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【もしもの時は】ここだけ世界の境界線【ここで】

1かぶり ◆eZKgukyN3c:2018/09/13(木) 22:09:59 ID:???
【なりきり新世界へようこそ!】
ここは様々な世界が融合して出来た世界。ここの住人は親しみを込めてこの世界を『新世界』と呼んでいます。
この世界にはオーバーテクノロジーから魔術まで何でも存在します。超能力や宇宙艦隊もあれば大魔王の領地も、
獣人の集落や神の軍勢すら勢揃いの『なんでもあり』の世界。それが新世界なのです。
あなたはこの世界の新たな住人となり、先駆者や新入り、そして異世界の住人達と関わってゆくことになります。

【ゲートについて】
この世界には『ゲート』と呼ばれている様々な世界同士を繋げる空間があります。
時にそれは魔界へ、時にそれは天界へ、時にそれはダンジョンへ、繋がっている先は様々です。
稀にそこから『厄災』なるものが流れ着き、それがこちら側の世界を荒らす事もしばしば…
その度に貴方達『能力者』はその能力を最大限に行使して『厄災』を元の場所へと送り返したり倒したり…
この世界の様々な事がこの『ゲート』を切っ掛けにして起こります。

【来訪者について】
この『新世界』はその性質上、別世界からの『来訪者』がやってくることもあります。
彼らの来る世界は様々な世界。時には人間や獣人。時には悪魔や妖怪。そして時には異星人すら『来訪者』として現れることすらあるのです。
『来訪者』はこの世界に来る過程で新たな『能力』を得る事も、そして自分が持っていた能力を引き続き使うことも出来ます。
しかしあまりにも強大な『能力』は『ゲート』の力によりその効力を失ってしまうこととなるでしょう。
次の『来訪者』はあなたかもしれません……

◇ここは自分だけの『能力』を手に入れ、様々な能力者と戦闘、交流するスレです。
◇オリキャラは勿論、様々ななりきりスレのキャラも参加する事が可能なスレです。
◇まずはしたらばで能力登録。ここに設定を纏めておくことでロールをスムーズに行えます。
◇戦闘、交流、基本は何でもありですが、相手が不快になるロール、確定ロールは避けましょう。
◇チート能力や人外級の身体能力など、相手に勝利の余地を与えない設定は避けましょう。最強設定は御法度です。
◇荒らしはスルー。絶対に関わらないようしましょう。

◎戦闘之スヽメ◎
悪い例:
まそっぷ!
【剣を振りかざし、思いっきり斬りつけた】
↑確定ロールが含まれているのでNG。

良い例:
まそっぷ!
【剣を振りかざし、思いっきり斬りつけようとする】
↑正しくはこう。他人に行動の自由を持たせることが大切。

☆次スレッドは>>980が立てるものとする

★避難所★
ttp://jbbs.shitaraba.net/internet/20393/

★wiki★
ttp://www60.atwiki.jp/_mng/admin_basic.php

★前スレ★
ttps://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/20393/1447517901/l50

261ジョシュア ◆4J0Z/LKX/o:2019/03/23(土) 23:35:00 ID:???
>>260
「待て」

それを阻止するがごとく、ガッとニアの口に何かが突っ込まれた。マシュマロ……?
口いっぱいに頰

262ジョシュア ◆4J0Z/LKX/o:2019/03/23(土) 23:37:24 ID:???
口いっぱいにほおばるそれは、甘くふわふわとした物体である。
ジョシュアがその上からニアの口に手をあてがえば、声を出すことすら叶わなくなってしまうだろう。
まるで口に布を詰め込んでから猿轡をし、人質が叫べなくしてしまうように。

「俺に考えがある……次の駅まで堪えろ」
「そうすりゃ俺たちの勝ちだ」

ジョシュアには何やら、数多の企業戦士たちの隙を突く秘策があるらしい。

263ニア・シューペリオリティ:2019/03/23(土) 23:49:15 ID:???
>>261-262
「んむぐっ」
「……んむむっ?んふぇい……」

もーしゃもーしゃ、お口の中がパラダイス
ともあれ秘策があると聞けば頷きながらもごもごとお返事
間も無く駅に到着するであろう、アナウンスが聞こえてから徐々に速度が落ちて行く

「んむむっ……」

車内の揺れに伴い揺らめくニア

264ジョシュア ◆4J0Z/LKX/o:2019/03/23(土) 23:56:20 ID:???
>>263
停車のアナウンスと共に開くドア、流れ出るリーマンのすぐ脇に並ぶ大量の黒ずくめ!
ほんの一瞬だけ車内密度が低くなったのを、腕利きのシャープシューターは見逃さなかった!

「今だッ!!」

ぐいと持ち上げるニアの体。腰の部分を持って、まるでボールでも持ち上げるかのように掌にお尻の部分を乗せて持ち上げてしまった。
何をしているのかと思いきや、ジョシュアはすぐさまニアを支える手に力を込め、色の違う座席をロックオン。
そう、そこはプライオリティシート!ニアのような体の不自由な人が絶対権力を持つそれ目掛け、ジョシュアはニアをシュートしたのだ!

265ニア・シューペリオリティ:2019/03/24(日) 00:06:16 ID:???
>>264
「……んへっ!?」
「ひゃあっ!!」

ぽすん、とか細い体はプライオリティなシートにジャストミート!
これでも一応ニアは立派(?)なケガ人である
故に周囲のリーマン達も手が出せない!ヤッタネ!

「……荷物、持ちますよっ」

せめてそれならば荷物をと、シートに座り両腕を差し出した
ややあってから電車は目的の駅に辿り着くであろう、朝の都会の駅の人の群れの中に

「……あぁ、もう……」
「めっちゃハードな世界だってんですねっ、ここ……」

ようやく解放されたニア、グッタリとして苦笑を浮かべるのでありましたとさ

//この辺りで締めで大丈夫でしょうか、ありがとうございました!

266ウルリック【牙狼】>>582:2019/04/21(日) 20:45:52 ID:???
【狭間のスクラップヤード】

 廃工場と数多のスクラップに埋もれた赤さび色の小さな世界。
 そこは寄る辺なき越境者の拠点めいた場所。
 そこは越境の難民たちが住まう場所。

 まーこう書いたら何かサツバツとした難民キャンプめいたものを想像しがちだがその実体は!!

 -------------

【わうん!】

 デッケデケーと今日も柴犬が食堂よりチョッパったお肉を咥えて走り去る。
 食堂の主の罵詈雑言は響き渡り、周囲はまたか、という反応である。

 密造酒めいているが酒場はあるし、どっかのファンタジーな世界からやってきたサキュバス連中の娼館もある。
 オトナな施設ばかりかといえばそうでもなく、ラジオ放送もあったりする。
 難民キャンプでは各人に役割が分けられ、元の世界から神隠しに合い、その後居座ってしまった連中にも居場所がある。

 まーそんなところだ。スクラップヤードというのは。

267パッパルデッレ ◆AaNrqSY5ys:2019/04/21(日) 21:05:02 ID:???
>>266
「ぱーるぱるぱる、パスタの子〜、赤い、地平からやあてきたー
 …うん、いい感じだぞ」

自らの歌を散歩しながら作る英雄希望が現れた!

「……で、此処は何処だろう?」

その実態は世界を越える迷子!

268ウルリック【牙狼】>>582:2019/04/21(日) 21:10:50 ID:???
>>267

「世を統べるはカレーです!さあ、今宵も皆、カツ(勝つ)カレーをありがたく食べて咽び泣きなさい!」

 まーったく懲りてないどっかのカルト宗教が高らかに叫ぶ!
 連中こそ、どっかの世界から流れてきたカレー愛好騎士団!越境は時にアホを運ぶ!!

「要するにパスタなんて論外なのだ!」

 決断的なパスタDIS!すぐ側には「実際邪教な」「完全敗北」「のびて不味い」という
 冒涜的張り紙がされた毛玉に目ん玉生えた何かのオブジェ!!

「わうわう(拙者は今日はかつ丼が食べたい)」

【何たる嗜好のワンダーランドか!!】

269パッパルデッレ ◆AaNrqSY5ys:2019/04/21(日) 21:15:53 ID:???
>>268
「わぁーお、越境直後にあいまみえる唐突なDIS、これが世界か。
 まあ、信仰の自由は推奨すべきもの、他人に迷惑かからない内は」

やれやれと肩をすくめ頭を振る、実際寛容。

「皆違って皆良い。それに辿り着かない限り繁栄はない、これ心理な。
 …で、カレー美味いのん?」

通りすがりのカツ丼食いたい犬に問うてみる。

270ウルリック【牙狼】>>582:2019/04/21(日) 21:21:46 ID:???
>>269

 それが世界である。何かおっ立っているカリー神像も古事記もそう言っている。
 皆が寛容であれば宗教戦争など起こらないのだが、そこはアレだ!人間の業!

【メビウスの輪から抜けられないのだ!(ガンダム風】

「わうわうわう(ん?娘っ子?アレ、なんぞ?)」

 なーんか臭い(シツレイ!)が珍妙な娘に?マークなワンコロ。
 しかし、犬の言葉が分かるっていよいよ狂気めいていると思いたくなるがだいじょび?

「わうわう(めちゃ油っこいからお年寄りには不評だ!いくら食べてもVサインな餓鬼ばらには好評だ!)」

 かつ丼食べたいと思いながらの返答!

【近くの寸胴にはジゴクのように煮えたぎったカレーがあります!分厚いカツもあるよ!】

271パッパルデッレ ◆AaNrqSY5ys:2019/04/21(日) 21:29:30 ID:???
>>270
出自が夢落ちである、土台からして大丈夫なわけがない!
でもパスタ関係者としては比較的ましな部類。
ちょっとマルチリンガルなだけだ、髪が痛むとそれも出来なくなるが。

「成程、ですが私は猫舌。あれは食せません、残念無念又来年。」

寸胴とカツを見ながら、別段残念そうでもなく。

「ではカツとライスだけ頂ましょう。
 どこかでキャベツとソースを貰ってカツ丼だ、やったぜ」

272ウルリック【牙狼】>>582:2019/04/21(日) 21:35:27 ID:???
>>271

「わうわう(ソースならあっちに熟成モノがあるぞ!)」

 勝手知ったる食堂キッチン(無断)
 どっかのヤクザが拵えたソースが入った壺をちょんぱる。
 が、ここで一つ問題がある!キャベツが無い!!

