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( ^ω^)が『モータースポーツ』するようです
1
:
名も無きAAのようです
:2011/09/02(金) 22:57:35 ID:F/g9E9Og0
以前にブーン系小説板で投下させて頂いた者です。
そっちに投下したものは2話ぶんしかなかったので、続きはこちらでやらせてもらいます。
一応、前話のURL
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/sports/37256/1311165849/l50
2
:
名も無きAAのようです
:2011/09/02(金) 23:02:06 ID:F/g9E9Og0
世間は今、空前のエコカーブームである。
少し前までは燃費という言葉すら知らなかった庶民は、メディアのエコブームに煽られて上っ面の環境意識を高める。
自動車メーカーも当然、新機種開発時には燃費を大きなセールスポイントとして開発する。
確かに、クルマの燃費は良い方がいいに決まっている。燃費が良ければ、財布にも地球にも優しいのだ。
しかし、「エコカーに乗っている」ということだけで満足してしまう人が多数ではないだろうか。
例えば、高速道路で追越し車線を爆走するプリウス。青信号になったとたん急発進するプリウス。e.t.c.……
確かにもともと燃費の良いクルマなら、多少荒っぽく運転してもそれなりの燃費で走るかもしれない。
しかし、ここで覚えておいてもらいたいのは、クルマの燃費は使う人次第で大きく変わるということである。
本当にエコや燃費を意識するならば、『エコドライブ』を心がけるべきであると、私は思う。簡単に言えば、優しく運転してやるのだ。
プリウスの開発者は、プリウスで走ってカタログ値以上の燃費を出すことも出来るという。
また、政府協賛のエコドライビングコンテストという大会もある。学生の自動車部員やモータージャーナリストなどが参加し、タイムよりも燃費に重点を置いた競技となっている。
エコドライブを広めるための大会だが、学生たちは厳しい条件下でもかなりの燃費を叩きだすようだ。
このように、クルマを知る人間はそのコツを知っている。どのような場合だとエンジン負荷が大きく、どうすれば燃料使用量を少なく走れるか考える力がある。
そしてそれを実行する技術がある。
もちろん、そんな専門知識や技術なんて無くても、エコドライブは誰でもどんなクルマでも可能だ。
いつもより優しくアクセルを踏む。止まる時は早めにアクセルから足を離す。それだけで、かなり燃費は変わってくるはずだ。
今すぐ、誰でも始められるエコドライブ。あなたも始めて、お財布や地球に優しくなってみませんか?
( ^ω^)が『モータースポーツ』するようです
3rd:『ホンダはフェラーリよりもエライんだよ』
3
:
名も無きAAのようです
:2011/09/02(金) 23:08:16 ID:F/g9E9Og0
―夏休み・まだ最初のほう―
('A`)『そんじゃあ、十時に入口近くのコンビニ集合な』
( ^ω^)「おっおー、了解だおー」プツ
( ^ω^)「ハンカチ、ティッシュ、おk」
( ^ω^)「携帯充電、お財布、免許証、おk」
( ^ω^)「いってきますおー」バタン
( ^ω^)「おっ、ツンさんこんばんはですお」
ξ゚⊿゚)ξ「あ、こんばんは。内藤さん、これからおでかけですか?」
( ^ω^)「ちょっと山のほうにドライブ行ってくるんですお」
( ^ω^)「!」
(*^ω^)「あの、よかったら、ツンさんも一緒に行きませんかお?」
ξ゚⊿゚)ξ「え……いいんですか?」
(*^ω^)「大歓迎ですお!なんてったって夏休みですお!」
ξ゚ー゚)ξ「……じゃあ、ご一緒しようかな」
