したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |

ξ゚⊿゚)ξツンちゃん夜を往くようです

452名も無きAAのようです:2016/04/01(金) 15:47:37 ID:GnBXv.tI0
      ,..ィソリ///ミYレ/彡三三三ミミ
      ィリソリ〃〃レ'三三三三ミミミミミミュ
    /テ孑''´   ``'''  ====ミ三三ミミミ
    l//'             `ヾ川ミミミ!
    |l!'               :.}!リリ||!lミ
     |               .:.:リ川ミミ}}
     |                .;;.从川||
     l,;;iiii=z;;;,,,_  ,.r=====;;;;,..   ソソレ⌒ ;
.      | rェ;ェ._ ;   l;:.. ,ィァ ァ,._    リ    /
.     l   .;:'. ;  l;;: . `´       l!  ./  
     l    .;   ;: ;,.        ィ ノ
      l    ;'   ;:,. 、        /    
        l    ー- ‐ '  ;.:.      ,;'
        !  ,: ' ; :     ;      ハ        
         ', .r‐ -- -一 ィ    .:.;,/ ヘ
   _,,.. - ''´ .   ‐--‐     .:,.ィ   }`'' - ,,,__
         ヘ  .::. .;:..   ,.ィ     リ
          ヽ .____,,.  '

デデデデエェエェェェエェッェツェェェェェエェエーン!!


( ^ω^)「なに言ってるお? 早く学校に行くお!」

ξ-⊿-)ξ「うーんまだ寝惚けてるみたい・・・ちょっと下で待ってて」

⊂( ^ω^)⊃「おk!」

453名も無きAAのようです:2016/04/01(金) 15:54:07 ID:GnBXv.tI0


 大小なりに事件はあるが、とにかく世界は平和だった。
 知らない所でなにかは起こっているけれど、私の周りはすごく平和。
 たまに勇者軍からの襲撃もあるけど、パピーが雇ってくれた凄腕ボデーガードさんが守ってくれる。


( ^ω^)「――おっ。ツン遅いお〜!」

ξ´⊿`)ξ「ごめーん・・・」

( ФωФ)「ツン。おにぎりを作っておいたから早く行ってきなさい。
        もう時間が無いから学校に着いたら食べるのだぞ、いいな」

ξ゚⊿゚)ξ「はーい。いってきま〜す」

⊂ニニニ( ^ω^)ニ⊃「レッツ登校だおっ!」ダッ



< ・・・待ちなさい


ξ゚⊿゚)ξ !?

( ^ω^) !?


< 君達の身の安全は 私が守護る・・・・・


( ^ω^) こ、この横綱の小指を掴み取りそうな声は!?

454名も無きAAのようです:2016/04/01(金) 15:58:24 ID:GnBXv.tI0


('A`)「俺だよ」

( ^ω^)「なあんだドクオかお。ガッカリした」

(;'A`)「普通に出てきただけなんだが・・・・」

(^ω^)「それだけでガッカリなんだお。察してほしいお」

('A`)

(^ω^)

ξ゚〜゚)ξ「行きましょ〜」モグモグ
 つ△

(; ^ω^)「あ、さっそく食べちゃってるお・・・」

(;'A`)「おめえ女だろうが。歩き食いは・・・・」


∩ξ#゚⊿゚)ξ「うるへえ!腹減ってんだどっこいコノヤロウ!!」

455名も無きAAのようです:2016/04/01(金) 16:06:45 ID:GnBXv.tI0


〜学校〜


ξ゚⊿゚)ξ「あのねえ」

( ^ω^)「なんだお」

ξ゚⊿゚)ξ「昨日さあ 夢を見たのよねえ」

('A`)「前置きはいいから言えよ。喋りたいんだろ?」

ξ#゚⊿゚)ξ ピクッ


ξ#゚⊿゚)ξ「あーもー喋りたくなくなった!!!!!!!!」

ξ#゚⊿゚)ξ「ドクオのせいだ!! あーーあ!!!!!!!!!」

(^ω^)「ドクオ、謝るお」

('A`)「ごめん」

ξ゚⊿゚)ξ「うん」

('A`)

ξ゚⊿゚)ξ



ξ゚⊿゚)ξ「それでねえ、夢を見たのよねえ」

(^ω^)「ツンは年中バカだから助かるお」

('A`)「だよなあ」

456名も無きAAのようです:2016/04/01(金) 16:23:30 ID:GnBXv.tI0


ξ゚⊿゚)ξ「昨日見た夢にはねえ、ブーンが出てきたのよねえ」

(^ω^)「ほほう。それでそれで」

ξ゚⊿゚)ξ「おみくじとか、お賽銭とかやってたのよねえ・・・」

('A`)「へえ。お正月か? 珍しい夢だな」

ξ゚⊿゚)ξ「だってさあ この夢、紅白の没ネタなんだもの・・・・・」

(^ω^)

('A`)


 ポワワン(回想)

━━━━━━━━━━━━━
━━━━━━━━━━━
━━━━━━━━
━━━━━

457名も無きAAのようです:2016/04/01(金) 16:24:25 ID:GnBXv.tI0

内藤ホライゾンVSヘリカル沢近 おみくじ十本勝負


    |┃三       
    |┃     、_   おわり
____.|ミ\__*(‘‘)*     
    |┃=__    \   
    |┃ ≡ )  人 \ ガラッ

458名も無きAAのようです:2016/04/01(金) 16:25:06 ID:GnBXv.tI0


<1月1日、VIP神社>


ガヤガヤ(すごい人だかりの音)



   (~)
 γ´⌒`ヽ
  {:i:i::i:i:i:i:i:}  
 (; ^ω^) 「すごい人だかりだお・・・」
  (:::::::::::::)
   し─J


   (~)
 γ´⌒`ヽ
  {:i:i::i:i:i:i:i:}  
 (; ^ω^) 「これじゃお賽銭もおみくじもやれないお・・・」
  (:::::::::::::)
   し─J



( ^ω^)「・・・お?あっちにも神社あるみたいだお?」

( ^ω^)「人気も少ないし、今はあっちが穴場みたいだお! 早速行ってみるお!」

    (~)
  γ´⌒`ヽ   ブーン
  {:i:i::i:i:i:i:i:}  
⊂(  ^ω^)⊃ 「れっつら!」
  (__) 
 /   ヽ

459名も無きAAのようです:2016/04/01(金) 17:19:42 ID:GnBXv.tI0


<同日、ヘリカル神社>



( ^ω^)「お賽銭も!おみくじも!誰も並んでないお!」

(; ^ω^)「ていうか心配になるほどスッカラカンだお・・・」


    
( ^ω^)「とりあえずお賽銭をやるお!」
 つミ
    ⑩ ポイッ


 「お客さん、ちょっと待とう」


( ^ω^)「おっ?」




    |┃三       
    |┃     、_   
____.|ミ\__*(‘‘)*     
    |┃=__    \   
    |┃ ≡ )  人 \ ガラッ


  、_
*(‘‘)*「さすがに10円ってなくない?」

(; ^ω^)(奥からなんか出てきたお・・・)

460名も無きAAのようです:2016/04/01(金) 17:20:23 ID:GnBXv.tI0


(; ^ω^)「あの・・・ダメでしたかお?」
  、_
*(‘‘)*「ダメとかじゃなくて、気持ち?
     そういうのが金額に出るよねって話」
  、_
*(‘‘)*「神様的には何で年明けからシケた金遣いしてんの?って感じ
     もうちょい貢いでこ? バチ当てないからさぁ・・・」


(; ^ω^)「・・・神様なんですかお?」
  、_
*(´.`)*「あぁ〜現代人。そういうの聞いちゃう感じ」


(; ^ω^)「・・・とりあえず普通にお賽銭やってもおk?」

*(‘‘)*「更に1000円入れると二拝二拍手が省略できますけど?」

(; ^ω^)(なんかソシャゲっぽい課金制度が導入されてるお・・・)
  つと パンパン

*(‘‘)*「あぁ〜普通にやる感じの」

461名も無きAAのようです:2016/04/01(金) 17:21:11 ID:GnBXv.tI0


(; -ω-)(えっと・・・今年も良い一年を過ごせますように)
  つと


*(‘‘)*「・・・あのさぁ」

(; ^ω^)「はい?」

*(‘‘)*「普通思わない? 黙ってお願いされてもこっち分かんないよ?」

(;;^ω^)


(; ^ω^)「・・・今年も、良い一年をお願いしますお」
  、_
*(‘‘)*「うん分かった! 10円分は確実に叶えとく!」

(; ^ω^)「うん・・・」



*(‘‘)*「おい着膨れまんじゅう! おみくじも引いてけよ!」

(; ´ω`)「はい・・・」
  、_
*(‘‘)*「ところで今ならSSレアみくじが10回3000円ですけど!?」

(; ´ω`)「ノーマルみくじ1回でお願いしますお」

*(‘‘)*「今だけなのに・・・」

462名も無きAAのようです:2016/04/01(金) 17:21:57 ID:GnBXv.tI0
    |┃       
    |┃     、_ 「まぁいいや。おみくじあっちね、それじゃ!」
____.|ミ\__*(‘‘)*     
    |┃\_    \   
    |┃   )  人 \



 (; ^ω^)「はい、ありがとうございましたお」



.       三     |┃┃
.         ≡  |┃┃
.             |┃┃
           三.|┃┃ピシャッ!
             .|┃┃



(; ^ω^)「・・・なんかすごく面白い子に出会ってしまったお」

( ^ω^)「・・・気を取り直して、今度はおみくじ引きにいくお!」


ξ;´⊿`)ξ


(; ^ω^)「先客がすごい微妙な顔してるお・・・」

ξ;゚⊿゚)ξ「おげぇ!ブーン!」

(; ^ω^)「人を見るなり吐瀉しないでほしいお」

463名も無きAAのようです:2016/04/01(金) 17:22:52 ID:GnBXv.tI0

( ^ω^)「ツンもこっちに来たのかお?」

ξ;゚⊿゚)ξ「なんか空いてたから・・・」

(; ^ω^)「・・・お賽銭は?」

ξ゚⊿゚)ξ「お賽銭?普通にやってくけど・・・」



    |┃三       
    |┃     、_   
____.|ミ\__*(‘‘)*     
    |┃=__    \   
    |┃ ≡ )  人 \ ガラッ



(; ^ω^)「お賽銭に反応されちゃったお・・・」

ξ;゚⊿゚)ξ「・・・ブーンはおみくじ?」

  、_
*(‘‘)*「お賽銭こっちだが〜〜〜??」


(; ^ω^)「そうだお、ノーマルみくじをやりに来たお」
  、_
*(‘‘)*「お〜〜〜〜〜〜いこっちだってば〜〜」

ξ;゚⊿゚)ξ「それなら気をつけてね、ここのおみくじ変だから・・・」

  、_
*(‘‘)*

464名も無きAAのようです:2016/04/01(金) 17:24:33 ID:GnBXv.tI0


      、_
〜〜 *(‘‘)* トコトコトコトコ


(; ^ω^)「こっち来たお・・・ツンのせいだお・・・」

ξ;゚⊿゚)ξ「話題振ったのブーンでしょ!?私知らないわよ!」

  、_
*(‘‘)*「着膨れデブは初心者だろぉ〜おみくじのやり方教えてやるよぉ〜」

(; ^ω^)「おぉん・・・」

*(‘‘)*「ああ、そっちのクソうんこ巻きグソツインドリルの冷やかし脱糞小娘は帰っていいよ」


ξ゚⊿゚)ξ「・・・私、さっきおみくじ引いて、コレが出たんだけど?」
 つ□と

  、_
*(‘‘)*「・・・むっ!それは!」


( ^ω^)「おっ?大吉でも出たのかお?」

ξ゚⊿゚)ξ「いえ、チッチキ吉が出たわ」

(; ^ω^)「チッチキ吉!?」
  、_
*(‘‘)*「それは大吉の一個上の奴です!巻きグソうんこマン、こちらへ!」

ξ;゚⊿゚)ξ「その呼び方やめなさい!」

*(‘‘)*「きびきび歩けやキビウンコ」

465名も無きAAのようです:2016/04/01(金) 17:25:17 ID:GnBXv.tI0

  、_
*(‘‘)*「ちょっと売店の中に入るから待ってて!」

ξ;゚⊿゚)ξ「はいはい・・・」

(; ^ω^)「ついていくのが精一杯だお・・・」


______*(‘‘)*______
|      〔ヘリカル神社〕     |
|______________|
┃   |┃三             .┃ ガラガラッッ!!
┃   |┃     、_「よっしゃ!」 ┃
┃___|ミ\__*(‘‘)*        ┃
┃   |┃=__    \      ┃
┃   |┃ ≡ )  人 \     ┃
:||.「 ̄「 ̄「 ̄「 ̄ ̄|--────--|
:||.|≡:|: :: |;; ; |~~^^^|/.品品■■ △|
:||「 ̄「 ̄「 ̄「 ̄ ̄|||[][]ロロロロロ⇔|
:|||≡:|: :: |;; ; |~~^^^|||∩∩¨〓〓φ:|
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄;:|
|∥∥∥∥∥∥∥∥∥∥∥∥∥ |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

