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ロゼッタ「マリオカートに参戦…ですか、今度こそ」
1
:
Mii
:2020/12/13(日) 04:46:59 ID:9GX1QhWw
このスレは
ロゼッタ「マリオカートに参戦…ですか?」 【前々スレ】
ロゼッタ「マリオカートに参戦…ですね、是非!」【前スレ】
に引き続く続編となります。前々スレ、前スレをご覧になられていない方はそちらを先にどうぞ。
過去作を読まれていないと把握困難な設定、独自解釈が多々あります。
遅い進行のうえに寄り道万歳のスレですが、引き続き頑張っていきたいと思います。
よろしくお願いします。
ラナ「たったーん♪たかたかた〜ん♪
そのほか、いくつか注意点をお知らせするよー。
・スレ主の、基礎体力面での戦闘能力解釈は、ざっくり言うと…
キャラとしての登場時期の早さと、登場回数の多さで大方決まるからね!
マリオ、クッパ、リンクを『3強』と表現してるけど、たとえばクッパVSガノンドロフだと、
クッパが欠伸しながらパンチを繰り出すだけでガノンドロフを一撃粉砕できるくらいの力量差があるよ!
パーティゲームに参加しないから仕方ないってことで、うん。敵があっさりやられても嘆かないで…。
リンクとの差が付いた理由は、前々スレを読めばわかる、のかなあ…?
・前々スレ・前スレ同様、いろんなパロディ、メタ発言が散りばめられてるよ!
キャラが自分たちの背景情報を活用する…みたいなご都合主義が白けるなら
急がず慌てず別のスレに移って、このスレのことは忘れよう!
・ようやくスマブラ編が完結して…マリオカート編にちょっとずつ戻っていくんだって!よかったよかった!」
シア(…………ちょっとずつ?)
2
:
Mii
:2021/01/31(日) 13:37:41 ID:2O82Dg8o
〜第34区〜
リンク「…………まずいぞ。敵、深追いし過ぎた」
区をいくつか移動してまで、連戦、激戦、大激戦。
ありったけのレベルの暴力で押して、伸して、斬りまくって。
余りにも血生臭いときは、ファイアロッドで消毒した気になったり。
…うーむ、効果あるんだろうか。
ともかく、俺が頑張れば頑張るだけ他がきっと楽になる…そんな思いで。
機動力命で、四方八方、どこへでも。
…その結果。
敵は敵で、最大脅威のひとつとみなし、俺にこぞって集まってきた。
速度を落とすまいと突っ込めば、ますます敵の密度は高くなる。
飛んでくる矢が、6本。
1本目を俊足で避け、2本目を屈んでやり過ごし、
3本目と4本目は剣で払って、5本目と6本目は…咄嗟に盾を構えて。
――――やりにくいっ!
正直、威力のない矢だ。素手でぱしっと掴めるくらいの。刺さっても痛くないくらいの。
絶え間なく、休む間もなく迫り来るが、自分の強さはよーく分かってる。
3
:
Mii
:2021/01/31(日) 13:41:37 ID:2O82Dg8o
問題は、庇うべきみんなの耐久。
俺が背負うは、石化したままのルキナ、ルフレ。
傍には石化したパルテナに、彼女を背負った状態でますます疲労の度合いを強めるピット。
ピットには悪いが、敵の掃討の9割9分は俺の役目になっている。
飛翔の奇跡があることによる俺の機動力の向上と、ピットを庇う労力との天秤は…
正直言って、トントンか、あるいは…。
万が一、ピットや石化した奴に当たったら、無傷で済む保証がない。
まさか試すわけにもいかない。おかげで大げさに、かつ慎重に動かざるを得ない。
まさに先ほど…魔力開放で調子こいてたら、ピットのカバーをし損ねた。
ピットが躱せず…もとい、パルテナに当たろうとするビームを身を挺して食らって、
悶絶すること、10秒あまり。
…俺には、てんで威力のないようにみえたビーム。
常日頃のピットなら、易々と受け流せるビーム。それなのに…だ。
また、攻撃が、飛んできた。
今度は炎に、電気に、よくわからない空気の渦みたいなものに…いろいろと。
リンク「やべっ!!…困った時の大回転斬りぃ――――!!」ズバアアアァァァ!!
冗談ではなく、疲労が祟ってきた。
4
:
Mii
:2021/01/31(日) 13:44:35 ID:2O82Dg8o
毎回というわけではないが――――
逃げ遅れ、石化したまま動きを止めた住人が、たまに脇道にいたりする。
顔をちらっと伺えば、住んで長いおかげで…知ってる顔が大半。唇をきつく噛む。
敵の攻撃ライン上に1人でもいたならば、俺にとって「回避」の選択肢はない。
最善は、攻撃発動前に敵をぶっ叩いて終わらせる。
最低でも、間に入って留まって、攻撃を消し去るべく活動する。
…だいたいは最善行動を繰り返せているが――――
リンク「1回ミスると俺にとっての敗北扱い、なんだよ、なあっ…!」
俺がいる。敵がぞろぞろと現れる。
俺、なぎ倒す。範囲攻撃に乏しくて、ときたま撃ち漏らす。
倒し損ねた敵が…大声で叫んで、咆哮して味方を集める。敵がぞろぞろと現れる。
…そんなことを繰り返すうち、移動する敵が一般人と出くわす。仕留める動作に入る。
俺、ブースト掛けてなんとか瞬殺。流石にオーバーワークで体力を削られる。
敵がぞろぞろと現れる…………。
――背負ったルキナたちを繋ぎとめている紐が緩んで、冷や汗かいて結び直す。
――すこし離れたところに飛竜が旋回しているのを見て、まさかあちらにも危険が…!と、
――分不相応に救いの手、殲滅のエリアを伸ばす。
…………いくらなんでも、分かる。こりゃ、ジリ貧だ。
5
:
Mii
:2021/01/31(日) 13:48:58 ID:2O82Dg8o
もちろん、ペース配分考えて…なんてやってたら、それこそ見殺しにする可能性は高い。
俺の行動指針は多分間違っちゃいないし、司令部も期待している通りの行動だろう。
…だが。いくらなんでも、1人で背負い込みすぎた、ということにようやく気づいた。
リンク「…………こんなヤツら相手に、なっさけねえ…!」
突然、冷気が顔面に襲い来る。
リンク「冷たっ!?油断するなよ、俺っ!
