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ゴストゥルーパー・ドールズ臨時レス置き場

1あべさん ◆uMJFatUpYM:2014/03/28(金) 23:56:16
スレタイの通り

135DIVA ◆x5gMz05B9A:2014/10/22(水) 12:26:15
wwヘ√レvv~ oh, I'm scary ああ、私は恐れている ─wwヘ√レvv
「Mechanized Memories」
恐怖心を刺激し、幻影を見せ妖怪を無力化させる効果を持つがそれと同時にその場にいる人間の心の闇を増幅し、狂気へ走らせる凶歌
wwヘ√レvv~ so I'm scary そう、私は恐れている ─wwヘ√レvv
前述したが出力が抑えられているので精神面が脆過ぎない限りはSAN値が0になることはない。
鳳(DIVA)は歌唱しながら、その高機動でもってヨナルデパズドーリを囲うように動き回る
wwヘ√レvv~ all that I see私には彼らの行く末が見えている─wwヘ√レvv
ジャクソンの命令か、それとも誤射かスタークラスター隊からの砲撃が鳳に迫るも鳳はそれをあざ笑うかのように回避する
wwヘ√レvv~ all is fantasy すべてが遠い幻に変わっていく ─wwヘ√レv
wwヘ√レvv~ all is fantasy すべては一瞬の幻に消えていく ─wwヘ√レv
鳳のもう一対の翼が燐光を発し始めている。
鳳唯一の武装である多機能型福音武装「ユーアンエリオン」のチャージが始まっているからだ。
wwヘ√レvv~ Minute of the end, and dose it still hurt 最期の刻、毒は未だ蝕む─wwヘ√レv
wwヘ√レvv~ In a rainy day, let's fight for counter こんな最悪な日は、逆襲のための戦いをしよう─wwヘ√レv
wwヘ√レvv~ On the silent way, when do you get a calling? 何も無い旅路で、いつ天啓を得るのだい?─wwヘ√レv
wwヘ√レvv~ Look into the void. It's scary さあ「深淵」を覗け。それが「恐怖」だ─wwヘ√レv
初めは抵抗するために暴れていたヨナルデパズドーリは今や鳳を恐れ戦闘の意思もなく怯え逃げようともがくことしか出来ない。
だが、それを逃がすまいと鳳は畳みかける。
wwヘ√レvv~ Minute of the end, and dose it still hurt 最期の刻、毒は未だ蝕む─wwヘ√レv
wwヘ√レvv~ In a rainy day, let's fight for counter こんな最悪な日は、逆襲のための戦いをしよう─wwヘ√レv
wwヘ√レvv~ On the silent way, when do you get a calling? 何も無い旅路で、いつ天啓を得るのだい?─wwヘ√レv
wwヘ√レvv~ Look into the void. It's さあ「深淵」を覗け。それが…─wwヘ√レv
光り輝くユーアンエリオンが変形し、鳳の両腕に装着される。
溜めに溜めた福音は巨大な剣と実体化する。
「さぁて仕舞いだ!!」
wwヘ√レvv~ scary‼ 「恐怖」だ‼ ─wwヘ√レv
巨大福音剣となったユーアンエリオンがヨナルデパズドーリに振り下ろされた。

136 ◆x5gMz05B9A:2014/10/22(水) 12:33:35
うわぁぁぁ目が滑る!!
読みにくくて本当に申し訳ないッス。
次回からはちゃんとスペース入れるんで勘弁してください

137【ゴストゥルーパー・ドールズ】長篠 鉄 ◆fr8igvtEPg:2014/10/26(日) 20:56:06
『DIVAに歌唱をやめさせろ!何故だ?何故奴は勝手に歌っている!!』

精神をむしばむ悪夢のようなDIVAの歌の中で、ジャクソンの怒声が無線の向こうに聞きながら、鉄は操縦間を握ったまま、動けなかった。
彼の瞼の向こうは、いつの間にか、荒廃した街に変わっていた。
…そして、そこで無残な死体となって死んでいる祖父母。
傍らでは妹達のすすり泣く声が聞こえ、他にも嘆き声と、悲鳴があちこちから聞こえてくる。

