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ぶれますスレwwww

1名無しさん:2006/02/19(日) 01:21:42 ID:1eG5HblU
ごめんwwwwwwwww衝動的に立てちまったwwwwwwwwでも反省はしてないwwwwwwww
内藤スレに内藤でてこないからwwwwwwぶれますこっちでやってwwwwwww

2名無しさん:2006/02/19(日) 01:29:42 ID:80ULOdF2
おまwwwwwwwww内藤スレ過疎るwwwwww

3名無しさん:2006/02/19(日) 01:36:10 ID:kIeSX8bc
このスレはTTRBが占拠した!
ナゲットいかがっすか?
ナゲットいかがっすか!
ナゲットいかがっすか!?

4名無しさん:2006/02/19(日) 02:02:13 ID:PeW7a.Bc
少年は男が発した言葉に戸惑う。
男は掛けてあった毛布と、元から着ていたマントを脱ぎ捨てた。
髪を少しかきあげた男の顔が傍のテーブルに置いた蝋燭の明かりに照らされてよく見える。
少年はそこで見たものに驚愕した。
ボンヤリとした人当たりの良いと思っていた男と、
少年の目の前にいる化け物が同じなのか信じられなかった。
体中から感じるすさまじい闇のオーラがこの男から発せられていることは、
駆け出しのシャーマンに過ぎない少年にも分かった。
見開かれた目は蛇のように尖りガラス珠のように感情を感じられない。
きつく上がった口の端は醜く歪んでいる。

5名無しさん:2006/02/19(日) 04:41:16 ID:2A6raCh6
俺はぶれます。
兄の残した剣「ウインターラ」と共にってちょwwwなにをするやめ(ry

6名無しさん:2006/02/19(日) 06:03:02 ID:SSXJXSOI
おい、スレタイトルにwwwwってどういうことだw
抜けてねぇぞ、内藤がw

7名無しさん:2006/02/19(日) 08:54:20 ID:LWSQ/pdk
--- 以下、スレ内のぶれますは♀設定で進行します。 ---

8名無しさん:2006/02/19(日) 09:20:00 ID:LHKFdNmY
--- 以下、スレ内のぶれますは性別不詳設定で進行します。 ---

9名無しさん:2006/02/21(火) 03:09:42 ID:zi5D6Rfw
上げ

10名無しさん:2006/02/21(火) 19:38:33 ID:Xm7MZYcw
>>1は何処いったんだよwwwwwwww
責任とってくれよwwwwwww
過疎ってるwwwwwじゃねーかよwwwwwww

11名無しさん:2006/02/21(火) 23:02:22 ID:I9K4JkxY
ぶれます「新・ぶれますの力を見せてやる!逝くぞっ」
    「戦神の全身鎧♀ぅぅぅぅぅぅぅ!!!」
    「この一撃で仕留めてやるぞっ!!真・スケスケスパァァクッ!」
    「修正されてしまえ!!」
反吐野菜「ええぃっ!恐ろしいヤツめ・・・・」
    「初代国産MMOチームの実力・・・今こそ、見せてやろう」
    「β課金ビィィィィィムッ!!BANされぃ!!」
ぶれます「ぐはっ!凄まじい手抜きとメンテ・・・・
     もう一撃、くらったら終わりだっ!!」
ふぁーふぁ「ぶれますさぁん!もう一撃きますぅ!!
      オープン鎧で緊急回避するですぅぅぅ!!」
ぶれます「!!!!」
    「今だっオープン鎧!!着てるのかどうかすらわからん鎧だし!!
     つーか俺が♀鎧着ると股間がっ!!」
    「見せてやるぞ!!開発チームと戦闘チームの違いをなぁ!!」
TTRB「チェンジナゲット3!ナゲット、ドン!!(゚∀゚)!!!」
  「うおおおおおおっ大鉄火場おろしぃーーっ!」
  「オープン・ナゲッツ!!ナゲット クウカ? ゚д゚」
ふぁーふぁ「チェンジふぁーふぁ2!スイッチ、ぉん!!」
     「うるさいしね」
     「ぶれますさーん!もう一撃でーす!!」
ぶれます「チェエエエエンジぶれます1!!スイッチ、オン!!」
    「投げ型旋風剣ぇん!!(対無限回廊水晶体に便利だと思う)」
反吐野菜「ぐぅ!!さすがはっ、ぶれますチームぅぅぅ・・・かっは」
    「ワシが引いたレールは最後・・・後はお前達で切り開けっ」
    「ぐふぁああああ・・・・・さらばっ!!!」