466名も無きAAのようです:2016/04/01(金) 17:26:29 ID:GnBXv.tI0

  、_
*(‘‘)*「大吉以上が出た人には粗品をプレゼント!」
  、_
*(‘‘)*「うんこマンはチッチキ吉だから商品一個持ってっていいよ!」

ξ;゚⊿゚)ξ「えぇ・・・」
  、_
*(‘‘)*「おすすめはトイレットペーパーだ! クソ漏らしにはお似合いの一品w」

ξ#゚⊿゚)ξ「いい加減キレそう」

(; ´ω`)「許してあげるお。子供だお」
  、_
*(‘‘)*「っててちょいちょい! 誰が子供じゃ〜〜〜〜〜い」


 \ドッ/


( ^ω^)「あっこの笑い声を模した爆発音は!」

ξ゚⊿゚)ξ「爆発オチ!」

467名も無きAAのようです:2016/04/01(金) 17:27:15 ID:GnBXv.tI0
............... ..ヽ . ;: . / .⌒ _,,..__ ヽ  ) ;. :ノ......... .........
:::::::::::::::::::::::::::ゞ (.   (::.! l,;::) .ノ ノ ./::::::::::::::.......:::::
        ._ゝ,,. .-ー;''""~ ';;; - .._´,
       ._-" ,.-:''ー''l"~:|'''ーヾ  ヾ  \ドッ/
      ::( ( .     |:  !     )  )
        ヾ、 ⌒〜'"|   |'⌒〜'"´ ノ
          ""'''ー-┤. :|--〜''""
              :|   |
 \ワハハ/      j   i
            ノ ,. , 、:, i,-、 ,..、  
      _,,  ,. -/:ヽ::::::::ノ::::Λ::::ヽ::::-- 、ト、
,,/^ヽ,-''"::::\::::::/:::::|i/;;;;;;/::::;;;;ノ⌒ヽノ:::::::::ヽ,_Λ


(^ω^)「うわーーーもうおみくじはコリゴリゴリラだお!」

ξξΔξ)ξ

 ヘリカル沢近 圧勝


 完

468名も無きAAのようです:2016/04/01(金) 17:30:41 ID:GnBXv.tI0


〜〜〜〜〜


( ^ω^) うおーん!こんなオチはあんまりだお!

('A`) いくら書き溜めが間に合わなかったからって酷すぎるぜ!



< 安心していいんだ



( ^ω^) え?

('A`) ん?


< このスレのオチは 私が守護る


( ^ω^) !? こ、この横綱の小指を掴み取りそうな声は・・!?

('A`) ま、まさか!!?

469名も無きAAのようです:2016/04/01(金) 17:31:21 ID:GnBXv.tI0
                ゞミミミffrンリ ノノノィイ彡 ィ彡彡ノノf三ミ
              ,ィ'三≧ミミソリノ彡=-―=ニ、三彡彡彡ソノノノ
 な  守  俺    _ノノミソ `ヾツ'´        V三彡彡イノノノ
             ,ィ化ミ{-‐ ''"- 、` ー- -- -`"´ ̄ヾ三彡彡
 ら  護  が    (f彡「二x,ヽ  /` >- ―-- `、   ヾ三彡'
               ヾ〈r==ヘ'、〈 f彡ミ三三ニ==、、   ヾ彡' /
 ぬ  ら          ,イ豺ーtュ、';  {!   ,.'二.,ニ=ァテ;     Xノ
               =彡イリ` ==' }    'く`三´=彡″     /; ;{
      ね         ノノ!    ノ:..._,.. 、           / ; ;,に
              ノ,.イ人   (  ヽ__ 人        _ ,.ノ ; ; ;リ
      ば       巛fリリ下、`,ニ;´,.,.,  `    ,イ ̄ , ;,} ; ,;ッ" /
               W〈(イイハヘ,;f^_ニニ、';、; ; , , / } , ; ; ;ノ''" /:,.
                 ∨ヘヽヽンヘ;,'、 ̄`ン'"⌒'; ; ; ;! ; ; シ'  /::;ノ:,
               ヾゝ':::´〈::{:ハ;,`¨´   , ; ; ;ノ'"´  /:/:::ノ
              ,. :´:::::::::::::}::}::}X; ;';'; ; , , ; ;シ'  ,..ノ:::ノ:::/:::
             /:::::/::::::::::::{::{:::| `'ー'-'z'彡-‐ ァ´:::_ノ::_ノ:::/
 
 デデデデエェエェェェエェッェツェェェェェエェエーン!!



( ^ω^) も、本部以蔵だおー!!

('A`) う、うわぁ、本物だあーっ!!


本部以蔵 「ヘリカル沢近、テンプレ1、ロリAA枠」

本部以蔵 「片腹痛い・・」クスクス


< フフフ… そうだ、その通りだ


( ^ω^) え?

('A`) ん?


< 紅白の秩序は私が守護る、フフフ…


( ^ω^) !? こ、この自衛隊員のガヤでかき消されそうな声は・・!?

('A`) ま、まさか!!?

470名も無きAAのようです:2016/04/01(金) 17:33:13 ID:GnBXv.tI0
                ゞミミミffrンリ ノノノィイ彡 ィ彡彡ノノf三ミ
              ,ィ'三≧ミミソリノ彡=-―=ニ、三彡彡彡ソノノノ
 な  守  俺    _ノノミソ `ヾツ'´        V三彡彡イノノノ
             ,ィ化ミ{-‐ ''"- 、` ー- -- -`"´ ̄ヾ三彡彡
 ら  護  が    (f彡「二x,ヽ  /` >- ―-- `、   ヾ三彡'
               ヾ〈r==ヘ'、〈 f彡ミ三三ニ==、、   ヾ彡' /
 ぬ  ら          ,イ豺ーtュ、';  {!   ,.'二.,ニ=ァテ;     Xノ
               =彡イリ` ==' }    'く`三´=彡″     /; ;{
      ね         ノノ!    ノ:..._,.. 、           / ; ;,に
              ノ,.イ人   (  ヽ__ 人        _ ,.ノ ; ; ;リ
      ば       巛fリリ下、`,ニ;´,.,.,  `    ,イ ̄ , ;,} ; ,;ッ" /
               W〈(イイハヘ,;f^_ニニ、';、; ; , , / } , ; ; ;ノ''" /:,.
                 ∨ヘヽヽンヘ;,'、 ̄`ン'"⌒'; ; ; ;! ; ; シ'  /::;ノ:,
               ヾゝ':::´〈::{:ハ;,`¨´   , ; ; ;ノ'"´  /:/:::ノ
              ,. :´:::::::::::::}::}::}X; ;';'; ; , , ; ;シ'  ,..ノ:::ノ:::/:::
             /:::::/::::::::::::{::{:::| `'ー'-'z'彡-‐ ァ´:::_ノ::_ノ:::/
 
 デデデデエェエェェェエェッェツェェェェェエェエーン!!


( ^ω^) も、本部以蔵だおー!!

('A`) う、うわぁ、二回目だあーっ!!


本部以蔵 「ご明算かな……?」


 本部以蔵は一度目の登場後、煙幕を利用して二人の背後に回りこんでいたのだ。
 それが二回目の登場の真実であった。


( ^ω^) じ、地の文まであるなんて・・

('A`) この本部以蔵ならやってくれる!いっけええええええ

471名も無きAAのようです:2016/04/01(金) 17:33:53 ID:GnBXv.tI0

  、_
*(‘‘)* アァ〜ン? なにが本部以蔵じゃコラ スネを蹴るぞスネを ゲシゲシ


本部以蔵 「ヘリカル沢近。ワルいが」

 本部以蔵が刀を抜き、その切先をヘリカル沢近に向ける。
 両者の間に、強い風が吹き抜ける――

本部以蔵 「――遊んでもらうぜ」
  、_
*(‘‘)* 遊ぶの大好き


( ^ω^) な、なんてことだお・・・・

('A`) 地の文のせいで本当に戦い始めそうだぞ・・

( ^ω^) やめてお!ぼくらは誰かに傷付いてほしいわけじゃないんだお!

('A`) 本部さん!刀を納めてくれ!


< じっ


( ^ω^) !?

('A`) !?

472名も無きAAのようです:2016/04/01(金) 17:34:58 ID:GnBXv.tI0


< 地の文と云うよりは行動の羅列 ト書きだな


< しかし何故(なにゆえ)幼女やアスキーアートを・・・・・・・・・・?


本部以蔵 「なんだァ?てめェ・・・・・・・・」

   ◇本部、キレた!!



( ^ω^) この声はまさか!?

('A`) あ、あの剣豪が助けにきてくれたっていうのか・・!?

473名も無きAAのようです:2016/04/01(金) 17:36:42 ID:GnBXv.tI0
      ,..ィソリ///ミYレ/彡三三三ミミ
      ィリソリ〃〃レ'三三三三ミミミミミミュ
    /テ孑''´   ``'''  ====ミ三三ミミミ
    l//'             `ヾ川ミミミ!
    |l!'               :.}!リリ||!lミ
     |               .:.:リ川ミミ}}
     |                .;;.从川||
     l,;;iiii=z;;;,,,_  ,.r=====;;;;,..   ソソレ⌒ ;
.      | rェ;ェ._ ;   l;:.. ,ィァ ァ,._    リ    /
.     l   .;:'. ;  l;;: . `´       l!  ./  ブーン系とはさしずめ児戯!
     l    .;   ;: ;,.        ィ ノ
      l    ;'   ;:,. 、        /    小童の遊びといったところか
        l    ー- ‐ '  ;.:.      ,;'
        !  ,: ' ; :     ;      ハ        なア!
         ', .r‐ -- -一 ィ    .:.;,/ ヘ
   _,,.. - ''´ .   ‐--‐     .:,.ィ   }`'' - ,,,__
         ヘ  .::. .;:..   ,.ィ     リ
          ヽ .____,,.  '

デデデデエェエェェェエェッェツェェェェェエェエーン!!




( ^ω^) み、三島由紀夫だおー!!

('A`) う、うわぁ、本物だあーっ!!

l,;;iiii=z;;;,,,_  ,.r=====;;;;,..
| rェ;ェ._ ;   l;:.. ,ィァ ァ,._  フフ・・ そうだ、私が平岡公威あらため三島由紀夫・・

l,;;iiii=z;;;,,,_  ,.r=====;;;;,..
| rェ;ェ._ ;   l;:.. ,ィァ ァ,._  この由紀夫、AA達の悲鳴を聞いては黙ってはいられん・・・!