「これが…DIVAの歌…」

鉄の見ている幻覚、それは、無慈悲な動く天災に、初めて襲われた時の記憶。
当時妖怪に対し、なすすべのなかった人類は、突然市街地に現れる妖怪から、ただただ逃げ惑うしかなかった。
その際、脚の悪い鉄の祖母は逃げ遅れ、祖母を助けようとしていた祖父もろとも、妖怪の攻撃の犠牲になったのである。

物言わぬ屍となった祖父母を見て、鉄はその時、母が話してくれた思い出話を思い出していた。
友人に騙されて作らされた借金で苦労しながら母を育てた祖父母のとてつもない苦労の話…。
そして、孫が生まれ、これからやっと幸せを堪能するのだ、と語っていた事…。

「何だ?何でこんな…」

次いで見えたのは、電話機。
そこから伝えられる、友人たちの死…。
それらを聞く自分…。

「……妖怪に対する憎しみを、思い出させようとしているのか?」
『長篠鉄!撃て!!撃ちなさい!撃てぇ!!』
「!?」

DIVAの歌の中でまどろっていた鉄の耳に、誰かの叫びが聞こえてきた。

『妖怪を滅ぼしなさい!早く!早く!』

笹倉だ。
あの冷静で、雰囲気こそ不気味で陰湿な物の、穏やかで優しい桜が、声を荒げて叫んでいるのだ。
彼女の心は自分よりも妖怪に対する憎しみが強いという事を、鉄は知っている。
この歌は憎しみの度合いによって、その効力が異なるのだろうか?

DIVAは本気で歌っているわけではないのだろう、幻覚の中に、薄らと現実の光景が見える。
それは、圧倒的な力で、T改が苦戦したヨナルデパスドーリを圧倒する鳳の姿。
同時、耳にはアメリカの歌姫、ソフィーヤの歌うソビエト国家が聞こえてくる。

「奴は…危険だ!」

DIVAに対し、危機感を覚えた鉄は、T改の腕を鳳に向けると、スタークラスター隊に続いて、妖撃砲を発射した…。

138関ヶ原金之助 ◆z4KXiuQxT6:2014/10/27(月) 20:45:20
まるで幻聴のような福音が、この戦域を埋め尽くして行く。
混線したそれは人を死に誘う悪魔の行進曲か。
まるで曲調に合わせるかのように明滅する光の粒子。轟音。
だがその歌劇に関ヶ原はついてゆけなかった。

「ここは私のいる場所ではなかったのか…」
DIVAの歌声は長篠の闘争本能を呼び覚ました。
しかし関ヶ原の妖怪に対する憎しみは増長されることもなく
否、初めから憎しみなどなく、そんながらんどうの自分が情けなくも思えていた。

関ヶ原は思考する。
防衛大学は学費もかからず親に負担をかけることもなかった。
ゴストゥルーパーになってみたいと友人に話したらカッコいいと誉められた。
みんな些細なことの積み重ねだった。

だがここにいる者たちには譲れない思いがある。
長篠鉄もその一人だった。
彼は標準レクティルをDIVAにセット。

「……長篠さんっなにを!?避けろDIVA!」
なんと長篠はDIVAに砲撃をした。
たしかにDIVAは危険だが今は妖怪と戦ってくれている。

「あいつはそんな悪いやつじゃない。
少しプログラムに難があるだけのかわいそうなやつなんだ!くそっ……」

無数の光線がDIVAに直進してゆく。
どさくさに紛れ、DIVAに攻撃をしているのは長篠だけではなかった。
クラスター隊の中にもそれはいた。
それも人の譲れない思いというものなのだろうか。
自分のやりたいことをする。それだけで世界は出来ているとでもいうのか。
人の欲望、想いは次から次へと溢れてきて
まるで椅子取りゲームのように、座りたい椅子を狙う。
そう、この世界には夢と言われるものがたくさんある。
芸能人。スポーツ選手。政治家。官僚。
しかし……

「本当にやりたいこと……。そんなもの、この世界は私には用意してくれなかった!
他のものを蹴落として蔑んで何が夢だ!」
関ヶ原は嘆いていた。

139暮古理緒 ◆z4KXiuQxT6:2014/10/27(月) 20:48:54
「な、なんて性能なの!?」
暮古理緒の視線の先、DIVAはクラスター隊の砲撃を避けつつ、妖怪を追い詰めていた。
(……射線上から離脱もしないで普通に回避行動を継続できるなんて)
例え阿部の歌による相乗効果の恩恵があるとはいえ、DIVAの回避力は常軌を逸していた。
そして、ついにDIVA本人が歌い始める。