ぶれます「嘘?!開発逃げた?!!というかゲッ○ーでスレ進行か。」

12名無しさん:2006/02/22(水) 02:29:03 ID:v.WKR5HE
辺りはだんだんと、夕闇に支配されはじめていた。
アクロニア東海岸から見える遥か果てより、熟れた果実の様に肥大した太陽が、最後の力を振り絞るかの様に爛々と光る。
光は海面を反射し、雲を反射し、空を反射し、
儚い夢を描く心までをも、鏡の様に反射する。
それらに照らされ、同じ色に紅潮するのは、青い果実たち。

ボクらもいつか、青い果実を卒業できるのだろうか。
いつか、あんな風に熟した、 ――ひとつの甘い果実になれるのだろうか。

「わたし………、
 わたし、たねを植えます……。」

彼女もボクと同じように、頬を染めながら、それを照れ隠すようにはにかんで言った。
きっとそれは、勇気が必要な一言だったのだろう。

彼女がすべきことを言っただけの言葉は、きっとそれとは別の、特別な意味のこもった言葉だったのだろう。
いや、言葉ではない。

彼女の気持ちだ。
ボクは彼女の気持ちを、この両手で受け止めてあげなければいけない。
そしてそれを、他のものから守ってあげなければいけない。

だから、ボクは彼女の言葉に心を傾けた。

「……わたし、たねを植えます。たったの、ひとつぶのたねを植えます。
 あなたは……簡単なことだ、って思うかもしれないけど……、芽を出して、葉を出して、実を実らせることが、とーってもむずかしいたねです。」

「…………………」

「知ってますか……?お花にしても、果物にしても――その美しさや美味しさは、それを創った人の、心によるものなんです。
 暖かい心がなければ、花は咲かないし、果物も実りません。」

「……それで…?」

ボクは萌ゆる水平線から、彼女に視線を移す。

彼女の表情に、いつもの柔らかさは無かった。
何かを訴えようとする、真剣の表情。そしてその奥に、図り切れない優しさを秘めて。

「……いまのわたしじゃ、花も果物も、育てられません……。
 心が、冷たいから。寂しいから。悲しいから。」

最後の三つの言葉が耳に残る。
どれも、彼女の振る舞いからは想像もできなくて。ボクは慌てて、否定した。

13名無しさん:2006/02/22(水) 02:30:28 ID:v.WKR5HE
「……そんな事は無い。 おまえはいつも暖かくて……、俺の支えになってくれている」

けれどもそれを聞こうとはしなかった。

「違うんです!……わたしは冷たいんです……。だからこのままじゃたねを植えることができません。…だから、だから……」

彼女は目を赤らめながら必死に言う。
必死に言ってるんだから。
否定してはいけない。
彼女のがんばりを、最後まで聞き届けなければいけない。

そして最後に、彼女は言った。最後の、がんばり。

「だから、……あなたもわたしと一緒に、たねを植えてほしいんです。 ………ぶれますさん」

気づけば日は完全に沈んでいた。
鳥の声は静やかな潮の音に変わり、
ここに届く光も、月が導いたものになっていた。

この沈黙を破る言葉が、彼女の、永遠の沈黙を破るか破らないかの言葉。
そしてボクも同じで――、

14名無しさん:2006/02/22(水) 02:32:16 ID:v.WKR5HE
「ふぁーふぁー……。 俺は思うんだ。……きっとお前の言う”種”ってやつは、俺たちそのもののことなんじゃないかって。
 心が暖かくないと、俺たちは俺たちじゃいられない。いつまでも青い果実のまま、熟すことはできない――でもな、
 でも俺、お前と出会ってからここまで、一度も心が温かくなかったことなんてないぜ。一度もだ。――これだけは本当だぞ、ふぁーふぁー」

ボクはそこで一度切って、浜辺につかれた、彼女の白い手を握った。
そしてもう離さない。決して。
他のものから守ってあげなければいけない。
彼女と出会った日から、――そう誓っていたから。