474名も無きAAのようです:2016/04/01(金) 17:37:22 ID:GnBXv.tI0


本部以蔵 「三島由紀夫ォォッッ!!」

l,;;iiii=z;;;,,,_  ,.r=====;;;;,..
| rェ;ェ._ ;   l;:.. ,ィァ ァ,._  フフフ・・久し振りだね本部以蔵・・・・


( ^ω^) !? 二人は知り合いなのかお!?

('A`) 二人の過去にいったい何があったんだ・・・・・


本部以蔵 「こいつはあの宮本武蔵を一瞬でなぶり殺しにした怪物だ・・」

本部以蔵 「てめえらア!! 間違っても手ぇ出すなよ!!」


(#^ω^) うおおおん!!そいつは聞けないお!!

(#'A`) 俺達だって戦えるんだ!!本部さん、一緒に戦わせてくれ!!
  、_
*(‘‘)* あたしだって!


 三島由紀夫を前に意気込む三人――

 しかし、そんな彼らを前にしても、本部以蔵の判断は変わらなかった。

475名も無きAAのようです:2016/04/01(金) 17:38:05 ID:GnBXv.tI0


 トンッ

 それは首への手刀だった。


( ^ω^) うッ!?

('A`) うッ 本部さん・・
  、_
*(‘‘)* なんでっ・・・


本部以蔵 「こいつと戦えばお前達は死ぬ
        守護るには、こうするしかねえのさ……」

 ドサァ・・

 三人は地面に倒れた。


本部以蔵 「さァ 始めようぜ・・・」

l,;;iiii=z;;;,,,_  ,.r=====;;;;,..
| rェ;ェ._ ;   l;:.. ,ィァ ァ,._  フフフ、勝ち目など初めからから無いというのに・・・

476名も無きAAのようです:2016/04/01(金) 17:38:45 ID:GnBXv.tI0

                           デデン!!





          ──こうしてブーン系AAたちの熱き争いが始まった!──



                    ──そして月日は流れ──

477名も無きAAのようです:2016/04/01(金) 17:39:25 ID:GnBXv.tI0


( ^ω^) ・・お?ここは・・・

( ^ω^) !? そうだお、本部さんと三島由紀夫はどうなったお!?

──本部さんはジャングルジムの近くで三島と戦っていたお
二人とも傷だらけだったけど三島の方が膝をついていたお


l,;;iiii=z;;;,,,_  ,.r=====;;;;,..
| rェ;ェ._ ;   l;:.. ,ィァ ァ,._  フフ、腕を上げたな・・本部よ・・・・



本部以蔵 「・・・・スウ」


本部以蔵 「三島由紀夫、敗れたりッッ!!」

    デデン!!


( ^ω^) うおおおおやったお!本部以蔵の勝ちだお!

('A`) ・・・ん? あ、ああ・・・! 本部さんが勝ってるじゃねえか!!

( ;ω;) やったおー!やったおー!!

(;A;) 本部さんが守護ってくれた・・・ブン動会は大成功だ・・・・・・!!


l,;;iiii=z;;;,,,_  ,.r=====;;;;,..
| rェ;ェ._ ;   l;:.. ,ィァ ァ,._  フフフ これで僕の役目は終わりだ ・・達者でね

本部以蔵 「え?」

478名も無きAAのようです:2016/04/01(金) 17:40:31 ID:GnBXv.tI0

l,;;iiii=z;;;,,,_  ,.r,.;;;;;;;;;;;:::::.....
| rェ;ェ._ ;   l;:.. ,;;;;;;;;;;;;::::::::::::::............. ・・・・・・
   サラララァ...

( ^ω^) !? み、三島先生!!?

('A`) 三島先生が消えていく!!?

本部以蔵 「・・・・」

( ^ω^) ・・! そうだお そういえば忘れていた・・! 三島先生は、もうこの世には・・!

('A`) そ、そうか! 指摘がなかったからうっかりしていたが・・ 先生は既に・・!

( ;ω;) おーん! 三島先生ありがとうだお! 僕達はもう爆発オチに逃げないお!

(;A;) ありがとうございました! 俺達は一生ブーン系を書きます!


;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::::::::::::.............
  サララアァァ...


( ;ω;) おーん! 三島先生ぇー!!

本部以蔵 「・・・それじゃア 次は俺の番だな・・・・」サラサララァァ・・

 本部以蔵の体が風に散っていく。

479名も無きAAのようです:2016/04/01(金) 17:41:12 ID:GnBXv.tI0


( ;ω;) そんな・・!本部さんまで居なくなったら僕らは終わりだお!

(;A;) 頼むよ・・残ってくれよ・・!


本部以蔵 「爆発オチから君達を守護れて 本当によかった・・・」サラァ・・・サララァァ・・・・・・


( ;ω;) うおーんおんおん!もう爆発オチになんて頼らないおー!

(;A;) これからはちゃんと自分でオチを作って終わらせるよ・・!


;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::::::::::::.............
  サララアァァ...


( ;ω;) おーん! 本部以蔵ぉー!!

──本部以蔵は優しい笑顔で消えていったお
本部は僕らに武士のなんたるかを教えるために少しだけこの世に戻ってきたんだお!
僕らはそれを忘れずに創作に励まなきゃダメだお!! 先生の思いを無駄にせず、これからも精一杯頑張るお!!
辛くとも一生懸命作品をつくるおー!!

480名も無きAAのようです:2016/04/01(金) 17:41:52 ID:GnBXv.tI0

   \ デデン!! /              
                                 i
       〈 ̄ヽ                        ,!'|   `
 ,、____|  |____,、              j  i! i 
〈  _________ ヽ,              ,J`:、,ィl! l! {′
 | |             | |               ,j`  Yl!|:  | |'i,
 ヽ'  〈^ー―――^ 〉   |/       ’ λ' ,j、l! / 、     ., ,il{ ,゙!j!;|   :
    ,、二二二二二_、            ゙ハ! ;. ゙:、     j|   '/'}′ ,
   〈__  _  __〉              じ:、 i,'  ゙:、 ,,.,   ′彳レ/
      |  |  |  |             丶、v{ ヒ!   i!||il.   , 八 Z
     / /  |  |    |\      __   _,ゝ、;_    ゛:|!  ゙ ,rカ  ̄
 ___/ /  |  |___| ヽ    _  ̄`ζ」'(´ ヽ  j! ゛ ,ィ彡′_.. -
 \__/   ヽ_____)       二 ニ ゙て∠rιク_;.,、_,ー-'^- =ニ_

481名も無きAAのようです:2016/04/01(金) 17:44:27 ID:GnBXv.tI0
ご静読、感謝致します。
そしてわたくしは昨今の安易な爆発オチに対して警鐘を鳴らす者であります。
書き溜めが終わらない。その事実から目を背けるため、都合のよい免罪符として爆発AAを張る。
そんな性根が諸君らの文章力を腐らせるのであります。わたくしはこれを日本男児にあるまじき精神の堕落であると考えます。

わたくしはこの件について非常に強い憤りを感じると共に、ここにファイナル板の閉鎖を宣言いたします。
非常に短い間でしたが、このような堕落が染み付いては畑をひっくり返す他にありません。
なおファイナル板の次は三島由紀夫&本部以蔵板への移住を推奨しております。
諸君らの賢明な判断に期待し、爆発オチという甘えからの脱却を心から願っております。

著者:◆c9sFVHJv2E
代表作:ブン動会撃沈!!三島由紀夫が参加者全員蹴散らして無双するようです
     厄姫様は別に不幸では無いようです
     グラップラー刃牙 刃牙 範馬刃牙 刃牙道 
     ブン動会参加作品の全て 他多数


〜〜〜〜〜


ξ゚⊿゚)ξ「っていう 夢ね」

( ^ω^)「ゆめ」

('A`)「夢なら仕方ないな。早いとこ忘れちまおうぜ」

ξ゚⊿゚)ξ「でもねえ もうひとつ夢を見たのよねえ」

(^ω^) !?

('A`) !?


 ポワワン

━━━━━━━━━━━━━

━━━━━━━━━━━

━━━━━━━━

━━━━━

482名も無きAAのようです:2016/04/01(金) 17:46:04 ID:GnBXv.tI0


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


 渋澤は行きずりの茶屋前で足を止めると、和菓子の誘惑に負けて腰掛けに座った。
 彼が目先の森を眺めつつ息を整えていると、まもなく暖簾をくぐって一人の女性が顔を見せた。

从 ゚∀从「そこの坂、凄かったでしょ」

 確かに彼が上ってきた坂道は斜度30%はあろう絶望的坂道。
 そんな矢先に丁度よく茶屋を構えるという策略は、見事渋澤の足を止めさせていた。
  _、_
(;,_ノ` ) (なるほど。あの坂の後じゃあ誰だって茶屋で休む……)


 渋澤は適当に茶と団子を頼み、それを頬張りながら道先の事を考えた。
 目的の場所は近い。ちゃんと休めるのはこの茶屋が最後だが、渋澤の頭に休むという考えは無かった。

 渋澤の目的は、この山奥の寺院に現れるという“千年僧”に会う事だった。
 千年僧はその名の通り千年を生きた者として知られ、一部では天狗や風神とも比喩された人物だ。
 しかし千年僧の行方は誰も知らず、既に人々は千年僧を 『もうこれ妖怪じゃん』 と言って妖怪扱いしていた。

.

483名も無きAAのようです:2016/04/01(金) 17:46:08 ID:wzhlr78c0
夢見すぎだろ

484名も無きAAのようです:2016/04/01(金) 17:47:03 ID:GnBXv.tI0


从 ゚∀从「アンタも寺院に行くの?」
 _、_
( ,_ノ` )「その通りだが……俺以外にも千年僧目当ての奴が?」

从 ゚∀从「そうそう」

 千年“僧”と“そう”を掛けた高次元ギャグだったが渋澤は無視して話を進めた。

 _、_
( ,_ノ` )「そいつら、結局どうだった?」

从 ゚∀从「なんも居ねー。うわー。無駄足だったーうわー」

从 ゚∀从「みたいな事言いながら、み〜んなトボトボ帰ってくよ」

 _、_
( ,_ノ` )「そりゃあ、ご愁傷様だな……」

从 ゚∀从「っていうか居ると思う方が変じゃない? だって、千年僧って妖怪じゃん」


ξ‐⊿‐)ξ「それが、そうでもないんだよなぁ……」

 千年“僧”と“そう”を掛けているらしいがもうどうでもいい。

 ふと会話に割り込んできたのは、桃色の和服を着た金髪の少女だった。
 少女は何食わぬ顔で渋澤の隣りに座っており、いつの間にか団子を平らげ、茶を飲んで一服していた。

.

485名も無きAAのようです:2016/04/01(金) 17:47:43 ID:GnBXv.tI0



从;゚∀从「お、お客さんいつの間に……?」

ξ゚⊿゚)ξ「すごく美味しかった。はいこれお勘定」


ξ゚⊿゚)ξ「さぁ行くわよ渋澤」
 _、_
( ,_ノ` )「……あいよ」


从;゚∀从「ま、まいどー……?」


.

486名も無きAAのようです:2016/04/01(金) 17:48:44 ID:GnBXv.tI0


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


           男、千敵を切り裂き、屍の道を歩みゆく。

              孤高の人斬り、名を渋澤と……


           【 剣豪渋澤・銹錆刀と千年僧のようです 】


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


.

