) 気をつけて本当に...あたしが言えたことじゃないけど
ミセ*゚ー゚)リ 今回はほんとやばかったよ...長く行きすぎるのはまずいってわかってるんだけど...
まだふわふわしてる彼女が行っていたところは、青空に浮かぶ青い雲に建つ青い宮殿のようなところだ。私は一回彼女と一緒に行ったことがある。飛んでった。本当に素晴らしくて....ほんとうに感覚的な宮殿で、距離感とか、現実感とか、そういうのはなかったけど、
何か一種のシンボル?崇高な理想みたいな感じ。小さい時に行った遊園地の景色がキラキラしていつまでも綺麗なように....。うまく言葉では説明できないけど、強いて言うなら、その美の化身のような存在を一緒に夢見るような体験だったのだ。
ノパ⊿゚) みっちゃん居なくなったら本当に悲しいよ?
ミセ*゚ー゚)リ うん....今度から容量には気を付けるよ...
(-_-) 他の連中も起こしに行ってくるね。診競のこと見てあげてて
5
:
名無しさん
:2021/03/23(火) 13:27:08 ID:JC05D13o0
ノパ⊿゚) うわ。腕すごいことなってるね。肘の方とか真っ黒じゃん
ミセ*゚ー゚)リ えへへ....でもひーともおんなじだね
ノパ⊿゚) まーね。....床、片付けとこっか
ミセ*゚ー゚)リ ありがとう、ごめんまだ立てなくて
ノパ⊿゚) いーのよ
見てみると、割れてて正確な数は分からないけれど、インジェクターが2、3本粉々になって謎の液体に混ざって床に散らかっていた。みっちゃん....
彼女がここに来たのは大分久しぶりだし、今日偶然居たってことは私に黙って来てたってことだよね。
ミセ*゚ー゚)リ ...今日ね、少し近かったんだ
ノパ⊿゚) 近い?
ミセ*゚ー゚)リ うん。以前はもっと遠かったのに
ミセ*゚ー゚)リ 私...怖くて
ノパ⊿゚) ...そんなの
ノパ⊿゚) 大丈夫。何とかなるよ
ミセ*゚ー゚)リ うん....
ギュッ
ノパ⊿゚) 私がいるからね....
ミセ*ー)リ
6
:
名無しさん
:2021/03/23(火) 13:27:38 ID:JC05D13o0
ノパ⊿゚) またよろしくね
(-_-) うん。あんま事件なると、この「家」も警察に嗅ぎつかれるからやめてね..ほんとに
ミセ*゚ー゚)リ 今日はごめんなさい...焦っちゃった
ノパ⊿゚) あたしもちょっとやり過ぎた
(-_-) うん。独生も今日はやばかったし....どうしたの皆?
ノパ⊿゚) (独生...あいつ来てたのか)
(-_-) ....まぁ、いいさ。また泊まりにきてよ、ボクもこれしか生きがい無いんで
ノパ⊿゚) ありがとう。非記、これからもよろしくね
(-_-) うん
ミセ*゚ー゚)リ ペコッ
7
:
名無しさん
:2021/03/23(火) 13:29:00 ID:JC05D13o0
いってる間に、誰かここに来たの。
クールじゃないよ。
あーでもクールって何さ。クールじゃないって何?
そんなの全部視点の問題でしょ...あたしが見れば身も知らぬあなたはキモいストーカーみたいなものだけど、逆にあなたから見れば私はお姫さまか何かで、あなたは王子さまでしょ。救い出しにきた。
綺麗なものも同じ問題だとしたら?そう考えると気が遠くなるし、もう何もわからなくなる。1分前に自分が何してたかも。そういう時はきっと誰の話も聞いてないんだろう。
...全部、妄想なのは分かってるんだ。
ゴーーーーーーー
(交通音 某日 奏柵駅前交差点にて)
ノパ⊿゚) ミセ*゚ー゚)リ
ミセ*゚ー゚)リ お腹減ったなぁ...
ノパ⊿゚) 同じく。もう二日も何も食べてないよ....
ミセ*゚ー゚)リ ...でも、あったかくなったね。最近
ミセ*゚ー゚)リ 空気が湿ってきて、アスファルトの匂いがするようになって。泳いでるみたいで好きだなぁ
ノパ⊿゚) そうね
ノパ⊿゚) ....あー
ノパ⊿゚) 独生のとこ行こうか...腹がもう限界だ
ノパ⊿゚) あと、あいつらのとこで風呂でも借りてさ、そしたら一緒にいこう
ミセ*゚ー゚)リ ...うん
ノパ⊿゚) あたしが安心させてあげるよ。きっと大丈夫だから
みっちゃんと手を繋ぐ。万年冷え症のあたしにとっては、いつも彼女の手は温かい。
まるで白魚の刺身のよう。
知らない街に出て、知らない人に会って、知らないことを知ってることに変えてく。
まだ20歳、まだまだなのに、なんか底が見えてるっていうか...天井が見えてるっていうか....
