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男「モテる代わりに難聴で鈍感なキミたちへ告ぐ 〆!」

1以下、名無しが深夜にお送りします:2016/10/18(火) 23:24:07 ID:KppNpej6
ここが墓場だ



1、男「モテる代わりに難聴で鈍感になるんですか?」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1379798915/

2、男「モテる代わりに難聴で鈍感になりましたが」
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/14562/1380372236/

3、男「モテる代わりに難聴で鈍感になった結果」
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/14562/1385750291/

4、男「モテる代わりに難聴で鈍感になったけど質問ある?」
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/14562/1397082375/

5、男「モテる代わりに難聴で鈍感になるのも悪くない」
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/14562/1406541846/

6、男「モテる代わりに難聴で鈍感になるならどうする?」
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/14562/1420921537

7、男「モテる代わりに難聴で鈍感だった日々より」
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/14562/1446919295/l50

257以下、名無しが深夜にお送りします:2017/03/22(水) 20:56:16 ID:nzo79Trk
男(捨て台詞を最後、オカルト研は走り去るでもなく、二人から隠れるようにこの情けない背中の裏ですっかり小さくなり、額を当て俯くのだ)

男(そうか、ならば『任せる』の意味は。男の仕事の八割は決断であり、残りはおまけみたいな物だと誰かが言っていたのは記憶に新しい・・・・・・一本筋、通させて頂く)

男「少なくとも俺は反対派だからな、オカルト研」

男「俺だけじゃないぜ。他の奴らだってお前がここから去って行くのを黙って見送ったりしない。そうだろ?」

転校生「当たり前よ・・・・・・いつでも人を強引に振り回しておきながら、こんなのってズルいんだから」

転校生「しっかり私たちと向き合ってよ、オカルト研さん。じゃなきゃ一生恨んでやるわ!」

男の娘「うわっ、さ、サラッと怖いこと言わないで! でも僕も男や転校生と同じ意見。僕ら、まったく知らない仲ってわけじゃないんだもん」

男の娘「うーー、あぁ〜〜じ、実は正直苦手なタイプだと感じてたけどさ!! それでも僕 オカルト研さんとの付き合い方、段々わかってきた気がするんだ! え、えへへ」

転校生「ねぇ、私たちと友達でいるのは不満? オカルト研さん」

男「・・・・・・この質問ばかりは、俺任せにも無理があるんじゃないか?」

オカルト研「・・・・・・怖いわ」

男(震えた息とともに吐き出された短い言葉、どれほどの感情が凝縮されていたのだろう。俺という盾を通し、彼女は囁くように続けるのだ)

オカルト研「昔話よ、つまらないけれど。私に友人と呼べる人は少なかった。少なかったけれど、それでも満足はしていたの」

オカルト研「でも、結局アイツら。愚かしいわね、気づいた時にはもう遅い。私は体良く扱われる便利なATM代わりでしかなくなっていた」

男の娘「そんな・・・・・・」

258以下、名無しが深夜にお送りします:2017/03/22(水) 22:21:30 ID:nzo79Trk
オカルト研「家が何? お金持ちの生まれだから? 違う、人から肯定されたいと願った私の弱さが唯一の原因」

オカルト研「自分が生まれ持った特別を利用して勝手に孤独に成り果てたのは、この私」

男(タカられた過去があると話には聞いていたが、彼女は他人よりも自己の否定に基づいた思想感に囚われていた。俺が見る美少女の中ではトップクラスの危うさを誇っているだろうか)

オカルト研「寄り添おうとする事こそが、悪。肩を寄せ合おうとすればするほどに、私の中にある穢れは増していってしまう」

転校生「それじゃあ部活にわざわざいる理由がわからないわ。現に交流深めてたじゃない・・・・・・矛盾してる」

オカルト研「ふフ、彼らが持ってる趣味へ対する熱意は純粋で本物よ。利害の一致がもたらしてくれた関係は、こんな私にとって居心地が良い」

オカルト研「・・・・・・だけれど、あなたに。男くんに出会ったわ。男くんは好き、何よりも私自身を見ていてくれる」

男(いつのまにか腰に回された彼女の手が、強く俺を抱きしめていた。何が彼女を惹かせたというのか?ロマン抜きで 主人公補正である)

オカルト研「こんな気持ちは初めてだった。こんなに誰かを[ピーー]おしいと感じたこともなかったもの、夢中に追いかけてた」

オカルト研「追いかければ、追いかけるほど邪魔な小バエが次々沸いて出て・・・・・・あなたたち 私にとって鬱陶しいだけでしかない筈なのに、それなのに」

オカルト研「・・・・・・お、お願い。私にもう優しくしないで」

男の娘「な、何さそれ!?」

オカルト研「っー・・・・・・!」ガタガタ

転校生「・・・・・・怖いのは、私たちとの距離が狭まっていくあなた自身? それとも」

転校生「今を またいつか失ってしまわないか、不安?」

259以下、名無しが深夜にお送りします:2017/03/22(水) 23:20:15 ID:nzo79Trk
男(背後で震えるオカルト研へ転校生が一歩一歩ゆっくりと歩み寄り、遂には膝をついた彼女を優しく包み込む。赤子をあやす慈愛に満ちた母の如く、さながら女神を彷彿させる絵図がここに)

オカルト研「嫌・・・・・・いや・・・・・・!!」

転校生「一人ぼっちになるのが嫌だったね、人と寄り添うのが悪いなんて寂しいこと言わないで。もう大丈夫よ」

男の娘「・・・・・・男、僕はオカルト研さんみたいな難しい考え方できないよ。何だか平凡に暮らしてた自分が間違ってたかなって」

男(それは己を取り巻く環境や性格次第なのではないかと自問自答だ。転校生の胸の中、床へ点々と涙を溢す彼女を見つめ 打ち明けた物語の真意を 噛み砕き、受け止め、俺だけが解釈していた)

男「オカルト研」

転校生「あー バカ変態、お願いだから今だけは余計な声かけないであげて? 話は後で良いじゃない」

男「うるさい止めるな。オカルト研、孤独が恐ろしいんじゃないんだろ。お前は自分の目に写る、何から何まで、尊い物が消えて無くなるところを見届けたくないんだ」

オカルト研「・・・・・・」

男(好意の対象を除けば虫けらのようにあしらうオカルト研。その心は自ら黒歴史を戒めるべく誓って立てた礎が動かした自動防衛本能。本来誰にでも分け隔てなく優しい美少女であった)

男(彼女は、俺の『選択』を知っている。その『選択』によってこの世界が辿り巡る行く末も。彼女は、なし崩しでここまで俺へ着れて来られたわけではなかったのだろう・・・・・・遠からず、この幸の箱庭は)

男(ーーーー彼女はオカルト研として、隣人たちへの決別を伝えようとしている)

オカルト研「[ピーーーーーーーーーーー]」

男「退学の意思は変わらず、か?」

転校生「えっ!?」

260以下、名無しが深夜にお送りします:2017/03/22(水) 23:23:42 ID:nzo79Trk
書いた文章が何度も消えると笑うしかねぇ
ここまで

261以下、名無しが深夜にお送りします:2017/03/23(木) 00:41:04 ID:srHwm4SQ
強く生きろよ。

262以下、名無しが深夜にお送りします:2017/03/23(木) 02:00:20 ID:K85fUI0k
大丈夫だ 貴方ならきっとやれる そう信じていますよ

263以下、名無しが深夜にお送りします:2017/03/23(木) 21:04:44 ID:SISyOUNk
捨てキャラが本当にいないねぇ
素晴らし

264以下、名無しが深夜にお送りします:2017/03/26(日) 16:58:18 ID:u7mh7wlg
男(女子に対して女々しさを説く気はないが、オカルト研は俺や美少女たちから別れを惜しんで貰うつもりは無いのだろう、か)

男(足らぬ頭で推測を立てよう。こうして直接今生の別れを伝えに現れたのは、何も引き止めて貰うことが目的ではなかった。ならば潔く黙って去ればと? 否)

男(自分を押し殺すことが出来なかったそのワケは、今しがた彼女が語ってくれた昔話のヒロインが答えてくれていた。情に薄いと誤解されがちであった、かの美少女が)

男の娘「か、考え直そう! 一時の迷いで止めちゃっても、後悔した時にはもう遅いんだよっ?」

男の娘「僕や男、転校生さん。そ、それから不良女さんだって! オカルト研さんの力になるって約束するから、ねっ!?」

男「どうした? やけに粘るじゃないか (酷い事を思うようで心痛むが、彼の性格上 恋の競争相手が少しでも減るのを喜ぶ場合がある。これすらあざとい演技である・・・・・・と、簡単に嫌な癖は治ってくれないものだ)

男の娘「あ、当たり前だよ!! だってオカルト研さ・・・・・・う、ううん」

男(何、どうしちゃったの 男の娘きゅん。今の意味深く受け取れた妙な間は。性分で突っ込み入れたいが、場をややこしくさせそうな展開が潜んだ予感しかない。つまり、スルー)

転校生「男の娘くんの言う通り、今すぐ決めないで話し合ってからでも遅くはないんじゃない?」

男(なんて、あくまでも右倣えを貫く転校生も転校生だ。彼女らしい振る舞いであると言われてはそこまでだが、恐らく離脱を望むオカルト研の気持ちを知らないワケでもなかろうに)

男(ーーーー創造の物語で不自由なく暮らしていた美少女キャラたち。ある女子は設定を受け入れ 終着までを『変わらない自分』として生きることを誓った)

男(そしてまた、ある女子は 自らを取り巻くもの、メタに疑念を抱き、ほどなく訪れる オワリ を 恐れ、逃走を選んだ)

男(神すらも是非など問える筈がない、だからこそ 最後として、オカルト研は俺へ自身の辿る選択を委ねた。俺からの注文は 否が応でも 通すつもりか、オカルト研)

オカルト研「・・・・・・[ピーーーーー]、[ピーー]」

男「そうだな、わかったよ。オカルト研」

265以下、名無しが深夜にお送りします:2017/03/26(日) 20:27:53 ID:u7mh7wlg
男(そういえば、オカルト研の難聴フィルターは解いていないままだったのだな、と 今更ながら思い浮かべた。しかし、それにも関わらず彼女の言葉を理解できた俺は何だというのだ)

男(ふむ・・・・・・勘違いというオチよりも、今は気休めで構わない。この奇妙な感覚の正体を正当かするならば、そう)

男「(心で、理解した)本当なら俺とお前二人切りの場面で言うべきじゃないかって、少し照れ臭くもあるが、伝えようと思う」

転校生「・・・・・・」

転校生(私の腕の中にあったオカルト研さんが、ゆっくりと離れていく。小さく咳払いした男は、今だけは、と私たちに釘を刺したかのように思えて仕方なかったわ)

転校生(言い渋るアイツの表情は、これまでのどんな時よりも 真っ直ぐで、大人びてたかもしれない)

男「行かないでくれ。寂しすぎる」

オカルト研「・・・・・・」

転校生(あぁ、やっぱり。その言葉を待っていたんだ、って 疑る前に彼女の様子はあるがままを現していた。それでも口許は決して綻ぶ事はなかったけれども)

男「前々からオカルト研には好かれてた自覚もあったんだが、いつも俺が好意に甘えて楽しんでかもしれん。多分何度もやきもきさせてたんじゃないかと思っている」

男「お前がやけに積極的に攻めてくるものだから、俺も素直になれなくて、毎回誤魔化してたことは謝る。悪かった、オカルト研」

オカルト研「気にしないで。私こそ あなたの迷惑も考えず形振り構わないで馴れ合おうとしたわ。[ピッ]、[ピーー]を隠し切れないあまり、に///」

オカルト研「甘えていたのは私も同じ・・・・・・依存してたの。私の中で[ピーー]の存在は日々[ピーーー]なっていってしまうばかり」

オカルト研「たとえコレが報われない[ピー]でも構わない、私が男くんの日常になれたら良いなと願い続けた。・・・・・・そして、頷くわ。行かないでと[ピーー]が望むのならば」

男(俺の真の目的は? ハーレムだ。すべての美少女を集らせて酒池肉林・この世の楽園・欲望を満たすべく行動してきたのだ)

266以下、名無しが深夜にお送りします:2017/03/26(日) 21:17:04 ID:u7mh7wlg
男(では、すべからくこの俺がやるべき事とは。人よ、本能に忠実であれ。野望とは叶えてなんぼ、男の子に生まれたならば)