「わうーん(キャベツが無ければ画竜点睛に欠く!ピンチであるな)」

【このままではオイシイカツ丼が食べられない!!】

「Boooooo!」
「ルーを入れなきゃライスもカツもやらーぬ!」

【そして強情なる宗教関係者!なんたる排他性か!!】

273パッパルデッレ ◆AaNrqSY5ys:2019/04/21(日) 21:41:58 ID:???
>>272
「手持ちにあるのはソースのみ…ソースには提供者の情報が必要なのでは?」

言わずもがなソース違いである。

「大人しく冷めるのを待つ、という選択肢。あると思います。
 ですが自動的にカツカレー丼に、御犬様はそれで納得するでしょうか?
 犬公方的には市中引き回しの刑に処されそうな予感」

274ウルリック【牙狼】>>582:2019/04/21(日) 21:52:38 ID:???
>>273

「わうわう(いっそ、ソース一気飲みするであるか?)」

 ナムサン!なんたる身体に悪い提案か!!

「わうん(拙者はカツカレー丼はいやだぞ!)」

 全否定!しかし、このぐっだぐだなノリでは最早カツ丼可能性は潰えた!
 ここは臨機応変に対応せねばならぬ!!

 -------

「わうわう(という訳で市中引き回しよりヒントを得てシチューが出来たぞ)」

 カレーの具材を転用してホワイトシチュー!あると思います!!

【何がという訳かというと何かいろいろあったのだきっと!】

275パッパルデッレ ◆AaNrqSY5ys:2019/04/21(日) 22:03:20 ID:???
>>274
「まさか、野菜四天王なる剣豪の存在が真実とは…今週のビックリドッキリ体験」

目に追えぬほどの太刀筋で迫る居合の達人や
手の延長のように自在に十文字槍を捌く僧兵やら
腹巻と鍬をこよなく愛す髭面のオッサンやら
**で***な御仁やらとの激闘の末、シチューが完成した!…のか?

「このままシチュー教を立ち上げれば第三勢力爆誕のニュースでバズるのでは?
 それはそれとして、どうぞ」

へへー、と両手で持って恭しくウルリックにシチューを差し出す。

276ウルリック【牙狼】>>582:2019/04/21(日) 22:12:30 ID:???
>>275

「わうん(では早速)」

 が、この時、不思議なことが起こった!!
 どっかの信者の何かが通り過ぎ、スパゲティをスープにぶち込みやがったのだ!
 
【なんたる悪魔的所業か!!】

「わう(あれ?存外いけるぞ?)」

 スープスパ!組み合わせの妙である!!

277パッパルデッレ ◆AaNrqSY5ys:2019/04/21(日) 22:23:46 ID:???
>>276
「シチューライスがいけるんだからシチューパスタがいけて当然、自明の理」

でも誰がぶち込んでいった?と周囲を見回す。
まあ見つかるとは思っていない。

「しかし第三勢力爆誕は未然に防がれた、世界は一歩平和に近づいた、やったね。
 わんわんラヴリー教の新設を検討すべき?」

278ウルリック【牙狼】>>582:2019/04/21(日) 22:36:33 ID:???
>>277

 まあ、実際見つからない。どっかのパスタ信者かな?
 なんたる信仰の奪い合いなる骨肉の争いか!

【なお、スケールは昼ごはん何?レベルである】

「わうわう(ちゅるちゅる)」

 スープスパはかるーい。のどごしさわやか。

「わうん(らぶりー教?それはこまるぞ!拙者は狼だ!)」

 どうみても柴犬は舌をぺろーんと出しながら反論。
 既にどっかでは神獣として奉られているのだ。いろいろ混じるとアレじゃね?

【まあ、同じ神しゃまが別の名と姿で崇められているというのは枚挙暇ないのだが】

279パッパルデッレ ◆AaNrqSY5ys:2019/04/21(日) 22:41:20 ID:???
>>278
「奇遇だな、私はパスタだ」

Q.今のやり取りに意味はありますか?
A.世界に意味なんてない

「成程、新たな信仰の設立は見送るべし、と。
 しかし昼ごはんも静かに食べれないなんてなんて世界だ」

スクラップヤードへの熱い風評被害が止まらない。

「政治宗教スポーツはとりあえず排除しないと平和には程遠い。修羅の国」

280ウルリック【牙狼】>>582:2019/04/21(日) 22:59:44 ID:???
>>279

「わうーん!!」

 ウルリックは吼えるのだった。

【今日もみーんな救われた!さんきゅーFMM!】

//END

281タェンティース・イルム:2019/04/24(水) 22:21:29 ID:???
【狭間のスクラップヤード】

越境者の渡る世界と世界の隙間の謎不思議空間
どの世界にも属さず、しかしどの世界にも近く、流れ着くモノも多いそんな世界
難民よろしく辿り着くモノも居れば、はたまた比較的安定した拠点として便利に扱うモノもまた存在している

さてはて、そんなスクラップヤードの開けた草原、雨の午後

「……ふっ、……とっ、ぃよいしょっ!!」

風斬り音と雨粒を飛散させる太刀筋、大型の科学ブレードを持ってして演武式の素振りを行うのは怜悧たる気配と容姿の女
銀糸の短髪は雨に重さを増し、シャツとジーンズのラフなスタイルのカラーは濡れ染みて色を濃く増している



//因みにwikiより、スクラップヤードの概要はこちら
元は平和な世界にある潰れた廃工場であったが 何かの拍子に世界の座標がずれてしまい
全ての世界から薄皮一枚遠く 薄皮一枚近いという奇異な場所となってしまい 
足を踏み入れることが許されるのは越境者か 越境者になる才能を持ちし者だけと言う場所になってしまった

今では越境者憩いの場として様々な世界から来た越境者たちがここに集う
黒ギリギリのグレーゾーンな某をアレした結果 電気ガス水道を元の世界から無料で引っ張ってきているので
ライフラインは使い放題である

282スティル・アウグスタ ◆ba7KXnLx9Y:2019/04/24(水) 22:39:02 ID:???
>>281

草を踏む足音に、僅かに混ざった金属音。
銀の半身を持つ赤毛の女は、雨の中剣を振るう姿に興味を惹かれ、その近くの岩に背中を預け様子を眺めていた。

「……風邪ひくぞ」

腕を組み、左手に掴んだ酒瓶の中身は既に半分程が消費されている。

「わざわざこんな雨の日にやる必要があるのか?」

言いつつも、とはいえ、積極的に止めようとする訳では無い。

283タェンティース・イルム:2019/04/24(水) 22:47:30 ID:???
>>282
「……、……ん……?」
「どうも、ご忠告ありがとうございます」

よく晴れた空色の瞳が凛然とスティルを見詰め、手にしていた漆黒のブレードを腰に帯びた鞘に納める
逆側にも同じくして紅のブレードを有しており、タェンティースの戦闘スタイルを看破するのは容易であると言えよう

「……日課、ですので……動かさないと、逆に落ち着きが生まれません」
「……」
「……え、えーっと……」

生真面目そうな受け答えは面白味とは無縁な印象か
沈黙、ややあって言い辛そうに声を絞り出した、どうやら初対面かどうか……名乗るべきかどうかを判断し兼ねている模様だ

284スティル・アウグスタ ◆ba7KXnLx9Y:2019/04/24(水) 23:04:17 ID:???
>>283

「剣士、サムライ、昔からどうにも戦りにくいタイプだ」
「騎士道とか武士道とか……ああいう連中は大概生真面目だから気が合わない……」
「で、お前もご多分に漏れないな、日課なら雨の日でも欠かさずか、真面目な奴だ、オレならサボる」

どうにも棘がある横柄な物言い、口の端を歪める独特の笑みを溢して酒瓶を口につける。

「……ハ、大丈夫、初めましてだよ、オレはここには最近来たばかりだから」
「スティル・アウグスタだ、通りすがった、声をかけたのは邪魔だったか?」

酒瓶を傾けて液体を喉の奥へと流し込み、何処か濁った赤い眼はタェンティースの足元から頭頂部までをじっと観察して。
不意に鼻をひくつかせた。

「ん、妙だな、オレのか?少しだけ金属の匂いがするな」

285タェンティース・イルム:2019/04/24(水) 23:19:27 ID:???
>>284
「……どうも、光栄です」

恐らくは皮肉的な物言いのスティルに対しての軽い会釈
此方は嫌味ではなく、純粋なる本意から来る言動なのだ
ある意味タチが悪いとも言えなくもないか

「しかし……ふふ、サムライや騎士が誰もが真面目とは限りませんよ」

とは言え何やら、どうにも顔見知りの不真面目なサムライ辺りを思い浮かべたのか苦笑ながらに
ここらでどうやら鍛錬を切り上げ、半歩体をズラし雨に濡れぬ様に緑爛漫に生い茂る巨木の傘の元に入る
なんならスティルの寄り掛かかる岩も、その庇護の下にあっても不思議ではない

「これは失礼致しました」
「……スティルさまですね、わたしはタェンティースと申します」

お見知り置きを、と恭しくしかし嫌味っぽさの無い所作での一礼は深い

「……ん……」
「この通り、どうにも鋭い嗅覚をお持ちですね……しかし、ご同輩、でございますか?」

シャツを捲り腕の辺り、巧妙に隠された排熱パネルを開いて見せる
半人半機の体を別段タェンティース自身は隠し立てするつもりはないのだ
スティルの言葉の意味を知るべく、小首を傾げ問い掛ける

286スティル・アウグスタ ◆ba7KXnLx9Y:2019/04/24(水) 23:42:48 ID:???
>>285

「ハ、これだからやり難いんだよ」

生真面目な礼に肩を竦め、自分より少し背が低い彼女を笑って見下ろしながら、軽くなった酒瓶はベルトに括りつけた。

「少なくともオレが知ってるサムライやらは、皆お前みたいな生真面目君揃いだったな」
「例外がいるって言うなら一目会ってみたいもんだ、そっちとなら、少しくらいは気が合うかもしれない」

岩は確かに巨木の下にあった。
僅かに湿気た煙草を一本取り出して咥え、銀のジッポライターで火を点けて。
傍に人がいる事なんか気にも留めず、お構いなしに吸い始める。

「タェン、ティースね、聞いた事の無い響きで妙な名前だ、覚えたよ」
「……放熱機構か、改造人間、それとも元々ロボットなのか?」
「あぁもしかしたら同類かもな、オレもこういう身体だから」

銀色の右腕が言葉と共にどろどろと流動する。
液体金属、それが右半身を占めていた。

「お前は上手く偽装してるな、一目見ただけじゃ人間と変わりない、さぞかし「馴染みやすい」だろ」

287タェンティース・イルム:2019/04/25(木) 00:02:19 ID:???
>>286
「……何か、その……問題がございましたか……?」

微かな動揺の光を瞳に宿しながら
とは言えしかしスティルの表情にネガティブなモノが少なくとも半人としては感じ取れぬ故に心底な様子ではない

「同じ越境者で……ふふ、いらっしゃいます」
「……あ、でも……真面目ではないと言ってた事は、出来ればご内密に……」

紫煙の流れを微かな体動のみで避ける
失礼のない程度の所作であり一見すれば自然なモノ、最も武芸的な視点からすればその技能を利用したモノであると見抜けるであろうが

「半分人の、半分機械……元々です」
「……液体金属、スゴい……あ、す、すみません……」

思わず身を乗り出してずいっと、流体たる金属への変容と流れをガン見
しかしそれが不躾であるとハッと気が付き、慌てて身を縮こめての謝罪

「ん……え、えぇ、そうですね、なんとか……」

実際見てくれからは人間以外と看破するのは困難と言えよう
最も膂力や強健さと言った点が露骨にひと以上である為にその辺からの予測はカンタンだが

「……あぁ、小降りになって来ましたね」
「わたしは戻ります、スティルさまは如何いたしますか?」

どうやら半機としてのシンパシー的なモノを感じたのか、先程よりやや柔軟な態度で
少し離れたスクラップヤードの本邸へと戻るらしい、なんならご一緒しませんか?というやつだ
そんなこんなでこの邂逅のワンシーン、これにて終幕となる

//すみません、眠気が来ましてこの辺で…ありがとうございました、また宜しくなのです!