落ちてくような焦りと、落ち着くような何か不思議な感覚が同居している。
8
:
名無しさん
:2021/03/23(火) 13:31:09 ID:JC05D13o0
('A`) あ
ノパ⊿゚) 久しぶり。てか非記の家に居たんだって?
独生の住処は区画の端っこにある解体待ちの廃墟ビルだった。彼は数人の仲間と一緒にそこで音楽スタジオみたいなのを作って活動してた。売れてるみたいで、お金には困ってない。困ってないって言っても、こんなレベルだけど。...それに音楽だけで食ってるわけじゃないだろう。あたしは特に詮索しない。
('A`) お前ら何しに来たん
ノパ⊿゚) 恥ずかしい話だけど、金がなくてさ...
('A`) そんなことか。上がってけよ
ノパ⊿゚) ミセ*゚ー゚)リ ありがとう
('A`) パンあるよ。腹減ってんだろ
ノパ⊿゚) 独生は食べないの
('A`) あぁ。俺は食わない。ギリギリのとこで踏ん張るんだ
ノパ⊿゚) ギリギリ?
('A`) 大きな青空があって、そこに飛行機の片翼みたいな真っ白な、鋭角があって
('A`) そのへりのへりのとこで俺は立つ。一番遠くまで離れるんだ
ミセ*゚ー゚)リノパ⊿゚)
ノパ⊿゚) ...あなたとはまだ行ったことなかったね。てか、あんたがやってたのも最近知ったし
ミセ*゚ー゚)リ モグモグ
('A`) いやwごめんて
('A`) 俺はもう誰とも行かないよ。人を傷付けるのが怖い
9
:
名無しさん
:2021/03/23(火) 13:31:49 ID:JC05D13o0
ノパ⊿゚) 誰かと行ったの、彼女とか?
('A`) もっと特別な存在だ
ノパ⊿゚) ...
ミセ*゚ー゚)リ 播院、だよね
ミセ*゚ー゚)リ ずっと昔に、会ったことがある。妹の友達で
ミセ*゚ー゚)リ 妹は、彼女とあなたと...大変だったよね
('A`) やばい目に遭ったよ。今まで生きてきた中で、一番
('A`) それに...あいつはもう播院じゃない。今は違う
ミセ*゚ー゚)リ どういうこと?
('A`) 別人になったのさ。というか、前よりずっと人らしくなった。変わったのは俺もそうだが...
ノパ⊿゚;) ちょっと待って
ノパ⊿゚;) え、あたしだけ知らないの?この話
ミセ*゚ー゚)リ いや、私もよく知らないんだ...妹からちょっと聞いただけで
('A`) 今度話すよ
('A`) ...今まで居た自分が、あいつの中に全部持ってかれちまったんだ。あの時以来、俺は別人になった
ノパ⊿゚) ....ふーん
('A`) 四威は元気か
ミセ*゚ー゚)リ うん。播院にもたまに会ってるって
('A`) そうか....
10
:
名無しさん
:2021/03/23(火) 13:32:35 ID:JC05D13o0
('A`) 正直、姉妹共々迷惑かけた。これからも何かあったら言ってくれよ
ミセ*゚ー゚)リ いいよ。私はそんな...四威の方は心配だけど
ノパ⊿゚) そんな思いして、独生は怖くないの
('A`) え、怖いって?
ノパ⊿゚) いや...なんかさ。自分が失われてく感覚とか、怖くて。あたしだったらもう二度とする気になれないよ
('A`) ...あー
('A`) 残酷かもしれないけど、もう変わってしまったものは元に戻らないっていうか...変わってしまったら、そのことに恐怖なんて感じない
('A`) それは彼女も同じだ。彼女はあれ以降もうやめちまったが...
('A`) そういえば、お前はちょっと似てるな
ノパ⊿゚) あたしが?その播院って子に?
ミセ*゚ー゚)リ ....
('A`) ごめん、言い過ぎかな..ちょっと違うな
ミセ*゚ー゚)リ 似てた、と思う
('A`) そうそう、似てたな
ノパ⊿゚) な、なんだよ。私に分からないところで意思疎通し合って
('A`) ごめん。今日あんま時間なくて。今度ゆっくり話したい
ノパ⊿゚) ...急いでるとこ悪いんだけど、今日は他に用事があって来てて
ノパ⊿゚) お風呂借りてもいい?
('A`) いいけど。やるのか?