487名も無きAAのようです:2016/04/01(金) 17:49:24 ID:GnBXv.tI0


 山道に入ると、すぐに金髪の少女が口を開いた。

ξ゚⊿゚)ξ「千年僧は絶対に居るからな」

 少女の名はツンといい、ぶっちゃけ忍者だった。
 詳しい事はよく分からないが、とにかく忍者だった。納得出来ない奴は前に出ろ殺すぞ。

 _、_
( ,_ノ` )「居なけりゃ次の場所に行く、居ればコイツの事を聞くだけだ……」

 ツンと並んで歩きながら、渋澤は腰の刀に手を添える。

 渋沢の腰には二本の刀があった。
 片方はしっかり手入れされた刀。もう片方は、鞘すら色褪せるほど古ぼけた刀だった。
 そして彼が手を添えたのは古ぼけた刀で、彼が千年僧を目的とする理由はこの刀にあった。


ξ゚⊿゚)ξ「……後ろ、来てるぞ」
 _、_
( ,_ノ` )「あいよ」

 ツンが言うまでもなく、渋澤は背後に忍び寄る気配を察していた。


 _、_
( ,_ノ` )「てめえは退いてな」

 渋澤が言うまでもなく、ツンは既に姿を消していた。

488名も無きAAのようです:2016/04/01(金) 17:50:09 ID:GnBXv.tI0



 渋澤は歩調を乱さず歩き続ける。
 彼はその最中に周囲の音を聞き分け、追手の数を推測した。

 敵数、およそ三人。
 その三人が立てる極僅かな音は散り散りで、後方と左方の森に隠れているようだった。

 _、_
( ,_ノ` )「……帰った方が身のためだろうに……」

 突風が森を駆け抜ける。
 瞬間、渋澤は刀を抜いて身を翻した。


    
∠ ̄\
  |/゚U゚| 「覚悟ッッ!!」

 身を翻すと、その視界に二人の男が飛び込んできた。
 忍装束を纏う彼らは忍者であり、その手には武器としてのクナイを構えている。
 彼らは真っ直ぐな戦意を渋澤に向けていた。

 話す間も無く、忍者の一人が渋澤に切りかかった。
 渋澤はそれを後退して避けると、迷いなく忍者の顔に拳を打ち込んだ。

 この一撃で忍者は狼狽し、一瞬の隙を露にした。
 渋澤はその隙を見逃さず、刀を振って忍者の胴に刃を走らせた。

.

489名も無きAAのようです:2016/04/01(金) 17:53:52 ID:GnBXv.tI0


〜〜〜〜〜〜〜〜



ξ゚⊿゚)ξ「っていう ゆめ」

(^ω^)「ゆめ」

(;'A`)「おめえどんだけ夢見る少女なんだよ」

( ^ω^)「でも銹錆刀っていうのはカッコイイお!
      モンハン二次創作時代の片鱗を感じるお!」

 ブーンの知識量が「1」上がった。

ξ*゚⊿゚)ξ「へへっ」

(;'A`)「・・・・・そういや俺も変な夢を見たな」

(^ω^)


 ポワワン

━━━━━━━━━━━━━

━━━━━━━━━━━

━━━━━━━━

━━━━━

490名も無きAAのようです:2016/04/01(金) 17:54:45 ID:GnBXv.tI0

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


 巍晶山は人里からちょっと離れたところにある普通の山。
 この山のてっぺんにはものすごい大きな水晶があり、村人達は毎年その水晶の前で巍晶祭というお祭りを催していた。
 しかし今年の巍晶祭、その前日に祭りの象徴となる巨大水晶がどこかに消えてしまった。

 それについて村人達から相談を受けた巫女ツンは、風邪だったので友達のブーンに異変解決を押し付けた。
 ブーンは頑張ることにした。やれいけ内藤ホライゾン、巨大水晶を取り返すのだ!

             「頑張るお!」
         /⌒ヽ 
  ⊂二二二( ^ω^)二⊃
        |    /       ブーン
         ( ヽノ
         ノ>ノ 
     三  レレ

491名も無きAAのようです:2016/04/01(金) 17:55:31 ID:GnBXv.tI0



ξ;゚⊿゚)ξ「ゲホゲホ、あーつら……」

 ツンデレ神社の神主兼巫女の少女・ツン。
 彼女は 畳の上 に大の字で寝転がり、数日前から続く高熱と戦っていた。

ξ;゚⊿゚)ξ「いやだぁー……動きたくないー……働きたくないー……」ゴロン

ξ;゚⊿゚)ξ「クソォー……なんでこんな時に限って熱なんかぁー……」ゴロンゴロン


             「ツーーーン!!」
         /⌒ヽ 
  ⊂二二二( ^ω^)二⊃
        |    /       ブーン
         ( ヽノ
         ノ>ノ 
     三  レレ

 その声と共に庭先に現れたのは内藤ホライゾン。
 ツンとは色々あって友達である。彼は時折ツンデレ神社に遊びに来るのだった。

.

492名も無きAAのようです:2016/04/01(金) 17:56:48 ID:GnBXv.tI0


( ^ω^)「ツン遊ぶお!」

ξ;゚⊿゚)ξ「いや、見てのとおり風邪なんだけど……」

(# ^ω^)「いいから遊ぶお! おんぶしてあげるから走ろうお!」

ξ;゚⊿゚)ξ「イヤよ。あんた絶対転ぶし」

(# ^ω^)「僕が転んでもツンだけは守るお! キュン・・・」

ξ;゚⊿゚)ξ「勝手にキュンとさせないで。分かった、分かったから……」

( ^ω^)「おっ! 遊んでくれるのかお!?」

ξ;´⊿`)ξ「お仕事片付けたらねー。
       なんか山の水晶が消えたとかで探さなきゃいけないのよ」

( ^ω^)「うはwwそんなの楽勝すぐるwwww」

ξ;゚⊿゚)ξ「あ、なら代わりにやってきてくれない?
       その間に風邪治しとくから」

⊂二二二( ^ω^)二⊃「お任せあれだお! 早速凸ってくるお!」ブーーン

ξ;´⊿`)ξ「いってらー……」


ξ゚⊿゚)ξ


ξ;゚⊿゚)ξ(……今の内にデレの家に逃げ込もっと)

.

493名も無きAAのようです:2016/04/01(金) 17:57:40 ID:GnBXv.tI0
┌───────────┐
│   ブーン加速中。。。。 .│
└───────────┘

       /⌒ヽ
     ⊂( ^ω^)⊃
        (  、ノ  ブン
       ノ> ノ
       レレ

494名も無きAAのようです:2016/04/01(金) 17:58:20 ID:GnBXv.tI0


【Stage 1:ツンデレ神社のお友達】

【BGM:オリエンタルダークフライト】
https://www.youtube.com/watch?v=nG3HiNCzwgM&index


.

495名も無きAAのようです:2016/04/01(金) 17:59:00 ID:GnBXv.tI0


( ^ω^)「とりあえず村に行って情報収集するお!」


⊂二二二( ^ω^)二⊃「さっさとこの山を降りるお!」 ブーーーン


('A`)「おっす」ヌルッ

( ^ω^)「おっドクオ! なんか用かお?」

('A`)「いや、ツンのとこ行こうとしたらお前が居たからよ。
    暇だし話しかけてみた。お前こそなに急いでんだ?」

( ^ω^)「向こうの巍晶山に行くんだお! 水晶が無くなって大変らしいお!」

(;'A`)「あのデカブツ水晶が!? そりゃやべーな・・・」

(^ω^)「ドクオは何か知ってるかお?」

('A`)「初耳だしなんにも知らん。けど知ってそうな奴なら心当たりは」


⊂二二二(# ^ω^)二⊃「それをさっさと吐けお! バトル!」ブーーーーン!!

(;'A`)「は!? いや普通に教えるんだが!?」

496名も無きAAのようです:2016/04/01(金) 18:01:39 ID:GnBXv.tI0


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



('A`)「という」

(^ω^)「ゆめ」

ξ゚⊿゚)ξ「ああっ もうひとつあったわ」

(^ω^)「もはや敗戦処理だお」


 ポワワン

━━━━━━━━━━━━━

━━━━━━━━━━━

━━━━━━━━

━━━━━

497名も無きAAのようです:2016/04/01(金) 18:03:07 ID:GnBXv.tI0

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


その1 「魔法少女の日」


 夕暮れ時、下校時間、夕飯前のちょっと小腹が空いちゃう時間。
 陸上部の先輩方はとっくに家に帰っちゃって、いま、私は一人で校庭を走っている。
 寂しいとかは全然ない! そもそも私は足が遅いから、それをなんとかしたくて陸上部に入ったのだ。
 なのでこうしてちゃんと努力できる今の生活、私は気に入っているんだ。

ミセ;*゚ー゚)リ「ファイッ! おー! ファイ!」

ミセ;*゚゛ー゚)リ「んっ! 転ぶ!」 ツルッ

 ・・・結果が伴うと、もっと幸せなんだけどね!


ノハ;゚⊿゚)「……おい、転ぶ前に転ぶ宣言するのは冗談だよな?」

ミセ;*゚ー゚)リ「あ、ヒートちゃん……。ごめん、半分マジ」

 すっ転んだ私を引っ張りあげてくれたのは友達の素直ヒートちゃん。
 部活にはなにも所属してないけど、運動神経は私の何倍もある。
 宝の持ち腐れだ! しかもおっぱいまでデカイ! 理不尽だ!

ノパ⊿゚)「なあよミセリ。アタシが言えた事じゃねーけどさ、人には向き不向きってのがあるんだ」

ミセ;*゚ー゚)リ「えと、どういう意味?」

ノパ⊿゚)「適材適所って言葉がある。後で調べて自分に当てはめてみな」

ミセ;*゚ー゚)リ「……ぐぬぬ……」

ミセ;*゚Д゚)リ「クソー! 才色兼備! 巨乳! 処ッ」

ノハ#゚⊿゚)「――口は災いのもとッ!!」ヒュッ

 処女と言いかけると、ヒートちゃんはすぐさま私の頭を思いきり叩いた。
 うるせー全部本当の事だもんバーーーカ!! という反抗的な視線を送ると、もう一発叩かれた。

498名も無きAAのようです:2016/04/01(金) 18:03:58 ID:GnBXv.tI0

ミセ;*´ー`)リ「痛いよ〜……辛いよ〜……」

ノパ⊿゚)「因果応報。それに人目が無いからって言っていいこと悪いことがある。
     アタシに愛想つかされていいなら、いくらでも喋ってていいがな」

ミセ;*´ー`)リ「チクショー……弾圧だぁー……」

ノパ⊿゚)「とにかく今日は帰ろうぜ。
     日が落ちたら危ねえって、こないだから言われてんだろ?」

ミセ;*゚ー゚)リ「はあい。分かりましたあ」

 間延びした返事をすると、ヒートちゃんはやれやれと呟いて踵を返した。

 ふと空を見上げる。そろそろ太陽が沈みきり、夜が来る。
 今日は四月末。明日は五月。どこぞの国ではワルプルギスの夜なんて呼ばれるこの夜。

ノパ⊿゚)「お〜い。さっさと部室戻ろうぜ〜」

ミセ*゚ー゚)リ「あ、ごめん。すぐいくー」

 私達はそんな夜の道を往く。
 ちょっぴり不安。だけどヒートちゃんが居るし、大丈夫。

 半年前からこの町には危ない噂が広まってるけど、それも噂だけに決まってる。
 大丈夫、大丈夫、大丈夫……。どんな言葉も三回唱えれば魔法になるって、お母さんが教えてくれた。
 私は大丈夫。未来に不安なんかない、大丈夫……。


ミセ;*゚ー゚)リ(っと危ない! 五回以上は呪いになっちゃうんだった!)

ミセ;*゚ー゚)リ(あぶねぇ〜)


ノパ⊿゚)「おいミセリー! 肩貸すかー?」

ミセ;*゚ー゚)リ「はいはい! だいじょぶだから! すぐいくってば〜〜!!」


.