男「屈服したな? 遂に服従まで誓ったな、お前」

オカルト研「えっ」

男「お前は俺が望むことを正しいと納得して、頷くんだろう (ここに自我なんて物は無くて 意思は意味を持たない無価値と変換される)」

男(決断を他者へ委ねるという行為は、自分を殺すに等しいと俺は好きに解釈している。すなわち彼女は俺に忠実であろうとする人形に成り下がった)

男(好意ある人間の声ならば意思を曲げるのだ、見方を変えれば健気な薄幸美少女。違う、自称薄幸美少女である。その輝きを一気に鈍らせる)

男「都合の良いように振り回されても、俺になら・・・・・・なんて考えるのか?」

オカルト研「わ、私は男くんに任せたかったっ・・・・・・!」

男「昔と変わらないまま 自分から逃げたいだけだろ?」

オカルト研「っー!!」

転校生「こ、このっーーーーーー・・・・・・大事な言葉ぐらい、選びなさいよ」

男(選んだとも。俺は俺の信念を曲げるつもりはないぞ、転校生。誰にだってゲームの進行で攻略する美少女には好みがあるだろうが)

男(何処までも自分に都合が良いキャラクター、大いに結構。だが 何かを言い聞かせるたび不安の色を纏われてちゃ鬱陶しい限りじゃないか)

男「俺は行くなとハッキリ反対したが、どうだろう オカルト研」

男の娘「・・・・・・オカルト研さん」

267以下、名無しが深夜にお送りします:2017/03/26(日) 22:06:16 ID:u7mh7wlg
男(献身を理由に身勝手を許す度量はこの俺にない。気は長いと自称しようと、取って付けたような後付けに揺らぐ優しさも持ち合わせていない)

男(俺の後ろをついてくるならば、好きにしろ。悪いが俺はお前を見ない。理由なんぞたった一つでシンプルである)

男「(お前は選ばれなかった) 今後の付き合いに関しては一切保証する気はない。これが俺から提示するお前が持ち掛けた提案に対する条件」

オカルト研「[ピーーー]・・・・・・」

男「以上、どう思われようと関係ない。俺の日常は俺が選ぶ。そっちはそっちの好きにしろ、俺は好きにしたんだから」

男(これは熱い説教じゃない。ツンデレ染みた訴えであるつもりも、無い。自分が選び、進む道を振り返ったケジメの押し付けである)

男(ここまで来て媚を売る必要があろうか。好感度を気にしてやる事があろうか。美少女ハーレムなんぞ俺の好みでいつでも左右される)

男(ならば すべてを愛し、すべてを繋ぐのが正解ではない。己の欲望に忠実であろうとするあり方こそが筋だ)

男の娘「やっぱり男は・・・・・・ううん、そうじゃない、おかしいよ! 男を頼ったオカルト研さんがあんまりじゃない!!」

オカルト研「男くん、あなたの言い分はきっと間違いじゃないと私は思っている」

男の娘「間違ってるよ!! 素直になっていい事と悪いことだってあるっ、オカルト研さんは」

オカルト研「結局、優しさに甘えようとしていた私が優しさに跳ね返されてしまっただけだった。非情だなんて感じないわ、だって」

オカルト研「男くんは 最後まで 私の本当の声を聞こうとしてくれたんだもの」

転校生「・・・・・・大丈夫?」ギュ

オカルト研「さよならする勇気をもらった。だから、平気」

268以下、名無しが深夜にお送りします:2017/03/26(日) 22:46:22 ID:u7mh7wlg
男(距離は縮まれど、縮まれど、遠いと感じられた出来事もある。俺にとって今日は様々意味を持した格別を与えてくれた、他ならぬ彼女が)

オカルト研「男くん、聞いてくれる? 私やっぱり逃げるわ、自分の意思で。ここで言うのは憚られるけれど どう足掻いても耐えられそうにない」

オカルト研「責めるつもりはない。男くんが選んだことだもの、世界の行く末は最初からあなたの自由。例の悪霊は・・・・・・」

オカルト研「・・・・・・克服したみたい、男くん自身の手で。もうあなたを陰から見守らなくても大丈夫みたい」

男「やれやれ。陰っていうのは何の冗談だ? オカルト研」

オカルト研「ふふ、何だって良い。私はこれからもあなたの幸福を祈っている。だから、どうか最後まで諦めないで欲しい」

オカルト研「どこまでも追い求めて、男くんだけの・・・・・・・・・・・・!」

男「あいよ」

男の娘「・・・・・・文化祭、一緒に楽しみたかった。僕たちもっと長い時間いられたんだ。なのに、こんなの」

オカルト研「じゃあ どうすればキミが満足したのか教えてくれないかしら」

男の娘「そ、そんなのっーーーーーーーーひぅ!?」

転校生「ちょッ!! えぇぇ〜〜〜〜っ!?///」

男の娘「・・・・・・ち、ちゅー・・・・・・され、ちゃった 僕・・・・・・・・・・・・お、男ぉ〜///」

オカルト研「・・・・・・友情表現としては過激すぎた。でも」ペロ

男(男の娘ノンケ説)

269以下、名無しが深夜にお送りします:2017/03/27(月) 20:27:45 ID:6rytKCIk
男(俺はまた一人の美少女を手放した。不穏な空気は丸く収まったように思えても、この事実を受け止めねばならない。泣いても笑っても 彼女の意思を尊重した結果なのだから)

男(オカルト研曰く、これ以上は別れを告げて回るつもりはない、後はこのまま静かに去ろうというのだ。俺たちとの連絡も完全に絶つ、そうだ)

転校生「せめて不良女ちゃんぐらいには最後に顔見せてあげたら? 本気であなたの事心配してたもん。一生懸命探し回ったりしてたわ」

オカルト研「余計なお世、暑苦しい人なのね 彼女」  男の娘「えっ、わざわざ言い直す必要あった!?」

オカルト研「私とはまるで真逆の人よ。不品行であるなら獣らしく動物園でチンパンジーの群れと戯れているのが相応しい」

男「アイツ お前の親の仇か何かかよ」

男「でもな、アイツだって普段から友達だ仲間だと張り切る奴じゃない。どちらかと言えば興味がなければドライな方だと思うんだが?」

オカルト研「・・・・・・そう、そうなの。始めて親近感が沸いたわ」

転校生「ちょっと待ってて! いまここに呼び出すから。すぐに駆け付けてくれると思うわよ」

オカルト研「やめて、頼んでいない」スッ

オカルト研「もう会う必要はないと言った。あとでどう悪く思われようと、お願いだからこのまま行かせて欲しい」

転校生「け、けど、最後のお別れにしたいなら尚更じゃない? 行き過ぎた真似してたとしても私は」

男「別に良いんじゃないか。本人が決めたことだし、俺たちが余計な気を回したところで 何か違うだろう」

男(本音としては、幼馴染にだけは真面目に彼女の前で頭を下げてもらいたかった、が 要らぬことを言うところだったみたいである)

幼馴染『メール本文:さっきオカルト研さんがウチに来てくれたよ。怪我させたこと謝りたかったみたい。高そうなメロン頂いちゃいました〜♪』ピロン

270以下、名無しが深夜にお送りします:2017/03/27(月) 21:21:22 ID:6rytKCIk
男「やれやれ、こういう所ばかりトントン拍子で進む・・・・・・」

男の娘「男 どうしたの?」

男「気にするな、何でもない。おい、学校側にはまだ説明してないんだろ? まさか今日お前だけで済ませようとか考えちゃいないだろうな」

オカルト研「流石にそれは無理。これから家に帰って両親と話し合うわ、決定するまでは相変わらず自宅謹慎で大人しく過ごすつもり」

男の娘「そ、それなら今日をお別れにする事なんてなかったじゃない!? やっぱり気が早すぎるよ!」

男(薄ら目に涙を浮かべて抗議する男の娘を気にかけた、と言うようにオカルト研は寂しげに笑った。順に転校生、そして俺へ視線を写して行き)

オカルト研「名残惜しさに足を掴まれて、最後の瞬間を私は悔やみたくないわ」

転校生「あの、ずっとさっきから言ってる最後が何の事か知らないけど、奇跡とか、起きてくれるかもしれないんじゃない?」

オカルト研「奇跡は何度も起こらないから奇跡。転校生さん、あなたこそ今後の事をよく知ってるはず」

転校生「!! ど、どうしてオカルト研さんが・・・・・・えっ、と」

男の娘「何の話? 転校生さん? 顔、なんだか青くない?」

転校生「気のせいっ!! き、気のせいだからっ、ほら! 私すっごく元気よ! ねっ!?」

オカルト研「彼女の調子も良くないみたいだから、ここまでにしておくべき。貴重な時間を私の為に有り難う」

男の娘「うぅ・・・・・・ほんとうの、本当におしまいなの? またいつか会おうよ。またみんなで一緒に遊びに行こう・・・・・・?」

オカルト研「ええ、そうね」

271以下、名無しが深夜にお送りします:2017/03/27(月) 21:56:59 ID:6rytKCIk
男(小指をおもむろに差し出す男の娘と契るオカルト研。これが約束以上の約定となれたらと切に想う。ハッピーエンドを望むのは傲慢なのか? 神よ)

オカルト研「男くん 外までエスコートしてもらえないかしら」

男「何だよ? 急にお嬢様気取っちゃって。小っ恥ずかしいな」

男(あえて頬を掻いてみせながら手を取れば、前髪の向こうに隠れた可愛い顔がようやく綻んでくれた。まったくやれやれである。俺の方が気持ちを揺らがしてしまいそうになるではないか)

オカルト研「私は男くんから初めてを奪われた、覚えてる?」

男「ぶっっっ!!」

男「い、一体何の話だよ!? 俺がお前の、何!? ハァ!?」

オカルト研「ここ、ファーストキスされてしまった」クスッ

男(いやいや待て、わざわざプリっとした唇をアピールされてもまったく身に覚えがないぞ。いつだ? 記憶よ 甦れ、起きろ不思議なことよ)

オカルト研「ほとんど偶然に近い形だったけれど。男くんからしたら事故かしら」

男「あ、ラッキースケ、ゲホンコホンッ!! そ、そんな事もあったなー・・・・・・」

オカルト研「ふふ、他にも男くんは私の初めてを何度だって奪ったわ。そうね、諸々の責任 どう取って貰えば」

男「お、おい! このタイミングで何をバカなーーーーーーんぐぅ」

男(一瞬の出来事であった。首元のネクタイを掴まれた俺は為す術なく、引き寄せられ、オカルト研の不意打ちにしてやられた)

オカルト研「ん・・・・・・///」

272以下、名無しが深夜にお送りします:2017/03/27(月) 22:35:24 ID:6rytKCIk
男(想像を容易く越える唇の感触に触れ、鼻息は荒ぶる一方、この様な人目につく場所で他の美少女に見つかってはと、未だご健在な働くこのいやしい心。やんわりと彼女を押し返そうとすれども、その力は強く、そして)

オカルト研「っむ、ふ・・・・・・ぁ・・・・・・にゅ///」トロ

男(舌ァ!!)

男(にゅるりにゅるりと穏やかさを破壊する暴力的にも感じられる異物の口内侵入。蹂躙されよと俺の中を漁り、粘膜を擦り合わせてくる。い、息、鼻息、が、ふぉおおおお!?)