「だから、……ふぁーふぁー。 一緒に植えよう。ひとつじゃなくていい。……たくさんの、たくさんの種を。
 二人で協力して、たくさんの種を実らせて、 ……そしていつか、俺たちも熟した果実になろう……! ふぁーふぁー」

彼女はボクの手を握ったまま、その身体をボクに託してきた。
彼女は泣いていた。ボクの名前を、なんども、なんども呼びながら。

「おっ……おい泣くなふぁーふぁー、もうお前は冷たくないんだから。寂しくないんだから……!」
「……っ、ぶれますっ……さん……っ、ぶれます……さんっ……」

海岸を吹く風はいつまでも、優しく吹き続けていた。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
ふぁーふぁ「続けていた……っと。はー、やっとできたぁ〜〜!ふふふ、ぶれますさんったらかっこつけちゃって……
      ほんとのぶれますさんも、こんなだったらいいのになぁ……」
ぶれます 「どうでもいいが、俺は種なんて植えないぞ?木からドロップしても大抵無視するぞ?wwwwww」
ふぁーふぁ「っっっっっっ!!!!!!ぶれますさんっ!!!!!!なんでここに!?!??」

内藤   「ちょwwwwwwwwwwwwwwww何このwwwwwwwww婦女子度満々の夢SSwwwwwwwwうぇうぇえw」
あるけみ 「これが801ってやつか?ww」
ふぁーふぁ「な……内藤さんとあるけみさんまで……!私は腐女子じゃありませんし、801でもありませんっ!!」
内藤   「おkwwwwwwwwコメントリストにうp完了wwwwwwwwwwwww修正されないねwwwwwwwwwwwww」
ふぁーふぁ「!??!??!?!?!?!?っっ」
あるけみ 「アップタウンとダウンタウンの各掲示板にもあげといたぞー。これで次ログインしたらメールが殺到だな^^」

ふぁーふぁ (どうして……こんなことになってしまったんだろう……)


内藤   「ちょwwwwwwぶれますwwwwwwwwそのノートディバックにしまうなwwwwwwwwwwwwwwww」

15名無しさん:2006/02/22(水) 03:18:44 ID:r4awPSYE
元ネタよりも、マリグナの「バイキンロボ」思い出した。

16名無しさん:2006/02/22(水) 12:54:49 ID:O3PCb60s
SS投稿スレよりこっちの流れが気になりだしたんだが期待していいのか?

17名無しさん:2006/02/22(水) 14:41:43 ID:N1u46bhc
>>15

因みに元ネタは無い。
SSスレの存在知らなかった(´д`;)

でもこのスレにおいてはあんまりちゃんとしたSSっぽくしても、趣旨から外れるしな

18名無しさん:2006/02/23(木) 05:20:25 ID:Td3GqEgc
かつてただ一度

ブレマスは

自らの意思で

内 藤 に 戦 い を 挑 ん だ




-ブレマス伝説-

19名無しさん:2006/02/23(木) 06:20:03 ID:ufl/NaiE
-完-

内藤先生の次回作にご期待下さい!

20名無しさん:2006/02/23(木) 18:18:56 ID:br2RxB6o
上げ。

21名無しさん:2006/02/23(木) 23:15:20 ID:PeW7a.Bc
少年は男が発した言葉に戸惑う。
男は掛けてあった毛布と、元から着ていたマントを脱ぎ捨てた。
髪を少しかきあげた男の顔が傍のテーブルに置いた蝋燭の明かりに照らされてよく見える。
少年はそこで見たものに驚愕した。
ボンヤリとした人当たりの良いと思っていた男と、
少年の目の前にいる化け物が同じなのか信じられなかった。
体中から感じるすさまじい闇のオーラがこの男から発せられていることは、
駆け出しのシャーマンに過ぎない少年にも分かった。
見開かれた目は蛇のように尖りガラス珠のように感情を感じられない。
きつく上がった口の端は醜く歪んでいる。