「だ、だめ!ノイズキャンセラーがもたないわっ!
えっと歌姫さんっ。私たちはもうここから離脱していいんだよね!?」
阿部以外にも歌姫はバーゲンセールの如くわんさかいるし
妖怪はもうじきDIVAが殲滅するだろう。
(長篠たちの援護射撃に見せ掛けたDIVAへの砲撃が
戦闘に悪影響を及ぼさなければの話だが…)

「歌姫さん!?」

【関ヶ原:DIVAに長篠さんの砲撃を避けろと声かけ。理緒:阿部さんにどうしたの?と声かけ。時間、少々前後しています】

140阿部真里亜 ◆PxcqTTd2Bc:2014/10/31(金) 22:43:41
DIVAの魔性の歌声が響くと同時に、目の前にここではない光景が展開する。
鳴り響く祝福の鐘。永遠の誓いを交わさんとする二人。
しかし、幸せの光景は一瞬にして凄惨な地獄絵図へと変わる。
空を覆い尽くす不気味な影、それは、逆さづりの人形のような妖怪。
大地を根こそぎ抉り取らんという程の大嵐がその一帯を襲う――。
身動きする事もままならず、新郎は新婦を守るように覆いかぶさる。

―― ははは、とんだ結婚式になったな……。だけど……もうずっと一緒だ

しかし、その約束は果たされる事はなかった。新郎は死に、新婦は生き残った。

「嘘つき……。いや、約束を破ったのは私か?」

そう、あの時私も一緒に死んでいれば約束は果たされたのだ。
復讐心のままに危険な戦いに身を投じたのは半ばやけっぱちの自殺願望の裏返しではなかったのか――
私は半ば無意識のうちにヘリの扉を開けた。そこに広がるのもやはり地獄絵図。

>『長篠鉄!撃て!!撃ちなさい!撃てぇ!!』
>『妖怪を滅ぼしなさい!早く!早く!』

>「……長篠さんっなにを!?避けろDIVA!」

笹倉さんは普段の姿からは想像もつかないような様子で声を荒げて叫び
長篠君はDIVAを攻撃し始めていた。
まあどうでもいい、ここから飛び降りてしまえば全てが終わるのだから……。

>「歌姫さん!?」

「……!?」

突如、理緒さんから声をかけられ我に返る。
それで踏みとどまれたのはノイズキャンセラーのお蔭と、すでにDIVAから少し離れつつあるからだろう
もう離脱してもよいかとのこと。

「あ、私……」

思い出した、あの台詞には続きがあった。

―― だけどもし万が一僕の方が先にいなくなったら、僕の事は忘れて幸せに…… 

「幻覚を誘う歌……か」

この状況をこのまま放っておくのは危険。かといって私の福音の残り時間はもう0。
もはや出来ることは……まだある。

「……待って。もう一度、ゴスペルマニューバの力を貸して!」

ゴスペルマニューバは本来プロトを操作するための専用の機構。
プロトが壊れてしまった今となっては用無しのはず……だった。
しかし、DIVAは先ほど何故かゴスペルマニューバに干渉してきた。
ならば……逆もまた真なのではないか!?
DIVAの劇薬のような歌の毒性を少しでも中和する事が出来れば……。

「夢をかなえて 一人で探してた星の 同じ光を 君がみつめているだけで
いつもの夜が闇に染まるころ 走り出せるはず 一人じゃない心たちのように」

私が歌えば福音でも何でもないただの歌。
効果があるかどうかも分からないけど、今は正気を失っている笹倉さんの持ち歌を、彼女の代わりに歌う。

141 ◆x5gMz05B9A:2014/11/01(土) 18:56:55
鉄さん、すいません。
今の状況ってどんな感じなんですか?

