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( ^ω^)剣と魔法と大五郎のようです
1
:
◆x5CUS.ihMk
:2016/07/09(土) 22:06:48 ID:Q7uZ6AsA0
過去話を忘れた人のためにヒロインを中心に振り返るここまでのお話。
一話:街の暴漢に襲われあわや貞操の危機。
二話:大五郎の兵士に追い詰められピンチ。
三話:大五郎に雇われるも早速サロン(田舎)へ飛ばされることが確定。
四話:サロンへの移動。死にかける。
五話:キメラ(蛇と狼)と戦う。死にかける。
六話:キメラの毒牙(直喩)で死にかける。
七話:ニョロを拾った直後目の前で職場が木端微塵。 ※1
八話:夜道で襲われ失神。
九話:拘束され軟禁。しかし颯爽と脱出(ブーンは死にかけ)
十話:大活躍で勝利。(ブーンは死にかけ)
十一話:久々の安寧。
十二話:ロンリードッグ先生と学ぶ楽しい魔法学。
十三話:キメラ(大犬と鯨)との戦闘にロケット首突っ込み。
十四話:キメラ相手にマジギレ。
十五話:決着。死にかける。
十六話:ヨコホリに襲われる。あぶない。ィシと出会う。
十七話:安寧の日々(ブーンはアンデッドに襲われる)
十八話:禁恨党に拉致される。
十九話:ニダー一派との戦闘。死にかける。息が臭くなる。
二十話:スカートを履く!!! ヨコホリに弄ばれる。
二十一話:ロミスと共に檻に閉じ込められる。ロミスを殴り続ける。
二十二話:ィシたちの戦闘に合流。格上達に喧嘩を売る。
二十三話:ドクオのショータイム開始のお知らせ。
二十四話:ドクオのショータイム終了のお知らせ。
二十五話:死にかける。死ぬ。 ※2
二十六話:死にかけたまま。
二十七話:流石兄弟のターン。
二十八話:「なー―――〜〜んてね☆」
二十九話:復活しごはんをたべる。
三十話:師匠襲来。死んだ(暫定)。
……※1 ここらへんからあらすじをまとめるのに飽きる。
……※2 もう完全に飽きてテラバトルをやり始める。
2
:
名も無きAAのようです
:2016/07/09(土) 22:07:33 ID:Q7uZ6AsA0
.
.
3
:
名も無きAAのようです
:2016/07/09(土) 22:09:25 ID:Q7uZ6AsA0
.
( 从,、人,、
、 __ ソY(彡 ヾゝ
´ 人,,,、 /|,,,,,,彳^ヾ彡 ミ
, 〃 / ̄\ゝ| ,ィ^ーへィ、,ゞ
/ (∥) 〉 〉」/:::8゚:::⊿:::,ノ
) / / / Yヾ'⌒ー‐イ
,イ /ヘ、 // l
/ Υ/ ソ
|:; ∧ / /
〈 丶_/
ヽ__イ))\ {
\\ \_l\ ヘ
`>\ \_l\ | /^), ヘ * * *
\ \_l\〈 :ノマ::::|
\ .へ__ハ...::::./
\/=i>< 剣と魔法と大五郎のようです
Third thread.
* * *
.