「俺のちんぽっぽ(*‘ω‘ *)可愛いだろ?」

22名無しさん:2006/02/24(金) 01:10:18 ID:W0JX2wnI
なんだよ、荒らしかよ。

23名無しさん:2006/02/24(金) 02:51:56 ID:YEe4pS3Q
ぶれます:おかしい・・・・確かに何かの気配がしたんだがww
ぶれます:まさか・・・・またアイツか?アイツなのか!??
ぶれます:おい!亜茶!いるんだろ??隠れてないで出て来いやww
ぶれます:・・・・違うのか・・・・てっきり亜茶がまたストーカーしてると思ったんだがww
ぶれます:だが確かに気配がする・・・・どこからだ??
ぶれます:そうか、朝真!朝真だな!!ハイドしてないで出て来いやーーww
ぶれます:クッ、あいつがホンキで隠れたら見つけるのは大変だ・・・・
ぶれます:どこだ・・・・どこに隠れてやがる!!
ぶれます:む・・・・ハハーンwあのドアがぁゃιぃ・・・・
ぶれます:むはっ、オレのカン良すぎwwwぜったいあのドアの向こうに隠れてるね!ww
ぶれます:オラァァァァ!出て来いやぁぁぁ!!旋風けぇぇぇぇん!!
 ドグワシャァ!
ぶれます:・・・・・・・・・・・・・・・・・・
内藤:ちょwwwww、おまwwwwwwwいきなりドア殴り壊しちゃwwwだめぽwwwwwwwwww
内藤:オレwwwww斉京のwwww再考のwwwww霧笛だけどwwww
内藤:まだwwwwクソ出てないwwwwwww修正されるねwwwww

24名無しさん:2006/02/26(日) 06:06:44 ID:sVXaKFp6
上げてびっくり玉手箱。

25名無しさん:2006/03/07(火) 16:23:19 ID:gKesoxXU
ぶれます:アヒャー!!俺がこのスレを上げといたぜ!!ww

26名無しさん:2006/03/08(水) 22:22:05 ID:aar7Y8oo
ブレマス♀「う〜、おなかすいたよ〜。」
ナイト♀「だから昼食を済ませてから出発しようと言ったじゃないですか。」
ファーイースト街道を二人の女性が歩いていた。
一人は赤のロングヘアに、赤い鎧を纏ったドミニオン族のブレイドマスター。
もう一人は銀の髪を後ろで束ねた、黒い鎧を纏ったタイタニア族のナイト。
二人はイストー岬で用事を済ませ、アクロポリスを帰るところだった。
ブレマス♀「なによ。それじゃ私が悪いみたいじゃない。」
ナイト♀「そう言っているのですよ。
せめて携帯できる食料を購入する時間さえいただければ、
このように空腹に苛まれることもなかったでしょうに・・・。」
ブレマス♀「うるさいなぁ。だったら買えばよかったじゃない。」
ナイト♀「あなたが早く帰ろうとその馬鹿力で引っ張ってきたんじゃないですか!」
ブレマス♀「・・・内藤、文句ばっか(ぼそ)」
ナイト♀「(ぴく)・・・次、『その名』で呼んだら刺し殺しますよ。」
ブレマス♀「やるき?その自慢の羽を切り落とされたいの?」
ナイト♀「散るのは、あなたの穢れた羽のほうです。」
ブレマス♀「フフフフ・・・。」
ナイト♀「フフフフ・・・。」
空腹に寄る苛立ちのためか、種族による相性のせいか、
二人は今にも殺しあいそうな雰囲気であった。