142【ゴストゥルーパー・ドールズ】長篠 鉄 ◆fr8igvtEPg:2014/11/01(土) 20:59:43
>>141

わかりにくくてすいません。

1鉄→T改に関ヶ原を収容して、戦いを見ていたところ、DIVAの歌の影響で幻覚を見る、結果、DIVAが危険だと判断して、独自の判断で鳳を攻撃
2笹倉→DIVAの歌で錯乱、歌をやめて、鉄に妖怪を攻撃しろと命令。
3関ヶ原→妖怪に対する憎しみが無いので、幻覚を見ていない、一緒に乗っている鉄の行動に困惑して、DIVAに避けろと警告。
4阿部→幻覚を見て自殺しかけるが、正気に戻り、ゴスペルまにゅーばに向かって歌って見る。
5ヨナルデパスドーリ→虫の息、無抵抗、撃破寸前、ユーアリオンはまだ振り下ろされ切っていない。

>>137〜から>>139までは、>>136のDIVAの行動中に起きた物と考えてください。

143 ◆x5gMz05B9A:2014/11/02(日) 21:08:12
>>142
了解です。
それなら、>>135の後半の部分を今回のレス分ってことにしてもいいですか?

144【ゴストゥルーパー・ドールズ】長篠 鉄 ◆fr8igvtEPg:2014/11/03(月) 22:15:56
>>143
いや、>>135のユーアリオン振り下ろそうとしてるとこで鉄が攻撃して、阿部が歌ってるので、それに対する反応をお願いします。

145 ◆x5gMz05B9A:2014/11/03(月) 22:28:18
>>144
了解です。

146DIVA ◆x5gMz05B9A:2014/11/04(火) 22:50:52
歌唱可能時間は残りわずか、それ以前にユーアンエリオンは使いきりの装備
ここで確実に決めたいところで
「ふっざけんじゃねぇーよ!!!」
迫る長篠のフレンドリーファイアにDIVAは悪態を漏らしながら、ブースターを吹かして刃を加速させた。
次の瞬間、鳳とヨナルデパズドーリは閃光に包まれた。

光が収まるとそこにいたのは、ユーアンエリオンごと両腕がボロボロになった鳳の姿があった。
鳳はあの一瞬、ヨナルデパズドーリを切りつけ、その勢いのままユーアンエリオンで長篠の妖撃砲を受けたのだ。
だが、しかし、エネルギー残量がわずかのユーアンエリオンでは威力不足で相殺しきれず、大破も免れなかったのだが、
かろうじて阿部の福音が効果があったお陰で、小破ですむことが出来た。
歌唱可能時間を使いきり、鳳はすぐさまその場を離れ、阿部の乗るヘリの方向へ向かう。
その最中、DIVAはT改に通信回線を開いた。
「0点」
開口一番に長篠にそう吐きつける。
「恐怖にあてられたか?それとも人間賛歌から来る使命感か?単なる八つ当たりか?
 何にせよ、あの程度で闇に飲まれるんじゃ話にならねぇな
 そこの豚を見てみろ、あの中で自分の空虚さと無力さを嘆くばかりか、冷静に状況を把握し
 あまつさえ、私のフォローまでやってのけてる。アンタと比べ物にならないぐらい見込みあるよ
 その点、てめぇはそこにいるヤンキーども(アメリカ軍)と同程度だね
 なんか?反論でもあるぅ?それともまたぶっ放すかい?」

147長篠 鉄 ◆fr8igvtEPg:2014/11/11(火) 02:37:48
関ヶ原、DIVAの悪態を無視し、鉄は無言で再び福音砲の狙いをDIVAに向ける。
DIVAの駆る鳳は、有人の人型兵器をはるかに上回る速度、機動で動くことができる。
鉄の技量でこちらの攻撃を察知している鳳を、反動が大きく連射が利かない福音砲で撃ち落とす事は難しい。
当然、DIVAも反撃してくるだろう、そうなれば、鉄の命も危ない。
そうでなくても、鉄のしている行為は友軍攻撃、戦闘後、軍法会議にかけられても仕方のない行為だ。

だが、それらのリスクを負っても、目の前の機械を撃たなければならない。
鉄にはそんな漠然とした使命感が心の中から湧いていた。
なぜか、それは、DIVAの歌にある。
DIVAは人造物であり、その人造物が、人に害をなす福音を放ったのだ。
DIVAの福音を受けて狂気を見せた笹倉や、米兵たちを見て、鉄には、DIVAが戦争に利用され、福音が人間を苦しめる道具に利用される未来を感じたのだ。

(福音を…福音を人を傷つける道具に何かさせない!!させてたまるもんか!!奴は…奴はここで…ここで完膚なきまでに破壊しなければ…じゃないと!)