幾らダメージを受けないからって――――ゴホッ!ゴホッ!
………………マジ、かよ」
攻撃が当たったことはこの際どうでもいいが。
割と激しくせき込むほど、口内や肺に入った冷気によってダメージを受けた…!?
おいおい、俺の耐久…いや、ステータス全般…案外下がってきてるのか!?
リンクの 全ステータスが 少し 下がった!▼
リンク「ぐっ――――だあぁ、一杯食わされたっ!」
地団駄踏んでる暇じゃない!精神動揺は敵の思うツボだっつーに!
6
:
Mii
:2021/01/31(日) 13:52:43 ID:2O82Dg8o
…そもそも、ぶっ通しで戦い続けて、一体何時間過ぎたのか。
スタミナが知らず知らずのうちに結構減ったのは当たり前だ。
とりあえず、とりあえず…何をする?
休むか?その間に誰かが被害を受けたらどうする?
リンク「――――っとお!!」バシッ!
ハッと気付いて横っ飛び。
好奇心か弑逆心かは知らないが、石化した人に向けて、もろに斧を振り上げている屍兵。
汗をドバッと噴き出させて、なんとかガキィンと打ち負かす。
リンク「クソッ…やっぱり休むなんてできないじゃねーか!」
さきほど、トゥーンゼルダが少し持ち直した感がある。
せっかく、司令部が再スタートを切ろうとしているのに――
リンク「今更援軍を要請して水を差すなんて野暮だしなあ――――」
…と、そこへ。
リュカ「どの口がそんなこと言ってるのさっ!」バッ!
ピット「うわっ!突然だなあ、敵かと思ったっ!心臓に、悪いよー!…はぁ、はぁ…」ビクッ
7
:
Mii
:2021/01/31(日) 13:56:37 ID:2O82Dg8o
リンク「うおっ!?リュカじゃないか!わざわざこのあたりで戦ってたのかよ。
巻き添え食うからやめとけって!ピットを気に掛けるので精一杯だぞ、俺!」
…ピットが小声で、「あ、はい。気に掛けられているピットです」と呟いて
情けなさそうな面持ちをしていたが、あえて聞こえなかったことにする。
リュカ「そんなわけないじゃないか!聞こえてくる戦闘音から察するに、
リンクの調子があまりにもあんまりだったもんで、わざわざ『寄り道して駆けつけた』の!もー!」
リンク「…へ?戦闘音?…いや、いやいや!
傲慢に聞こえたらすまないが、お前には俺の救援は荷が重いと思うぞ!
リュカクラスだと、相当に戦闘能力が下がってるだろ!
ピットがマシに見えるほどの低下が起きてるはずだ!」
レベルが低いほど、OFF波動の影響を受けやすく…
元々低かったステータスが、更にとんでもなく下がる。ホント厄介な魔法だよ。
だが、知ったことかとリュカは息まく。
…いや、すぐに落ち着いた感じになって、ため息ひとつ。
8
:
Mii
:2021/01/31(日) 14:02:14 ID:2O82Dg8o
リュカ「…ねえ、ピーチのご高説はあんまり頭に残ってないけどさ。
OFF波動って、絶望や諦めの感情をひたすら押し付けてくる…魔法、なんだよね?」
リンク「そうらしいな?…おっと!くっちゃべってる暇も与えてくれなさそうだっ!アイスロッド!」ダッ!!
リュカとの会話をぶった切り、新たに出現した敵をカチコチに。
…ぬ、後続もぞろぞろと…!ええい、このまま冷気を放出、放出っ!!
まとめて氷の塊になっちまえ!…魔力切れには注意しないとな…!
放つ冷気とは裏腹に、体は汗だく。心拍数も上がり調子。とりあえず、リュカを安全な所に連れて行く策を…!
リュカ「……………………そっかー、通りで」ペタペタ
ピット「……通りで…なに?」
リュカが、達観した様子で――自分の心臓やお腹のあたりを軽くさすっている。
リュカ「前回大会だと若干のトラウマ再発で割と慌てちゃってたけどさ。
冷静になって、深呼吸して。目に入るもの、耳にするもの、噛みしめてみると。
こんな絶望なら、前から何度か、見てきたから――――」
リュカの 全ステータスは ほとんど 下がっていない!▼
リュカ「――――僕に関しては、戦闘力の低下は。選手カード持ちじゃない事考慮しても、
それほど気にしないでいいんじゃないかな。まあ、元々の戦闘力が当然ひっくいけどね」フッ
9
:
Mii
:2021/01/31(日) 14:06:08 ID:2O82Dg8o
リンク「――」
ピット「――え」
リュカ「――――あ、ごめん!変に気を遣わせるつもりはなかったんだけど!」
リンク「遣うわ!」
リュカ「…こほん。僕が言いたかったのはね、ともかくね――――」
――――リュカが口をモゴモゴさせていたら、またしてもっ!
――――足音に気付けたのは僥倖、ガバッと踵を返して、迫り来る後ろの狂戦士へ!
――――狂ったところで、所詮俺の敵なんかじゃないぞっ!
ぐらり。
咄嗟の動き方をしたのが災いして、紐がまたもや緩んでいたのも手伝って、
背負っていた石像2人が、バランスを崩して背から離れた。
ハイスピードの俺から多大な速度を受け取って、慣性に従い宙に舞う。
――――はあああああっ!?