499名も無きAAのようです:2016/04/01(金) 18:04:38 ID:GnBXv.tI0


 ――学校を出てテクテク歩く私達。


ミセ*゚ー゚)リ

ノパ⊿゚)

 私とヒートちゃん、実はあんまり喋らない。
 友達ではあるけど、あくまで他人。そういう線引きがお互い心地良い。
 きっと人との距離感の取り方が似ているんだと思う。だから終始無言でも、私達は友達で居られる。

ノパ⊿゚)「コロッケ食べたい」

ミセ*゚ー゚)リ「分かる」

 一言交わしてまた五分の沈黙。テクテク。
 そんな感じの帰路は、現実の過酷さを忘れさせてくれる。
 頑張っても頑張っても頑張っても、どれだけ頑張っても届かない場所がある事を、忘れさせてくれる。


ノパ⊿゚)「……なあ、進路なんだけどさ」

ミセ*゚ー゚)リ「……」

ノパ⊿゚)「……ああ、やっぱ県外行くわ。この町は少し、居心地が悪い」

 赤みがかった茶髪をかき上げて、ヒートちゃんはぽつんと言った。
 彼女は、自分が思いのままに羽を伸ばせる場所に行くと決めたようだった。
 うん、正しい。でも思わず、足が止まってしまった。

500名も無きAAのようです:2016/04/01(金) 18:05:30 ID:GnBXv.tI0


ミセ*゚ー゚)リ「……そっか。残念」

ノパ⊿゚)「……お前はどうすんだよ。先生みてーな聞き方だけどさ」

 私が立ち止まるとヒートちゃんは振り返ってくれた。けれど、彼女は決して足を止めなかった。
 うん、正しい。自覚こそしてないだろうけど、彼女はこういう時の同情が意味を持たないことを知っているんだな。

 私は歩き出し、ヒートちゃんの隣に戻る。

ミセ*゚ー゚)リ「多分、普通のとこ。推薦貰えそうだし、それで楽しようかなって」

ノパ⊿゚)「……そか。なんか安心した、けど……やっぱ寂しいな」

ミセ*゚ー゚)リ「またどっかで会うでしょ。同窓会とか、色々」

ノパ⊿゚)「……それもそうだな。ま、そん時はよろしく。多分ぼっちだからよ」

ミセ*゚ー゚)リ「や〜い、コミュ障〜」

ノハ;゚⊿゚)「くっそお〜〜言い返せねえ〜〜〜」

 そんで今度は十分くらい沈黙。それで今日の会話は終わり。
 ヒートちゃんと別々の道を歩き始め、私は一人になった。

 ・・・こういう無駄な比喩いる? やっぱメンヘラ感が出るからナシで


.

501名も無きAAのようです:2016/04/01(金) 18:06:55 ID:GnBXv.tI0


ミセ*゚ー゚)リ「……もう走ろう! よっしゃ!」タタタタッ

 って事で走り始めた!! 私は青春らしさの過剰演出に打って出た!!
 イヤッフーーーヤッターーーーー青春だーーーーーうわーーーーーーーー

ミセ*゚Д゚)リ「ホギャーーーーーーーーーーーーーー!!!」ダダダダダダダダダ!!!!!!

 ・・・って感じ。こんな自分だ。大好きハッピーリフレイン。
 うん、思いついただけ。走るのサイッコーーー現実死ねーー!!

 ・・・そんな感じ。
 退屈で、嫌味ったらしくて、ほんとう、私なんかにゃどうしようもない現実だ……。

502名も無きAAのようです:2016/04/01(金) 18:07:53 ID:GnBXv.tI0



  *   *   *   *   *



「――『ヴヴォォォォォォォオオオオッッ!!』」

 街から遠く離れた山、鬱蒼とした森の中。そこで人外の絶叫が弾けた。
 耳を劈くその声――音声は、もしかしたら街の方まで届いたかもしれない。

 鉄の体に電子の心。森の木々にも劣らぬ巨躯。
 四足歩行、長く太い鼻、どでかい手足に


どかーん!
(⌒⌒⌒)
 ||

/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\   「『パオーン!!』」
| ・ U      |
| |ι        |つ
U||  ̄ ̄ ||
   ̄      ̄


 とくれば、これの正体など語るにも及ばないほど明白。
 いま少女の目の前で雄々しく暴れ狂う(下ネタではない)それは、まさしく『象のロボット』と言う他にない代物であった。

.

503名も無きAAのようです:2016/04/01(金) 18:08:46 ID:GnBXv.tI0

「『――――ヴァオオオオオオ!!』」

 象のロボットが前足をもたげ、勢いをつけて走り出す。
 一歩一歩が地面を揺らす強烈な突進は、一人の少女に向かって更に加速していく。

ξ;゚⊿゚)ξ「チッ、通常魔法じゃ火力不足か……!」

 対するはピンクでフリフリフワフワな魔法少女っぽい魔法少女。
 魔法少女!? ボブは悩んだ。ボブって誰だ!? マイクは困った。


ξ;゚⊿゚)ξ「しゃーない! 全力火炎魔法で消し飛ばすッ!」 ジャキッ!

 少女は魔法のステッキっぽい魔法のステッキを前に構え、すう、と静かに息を整える。
 途端、少女の脳内になんだか凄い文字列が羅列され、それっぽいアレが、凄い感じでアレだ――ッ!


ξ# ⊿ )ξ「火炎魔法全種起動!!」

ξ# ⊿゚)ξ「まず一発! 全力ファイア!」

 木々を薙ぎ倒して迫り来る象のロボット。
 それを迎撃せんと繰り出されたのは、3メートル超えの特大火球!

ξ#゚⊿゚)ξ「やっちまえ! 象の丸焼きだ!」ブンッ

 少女が殺意を込めて魔法のステッキを振るう。
 それと同時に火球が飛び出し、象のロボットと真正面からぶつかり合った!


どかーん!
(⌒⌒⌒)
 ||  
       ドタドタドタ
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\   とてもあつい!!
| ・ U      |   三三
| |ι        |つ      三三三
U||  ̄ ̄ || 三三  疾走感≡≡≡
   ̄      ̄   ドタドタ

 だがッ! 象のロボットは止まらないッ!!
 火炎を突き抜け跳ね除けて、なおも少女に向かってくるッ!!

.

504名も無きAAのようです:2016/04/01(金) 18:09:26 ID:GnBXv.tI0


ξ#゚⊿゚)ξ「だったら次! 全力フレイム!!」
   ⊃―☆
       
 うわあ!火炎魔法だ!しかも凄い方の火炎魔法だ!
 ツンは後方に三度跳躍。十分な距離をとり、象に再び照準を合わせる。

ξ;゚⊿゚)ξ(これで駄目ならもう奥の手しかない!
       森ごと焼ききるつもりの火炎魔法! 頼むから効いて――!)バンッ

 少女の手の平が地面を叩く。
 瞬間その場所に爆発が起こり、巨大な爆炎が中空に溢れ返った。
 そして、爆炎は象ロボットの視界を一瞬で真っ赤に染め上げた。

「『――ッ!?』」

 唐突に現れた爆炎に狼狽した象ロボットは思わず足を止めて数歩引き下がった。
 それも束の間、爆炎はすぐさま象ロボットを取り囲むように変形し、その退路を遮断する。


ξ# ⊿ )ξ「全力ッ……!」

 少女の声は頭上。
 象ロボットは咄嗟に空を見上げ、ステッキを振りかぶる少女を捉えた。
 しかし既に二手遅かった。紅蓮を纏う魔法少女は、上位火炎魔法の発動を宣言する。

ξ#゚⊿゚)ξ「――バーンフレイムッッッ!!!!!!!」

505名も無きAAのようです:2016/04/01(金) 18:10:06 ID:GnBXv.tI0
    ( モクモク
   )  )
  ( ::(     ) ::)
   ) ::)  (:: .(
   //    )::) プスプス
  v      l/
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\   やられたぞう
| × U      |
| |ι        |つ
U||  ̄ ̄ ||
   ̄      ̄


    \      ☆
           |     ☆
        (⌒ ⌒ヽ   /
  \  (´⌒  ⌒  ⌒ヾ   /
      ('⌒ ; ⌒   ::⌒  )
    (´     )     ::: ) /
☆─ (´⌒;:    ::⌒`) :;  )
     (⌒::   ::     ::⌒ )
   / (    ゝ  ヾ 丶  ソ ─

  ドッカーーーーーーーン!!!!!!


ξ゚⊿゚)ξ「やったわ」

  決着ゥゥ――――ツ!!!!


.

506名も無きAAのようです:2016/04/01(金) 18:10:58 ID:GnBXv.tI0


 ――否。安息する間もなく、少女は次の気配を察知していた。
 燃え盛る象ロボットの残骸を背に、少女は周囲の森に目を見張った。


ξ; ⊿ )ξ(…………)


ξ; ⊿゚)ξ(次の敵、もう来たのね……)

 数は三、いや四……そう数えている間に、敵はどんどん数を増やしていく。

 厄介極まりない、と少女は固唾を飲む。
 闇に紛れてはっきりとは目視出来なかったが、敵は象ロボットのような大きさでない。

 かわりに小さく、そして疾走(はや)い。
 まるで暗殺者のように少女を取り囲む次なる敵のロボットは――

.

507名も無きAAのようです:2016/04/01(金) 18:11:38 ID:GnBXv.tI0

       昆虫界のハヤブサ――――ギンヤンマッッッッッ!!
      
       ,r‐- 、                   !  |
       ',  . :.:`ヽ、                   |  i
        \  ::.::.:.:丶、           __/| く|
         \  .:::. :.::`ヽ、        rヘ土,.)、! .ト、
           \ . ::.::::.:..::`丶、    ! /´  )-+'
           /´ `丶.,_  :.: .:::.:`ヽ、 Y´>-=チl  l
           (   :.::. ::.`丶、 :::.: :.:::`<=(__,.ノl.}ト、_レ'′
            ヽ、 :::::.::..::..::.`:.ー-..、ヨ -―--!|_ |
             \ :::. :.: :: :. :::..:::..:式rト、:::.:. :.:`丶、
              ヽ、  ..::.. :.::.:::. {(ー-}::`ヽ、:::.: .::.:` ー- 、_
                `丶、 ::.:::.:::::)L_,' ..:::.:::`ヽ、 ::. :.:.::.:::.:.::`..:ー-.、
                   `ー一'´ ,'-l! .::.:.:.:.::.:::丶、  ::.:: .:.::::..::..:.:.:::`ヽ、
                       /、V.'、  ::.::::.:::: .::`丶、  ::::.:::: :.:. :.:::. .:ヽ
                          /ー/  ヾ、   :::. :.:.::.::::..:丶、 ___ , . 、 -‐'
                      /`7     lヽ、  ::.:: :.:::.::..:.:::.:`ヽ、
                    /ー/     |  |`丶、  ::::. :.::.::::.:::::ヽ、
                    /`7     i  l   ` 丶、    :::..::.:.::\
                     /ー/       l  !       ` 丶 、_  ::::.:.ヽ
                     /`フ       i  l            `ー‐'′
                   レ′       |  |

≪出てこないと思ったら出てきてしまい、使わざるをえなくなったギンヤンマのAA≫

508名も無きAAのようです:2016/04/01(金) 18:12:49 ID:GnBXv.tI0


ξ; ⊿゚)ξ「――ッ!」バッ!

 その時、少女は咄嗟に腕を引いた。
 ほとんど無意識の、直感的な行動だった。


ξ゚⊿゚)ξ「やられた……けど残念。相性が悪かったわね」

 自分の腕を一瞥し、少女は嘆息を零した。
 腕に刻まれた一撃――本来それは、腕一本を丸ごと切り落とす筈の攻撃であった。
 しかし、それは少女の薄皮をほんのちょっぴり裂いた程度の傷にしかならなかった。


ξ゚⊿゚)ξ「それに、さっき象ほど装甲が厚くないならッ」

 少女は腰を落として両腕を眼前で交差させ、次の魔法を体内に展開する。
 同時に始まるバチバチという炸裂音。起動された魔法は、身体強化の電撃魔法――ッ!