不安な未来を感じた事による、未来への漠然とした不安が、DIVAの歌と妙な相乗をして、恐怖した鉄が、再び、鳳を攻撃しようとし、未だ恐慌状態にある上空のスタークラスター隊が攻撃を再開しようとした、その時!
突如、上空より数発のミサイルが飛来し、T改の周囲に着弾し、さらに、スタークラスター隊の脇をかすめた。

鉄はとっさに、爆発の衝撃を両手で防いだ。
ミサイルは周囲の地面に着弾し、土嚢と煙を上げて、鉄の視界をゼロにする。

『全ロボットへ!戦闘行為を中止せよ!こちらは合衆国空軍である!戦闘行為を中止せよ!既に妖怪は殲滅された!これ以上の戦闘行為を合衆国政府は禁止する!戦闘行為をやめろ!』

立ち込める煙の中、T改のコクピットにジャクソンでない米軍将校の声が聞こえてきた。
他の機体にも、同様の警告が聞こえてくる。
やがて、煙が晴れると、T改の上空を合衆国空軍のステルス戦闘機の編隊が横切っていった。
それも一編隊二編隊ではない、全方位から爆音が聞こえるほどの数のステルス戦闘機が、この戦場に集結しているのだ。
妖怪は福音以外の攻撃は受け付けないが、ロボットは通常兵器が有効であるため、巨大ロボットの暴走に対しては通常兵器が用いられる。
そして、人型などと言う無茶な構造で、あちこちに無駄が多いロボットよりも、戦闘機や戦車の方がこの世界では強い。
これだけの数のステルス戦闘機に一斉攻撃されれば、この場にいるロボット部隊などひとたまりも無いだろう。

たちまちのうちにT改やスタークラスターは空を舞う無数の航空機編隊にロックオンされた。
さらに、航空隊は鳳もロックオンする。

『DIVAに次ぐ、我々は戦闘を許可した憶えはない!直ちに機体を停止せよ!繰り返す!機体を停止せよ!他の機体もだ!全ての機体は地面に降り、停止しろ!然らずんば攻撃する!』

先ほどの将校のDIVAへの怒声が、広域無線を通じてT改やスタークラスター隊、阿部らのヘリにも聞こえてきた。
その声を受けて、鉄ははっと我に返り、自分がとんでもない事をしでかしていた事に気づいた。
DIVAの歌の効果が、今になってようやく切れたのである。
T改はすぐに機体を停止させ、その場にひざまずく。
スタークラスター隊もすぐに正気に戻ったのだろう、ゆっくりと降下を始めていた。

「……俺はなんって事を…」

小刻みに震え乍ら、鉄がふと空を仰ぐと、そこにはあの、民間ヘリの姿があった。

「そうだ、阿部さん……阿部さん!無事だったんですね!!」

突然の出来事に混乱していた鉄だったが、とりあえず、謎のヘリに通信を送った。
不安定な状況であったから、阿部が生きていた、と言うせめてもの安全を、彼は求めたのだ。

148 ◆z4KXiuQxT6:2014/11/11(火) 22:30:21
「ん〜、めでたしっ……てとこかなぁ」
暮古は身をよじり苦笑い。
かたや、関ヶ原はというと沈思したまま。

鈍感というのも、ある意味武器になる。
人の気持ちは諸刃の剣だということだ。

「DIVA。お前は酷なことを言うな。
人は背負っているものの重さで己の魂をも沈めてしまうのだろう」と関ヶ原。

「「てか……」」
長篠は大丈夫なのだろうか。赤の他人の理緒でさえ心配なようす。
すると長篠の無線から阿部を呼ぶ声がした。
だから理緒はやれやれといった感じで

「あなたの歌が必要なのはDIVAじゃなくって彼のほうだったのね」
ぽりぽりと頬をかいた。

149 ◆z4KXiuQxT6:2014/11/11(火) 22:35:43
訂正
×ぽりぽりと頬をかいた。
○と、阿部を意地悪な目付きで見つめ、にこりと笑った。

150阿部真里亜 ◆PxcqTTd2Bc:2014/11/15(土) 10:05:53
もう妖怪は撃破されたのだろうか、あろうことか長篠とDIVAが激突を始めた。
その光景を実際に目の当たりにしてDIVAが封印されていた意味を痛感する。