最優先事項、地面への衝突の回避と衝撃吸収――――っ!!
自らの体をクッションに挟む感じで、地面に必死の思いで滑り込む――――!
10
:
Mii
:2021/01/31(日) 14:10:04 ID:2O82Dg8o
間に合う。
ああ、間に合ったとも。
敵を「そっちのけ」にして一目散に駆けた甲斐があったものだ。
それで。
俺を目標にして飛翔させたと思われる、
石化ルフレの眼前に迫る、ボムのような爆発物は如何とするか。
やばい。
やばいやばい!
やばいぞ、これはっ!!?
そりゃ、それほどの威力は持ち合わせていないかもしれないが――――
そんな淡い期待で放置して、最悪なことになったらどうする!?
目を見開いたまま、世界がスローモーションに過ぎていく。
11
:
Mii
:2021/01/31(日) 14:14:17 ID:2O82Dg8o
リュカ「敵の真似っこっ!!『ディフェアップΩ』に『シールドΩ』―――!!」パアアアアァァァ!!
味方の 防御力が 上がった!
敵の 物理攻撃を 軽減!▼
九死に一生。
ぽすっという小爆発の余韻を残し、俺たちは守られた。
リンク「さ…サンキューな、リュカっ!」
ピット「そっか…!超能力作用だから空間魔法制限に引っ掛からないのか!
思いっきり空間にクッションを作ってるように見えるけど!」
リュカ「…この、大馬鹿者がー!!」
リンク「!?」
12
:
Mii
:2021/01/31(日) 14:17:08 ID:2O82Dg8o
リュカ「酷いよ!見てられないよっ!
結局『僕なんかに』助けてもらってるじゃん!3強のくせに!
何勝手に調子を崩してるのさ!
僕が言いたかったこと、戦闘において大事なことは――――
そう、リズムを崩さないこと!」
リンク「…リズ、ム?」
リュカ「苦境でも逆境でも、自分のペースを、行動スタイルを維持する!
焦らない、心を揺らされない、惑わされない!
――――よーく見ててよ!それっ!」
リュカが、颯爽と新たな敵に向かっていく。
その速度は、決して速くない。なんとも、ノロい。
リュカ「ほりゃっ!こっちだよー!」
だが。ステップを踏んで、最小限の動きで敵を避けて。
リュカ「えい!やー!とー!それ!」
――1HIT! ――2HIT! ――3HIT! ――4HIT!
小刻みに、確実に、攻撃を重ねていく。
13
:
Mii
:2021/01/31(日) 14:19:45 ID:2O82Dg8o
リュカ「腕が伸びてきたら引く!引かれたら突っ込む!
飛び道具は最小限の動きで避ける!身を翻して裏をかく!
そんでもって、確実に攻撃を当ててリズムをつかむ!」
――5HIT! ――6HIT! ――7HIT! ――8HIT!
声を張り上げながら、リュカの怒涛の攻撃は止まらない。
リュカ「力の差は、しっかりとあるんだから!
のらりくらりとかわせないはずが、いなせないはずが、ないんだよ!
リズムにさえ乗れば、勢いも付くし余裕だってできるんだ!」
――9HIT! ――10HIT! ――11HIT! ――12HIT!
リュカ「そりゃ、リンクほどになれば『とっさの判断』で対処できないこともないけどさ!
とっさの判断そのものが要らない身のこなしを心がけた方がいいに決まってる!
僕なんか、日ごろから『どうやったらコンボが繋がってくれるか』ばっかり考えてるよ!
有利をちょこっとずつ確実に拡大、これが弱っちい僕の戦う知恵!」
――13HIT! ――14HIT! ――15HIT! ――16HIT!
――FULL COMBO!
リンク「――――!!」
14
:
Mii
:2021/01/31(日) 14:22:21 ID:2O82Dg8o
リュカ「リズムにノると、テンションもモチベーションも保ちやすいよ!
さあさあ、リンクもやってみて!リズムにノって攻撃と防御だ!」
リンク「うえっ!?か、簡単に言ってくれるな…!
え、リズム?リズムねえ…?」
リュカ「面倒だなあ、なんなら僕がビートを刻んであげようか?
ハイ、ハイ、ハイ、ハイッ!」タンッ タンッ タンッ タンッ
リンク「子供か!そんな勝手に作られたふざけたリズムで動けるわけ――――」
リュカ「タッ、ター、ンッ、タラタラ、ター、ンッ!」
リンク「だからいきなりすぎる…え、ちょ、ほいっ!てりゃあ!こうか!?」
翼竜「GYAAAA!?」バサッ
屍兵「のわあぁぁ――!?」ザクッ
ボコブリン「ハァッ!?グァ――」グフッ
ヒット&アウェイ!
突進してくる敵たちを 引き寄せて
回転切りで 一網打尽にした!▼
リンク「……素っ頓狂すぎるだろぉ……あり?」ザッ! ザッ!
15
:
Mii
:2021/01/31(日) 14:24:07 ID:2O82Dg8o
リュカ「次、来るよっ!
ターッ、タタタ、タッ、タラー、タタタ、タッ、タラー!」
リンク「…引いて、割り込んで、盾、ほいさ!」
EXCELLENT!
ベストタイミングで盾カウンター!
魔力弾を完全反射して返り討ち!▼
リンク「――――――――」トン トン トン トン
リンク(斬る、引く、寄る、斬る、盾、引く、引く、盾、斬る、
寄る、斬る、撃つ、寄る、斬る、盾、盾、引く、斬る――――)
ナイス!
――グッド!!
――――グレート!!!
――――――ワンダフル!!!!
――――――――エクセレント!!!!!
リンク「……なんか知らないが、本当に戦い方が改善されてるぞ!?
マジで!?リズムってすげえ!」
16
:
Mii
:2021/01/31(日) 14:27:30 ID:2O82Dg8o
リュカ「その感覚忘れないで!