く〜

そんな緊迫した雰囲気をぶち壊したのは二人の腹の音だった。
ナイト♀「・・・やめましょう。余計おなかがすくだけです。」
ブレマス♀「・・・そだね。」
二人は構えていた武器をしまうと揃って溜め息をついた。
ブレマス♀「こうなったらしょうがない。誰かに食べ物を分けてもらおう。」
ナイト♀「そんなこと言っても、周りに誰もいませんよ。」
ブレマス♀「ん〜、あ、いた!。丁度こっちに向かってきてる子がいる!」
ナイト♀「・・・よくあれほど遠くにいる人影を見つけられましたね。」
次第に姿が見えてくる。
Fジャケットを着たエミル族の男の子のようだ。
装備から見て、まだ冒険を始めて間もないのだろう。
ブレマス♀「あの子を・・・食べよう!」
ナイト♀「え!?食べるって・・・えぇっ!?」
ブレマス♀「おや?あの子、追われてるみたいだよ。」
見るとエミルの男の子は大量のコッコーに追われているようだ。
ブレマス♀「ううん、コッコーだけじゃない。コッケーが混じってるみたい。」
ナイト♀「いけない!早く助けなくては!」
ブレマス♀「うん!そして恩を売って、ごはんをゲットだ〜!」
ナイト♀「・・・そういうことは思っても、口にしてはいけません。」
二人は武器を携え、少年の下へ駆け出す。
同時に少年のほうも二人の姿を確認する。
ファマ♂「あ、危ないですよ〜!逃げてくださ〜い!」
ブレマス♀「大丈夫。お姉さんたちに任せて♪」
ファマ♂「え!?あの、ちょっと・・・うわぁっ!?」
すれ違うブレマス♀を姿を目で追ったため少年は足元の小石に躓いてしまう。
ナイト♀は倒れそうになる少年を抱きとめると、優しく声をかけた。
ナイト♀「敵は彼女に任せておいて大丈夫です。
それより怪我を見せてください。簡単な治療ならできますので。」
ファマ♂「す、すみません。その・・・ありがとうございます。」
ナイト♀「!!(こ、これは・・・!!)」
走って逃げていたことと、異性の胸に抱きとめられたことで、
少年の顔は上気し、瞳は潤んでいた。
そしてまだ幼さの残る少年の顔立ちは、おねえさん的にクリティカルだった。
ナイト♀「(かわいい・・・。)」
ブレマス♀「ね♪食べたくなったでしょ?」
驚いて振り返ると、いつの間にかブレマス♀が背後で意味ありげに微笑んでいた。
ナイト♀「(さっきのはそういう意味だったのか・・・)もう敵は片付いたのですか?」
ブレマス♀「あんなの楽勝よ。準備運動にもならないわ。」
ファマ♂「すごい!あれだけの数をこんな短時間で倒したんですか!」
ブレマス♀「えへん♪」
ナイト♀「パワー馬鹿にはそれくらいしか取り得がありませんから。
それより怪我を見せてください。私は治癒魔法も嗜んでいるので。」
さりげなく自分をアピールする。
ブレマス♀が「むぅ〜」と睨んでいるがナイト♀は気にしないことにした。

27名無しさん:2006/03/08(水) 22:23:27 ID:aar7Y8oo
ファマ♂「えっと、足をやられたんですけど、お願いできますか?」
ナイト♀は屈んで少年の足を見た。
少年の足はコッケーたちによって、執拗に突っつかれ出血している箇所もあった。
ナイト♀「(うわ・・・すべすべです。真っ白な肌に血のコントラストがまた・・・)」
何故かものすごく幸せそうな表情でナイト♀は少年の怪我を丹念に治癒していく。
くるぶしから脛へ膝裏を通ってそのまま太腿へと治癒の手は伸びる。
脚を撫で上げられる感触が気恥ずかしいのか少年は目を伏せる。
それはまるで、恥らう乙女のような艶かしい表情であった。
また太腿の治療の邪魔にならぬように少年はFジャケットの裾を摘み上げているのだが、
その姿はスカートのソレを彷彿させる姿である。
ナイト♀「あの・・・ズボンを下げてもらっても宜しいですか?」
ファマ♂「え!?」
ナイト♀「お尻も突っつかれたのでしょう?ズボンに血が滲んでいますよ。」
ファマ♂「いえ!このくらい平気です!もうすっかり痛くなくなったし・・・」
ナイト♀「恥ずかしがらないでいいのですよ。これは怪我の治療なのですから。」
その言葉は自分に言い聞かせてるようでもあった。
ナイト♀の(異常な程)真剣な表情に気圧されて、少年は観念してズボンを脱ぐことにした。
ナイト♀「下着も脱いでくださらないと、怪我したところが見えないのですが。」
ファマ♂「えぇっ!?あの・・・さすがにそれは・・・。」
ナイト♀「そうですね、さすがに人がいないとはいえ、野外で下着まで脱ぐわけにはいけませんね。」
ファマ♂「そ、そうですよね!」
少年はナイト♀の言葉に心底安堵した・・・のだが、
ナイト♀「しかたがないので手探りでやらせていただきます。では、失礼します。」
そういってナイト♀は意気揚々と少年の下着の裾から両手を突っ込み、臀部を揉みしだいた。
ファマ♂「え!?あの!ちょっと・・・あっ!!」
ナイト♀「ふむ、ここが怪我しているようですね。・・・ヒール。」
ナイト♀の手が押さえた怪我はたちまち治り、確かに『治療行為』ではあるのだが・・・
ファマ♂「・・・あの、もう怪我はないと・・・はぅ・・・。」
ナイト♀「いえ、化膿してはいけないので念には念を入れて調べないといけません。
本人が怪我している箇所を認識できないのは、よくあることです。」
ファマ♂「・・・でも・・・あの、もう・・・ん・・・あぅ・・・。」
・・・すごい光景になってきた。
そういえばブレマス♀は先程から始終無言だがどうしたのだろうか?
いつもなら騒がしい彼女がこの情景を前に無反応であるはずがないのだが・・・!?
ナイト♀「!?ブレマス!何ですか、その夥しい量の出血は!?は、鼻血!?」
ファマ♂「だだだだ大丈夫ですかっ!?」
不審に思い振り返ったナイト♀が見たのは想像を絶する光景だった。
ブレマス♀は『治療行為』の間中、鼻血を流し続け、彼女の全身は勿論のこと、
更には足元の草地までも赤黒く染め上げていたのだった。
知らぬ人が見れば、一体ここでどんな惨劇が行われたのだろうと恐怖することであろう。
ブレマス♀「・・・はぁ・・・はぁ・・・もう、ダメ・・・・・・我慢できない・・・」
ナイト♀「は!まさか!?」
ブレマス♀のHPを確認すると、それは残り3割を切っていた。