>『全ロボットへ!戦闘行為を中止せよ!こちらは合衆国空軍である!戦闘行為を中止せよ!既に妖怪は殲滅された!これ以上の戦闘行為を合衆国政府は禁止する!戦闘行為をやめろ!』
>『DIVAに次ぐ、我々は戦闘を許可した憶えはない!直ちに機体を停止せよ!繰り返す!機体を停止せよ!他の機体もだ!全ての機体は地面に降り、停止しろ!然らずんば攻撃する!』

いつの間にか、ロボットの暴走を止めるために通常兵器が集まってきていた。
ロボットは対妖怪のために作られた特殊な兵器、普通に戦ったら通常の兵器の方が強いのだ。
ようやく正気に戻ったのであろう、T改が崩れ落ちるように膝をつく。
と、通信が聞こえてきた。

>「そうだ、阿部さん……阿部さん!無事だったんですね!!」

「ええ、拾ってくれた彼女のおかげでね。
妖怪はすでに撃破済み。終わったのよ。犠牲者は無し……いえ、プロト一台ってところかしら……」

>「あなたの歌が必要なのはDIVAじゃなくって彼のほうだったのね」

理緒の言葉にしみじみと頷く。一戦にして色々な事がありすぎた。
二体の妖怪の同時襲撃、心を持つロボット、そして禁断の電子の歌姫――
いったん封印されたものの妖怪の攻撃の激化に伴って投入されたのか
何にせよDIVAの封印は解かれてしまったのだ、もう後戻りはできない。
これが救済への福音になるか、破滅への序章になるかは、これからの私達人間次第なのだろう。

151名無しさん:2014/11/23(日) 03:00:08
お鉄や、生きてるかえ

152名無しさん:2014/11/23(日) 04:32:34
本スレはどこに?

153長篠 鉄 ◆fr8igvtEPg:2014/11/23(日) 20:50:09
>>151
今DIVAさんの番ですよ。
とりあえず連絡無いのでもう三日待ちます。
>>152
ここが本スレです。
実験スレが一時使用できなくなったのでこちらに移り、以後こちらで進行しています。

154長篠 鉄 ◆fr8igvtEPg:2014/11/26(水) 20:14:24
DIVAさんがいらっしゃらないようなので、近日中に俺が続きを書きますね。

155長篠 鉄 ◆fr8igvtEPg:2014/11/30(日) 23:29:22
戦いは終わった。

輸送機でどこかへ運ばれていくDIVAと鳳を、空母の窓から見つめながら、鉄はこれからの事を考えていた。

まず、妖怪は完全に殲滅が確認された。
T改は脚部をやられて、専用の施設での修理が必要になった。
プロトの方は理緒でなければわからないが、素人目にも二度と使えそうにないほどにやられたのがわかる。
そういえば、T改から空母へ戻る最中、プロトの頭のカバーが壊れていたように見えた気がした。
どんな風だったかは、疲れていたので、あまり気にしている余裕は無くよく覚えていないが、戦闘中に暴走した理由に関係しているのかもしれない。
プロトもまた、ゴスペルマニューバ等、DIVAには劣る物の強力な機体で、一度の戦闘で失うには惜しい機体である事に間違いはない。
できれば、修復、もしくは、改良発展させた機体の開発と建造が待たれるところだ。

歌姫は全員無事。
特に、ヘリ墜落で大きな怪我なく生きていた阿部は奇跡と言える。
…ただ、残念な事にヘリの操縦士と、副操縦士は遺体で発見された。
それを、彼女が気負わなければいいのだが…。
鉄には、阿部を信じる事しかできない。
いや、阿部は強い女性だ。
妖怪に殺された人の死を、無念を、力に変えて、再び戦ってくれるだろう。

理緒については、作戦への介入と、阿部救出、ゴスペルマニューバの導入と、プロトの暴走、もろもろの手柄と失態が合わさって、今扱いが協議されていた。
もしかしたら、このまま理緒は第五小隊へ新型機や装備の開発要員として配属になるかもしれない。
それだけ、彼女の技術力は高かった。
しかし、阿部に勝るとも劣らない強烈かつ毒のある性格の彼女とこれから一緒に戦う様を想像すると…。