(*^ω^)「そうと決まればれっつらごーでえすお!」
ブルルルルゥ……
4
:
名も無きAAのようです
:2011/09/02(金) 23:14:00 ID:F/g9E9Og0
(*^ω^)(嗚呼……今すぐ幌を閉めてこのいいかほりを閉じ込めたい)
ξ゚⊿゚)ξ「内藤さん、クルマなんて持ってたんですね」
( ^ω^)「実は今日納車したばっかりなんですお。あと、僕のことはブーンって呼んでくださいお」
ξ゚⊿゚)ξ「じゃあ私もツンで。お互い敬語は無しね」
ξ;゚⊿゚)ξ「って、今日初めて乗ったクルマで山道、大丈夫なの!?」
( ;^ω^)「安全運転を心がけますおー」
ξ゚⊿゚)ξ「それにしても、学生の身分でよくクルマなんて買えたね。しかもこんなオープンカー」
( ^ω^)「知り合いにいいお店教えてもらって、20万で買えちゃったお」
ξ゚⊿゚)ξ「20万!?クルマってそんなに安く買えるんだ!」
( ^ω^)「おっお。あ、ちょっとガソリン入れていくお」
―ガソリンスタンド―
ブルルル……キュッ
( ^ω^)「ハイオク、満タンだ……」キリッ
ξ゚⊿゚)ξ(セルフのスタンド……)
5
:
名も無きAAのようです
:2011/09/02(金) 23:22:17 ID:F/g9E9Og0
―麓のコンビニ―
ドクオとの合流場所である、麓のコンビニに到着する。時刻は22時。夏とはいえ場所のせいか、かなりすごしやすい気温だ。
そんな山の麓にあるこのコンビニには、市街地のそれとは異なり独特の雰囲気がある。
広めの駐車場には、いかにも走り込んでいそうなレビンやRX-7がとまっている。
「やっとタイヤ新調したんすねw」
「ウェットだと3速でもホイールスピンするヤバさだったからな」
「奥さんに何て言い訳するんすか?w」
「旦那の命を守るためなら安いもんだろうよー」
地元大学生の男女が乗ってきたbBがとまっている。
「すごーい星きれー!」
「お前運転できんのかよwww」
「いやマジ大丈夫だって!俺けっこう走り慣れてるからww」
異なる人々が、異なるクルマで夏の夜を満喫していた。
6
:
名も無きAAのようです
:2011/09/02(金) 23:27:14 ID:F/g9E9Og0
そこに一台のスポーツカーが真っ白い光を放ちながら滑り込んでくる。
( ・∀・)「おっす、お待たせ」
川 ゚ -゚)「こんばんは」
('A`)「あれ、クーも連れてきたんすか?」
('A`)「『公道で暴走する奴の気が知れない』って言ってたのに」
川 ゚ -゚) 「あぁ。だから自分で経験してちゃんと知っておこうと思ってな」
川 ゚ -゚)「何も知らずに頭ごなしに批判するのは嫌いなんだ」
( ^ω^)「ドクオ、あのかわい子ちゃんはどなただお?」
('A`)「あぁ、俺と同じ自動車部の1年生のクーだ。こちらは3年生の先輩、モララーさん」
( ^ω^)「はじめましてですお。MT車の運転なんて教習所以来ですが、よろしくお願いしますお!」
( ・∀・)「ブーン君だっけ?ドクオから聞いてるよ、よろしくー」
7
:
名も無きAAのようです
:2011/09/02(金) 23:33:33 ID:F/g9E9Og0
川 ゚ -゚) (しかし、こんなところに……)
ξ゚⊿゚)ξ(女の子が来てるとは……)
( ^ω^)(自動車部なんてむさそうなとこにこんなかわい子ちゃんがいるとは……)
( ^ω^)「あ、あと、この人は」
ξ゚⊿゚)ξ「ツンっていいます。ブーンとはアパートがお隣で。あと、大学も同じだっけ」
川 ゚ -゚) 「ほう、君もvip大か。私は文学部なんだが、君の学部は?」
ξ゚⊿゚)ξ「私も文学部!学科が違うのかな」
ξ*゚⊿゚)ξ「ねぇ、私のまわりって自動車部の人いないんだけど、どんな感じのところなの?」
川 ゚ -゚) 「そりゃあいないだろうな。なんせ1年で女は私一人だ」