ξ# ⊿゚)ξ「こいつで一掃できる!!」

 逆立った髪の毛を翻し、少女は交差させた腕を一気に振り払った。
 それはスタートダッシュの合図。その時既に、少女の姿は電撃の残像を残して消滅していた。

.

509名も無きAAのようです:2016/04/01(金) 18:13:29 ID:GnBXv.tI0


 ――森の中に小さな爆発がひとつ、ふたつ。
 小さな爆発は連鎖するように次々と発生し、次第に一回一回の間を狭めていく。

                     _
  (疾走感)        ,.::'´:::::::;!_____
               _/:::::::::::::/   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
             _,.::'´::::::::::::::/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
         _,..::'´::::::::::::_;::- '_____
    r::v'::::-=ニ二´.....______
    `7ハ>ヾ´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄´

     ≪とても速いトンボ≫


 森の中を飛び交うギンヤンマ達は、もはや少女にとって動く的でしかなかった。
 一匹一匹が電撃に追走され、追いつかれ、一瞬の閃光と共に焼け焦げて地に落ちる。
 それが繰り返されて早くも二十。最後の一匹も既に少女の指につままれ、電撃によって燃えカスに変えられていた。

ξ゚⊿゚)ξ「私以外の魔法少女だったら、これも有効だったかもね」ポイッ

 電撃魔法を解き、ストンと肩を落とす少女。
 だが、これだけやってもまだ、少女の周囲には無数の敵が潜んでいた。


ξ;゚⊿゚)ξ「……いいわよ、何体でも来いっての……」

 暗がりに現れる機械的な赤い光の数々。
 少女は魔法のステッキを携え、それが動き出すのを待ち構えた。

.

510名も無きAAのようです:2016/04/01(金) 18:18:03 ID:GnBXv.tI0


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


( ^ω^)「ツンは魔法少女になりたいのかお?」

ξ゚⊿゚)ξ「え、なんで」

('A`)「いや夢見てるじゃん。魔法少女もの、二回も」

ξ;゚⊿゚)ξ「うーん、そうなのかなあ……」

 ツンは状態異常 『魔法少女?』 にかかった。

ξ゚⊿゚)ξ「そうかもしれない! 今度やってみる!」


 キーンコーンカーンコーン

('A`)「お、授業が始まるぜ」

( ^ω^)「一限目は国語だお! ツンには必要な分野だお!」

ξ#゚⊿゚)ξ「ちょっと! それどういうこと!?」

(^ω^)「ツンは賢いって事だお」

ξ゚⊿゚)ξ

ξ゚⊿゚)ξ「なあんだ。さっ、授業の時間よ」


(^ω^)

('A`)

511名も無きAAのようです:2016/04/01(金) 18:24:55 ID:GnBXv.tI0
   ,、,,..._   ハヤシライスを食べてきます
  ノ ・ ヽ  次からツンちゃんの方を書きます
         紅白は本当に逃亡です(エイプリルフール) 赤組がんばれ!

512名も無きAAのようです:2016/04/01(金) 19:08:06 ID:WM3cbDNA0
ヘリカルの眉毛あるAAとか
>(# ^ω^)「僕が転んでもツンだけは守るお! キュン・・・」
の下りとか所々笑える
待ってるよ

513名も無きAAのようです:2016/04/01(金) 20:55:34 ID:wzhlr78c0
ハヤシライスくれ

514名も無きAAのようです:2016/04/02(土) 02:27:48 ID:6a6OFfI.0
ハヤシライス食べたい

515名も無きAAのようです:2016/04/02(土) 02:39:16 ID:ry9B0ApY0
  ,、,,..._   ハヤシライスを食べながら寝てました
 ノ ・ ヽ  寝ます 起きたら頑張ります

516名も無きAAのようです:2016/04/02(土) 02:52:23 ID:4z168sh60
設定も砕けた地の文もドストライクでどれも面白そうなんじゃー!
ゆっくり休めよ

517 ◆gFPbblEHlQ:2016/04/02(土) 13:18:43 ID:ry9B0ApY0
ごめんなさい予定入っちゃいました!!
全然書けてないね!食って寝てるだけなのがバレてしまった!!
この血迷いは日を改めます!!没ネタ披露だけで終わってごめんなさい!!
今から紅白頑張ります!!!!!!心を入れ替えます!!逃げませすん!!

518名も無きAAのようです:2016/04/06(水) 23:03:33 ID:0rHfD2LI0
逃げたら泣く

519 ◆gFPbblEHlQ:2016/04/17(日) 06:55:26 ID:voff0Dl60

【interlude:3】


 ――――血潮は正義の名の下に。

 振るう剣はとうに錆び、この身でさえも地に崩れ―――



ξ´⊿`)ξ グコー グコーー


 ――また寝ている―――――



ξ゚⊿゚)ξ パチッ

    あっ――続きが言えそう――――


ξ゚⊿゚)ξ

ξ´⊿`)ξ


ξ´⊿`)ξ ングォーー


 んもおぉぉ―――――


【interlude:out】

520名も無きAAのようです:2016/04/17(日) 06:56:09 ID:voff0Dl60

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 前回のあらすじ!

 ツンちゃん起床! 素直四天王登場! ブーンパパ登場!即死!

 素直キュートVS歯車王! ヤキニク! スシ! ヤッター!

 勇者軍のアジト発覚!? どうなる!? 分からない・・・・

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

521名も無きAAのようです:2016/04/17(日) 06:57:00 ID:voff0Dl60


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


 〜学校〜


( ´∀`)「じゃあ先生は出張だから」


( ´∀`)ゞ「あと自習ッ」 ガラガラッ



┗(^ω^)┛「やったお!」

('A`)「暇になったなあ」

 きわめて簡潔な自習宣言。教室はあっという間にざわめきで溢れ返った。


      カキカキ
( ^ω^)φ「スゴロクでもやるお! ちょっと待ってね、今から作るお……」

( 'A`)「サイコロは鉛筆でいっか。よし、俺からな」 コロコロ


ξ゚⊿゚)ξ「……」


('A`)「ほれほれ3が出たぞ。はやくスゴロク書けよ」

(; ^ω^)「ひどいお! まだ完成してないのに始めないでほしいお!」

( '∀`)「次はなにが出るかなァ〜〜?」 コロコロコロ

(; ^ω^)φ「助けておーーーーー!!」 キュッキュッキュッキュ!!

.

522名も無きAAのようです:2016/04/17(日) 06:58:18 ID:voff0Dl60


ξ-⊿-)ξ「……ねえ、二人とも」



('A`)「6が出たぞ。書けよ」

(^ω^)「はい」カキカキ トンッ


【ドクオ、出家前に戻る】


('A`)「!?」

(^ω^)「これは今から出家スゴロクだお」

('A`)

(^ω^)「徳を積んで解脱に至るお」

('A`)


ξ-⊿-)ξ「……今は敵の本拠地が分かって、ハインさん達が作戦を練っているって時なの」

ξ゚⊿゚)ξ「遊ぶのはいいけど、あんまり気が抜けてるのは関心しないわね」


ヘ( ^ω^)ノ 「よし! 大体書けたしブーンもやるお!」 コロコロ


【ツン、解脱】


( ´ω`)「……ゴールだお……」

('A`)「世俗から解き放たれたな」

.

523名も無きAAのようです:2016/04/17(日) 06:59:02 ID:voff0Dl60


 現状をまとめるとこうだ。
 脱走してきたブーンパパのおかげで敵の本拠地が判明。
 ハインさんは先んじて魔王軍にそれを伝え、今はお父さん(魔王ロマネスク)と一緒に作戦会議中。

 で、現状とりあえずの決定事項が以下のとおり。
 遅くとも二週間後には襲撃をかける。
 そしてそのメンバーは少数精鋭。魔界からも何人か呼び寄せるらしい。

 そんな感じ。なんて分かりやすいんだ!


ξ゚⊿゚)ξ「……」

( ^ω^)「……意気込むのも分かるお!
      でもツンはバカだから考えたってしょうがないお! 元気出すお!」

('A`)「そうだそうだ。モンハンやろうぜ」

ξ゚⊿゚)ξ


ξ-⊿-)ξ「……ごめんなさい。あんまり、今はそういう気分じゃないの。
       この戦いが終わったら、またいっぱい遊びましょう……」

 私は席を立ち、髪をファサーとしながら教室を出て行った。
 キマった! なんて理知的な去り方なんだ・・・

 テクテク・・・・

.

524名も無きAAのようです:2016/04/17(日) 06:59:49 ID:voff0Dl60


( ^ω^)


('A`)




( ^ω^)「……ツンはなんで頭かいてたお?」

('A`)「風呂に入ってないから痒かったんだろ。察してやれ、デリカシーだ」


(^ω^)


<(^ω^)>「オーマイガッ! デリカシーショック!」


('A`)



('A`)「これで一発ギャグ作れそうだな。考えるか」

(^ω^)「いいNE」

525名も無きAAのようです:2016/04/17(日) 07:01:05 ID:voff0Dl60


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


 〜ツンちゃんハウス〜


 ツンちゃんハウスのリビング。
 お昼休みのウキウキ番組を垂れ流しつつ、ハインとロマネスクは敵地襲撃作戦を練っている。

 作戦会議開始が始まって早くも一時間。
 参加メンバーの絞り込みも進み、ようやくうんたらかんたら(地の文が思いつきませんでした。ごめんなさい)


从 ゚∀从「――俺とアンタは確定。で、ミセリと貞子とワカッテマスは第一候補。
      魔界の四天王とツンちゃん、ブーンは次点と……」

 ハインはメモ用紙に羅列した名前を見直し、ロマネスクに言った。

从 ゚∀从「急いで集められるのはこんくらいか? ちぃと不安だな」

526名も無きAAのようです:2016/04/17(日) 07:01:45 ID:voff0Dl60


( ФωФ)「……そうか? 最初から言っているが、我輩だけでも十分なのだぞ」

从;゚∀从「いや、勇者軍の本拠地がどんな規模か分からねえだろ。
      そりゃあ魔王軍に比べれば小規模だろうが、あんた一人じゃ敵に囲まれて終わるぞ」

( ФωФ)「ムッ」

从 ゚∀从「考えてもみろ。少なくとも四天王クラスの敵が九人、あんた無事で済むのか?」

( ФωФ)


( ФωФ)┛「やれる! 任せておけ!」

从 ゚∀从




从;゚∀从(……魔王軍は参謀を置くべきだ。こいつバカだ!)



☆まめちしき☆

(^ω^)「ツンのパパもバカだお!」

527名も無きAAのようです:2016/04/17(日) 07:02:57 ID:voff0Dl60



 ガチャ それは玄関が開く音

 トテトテ それは誰かが近付いてくる音

 ガチャ それはリビングのドアが開く音


      ☆脳死した地の文、恥を知らず――!




( ´∀`)「お邪魔しますモナ〜」


( ФωФ)「ムッ。誰であるか。新聞の勧誘か、殺すぞ」

从 ゚∀从「おーう。遅かったな」

 入ってきた男に手を振って見せてから、ハインはロマネスクにその男を紹介した。


从 ゚∀从「勇者軍抜ける時に一緒だったヤツでな、モナーってんだ。
      俺の持ってる情報は大体こいつから貰ったもんだ。使えるヤツだぜ」

( ´∀`)「どうも〜」

.