どうしても慣れないっていうんなら、ビートモードを解除してもいいけど…」
リンク「…ビートモードって何さ…コホン。
もうちょっと騙されたと思ってやってみるよ。
――――なるほど、こんな感じか!
なんとなくコツがつかめてきたぞ!恩に着る、リュカ!」
リュカ「へへ、どういたしまして。
――さってと、じゃあ僕も急ぎの用事があるんで…任せたよっ!」ダッ
リンク「ああ!忙しいとこ、悪かったな!ピット、もうちょい頑張るぞ!」
ピット「押忍!」
リュカ「全くもう、世話が焼けるんだから」タタタ
17
:
Mii
:2021/01/31(日) 14:31:17 ID:2O82Dg8o
リュカ「おーーーーーい!!! 寄り道しててはぐれてごめ……」タタタタ
クマトラ「このアホが――!!」ボカッ
リュカ「」バタッ
クマトラ「大事な使命抱えてるときに急にいなくなるな!
このアホ!救えないアホ!ダスターよりアホだぞお前!」
ダスター「なんか飛び火してきたぞ、おい」
リュカ「…痛いじゃないかっ!だからっていきなり殴る、普通!?
誰かさんの口癖が移ってる移ってる!
それに離脱するってちゃんと伝えたよ!」ムクッ
クマトラ「『ちょっとあっち行ってくる。すぐ追いかけるから…』
これのどこが ちゃんと伝えた だよ!ふざけるな!」
リュカ「…………あー、うん。言われてみれば、それはそうかも」テヘ
18
:
Mii
:2021/01/31(日) 14:33:49 ID:2O82Dg8o
クマトラ「いいか皆!オレたちの『役割』を、もう一回この場で言ってみろ!」ダッ!
テディ「……迫り来る雑魚敵を、俺がビシバシ伸せばいいんだろ?」ダダダ
ダスター「しつこい敵は、カベホチで張り付けて戦闘時間を節約してだな」タタタ
ジェフ「僕たちにはっ、荷がっ、重すぎる強敵はっ、
弾数制限がある最新式『ペンシルロケット200』で対処してですねっ」タタタ
リュカ「そして、僕とクマトラのPSIで色々と攻守カバーしつつ…
ポーラをしっかり護衛して目的地まで送り届けるのが『役割』、でしょ?
プーがネスを見つけ出すのが遅くならないといいんだけど…」ダッ!
ポーラ「…お手数をお掛けします。さあ、急ぎましょう」ペコリ
クマトラ「…………」
クマトラ「……………………」
クマトラ「――――ちっがああああぁぁう!!」ウガー!
リュカ「いや合ってるよね!?完全解答だよね!?
それがピーチ姫に前々から託されてた計画でしょ!?」
19
:
Mii
:2021/01/31(日) 14:37:35 ID:2O82Dg8o
クマトラ「オレはっ!オレはっ!
――――役割に囚われるとか、
――――運命に縛られるとか、
――――エンディング投げっぱなしとか、
そういう生き方は大ッ嫌いだあああああああぁぁぁ――――!!」
テディ「」
ジェフ「」
ポーラ「」
リュカ「さっきの質問した意味は!?」
ダスター「あと、その批判はこの場ではやめとこう。1〜3、全部名作。
エンディング完璧ならもっと名作だったのにとか言わない」
クマトラ「ともかくっ!固定概念に囚われず行動しようぜ!
オレは鳥かごの中の鳥ではない、自由奔放な生き方を猛烈に欲している!
あの、憧れの、デイジー姫のように!」
ポーラ「えぇと、それはちょっと…止めた方が、いいんじゃないでしょうか…
ピーチ姫曰く、劇薬っぽいから…」
リュカ「どこをどう間違えてここまで吹っ切れちゃったんだろうね、クマトラ…」
20
:
Mii
:2021/01/31(日) 14:40:26 ID:2O82Dg8o
ジェフ「あのですね、クマトラさん。
集団にとって最大限の益や幸福を得るために、
行動に無駄のない役割分担や分業を行うのは
効率を考えても決して悪いことではないと思うので――」
クマトラ「つべこべ言わない!」
ジェフ「あ、はい。御免なさい」ビクッ
ポーラ「簡単に引き下がらないでよ!」
――――ウオオオオオオオオオオォォォ!!!!
リュカ「…駄弁ってる間に、そら来た!敵さんのお出ましだ!
役割分担、大事だよ!ただでさえ僕たち弱いんだから!
陣形ど真ん中のポーラをしっかり守りながら、テキパキきっちり処理!
リーダー気取ってたんだから、PSIの準備はいいよね、クマトラっ!」パアアア
クマトラ「…………まぁな!任せとけ!」パアアア
21
:
Mii
:2021/01/31(日) 14:43:54 ID:2O82Dg8o
〜第29区〜
喜び、涙を流し、抱き合う…住民、観光客たち。
再び石化の時限が迫り始めてはいる。悲しいことですが、まさに時間稼ぎには、なる。
石化が瞬く間に解かれた彼らを一瞥して。デイジー姫が、しっかり握り拳を作ります。
デイジー「よっしゃ!上手くいくみたいだね!
じゃあ私は、この子たちを両脇に引っ提げて…
各避難場所を巡回してくるよっ!それが私の役目だよね!」
ニンテン「わかってるじゃん。あとで『いちごとうふ』をあげよう」
デイジー「ナニソレまずそう…いらない…
そういや、2人で担当箇所分担したほうが効率よくないの?」
アナ「それをして、PPが尽きた側自身が石化し始めると大変なので…
そもそもPPがデイジー姫ありきの量ですから、あんまり意味がないです」
デイジー「なるほど。よし、さっそく行動開始だぁー!!」ダダダッ!!