ξ゚⊿゚)ξ「えー!?じゃあ、いろいろ大変なんじゃない?」
川 ゚ -゚)「あぁ、まずは女子更衣室が無いからな。着替えはトイレでやってるんだ」
ξ*゚⊿゚)ξ アーダコーダ ペチャクチャ 川* ゚ -゚)
特殊な環境の中で同性の仲間を見つけたからか、二人は話に夢中になる。
8
:
名も無きAAのようです
:2011/09/02(金) 23:45:56 ID:F/g9E9Og0
( ・∀・)「女の子、打ち解けるのはえー」
('A`)「俺がクーとまともに話せるようになるの、大変だったのに」
( ^ω^)「ちなみに僕がツンとまともに話したのは数十分前だお」
('A`)「ほぼ初対面で夜中のドライブっておま……」
( ・∀・)「ドクオとは違うんだな」
( ^ω^)「ドクオとは違うんですお、ドクオとは」
ここで、彼らのホームコースとも言える峠道を紹介しよう。
その名もT山。
昔は心霊スポットとして有名だったが、とある寺生まれの人物が除霊したことで今では走りスポットとなっている。寺生まれってすごい。
峠の麓には、湖と温泉街を有する。湖〜山頂〜温泉街といった道である。ちなみに彼らがいるコンビニは湖側だ。
明確な上り、下りはなく、便宜上、湖から山頂までのやや上りが多いコースを上り、その逆を下りと呼ぶ。温泉街側はほとんど使われない。
上りの前半(麓の湖側)は割と高速ステージとなっており、山頂に近付くに従って低速ステージへと変わっていく。
山頂には展望台と駐車場あり、夜景も見られて走りも出来るというなかなか優秀なスポットだ。
('A`)「そういやこいつ、今日納車したばっかりなんですよ」
( ・∀・)「あぁ……納車一日経たないうちに廃車とか悲しいよね……」
('A`)「ちょwww」
(; ^ω^)「気を付けますお」
深夜のコンビニの駐車場、愛車の近くで談笑する彼らに、人影が近づく。
9
:
名も無きAAのようです
:2011/09/02(金) 23:50:28 ID:F/g9E9Og0
(,,゚Д゚)(*゚ー゚)「おにーさんたち、お暇ならちょっとクルマで追いかけっこしませんかー?」
( ^ω^)「お?」
('A`)ビクッ
( ・∀・)「ん?俺ら?」
(,,゚Д゚)「そうそう。その辺のクルマ、アンタ達のだろ?」
( ・∀・)「そうだけど……」
( ^ω^)←今日納車のド素人
('A`)←自動車部員とはいえまだ初心者マーク
( ・∀・)「んじゃ、俺がお相手しますかね」
('A`)「え、やるんですかモララーさん?」
( ・∀・)「ここでグダグダしてても仕方ないし、たまにはバトルもいいかなってな」
( ・∀・)「そちらのおクルマは何?」
(,,゚Д゚)「俺のクルマ?このマークIIに乗ってんだけど」
( ・∀・)(100系マークIIかー、しかもVIP仕様っぽい)
( ・∀・)「へぇー綺麗じゃん、どんな仕様なのさ?」
(,,゚Д゚)「外装はフルエアロ組んで、あとはマフラーとコンピューター弄って300馬力ってとこかナ」
(,,゚Д゚)「アンタはどれ乗ってんのよ?」
( ・∀・)「俺はあの白いインテRだよ」
10
:
名も無きAAのようです
:2011/09/02(金) 23:53:35 ID:xvzvKiWgO
ブーン系で走り屋の話は久々だな支援
11
:
名も無きAAのようです
:2011/09/03(土) 00:03:29 ID:29vWXtWI0
モララーが指差す先に、DC2型インテグラがとまっている。
排気量1800ccのVTEC搭載エンジンは、NA(自然吸気)にも関わらずリッター100馬力を上回る200馬力を発揮。
そのボディは、タイプRというグレードのみに許された、チャンピオンシップホワイト。
全ては、より速く走るために。云わばメーカー純正のチューンドカーである。