4
:
名も無きAAのようです
:2016/07/09(土) 22:10:24 ID:Q7uZ6AsA0
|゚ノ ^∀^) 「――――と、いう訳で」
ξ゚⊿゚)ξ
|゚ノ ^∀^) 「ここで、わたしがあなたを鍛え直すことになりましたから」
ツン=ディレートリは混乱していた。
朝、目が覚めると何故かベッドの前に師匠のレモネード=ピルスナーがいる。
おかしい。ツンは師匠の元を逃げ出してきたのだ。目の前にいるわけがない。
仮に師匠が追ってきたとしても、厄災規模の方向音痴によって年単位の時間が必要になったはずだ。
少なくともまだ数か月しか経っていない現在、ここにたどり着けるわけがない。
それなのに、当たり前のように目の前に存在し、あまつさえツンを鍛え直すなどとのたまっている。
こんなおかしなことがあっていいのだろうか。
あ、そうか。
これも夢だ。
ィシの呪具の影響で様々な夢を見たし、その一環なのだろう。
となればもう少し眠ろう。
速く回復してブーンたちと修行をしなければならないのだ。
でも、師匠の顔、夢でもちょっと懐かしいな、なんて思いながらツンは再び目を閉じた。
久しく浮かべていなかった、穏やかな微笑みが自然と浮かぶ。
|゚ノ ^∀^) 「……“―――インパクト”」
その数秒後。ツンは魔法でベッドごと吹き飛ばされた。
「ですよね」って心の中で言った。ちょっと泣いた。
5
:
名も無きAAのようです
:2016/07/09(土) 22:11:03 ID:ZS4O0Xtg0
待ってた
6
:
名も無きAAのようです
:2016/07/09(土) 22:11:28 ID:Q7uZ6AsA0
|゚ノ ^∀^) 「――――というわけで」
ξ゚⊿゚)ξ 「すいません師匠。どういう訳なのかわかりません」
|゚ノ ^∀^) 「まあ、昨日あれほど話したというのに、もう忘れたのですか」
ハインリッヒの家のリビング。
ツンは改めて師匠と向かい合い座っている。
隣には、ニコニコとご満悦そうなデレと、どこか状況に順応できていない様子のミンクス。
家主であるハインリッヒは、キッチンで朝食の準備をしている。
ξ゚⊿゚)ξ 「話って……」
ツンは顎に指を当て昨日のことを思い出そうとする。
目が覚めて。ブーンたちに稽古をつけてもらうことになって。ブーンたちがオルトロス(笑)になって。
ご飯を食べて。ドクオと魔法について話して。そして一旦眠ることにして。起きたらミンクスがいて。少し話して。
そうしたら師匠たちが部屋に突っ込んできて……そこからがどうしても思い出せない。
正直に言えば、記憶はあるような気がするのだが、引き出そうとすると体に謎の寒気が奔る。
7
:
名も無きAAのようです
:2016/07/09(土) 22:12:46 ID:Q7uZ6AsA0
ζ(゚ー゚*ζ 「ししょーはおねえちゃんに戻ってきなさいって言ったけど、おねえちゃんは絶対ヤダって言って」
ξ゚⊿゚)ξ 「うん」
ζ(゚ー゚*ζ 「そのままおねえちゃんはししょーのおしおき魔法に耐え兼ねて失神したの!」
ξ゚⊿゚)ξ 「なるほど」
師匠が追ってきた理由まではわかる。
愚かな復讐で「せっかくの弟子を損ないたくない」とか、「まだ半人前のまま外には出せない」とかだ。
一緒に暮らしていたころ、仇を探しに出たいと訴える度にそんな返事をされ続けてきた。
だから、今回も、ツンを連れ戻すために来たと、そう思っていたのに。
師匠の顔を見る。
どうやらツンの思考を読んだらしく、師匠はため息を吐いた。
|゚ノ ^∀^) 「貴方が気絶した後、みなさんからこれまでの経緯は伺いました」
ξ゚⊿゚)ξ「……」
|゚ノ ^∀^) 「ご両親の仇が判明したことも含めて」
8
:
名も無きAAのようです
:2016/07/09(土) 22:13:28 ID:Q7uZ6AsA0
|゚ノ ^∀^) 「予想はしていましたが、相当に無茶をしてきたようですね」