オカルト研「っはぁ! はぁー、はぁ・・・・・・ここまで、よ・・・・・・///」

男「あ、あっ・・・・・・!!」

オカルト研「責任を取ってもらう代わりに堪能させてもらった」

男(言い返す気力を起こすより先に、壁へ背を付いたまま俺はズルズル床へとへたり込んだ。見上げれば色気を感じさせるほど赤く上気させたオカルト研が、唇を一舐めし 恍惚とさせていたのだ)

オカルト研「ごちそうさま、男くん」

男「じゃ、ねーよ!! するならするって事前に教えてからやれっ! 言われても困ったけれども!!」

オカルト研「ごめんなさい。だけど、これで唯一の心残りをやっと晴らすことができた」

男(言い終えるとオカルト研は俺に近寄り、手の中にリボンの付いた包装紙に包まれた何かを持たせてきた。尋ねてみると)

オカルト研「あの目付きが悪いお節介焼きに渡して。言い残すことは何もない、けれど」

オカルト研「・・・・・・立てる? 男くん」ス

男「誰のせいで腰抜けたと思ってるんだ、っと!」ググッ

273以下、名無しが深夜にお送りします:2017/03/27(月) 23:24:55 ID:6rytKCIk
オカルト研「さぁ、ここを抜けたら本当のお別れ。見慣れた学校の中も男子トイレも今は狂おしいほど素敵に思えたわ」

男「男子トイレに感動を覚えるのは台無しすぎるだろ」

男「やれやれ、なぁ オカルト研。お前みたいな変わり者はこの先二度と拝めないんだろうな」

オカルト研「当たり前よ、私は唯一無二の存在なのだから。そんな私をあなたは最後まで手中に収めなかった」

男(・・・・・・ダメだ、堪えろ俺)

オカルト研「さっきの気が晴れたって言ったこと、ウソなんかじゃないの。あなたの思い出になれた気がしたから」

男「バカだなぁ、あんな激しい事されなくても簡単に忘れられるようなキャラしてないんだよ。オカルト研って奴は」

男「いつもお前は俺の予想斜め上を行くことばかりやりやがる。だから、本っ当に 特別な、変わり者だ、マジで」

オカルト研「気に入ってもらえてて私も良かった、フフ」

オカルト研「ここを出たら私何があっても振り向くつもりないわ・・・・・・もう男くんの顔を見ない」

男「あ、ああ、そうか。その方がいいぞ! こんなブサイク面はもう御免だろう。それに」

男「振り向いたらもっと酷いブサイクな面してるだろうから、もう 見ない方がお前の為だ! ほら、行け・・・・・・!」

男(この手が繋いでいた時間は、切り離された。躊躇いを気づかせそうな彼女の足取りは、次第に前へ前へと別離の一歩へ変わって行った。これで)

オカルト研「・・・・・・ばいばい、私の[大好きな男くん]」

⇒ 美少女 オカルト研 が 攻略対象から 外れました。

274以下、名無しが深夜にお送りします:2017/03/28(火) 07:33:11 ID:VOBqBZ0I
マジか…

275以下、名無しが深夜にお送りします:2017/03/29(水) 01:22:57 ID:i7wwzdXU
この展開は...

276以下、名無しが深夜にお送りします:2017/03/29(水) 23:01:46 ID:hLnie1pU
せつない

277以下、名無しが深夜にお送りします:2017/03/30(木) 16:51:38 ID:QX58wIms
文化祭でガチ終わりか!?オカルト研いい子やったなぁ…

278以下、名無しが深夜にお送りします:2017/03/30(木) 23:16:26 ID:4jDLpAus
オカルト研、何者であったのか……

279以下、名無しが深夜にお送りします:2017/04/01(土) 23:29:10 ID:JIBq50dw
なんや…

280以下、名無しが深夜にお送りします:2017/04/02(日) 22:29:47 ID:mt.p2Yj6
(記録:人間である証明とは何か?)

(感情。他者及び物事等、周囲へ対して抱く意識の動きとする。人の情とは天候のように気まぐれであり、環境や生まれ育ちに左右されるとする)

(犬猫と人間、動物としての彼らを分けるとするならば、感情の有無とする。個体別による思考パターンをここでは考慮しない)

(人間。目下に広がる肥えた下界を我が物顔で闊歩する、その数の多さから生物として非常に成功した部類である。多い、人間は溢れている)

(人間は成長過程において、恋を知る。後世へ彼らの血を残していく為に名付けられた、生殖活動を正当化させた名称とする)

(数多の生物同士の中で、雄と雌が出会い、生殖のパートナーを組む。では、動物である本能に従うことが特定の何者かを選択させるのか?)


【ーー後述:仮説。人間の恋とは、自らが持つ感情に大きく作用される】


(主の命によって再び人間の雄の監視 及び 仮特殊型オトシゴによる業務遂行の手助けを任命された。今回のテーマは“恋愛”である)

(例に従い、偽装世界へ暫時身を置く。両対象への接触行動は回避が望ましいと判断・・・・・・疑問。我々の身体は何故人間に類似しているのか?)

(彼らと寄り添う為にとは想像し難い。この身体を偽りであり私とする器へ選択したのは、他でもない主である)

(模した身体に宿れど、人間では無い。我々は、何者になることを許されない不確かな存在とする。ならば、この器に意味はありえないのか?)

(意味・・・・・・。我々とは・・・・・・)

(人ならざるモノは、永遠に感情を理解することは不可能か?)

(人間に倣い、ここに手記を残す。しかしながら、あえて他媒体へ記録する行為に無駄を思う)

281以下、名無しが深夜にお送りします:2017/04/02(日) 23:15:30 ID:mt.p2Yj6
名無し「ーー寂しい背中じゃないか。お前にはあの女を追い掛けて抱きしめる権利があるよ?」

男「・・・・・・人の恋路を盗み見られてたまるものか」

名無し「やー、オレの目はついお前ばっかり追っちゃうんだなぁ。何処にいても」

男(哀愁の余韻も最中、土足で踏み込んできた奴がいる。下駄箱付近なだけに、とか 寒い事考えもしたが)

名無し「オイオイ、嫌な顔しないでくれ! オレは男を慰めに来たんだぜ? 気分どう?」

男「最悪に決まってるだろ。一々訊かないとわからないのか、残念だな」

男(コイツには俺を癒せやしない、否、俺が徹底して癒させないのだ。名無しも俺が挑発に乗って食って掛かるのを想定したような素振りだ)

名無し「じゃあ、あの女がどうして正気に戻ったかの話をしよう。気になってたんだろ? 慰め代わりになる」

男「いや、去った後となればどうでも良い。少なくとも決別しようとしたオカルト研の意思が偽物じゃないって事は」

名無し「黙って聞けよ、死に損ないの屑。死ね」

男(本性を暴いてから発言が辛辣に変動しすぎだろう。が、仮面が剥げた剥げていないの状態の区別がしやすくはある)

男「後輩にやられた時にお前の洗脳能力みたいな不思議パワーが解けたんじゃないか? ありがちだけど」

名無し「だから、静かにオレの話を便所の穴みたいな口塞いで聞けよ。死ね・・・・・・」

男「だから、口悪いって」

名無し「死ね」  男「すまん。条件反射で突っ込みたくなるんだ」

282以下、名無しが深夜にお送りします:2017/04/03(月) 00:03:42 ID:uUZ9M9us
名無し「前にも話したが、アイツらはお前が失った過去同様にその記憶を受け継がないまったく新しい別物だ」

名無し「洗脳、どうこうは置いておくとして、オレの支配下から仮に逃れたとしても」

男(これまで俺たちと築き上げてきた思い出が甦る事はありえない、らしい。これを凄まじい奇跡だと熱く語ろうとすれば、名無しは苦虫を噛み潰したかの如しよ)

名無し「奇跡は低脳な人間様が思い付く都合の良い解釈だな。オレたち側からすれば、一種のバグだ」

男「だったら早急な対処を、とか提案しても無駄だって言い返すのか? 名無し」

名無し「そうだ。いいか? 死神が介入している線は、もうあり得ない。アイツはこことの干渉を完全に拒まれた」

男(誰に? 察することもなく、あのテンプラという機械仕掛けの神によってであろう。やれやれじゃないか)

男(何が、奴は、デウスエクスマキナ様だろうか? テンプラ自身が都合の良い終幕をこの場所から追放したのだから)

名無し「オレが残された時間でやるべき事は対処でも対応でもなく、原因の追求だ」

名無し「この世界がもしシナリオ通り消滅して、オレもお前も跡形もなく消えたとしても、死神は同じ“救済ごっこ”を繰り返す」

名無し「なら、その後に関わりかねない不具合の報告と原因を報告してやらないプロテクトはいないだろう?」

男「プロテクト? どうして自分の主でもないあの神に、何でお前が媚びる必要があるんだ・・・・・・っ?」

名無し「証明」  男「へ?」

名無し「名無しが存在した証明、その爪痕を残すには悪くない仕事を見つけただけだって。わからないのか? 汚物まみれのゾンビ野郎」

男(いきなりブ男からゾンビにランクダウンとは思わなんだ)

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284以下、名無しが深夜にお送りします:2017/04/03(月) 21:19:51 ID:uUZ9M9us
名無し「その不細工な顔ぶら下げてりゃ、ある意味生物災害、か」

男「おい!! ひ、人を追い払うにも言葉を選べ、言葉を!!」

名無し「・・・・・・気持ち悪いノリだなぁ〜、どうしてオレに着いてくるんだ? まだ話の続きが聞きたいか」

男「急に自分の話を振るだけ振ってサヨナラ噛ます奴が何処にいる? この俺を慰める気分とやらは?」

名無し「始めからお前みたいのに持ち合わせてるワケないだろ。コイツ脳細胞死んでるぜー、ご愁傷さまですにゃあ」

男(人をコケにするのが生き甲斐みたいな嫌味たらしい嘲笑だ。俺とて貴重な時間を美少女以外に割くのは苦痛だというに)

男「待ってくれ、名無し。俺はお前のご主人について話がしたいだけだぞ」

名無し「元っしょ? アレは今も一目惚れしたヒーローに没頭したまま。今度はそいつと一つになりたがって、重症患者だな」

男「知って、たのか?」

男「アレが、テンプラが俺にとんでもない話を持ち掛けてきた事・・・・・・い、いや、見たのか」

名無し「さぁ、ベテラン美少女ハンターの男くんはどんな手を使って神様を攻略してくれるのか、見物ですナ」

男「頼むから最低限人の形したのを用意してくれ」

男(テンプラのあの醜さでは文字通り腐ってもラスボスであり、美とは程遠い。そしてだ、テンプラとの接触こそ名無しが部屋から出た理由ではと睨んでいたが)

男「やっぱり、見てたんだな お前・・・・・・だけどな、俺は!」

名無し「厄介者払いが散々ここで良い思いをしてきた奴がやることか?」

285以下、名無しが深夜にお送りします:2017/04/03(月) 22:02:41 ID:uUZ9M9us
男(名無しの台詞に、某有名死神代行漫画チックに驚愕を込めた一言を、呟くより先に彼は続けた)

名無し「退治するのか? 誰よりもお前を歓迎して迎え入れた、祝福してくれた恩人を?」

男「いや・・・・・・」

名無し「誰のお陰であれだけ醜く朽ちられたと思っている? 他人事だと思い込んだまま自分が被害者だって主張したいんだな、男は?」

男「名無し、落ち着いてくれ。俺は」

名無し「ラスボスだ? 逆上せてるじゃないか、まだ自分を世界の救世主か何かと勘違いしてるのか?」

名無し「気が付いてないなら、オレが親切に教えてやるよ。お前自身が破滅の魔王だ」

男「・・・・・・そんな大それた称号、勘弁してくれ」

名無し「裏事情を知らなかっただなんて今更自己弁護したって遅いよなぁ!? お前、全部知り尽くしたんだから!!」

名無し「知らなくて良いことに頭突っ込んで来て、挙げ句の果てに赤の他人に干渉して滅茶苦茶に弄くり回して、踏みにじって、貪って!!」

名無し「テメェの独り善がりがこの有り様を作った結果だなッ!! あぁ!?」

男「そう・・・・・・すまん、返す言葉もない。認める事で責任を負えるのなら」

名無し「本気で責任取れるのかよ!?」

男「取れ、ません・・・・・・ごめんなさい・・・・・・」

男「・・・・・・ごめんなさい」

286以下、名無しが深夜にお送りします:2017/04/03(月) 23:01:44 ID:uUZ9M9us
男(胸ぐらを掴まれてディープなキッスをされた後は、胸ぐらを掴まれて顔中に唾を飛ばされ 怒鳴られる。どちらにせよ、戸惑う)

男(きっと端から見ても情けない姿だったと認識はありつつも、全ての被害者代表に見立て名無しへ平謝る俺だった。プライドなどここにあってならない)

男「・・・・・・協力、して欲しいんだ」

名無し「何に? オレがお前を心底憎んでいた事を知りながら、それでもすがり付くのか!! 大した度胸だっ、死ね!!」

男「恥知らずで構わない! ここまでやったら我を通す覚悟がこの俺にはある、だから!」

男「俺を■■■■欲しい!」

男「他でもない、この俺を本気で憎んで恨み続けた名無しの手で。・・・・・・■して欲しいんだ」

男「■■■を、奪ってくれ。なぁ 親友、最初で最後に俺からお前へのワガママ、聞いてくれないか」

男「この世界が、全員が“幸福”に救われる正真正銘最後の駄策を!」

名無し「・・・・・・やー、その全員の中にお前は含まれているんだな。とんでもない」

名無し「どう足掻いてもお前の独り善がりだったな、糞虫。救いようない鈍感バカだ、周りの声も届いていない」

男「俺は、妥協だけは絶対しない。破滅の魔王? 上等じゃないか」

男「強欲の限りを尽くす魔王に相応しいハッピーエンド、そいつへ引導を渡すのは」

名無し「おい、美少女のハーレムはどうした?」

男「大事な彼女がいる」

287以下、名無しが深夜にお送りします:2017/04/04(火) 21:26:27 ID:sIVWFU3.
男の頑張りが半端じゃない

288以下、名無しが深夜にお送りします:2017/04/06(木) 03:25:05 ID:EPlLWMc.
そこら辺のラノベより数十倍面白いわ

289以下、名無しが深夜にお送りします:2017/04/06(木) 22:56:12 ID:FhmEjJc6
>>280
後輩の記録でいいんだよね?