( ・∀・)「ってあれ、彼女さんも乗せて走るの?」
見ると、助手席には先ほど一緒に話しかけてきた女性が乗り込んでいる。
(*゚ー゚)「そうよ。ギコ君が走るときはいつも私が乗ってるんだから!」
(,,゚Д゚)「勝利の女神みてぇなもんだなw」
( ・∀・)「へぇへぇ。じゃあこっちもウェイトとしてブーン君に乗ってもらおうかな」
( ^ω^)「おっ!?」
('A`)「モララーさん、そいつは多分あの子の2倍はありますよ」
( ・∀・)「ってことは、左タイヤに荷重がのってコーナーリングスピードアップじゃないか」
('A`)「デメリットの方が多いでしょうjk……」
12
:
名も無きAAのようです
:2011/09/03(土) 00:10:37 ID:29vWXtWI0
( ・∀・):HONDA INTEGRA TYPE R
――――――――――――――――
VS
(,,゚Д゚):TOYOTA MARK II Tourer V
――――――――――――――――
↑
ゲーセンのイニD的表現
ξ゚⊿゚)ξ(何か気付いたら大変なことになっとる……)
川 ゚ -゚)「こんなにギャラリーがいるものなのか」
('A`)「夏休みだからかねぇ。知らない人同士のバトル自体珍しいってのもあるけど」
('A`)「そんじゃあぼちぼち、スタートしますよ!」
('A`)「3!」
('A`)「2!」
('A`)「1!」
('A`)「スタートッ!!」
計4本のタイヤが同時にアスファルトを蹴り上げる
片や後輪から派手に煙を巻き上げ、片や前輪を最小限滑らせ。
スタートで頭を取ったのは、意外なことにインテグラであった。
川 ゚ -゚)「おぉ、モララーさんが先行したな。パワーはマークIIのほうがあるんじゃないのか?」
('A`)「腕の差だな。相手、かなりホイールスピンしてただろ?あれじゃしっかりとタイヤが路面を蹴れなくて、派手だけど遅いスタートダッシュなんだよ」
ξ゚⊿゚)ξ「きゃ!すごい音ー。あんなに煙だして、映画みたいで速そうなのにね」
13
:
名も無きAAのようです
:2011/09/03(土) 00:21:45 ID:29vWXtWI0
―T山・上り―
(*゚ー゚)「ちょっと!おいてかれてるじゃないの!」
(,,゚Д゚)「す、すぐに追いつくぞゴラァ!」
モララーが三速へとシフトアップする頃になり、マークIIが並ぶ。そしてマークIIが前に出たところで第一コーナーへ突入する。
前半は高速コーナーが多く、さらに上りというコース設定もありギコがリード。道幅をフルに活用したアウトインアウトでコーナーを抜けていく。
一方モララーは、これをきれいなグリップ走行で追う。右コーナーでは道路中央の白線ぎりぎりまで、左コーナーではサイ
ドミラーが道路脇から伸びた葉っぱに当たるまで攻める。
( ^ω^)「モララーさん、ひょっとして、センターラインから出ないで走るんですかお?」
( ・∀・)「一応公道だからさ、センターは割らないって俺の中で決めてるの」
深夜でほとんど交通量がないとはいえ、彼らが走っているのはあくまで公道。
当然、対向車が来る可能性もある。さらに言えば、前走者のアクシデントや動物の飛び込など、思わぬアクシデントが襲ってくるかもしれない。
そんな危険の中を走る以上、彼のように最低限の安全マージンを確保すべきと言えるだろう。例え速さを犠牲にしてでも。
深夜の峠道に1JZエンジンの、6気筒特有の継ぎ目無い音が響く。それに続く、スポーツマインドを燃え上がらせるようなホンダ・サウンド。
やがて段々とブラインドコーナーが増えてきた。レースも中盤だ。
14
:
名も無きAAのようです
:2011/09/03(土) 00:31:22 ID:29vWXtWI0
( ^ω^)(こんなカーブをこんなスピードで曲がれるのかお……!)