ξ゚⊿゚)ξ 「……まあ」
|゚ノ ^∀^) 「道中知り合った方々にも、迷惑をおかけした」
ξ゚⊿゚)ξ 「うん」
ミンクスが何かを反論しようとしたが、ツンとレモナ、両者の視線を受けて口を紡いだ。
ツンが他者に助けられただけではないことを言ってくれようとしたのだろう。
しかし、師匠が言っているのはまた別の話なのだ。
|゚ノ ^∀^) 「一人前になったところで、成せることはほんの少し。半人前ならなおさら、ろくなことは成せません」
ξ゚⊿゚)ξ 「……」
|゚ノ ^∀^) 「貴女も痛感したはずです。己の無力さを」
ξ゚⊿゚)ξ 「……でも、師匠のとこで修行してたら、間に合わないことだってあった」
|゚ノ ^∀^) 「間に合って何かできましたか」
ξ゚⊿゚)ξ 「……」
|゚ノ ^∀^) 「貴女には両親から授かった才があります。大概のことは、その場の勢いや勘で何とか出来てしまうでしょう」
「ですが」と続ける。
|゚ノ ^∀^) 「それではダメなこと程、貴女にとっては大事なことだったはずです」
9
:
名も無きAAのようです
:2016/07/09(土) 22:15:16 ID:Q7uZ6AsA0
VIPで初めてドクオに出会った時。
暴漢に襲われていたワタナベを助けようとして、結果的に自分の身も危険に曝した。
ドクオが現れなければ、あのままどうなっていたか分からない。
サロンにて蛇のキメラと戦った時。
囮役を買って出て追い込まれ、タカラに庇われた。
ドクオの魔法でキメラは倒せたが、代わりに毒を受けたタカラは、あわや死ぬという状態にまで陥った。
サスガ兄弟の襲撃を受けた時。
成す術も無く囚われ人質となり、ブーンを誘き出す出す餌にされた。
自ら加勢し撃退は出来たが、あと少し遅ければ、兄弟があと少し卑劣な手段を用いていたら、ブーンはどうなっていた。
湖にて海獣のキメラと戦った時。
もしタカラがあのまま大怪我をしていて、ニョロが魔法の能力に目覚めていなかったら。
結果としてキメラを倒したのはツンだったが、その前に確実に死んでいた。
そして、ヨコホリ=エレキブラン。
あの男に煮え湯を飲まされたのは一度や二度では無い。
襲撃され、目の前で人が死んだ。支店を吹き飛ばされ、ジョーンズを死なせるところだった。
荒野で一騎打ちとなり、手玉に取られた。ィシたちに助けられなければ危険だった。
無念を晴らしてやれぬまま、ィシを殺された。
綱渡りのような危機的状況を幾つも回避し、ツンは生きている。
ただ、それはツンの実力以上に、幸運と周囲の助力に恵まれていたからに他ならない。
これではダメなのだ。
両親に庇われ、逃がされ、ただただ生き延びたあの時と、何も変わらない。
10
:
名も無きAAのようです
:2016/07/09(土) 22:16:09 ID:Q7uZ6AsA0
|゚ノ ^∀^) 「……逸るあなたの心を理解できないわけでは無いのです」
レモネードの目がツンの体を見た。
入院着から覗く体のいたる所に真新しい傷跡が出来ている。
どれがいつのものかツンもよく覚えていない。それほど沢山ある。
少なくとも師の元にいる時には無かったものばかりだ。
|゚ノ ^∀^) 「ただ、今無理に戦ったとして、貴女が心身に傷を負うだけ」
ξ゚⊿゚)ξ 「……でも」
|゚ノ ^∀^) 「ええ。あなたは止めるとは言わないでしょう。仇が分かってしまったのならなおさら」
「もう死んでいてくれれば、どれほどよかったか」と続け、ため息を吐いた。
その寂れた表情に、純粋に申し訳なく思う。
|゚ノ ‐ ‐) 「どうせ連れ戻しても、すぐに脱走するでしょうし。ならばせめて死なずに済むようここで鍛え直そうと、そう言う話になったのです」
ξ゚⊿゚)ξ 「師匠……」
|゚ノ ^∀^) 「良いのです……貴女は私の大切な弟子なのですからね……」
ξ゚⊿゚)ξ 「………………死ぬ寸前まで追い詰めて諦めさせようとか思ってますよね」