288スティル・アウグスタ ◆ba7KXnLx9Y:2019/04/25(木) 00:28:35 ID:???
>>287

「いや、別に?」

実際、そこまでの負の感情を抱いている訳では無く、真面目な奴を相手にするのは少しばかり面倒、程度の物でしかない。
どうにも横柄な物言いはスティルにとって平常である為、元居た世界でも誤解は絶えなかったのだが。

「越境者も色々居るんだな、あぁ、黙っとく黙っとく、口は堅い方だ」

ここまでの振る舞いに口の堅さを感じさせるものは殆ど無いのだが、最低限の世渡りは身に付けている。

「扱いはそれなりに難しいけどな、この手じゃ精密機械なんかとてもじゃ無いが扱えない」
「……ハ、気にするなよ、そういうところが生真面目過ぎるっていうんだ」

都度こちらに気を遣う様な彼女の様子に笑みを見せ、気にするなと言う様に手を振る。
流動する腕は徐々に元の腕の形に戻って行き、そして固まった。

「ん、オレも戻る」
「ここに居座り続ける理由は無いからな、一緒に戻るか」

足音、微かに混ざる金属音、タェンティースに付いて行きその場を後にする。

//ではお疲れ様でしたー。

289スぺオペ世界:2019/05/01(水) 20:49:42 ID:???
監獄艦の中で宇宙海賊集団を作り上げたジョージ。
準備は整い、いざ脱出となったが男からの連絡はない。

男と出会った路地裏へと向かった先でジョージを待ち受けていたのは、
モノアイとスピーカーが取り付けられたドローン一機だった。

「おお、準備はできたようだな。動くとしようか」

ドローンからは男の声が聞こえる。

290かぶり ◆IqwQDoqGqI:2019/05/01(水) 21:00:49 ID:???
>>289
ジョージ「えぇ 連絡が無かったのでどうしたものかと思いましたがね
     それで どう動きます?」

姿を見せず ドローンでやり取りを開始する海賊に対し 警戒を怠らず問いかけるジョージ
もしかしたらすべてブラフの可能性だって0じゃない 冷静に 冷静に

291スぺオペ世界:2019/05/01(水) 21:05:21 ID:???
>>290
ドローン「堂々と正面から出ていくとしよう」

男がそう言った途端に事は起こる。
ごごん、と音がして艦が揺れた。
続けて至る所で何かのロックが外れたような音がした。

ドローン
「さて、これで全ての扉は開いた。
 進むべき道も青く光る照明でナビゲートしている。船で会おう。」

一方的にそう伝えるとカシャン、とドローンが地面に落ちて壊れてしまった。

292かぶり ◆IqwQDoqGqI:2019/05/01(水) 21:14:42 ID:???
>>291
ジョージ「ッ!?」
艦が揺れたことに少なからず動揺し身構える が聞こえてくるロックの外れる音
そして伝えることはすべて伝えた と言わんばかりにその機能を停止させるドローン

賽は投げられた ここからの時間は金より高価

弾かれたように走りだす 集めた仲間の元に

ジョージ「いくぞぉぉぉぉぉぉ!!!!」
ただ一言叫び ロックが外れたであろう場所から牢獄の外に飛び出んとする

293スぺオペ世界:2019/05/01(水) 21:18:13 ID:???
>>292
「「「おおーッ!!」」」

鉄パイプやら釘バットやらを片手に野郎共がジョージの後に続く。
なるほど、青い光が薄暗い廊下を照らしている。
分かれ道だろうが迷うことはないだろう。
そうなると後の問題は…

衛兵「止まれえええ!」

眼前に立ちふさがる強化服を身に纏ったゴリラ兵であろう!

294かぶり ◆IqwQDoqGqI:2019/05/01(水) 21:38:14 ID:???
>>293
走る 走る 自由を求めて
だが敵だってこの事態を指咥えてみているはずもなし

現れたのは忌々しき強化服ゴリラ 自分が最も嫌いな生物

ジョージ「・・・。」
だがあの時とは違う 今はまだ脳みそが茹っていない

ジョージ(おさらいだ・・・あいつらは今の俺が逆立ちしたって勝てない どんな末端であっても ここにいる全員を制圧して余りある力を有している)

まず強化した自分の膂力を指一本で支える時点ですでに勝ち目はない
恐らくはあの潜水服が関係しているはずだが 今はそれを論じている暇もない

ジョージ「ッ!!」
だがジョージは顔に憎悪の表情を湛えゴリラの顔に拳を放つ まさかまた激情に捕らわれたか

ジョージ(ダメ―ジが与えられなくていい・・・痛いとすら思われなくてもいい!!)

行動の真意は ヘイト稼ぎ
相手の注意をひきつけて 辺りの共犯者を1人でも逃がすこと

ジョージ(掴まれるな チャンスは二度訪れない・・・!)

ジャブ ボクシングに置いて最速の攻撃 それをもって捕まらない様に立ち回りつつ 攻撃を仕掛けていく
もちろんある程度抵抗したら逃げることも忘れない様

295スぺオペ世界:2019/05/01(水) 21:44:04 ID:???
>>294
が、ジョージの懸念は杞憂に終わる。

衛兵「ほぎゃあっ!?」

ゴリラは面白いほどボッコボコに殴られるのだ。
流石に素の耐久性はあるので普通に殴ると此方の拳が駄目になるが…
兎も角、異常なまでの耐久性はなく、何故か動きが鈍い。

「オラー!」
「やったんぞー!」
「くたばれー!」

周囲でも戦闘は始まったらしい。
しかしどのゴリラ兵も多勢に無勢とはいえボッコボコである。

大男「…弱すぎないか?」
優男「理由を考えるより今は脱出だろ!」
大男「そーだった!ボス!こっちに格納庫が!!」

296かぶり ◆IqwQDoqGqI:2019/05/01(水) 21:53:58 ID:???
>>295
ジョージ「ッ!! なん・・・?」
ゴリラが怯む

考えるよりも先に体が反応する 篭手のルーンを発動し ボクシンググローブを召喚
すぐさまオーバーハンドパンチを繰り出しゴリラを打ち据えた

そのあまりにもあっけなさすぎる結果に思考が真っ白になり

ジョージ(これなら・・・あの忌々しいゴリラどもを殲mッ!!)
頭に血が上りかけて 慌てて頭を振り己の拳で頬をしたたかに打つ

今はそんなことをしている場合ではない もっとほかにやるべきことがある

ジョージ「でかした 労働の対価だ 好きに持って行っていいぞ」
と略奪許可を出し 自分は先を急ぐ

297スぺオペ世界:2019/05/01(水) 21:57:46 ID:???
>>296
「よっしゃー!」
「よくばんなよ!」
「あれこれ電源入んねーぞ?」
「あ?なんだ全部ぶっ壊れてんのかあ?」

ジョージが進んだ先。
そこに一隻の船があった。
大小の黒い三角錐を組み合わせた様な形の宇宙船だ。

大男「船だ!」
優男「…ハッチが開いている?ナビゲート通りだとあそこが終点か?」

298かぶり ◆IqwQDoqGqI:2019/05/01(水) 22:01:47 ID:???
>>297
略奪したすべての武装が壊れている
そんなバカな話はない

ジョージ「とにかく持てるだけ持っていけ 何か理由がある筈だ!!」
そして見えてきた宇宙船

ジョージ「乗り込め!!」
と言って自分がまず先にハッチの内部に飛び込んだ

299スぺオペ世界:2019/05/01(水) 22:07:10 ID:???
>>298
全員が乗り込むのを見計らったように船のハッチが閉まる。
程無くして船内の照明がつき問題なく動けるように。

大男「おっと、終点じゃあなかったみたいだぜ?」
優男「そのようだ。これは…操舵室まで続いているのか?」

青白い光は未だジョージたちを導いている。

「やっぱうごかねえ」
「銃っぽいのも剣っぽいのも全く動かねえ」
「修理部屋か何かだったんじゃあねえの?」
「まじかー」

野郎どもは初略奪の品々がポンコツで意気消沈していた。

300かぶり ◆IqwQDoqGqI:2019/05/01(水) 22:11:34 ID:???
>>299
ジョージ「そんなはずはない 奴らが後生大事にガラクタため込むようなバカだったらこんなことにはなってない
     思えばゴリラが銃撃してこなかったことも妙だ 逃げた捕虜は殺すべきだったのに」

ジョージ「おしゃべりは終わりだ 行くぞ」
と 導きのままに船内を進もうとする

301スぺオペ世界:2019/05/01(水) 22:18:41 ID:???
>>300
進んだ先にあったのは優男の予想通り操舵室だった。
飛行機の操縦席を広くし、
ヒト一人分の高さから二つの座席を後ろから見下ろすような形で更にもう一つ座席がある。

大男「三人分の席があるな」
優男「一番手前の席が操縦と…火器管制の席か?」
大男「そうすっとボスはこのひとつ高いところにある席に座るべきか」
優男「まあ、そうなると思うが…」

302かぶり ◆IqwQDoqGqI:2019/05/01(水) 22:22:14 ID:???
>>301
ジョージ「あの男がいないのが気がかりだが・・・まぁいい
     あいつが現れたら譲ればいいだけだ」