≪ブレマス♀:バッシブスキル『バーサーク』発動≫

「――――ォォォォォォォォオオオオオオオオオオオオッ!!!!」
大地が鳴動する。
彼女の咆哮は大気をも揺るがし、彼女の燃えるような紅い髪は舞い上がり、
彼女の紅き瞳は狂気に燃え上がる。
―――今ここに最狂の戦神が光臨した。

これこそブレイドマスターの究極の力『バーサーク』。
HP3割以下でオートで発動し、
使用者は理性を代償に、爆発的な身体能力の向上を得ることができる。
そして理性をなくした狂える戦神は、
周囲にあるもの全てに敵味方関係なく『襲い』かかるのである。

・・・広義的な意味で。

ファマ♂「え!?あの!ちょっと・・・うわぁ!?ひゃう!?」
・・・この後の展開を特に明記する必要はないだろう。
彼女の咆哮『ワークライ』によってスタン状態だった少年になす術はなく、
また、あったとしても、
狂戦士となった彼女の魔手から逃れることなど不可能であっただろう。
ファマ♂「・・・はぁ・・・はぁ・・・・・・もう、許し・・・はぅっ!?」
惨劇は続く・・・。
彼女の狂行は目の前のものを完全に破壊し尽くすまで止まることはない。

28名無しさん:2006/03/08(水) 22:24:42 ID:aar7Y8oo
日が暮れかかった頃、ようやく彼女の狂行は終焉を迎えた。
ブレマス♀は思う存分堪能したのか明らかに活き活きとし、
対してファマ♂は股間を押さえた女の子座りで、
精の根も尽き果てたと、うな垂れていた。
ファマ♂「えぅ〜・・・もうお嫁にいけません。」
いや、君は『嫁』ではないだろう。
ナイト♀「すみません。この馬鹿が急にサカりだしてしまって。」
そう言ってナイト♀はいそいそとビデオカメラをしまう。
(・・・ってビデオカメラ!?)
ブレマス♀「ごめんね〜、ファマくん。わたしHP減ると狂戦士化しちゃうんだ♪
それに、HP減ったのは元はと言えばファマくんのせいだしね。」
ファマ♂「え、もしかしてコッケーたちと戦ってた時・・・そうとは知らずスミマセン。
ボクを守るために身を挺して戦ってくれたんですね。」
ブレマス♀「ううん、気にしないで。だからさっきのはお相子ね♪」
ブレマス♀のHPが減ったのはファマ♂を守るためコッケーと戦ったからではなく、
鼻血によるHP減少だったのだが、
純真なファマ♂は完全に勘違いしているようである。
ファマ♂「遅くなってしまってしまいましたが、
助けていただいてありがとうございました。何かお礼ができるといいのですが・・・。」
ナイト♀「当然のことをしただけです。礼には及びませんよ。」