ロイド「よろしく、頼みましたー!」
たちまちデイジー姫が、土煙と共に去っていきました。
22
:
Mii
:2021/01/31(日) 14:45:47 ID:2O82Dg8o
ロゼッタ「――――」
今の私に、できる、こと。
ルカリオ「…はぁ。多少は肩の荷が下りたというところか」
今の私に、できる、こと。
とりあえず、早く中央に戻る。
デイジー姫のFP枯渇を見越して、FP回復アイテムを調達しておく。
――空間魔法が使えないからといって、無計画でいるのはよろしくありません!
頼もしすぎるファイター達によって、じきに、空間魔法が使えるようになる、はず。
そのときに何ができるか。ほんの少し落ち着いた頭で、考えておく。
それが、せめてもの償いと、いうものではないでしょうか。
23
:
Mii
:2021/01/31(日) 14:47:20 ID:2O82Dg8o
ルカリオ「おい、ロゼッタ。そろそろ――――」
ロゼッタ「――――はい。では、参りましょうか。ご迷惑を、お掛けしました」
涙の跡をサッと拭って。
空元気でもなんでもいいので、再び駆け出します。
住民「ロゼッタさん、本当にありがとうございました!」
観光客「ありがとう!おかげで助かりました」
手を振る、みなさん。
その感謝は、拍手は、どうぞデイジー姫たちに。
私は何もできていない。
…まだ、何も。
24
:
Mii
:2021/01/31(日) 14:51:37 ID:2O82Dg8o
〜第51区〜
ネス「…………」ムスッ
プー「……いつまでヘソを曲げてるんだ。敵に気を付けつつ急ぐぞ」タタタ
ネス「いや、曲げたくもなるよ。ここで曲げずにいつ曲げるんだよ。
何なのさ?僕が知らない間に、僕だけ仲間外れにして、
数年間も、キノコ王国で極秘ミッション与えられてたの?
僕たち友達でしょ?教えてくれたっていいじゃないか」タタタ
プー「それを言われると返す言葉がないが…
間違いなく大会参加することになる、ネスの気を散らせたくなかったんだ。
必ずしも事件が発生すると決まっていた訳じゃないからな。裏方が引き受けただけだ。
それに猛特訓といっても、ピーチ姫の指示のもと、ただひたすらに作戦会議と…
ニンテンとアナのヒーリングγの性能向上を試行錯誤で目指しただけで、
戦闘力急上昇とかとは無縁だぞ?ネスが戦闘力トップなのは変わらないからさ」
ネス「別にそんなやっかみとかはないよ…でも疎外感だよ…。
余計な気配り、お節介だよ…。結局今更教えられても、時間を損してるし…。
慌ただしいからもう水に流すけど、次からはちゃんと教えてよ?」
プー「あ、ああ、すまない」
25
:
Mii
:2021/01/31(日) 14:54:05 ID:2O82Dg8o
ネス「それで?2人によって石化のタイムリミット問題はある程度解決したとして。
次の段階はなんなのさ?石化対策のヒーリングγの強化だけがノルマなら、
プーたちまで駆り出される意味はあんまりないよね?…いやあるのか?あれ?
今から僕を、どこに、何のために連れて行くの?」
プー「…………なあ、ネス。
とりあえずネスの戦闘能力があれば、向かう先で仕事は果たせるはずだが。
プラスアルファとして、一つ確認していいか?」
ネス「んー?」
プー「ネスって、歌うことは相変わらず好きか?」
ネス「…唐突な質問にびっくりだけど、もちろん好きだよー?上手いかどうかは別にして。
いつぞやの冒険のときも、しょっちゅうメロディを口ずさんでたなぁ。
なんだろう、元気のない時でも、不思議と力が湧いてくるんだよね」
プー「ならばよし」
ネス「…………」
プー「…………次はここを左に曲がって――――」
ネス「ちょっと待って。中途半端に質問投げて終わりにしないでよ。
意図を!意図を教えてください!」
26
:
Mii
:2021/05/04(火) 09:13:05 ID:nruCllbs
ロゼッタ「…………石化した人たちが、いなくなってます」タタタ
ルカリオ「ああ。既にデイジーらが助けたか、キノピオたちに運ばれたか、
したんだろうな。――そうに決まっている」タタタタ
どこに、どんな人がいたのか、脳裏に深く刻まれていたがゆえに。
居た人がいなくなっていることを、さも当然のように気付くことができる。
居なくなっているからといって…何か砕けた跡、みたいな――最悪の顛末には、
いまのところ、遭遇していないのが救い。
ロゼッタ「…そう、ですね。 ――――あっ!ゼルダ姫!」
ゼルダ「――フッ! ――ハッ!
あら、ロゼッタではないですか。そちらは如何…
…ハッ、都合よく見せかけて――差し向けられた偽者っ!
顎の骨を砕いてさしあげましょうっ!御免あそばせっ!」
ロゼッタ「ひゃっ!?本物です本物です!一緒に三途の川を渡り続けた本人です!」
咄嗟に頭を庇いつつしゃがんで、ストレートパンチを間一髪躱しますっ!
ゼルダ「…………冗談ですよ。あと、その言い方はおやめなさい」ピタッ
ロゼッタ「じょ、冗談にしては殺気が篭っていたのですが!?」
27
:
Mii
:2021/05/04(火) 09:16:34 ID:nruCllbs
ゼルダ「本物なら躱せる程度にはセーブしてありますから」
ロゼッタ「『殴られるようなら偽者だ』的発想はやめてください…
合理的ではありますけど――むっ!」
不要だったかもしれませんが、ちょっと助太刀。
彼女の後方から姑息にも迫り来ようとしていたデビルっぽい異形にパパッと接近し――
その尻尾の先端をとっ捕まえて、ぶん、ぶん、ぶんっと!
ロゼッタ「いち、にの……さん!」バッ!
綿毛のように、すごーく軽い!