290以下、名無しが深夜にお送りします:2017/04/09(日) 22:22:30 ID:OkaohEok
「事故なんだってー」  

「わーっ、酷い。車グッチャグチャじゃない?」  「あれじゃあ乗っていた人の方がヤバい」

「誰か引かれたのかな」  「ほら見て あそこ、血の跡とか」

「・・・・・・凄惨ですよね。いつもの通勤通学路があっという間に異次元空間に早変わり、みたいな」

「同じ時間、同じ場所での同時事故ですよ。向こうの車の自損事故はまだ分かるとして、片や・・・・・・まるで狙い澄ました様な物でしょう」

「衝突した衝撃でベランダの縁に置かれた鉢植えが落下、それが、なんかじゃあ報われませんがね。あの子も」

「口を閉じろ、重体患者の前じゃないか。搬送先はどうなってる? やっぱり、損傷具合が芳しくない。ご親族には?」

「はい、全て済ませております」

『大学病院へ向かいます。病院側は直に迎え入れ準備 お願いします、これより到着予定時刻は・・・・・・』

「あぁ、副士長さん。彼って高校生ですよね? 制服何か見覚えあるなと思ったら、甥っ子が通ってる学校のだ」

「もう良いだろう? さっさとその口閉じて黙っていろ、何年目の仕事だ。気が抜けてるぞ」

「あの、お言葉ですが、副士長さん」

「ご具合が悪いのでしたら、私 代わります。いえ、すぐ代わってください。様子が変です」

「・・・・・・娘の、彼氏だ」

「は?」

291以下、名無しが深夜にお送りします:2017/04/09(日) 23:18:54 ID:OkaohEok
「娘が、あの子が、初めて誰かを連れて来たんだ。後ろ姿ぐらいしかろくに見ちゃいなかったが」

「私には分かるぞ。・・・・・・あの時の。・・・・・・あー 私情は、持ち込みたくないなぁ」

「副士長さん、他でもない娘さんの為にも、彼自身の為にも我々が出来る事を尽くしましょう。きっと間違いありませんよ」

「娘、私の娘か。恥ずかしい限りだよ。何にせよ私はあの子と」

「・・・・・・君の言う通りだ、せめて責任を果たさなくては。職務を全うする事でしか私は、彼女へ、会わす顔がないのだから」

「サイレン鳴らします。急ぎましょう」





ニュースキャスター『次のニュースです。某日未明、○○県××市内で多発事故が発生しました』

通行人インタビュー『うわ、なんか車(事故者)フラフラしてるなぁ〜と思ったら信号無視して。電柱にドーンッ!! って・・・・・・』

通行人インタビュー2『音ですよね。大きい音してビックリして振り返ったら煙上げてる車が、えー、怖くなっちゃって』

通行人インタビュー3『声とか出ませんでしたよ。運転してる人、皆無事なのかって心配してたと思います』

ニュースキャスター『車を運転していた○×高等学校所属教師[ピーー]さん(38歳)は死亡。同○×高等学校の生徒、男さん(17歳)は重体の模様です』

ニュースキャスター『警察は、教師[ピーー]さんに関し、死体解剖による・・・・・・』

ニュースキャスター『さぁ、今日のあなたの運勢は? 占いランキングぅぅ〜♪』

292以下、名無しが深夜にお送りします:2017/04/10(月) 21:05:33 ID:6vCtUKXg
不良女「ーーーーな、なぁ、あたしに用事って何だよ? や、やんのかコラぁー!?」

男「どうしてケンカ腰だ。まぁ、こんな所に呼び出して悪かったな」

不良女「別にっ!! ぜ、全然、気にしてたりとか・・・・・・おい、まさか[ピーーーーーー]///」

男(先ほどの詫びには紛らわしい真似をしてしまっての意味を含ませた。彼女が想定する胸キュンとは真逆を今から突き付けねばならないのだ、人気がある場所は選びたくなかったのでな)

不良女「[ピッ]、[ピーーー]! [ピーーーーーーガーーーーー]!? ・・・・・・ふへ? 何だコレ」

男(皆まで言わず不良女へ握らせたのは、言わずもがなオカルト研から託された品である。中身を確認するような真似までは外道を自負する俺としても、兎にも角にも)

男「俺も知らん、オカルト研からお前に渡してくれって頼まれたんだよ。誕生日おめでとう、不良女」

不良女「いや、三ヶ月も前に迎えてるし。マジであの陰気女があたしにだって? んぅ〜?」

不良女「ネズミの死体、かなぁ」  男「先に好意を受け取ってやれんのか、お前は」

不良女「だ、だって真面目にアイツからこんな物貰える覚えとかねーしっ。何か言ってたんだろ? 隠してないで教えろー、男ぉー」ブンブン

男(包みを縦横左右に振って、中身の音に耳を傾けながら問う不良女。答えても構わんが、その行為は善意となるか、非情となるか。いかん、ただただ苦しい)

男「と、とりあえず! 開けて、みたら良いんじゃないか・・・・・・きっと悪いようにはならないぞ・・・・・・?」

不良女「あ〜もぉ〜、あんたの口振りからして怪しさMAXだから!! 絶対お前らグルであたしハメようって考えてるでショ・・・・・・はいはい」

男「それは違う!! ・・・・・・あっ、じゃなくて、だな? いや、あの」

不良女「はぁ? つーかなぁ、あたしも暇じゃないの。ガキの悪戯に構ってられる余裕とかーーーーあ?」

293以下、名無しが深夜にお送りします:2017/04/10(月) 21:53:16 ID:6vCtUKXg
男(プレゼント片手に、おもむろにシャツの内ポケットから携帯電話を取り出すと、通話し始めた。話の様子からアルバイト先とのやり取りだと思われるが)

不良女「あ、ゴメン。何かバイト先で急に病欠出ちゃったから今日代われないか〜って、あたし どうしたら良い?」

男「第一に俺に訊いちゃうのかよ」

不良女「ぶっちゃけ放課後辺りのシフト任されそうだからさぁ、そうなっちゃ部活の方の準備に参加できなくなるだろ。ていうか、今日だとダルいし!」

男「結論自分で出したじゃねーか、お断りの一択じゃない? 貴重な時間を『お弁当温めますか?』で割くのもアホらしいだろ」

不良女「そ、それもそうだけど、困ってるみたいだったしっ!」   男「普通に良い子か貴様」

不良女「じゃあ、あんたがあたしにバイト行く気無くさせること言ってくれ! 考えるから、多分!」

男「アホみたいな無茶振りホント好きだな!? ・・・・・・了解、一言で諦めさせてやろうじゃないか」

男(こうしてノリノリになれる俺がここにある。だが、俺の目的は手渡したプレゼントへ彼女が再度注目してくれる事。戯れもその前座と変わってくれれば)

不良女「おーしっ!! ドカンとかかって来ーい!」クイッ

男「当日先輩さんから悲惨なコスプレさせられたくなかったら、マジで来い。俺 助けられねーから」

不良女「・・・・・・あ、もしもしオーナーぁ」

男(別名:破天荒の異端旋風、色々省略、“天災”美少女の名を出すだけで片付く始末か。実際やりかねんのがあの人の怖いところではあるが、チョロすぎる)

男(しかし、目的へ誘導させるとまでは行っていない説得だ。俺にも意地がある。出来る事なら包みの中身を拝んで、涙涙のイベントを乗り越えたCGを拝みたいではないか)

男「ていうか、開けてみないか。それ」

294以下、名無しが深夜にお送りします:2017/04/10(月) 22:34:10 ID:6vCtUKXg
不良女「え? あのなぁ、別にあんたに関係ないんでしょ、だったら後でゆっくり自分の目で」

男(ご明察、とはいえ俺には彼女がアレを開封してからを見届ける権利があると勝手に主張する。そしてオカルト研の別れを告げるのだ、収拾をつける尤も最適なアクションだ)

男「俺はいない者として気にせず中身を確認してくれ。悪ふざけなんかじゃない、大真面目にだ 不良女」

不良女「ななっ、何なんだよ!? 急にやり辛くしやがって・・・・・・あぁ〜〜、もう!!」

男(と、乱暴な台詞回しと裏腹に彼女は丁寧に包装を解いていく。包みが無くなれば、長方形型の白い箱だった。別段大きくもなければ小さくもなく、それは)

男「・・・・・・何だ?」

不良女「何って、さ? どう見てもコレ」

不良女「ただの小さいノートだよ。これアイツの書いた文字? ね、ね〜、『ねこのみころん』!」

男「『ネクロノミコン』じゃないか? ノートというよりメモ帳だぞ。いや、スケジュール帳? 違いが分からんが、とにかくは」

男(どう見ても明らかに新品の物ではない、使い古したオカルト研その者の所有物だったと思われる。不良女がペラペラと中を拝借する隣で俺も同じく内容を目にする)

不良女「日記っぽくね? あぁ? あかしっくれこーど、ってのは意味不明。何かとりあえず書き留めてみたみたいな?」

男「ああ・・・・・・黙示録。悪霊、それとこの俺の関係?」

不良女「なぁ、やっぱり日記だよ! アイツこんなのに一々色んな事書いて残してたんだな、律儀っつーか、マメな性格してるっつーか・・・・・・!」

不良女「ーーーーあんた、転校生といつから付き合ってたの!?」

男「は?」

295以下、名無しが深夜にお送りします:2017/04/10(月) 23:13:22 ID:6vCtUKXg
不良女「だってここに書いてあるんですけど! 『男くん、遂に私へ振り向かず他の泥棒猫へ揺らぐの巻』 ・・・・・・はぁ!?」

男「それはこっちの台詞だっ、何なんだここに書かれてある事!! お、俺は知らない! 一体何だコレ!?」

男(闇の記録一段に重苦しく称された綴りを読み進める。この俺が、転校生との交際を始め、それを公言して回っていた、と)

男(目が離せなかった。教えてくれ、この記録は何なのだ? 手帳へ悲哀の篭る文章が連なる中、唐突に)

男・不良女「日付、飛んだ?」

不良女「ちょ、ちょっと待って! 書き始めとかいつなんだよ!? 適当に捲ったページだぞ今のって・・・・・・!!」

不良女「・・・・・・あ?」

男(怪訝そうに小さく声を漏らした不良女から手帳を奪い、書き記された日付を確認すれば)

不良女「な、なぁ? あたしらが出会ったのって今年に入ってからだよネ? 何か時系列、っていうの、おかしくね?」

男「さ、最後付近のページの内容を読みたい!! どんな事が書かれてある!?」

不良女「えっ・・・・・・わ、『私の証明』?」

不良女「『最初は夢見と思い込んでいた。だが、時空は確かに歪み、異なった過去を繰り返し続けている』」

不良女「『このネクロノミコンを振り返るたびに、私の中へ覚えのない過去が甦ってくる。かつて崩壊したセカイの悲劇をも。降り注ぐ空の破片が街を壊し、白く染め上げた事も』」