そう言って高い場所の席に上り どっかりと腰を据える

ジョージ「さぁ・・・鬼が出るか蛇が出るか」
一体どう展開するのか その時を待つ

303スぺオペ世界:2019/05/01(水) 22:30:36 ID:???
>>302
ぶぃん…と目の前の大画面が作動する音。

優男
「お、システムが立ち上がったぞ
 …ふむ、こりゃ妙だな?取扱説明書みたいなもんだが、読めるぞ」

大男「はぁ?説明書なんだから読めるもんだろ?」

優男
「よく考えてもみろ。ゴリラ共が言う共通言語で書かれたもんじゃない。
 …それも妙なんだが、更に偶然にも俺やお前が知る言語で都合よく書かれてる」

大男「偶々だろ。ほら動かせるなら動かそうぜ。それこそ考えてても始まらねえ!」

優男「……そうだな」

そんなやり取りのあと、どうやら出港準備は整った様子。
別の連中はエンジンルームやらなんやらと必要な個所へと散っていく。

優男
「船内は固定のカメラとドローンによって全て見渡せます。
 内部で何か起こっても直ぐに分かるようになってますね。問題ありません」

304かぶり ◆IqwQDoqGqI:2019/05/01(水) 22:40:22 ID:???
>>303
ジョージ「・・・越境の修正力?」
ふと言葉に出る

越境者になった当初は それこそ英語はすべての世界のスタンダードなのかと思ったが
それは世界が配慮して英語に聞こえているのだと聞かされたことがあった

ジョージ「・・・長居は無用 離れましょう」
あの海賊がいないことだけが気がかりだが 彼を待ってまたつかまりましたじゃただの喜劇だ

305スぺオペ世界:2019/05/01(水) 22:46:51 ID:???
>>304
こうして船は監獄艦を出港する。
難なく、と思われたが、けたたましいアラート音が船内に鳴り響き、それを否定する。

優男「…交戦可能域ギリギリ外に多数の戦艦反応、連中です」
大男「くっそ、やっぱアッサリとはいかねえか?」
優男「にしても…ワイバーン級が多数って過剰すぎじゃあないのか!」
大男「ああ?なんだそのわいばーんってのは?」

優男
「超ド級宇宙戦艦の別称だよ!一隻でも小さな星を占領する位わけない火力を持ってる。
 子供の喧嘩にガトリングガン持ち込んだようなもんだ!」

大男「成程…で、子供はどっち?」
優男「船の大きさ見たろ!俺たちだよ!!」

306かぶり ◆IqwQDoqGqI:2019/05/01(水) 22:51:30 ID:???
>>305
ジョージ「なるほど なら勝ち目はないな 逃げるぞ
     最大船速 後は・・・そうだな 祈るか」

動かすのは自分の専門外だ 仲間の奮戦に期待しよう

307スぺオペ世界:2019/05/01(水) 22:58:26 ID:???
>>306
優男「了解!後ろにゃ連中の監獄艦だ。連中もいきなり撃ってくるような―

ガガン!と爆発音。
後方から来たであろう衝撃。

優男「は?」
大男「お、おい!連中もう撃ってきたぞ!?」
優男「いやいやいや、おかしいだろ!?狙いも定まらないような超長距離射撃って!」
大男「後ろに自分たちの船があること知らねえのかよ!?」
優男「な訳あるか!寧ろ大きさ的にはそっちの方が目立ってるはずだろ!!」

そう、敵の大艦隊が射程距離外から滅多打ちを始めたのである。
此方を逃さぬ意図を感じるものではあるが、それにしても必死過ぎる。
どれだけの損害を出そうが形振り構っていられない、そんな感じだ。

308かぶり ◆IqwQDoqGqI:2019/05/01(水) 23:00:42 ID:???
>>307
ジョージ「ングッ!!」
爆発音と衝撃 椅子のひじ掛けを掴んで倒れ込むのを防ぐ

ジョージ「逃げろ!! いいから逃げろ!!」
叫ぶ それ以外にはできないから

309スぺオペ世界:2019/05/01(水) 23:04:21 ID:???
>>308
優男「無理です!下手に動いて一撃食らったらこんな小さな船おしまいですよ!!」
大男「くっそ、連中交戦可能域まで詰めてくんぞ!」

立て続けに起こる爆発と衝撃。
監獄艦が味方の攻撃を受け大破轟沈していくことの証左だ。

大男「くっそ、ボス!こうなったらやるしかありませんぜ!!」

310かぶり ◆IqwQDoqGqI:2019/05/01(水) 23:08:22 ID:???
>>309
ジョージ「一難去ってまた一難か・・・よしやるか!!」

311スぺオペ世界:2019/05/01(水) 23:11:41 ID:???
>>310
ジョージがやる気になった瞬間である。
ガインガインと船の機構が動く音が響く。

優男「おおっと?」
大男「なんか撃てるようになった…のか?」

優男
「音声認識?と言うか精神感応の類か?
 ボス!恐らくボスの意思でどうとでもなりますよ、この船!!」

312かぶり ◆IqwQDoqGqI:2019/05/01(水) 23:20:41 ID:???
>>311
ジョージ「・・・だが敵との戦力差は歴然 相手がなりふり構っていないのなら 援軍が延々現れる可能性も高い
     これより敵陣に対し 一点突破を図り 離脱を試みる」

ジョージ「冷静になれジョージ お前は一騎当千の豪傑じゃない 勇気と蛮勇をはき違えるな・・・
     出港!!タフな航海になるぞ!!」

313スぺオペ世界:2019/05/01(水) 23:27:20 ID:???
>>312
男「ったくまどろっこしいな、さっさと撃てよ」
優男「ん?」
大男「あ?」

ジョージの判断にしびれを切らしたかのような声がした。
そして画面に映った宇宙が一瞬にして白く染まる。
数秒後、画面に映し出されたのは、半壊した大艦隊群の姿である。

優男「……」
大男「これ、俺達…いや、この船がやったのか?」

呆けている二人の目を覚ますように、
行動可能な残存艦隊が一斉射撃を放ってくる。
しかし、その砲撃の尽くが船の前方で何か力場のようなものに阻まれる。


「もう少し気骨のあるやつだと思ったんだがなジョージ。
 ゴリラ連中を許さんと息巻いてたお前はどこに行った?」

船内に男の声だけが響く。

314かぶり ◆IqwQDoqGqI:2019/05/01(水) 23:42:31 ID:???
>>313
聞きなれた声が響き 後はまぁ 目の前で起こった事がすべてだ

ジョージ「随分な物言いですね 私はただ吸血鬼を殴るのが能の男
     船に乗るどころか 指揮することだって初めて それが宇宙の船ならなおの事
     そも 不確定情報を正す忠告が無いあなたが悪いのでしょう?」

ジョージ「勇気と蛮勇は違います 激情に駆られ突っ走った結果が捕まった私です
     この船があの艦隊を殲滅できるだけの力を持っていると知らない状態で遮二無二攻撃をするのは蛮勇ですらない
     馬鹿な愚か者のすることだ」

こちらを蔑むかのような声に涼しい顔で応える

ジョージ「さて この船が相手を殲滅できるだけの力があることは分かりました
     これより殲滅戦に移行する」

315スぺオペ世界:2019/05/01(水) 23:47:28 ID:???
>>314
優男「殲滅…ですか?」
大男「おいおい、散々辛酸舐めさせられてきたんだぜ?やってやろうじゃねえか!」
優男「……了解」

思うところがある優男。
大男はやる気を出し、そもそも火器管制の席に座っているのだから
ジョージの命令通り船の武装を使い次々と艦を撃ち落としていく。
一切の苦戦なく、そして被害なく、大艦隊は壊滅した。

優男「敵艦隊の損耗率は80%、残存艦離脱していきます」

//と言う所で今日は此処まで おつかれさまー

316スぺオペ世界:2019/05/06(月) 22:18:54 ID:???
大艦隊を一隻で沈めた海賊団の面々は歓喜に沸いていた。
散々長い間辛酸を舐めさせられたゴリラ共をメッタメタにしてやったのだ当然である。

大男
「いよっしゃあ!早速祝勝会と行きましょうやボス!
 食堂っぽいものも見つけたって下の連中もいってますし!」

優男
「…それもいいですが、これからどこへ行きます?
 一応、その設定だけして先ずは此処を離れるべきかと」

317四五六 七八:2019/05/06(月) 22:26:53 ID:???
>>316
「……イエス!だね、うんうん」
「えーっと?何処へ行こうにもそもそも、何処があるの?ほら、候補地とかさ」

さて、前回ぶりな故に色々と事情が浦島太郎な七八ではあるがその辺は越境者の身分としては長い歴を有する
なんとなーくで察し頷き同意、周囲に同調、空気が読める子なのであった!エライ!

「あと祝勝会……まぁ、もちろんいいけど、ほどほどにしとかないとね。船旅は長いんだしー?」

318かぶり ◆IqwQDoqGqI:2019/05/06(月) 22:32:32 ID:???
>>316
ジョージ「そうだな・・・」
と思考を巡らせ

ジョージ「まずは離脱をしよう いくらこの船が相手を薙ぎ払えるだけの性能を持っていたとしても
     延々後続を送り込まれればじり貧だ 特に俺の精神力が関わっているのなら なおさらだ」

ジョージ「俺の精神力でどうとでもできるのなら・・・まず近場であのゴリラ共が展開していない場所を目指す
     すまないがそれまでは祝勝会はお預けだ 酒が入った状態で戦闘になりたくないだろう それまで我慢するように言っておいてくれ」

ジョージ「というかだ 船の物資はどれだけだ 心許ないのなら補給のアテをつけなければならない 下の連中に確認させろ」

319スぺオペ世界:2019/05/06(月) 22:50:51 ID:???
>>317>>318
優男
「とりあえず宙域の確認はできてますし…ああ、やっぱり剛理帝国支配領域内か。
 そうなると近場にあるアステロイドベルトに紛れるしかないでしょうね。
 一応そこまでの道はオートパイロットで何とでもなりますよ」

大男
「物資の確認なら乗り込んだ直後からやらせてますよ。
 火器管制システムがこの部屋にしかないんで殆どの連中の手が空いてましたからね」

優男「そうなのか?…人手は殆ど要らないって事になるが」 

大男
「おう、まあいいじゃねえか、早めに船の中が探索できたし、危険もなさそうだしな。
 …ああ、それで物資ですが一般的な速度で支配領域を離れる位なら持ちそうです。
 食料については保存食が大半になっちまいますが」