スピン加速しつつジャイアントスイングし切って、明後日の方向へ…もとい石壁の方向へぶん投げます。
砲丸投げのごとく、狙い通りにヒュゴゥと飛んで行った敵が…
断末魔を上げる間もなく叩きつけられ、メキョっとひしゃげて動かなくなるのを見て、ほっと一息。
テーレッテレー!
ロゼッタの 基礎体力レベルが Lv.44に 上がった!▼
28
:
Mii
:2021/05/04(火) 09:21:04 ID:nruCllbs
ルカリオ「おっ、今の動きは中々冴えていたぞ。いい判断だ」
ロゼッタ「ありがとうございます!まだまだ未熟ではありますが…
って、なんだか手がチクチクします!尻尾に、ど、毒!?あわわわ、浄化浄化っ!」パアア
ゼルダ「…いまひとつ締まりませんね」
ロゼッタ「放っておいてください!
それで、ゼルダ姫。このあたりを拠点として暴れていらっしゃるので?
お一人で大丈夫でしょうか、万が一のことがあったりしたら――」
ゼルダ「まあ、ハイラルの姫君を侮るな、とだけ言っておきましょうか。
あの死に物狂いの特訓のおかげで、多少は魔法の腕が上がったことにも
結構救われていますよ。敵にこの体、触れさせもしません。
もっとも、暴れる、という言われ方は優雅さの欠片も無くて承服しかねますが…コホン。
投入戦力がどうにも足りていない所を転々と埋め合わせしている、
といったところですよ。とくに決まった場所があるわけではありません。
…会場に向かっていたのですか、ロゼッタ達は?」
そう軽く返事しつつ、すぐさま周囲に気を配り臨戦態勢。
返り血ひとつ浴びていないというのは、流石といったところでしょう。
とても凛々しく頼もしい、その横顔。
29
:
Mii
:2021/05/04(火) 09:24:30 ID:nruCllbs
ロゼッタ「はい!…拡散術式の尻拭いも、やらなければならないので。
移動距離がどんどん増えて辛いですが…ではまたっ!」
ゼルダ姫はこのままでもなんとかなるはず。お言葉を信じましょう。
そう言っている間にも、輝きを纏った光の弓矢が、みるみるうちに充填されていくのですから。
下手な鉄砲ですら数撃ちゃ当たる。
ましてやゼルダ姫の最強の弓矢が連発されれば、場を制圧できないはずがありません。
ゼルダ「ロゼッタっ!貴方の心境はある程度察しますが…とにかく焦るのはやめなさい!
――それと…これを!」
駆け出そうとしたところでゼルダ姫の声に慌てて振り返ると、何かを放り投げられました。
咄嗟に手を出して、辛うじてキャッチに成功。ふう。…金銭袋?
紐をほどいてちらっと中を覗き見ると――この形…たしか、ハイラル通貨でしたよね?
ルピー、とかいう。でも、私が知っているのは緑色だけだったような…。
何故か、色とりどりのルピーがざくざくと詰まっています。
ゼルダ「はした金ですが…好きに使いなさい、遠慮はいりません!
さあ、ここは私に任せて、ルカリオと共にお行きなさい!
どうせロゼッタのことですから、これがないと何もできないのでしょう!」
ロゼッタ「は、はい!わかり…ました?」
生返事になってしまう程度には、ゼルダ姫の意図を掴みかねているのですが…
何か大きな意味があるのでしょうか?つい流れで、そのまま懐にしまう羽目に。
…あ、重くはないですが割と嵩張る。空間魔法が使えたら別空間に収納できたのに。
まだまだ喧騒と爆撃醒め止まぬ中、ゼルダ姫と別れ、再び私たちは走り出します――
30
:
Mii
:2021/05/04(火) 09:28:17 ID:nruCllbs
〜キノコ城北 第2区〜
ポーラ「もうちょっと!あとちょっと!みんな、お願い!頑張って!
あたりの石化ペースの膠着状況からして――
ニンテンとアナもフルパワーで頑張ってくれてる!だから急いでください!」タタタ
リュカ「――ディフェアップΩ!――ライフアップΩ!――サイコカウンターΩ!!
頑張ってるよお、なけなしの勇気と根性と空元気でっ!…わっとと!
さっすが戦況ど真ん中、敵の密度が濃いのなんの!
ぜつぼーてきにPPが足りないっ!サイマグネットフル稼働だよ!
カバーした傍から、僕自身含めてダメージをボカスカ蓄積するから仕方ないね!
そして僕は一体全体、どういった経緯で、
いつの間にかPKサンダーやサイマグネットを使えるようになったのか!
改めて考えるとそこがよくわからない!」
クマトラ「教えただろ!」
リュカ「記憶に御座いません」
ダスター「アホなこと言ってないで動け!」
リュカ「はぁい!」
31
:
Mii
:2021/05/04(火) 09:32:32 ID:nruCllbs
嫌になるくらい、血だらけ荷だらけ泥だらけ。
戦闘力のあまりない、あるいは温存中の人たちの護衛をしつつ、
実力不相応に強行突破しつづけようと突っ込んでるからさもありなん。
強者にのみ許されるチート能力でも貰えないかな、矢除けの加護とか。
超能力だけじゃキビシイんだよねー!
…いやむしろ、なまじ超能力で色々できるばっかりに
能力補強に駆り出されまくりで首を絞めている気がする!
ジェフ「はい、次の交差点を右、その次を斜め左です!」
テディ「おうよ!地図を見間違えるんじゃねぇぞ!」
ジェフ「馬鹿にしないでください!