不良女「『観測者であると自惚れるつもりはないが、この現象に説明がつかない・・・・・・。起点、男くん。彼が謎を握る鍵とし、現象“悪霊”の発端であると睨んでいる』」

不良女「『・・・・・・ここ数日の記憶がない。残念ながら、私が異常を来したと思われ』」

296以下、名無しが深夜にお送りします:2017/04/18(火) 21:05:50 ID:/SbDuRuo
不良女「ーーーー何つーか、日記、で良いのかな? コレって」

男(改まった質問である。しかし、どう考えても奇をてらった同人誌の内容としか思えない、オカルト研という人間を知った上でなら尚更に)

不良女「おい、今度こそマジに答えて欲しいんだけど 男はあたしにこんなの渡してどうしたいワケ?」

男「何度も返すが、知らない。お、俺は、アイツがお前にコイツを託した意味も、何も・・・・・・」

男(荒唐無稽な妄想が綴られた記録、である筈と片付けるには気が早い。というか 手離してはならないだろう)

男(『過去』だ、この日記の中には今となっては曖昧でしかなかった確かな記憶が記されているのだ。第三者視点であるが故に多少の見落としはあるとしても)

不良女「ていうか、あの野郎も悪趣味っつーか・・・・・・よくもまぁ自分の好きな[ピーーーーーーーーーーーーーー]」

男「何だ?」

不良女「な、何でもないしっ! それよりあんたが説明できないなら、もう本人に訊くしかないだろ。オカルト研に!」

不良女「今回ばっかしはマジで意味不明なんだって!! いや、いつもだけど!!」

男「・・・・・・・・・・・・なぁ、お前はこれを読んで何か感じられるか」

不良女「はぁ? あ、何だそれ? ・・・・・・具体的に、何を?」

男「少しばかり気になってな。読め、ここの『ネクロノミコンを振り返るたびに、私の中へ覚えのない過去が甦ってくる』って」

男「覚えのない過去は、思い返したりしたか、不良女」

不良女「・・・・・・・・・・・・」

297以下、名無しが深夜にお送りします:2017/04/18(火) 21:46:09 ID:/SbDuRuo
不良女「えっ、いや、全然なんだけど・・・・・・」

男(眉間にシワを寄せて美少女から引かれる気持ちをご存じだろうか、俺はたった今覚えた)

不良女「覚えのない事って、つまり自分の知らない事でしょ? フツー知らないは知らないで通すんじゃねーの?」

男「い、いや、それは!! そうかも、しれない・・・・・・がっ!」

男「興味とか出てこないか!? デジャブとも言えない感覚があなたを襲う、その正体とは何ぞや!?」

不良女「男なぁ〜、そんなのに構ってるほどあたしら暇かよ? もっと時間大切にしよーぜ、な」ポンポン

男「あー、わかった! お前に欠けているのはロマンだなっ、不良女さぁーん!!」

不良女「わああああぁぁ近いちかいっ、顔近い!!/// 汚ねぇー! 唾飛ばすな!?」

男「だって不良女さんよ!!」

不良女「うるせっ! だってもクソもあるかよ! っあぁ〜、もう、あんたのアホは死んでも直んないわ・・・・・・」

不良女「ハァ、とりあえず コイツはあたしが預かっとくから。今度会った時に頭電波子に突っ返しとく」

男「(そうはさせるものか) 実は、さっきのお前の読み聞かせで俺の中にある記憶が思い浮かんだ」

不良女「は?」

男「俺、転校生と付き合っていた気がするんだよ。鮮明とまでいかないが コレに書かれた通りの事をやっていたような」

不良女「あ、あたしをまだからかってるのかよ!?」

298以下、名無しが深夜にお送りします:2017/04/18(火) 22:43:59 ID:/SbDuRuo
男(残念ながら、口から出任せに決まっている。文章を読み上げられようと、日記を手に取ろうが脳みそに電流など走りもせず、記憶が呼び覚まされることもあらず)

男(だが、俺はオカルト研が最後に残した記しを、記録を疑う真似をできない。Q:男くんは転校生と特別な関係にありましたか?)

男「いつも適当に思われていても否定できん、だけどお前にだけは信じてほしい。まだこのプレゼントの意味をわかっちゃいないが・・・・・・」

男「この手帳に書かれた内容は絶対に間違っていたりはしない。不良女、オカルト研もお前にコイツを通して何かを伝えようとしている気がするんだよ、俺は」

不良女「じゃ、じゃあ何なんだよそれ・・・・・・あたしたち今何の話してんだよ?」

男(ーーーー繰り返す。これは実体験による、現在進行における独り善がりでも、一人語りでもない)

男(『  』、彼自身の記録である。)

男「すまん。そいつを貸してくれ、遡ろう」

不良女「な、何でだよ!?」

男「日記だぞ、わざわざくれた意味を俺たちで考えてみよう。こんな物他人に読まれて気持ちがいいワケない」

男「頭から読み直すんだよ、不良女。プレゼントって贈り物だぞ。意味のない贈り物があって堪るか」

不良女「いやっ、もう何か恥ずかしいだろ!? 日記だし!!」

男(日記、彼女の制止を無視して読み進めたページの数々を指でなぞりながら、思念という物を想像してみた。思念って、感情による一種の執着である)

男(執着、欲が、実に欲が現れた読物じゃないか。本当に彼女は俺みたいなのを好いてくれていたのだな、設定通り)

男「あのさ、キルミーベイベー覚えてるだろ?」

299以下、名無しが深夜にお送りします:2017/04/19(水) 04:57:53 ID:8H.aeSos
ワサワサしてきた

300<削除>:<削除>
<削除>

302以下、名無しが深夜にお送りします:2017/04/24(月) 21:21:41 ID:rPQDL4zI
男(説明しよう。『キルミーベイベー』それは時として愛であり、憎しみ。我々人類には早すぎたオーパーツに値する『まんがタイムきららキャラット』の産物である)

男(かのキルミーを、成り行きでこの美少女へ布教した過去がある、罪作りにも等しい。謀らずも迷える子羊と化した少女は崇める神を改めたのだった、以上)

不良女「だから何なんだよ、今度はどんなの流れだっての!? キルミー? はぁ?」

男「忘れてはなさそうだな。まぁ、あれほど記憶の中から消すには難しい怪作も中々目にできないだろうし」

男(皮肉にも始めて彼女と親密な関係を築き上げた切っ掛けこそ、キルミーだ。他にも印象深い馴れ初めもあるが、数ある中でも一層異彩を放ちすぎている)

不良女「忘れちゃ、いねーよ別に。あの漫画のお陰であたしは、あ、あんたと[ピーーーーーーーー]・・・・・・!」

不良女「今でも他の漫画と比べ物にならないみたいな、馴染み深さ? 変な安心感みたいなのはあるぞ、へへっ! あたしはいつまでも好きだと思うな〜」

男(キルミーベイベーとは、実家のような安心感、だったのか)

男「俺も好きだよ。それに、あれを読み返すたびにお前との色んな思い出も甦ってくるしな」

不良女「ふえぇええぇぇ〜〜〜〜っ!?///」

男「何だその勢い良く炭酸抜けたコーラみたいな声は」

不良女「う、うるせーよアホっ!! どうでもいいだろ!! ・・・・・・お、[ピーー]出、かぁ///」

男「んー? まぁ、それぐらい大切に感じられるって事なんだよな。ある意味アルバムみたいな」

不良女「あ、アルバムってあんた・・・・・・あたしもバカにはしないケド・・・・・・」

男「な? キルミーを想うだけで心の琴線に触れるんだ、マジで凄いことじゃないか?」

303以下、名無しが深夜にお送りします:2017/04/24(月) 21:58:58 ID:rPQDL4zI
不良女「あのさぁ、凄いのは分かったつもりになってやれるけど、結局何が言いたいんだよ?」

男「オカルト研の日記の内容なんだが、サクッと読んでみたらやっぱり何処かで不自然に日付が遡ってるんだよ」

男(例えば4月1日から始まり、順当に日付が一日おきに記憶が綴られていたところで、次のページの日付がおかしい)

不良女「・・・・・・マジだ、次のページで日付が一気に一ヶ月ぐらい戻った。あっ!」

不良女「この辺も何かおかしいぞ! あんたが転校生と付き合ったことず〜っと妬んでる話続いてたのに、いきなり調子戻ってるよな!?」

男(日記内で、この不可解を言及していたのはラストのページのみである。他は珍妙ではあるが、彼女の淡い恋心と日常の体験のレポートでしかない)

男(では、オカルト研は改変によるリセットへ真に気づいていたのではなかった? 思う所はあったが、単なるデジャブか夢見と片付けていたのではないだろうか)

男(偶然だった。彼女自身はリセットに対応する事も出来ず、何故か『無かったことにされた』記憶だけが愛用していた日記に残され・・・・・・巡り合わせた)

男「ーーーー日記を、媒体にしたセーブポイントみたいだ」

男(常日頃から記録の癖があったとすれば、オカルト研にとってこのアイテムこそ何より馴染みある物だったのだろう。自らの感情を思うがまま書き残した思念の塊、彼女そのもの)

男(そして、この日記は幾度となくこの世界で起きた『ループ』を訴えかけている、俺たちに。決して有能な方が一晩で作れるノートの中身ではないのだ)

男「もし、もしの話だぞ、不良女。俺たちもこの日記みたいな、過去の記録を持っていたとしたら・・・・・・違和感、みたいなのを感じるもんかね」

不良女「い、違和感だぁ〜?」

男「詳細を綴った日記みたいな物じゃなくたっていい、写真とかそれこそ漫画とか、その時その時に印象深く残った何かを持っていたとするなら」

男「それに・・・・・・触れて・・・・・・失った過去って、甦るだろうか?」

304以下、名無しが深夜にお送りします:2017/04/24(月) 22:33:39 ID:rPQDL4zI
男(一歩、いや、大きな前進じゃないか。最もオカルト研に感謝すべきなのは、この日記を残した点へではなく、彼女が持つ感受性の高さである)

男(元々が不思議大好きキャラというのも高じてすんなり奇妙な現象を受け入れられたのではないかと推測できる。不良女が示した反応と比べてみれば、それこそ一目瞭然ではないか?)

不良女「わっけわかんね・・・・・・何であたしにこんな物渡すんだよ、あのバカ」

男(同意する。あえて不良女へこのキーアイテムを託す理由は友情を持ってしても理解が追い付かない。まず俺から手渡させる時点で気にしてくださいと言ったようなものだぞ)

男(まさか不良女へ読ませて何かを気づかせるというのは、やはり難しい。彼女はどう足掻いても不良女である。突発的な判断能力は優れていたとして、非現実を受け入れさせるには適任ではないだろう)

男「メッセージカードみたいなのも、入ってないな。お前に向けて書かれた文章も見当たらん」

不良女「アホかっ! こんな自分だけの物みたいなモンあたしなんかに寄越して、恥ずかしいとか思わないの!? アイツ!」

男「それは、やっぱり恥ずかしいだろ。俺がオカルト研の立場だったとしても絶対他の誰かに読まれたいだなんて考えない。ていうか死を選ぶ、読まれたら」

男「まず日記ってどうしようもなくデリケートな物だからな、プレゼントには向かないわ」

不良女「珍しくまともな事言いやがって・・・・・・とにかく、コレはあたしとあんただけの秘密だぞ」

不良女「他のみんなにもこの事だけは言わないでよ?」

男「く、クククッ! 当たり前だろうが、義理堅いをモットーに生きてる俺に隙はない。それに」

不良女「・・・・・・ん? 何だよ、言えって。・・・・・・言わないのかよ!? 大事なとこでしょ今の!」

男「すまん、何でもない。そろそろお互い準備の方に戻ろうぜ。十分サボれたしなー」

男(彼女たちの平穏をこれ以上乱す様な真似を、誰が進んでやりたがろうか)

305以下、名無しが深夜にお送りします:2017/04/24(月) 22:34:14 ID:rPQDL4zI
来週はおやすみですの

306以下、名無しが深夜にお送りします:2017/04/24(月) 23:25:32 ID:TMP1gpCo
了解ですの

307<削除>:<削除>
<削除>

308以下、名無しが深夜にお送りします:2017/05/07(日) 23:52:09 ID:0fHJE09w
男(あれから午後はクラスの舞台練習に付きっ切り、そもそも監督でもその補助でもない舞台裏担当の俺が何故携わらねばならないのか。まぁ、細かい点に目を瞑るのも役目である)