そう言う訳で船は一路アステロイドベルトを目指す。

大男「さあボス!食堂に向かいましょうぜ!」

優男
「ここは任せてもらって大丈夫ですよ。
 オートメーション化が相当なレベルで施されてますから最悪一人で戦闘もできます。
 一応調べたい事もありますし…」

320四五六 七八:2019/05/06(月) 23:02:30 ID:???
>>318-319
「……ふぅ、ん……?」

私も残ろうかな?なんて言うのはその操舵法に若干の興味が湧いている故だ
もっともらしい理由として、もう何人かがオートの操舵のノウハウを持っておくべき、と言ったところであろうか
とは言え優男に拒まれれば引き下がるではあろうが

321かぶり ◆IqwQDoqGqI:2019/05/06(月) 23:04:55 ID:???
>>319
ジョージ「ではまずそのアステ・・・とりあえずそこに向かってくれ
     しかし奇妙な船だ あの男はなぜ大量の人でを欲したのだろう」

あの男は自分の意志が必要だといっていた 逆を言えば自分が頑張ればどうにかできてしまうのでは?
今更彼等を見捨てる選択肢なんぞある筈もないが 真意は見えてこなかった

ジョージ「では任せたぞ あぁ 食堂に行こう 補給のアテはそうそうに見つけないとな
     あのゴリラ共から海賊行為はできるだろうか?」

と考えながら食堂に向かい ささやかな祝勝会が始まることだろう

322スぺオペ世界:2019/05/06(月) 23:17:24 ID:???
>>320
「あれ、残ったんですか?いや別に構わなんですが…」

コンソールを弄りながら優男。
暫く無言であったが、唐突に切り出してきた。

「その…七八さんから見てこの船如何思います?
 僕は空寒いものを感じるんですが…」

>>321
そんな訳でジョージが向かった先では飲めや歌えやの大騒ぎ。
やいのやいのと野郎どもが大騒ぎだ。

大男
「海賊行為…どうっすかねえ?まあ今の勢いなら何でもできそうっすけど!」

そうだそうだと周囲の連中も騒ぐ。
支配領域を抜ける際に小さな星でゴリラ連中に暴れるのも良いだろうと。

323四五六 七八:2019/05/06(月) 23:21:31 ID:???
>>322
「いちおーね」
「……知っておきたいじゃない?操作の仕方とかさ」

軽く肩を竦めながら、しかし続く言葉に眉間に皺を寄せる

「へぇ……?その心は?」
「私はほら、なんってーの、あんま気にしてないからさー」

一時的に越境していた身からして今一つ船の入手の経緯を理解していない
とは言え詰まる所は「そう言う事」なのであろう、何気なしに周囲を見渡して問い掛けた

324かぶり ◆IqwQDoqGqI:2019/05/06(月) 23:25:44 ID:???
>>322
さて 騒ぎが佳境になったころである

ジョージ「みんな聞いてくれ 俺にははぐれた仲間がいる
     俺が捕まったときに別れたきりだ」

場を治めて話を切り出す

ジョージ「ゴリラ共が強大であることは分かっている だがあの人たちがやられてしまったとは思えない
     この宇宙のどこにいるかもわからないが 俺はあの人たちを探したい
     道中は決して楽じゃないかもしれないが どうか俺に付き合ってほしい 頼めるか?」

と 今後のプランを提言した

ジョージ「そして補給だが・・・まずはゴリラ共に頼らない補給を模索してみよう
     そののちに どうしようもなくなったら その時は…な」

と 最後は言葉を濁しつつであったが

325スぺオペ世界:2019/05/06(月) 23:31:02 ID:???
>>323
「どんなものであっても動力には魔導エンジンを使ってます。
 魔導エンジンがサイズに比例して出力が上がるのは知ってますよね?」

魔導エンジンは魔法技術的に出力に比例して大きくなっていく。
登録されている魔導エンジンで最大級のものは一戸建てサイズのもので、
現状の技術ではそれ以上大きなエンジンを作っても重量・出力に耐えるハードがないとされる。
この情報は越境時に刷り込まれる此の世界の常識だ。

「兵器なら単純にデカイ方が強いんです。
 特に撃ち合いならその法則は絶対みたいなところがある。
 相手は多数のワイバーン級、下手したら都市型宇宙船サイズのノア級もあったかも。
 それに勝ってしまったんですよ?」

>>324
「何言ってんすかボス。最初っから一蓮托生決め込んだ連中しか此処には居ませんぜ?」

大男の言葉にそうだそうだと皆頷く。

「とりあえず、ボスが捕まったって言う場所に行きゃあいいんですかね?
 幸い逃げる前にかっぱらったものの中に記録端末があったらしいんで何か分かるかも」

326四五六 七八:2019/05/06(月) 23:38:02 ID:???
>>325
「……ふぅむ……?」

越境学習の内容を改めて鑑みて成る程、兵器としての話と言う事か
となれば無論実際奇妙に思う事には同意だ

「じゃあこの船はー……」
「新兵器か、未知の技術かってとこ?」

七八の答えとしてはそれに尽きる
その辺を真っ先に思い浮かべるのは純粋さ故か

「ただ、そうだとして……えーっと、それを奪取出来ていいの?って気はするけどねー」
「……状況を良く……あー、「覚えてない」んだけど、この船はゴリラ達も動かせるんだよね?」

327かぶり ◆IqwQDoqGqI:2019/05/06(月) 23:42:27 ID:???
>>325
ジョージ「ありがとう それじゃその記録を調べておいてくれ
     さぁ今日はもう休もう 明日からまた忙しくなるぞ」

と宴の終了を宣言するのであった

328スぺオペ世界:2019/05/06(月) 23:47:49 ID:???
>>326
「…どう、なんですかね?
 未知の技術しかり扱えるかどうかも含め、分かりません。
 発見時も騒動の中で駆け込みましたから詳しくは見てないんですが…
 いや、この船はその接舷と言うより鹵獲されていたようにも見えました。
 それにしては扉が開いていたり、既に待機状態であったりと、
 十分な準備がされていたのは事実です。
 そもそもそんな状況じゃなかったらゴリラどもにも乗り込まれて如何なっていたか」

>>327
思い思いの返事をして野郎どもが散っていく。
何でもベッド付きの個室も幾つかあるようで寝るのも困らなそうとのこと。
色々と設備が整った船である。

「んじゃあ俺も失礼しますよ…っとボス。
 何人か顔を見せてないやつもいましたんで今から叱ってきます。
 どうせ倉庫かなんかで先に飲み始めて酔いつぶれてんでしょうが…」

329四五六 七八:2019/05/06(月) 23:51:47 ID:???
>>328
「鹵獲」
「……ふー、ん……?」

つまりはゴリラ側は一度この船を下している?
否、もしやすればゴリラ側からしても単なる「拾い物」に過ぎなかった可能性もなくはないだろう
まるで出迎えを受けるような待遇には今一つ成る程奇怪さを感じるのだが

「……罠、もしくは、あー……」
「どっかから流れて来たのかもね、この船も」

330かぶり ◆IqwQDoqGqI:2019/05/06(月) 23:56:03 ID:???
>>328
ジョージ「その辺はお前に任せる 事の顛末は明日まとめて報告してくれ」
そう言ってジョージは食料をまとめて艦橋に残ってくれた四五六と優男の元に向かうだろう

ジョージ「居残りご苦労だった 食事を持ってきたから休憩してくれ」

331スぺオペ世界:2019/05/07(火) 00:00:36 ID:???
>>329>>330
優男「ああ、ボス…七八さん、それじゃお疲れ様です」

一応会話の最中七八ある程度船の操作を覚えた。
優男はジョージから食事を受け取ると出て行った。

//そんな感じで今日は此処まで お疲れさまでした

332ソーマタージ ◆P2bEA4mHeU:2019/05/07(火) 21:45:14 ID:???
【ウェイストランド 現地時刻11:11】
「女〜房〜のため〜な〜らエ〜ンヤコラ……バカらしい」
燦々と日照りの照らす、荒涼とした大地。乾いた大地を隠すのは、大小様々な変異を遂げた極々微かな植物と、崩壊した文明の残夢。
荒野と言っても差し支えないそこは、以前は集合住宅の立っていた場所らしい。崩壊した瓦礫の山の中、様々な要因に削られ少しだけ残った看板は、建物の名前の一部を伝える。

「なんでこんなゴミ山の中でゴミを拾ってるかって?少なくとも、この辺りではゴミ拾いが一番安全で儲かるからだよ」
カメラ目線で毒突くソーマタージ。瓦礫を持ち上げてどかし、まだ使えそうな物を拾って確かめては、元あった場所に戻すか持ち寄った頭陀袋に放り込む。
かなり進んだ技術を持っていたこの世界の遺物は、文明崩壊後の人々の生活を助ける灯火にも、命を刈り取る無慈悲な災害にもなり得る。
前者になりそうな物を見つけて売り捌くのが、スカベンジャーの主な収入源だ。

「“ねえキチガイごっこサン。どうしてこんな所でつまらないタイプのメタネタしてるの?他にもっといい場所あっただろうに”って?
 もっといい場所は先に場所を取ってる奴がいるか、危険だからだよ。状況説明終わり、黙って見てろ」
「ここに来る時点でみんな仕事内容には了承済みのはずなんだよ。今更ここで、そいつらに説明する訳ねーだろ?」

虚空に向かってシッシッと手を払い、またゴミ拾いに勤しんでも成果は得られず一休み。こんな調子では、干からびた川で砂金を取る方がよっぽど有意義で効率的だろう。
病院やメガコーポの跡地、遺棄された軍事施設、倉庫だった建物。探せば物資が山ほどある場所は幾らでもある。
ではなぜそこに行かないのか?すでに他の者の縄張りと化しているからだ。この辺り一帯で新参者が他人の縄張りの物を回収し、剰え売り払うなど、凄惨な私刑の引き金となってしまう。
仮に誰の手にも渡っていないとしても、それには理由がある。ロボットを始めとした戦前の防犯設備は、侵入者に容赦無く牙を剥く事がほとんど。リスクが大きいのだ。
持つ者と持たざる者の格差は、このような場所でも広がっていく。離れるにはコツコツと資金を貯めてとっとと別の地へ行くか、気まぐれな越境の女神が空間を捻じ曲げてくれる事を祈るしかない。
ソーマタージが選んだのは前者だった。どこか遠くの集落まで行く分の燃料代を稼ぐため、こうして底辺労働の身に甘んじている。それも今日までだ。


過酷なるこの日輪の下、いつまでも熱量の籠る作業を続けるのは自殺行為。サイボーグと言えど有機脳が茹ってしまえば死ぬ。
腰の水筒に満たされた冷却用の水を一口。移動手段である四人乗りの作業用改造トラックの下まで戻り、同行者に向き直った。

「成果はどんなだ?このペースなら、あと数週間で乗り物の燃料が買えるはずだ。
 あと一つ、最後にデカいヤマでもあれば万々歳なんだがな」

333かぶり ◆IqwQDoqGqI:2019/05/07(火) 21:47:24 ID:???
身の丈3mと少し 筋骨隆々の体に刻まれた幾重の傷
朝のズボンのみを身にまとい 右腕が無かった

彼は人間ではない 名は捨てた 今の彼は種族名を表す ギガース

骨剣を瓦礫の隙間に突っ込み ぐいと持ち上げれば 巨大な瓦礫がガラガラと持ち上げられる

そこから何かの破片をゆびでつまんで頭陀袋に入れる作業を延々と繰り返していた

ギガース「・・・・・」
しかしここは暑い 作業の手をとめて汗をぬぐい太陽を見つめる

何となく故郷の環境に似ているなぁと思ったギガースであった
こいつが同行者なら燃料もかなりくうんじゃない?