前後左右。
普段の街乗りでは決して感じられないGを全方位から受け続け、助手席のブーンですらかなり体力を削られてきた。
さらにブラインドコーナーも増え始め、ドライバーの精神的負担も増加する。
強烈なGに耐え体を支えながらステアリングを捩じ伏せる。
さらにシフト、アクセル、ブレーキといった操作を、正確に速く行う。
日常では決して経験し得ない、クルマの運転による体力と神経の消耗。モータースポーツが”スポーツ”たる所以である。
(; ・∀・)「ブーン君、吐きそうになったらいつでも言ってねー」
(; ^ω^)「まだまだ大丈夫ですお!w」
中盤以降、マークIIとインテグラの差は詰まってきている。
運転の疲れだけでなく、カーブを抜ける度に後ろから迫ってくるHIDの光がギコに更なるプレッシャーをかける。
(;,,゚Д゚)「クソっ!ちっとも離れねぇ!」
(;*゚ー゚)「お、追いつかれてきてない?」
そもそもそれほど走り込んだ経験のないギコは、最早集中力がもたなくなってきていた。
15
:
名も無きAAのようです
:2011/09/03(土) 00:37:33 ID:29vWXtWI0
一方インテグラは。
三速から二速へ、コーナーを立ち上がって再び三速へ。
リズミカルにヒールアンドトゥーを駆使し、コーナーを抜けていく。
やがて、”上り”コースの中でも数少ない下り区間、そのタイトな左コーナーが迫ってきた。
今までよりスピードが出てしまい、ギコのブレーキが遅れる。
慌てて減速するも、マークIIの重い車体はタイトコーナーを抜けられるスピードまで減速しきれない。
フロントタイヤから嫌な音をさせながらアンダーステアを出してしまったギコ。大きくアウト側へふくらむ。
その隙を突き、モララー駆るインテグラが颯爽とインから抜き去る。
( ・∀・)「ハッハー!トヨタさんがチャラいクルマを作ってる間に、ホンダは技術を磨いてるんだよ!」
( ・∀・)←アンチトヨタ
その後、山頂付近の低速ステージで差は開き、ギコのマークIIがインテグラの前を走ることはなかった……
16
:
名も無きAAのようです
:2011/09/03(土) 00:44:41 ID:29vWXtWI0
( ・∀・)「はいはい、終わったから上まで上がって来いよー」ピッ
( ・∀・)y‐ カチ シュボ
( ・∀・)y‐「ふー。どうだったよブーン君」
( ^ω^)「すごい体験でしたお!ドクオに乗せてもらったときとは何もかも違いましたお!」
( ・∀・)y‐「ふっふーん、あいつの腕と一緒にされちゃあ困るねぇー」
すると、後から山頂に着いたマークIIからギコが降りてきた。
(,,゚Д゚)「俺の負けだ、完璧に……」
(,,゚Д゚)「何でだ?上りで、パワーも俺のほうがあったのに、何が悪くて負けたんだ!?」
( ・∀・)y‐「お前の敗因はたった一つ……たった一つの単純(シンプル)な答えだ」
( ・∀・)「『相手が俺とホンダ』だった。ホンダはフェラーリよりもエライんだよ」ドーン
(,,゚Д゚)「え、いや、何かクルマ的な事とか技術的アドバイスが欲しいなー、なんて……」
( ・∀・)「基本的なことが出来てない。以上」
(,,゚Д゚)「えぇー!?根本からバッサリ!」
( ・∀・)「いやホント。そんな腕で彼女さん乗せてやんちゃしないほうがいいって。事故るなよー」
(,,゚Д゚)「はぁ、ありがとうございます。あと、偉そうにバトルふっかけてすんませんした……」
( ・∀・)「楽しかったからいいよ!またな!」
17
:
名も無きAAのようです
:2011/09/03(土) 00:50:21 ID:29vWXtWI0
ふらふらとクルマへ戻り、安全運転で山を下っていくギコ。
それと入れ替わるように、ドクオの180SXがクーとツンを連れて上ってきた。
ξ*゚⊿゚)ξ「あー面白かった!夜の山道ってだけでもうテンション上がっちゃうね!」
(*'A`)(クルマん中がいい匂いでいっぱいや……)
川 ゚ -゚)「結果はどうでしたか?モララーさん」
( ・∀・)「そりゃあ勝ったよね。相手が下手だったもんで」
( ・∀・)「さて、俺は疲れたから、あとはドクオとブーン頑張れ!」