ノパ⊿゚) うん。二本ちょうだい
('A`) 俺がいなくても誰かに頼むから気にすんなよ。あ、これは貸しだぞ
ノパ⊿゚) ありがとう
11
:
名無しさん
:2021/03/23(火) 13:34:35 ID:JC05D13o0
独生たちの入浴スタイルは、こうだ。
二つのドラム缶をくっつけた手製の浴槽に、汲んできた水を浅めに注ぐ。
んで、下から火でしばらく熱してる間に、廃品のラックを周りに設置して、布で覆いを作る。
...いや、浅いのは、端から入浴と思われてなかったからか。
あたしたちが水を使うのは、一緒に行くためだ。
お互いに水を通して繋がりあう。
あたしから生まれた波紋はみっちゃんから生まれた波紋と交差して、ひとつの波紋を生み出す。
正午の柔らかな光が、割れた窓ガラスから入ってきて、布と布の間からも入ってきて、水をきらきら光らせる。
あぁ....久しぶりの水だ。そして懐かしいこの感じ....
あたしからみっちゃんの方へ腕が伸びる。
みっちゃんのほうからあたしの方へも腕が伸びる。魚のように白くて透明な腕。
あたしは市場の水槽にごちゃ混ぜになって浮いてる魚たちの死骸を思い出した。透明な肌に、毒々しい赤色、血の色、暗黒の海の中に浮いてる。官能的で、神秘的で、だけど、そこにはなんにもない。
数日前に真っ黒だった二人の腕はすっかり元に戻っていて、でも毒々しい跡は一箇所に集中して残っている。みっちゃんはいつからやってたの?
チャプ チャプ チャプ
ミセ*゚ー゚)リ ...ひーと
ノパ⊿゚) ...怖い?
12
:
名無しさん
:2021/03/23(火) 13:35:09 ID:JC05D13o0
ミセ*゚ー゚)リ
ノパ⊿゚) ...大丈夫だよ。あたしにもできること、あるよ
ノパ⊿゚) 安心して。目閉じて
インジェクターを取り出し、みっちゃんの腕をきつく縛る。細い腕だ。わかりやすく浮き出た静脈にあたしは薬を注入した。彼女はすぐにぼーーっとし始めて、あたしの肩に頭を預けた。
みっちゃんの心臓の音が聞こえる。早い。でも、段々遅くなってく。二人にまとわりつく水がゆっくりと揺れる。肌が、内臓が一緒に揺さぶられてる。二人でゆらゆら揺れて、これから一つになっていく。
あたしもみっちゃんにやったことと同じことを自分にして、どんどん意識は薄れていった。
キーーーーンという澄んだ音が辺りに響く。遠くから清浄な響きが微かに聴こえてくる。どうしようもなく「肉」だった感覚がどんどん無機化して、青緑がかって、コントラストが薄くなって、霞んで行って....
空気が断片化していく。まるで透明な空気が、全部ガラスだった、というような。全部バラバラに割れてく。ガラス漬けになったあたしたちも、世界も全部、砕けて散って、隙間が開く。
真っ黒な裂け目。先が真っ暗だった、あの廊下と同じ闇。
開いた隙間から、紺碧の世界がやってくる。あぁ、青い、雲....
.
13
:
名無しさん
:2021/03/23(火) 13:36:44 ID:JC05D13o0
あたしの記憶では、紺碧の世界に、青い雲が浮いていて、その上に青い宮殿があった。
あたしたちはそれを空中の、同じ高さから眺めていた。それ以上近付くことも、遠ざかることもできない。静止画のような宮殿。
ディズニー映画のはじまりを、永遠に観ているようだ。それはとても安心したし、ワクワクしたし、ずっと懐かしかった。
隣にはみっちゃんがいる。それはわかっているのに、隣を向くこともできない。
ただスクリーンに映し出された宮殿を眺めているような感覚。
驚いた。いまや、あたしたちは雲の上に居た。宮殿はすぐ目の前に聳え立っていた。
しかも、何の感覚もなかったあの時とは全然違う。風が吹いてる。強い風がぶつかってくる。
青い嵐。
みっちゃんを見ようと、隣を向こうと思ったけど、できなかった。
...本当はできたのに。ただのくだらない、迷い。
彼女の世界が壊れる様を、あたしは見たいんだろうか。
多分、次ここに来た時には、宮殿の中だろう。中はどうなっているの?人は底が知れない。
それが嬉しいけど、何かを失うのは怖い。
怖いだけなんだ。何も変えられないことが.....
思考がぐるぐる回って、
いつしか離れていった。
あ
チャプチャプ
チャプチャプ
チャプチャプ
チャプチャプ
チャプチャプ
チャプチャプ
.....
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