男「ほう、こりゃあ珍しい。遅刻上等の俺如きが一番乗りを飾るとは」

男(基本騒がしいがデフォルトであると、この静けさは非常に不気味なラーメン愛好会の部室に到着。それで持って相手がいないと俺の気取ったトークもただただ脳無しっぽくて)

生徒会長「あー、あー、コホン!! 私はそんなに影が薄いのかな、男くんっ?」

男「多分俺には余裕で勝ってますけどね、生徒会長の存在感の大きさ」

男「早いですね? 実は一番興味ない振りしておきながらやる気満々ってパターンですか」

生徒会長「ど、どう見て取られようが気にするつもりはない・・・・・・」

男「ん? でも、普段常識人役を買って出てくれる生徒会長がと思うとちょっぴり可愛いかもしれませんね」

生徒会長「っー!? む、無責任に女子をかわいい等と呼ぶものじゃないなっ!!///」

男「うへ、歳下の分際で生意気でした。・・・・・・どうかしましたか? こんな顔ジロジロ眺めちゃって」

生徒会長「え? ああ、どう言うべきか・・・・・・そのつもりではなかったのだが、あの、すまない」

男「生意気ついでに因縁つけたいとかじゃないですよ、俺。こちらこそ変に疑って申し訳なかったです。気にしないでください」

生徒会長「なぁ、男くんっ? いいか?」

男「はい。何でしょうか、生徒会長」

生徒会長「そ、そのだな・・・・・・どこぞで悟りでも開いてきたのかっ・・・・・・?」

309以下、名無しが深夜にお送りします:2017/05/08(月) 00:42:50 ID:7co8fTSs
男「・・・・・・よくぞ聞いてくれました、生徒会長。いえ、よくも聞いてくれましたね」ガタッ

生徒会長「な、何だその謎の気迫は!?」

男「クラス発表の練習を椅子に縛り付けられて繰り返し見せられ続けるのです。同じ台詞、同じ展開、強いられるレビュー、改善点提示・・・・・・」ブツブツブツ

生徒会長「そ、そうか。君が今日難儀した事は重々理解した! だ、だから落ち着」

男「ロジカル・マジカル・ラディカル・インクレディブル・フーッ! ファンタスティ〜ック!! 俺はおすぎかピーコですか!? 一端の評論家に見えるのかッ!?」

男「いやぁーっ!! もう何も見せられたくありません、嫌なんです!! コワイッ!!」

生徒会長「あぁ〜、本当によく頑張ったんだな、男くん。お疲れさま。今はゆっくり頭を休めるといいじゃないか、な?」

男「ええ、ええですとも! 真面目に休憩という名の安らぎが欲しくてここに逃げて来ました、ここに居たのが生徒会長で良かったぁー!!」

生徒会長「わ、私がか!? そ、そうか、君は私に癒しを感じてくれていたのか・・・・・・それはその・・・・・・・・・・・・ふむ・・・・・・」

男「えぇ? ーーーーもふっ」

生徒会長「・・・・・・誰も見ていない今のうちだ、特別だよ。と、特別に今だけ君にだけ貸してみよう、と、思って・・・・・・!///」

男(赤子が可愛く思える程醜い様で泣きすがる俺の頭を抱え、そう、現在進行中のナウで俺は生徒会長の膝の上に置かれたのである。母性に訴えかける魔性のダメンズ、極めているな)

男「す、すぐに誰か来ちゃうと思うんですけれど!」

生徒会長「だって!! き、君が私なんかを!!///」

男(ムチムチ太もも:ATK 3000 DFE 2500 ☆☆☆☆☆☆☆☆ 特殊効果・触れる者全ての邪を掻き立て、えっちぃ領域へ誘う)

310以下、名無しが深夜にお送りします:2017/05/08(月) 01:52:58 ID:7co8fTSs
男(性別相反する者の、特に柔い部分に触れれば暴走を来すのはオスの性か? 嫌々、もうすまない、下世話だ、喜びのバーストストリームしてしまいかねない)

生徒会長「こ、こんな時上手く慰めてやる方法は分からないのだが、どうすれば良いものだろうか・・・・・・///」

男(美少女よ、飢えた狼に享受を願うか。頬を紅く染めた生徒会長が手持ち沙汰となった手をぶら下げて俺に助けを求めている。ならば欲望のままにあれ)

男「生徒会長、世間は若者に厳しいです。我々はひたすら社会の荒波に揉まれ、心を強いたげられている。哀れではありませんか?」

生徒会長「男くんも他ではないと言うのか? 確かに哀れ、というべきか、気の毒・・・・・・」

男(浅ましい、ではないのかと)

生徒会長「何度もしつこいと思われるだろうが、こんな私で良ければ君を慰めてやれたら嬉しい。男くんならば、この状況下の中何を望むんだ?」

男「時に生徒会長、シャアは何を思ってララァという少女へ母性を求めたのでしょうか?」

生徒会長「ら、ららぁ? シャア、だとっ?」

男「彼の生い立ちを考えるから察するに、過酷な青春を過ごしてきたシャアには安らぎがあまりに足りていなかった。そう、彼は疲れていたのですよ」

男「疲弊し切った心を癒すのはいつだって母の温かみでした、彼の人生の中唯一甘えを実感したのは実の母親のみだったのですから。必然でしょう・・・・・・故に」

生徒会長「ゆ、故に・・・・・・?」

男「原点回帰なのではないかと思うんですよ、俺は。生徒会長、男はシャアに倣って母に覚えた温もりを親しい女性から与えられたいのではないでしょうか?」

生徒会長「・・・・・・つまりは?」

男「これ以上甘えないでくれませんかねっ! 自分で理解なさい!」  生徒会長「すまないっ、君は頭がどうかしているのか!?」

311以下、名無しが深夜にお送りします:2017/05/08(月) 02:29:48 ID:7co8fTSs
男(押し問答だろうか、実際片寄り気味なのは否めないが遂に折れた生徒会長がはにかみの表情を浮かべて言うのだ)

生徒会長「全く意味は分からない・・・・・・分からないが、君は両親が今海外へ赴任していたのだったな」

生徒会長「肉親である妹は多感な年頃だろう、苦労がないと言えば嘘になる。男くんは、が、頑張り屋、なの、だな」

男(硬いぞ、ぎこちない、それが貴女か。まだまだ足りていないのではとケチをつけてやろうと思えば、上から優しく髪を撫ぜられていたのである)

生徒会長「い、良い子、良い子・・・・・・っ///」ナデ、ナデ

生徒会長「ぐ! っうああぁああ〜!! やっぱりダメだっ、恥ずかしすぎる!!///」

男「問題ありません! 乗り越える壁なんてもうないじゃないですか、あなたは自ら答えを見つけたんですよ! 母性の形を、聲を!」

生徒会長「この茶番はいつまで続くんだ!?///」

男「えっ? あ、いや・・・・・・ご満足頂けましたか?」

生徒会長「初めて君を壊したいと思った」  男「痛っっっ!!」

生徒会長「ふぅ、私をからかうのもここまでにしておけ。君はいざという時は切れ者だがどうにも遊びが過ぎる部分がある」

男「そりゃあ買い被りすぎでしょう? 俺なんて、いつでもくだらない事に全力投球したがる阿呆の化身ですよ。まだ見破れませんか?」

生徒会長「許せないな、相変わらず君はズルい男だ・・・・・・。卑怯も手に余る・・・・・・」

男(額にかかった前髪をそっと払いながら、色めかしい彼女の台詞が続く。それに答えるべく俺はお決まりで答えてやーーーー)

生徒会長「だか#こそ君※私だ≠の$にした?!と常に〓わせられてJnjk;nダ/@}

312以下、名無しが深夜にお送りします:2017/05/15(月) 20:09:59 ID:7g4DzJ.2
来たよもうコワイコワイ…乙!

313以下、名無しが深夜にお送りします:2017/05/18(木) 21:47:09 ID:8HnMz10Q
男(ーーーー歪む)

男(イベント進行中であろうが、彼女たちとの他愛のない時間であろうとも、幸福に満たされていた舞台にノイズが走る。それは遂にこの目で容易に捉えられる程 悪化し始めていたのだ)

男(症状に自覚のあった転校生と打って変わり、生徒会長は歪みに気がつく事もなく、しとやかに表情を綻ばせていたのである。・・・・・・俺は耐え切れず、直視を避けた)

男「みんな本当に遅いですねぇ。あとで俺たちがガチのやる気勢だって知ったらどんな顔してくれますかね?」

生徒会長「到着の早さがやる気に直結するとは、さっきの君の発言からじゃ証明に役立だちそうにないと思うぞ? ふふっ」

男「あー・・・・・・ねぇ、生徒会長」

生徒会長「ああ、何だ? 男くんらしからぬ物言いだな。まだ甘え足りないか?」

男「違うんです、もう良いんです。ただ、俺って楽しかったんだなぁーって」

生徒会長「ん?」

男「生徒会長や他のみんなと仲良くなれて、こんなアホみたいな愛好会も存続させてみたり、ほんとの本当に充実した学生気分でいられた」

男「あなたたちは揃って俺のお陰だって言ってくれましたよ。だけど、一番感謝しなくちゃいけなかったのは他でもない俺なんだと今でも思ってます」

男「こんな、今の俺を作ってくれたのは・・・・・・報われない一人の文学少女を救わせてくれたのは・・・・・・」

j‡徒会長《bjく&?」

男「あっ、すみません! 劇の練習に付き合い過ぎた影響ですかね、嫌に感傷的になってみたりしちゃって! な、何でもないですから!」

男「お、俺 他のみんな呼んできますよ。何もしないでボーッとしてると居眠りしそうです! 行きます、俺!」

314以下、名無しが深夜にお送りします:2017/05/18(木) 22:39:29 ID:8HnMz10Q
男「・・・・・・逃げたのか、俺は」

男(生徒会長を残して部室を後にした途端、意識するようにそんな台詞が口から溢れた。茹だるように重たい体に鞭を打って、首を上げ広がる校内を観察すると)

男「マジか、何だこれ」

男(歪む。目眩とは違った気持ちよろしくない感覚に包まれ、目を白黒させていたであろうか。廊下が、窓が、教室が、ノイズに犯されていた)

男(陽炎じみた揺らぎとも言いがたい刹那的な違和感が視界に写る中すべてに干渉されているのだ。バグったモニターそのものが自分の目になったかのように)

男(不安定とも思わせられたいつもの学舎に、以前名無しから閉じ込められた謎の教室を空目する)

男(それは、ここが模造された街、複製された偽物の営みを送り続けるでしかないただの背景なんだと強調してくる。自と歩みが、早くなった)

男(窓の外の風景までもが、歪む。歪み続ける。人は? 誰かいないのか? 誰でも良い、モブだろうが関係ない。今の俺には安心が必要なのだ。この無機質な空間から引っ張り出してくれ)

男「おい、喋ってないと気が狂いそうだ! 誰か、誰かいないのか! 誰もいないワケないだろう!?」

男「・・・・・・待てよ、少し落ち着けよ俺。最近変な話に流され過ぎて情緒不安定じゃねーか」

男「まずは深呼吸から始めようじゃないか。ギャルゲー感覚でシリアスを迎え入れたってロクでもないぞ」

男(人が持ってして一番鍛えようもない部分は局部だけか? 否、精神ではなかろうか。どんなに屈強な強者だろうと疲弊しているところを弄くり回されてはひと溜まりもない)

男(らしくもなく頬をピシャリと張って、強固な覚悟の意思で歪みに俺は目を向けた。すると、どうだろう・・・・・・残念ながら何も変化はない)

男「ーーーーやっぱり、もう持たない時が来たんだろうか。壊れちゃったんだなぁ」

男「なぁ、神よ。見ているか? ・・・・・・俺の選んだ道だ」

315以下、名無しが深夜にお送りします:2017/05/18(木) 23:25:52 ID:8HnMz10Q
男「何となくあの廃病院みたいな物寂しさがある。異質な感じっていうか、当たり前が覆されると怯えたくなるんだな、人って」

男「(達観した物言いも強がりであろう、それでも堂々たる男くんを貫く事に意義があった。膝を抱えて怯え蹲るのは簡単だ。反逆してこその俺) だからこそ、この不可解な状況を攻略する必要がある。何処に行くかね?」