そもそも、予行演習でさんざん行った場所でしょうが!」
やや高台っぽい「目的地」に向かうなだらかな坂道を、駆ける、駆ける、駆け上がる。
死角から飛び出る悪いヤツらを出会い頭にぶっ倒し、
僕たちにとって第一の護衛対象であるポーラにレーザーでも迫れば慌てて身を挺して受け流し、
味方の誰かが傷つき、倒れ、蹲れば…どうにかこうにかPPをやりくりして治療する。
…あ、なんだかちょっと、立ち眩み。
32
:
Mii
:2021/05/04(火) 09:35:24 ID:nruCllbs
リュカ「げっ……!」フラッ
間の悪いことに、視界の端から、石っころ…いや岩っころが猛スピードで飛んできた。
なんだよその攻撃、手抜きか。誰の仕業だ、おかげさまでピンチだよ。
僕が避けるとみんながやばい。まあ避けられないんだけど。…ええい!
せめてもと顔を両腕で遮って、上げた防御力でやせ我慢!かなりの痛みを覚悟して……!
ザンッ――――――ズバアアアアァァッ!
リュカ「…ふえっ?」
…閃光一貫。突然、岩の塊が――紙きれのように、木っ端みじんに千切れ飛んだ。
それも、都合よく破片がこちらに飛ばないような吹っ飛び方で。
どうやったのか知らないけれど、クマトラ、グッジョブ!
クマトラ「うおっ!やるじゃないかリュカ!今の、どうやったんだ!?
いっきなり、でっかい礫が爆散しやがったぞ!?
火事場の馬鹿力ってやつか!チクショー、オレも真似してみたいっ!」
リュカ「…………は?今の、クマトラがやってくれたんでしょ?えっ?」
クマトラ「んな訳あるか。ボケたか?」
33
:
Mii
:2021/05/04(火) 09:38:32 ID:nruCllbs
吹っ飛んだ岩の残骸と、クマトラの驚愕の顔を交互に見やる。
破片の散らばり具合、やっぱり凄い。当たっていたらとゾッとする。
…いやいや、僕なんにもやってないよ!
「大丈夫ですか?御怪我はありませんか?」
リュカ「……………うわああっ!?…あの?ええっ…と?
き、きみが助けてくれたの?ありがとう!強いんだね!」
突然、「目の前」に、やってくる顔。…う、浮いてる?
ビックリ仰天したけれど、よく見れば穏やかで怖がりようのない顔だ。
表情が豊かというわけではないけれど、微かに笑みを浮かべている。
「いえ、お気になさらず。幸い、私の体の方が丈夫だっただけですから。
ここに急行して窮地を救うように……誰かに懇願された、気がするのです。
不思議な感覚だったのですが…いえ、気の迷いですね、忘れてください」
リュカ「…………?」
「…大変申し訳ございません、私も急いでおりますので――――これにて失礼いたします」
リュカ「あ、うん、その感じだと、大事な用が待ってるんだよね!
それじゃあバイバイ!きっとまた会えるよ!お互い、この戦いを生き抜こう!」ダダッ
34
:
Mii
:2021/05/04(火) 09:40:50 ID:nruCllbs
ファイ「…………はい、そうなることを願っています。
さあ、急ぎマスターの元へ馳せ参じなければ――――!!」フワッ
――――――――ファイ、参戦!!
戦況が再び、動き始める――――
35
:
Mii
:2021/05/04(火) 09:41:54 ID:nruCllbs
リュカ「さあ、体の具合は、なんとも、ない、かな?」ウーン
――――さあ、早く向かいなさい。
――――大事な役目が、あるのでしょう?
リュカ「…クマトラ、今、何か言った?」
クマトラ「いや、何も?…どうかしてるぞ?」
リュカ「あ、いや、えと。ううん、なんでもないなんでもない。
――――じゃあ、急ごうか!」ダダッ!
――――――――――頑張って。
36
:
Mii
:2021/05/04(火) 09:44:39 ID:nruCllbs
〜司令スペース〜
ラナ『いいよいいよ、ちょっとずつ戦線が拮抗してきた!
最初からこうしておけばよかったのね…!
――うっふふ!もっとやっちゃえ! やっちゃえ!』パアアアアア
シア『ラナ、それ本物ちゃう。偽者の台詞や。
…まあ目が逝ってる現状、まさしくそんな雰囲気を醸し出してはいるけど』
ラナ『……生命力を墓地に垂れ流しにしてるからねぇ。ごほっ…。
えーと、次のご神託は…っと。
《第3勢力およびネス、第2区に向かって急接近中!》…だって。
だい…3、勢力か、また。これって…』ウツロ
トゥーンゼルダ「いい加減、第3勢力とやらが何者か知りたいな――」
ネス『ごっめん!ホントごめん!今の今まで頭の中で状況整理できてませんでしたっ!
聞く感じ、おそらく第3勢力って僕の仲間たち…MOTHERチームのことだと思う!
いやあ、通信環境が復活してくれて助かったよ!』
トゥーンゼルダ「…!ネスか!それは真か!」ガバッ
37
:
Mii
:2021/05/04(火) 09:48:00 ID:nruCllbs
ネス『でっ!伝わったついでに、もうひとつ!現状の僕たち、とある施設に向かってるんだけどさっ!
この情報、僕自身もつい先ほど知ったばっかで戸惑ったんだけどさっ!
司令部の方から、その『とある施設』の担当者に事前連絡して
受入態勢を整えておいてもらえないでしょーか!
不審者と思われて突っぱねられるのも時間の無駄っぽいし!』
トゥーンゼルダ「よ、よし。どの施設だ!?」
ネス『それは………察して!ピーチが重要視しそうな施設、以上っ!』
トゥーンゼルダ(…そうか、情報の取捨選択こそできるようになったとはいえ、
まだ敵側に傍受はされ続けている…!迂闊に施設を名指ししない方がよいのか…!)
トゥーンゼルダ「おいキノピオ、第2区の主要な施設には何が有る?」ヒソヒソ
キノピオ「…え、だ、第2区、ですか?うぅんと、えっと、あのぉ…!