334鬼久墨音:2019/05/07(火) 21:48:08 ID:???
>>332
見ろ、見ろ、これまだ動くんじゃないのか?

【常と異なりややテンション高めに、と言っても表情の変化少なくいつもの仏頂面で隻眼のみを輝かせているのは鬼久墨音】
【松葉杖を小脇に抱え、収穫の一番星を片手で差し出している】
【つ【げーむぼーい】】

…ただ電源がないな、カートリッジも…

【言うてしっかり別の収穫物も確保しているのだ、大きなモノは無理だが小物の壊れた火器などがメイン】

335ソーマタージ ◆P2bEA4mHeU:2019/05/07(火) 21:56:02 ID:???
>>333-334
「いいか、ただのゴミ拾いじゃねえぞ。ゴミの中から比較的使えそうなゴミを見つけるんだからな」
持ち込んだメガホンで口やかましく監督。ギガースの積んだ破片を一つ一つ確かめ、使えなさそうなものは捨てていく。
「お前ただでさえデカくて運ぶのに苦労するんだ。燃料分ぐらいは稼がねーと、歩いてついてきてもらうかんな」

そして墨音の拾った携帯ゲーム機。電池の持ち合わせはないので起動は叶わないが、中の基盤やコードは何かに使えるだろう。
「20点ってところだな」
壊れた火器も直せば武器になるし、ダメでも修理の材料になる事もある。これも一つ一つ確かめ、ピックアップの荷台に積んでいく。


「まぁ、まずまずか。少し休んだら次行くぞ……あン?」
成果を確認し、伸びをするソーマタージ。その動きが止まり、運転席に積まれたソリトンレーダーの表示を覗き込む。
反応有り。こんもりと一際大きなゴミ山めいて積もった瓦礫の下に。

「誰か、あの重たーい鉄骨とか錆びた外壁とかを綺麗サッパリどかせる異能持ちは?」
肩を竦めて訊ねる。いないのならば、共同体らしく大掛かりで遠回りな人力土木作業の始まりだ。

336鬼久墨音:2019/05/07(火) 22:08:48 ID:???
>>335
20点かぁ…

【厳しいなと肩を落とす】
【まぁともあれ他のアイテムもそこそこであり、働きとしては平均をキープと言ったところであろうか】
【さてはてそして?】

…ラストフラワーでもムリだな、私にはお手上げだと思う

【墨音の最大火力はあくまでも対生物武装である】
【故に瓦礫の山を前にしては無力であり、ふぅむと唸る事しか出来ない】

337かぶり ◆IqwQDoqGqI:2019/05/07(火) 22:09:32 ID:???
>>335
自分が拾ったガラクタをソーマタージが選別していく
中々にゴミが多かったようだ すっかり目減りしたガラクタに何が悪いのかと少し口をとがらせる

だがソーマタージ先生が何かを探り当てたらしい とりあえずいろんな瓦礫が覆いかぶさっているらしいが・・・

ギガース「・・・・・・・」
まずは一番シンプルな答え 力づくである

片手で鉄骨を掴み 全身の膂力を総動員してもちあげようとするが 果たして?

338ソーマタージ ◆P2bEA4mHeU:2019/05/07(火) 22:18:33 ID:???
>>336-337
「対人戦ばっかりにスキルポイント振ってるからそうなる。次からは汎用性にも入れておけ」
これなんかいいんじゃないか?と懐から出して墨音に見せたのは、工業用サイバネボディのカタログ。大袈裟なほどにマッシブでブルタルな、黄色い作業用義体が眩しい。

だが、ここでギガースが巨体ならではの本領を発揮する。軽々とまではいかずとも、彼の力ならガラクタをどかすのは十分可能だ。
「いいか、せーので持ち上げるからな。せーの……」
そしてここにソーマタージも加わる。人に何かを指示する以上、自分も何かをせねばなるまい。嫌な事だが。

やがてガラクタが退かされ消える頃、古代の遺跡めいて現れたのは……ボロボロの外装の冷蔵庫だった。
たかが家電の残骸と侮るなかれ。分解すれば資材にもなる。 ソーマタージは露骨に面倒臭そうな顔を浮かべたが。
「押し潰されてくっついてやがるな…、戸を開けよう。綺麗に開けろよ、出来るのなら」
二人にスキルが無いなら、今回はソーマタージが開封の儀を行う事となる。持ち込んでいる一振りのドスで。


中に収まっていたのは食料でも、ましてや人々の助けになる機械でもなく、胎児の様に丸まって納められた一人の少女だった。───否、一台のロボット。
顔立ちは少女らしいものだが、首から下は半人やソーマタージほど上等なものではない。腰の代わりに下半身と上半身を繋ぐ球体、剥き出しの関節ジョイント、古いタイプのガイノイドだ。
死体じみた白い顔は、眠っているかの様にただ目を閉じたあどけない虚無の表情。それが唐突に開かれ起き上がり、覗き込んでいたソーマタージの額を強かに打ち据える。

『───ハローワールド。メインシステム 所有者データの認証を開始します』
チキチキと微かな駆動音を内より響かせ、ロボットは変わる事のない表情で、一行の顔を一人一人確かめる。
AI搭載型か。舌打ちを漏らしたソーマタージは、痛む額を押さえながら片手を刀に伸ばし───放した。ロボットの所作に拍子抜けしたからだ。

『───メインシステム 軌道を完了しました。
 所有者データ該当者 無し。奉仕活動の再開を保留』
ロボットは武器を展開するでも、システムの無慈悲な敵意を見せるでもなく、まるで何事もないかの様にスックと立ち上がる。そもそも武装を持たないタイプのようだ。
纏っていたボロ布──服の残骸だろう──は、その一連の動きに耐えられず破れて崩壊し、一陣の風に攫われて去っていく。白くツルツルとした、分かりやすい機械の身体を隠すという役目を放棄して。

『座標の取得 不可能……。現在時刻 ジャイロウォッチ反応無し……』
僅かに天を仰ぎ、無表情のままポツポツと機械は呟く。
変わらぬ表情の筈なのに、落胆の念が見えたのは気のせいだろうか?ロボットは、軋む音と共に首を回し、越境者の方を静かに向いた。
『私は、ドミノス社77型機能制限版家事手伝駆動人形“レイラ”です。 貴方方に質問します。現在は西暦何年でしょうか』
「西暦の概念残ってるのかな、ここ」
ソーマタージは肩を竦め、どうする?と訊ねるように二人の方を向く。丸投げ!

339かぶり ◆IqwQDoqGqI:2019/05/07(火) 22:26:04 ID:???
>>338
ソーマタージが手伝ってくれて 瓦礫はすっかりどけられました
出てきたのは冷蔵庫 なにか食い物でも入っているのだろうか?

ソーマタージがドスを用いてドアを開封 入っていたのは・・・ロボット いや 旧式のガイノイドだった

なにやら認証行動を開始するガイノイドを黙ってみていると 質問された

こちらに視線を向けるソーマタージ 流れるような自然な動作で視線を墨音に向ける

丸投げ!

340鬼久墨音:2019/05/07(火) 22:26:21 ID:???
>>337-338
…遠慮しとく、生身の体がまだ使えるから…

【サイバネティクスにはノーサンキュー、五体を不満足にしたとしても彼女はそれを諦める事は出来ないのだ】
【ともあれギガースとソーマの共同作業を応援ながらに眺めていて、片付けばお見事と賛辞の言葉】

サイボーグか
…へー、スゴイじゃないか、まだ動く…っていうか、なんでこんな中に?
西暦って…私は知らないよ、そもそもこの世界に来たのも最近なんだ

【サイボーグが収まっていた冷蔵庫を軽く叩きながら小首を傾げる】
【さて、暦に関しては墨音は役に立てそうに無い】

あー、レイラ、はじめまして、私は墨音
…西暦は私には分からない、レイラの記録は何年で止まっているんだ?

341ソーマタージ ◆P2bEA4mHeU:2019/05/07(火) 22:44:43 ID:???
>>338-339
「使えないヤツめ」
ジトーッとした目でギガースを小突いた。先程までの態度は嘘のように消える。
そして野郎二人から丸投げされた墨音だが、彼女も彼女でこの世界では新参めいたもの。ロボットの問いには答えられそうにない。
「見た目に騙されるな。サーチしたが生体組織はロクに無い、ただの粗末なAIを積んだロボットだ。喋る自販機や炊飯器と変わらねーよ」

『私の最後の記録は───』
機械だから当たり前だが困惑の様子も見せず、滔々と語るのは大厄災の末、この世界が“こう”なる決定打となった終末戦争の勃発した年。
数百年前から冷蔵庫に封じられ、変化した環境に幽閉されてきたのだ。尤も、その分目立った損壊は無いのだが。


『最後の記録は、私の所有者であるマコト様が、私をこの中に入れた時のものです。
 レイラ型駆動人形は太陽光による充電システムを採用していますが、この中では陽の光は届かず、また電源ケーブルも使えなかったため、スリープモードに移行しました』
話すレイラの首筋をソーマタージが探り、LAN端子を発見。システムを納得させるため一言了承を取ってから、腕に巻かれたCOMPの液晶に、カメラデータを表示する。
映る人物の顔は、経年劣化により判別は難しかった。何かを叫び、ロボットを押し込んでいる事だけは揺れる視界と微かに聞こえる音声から判別が可能だが。

「……とりあえず暑くなってきた。こいつの前の主人とやらの冷蔵庫はいただいて、とっとと帰るぞ」
再生を終え、ソーマタージは行きに使ったピックアップを顎でしゃくって促す。少なくとも、陽射しを遮る事は出来る。車内に乗れればだが。
ロボットは黙して語らず、ただ置物の様に立ち続ける。何らかの演算処理を行っているのか、時折ヴン、と蚊の鳴くような起動音を鳴らして。

342かぶり ◆IqwQDoqGqI:2019/05/07(火) 22:51:41 ID:???
>>341
小突かれたギガースは解せぬといわんばかりの視線をソーマタージに向けた
しゃべるのは苦手だからね しかたないね

さて どうやら面倒臭い実の上らしい このガイノイドは
さっさと冷蔵庫をもってトラックに戻ろうとするソーマタージ

なので自分も戻るとしよう もう1人の同行人がガイノイドを連れていく と言いださない限り 
この男も進んでガイノイドを連れていこうとはしなかった

343鬼久墨音:2019/05/07(火) 22:56:29 ID:???
>>341
AIが搭載されてるなら、世界によっては人権もあるんじゃないのか?