その後はまったりピリピリと、ドクオとブーンの練習タイムとなった。
( ・∀・)「実はこういう峠道って、夜のほうが安全なんだ」
( ^ω^)「なんでですかお?」
( ・∀・)「ライトの光で、昼間よりも早めに対向車の存在に気付けるからな」
まずはブーンの初心者講座から入り。
( ・∀・)「ステアリング操作が遅い!もうちょい早めに切って、早めに戻す!」
('A`)「早く切ると曲がりすぎちゃう気がするんすけど……」
( ・∀・)「小さい舵角で切る速度もゆっくりでいいから。切り始めだけ意識して早めにしてみ」
モララーが同乗しドクオの特訓をして。
18
:
名も無きAAのようです
:2011/09/03(土) 00:53:13 ID:29vWXtWI0
川 ゚ -゚)「ブーンはビートに乗ってるのか。小さいクルマが余計に小さく見えるな」
( ^ω^)「この一体感が売りなんだお。クーは何か乗ってるのかお?」
川 ゚ -゚)「私はまだ免許すら持ってなくてな。教習所に通ってるよ、もちろんMT免許でな」
ξ゚⊿゚)ξ「免許持ってなくても自動車部入れるの?」
('A`)「あぁ。クローズドのサーキットとかは免許いらないで走行できるしな。大学入る前に持ってる人の方が少ないんじゃね?」
ξ゚⊿゚)ξ「そうなんだ。あたしも免許持ってないしなー。クーと一緒に教習所通おうかな、マニュアル免許でw」
川 ゚ -゚)「どうせ高い金払って免許を取るんだ、何でも運転できる免許のほうがいいと思うぞ」
('A`)「AT限定は甘え」
( ^ω^)「おっおっおっw」
( ・∀・)(僕は蚊帳の外ですお、っと)
走らせたり、横に乗ったり。夜景見たり、喋ったり。
満天の星空の下、彼らは夏の夜を思う存分満喫した。
19
:
名も無きAAのようです
:2011/09/03(土) 00:56:48 ID:.rvNAlZA0
④
20
:
名も無きAAのようです
:2011/09/03(土) 00:59:35 ID:29vWXtWI0
('A`)「で、どうだった?公道での暴走行為は」
川 ゚ -゚)「……道路交通法を犯しているという事実は変わらない」
川 ゚ -゚)「しかしこの、何とも言えない夜の空気がたまらんな。ピリピリするような、ワクワクするような不思議な感覚だ」
('A`)「だろ?ガチで走らなくても、さらっとドライブしに来るだけで気分転換できるよな」
川 ゚ー゚)「あぁ。それに、新しい友人もできたしな。正直に言えば、また来たい。いつかは、自分のクルマで」
(*'A`)「い、いつでも言ってくれよ。俺で良ければ、すぐに迎えに行くから!」
( ・∀・)(あー甘酸っぺー)
( ^ω^)「いやー、楽しかったお!ツンはどうだったお?いきなり誘って、迷惑だったかお?」
ξ゚ー゚)ξ「んーん。最初はちょっと不安だったけど、すっごく面白かった!」
( ^ω^)「ブーンも初めてだったから緊張したけど、無事に楽しめて良かったお!」
ξ゚ー゚)ξ「普通の大学生じゃ、知らない世界だね……」
21
:
名も無きAAのようです
:2011/09/03(土) 01:00:43 ID:29vWXtWI0
走り終えたクルマに寄りかかる。ボンネットからはまだ熱気が伝わってきて、エンジンルームからチリチリと音が聞こえる
。
火照った体に、山の涼しげな風が心地よい。
やがて山頂に降り注ぐ曙光。疲れた目には少しだけ眩しい。
あぁ、今年の夏はどうしてやろうか。このクルマとどんなことをしようか。
とにかくまずは走りだしてみよう。ギアを一速に入れて、サイドブレーキを下ろして。さぁ、出発だ。
……つづく
22
:
名も無きAAのようです
:2011/09/03(土) 01:01:50 ID:29vWXtWI0
以上で終了です。
AAと最後の。がずれた……
読んでくれた方、支援してくれた方、ありがとうございました。本当に嬉しい。
23
:
名も無きAAのようです
:2011/09/03(土) 09:25:17 ID:JT61jbRQO
移住乙です
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