…あ!そういえばっ!」ヒソヒソ
トゥーンゼルダ「片っ端から言ってみろ!」ヒソヒソ
キノピオ「行列のできる美味しいクレープ屋と食べ放題のカレーショップと
マニアが集うガラクタパーツ取り扱い店と、ついでに王国自然博物館と…」
ヒルダ「」
トゥーンゼルダ「王国の博物館が つ い で だと?」
ヒルダ「ツッコむところ、そっちですか!?」
38
:
Mii
:2021/05/04(火) 09:49:29 ID:nruCllbs
キノピオ「じょじょじょ冗談ですアハハハハ」ダラダラ
キノピオ「……………………あ。
そういえば、あの区画には――――――――」
意図的かどうか知らないが、フザケた回答を述べてくれたキノピオを一睨みしてみれば。
竦み上がったあと、真顔に戻って。
ある施設の名前と、その隠れた役割を口にする。
ハッと、した。
私は、MOTHERチームの能力や技能、持ち得る作戦について無知もいいところだが。
おおよそ、やりたいこと…やろうとしていることが分かった気がした。
あとは、その背中を少しでも――押してやることと、しよう。
39
:
Mii
:2021/05/04(火) 09:55:32 ID:nruCllbs
〜第2区、「ある施設」〜
ポーラ「…………着いたぁー!!」
ポーラが、多少はしたなくも、片腕を天に向かって勇ましく突き上げる。
目の前には、間違っても異形を侵入させまいと、鉄壁ガードを張り巡らせたエントランス。
レーザーカッターにボムキャノンに突風装置に抗エネルギープレートに…。
何も知らない人が、ダミーのしょぼいバリケードに油断して突っ込むと、
一瞬であの世行きになりかねないトラップ群たち。もちろん関係者以外立ち入り禁止。
…相変わらず、すごい警備だよね。不審者、襲撃者対策がてんこ盛り。
まあ、敵がファイタークラスにもなると、流石に一切合財、吹き飛んじゃうんだけどさ。
無限お代わりでいつまでも持つような設備でもない。弾切れすれば置物だ。
あくまで雑魚敵対策としての一般人の抵抗、止まりだもんね。
敵側に重要視されていなくて、よかったよかった。
そして、僕たちが無事に辿り着いたとみるや、
扉のロックは示し合わせたように解放される――――
担当者「お待ちしておりました、さあ、急ぎ放送室へ!一同スタンバイしております!」
リュカ「お邪魔しまーす!…みんな!まだ敵の攻撃は続くだろうから気を抜かないで!
ここの人たちを守り切ることもお忘れなく!クマトラ!しんがりは任せたよ!」
エレベーターなんて使うのはかったるいと、
階段を踏み砕く勢いで、皆で一斉に駆け上がる――――!
担当者「既に何度か来訪されていることは百も承知ですが…あらためまして、ようこそ!
我が王国が誇る最先端施設のひとつ、『王国第一ラジオ塔』へ!」
40
:
Mii
:2021/05/04(火) 10:00:50 ID:nruCllbs
ネス「…王国第一ラジオ塔?何、それ?聞いたことないよ」タタタタタッ
プー「心配するな、もともと世間には公表されていない施設だからな。
知らなくて普通だ、ネスが勉強不足という訳じゃない」
ネス「ふぅん?」
プー「いいか、ネス。キノコ王国には、城下に備わる放送機器を通じて…
緊急音声放送を城下全体にくまなく流せる施設がいくつか存在する。
身に染みて分かっている真っ最中だろ?緊急時の情報処理は最重要だ。
代表的なのが、キノコ城が所有する内部施設。まあ、当たり前だな。
いざとなったら、ピーチ姫が直々かつ速やかに、ああしろこうしろと指示を出せる訳だ。
だが、こいつはキノコ城そのものが占拠や争乱に巻き込まれたときには
中々役に立ってくれないし、察知されてからの襲撃までの時間を稼げない。
下手をすれば敵に好き勝手悪用までされてしまう」タタタタタッ
ネス「…となると、別の位置から発信できる施設もあった方がいいってことだね」
プー「その通り。ある程度キノコ城から離れたところに、それも目立たないように、
同程度以上の発信機能を持つ…隠し施設を保険でいくつか用意しているというわけだ。
備えあれば憂いなし、だな。今はそのうちの一つに向かっている」
41
:
Mii
:2021/05/04(火) 10:11:07 ID:nruCllbs
ネス「なるほど、施設の役割は理解したよ。
…でも、なんで僕たちが?演説でもするの?何のために?
いや、さっきの質問的に歌うことになるのかな?
恥ずかしいとかは別に言うつもりはないけれど、やっぱり意図が見えない」
プー「なあに、簡単なことだ。
キノコ王国の、一種の様式美という奴らしくてな」
ネス「様式美…?」
プー「…ああ。要するに――――
王国じゅうの住民…いや今回は城下の住民に限るけれども。
みんなの願い、ガバッと集めて――――――
――――――――ヒーローに託してズバッと解決、っていうお約束だ」
ネス「――――ああ!なんとなくわかった気がする!
そういうことなら、確かに!僕たちが適任かもしれない!
…それで、どっち?」
プー「ニンテンたちから教わった方だ」
ネス「オッケーわかった!任せといてよ!」
42
:
Mii
:2021/05/04(火) 10:13:06 ID:nruCllbs
ポーラ「――――――――よし」
ポーラ「じゃあ、始めます」
ダスター「おう、やっちまえ。放送に集中しろよー」
ポーラ「もちろん」フフッ
肩の力を抜いて。
堅苦しい言葉じゃなくて、子供っぽく、いたいけな女の子っぽく。
さあ――頑張れ、私。
ポーラ「――――――――ぴんぽんぱんぽーん。
これより、緊急放送を始めます。
きこえたかい?…じゃなかった。みなさん、聞こえていますか?」
テディ「オイオイ」
――――全域に、少女の朗らかな音声が、響き渡る――――
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