【私の世界ではペッパー君にも与える方向の議論をしていたぞ、とソーマの言葉に】
【実際人工知能とそうでないモノの境界線が朧に成り果てた世界なども多い】

…成る程、成る程…
ん、分かった、よし、行こうか

【自然な所作でレイラをトラックに乗せるべく促し、自身も乗り込む事だろう】
【それは善意だとか優しさだとかではなく、ただ知性を有する(ように見える)存在に対して捨て置く事をしないというある意味での「常識」である】
【最も、世界単位で異なるそれを無意識に行使すると言うのは越境者としての歴の浅さがそうさせているとも言えるが】

344ソーマタージ ◆P2bEA4mHeU:2019/05/07(火) 23:10:37 ID:???
>>342-343
「お前は本体の方を持て。俺はこっちだ」
ギガースには冷蔵庫を持たせ、彼は切り離した戸を持つ。後はトラックがどれだけ動くかだ。
心配そうにエンジンをふかしていると、墨音がロボットと連れ立って戻ってくる。窓から顔を出すと、呆れたように声をかけた。

「オイオイオイ、連れ帰ってどうする気だ?俺らの寝てる道路を綺麗にさせるか?
 土は土に、人形は人形に還せ。お前可愛いからって野良猫や鳩にエサやるタイプだろ」
そんな彼の抗議にもなびく事なく、ロボットは素直に席に着いた。未だ計算中なのか、相変わらず駆動音を立てながら。
ため息を漏らし、ソーマタージは一行が乗ったのを確かめてから車を発進させる。幸いまだ動く。


気晴らしにラジオの電波を拾おうと、つまみを回している最中に変化は起きる。ロボットが墨音の方を向いたのだ。
『計測完了 私のメモリと、搭載された知識野は貴方方を87%の確率で“傭兵”と判断しました。
 貴方方に依頼をお願いします。私を、私の所有者の下まで連れて行ってはいただけないでしょうか』
それは異な発言だった。ソーマタージの言う通り、このタイプに搭載されたAIは、あくまで仕事をスムーズにこなすためのもの。
自由意志が無いわけではないが、それもより柔軟で適切な判断で作業を行う補助に過ぎない。他者に仕事以外で何かを頼む事は、本来ならそうそうあり得ないはずなのだ。

驚いたようにバックミラー越しの視線を向けるソーマタージ。気にする様子もなく、ロボット───レイラは、自由なる言葉を続ける。雇われてくれと。
『報酬は、私の中に収納された財産。所有者であるマコト様の最終決定が必要ですが、貴方方に払える分は支払います』

345かぶり ◆IqwQDoqGqI:2019/05/07(火) 23:18:26 ID:???
>>344
冷蔵庫と共に荷台に上がる
車体が沈むが仕方なし トラックのエンジン君には頑張ってもらおう

と 墨音がガイノイドを連れてきたので 座席 と言うか荷台にスペースを開けてやる
どこに乗るかはわかりませんがね

そしてガイノイドは 一つの依頼を提示してきた
それは主人の元に連れていけということ

一体どれだけの間ここにいたのかは分からない だが

ギガース「・・・・・」
流れるような自然な動作でソーマタージに視線を送る

丸投げ!

346鬼久墨音:2019/05/07(火) 23:21:37 ID:???
>>344-345
ん?
…あぁ、すまない、あの場面でこう…連れていかない選択肢がなかったんだよ
まぁ、ほら、問題はないだろう

【本人も乗りたがってるしな、と苦笑】
【その辺のしたたかさは矢張り、スクラップヤード色に染まっていると言っても過言ではない】

…問題だな、私は別に傭兵をしていた訳じゃなくて…ん?
あー…その、所有者のマコト様?場所は分かるのか、もしかしたら本人ではなく墓参りになる可能性の方が高いが問題はないか?

【言うて墨音としては真実を伝えるのみであり、その辺の気遣いをしてやれる程ではないし必要も感じてはいない】
【十中八九……否確実に生きてはいない相手を探すとあらば大変だ】
【そもそも突発的に冷蔵庫に押し込むような事態とあらば、墓が存在するかも実際怪しい】

報酬もあるって言うし、いいんじゃないか?なぁふたりとも

347ソーマタージ ◆P2bEA4mHeU:2019/05/07(火) 23:46:24 ID:???
>>346-347
「落ちてもいい物は荷台に乗せる物だ」
ギガースを荷台に乗せてこの一言。信頼と言うには乱暴に過ぎるか。

「………まぁ、あのままあそこに置いといても話進まねえしな」
彼だけに見える黄金の立方体。その輝きは何も照らさない。それでもこれが自分の役割だとは何となく分かるのだ。
苛立たしげにトントンと指先でハンドルを叩き、彼はその言葉に了承。墨音は違うかもしれないが、彼は傭兵だ。報酬が出て勝算があるなら付き合う。

『私はこの地区の緊急避難場所のデータを搭載しています。GPSとの照合により……』
「その衛星は、まだ残ってるのか?」
レイラは何も言わなくなる。その様子を見て、再びソーマタージはため息をついた。
「とにかく、一旦帰ってから考えよう。長旅になるのは確かだろうからな、何か読むものでも用意しとけ」


かくして奇妙な舞台は幕を開けた。演目は機械の人探し。報酬はデータ上の前時代の金。
行く末がどうなるのかは誰も知れず、燦々と輝く太陽は、試練を課すかのようにピックアップを、その行く道を照らす。

//おちまい

348鬼久墨音:2019/05/07(火) 23:50:42 ID:???
>>347
…だろう?

【よくは分からないけれど取り敢えずソーマの呟きに同調してみる】
【まぁ何はともあれ乗りかかった船だ、降りる訳にもいくまい】
【荒野を駆ける赤い風が砂煙を巻き上げる、照り付ける陽射しにキラキラと粒子が輝いていた】
【灼熱の大地の片隅にてベルは鳴り、始まるショー程ステキな商売はない】

//お疲れ様なのでしたっ!

349おんも:2019/05/13(月) 23:01:43 ID:???
赤灼けた荒野を駆ける熱い風
見上げる空を貫くように聳える山々すら厳しい様相を孕む

『あー……要するにアンタはハデに暴れてくれりゃあいい』
『そうすりゃあ、向こうの傭兵も出て来るはずだ、それを引き付けろ。なんなら殺せ』

この地の覇権を争う盗賊団のお頭は、高額な報酬で雇った傭兵……越境者へと告げた
他の盗賊団の傭兵越境者に散々苦汁を舐めさせられて来た彼等の、乾坤一擲の反攻作戦のキーパーソンだ

『その内に敵の頭をコッチで獲る。なぁに、カンタンな話だろう』

戦意高らかに雄叫ぶ団員達の武装は鞣革の鎧、ロングソード、そしてボウガン等々
ファンタジー世界たるこの戦場での主役達、無論敵も同等のレベルであろう
既に戦場は開かれている、拠点たる野営地を抜ければ屍山血河は間も無くだ

350ソーマタージ ◆P2bEA4mHeU:2019/05/13(月) 23:12:00 ID:???
>>349
「お前今俺に命令したか?」
片方の眉を吊り上げて訊ね、フン、とソーマタージは鼻を鳴らす。
(彼からすれば)清廉潔白な連中とつるんでいたから忘れがちだが、本来彼はこういった汚れ仕事こそが生きる道だ。これでしか生きられないのだ。
口では何のかんの言っているが、今のところ頭領に刃を向ける気配は無い。報酬があるから。
「“静かな生活なんぞ真っ平ごめん!仕事を寄越せ”。……って事さ」
               イケメン
「要するに囮だろ?ま、いいさ。美形衆でとっとと終わらせてこい」
欠伸混じりに了承。得物はいつもの刀とコート、それだけ。
バッテリーは太陽発電により、まだ動く。全力で暴れ回り圧倒し続けるのは難しいが、雑兵如きに遅れは取るまい。
そんなこんなでいざ死地へ。傭兵にとってはそこが日常なのだから、あくまで堂々と、平時通りにゆったりと。

「ショータイムだ」

351おんも:2019/05/13(月) 23:31:10 ID:???
>>350
『命令する権利も買ってるんだ、契約書に書いてあったろ?』

無論そんなお行儀の良いものはハナから存在してはいないが
ともあれベルは既に鳴って久しい、序章は過ぎてショーは佳境を迎えつつある
ソーマタージが戦場へとまるで覇王の歩みで威風を纏いエントリーを果たせば、味方傭兵の隊長から早速の歓迎の声が掛けられた

『遅いぞクソ傭兵!敵の数が多い、正面は抑えるから横腹を突いてくれ!』

単騎での奇襲を指示され、成る程実際正面へと圧を掛け続ける為に菱形に展開している敵陣のそれは格好の的と言えよう
敵兵は雑多な剣や槍やボウガンで武装し、防具も革や良くて鉄……熟達の戦闘屋の前に置いては無象に等しい!
襲い掛かるソーマに気が付き武器を振るうが練度は乏しいのだ、これならば容易であろう!確定で倒せる!