528名も無きAAのようです:2016/04/17(日) 07:03:37 ID:voff0Dl60


( ´∀`)「……という紹介で、十分モナ?」

( ФωФ)「……ふむ、まあよい。敵の敵であるなら誰であろうとな」

 素っ気無く言い、ロマネスクは腕を組んで背中を丸めた。

( ФωФ)「しかしハインリッヒよ。
       ずいぶん長い間、我々を謀っていたようだな」

( ФωФ)「特にブーンの血筋だ。あれには驚かされた。
        まさか勇者の末裔だったとはな……」

从 ゚∀从「悪いが目的があった。ブーンの父親を助け出すっていう目的がな」

 ロマネスクの詮索に、ハインリッヒは特に悪びれる様子もなく答える。

从 ゚∀从「俺もあいつも長期的な情報収集の為に魔王軍とつるんでたんだが、
      オヤジさんの居場所も分かった今、下手な芝居をうつ必要もなくなった」

从 ゚∀从「なんにせよ俺もブーンも敵の敵だ。今はそこまでがハッキリしてりゃあいいだろう?
      お互い戦力も情報も不足してんだ。今までどおり仲良くしようぜ」


( ФωФ)(魔王の娘が勇者の息子と学園生活など完全に事案ではないかよくやった……)

 ロマネスクは話を聞いていなかった。

.

529名も無きAAのようです:2016/04/17(日) 07:05:41 ID:voff0Dl60


( ФωФ)「……なるほど、話はちゃんと聞いていたので理解した。
        ならば、人の娘を切り札扱いしておった事にも目を伏せてやろう」

从;゚∀从 ギクッ

( ФωФ)「妖刀・首断ちも大して悪用していなかったようだしな。
        色々と、まあ、許してやろうではないか。ちゃんと聞いていたのでな」

从;゚∀从「悪かったって。実害も出てないんだから勘弁してくれ、な?」

( ФωФ)「だから許すと言っている。ただし、次はないというだけでな」

从;゚∀从「……あいよ」


( ´∀`)「いやあ魔王様の寛容な精神、まったくもって痛み入るモナ」

( ´∀`)「それで早速だけど敵の内部情報をいくらか聞き出してきたモナ」

 多少の息苦しさを物ともせず、モナーはさっぱりした態度で話を進めにいった。
 モナーはさっさと席につき、どうこう (ここもダメでした! ごめんNE!(^ω^)

( ФωФ)「聞き出してきた? 誰からだ」

( ´∀`)「こないだの女の刺客。デレとかいうらしいモナ」

 ああ、とだけ呟き、ロマネスクは瞑目する。

530名も無きAAのようです:2016/04/17(日) 07:06:32 ID:voff0Dl60


从 ゚∀从「で、何が分かった」

( ´∀`)「……単純に言って内部分裂だね。
      勇者軍の中に王座の九人を中心とする武闘派が一つ。
      それとは別に、ブーン君のパパを利用した実験をしている派閥が一つ」

( ´∀`)「表向きは王座の九人が全体を指揮しているけど、危険性は後者のが上らしいモナ。
      こっちは勇者万歳の宗教団体。勇者製作の為なら手段を選ばないんだと」


( ФωФ)「……なるほど。そいつらが裏から王座の九人を操っているという事か」

( ´∀`)「多分その認識で間違いないと思うモナ。
      なんにせよ、敵は二つの集団だと見るべきモナ」

( ФωФ)「そうだな。どちらにせよ、いずれ二つとも全滅させるが……」


从 ゚∀从「……とりあえずツンちゃんどうする。
      確かな戦力にはなるが、敵の狙いもツンちゃんだぜ」

从 ゚∀从「しかも今の話からして捕まれば即刻実験材料だろ?
      どうなんよ。そこら辺、父親として……」

( ФωФ)

 ハインリッヒに視線を向けられ、ロマネスクは少しのあいだ沈黙した。

 女子供とはいえ一人娘である以上、いずれはツンが魔王の座を継ぐことになる。
 それを思えば此度の戦いもまた試練。ここで終わるような者に継がせるものなど何も無い。

.

531名も無きAAのようです:2016/04/17(日) 07:07:23 ID:voff0Dl60


( ФωФ)(ほんとは死ぬほど可愛がってフリンフリンの服を着せたかった)

( ФωФ)(我輩みずからピアノを教えてやりたかった・・・あとやっぱり犬も飼いたかった・・・)

( ФωФ)(ちっちゃいツンと子犬? 最高ではないか・・・)

( ФωФ)(なのに何故どっちも拒否したのだ、ちっちゃい頃のツンよ……)

( ФωФ)(嘆かわしいぞ、ツン……今からでも遅くはないぞ……)

( ФωФ)(犬を飼いたがれ、ツン……!)

 ――魔王が情に走って血統を軽んじるような真似は出来ない。
 ロマネスクは、極めて魔王らしい思慮を終えた。


( ФωФ)「――ぬるい事を言うなよハインリッヒ。ツンも連れて行く。
        アレとて自分の身を守れるだけの力は付いている」

从 ゚∀从「……んじゃ三人目は確定か。
      あとはどうする? いっそのこと、もう全員連れてくか?」

(; ´∀`)「……考えるの面倒臭くなってるモナ?」

从 ゚∀从「いやあ、だって要は残党狩りだしなあ……。
      王座の九人を倒したら終わりだし、そんな意気込む事もねえかなって……」

( ФωФ)「あとは順当にミセリと貞子を連れていけばよかろう。
        範囲攻撃に関しては魔術師が一歩先を行く。数での不利もこれで解決だ」

.

532名も無きAAのようです:2016/04/17(日) 07:08:32 ID:voff0Dl60

从 ゚∀从「それでいっか。いいよ、大体俺らで片付けるし。
      ツンちゃん達にはザコを一掃してもらう感じでさ」

从 ゚∀从「俺が三人倒す、アンタが六人倒す。
      それで王座の九人は壊滅。オッケー?」

( ФωФ)「よし、心得た」

 紆余曲折の結論は、とても簡単な引き算によって導き出されてしまった。
 もう面倒臭いからなんでもいいという極めて分かりやすい理由によって。

( ´∀`)「一応僕も部下を連れて近くに待機しとくモナ。
      なんというか、怖いのは王座の九人だけじゃない気がするモナ」

从 ゚∀从「……分かった。なら諸々の備えは任せる。暗躍は俺よりお前のが上手い。
      こっちに報告もしなくていい。好きに動いてくれ」

( ФωФ)「こちらも異存ない。邪魔さえしなければ何でもよい」

( ´∀`)「しないと約束するモナ。とにかく、僕は合理と利益の為に動くモナ」

( ФωФ)「……利益」

.

533名も無きAAのようです:2016/04/17(日) 07:09:41 ID:voff0Dl60


( ФωФ)「……お前達、何が望みだ。世界の半分か」

从 ゚∀从「……ちげェ。俺はただ、俺のもんを返してほしいだけだ」

( ФωФ)

从 ゚∀从「ありゃあ戦争中の出来事だったな。
      懐かしいぜ。そっちの四天王が三人掛かりで俺を囲んでよお……」

从 ゚∀从「……ま、俺はギリギリ生き残ったが、代わりに自分の武器を大半失くしちまった」

( ФωФ)「……」

 ロマネスクはモナーが口にした「利益」という言葉に言外の意図を察していた。
 とどのつまり、結局のところ――


从 ゚∀从「……ひとつ残らず返せとは言わねぇ。
      だが今度の戦いに必要な分だけは絶対に返してもらう」

从 ゚∀从「それが今回、俺がおめえらに協力する為の条件だ」


 ――目的が無ければ、行動は起こらないという事だ。


.

534名も無きAAのようです:2016/04/17(日) 07:10:31 ID:voff0Dl60


ピョイン
     ∧_∧   ┌────────────―
   ◯( ´∀` )◯ < 僕は日本円で十億欲しいモナ!
    \    /  └────────────―
   _/ __ \_
  (_/   \_)
       lll        ☆その男、現実主義――!!


.

535名も無きAAのようです:2016/04/17(日) 07:11:11 ID:voff0Dl60








━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━









.

536名も無きAAのようです:2016/04/17(日) 07:11:52 ID:voff0Dl60

【interlude:4】



 ――――勇者軍本拠地、医療区画――――




.

537名も無きAAのようです:2016/04/17(日) 07:12:46 ID:voff0Dl60


 スライドドアの前に立つと、センサーが反応し、プシウと音を立てながら道を開けた。
 ギコは持ってきたささやかな花束を傷つけまいと、そおっと病室に足を踏み入れる。


(*゚ー゚)「でね、そのときお兄ちゃんがね――」

 病室にはベッドが一つ、少女が一人。彼女の話し相手として看護婦も一人ついていた。
 二人は穏やかな雰囲気のなか、一人が笑えばもう一人も笑うような仲睦まじい様子を見せていた。

 今している話が余程盛り上がっているのか、二人はまだギコが入ってきたことに気付いていない。
 平和な時間を遮ってしまう事に申し訳なさを感じながらも、ギコは空いた手で壁をノックする。

 二人の視線が、ギコに向けられた。


(,,゚Д゚)「よっ」

(*゚ー゚)「あ、お兄ちゃんだ! シスコンの!」

看護婦「あら、シスコンのお兄さん……」

(,,゚Д゚)「どうも、こんにちは」

 逐一訂正しているとキリがないくらい、ギコのシスコン設定は勇者軍全体に広まっていた。
 噂の発信源は彼の妹・しぃ。
 それを咎めることは容易いが、余り構ってやれない負い目から、ギコはとりあえず彼女の多弁っぷりを見逃してやっていた。

 病弱なのにやたらヤンチャをしたがる手間の掛かる妹だが、ギコにとってはたった一人の家族。
 彼女のワガママを聞いてやれる人間は、もうこの世にはギコ一人しか居ない。

.

538名も無きAAのようです:2016/04/17(日) 07:13:39 ID:voff0Dl60


(,,゚Д゚)「元気そうだな」

(*゚ー゚)「……あれ、シスコン訂正しないの?」

(,,゚Д゚)「もう手遅れなくらい広まってるから訂正しない。諦めた」

(*゚ー゚)「噂って怖いね!」

(,,゚Д゚)「お前が広めたんだけどな」

(*´ー`)「でへへ……。愛ゆえに、ってヤツですなあ」

(,,゚Д゚)「そうだな。ありがとうよ」

 しぃの枕元に立ち、ギコは彼女の手を取った。
 シスコンかな? 看護婦は思った。

(,,゚Д゚)「……今日も元気か、しぃ」


 薄く、透き通るような綺麗な手。
 だが、それは決して彼女を褒める言葉には成りえなかった。

(*゚ー゚)「ん? 元気元気、顔色もバッチリでしょ!」

 しぃが外出や激しい運動を禁止されて十年余り。
 かけっこで転んで出来た傷も、勉強を頑張るあまり出来てしまったペンダコも、友達と喧嘩をした思い出も。
 彼女が一人の人間として生きてきた過去は、この十年の療養生活に真っ白に塗り替えられてしまった。

 綺麗な手だが、この手が彼女の望む平穏な日常を掴む事は二度とない。
 死を約束された命、空白に塗り替えられた体。
 急がなければ彼女はいずれ本当に全てを失ってしまう。
 ギコは彼女の手を見るたび、己の無力さと確固たる決意を思い出す――

.

539名も無きAAのようです:2016/04/17(日) 07:14:23 ID:voff0Dl60


(,,゚Д゚)「……そうか。ならいい。よかった」

 ギコは花束をしぃに渡し、ほんの少し笑みを見せた。
 しぃ以外にはこれが彼なりの笑顔だとは分からないほど、ほんの少しだけ。

(*゚ー゚)「またお仕事行っちゃうの?」

(,,゚Д゚)「ああ。帰ったらまた来る。
    でも次はちぃと大仕事でな、いつ帰れるか……」

(*゚ー゚)「……分かった! なら、約束。ちゃんと帰ってきてね」

 差し出された小指。
 ギコは一瞬押し黙ってから、そこに自分の小指を引っ掛けた。

(,,゚Д゚)「てめえに嘘をつけるかよ。心配すんな、帰ってくる」

(*゚ー゚)「……うん! また待ってるから、信じてるから」

 指をほどき、踵を返す。
 ギコは最後にしぃの顔を一瞥し、病室を後にした。

.