…鉄は、想像する事を放棄した。
今それを考えるには、疲労が蓄積されすぎている。

DIVAは再封印されるらしい。
どうも命令解除コードが甘すぎたという理由らしいが…。
なるべくならもうお目にかかりたくないというのが鉄の感想だ。
また、これに伴って歌の影響による鳳への攻撃は、一切不問に付されるらしい。


「女性の精密検査が終わったわ。」

空母内の検査室の分厚いドアが開いて、笹倉が阿部、そして、理緒を伴って出てきた。
DIVAの歌による暴走の名残が、涙の後となって彼女の頬に残っている。

DIVAの歌の影響と、怪我の具合を調べるため、パイロットと歌姫、そして現場にいた理緒とヘリの操縦士、そしてヨシヒコには精密検査が命じられたのだ。

「…結果、どうでした?」

義手を取り外し、片腕の無い細身の体、幽霊のような白い顔で微笑を浮かべながら、ヨシヒコに隙あらば近づきそうな雰囲気の桜と、ヨシヒコの間に移動しつつ、鉄は阿部に尋ねてみた。

156 ◆z4KXiuQxT6:2014/12/01(月) 00:42:16
すいませ〜ん。今回は書くことが量的に少なくなると思いますのでパスさせて下さい。
自省レスもあんまり意味ないし、次シナリオの開始の時に書くことが増えたら書きたいと思います。

157長篠 鉄 ◆fr8igvtEPg:2014/12/04(木) 01:43:02
>>156
了解です

158阿部 真里亜 ◆PxcqTTd2Bc:2014/12/07(日) 10:53:24
>「…結果、どうでした?」

「大丈夫、打撲と擦り傷以外は異常なしよ」

本当にあの状況で無事だったのは奇跡といえるだろう。
その証拠に、操縦士と副操縦士は遺体で発見されたとの報告を受けた。
DIVAの歌で見せられた幻影……
私がこの戦いに身を投じた理由の根底に自殺願望があったとしたら……なんとも皮肉なことである。
私はまだ死んではいけないということなのだろう。
福音という力を授かってしまった以上、亡くなった人々の分まで戦わねばならないのだ。

「ヨシヒコ君もありがとうね、一緒に歌ってくれて」

無邪気なヨシヒコ君を見て思う。
この子が大人になる頃には妖怪に脅かされることのない平和な世界になっていたらいいなと。

159【ゴストゥルーパー・ドールズ】長篠 鉄 ◆fr8igvtEPg:2014/12/11(木) 20:56:44
はい、episode2、終わりです!!
皆さんありがとうございました!

さて、episode3ですが…今月くそ忙しいので、来月以降になりそうです。

落ち着いたらまた書き込みますので、どうか気楽にお待ちください。
ありがとうございました!!

160 ◆z4KXiuQxT6:2014/12/12(金) 01:32:05
了解です。
皆様お疲れ様でした。
ということは来年まで休止ということですね〜

あ、ホワイトクリスマスをベースに
何か物語を紡げたら綺麗な絵が
想像できそうって、ふと思いました。

それでは皆様、よいお年を♪

161あべさん ◆PxcqTTd2Bc:2014/12/14(日) 16:21:42
ありがとうございました!
よいお年をー!

162新章予告!! ◆fr8igvtEPg:2014/12/22(月) 21:41:09
「ゴストゥルパードールズ、第一小隊全滅……!!」

妖怪との激戦続く全世界に、衝撃の急報が駆け巡る!!
最新鋭、最大規模の装備で、ゴストゥルーパードールズ最強を誇った第一小隊が、複数体の妖怪の猛攻を受け、全滅したのだ!!

圧倒的なパワーを誇る妖怪軍団は駆けつけた現地軍を蹴散らし、人口密集地へ迫りくる!!
抗えない圧倒的な力の前に、人の命が守り手の、その手の指からこぼれ行く!

…そして、人類と妖怪の戦いは新たな局面を迎えていく……。
終わりゆく文明、滅びゆく種、人に残された対抗策は!

ゴストゥルーパードールズ、第3章「砕かれゆく希望!」こうご期待!!

163 ◆fr8igvtEPg:2014/12/26(金) 20:55:12
すみません、↑の新章予告、無かった事にしてください。


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