男(目の前にフワッと選択肢が浮かぶ錯覚、その一 屋上。知る人ぞ知るお助けキャラ後輩が首を長くしてこちらを待っている場合があるだろう)

男(その二 図書室。ピンチの時こそかつて救った者を頼れば活路が開けたりもする、かも。頼りのあの子はモブ委員長になってしまったけれど)

男(その三 このまま当ても無くさ迷ってみる。これまでの経験からしてこの手の現象にイレギュラーが絡む確率は高めである。今回の場合で考えるにあの“テンプラ”が登場してくれるやもしれない)

男「ならば、現状の早期解決と今後の立ち振舞いを計画するに当たり 最も相応しいのは・・・・・・」

?「男、くん」

男「おっ?」

天使「わた、じゃなくって、自分ですよ男くん! つーかその様子だと・・・・・・」

男「天使ちゃんこそ名無しに唆されて学校に来たみたいだな、違うか?」

天使「うえっ、どうしてそれを!? じゃな〜〜いっ!! お、男くん無事ですか、何ともねーですか!? 頭おかしいままですか!?」

男「(狂人の認識が正常なのか) 俺はこの通りだ。助けてもらえるならマミタスの手も借りたい気分で徘徊してたさ」

天使「そ、そうですか? ・・・・・・あっ」

男(お互いがほっと息を吐いた途端、先程まで影すらなかったモブたちが嘘のように辺りを行き交っていた。まるで俺たちだけが不思議の国に迷い混んでいたみたいに、だったな)

天使「・・・・・・男くん、今日のところはひとまずおウチに帰りませんか?」

316以下、名無しが深夜にお送りします:2017/05/22(月) 22:58:44 ID:Ipwk8fqw
先輩「ーーーーわっは〜!! テンテンの助よ、しばらく振りの再会だぁ! わたしの心ときめきボンバーを受けよ!」ぎゅううぅぅ

天使「ぐぅぅぅぅーーえぇア!! ド畜生テメェー! 男くん裏切ったんですかッ!?」ギチ、ギチ

男の娘「何の話?」  男「案外満更でもなさそうだしスルーして構わんぞ」

不良女「ていうか、ここはいつから保育所になったんだよ。真面目にあたしら準備不足してんだぞ?」

男「当日面倒な仕事が無くなるなら願ったり叶ったりだと思うけどな。どうするんですか、ボンバー部長」

先輩「えぇ!? せっかく衣装まで用意したのに今更止めるとか勿体ないし! 諸君、我々の船はもう港を出た後だよ!?」

生徒会長「だから、このままだと座礁するから話し合おうと言うんじゃないか・・・・・・」

先輩「うむ、そのとぅ〜りなのである!!」ビッ

天使「ねぇねぇ、男くん男くん」

男(相変わらず凸凹さが売りの芝居に舌鼓を打っていた時だ、先輩の可愛がりから解放された天使ちゃんが俺の袖を引っ張る。不満気、ではなさそうに)

男「心配しなくても晩飯までには決着つく筈だぜ。無理に付き合わせちゃって悪いな、退屈か?」

天使「そうじゃなくって、何つーんですかねぇ こういうのは・・・・・・えーっと、う〜ん」

男「へへへ、何だろうな? 焦らずにもう一度考えてみろよ。今はちょっとした休憩なんだからさ。ね?」

天使「でもアレ ハーフタイムにしちゃあ随分殺気立ってませんかねぇ〜」

先輩「腕相撲で負けた人が語尾にニャン付けで接客しよっか」 男(おい、この間に一体何があった)

317以下、名無しが深夜にお送りします:2017/05/28(日) 23:50:18 ID:.SSwB2kw
男の娘「ーーーーふーっ、ふーっ。ようやくって言うか、僕たちの愛好会も方向性固まった感できてきましたよねぇ」

生徒会長「まぁ、無理矢理感はどうしても拭えないが・・・・・・で」

先輩「お〜や〜? 何々なんですか、ウィーアーラーメン愛好会、OK? ならば会議の後にはら〜めんっ! わたくし、つけ麺頼んじゃいましたけれども、ねっ!」

生徒会長「皆、君の強引な誘いに引っ張られただけだがな。それよりも天使くん、好きなトッピングは? この店は味玉が絶品だ。黒豚足もコラーゲン摂取に最適でな」

天使「あっ、いえ! 自分は男くんとシェアするんで平気なのです」

男「コイツ いつも調子に乗って食べ過ぎるから俺が制限してやるんです。無理して腹壊されても迷惑なんで」

不良女「うぇ、あんたすっかり親気取りじゃん・・・・・・通りでフケた面なったって思わせられたワケな」

天使「ぱ、パパぁあ〜!」

男「味玉二つ追加でっ!! スタミナ補充は大切だ、今日は胃が持つ限り豪遊するからな!!」

男(悪趣味なネタを隣でクスクスと笑う天使ちゃんに飲んだレモン水を吹き掛けそうになりつつ、顔が熱くなった。反省会もとい宴の会場はやはり安価なラーメン屋となるのは学生の限界である)

先輩「はーぁ、冗談抜きで文化祭もうすぐまで迫ってるし そろそろ本気出してくよ〜みんな〜・・・・・・っしょ?」

男(あからさまにも感じられた向けられた視線を受け止めていたら、注文した味噌ラーメンが小分け皿と共に無造作に置かれていたのである)

男(油の膜を通った如何にも体に毒を与えんとする匂いと湯気。黙って小さな器へ分けてやれば天使ちゃんはポツリと呟く)

天使「・・・・・・美味くねっ?」ズズーッ

男「おかわりもあるぞ・・・・・・!」グッッ

318以下、名無しが深夜にお送りします:2017/05/29(月) 22:08:47 ID:5fib/m5w
不良女「っはぁ〜あ、と♪ やっぱ行き慣れてる店の方が安心だよなー。変に冒険するよか金も無駄にしなくて済むよ、ブチョー」

生徒会長「コラ、一応歳頃の女子が爪楊枝でいつまでもはしたないだろう。恥を知れ、恥を」

不良女「うっせー。乙女でも歯に物は詰まるんですー、生き物なんですー!」

先輩「不良女ちゃんや、新た〜な店に飛び込む勇気こそが開拓の一歩ですぞ。安心安全のラーメンに浸かっても所詮はトーシロの域なのさ・・・・・・」

先輩「というワケで〜、最近気になってたお店に突撃訪問したく思います!! 二次会あっりますよぉお〜〜!! むふ〜っ☆」クルッ

男の娘「うぅ、お腹いっぱいだし帰りましょうよ・・・・・・」

男(微笑ましい。自分がこの環の中にあると知っていながら、第三者視点で彼女たちを追ってしまう自分。面白いことに手を伸ばせば、容易に届いてしまう距離だというのに)

男「いくら育ち盛りとは言え、限度もありますよ 先輩さん。今日は大人しくここいらで解散にしておきませんか?」

先輩「むぅー、お、男くんがそう言うなら。あ、そうっ、潔く引き際を心得るのって大事だぜ。不良女ちゃん!」

不良女「無理矢理責任押し付けてるんじゃねーよっ!?」  先輩「きゃ〜んっ!」

生徒会長「ならば、彼の言う通り今日のところはお開きとしておこうか。皆 これ以上寄り道などしないよう気を付けて帰るようにな」

男「腹一杯の状態じゃ道草食おうなんて気にもなりませんって。男の娘、途中まで一緒に行こうぜー」

男の娘「お、[ピーー]から[ピーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー]ったぁー!!///」

天使「あん!? な〜にあからさまにガッツポーズやってんですかねぇ、この! このっ!」

先輩「まーまぁー、どぅどぅ。で、は! 文化祭むけて張り切ってやってきますよー、みなさん! よしゃ〜〜っ!!」

319以下、名無しが深夜にお送りします:2017/05/29(月) 22:43:22 ID:5fib/m5w
男(名残惜しさを感じさせぬスッキリ爽快、フレッシュな解散宣言の後、俺は天使ちゃんを背負って男の娘と他愛のない会話を楽しんでいた。いつでもふんわり笑顔でマジ素敵)

男の娘「にしても二件目はないよ、二件目は! 部長さんてば大食漢すぎるもん!」

男「暴食なりのグルメ舌の持ち主ではあるんだがな、あの人なりの楽しませ方みたいなものだろう。ウチの居候も満足してくれたみたいだし・・・・・・」

男の娘「あは、ぐっすり寝ちゃってる。ね、ねぇ? ぼ、僕も[ピーーーーーーーーー]?」

男「そろそろ分かれ道だな。やれやれ、明日からもっと忙しくなりそうだな 男の娘」

男の娘「むーっ! 知らないよぉ!」

男(その膨らませた頬には一体何が詰まっているのだい、あざとさの塊よ)

男の娘「[ピーーー]は無[ピーーーーー]・・・・・・   さんもそう思わない!? [ピー]のライバルとして!」

男「・・・・・・えっと・・・・・・何か、誰かに喋ったか?」

男の娘「誰にってーーーーーーあれ、あれれ、誰だろう。おかしいな?    さん?」

男「は? 誰だよ、もう少しハッキリ言ってくれ。上手く聞き取れなかったんだが」

男の娘「えっ、え? ぼ、僕も、よくわかんない。何だろう・・・・・・? あれ・・・・・・」

男の娘「い、いたじゃない? 僕たち、ずーっといつも・・・・・・お、男もきっと知ってるはず、なんだ、けれど・・・・・・・・・・・・ねっ・・・・・・?」

男「だから・・・・・・何だよ・・・・・・ぅっ? ・・・・・・・・・・・・・・・・・・だ、だれ・・・・・・を・・・・・・?」

「・・・・・・・・・・・・」

320以下、名無しが深夜にお送りします:2017/05/29(月) 23:17:00 ID:5fib/m5w
男(“誰”を。俺と男の娘の間でまるで押し付け合うように“誰”を問いていた、喉の奥でつっかえている何かの名を)

男(お互い、動揺していたのは名も無い何者かの存在を共有していた事に対してでは無い。忘却、に怯えていたのだと思う)

男の娘「ぼ、僕たちいつも一緒にいたんだよ!?」

男「だから、誰だよっ?」

男の娘「誰だよって何だよぉ! 僕たちさっきまで部室で喋ってたよねっ、それに朝だって! 劇の練習の時にも!」

男「げ、劇の練習だっ? 喋るって・・・・・・だ、だから誰と喋る・・・・・・・・・・・・」

男の娘「ふざけないでよ、男!! 僕たちーーーーーーーー」

男(そんな俺たち二人の焦燥を遮るように、親しみを覚えた声と手の感触が肌に触れていた。繋ぎ止めたそれの主へ視線を移すと)

転校生「こういうケンカはあんたと私の間だけの専売特許じゃなかったっけ?」

男「・・・・・・て、転校生」

転校生「バカなことやってないで帰るわよ、二人とも! お芝居の稽古でクタクタなんだから!」

男の娘「それも、そうだよねぇ〜・・・・・・疲れてたせいかな? ごめんね、男」

男「すまん・・・・・・・・・・・・俺も・・・・・・悪かったと思ってるよ・・・・・・」

転校生「うん、それで良いわ! 大事な時にいざこざとか止めなさいよね、まったくもう」フンッ

男(“転校生”?)

321以下、名無しが深夜にお送りします:2017/06/08(木) 02:34:53 ID:QC2HtbJ6
転校生prpr

322以下、名無しが深夜にお送りします:2017/06/09(金) 20:02:28 ID:tOvamLHY
早くおかわりくださいよ!待ってるんです!

323以下、名無しが深夜にお送りします:2017/06/09(金) 23:14:50 ID:.BVi33cs
ここからどう持っていくのかな…
続きは気になるけど、待つのはいつものこと…ご自分のペースで頑張ってくださいね!