540名も無きAAのようです:2016/04/17(日) 07:15:25 ID:voff0Dl60



(-@∀@)「あの子、そう長くは持たねえぞ」



(,,゚Д゚)「分かってる」

 廊下に出た途端、脈絡なく突きつけられた言葉に即答する。
 ギコはアサピーに目もくれず、立ち止まらずに歩き続けた。


(-@∀@)「一人じゃ無謀だぞ」

(,,゚Д゚)「だからって誰が来るんだよ」

(-@∀@)


(-@∀@)「……ま、誰も来ねえなあ」

(,,゚Д゚)「……俺が三日以内に魔王城ツンを仕留めてくる。手段は選ばない。
     テメエは手術の準備だけ済ませておけ。大急ぎでだ」


(-@∀@)「……死ぬぞ」

(,,゚Д゚)「死なせない為にいく」

 ギコは一人、道を行く。
 その背中を見送りながら、アサピーは呟いた。


(-@∀@)「……昔は、ウチにもああいう奴が沢山居たもんだ……」

(-@∀@)「……居心地わりぃぜ。なあ、フォックス……」

 懐の煙草を一本抜き取り、それをくわえて口を閉ざす。
 火は点けなかった。アサピーにとって、煙草はただの口封じでしかなかった。

.

541名も無きAAのようです:2016/04/17(日) 07:16:36 ID:voff0Dl60


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


 〜学校〜


( ´∀`)「出張終わり!」

( ´∀`)ゞ「でももう放課後! 解散! また明日!」


┗(^ω^)┛「やったお!」

('A`)「暇になったなあ」

 きわめて簡潔な終了宣言。教室はあっという間にざわめきで溢れ返った。


('A`)「これからどうする? 遊んで、……は、いかねぇか」

(^ω^)「そうだNE! はやく帰って寝たいお」

('A`)「だな。近々でかいことすんだろ、頑張れよな」

( ^ω^)「ツーーーン! 帰るおーー!」



( ^ω^)「……」   シ

             |

('A`).「……」      ン



.

542名も無きAAのようです:2016/04/17(日) 07:17:17 ID:voff0Dl60

( ^ω^)「おかしいお。ツンが居ないお」

( ´∀`)「魔王城さんなら早退しましたよ。聞いてないモナ?」


(^ω^)「いつ!?!?」

( ´∀`)「自習の時かな? 気分が優れないって言ってたモナ」

(^ω^)


(^ω^)「……ドクオ気付いてたお?」

(;'A`)「……そら気付いてたけど、ていうかなんでお前が気付いてねえんだよ」

(;'A`)「いちおう護衛役だろ? いや、じゃあ今あいつどこに……」

(^ω^)


(^ω^) ヤベッ

(゚A゚)

543名も無きAAのようです:2016/04/17(日) 07:17:57 ID:voff0Dl60


(;;^ω^)「ま、まあツンも強い子だお! 大丈ブイ!」


(^ω^)v ダイジョウブイ

(;゚A゚)


(;;^ω^)「……とりあえずツンの家に行くお。
       居なかったら、探しに行くお」


(; ´∀`)「居なかったよ。さっき出張帰りにお見舞いしてきたけど……」


( ^ω^)

(^ω^)


(^ω^) ウーワ


【interlude:out】
.

544名も無きAAのようです:2016/04/17(日) 07:19:20 ID:voff0Dl60


〜〜駅前 カラオケ屋〜〜


<アザッシァー


ξ゚⊿゚)ξ「あー歌った」 テクトコ

 適当に理由をつけて学校を抜け出してきた私、魔王城ツン。って今更かな? うふふ
 学校を出てから暇だったので三時間ほどカラオケにこもっていた。楽しかった。


从'ー'从「たのしかったね〜」

 そしてもちろん一人ではなかった。
 この子は渡辺ちゃん。数少ない、本当に数少ない私の女友達である。
 学校を抜ける時に誘ったら一緒に来てくれたのだが、多分本人には学校をサボった自覚はない。


ξ゚⊿゚)ξ「学校サボってよかったの?」

从'ー'从

从;'ー'从「何にも言わずに出てきちゃった!!」

 案の定であった。


ξ゚⊿゚)ξ「やれやれ。明日行ったらちゃんと謝るのよ」

从;'ー'从「ぶぇ、ぶぇぇ〜」

 彼女はいわゆるアホの子で、本当にヤバイと思っている時は死にかけのブブゼラみたいな声を出す。
 なので今日のサボりはヤバイ判定なのだろう。となれば少し、罪悪感も湧いてくる。

.

545名も無きAAのようです:2016/04/17(日) 07:20:46 ID:voff0Dl60


ξ゚⊿゚)ξ「なんか食べてから帰る? 奢っちゃうよ」

从*'ー'从「え、いいの!? わーい!」

ξ゚⊿゚)ξ「何がいいかな……。駅前だから何でもあるし、リクエストある?」

从*'ー'从「ヤキニク! 上カルビ!」

 即答だった。

 ただいま時刻は午後五時を回ったくらい。
 この時間から制服を着た女子高生二人が焼肉屋に入るというのも憚られ

ξ゚⊿゚)ξ「よし、行こう!」

 ない! ヤキニク最高! 私達はスキップした。

 しかしそろそろ帰宅ラッシュがどうこう。
 焼肉屋は駅の向こう側なので、このままだと人混みに飛び込むことになる。

 私はその場でスキップしながら周囲を見渡した。
 近道、近道……そうして探してみると、ちょうど近道になりそうな路地を発見。
 私は見つけた道を指差し、渡辺ちゃんに提案する。


ξ゚⊿゚)ξ「あそこの路地裏通ってく? きっと早いわよ」 スキップスキップ

从'ー'从「えっと……うん! よくわかんないからついてくね〜」 スキップスキップ

.

546名も無きAAのようです:2016/04/17(日) 07:21:33 ID:voff0Dl60


 とりあえず道も決まったので、私達はスキップでその路地裏に入っていった。
 大体の感覚で、なんとなく進んでいく。




 それから大体3分後、



ξ゚⊿゚)ξ「うーん」 スキップストップ


从'ー'从「どうしたの〜」 スキップストップ


ξ゚⊿゚)ξ「迷った」


从'ー'从


 迷った。



.

547名も無きAAのようです:2016/04/17(日) 07:22:37 ID:voff0Dl60



ξ゚⊿゚)ξ(……マズったな)


 ――というのも建前で、今の私達は実際ヤバイ。

 ここは既に勇者軍の結界内だった。

 しかも今回、その結界ですら何かが違う。



ξ゚⊿゚)ξ(結界の展開を察知できなかった。
       今までそんな事なかったのに。この結界、特別製か……)

ξ゚⊿゚)ξ(……敵の狙いは私だけでしょ。渡辺ちゃんとは離れた方が……)


从'ー'从「えっと、どうする〜? スマホで調べる〜?」

 思案を打ち切り、振り返る。
 きっと表情が険しくなっている。私は笑顔を作り、それを彼女に見せた。

ξ゚⊿゚)ξ「とりあえず前進あるのみでしょ!
      私はこのまま真っ直ぐ行くから、渡辺ちゃんは来た道を戻ってみて」

从'ー'从「うん! 分かったぁ〜」

 え? それだと私だけ焼肉屋に着かなくない? いやいや、もしこの道が近道なら後でケータイで呼ぶから大丈夫。
 というやりとりまで考えていたが、渡辺ちゃんはやはり致命的なアホのようだった。

 なんの疑問も抱かず、彼女は来た道をスキップで帰っていった。

ξ゚⊿゚)ξ(アホで助かったー)

.

548名も無きAAのようです:2016/04/17(日) 07:23:17 ID:voff0Dl60



ξ゚⊿゚)ξ「……さて」


 息を整え、全身に満ちる魔力に私の意思を通す。
 魔力は意思に反応し、意識をもって私の求めに応じる。

 仄かな閃光――私の首に、赤いマフラーが具現化する。


ξ゚⊿゚)ξ「行くわよ」

 私は自分の影を見下ろし、ゼノグラシアに声を掛けた。


(::::::::⊿)「……」

 影の中で揺らめく曖昧な存在。確かにあるのは鋭く光る片目だけ。
 これがゼノグラシアの待機状態。無愛想は相変わらずだった。

ξ゚⊿゚)ξ「敵は気配を消してる。魔族でもないから魔力探知もできない。
       目立つところに立って、向こうから出てくるのを待つ」

(::::::::⊿)「……愚行ダナ。的ニナルゾ」

ξ゚⊿゚)ξ「言ってなさい。移動する。迎撃任せたわよ」

(::::::::⊿)「……了解シタ」


.

549名も無きAAのようです:2016/04/17(日) 07:24:15 ID:voff0Dl60


 私はぐっと腰を落とし、腕を構えて目先を見据えた。
 走り出すタイミングは適当。心の中でカウントダウンを開始する。

ξ゚⊿゚)ξ「いち……に、さんッ」

 心の中で言うつもりが口に出ていた辺りは愛嬌。
 とにかく、走り出した私はさっさとトップスピードに入ることにした。

 ――肉体が風を切る。
 体表の熱は瞬く間に吹き飛び、空気の塊をかき分けて進む感覚がどんどん強くなっていく。

 たなびく赤マフラーが騒がしくバタバタと音を立てている。
 さすがに音を置き去りにはできないのでここら辺で加速を止める。というかこれが限界。

 これで助走は十分。路地の突き当たりも見えてきた。
 あとは適当にホップステップジャンプで空中に出るだけだ。


ξ゚⊿゚)ξ「よっ――」

 歩幅を大きく広げて軽く跳躍。ふわっ、と体が浮く感覚。

ξ゚⊿゚)ξ「ほっ――」

 着地と同時に地面を蹴る。跳躍は高度を増し、滞空は数秒に渡った。


ξ#゚⊿゚)ξ「せえ……」

 次で飛ぶ。
 タイミングを計り、私は最後の跳躍に向けて両足にぐっと力を込めた。

.

550名も無きAAのようです:2016/04/17(日) 07:25:18 ID:voff0Dl60



ξ#゚⊿゚)ξ「――のッ!」


 着地の瞬間、私は両足で地面を叩いた。
 体が一気に空に舞い上がる。数秒後、私は駅前のビル群を眼下に一望できる程の高さにまで到達していた。

 浮遊感が始まった。この感覚は束の間だ。私に体はすぐに落下し始める。
 私はくるっと体を翻し、着地できそうな建物に目星をつけた。

ξ゚⊿゚)ξ(あそこにしよう)

 今度は赤マフラーに魔力を込める。
 そもそもが魔力で出来たこのマフラーは、命じればその通りに動く私の手足でもあった。

 私は赤マフラーをぎゅっと握り締め、赤マフラーの尾で空中を叩いた。
 空気が弾ける乾いた音。途端、落下と加速が同時に始まった。

 目標の建物はあっと言う間だった。
 私は赤マフラーを先に着地させ、衝撃の大半をマフラーで受けきった。
 それからゆっくり安全に、私はその建物の屋上に降り立った。

.

551名も無きAAのようです:2016/04/17(日) 07:26:07 ID:voff0Dl60



ξ゚⊿゚)ξ「――さて」


 静止した夕日、わずかに紫がかった結界世界。

 ビル群に乱反射した夕日を浴びながら、私は――




(,,゚Д゚)



 ――視界の一端に、敵を見つけた。


.


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板