|゚ノ ^∀^) 「気付いても口に出さないのが大人の対応ですよ」
ξ゚⊿゚)ξ 「子供なんで」
∩ζ(゚∀゚*ζ 「はいはい!デレは気付いたけど言いませんでした!おとな!」
11
:
名も無きAAのようです
:2016/07/09(土) 22:17:35 ID:Q7uZ6AsA0
从 ゚∀从 「仲睦まじいお話の最中で申し訳ないんだが、飯出来たぞ」
ハインリッヒの持つ白い皿からは仄かに湯気が立っていた。
いつも通りいい匂いがする。香りから察するに卵のようだが、少し濃厚に感じた。
|゚ノ ^∀^) 「泊めていただいた上にお食事までごちそうになって、なんとお礼を申し上げればよいやら……」
从 ゚∀从 「気にしなさんな。食料だけはアホ程貰うんでな」
ξ゚⊿゚)ξ 「……あれ?」
食事を始めるという段階になって、ツンは物足りなさに気付いた。
いつもならば犬の如く涎を垂らして食事を待っているはずのブーンが見当たらない。
まだ起きてきていないのかと思ったら、彼の分はそもそも用意されていなかった。
ξ゚⊿゚)ξ 「リッヒ、ブーンたちは?」
从 ゚∀从 「ああ、言ってなかったけか。明け方に出かけたよ」
ξ゚⊿゚)ξ 「どこに?」
从 ゚∀从 「魔女の住処だとよ」
名を聞いて、つい手を止める。
ブーンとドクオの半端な分離があって翌日の急な話だ。
停止したツンを見て、ハインリッヒは頭を掻いた。
12
:
名も無きAAのようです
:2016/07/09(土) 22:18:45 ID:Q7uZ6AsA0
从 ゚∀从 「昨日、お師匠さんたちが突っ込んできた時に、もう一人いたのを覚えてるか?」
ξ゚⊿゚)ξ 「あー―……」
相変わらず記憶を引き出すのを体が拒絶しているが、それは覚えている。
あっさり済ませたためよく覚えていないが、なんだか樽臭い名前の男がいた。
そうだ。あれが師匠たちをツンの元に連れてきた諸悪の根源である。
一発くらい蹴り飛ばしておかなければならない。
从 ゚∀从 「ブーン達とつながりのあった情報屋の使いらしくてな。アイツが魔女の居場所の情報を持ってきた」
ξ゚⊿゚)ξ 「それで」
从 ゚∀从 「おう。いくらか話しこんでから、夜明けと同時に」
ξ゚⊿゚)ξ 「……大丈夫かしら」
从 ゚∀从 「とりあえず魔女がどうなったかだけ調べてくるって話だ。万が一魔女と遭遇しても、無茶はしねえだろ」
13
:
名も無きAAのようです
:2016/07/09(土) 22:18:58 ID:Lmr9fP4.0
えっ?まじで!?
14
:
名も無きAAのようです
:2016/07/09(土) 22:19:34 ID:Q7uZ6AsA0
|゚ノ ^∀^) 「そう言えばあなた、あの方々とはどういった知り合いなの?」
ξ゚⊿゚)ξ 「どういったって」
|゚ノ ^∀^) 「魔女に呪いを受けたとは聞いていますが」
ξ゚⊿゚)ξ 「そこらへんはあんまり詳しく聞いてない。あんな魔法かけられた経緯くらい」
|゚ノ ^∀^) 「そんな得体の知れない人たちを、稽古を申し込むほど信頼しているのですか?」
ξ;゚⊿゚)ξ 「ぐう」
|゚ノ ^∀^) 「出会った経緯は何かしらあるのでしょう」
ξ;゚⊿゚)ξ 「VIPでたまたま知り合って、それからなし崩しに一緒に戦ってきた感じ……」
|゚ノ ^∀^) 「どうやったら赤の他人と何度もなし崩しに戦う羽目になるんです」
ξ;゚⊿゚)ξ 「え〜と」
そう言われればそうだ。
通常の生活を送っていれば、出会って間もない他人と一緒にキメラやらなんやらと戦いまくったりしないはずである。
なんでだろう。不思議だな。
ζ(゚ー゚*ζ 「だっておねえちゃんだもんね!」
|゚ノ ^∀^) 「まあ確かに」
その納得のされ方は不満である。
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