324以下、名無しが深夜にお送りします:2017/06/12(月) 22:02:51 ID:xS/0Ljls
転校生「ていうか、あんたたちが真面目にケンカしてるのって初めてじゃないの? 珍しいかも」

男の娘「そうかなぁ? う〜、思い出したら急に胃が痛くなってきちゃった。ごめん! 土下座でも何でもするね!?」

男の娘「お詫びに男の靴を舐めるよ!!///」  男「頬を染めてくれるな、頬を。危険すぎる」

男の娘「え、えへへっ! あー もうこんな所まで。ちぇっ、僕も男の家とご近[ピーーー]だったら良かったのになぁ」

男(ならば男の娘キャラが幼馴染という斬新な展開とな。その筋の方にはウケは良さそうだが、倫理崩壊待ったなしである)

男「無い物ねだりは虚しいだけだと思うぞ。お互い国境を越えてるワケでもなし、明日の朝にすぐ会えるし」

男の娘「やだやだ! 僕はずぅ〜〜っと[ピーー]と・・・・・・って! わぁーっ、わあーっ!///」ブンブンッ

男(おぉ神よ、彼の存在は世にカワイイ=最強の法則を残酷なまでに知らしめたでしょう。罪深い産物をおかずに今日も飯が美味いです)

男「やれやれ また明日な、男の娘。俺も早く後ろの荷物置きに帰りたいんでな、肩重たくて重たくて、いやマジで」

男の娘「な、何か男の反応が絶妙に寂しいよぉ〜!?」

男「ハイハイ、じゃあな 怪しい人に声かけられても着いて行くなよ・・・・・・・・・・・・ふぅー」

男「なぁ、こういう時 どんな顔して振り向けば正解なんだ?」

男(自嘲するのは毎度の事ながら口に出さずにいられなかった。どうしようもないと、無力に圧倒される様が沸々と内側で煮え立っている)

男(ちっぽけでも偽善と疑われても構わないから、どうか、一生のお願いを聞き届けてくれやしないか。きっと悪魔の囁きすら渇望している、俺は、“彼女”を)

男「転校生」

325以下、名無しが深夜にお送りします:2017/06/12(月) 23:02:26 ID:xS/0Ljls
転校生「バーカ、なんて顔してるのよ。私が好きになったいつものあんたの顔見せて? 笑って?」

男(苦しい注文じゃないか、笑顔を見せて欲しいだなんて。ここで偶然突風に吹かれて彼女のスカートが捲れたとしても心の底から明るくなれる気がしない)

男(俺の決意は絶対だ、もう二度と揺らがせたりしない。あの時オカルト研に誓った自分は嘘ではないのだと、妥協を許さなかった自分自身を止めるつもりはない。だからこそ)

転校生「ねぇ、決まった事をくよくよ嘆いたって面白くないわよ。私だって辛い気持ちを隠したくないけれど」

転校生「せめてお別れの時までは楽しくいさせてよ? ワガママ、聞いてくれたら・・・・・・嬉しいの」

男(健気にも、儚さも感じられた彼女の困ったように笑う表情に強く握った拳が震えて仕方がなかった。引き留めるのがベストか? 行かせないと止めるのが主人公であるというのか?)

男(『カミになる』ことで俺が全てを投げ捨てて、救われる命があるとテンプラは言った。この俺は消え、新たな俺がこの夢想たる世界を支え続けられるのだ。人知れず、に)

男(彼女たちを永久に守る。俺の欲望が生み出した理想の箱庭を。転校生、幼馴染も妹も、男の娘も、愛好会のみんなも、アイツもコイツも、ここで出会った全ての人間 を 救える)

男「(そこに、“俺”はいない) 何言ってるんだ、転校生?」

転校生「えっ? な、何って、あんたずっとその事で悩んでたんじゃないの!?」

男「かもな、概ね当たってると思うぜ。だけど今更ただの人間じゃ覆しようもない事に悩んでも時間の無駄じゃないか?」

男「だから俺は如何にしてお前が残された時間を楽しんだまま、満足させられるか考えている! 現在進行系でな!」

転校生「あ、あんたって、バカで変態でどうしようもないヤツだけど、ほんとのほんとに、どうしようもないけれど」

男「ガアーッハッハッハッハァー!! 明日までのお楽しみだ、覚悟しておけよ!? ・・・・・・」グッ

転校生「・・・・・・うんっ!」

326以下、名無しが深夜にお送りします:2017/06/19(月) 20:30:40 ID:7vK3CsTo
全然書けてなくて申し訳ない
余裕作り次第続き書きにくるので

327以下、名無しが深夜にお送りします:2017/06/19(月) 23:25:19 ID:n.3OS4R6
ゆっくりご自分のペースで頑張ってくださいね!

328以下、名無しが深夜にお送りします:2017/07/23(日) 22:33:33 ID:gYx9aFnk
続きを!

329以下、名無しが深夜にお送りします:2017/07/25(火) 00:37:50 ID:1PNt0ZrE
十分楽しませてもらっているし、じっくり待つさ

330以下、名無しが深夜にお送りします:2017/07/25(火) 10:01:37 ID:Hv1ASNCM
生存報告だけでもあると嬉しいかな

331以下、名無しが深夜にお送りします:2017/08/07(月) 20:16:29 ID:edILiiEc
ご無沙汰でございます。もうお盆も近いね
来週の日・月曜どちらかで再起動

332以下、名無しが深夜にお送りします:2017/08/08(火) 16:21:48 ID:hYnwi0ZE
おお!帰って来てた!やっと続きが読める…!

333以下、名無しが深夜にお送りします:2017/08/11(金) 22:28:15 ID:vpsEm1ck
待ってた

334以下、名無しが深夜にお送りします:2017/08/13(日) 21:54:40 ID:9B2gaCu.
『お兄ちゃ〜ん ペコペコごはーん』

男「おかしいって、絶対おかしい。処分した覚えとか全く記憶にないんだぞ? きっと丁寧に保管してる筈なんだが」

男(寝る子よ育てと負ぶっていた牛の子を自室のベッドへ背負い投げた後の話、時は進む。とある探し物を求めてゴミの掃き溜めを漁っていれば)

『お腹ペコペコごはんなんですけど〜〜』ワー

男「すまん! 今日の炊事当番代わってくれー。俺と天使ちゃん外でもう済ませて来ちゃったからぁー!」

男「いやぁ、部屋に無いとしたら下の暗室の方に置いてたか俺? どうにもハッキリしない・・・・・・」

妹「実の妹のこと餓死させる気なわけ、お兄ちゃん!?」

男「うおおおぉぉビビった!? いきなり部屋に飛び込んでくるんじゃねーよアホっ!!」

妹「そっちがアホぉ! ご飯抜きとか生物の死活問題だから! 当番変更は前もって報せるって約束さっそく破ってるし!!」

男(何がといえば、幼馴染のカッコ仮通い妻システムが崩れた時俺たち兄妹は炊事・洗濯・掃除・ゴミ捨て等、生活に関する役割を当番制にし、各々へ課したのである)

男「(もし、その役割が責任不足によって果たせなかった際は罰を処する。すべて俺が決めたことなのである) 悪かったって! ちゃんと約束通り貯金箱に500円二枚、天使ちゃん分あわせて入れておいたから!」

妹「ええっ!? ご、合計1000円が・・・・・・私の貯金箱の中に・・・・・・」

男「ああ。疑っているなら中身をすぐ確認して、リッチな気分を味わうと良い」

妹「・・・・・・お、お兄ちゃん。私は約束破っても私怒らないよ? かわいい妹には寛大な心があるので・・・・・・」

男(父よ母よ、家族の血は争えません)

335以下、名無しが深夜にお送りします:2017/08/13(日) 22:49:22 ID:9B2gaCu.
名無し「回れ右で失せろ。分かっていないなら教えてやるぜ、ここだけがオレの憩いの場だぞ?」

男「よくも胸張って人ン家の一室を私物化したもんだな、居候おい」

男「別に追い出そうとか考えてるんじゃないんだ。ただこの部屋の中に俺が探してる物がないかと」

名無し「何だ? 断られたら権利を主張し始めるってのか、家主代理の分際で! オレのプライベートを暴きたくて仕方がないってか! 死ねよ、気持ち悪い!」

男「いやいや、俺はお前にそんなヒートしてないんだが・・・・・・まったくもう」

男「キリ無さそうだし、名無しの善意に賭けさせてくれ。実はな――――」

妹「お兄ちゃーん、あのチビ助一回起こしてきてもらえるー? お風呂入れときたいからー!」

妹「ってか、こんな所で何してんの? ・・・・・THE・密会、的な?」

男(そんなゲームショップで適当に並べられたシンプルなタイトルを俺は強く拒否したい。今後の為にも)

男「探し物をしたくて部屋に入れてくれって頼んだんだが、コイツが渋ってどうしようもなくてな。お前からも言ってくれないかね?」

妹「けちー」

名無し「ハッ、手前の手腕じゃ敵わないと来たら妹まで使う始末か。情けなくて日の目も浴びれられないんじゃないか、男?」

妹「何よ! 元々はあんたが勝手にウチに居座ってるんでしょ、次ごねたらケーサツ呼ぶからねっ!」

妹「それで? お兄ちゃんは何探してるのさ? 何となく余裕なさ気だし、大事なものなんじゃない?」

男「ああ、きっとアレじゃなくちゃダメだって思えるぐらい・・・・・・だから・・・・・・」

336以下、名無しが深夜にお送りします:2017/08/18(金) 04:35:26 ID:3L07GTz6
更新来てて発狂しかけた。
乙乙!!!

337以下、名無しが深夜にお送りします:2017/09/07(木) 20:33:07 ID:rpD2UkXc
毎日更新されてないか見にくるのが日課になってしまうぐらい楽しみなので続き早よ早よ

338以下、名無しが深夜にお送りします:2017/09/21(木) 19:37:11 ID:Q7aN4HkE
ぐえ〜ずーっとサボりっぱなしだ
書こうとしても今までみたいに書けねぇ、悔しいよう

今後も超不定期更新っす。お付き合いしていただけますか

339以下、名無しが深夜にお送りします:2017/09/21(木) 19:54:39 ID:VBEP0HJY
応援し続けます!

340以下、名無しが深夜にお送りします:2017/09/22(金) 06:54:05 ID:NDvQS8xE
もうやめればいいじゃん
どうせ誰も読まないしこんな長さじゃ誰もまとめないよ

341以下、名無しが深夜にお送りします:2017/09/22(金) 21:07:59 ID:ZhdADagA
楽しみに待ってる

342以下、名無しが深夜にお送りします:2017/09/22(金) 23:16:05 ID:yf2MMK9E
待ってます

343以下、名無しが深夜にお送りします:2017/09/24(日) 00:47:50 ID:273qSANg
待ちます

344以下、名無しが深夜にお送りします:2017/09/24(日) 21:14:12 ID:fuTwNq.s
待つのが嫌ならこんな数年も追っかけてないんだよなぁ…これだけ待ったんだから最後まで楽しませてくれ!

345以下、名無しが深夜にお送りします:2017/09/27(水) 19:07:29 ID:THKx3nLg
途中でやり直したいところからやり直してもいいんじゃないかな

346以下、名無しが深夜にお送りします:2017/10/05(木) 02:17:19 ID:Pj4vZ2mk


347以下、名無しが深夜にお送りします:2017/10/13(金) 17:05:25 ID:KBdgeQTA
2か月たったぜ!

348以下、名無しが深夜にお送りします:2017/10/14(土) 23:16:15 ID:pMyrlCfk
未完にさえならなければ……

349以下、名無しが深夜にお送りします:2017/11/15(水) 23:28:22 ID:RxGttazQ
止まるんじゃねぇぞ…

350以下、名無しが深夜にお送りします:2017/11/16(木) 16:14:42 ID:vqxKF8k2
諦めたらそこで試合終了だ

351以下、名無しが深夜にお送りします:2017/11/21(火) 14:14:08 ID:oIUvwvq2
この作品は本当に好きなんだ。
頑張ってくれ。

352以下、名無しが深夜にお送りします:2017/12/02(土) 00:15:13 ID:s9aIXdIM
またこれの更新を待ちながら年を越すのか
一体何度目だ怖くて数えられない

353以下、名無しが深夜にお送りします:2017/12/26(火) 17:21:19 ID:8YGpKX2I
ずっと待ってるよ

354以下、名無しが深夜にお送りします:2018/01/10(水) 17:05:51 ID:QbXpcRKY
のんびり待つ勢

355以下、名無しが深夜にお送りします:2018/03/02(金) 20:07:20 ID:nsk3ZmHY
半年過ぎたのか

356以下、名無しが深夜にお送りします:2018/03/08(木) 14:56:53 ID:0etmTaLA
俺ははじめからずっと待ってるぞ
帰ってきてくれ


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