352ソーマタージ ◆P2bEA4mHeU:2019/05/13(月) 23:54:05 ID:???
>>351
「契約書?あれ契約書だったのか?きったねェ字だったから、俺ァてっきりお前のママでも売ってるのかと」
中指を立てて返し、悠々と戦場へ。火蓋は既に切られた、命と命を散らす、壮絶にしてありふれた戦い。
「手を洗ってたんだ、大目に見ろよ」

「言われなくても、よ───!」
一瞬光る口元。フラットな形状の酸素供給機が口元を覆い、次の瞬間には彼は色付きの風となって死地へ飛び込んだ。
抜き放った刀は高周波振動により空を斬り、奇妙な音を微かに奏でる。この混沌だ、音に気付く頃には、もう遅い。


「シャアァッッ!!」
斬!斬!斬!振るう刀は迫り来る武器を、首を、腹を、鎧の隙間を通り抜け、血の雨を撒き散らす!たかだか十数年、数十年以内程度の戦闘経験しかない雑兵など、案山子に等しい!
線香めいた赤い光を残し、修羅は命を刈り取る死神めいて迅速に、朧げに横合いから突っ込む。これだ、これこそが自分の生きる世界なのだ。
不遜な態度に見合うだけの実力はある。珍しく高揚はないが、この程度の戦いには支障無し。

「不甲斐無いな、貴様ら!斬られるだけなら犬でも出来るッ!」

353おんも:2019/05/14(火) 00:03:58 ID:???
>>352
荒れ狂う一陣の刃竜巻が如く、亡骸の路を形成しつつ突き進むソーマタージ!
敵兵達の合間に確かな動揺が生じた、肌で感じられるであろうか。奇襲の完全なる成功を

『傭兵を、傭兵を回せ!』
『ぶつけろ、バケモノにはバケモノだ!』

しかして敵陣は混乱から存外素早く復帰を果たす
ソーマタージから必要以上に距離を取って槍衾に囲み、それらを飛び越え紫紺の外套を纏いし影が襲い掛かる!
小柄な敵傭兵は瞬時に距離を縮め歩を進め、ワンインチ距離にて崩拳を突き出すであろう!アンブッシュ!

354ソーマタージ ◆P2bEA4mHeU:2019/05/14(火) 00:31:36 ID:???
>>353
「焦るなよ。殺しに来てんだ、殺される覚悟ぐらい出来てんだろ?」
リン、と一瞬の残心。混乱広がる敵陣においても、不遜な態度は尚も崩れず。
眼を細め、死体の服で刀を拭って立ち上がる。槍衾、切断しながら進むのも考えるべきか。
───そんな一瞬の思考すら途切れさせる、一際上等の気配!

「ッ!」
兵士を飛び越え現れる小柄な影。その拳の動きは見覚えがあった。中国拳法のどれかか。
縮地じみた接近にも臆さず、瞬間、横薙ぎに払いのける刀。柄頭が崩拳の直撃を逸らそうと唸る!


「ガハ───ッ!」
肉と骨がバラバラになるかのような激痛。木の葉の如く吹き飛ばされる身体。
しかしそれすらもまだマシだ。致命打たり得る一撃を逸らし、自ら飛び退く事で勢いを殺し、その上でこれなのだから。
アンブッシュへの対応としては及第点だろう。本人の採点では。

「大体、想像はつくが───!」
ヨロリと立ち上がり、刀を構える。若干フラつくが、まだ戦える、まだ動ける。
戦闘躯体は油断なく、紫紺の襲撃者を睨み付けた。打ち倒す意思を保つために。

355ユノ・ダルク:2019/05/14(火) 00:41:06 ID:???
>>354
「……やっぱりじゃないっすか、ご無沙汰してるっす」

外套のフードを払い除ければ覗くまんまるお目々、ラスボス見習いユノ・ダルクである
拳を解き手をフリフリ、殴打のダメージはしっかりと刻まれていた

「そっちの傭兵って事っすね」
「……ふふっ、一度闘ってみたかったっす」

されど呼応するように戦構は澱みなく
真・ラスボスグレイシジークンドーシステマコマンドー八太極真琉球護身暗殺喧嘩空手は相も変わらずその四肢に殺戮を齎しているのだ
砂煙の跳濁のみを置き去りに再度懐へ踏み込み、肘打ちそして跳ね上げるカタチでの裏拳の連携を繰り出さんと駆ける!

「……お互い、死なないようにしましょうっすね……?」

言いながらもその拳に躊躇いや手心は皆無!

356ソーマタージ ◆P2bEA4mHeU:2019/05/14(火) 01:00:13 ID:???
>>355
「参ったな、ここんところトラウマ刺激されっぱなしだ。廃人エンドになっちゃうよ」
さして驚く様子も無く、コキリと首を鳴らして相手の顔──何度も見た少女のものを捉える。
彼女の戦闘力は知っている。面倒な事になったと、誰に言うでもなく一人呟いた。
「俺の中では『出来ればやり合いたくない相手ランキングトップ3』に入ってたがね、お前の事。1位は秘密」

「殺す気で来んなよッ!!」
砂煙が見えると同時、ソーマタージは躊躇いなく刀を手放した。ワンインチ距離での長物はハンデとなるのを知っているからだ。
黒い刃が地面に落ちるより早く迫る、デタラメじみた勢いと名前の猛攻!ヒュッと息を鋭く吐き、拳を握る!

封殺するかの如く振り下ろされ、打ち合う固い肘。展性特殊合金によるフレームはそうそう砕けないが、それでもそれなり以上のダメージを負う。
されど痛みに呻く時間は無い。工業機械じみた素早さと精密さで動く手は、裏拳の手首を掴んで封じようとする為のもの。彼女の攻撃に迫ろうかという速度で放たれる掌底は、肘を粉砕しようとする為のもの。
遠慮なき連撃を凌ぎきる事が出来るかは分からない。しかしやるしかないのだ!戦意のエンジンは不本意だが猛烈な回転を始める!

357ユノ・ダルク【ヴァー・ヴィクティス】:2019/05/14(火) 19:53:34 ID:???
>>356
「ッッッ、……1番じゃないって事っすね……!」

肘と肘との衝突としては余りにも奇怪かつ仰々しく響くノイズ
しかして彼女も同じだ、痛みを感じるよりも早く速く疾風く
精密に殺人的に放たれる裏拳は顔面を押し潰す為の所作、アサルト!

「……ん、なっ……!?」
「雲手……!!」

ここでユノに衝撃走る、イナズマに打たれたが如きその正体は裏拳を「獲られた」事に起因する!
されど続く掌打撃をも無防備に受けるかは別である、逆の手を泳がせ鞭打が如きしなやかさを持って「打ち払う」!

「……皇捻!!」

そのまま片腕を獲られたまま強引に引き回し、投げへと繋げようとの膂力任せの小手投を狙った!
無理に堪えれば対人基準で見れば肩及び肘関節をそのまま破壊せしめるキケンな技である!

358ソーマタージ ◆P2bEA4mHeU:2019/05/15(水) 15:38:49 ID:???
>>357
「ツゥ……! ショージキ言や、バックも加味してあの女将校は二番目だったが……お前が今猛烈に追い上げてきてるな……ッ!」
車両衝突事故めいた衝撃音。痺れと痛みが一挙に押し寄せる。
僅か目を細めながらも裏拳を捕らえ、無慈悲なる破壊の掌を放つ、払われる!
次なる一手を打つ間も無く、身体がフワリと動く。力任せの投げ技だ。

激しく流転する世界。引き回されるのに逆らわず、機械の身体は容易く動き回り、転がされるだろう。
この膂力、この実力だ。無駄な抵抗は却って此方の腕を破壊するだけ。文字通り手に負えなくなる。
───極められた後なら、の話だが。


「───ッ!」
逆さになる直前、もう一方の腕は電光石火の速さで動き、コートの中から一本の刃を引き抜いた。双神威、その片割れである黒き短刀。高周波ドス・ダガー。
ソーマタージは長身である。腕も脚もそれに見合って長い。いかにも少女といったユノのものよりもずっと。リーチは十分。
彼の選んだ答え、それは本当に極められ、地面に俯せに転がされるよりも疾く、彼女の腕を攻撃して放させる事だった。

この戦場に相応しく、コンマレベルに迅速で荒々しい攻防一体。
全ては速度にかかっている。ユノの投げるのが早ければ、或いは対応が間に合えば黒い切っ先は虚しく宙を突きながら空振るし、逆に此方が早ければ、少女の腕にぞぶりと深く食い込むだろう。
全集中の血走った眼は、しっかりと握った一突きの行方を睨む。

//遅れました…申し訳ありませぬ…

359ユノ・ダルク【ヴァー・ヴィクティス】:2019/05/15(水) 19:57:44 ID:???
>>358
「ふふ、それは嬉しいっす……とてもっ!!」

ユノは少女めいて純朴であり、しかして真っ直ぐに捻じ曲がった邪悪を有する
無邪気の邪気、それは極めてよろしくない性質と言えた
この場面でも、エニシや絆よりも彼我の高め合う研磨を至福としているのだ

「……ん、ぐっ!?!?」

投げた、スモウ・アーツである小手投は意表を突くにも適している
確信、そのまま追撃を脳裏に描き……走る痛み!手は力を失いソーマを離す!致命的な間隙!
ナイフが突き立った事を理解するのは少し後だ!
今はリカバリーの為に雲手に振るう逆の腕をしならせ彼を打たんと!

//大丈夫ですよー、よければのんびりお付き合い下さいー

360日常世界 ◆AaNrqSY5ys:2019/05/15(水) 21:46:50 ID:???
日常生活とは、毎日繰り返される生活のこと。
具体的には、日々の生活の中で繰り返される出来事や習慣的動作、
そこで用いられる物の考え方や知識、接する物品などから構成される。

シュヴァイン「…」

例えば2mを超える筋骨隆々な体躯と身体のバランスから言えばやや長く太い腕が特徴的であるが、
そもそも突き出た下顎から覗く左右の太い牙や膨れた腹、豚鼻を有しながら
全体的に悪くない顔立ちが悪目立ちしている緑色の肌に獣の様な目を有する男の場合、
矢鱈とデカいフライパンに独自ブレンドのペーストをしいてから米をぶっこむだけの炒飯を
場所こそ問わないが朝食として作ったりする。

ドン、ドン、ドン

例えば耳の部分と背の辺りから小さな羽が生え、
風もないのにゆったりうねる金の長髪と赤の瞳を持つ少女は
そういう時に決まってカラの皿をテーブルに置き椅子に座ってスプーン片手にテーブルを打ち鳴らす。

例えば稲穂色な板状の地面に着きそうな程長い大量の触手っぽくウネる髪に
小麦肌で燃えるような赤い瞳で不敵な笑みを絶やさぬヒトの容をしたモノも
それにならい同じことをしていたりする。

何時からか正確な日時も思い出せないが、
大男が独自炒飯を作り出すと何処からともなくこの二名が湧くようになった。

シュヴァイン「…エンゲル係数がヤバタニエンなんだが?」

誰か助けて、大男は声にこそださないがこの状況を解決したい。
こういう時にこそ優秀で頼りになる越境者が通りかかるのだ、俺は詳しいんだ。


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