く〜

ナイト♀「あ・・・(////)」
何もこんな時に鳴らなくてもと赤面するナイト♀に、
ファマ♂は可愛らしいなと母性本能をくすぐられる。
ファマ♂「もう日も暮れましたし、ボクはこの辺で野宿しようと思うのですが、
一緒にどうですか?お礼もかねて美味しい料理をご馳走しますよ。」
ナイト♀「それはありがたい。お言葉に甘えてご馳走になることにします。」
ファマ♂「えぇ、楽しみにしていてください。料理の腕は自信あるんですよ。」
ブレマス♀「わ〜い、楽しみ♪でも、わたしは『ファマくんの』でもいいわよ♪」
ナイト♀「な!あなた、あれ程むさぼっておいて、まだ食べる気ですか!
次は私の番です。少しは遠慮しなさい!」
ブレマス♀「や〜よ。もうファマくんはわたしの物だもん!
内藤にはあげないもんね〜。」
ナイト♀「その名で呼ぶなと警告したはずです!覚悟!!」
ブレマス♀「上等!ここで決着をつけてあげるわ!!」
剣と槍が幾度と無く激突する。
ここに高レベルの戦士たちによる壮絶な一騎打ちが始まった。
今まで何十何百と繰り返されてきた二人の決闘。
両者の実力は奇跡的なまでに拮抗しており、
二人の決闘に一度たりとも勝敗がついたことはない。
故にこの決闘に意味はなく。
どこか力を持て余した子猫のじゃれあいを彷彿させた。
そんな二人を温かく見守る少年は安堵の溜息をつく。
ファマ♂「やれやれ、仲が良いんだか悪いんだか・・・。」
ファマ♂は不思議な感慨を抱いていた。
初め二人に会ったときは、とても頼りになるお姉さんたちに思えた。
次は・・・え〜と、エッチかった・・・。
でも、どこか憎めないような可愛らしいような感じがして、
今は二人のことを手のかかるイタズラ好きな子猫のように思える。
ファマ♂「ではボクは、おなかをすかせた二匹の子猫のために
美味しいゴハンの準備でもしようかな。」

29名無しさん:2006/03/08(水) 22:26:00 ID:aar7Y8oo
料理に支度をしながら、彼はあることに思い至る。
ファマ♂「(あれ?待てよ・・・何も考えず言っちゃったけど
『一緒に野宿する』って一緒に寝るってことだよなぁ。
ボクの理性もつかなぁ・・・いや、ボクの理性なんか関係なく二人は襲ってくるのか。
うぅ〜、嬉しいような恐ろしいような・・・。)」
ブレマス♀「ファマく〜ん、ゴハンできた?早くしないと先にファマくんを食べちゃうぞ〜♪」
ファマ♂「えぅ!?ちょ、ちょっと首筋を舐めないでください!・・・ひゃう!?」
ナイト♀「何をしているのです!ファマくんをいただくのは食後の約束でしょう!」
ファマ♂「うわぁ!?二人とも包丁あつかってるんですから危ないですよ!!・・・あ。」
ブレマス♀「いた〜い。指切った〜。」
ナイト♀「ふん、自業自得です。」
ファマ♂「だ、大丈夫ですか。ちょっと貸してください!・・・(ぺろ)」
ブレマス♀「まぁファマくん大胆!お姉さん感激〜♪もっと舐めて〜♪」
ナイト♀「・・・ヒール。」
ファマ♂「あ、治った。よかったですね。」
ブレマス♀「よくなーい!わたしの至福の時間をよくも奪ってくれたなー!!」
ナイト♀「(無視)ファマくん、実は先ほど舌を噛んでしまったのですが舐めてもらえないでしょうか。」
ブレマス♀「あー!わたしもー!!ほらほら指三本も切っちゃった!舐めて〜♪」
ナイト♀「・・・ヒール。」
ブレマス♀「だから治すなー!!」
ファマ♂「二人ともいい加減にしなさ――――――いっ!!!!」

ともあれ、これでエミル、タイタニア、ドミニオンの三種族が揃った。
これから三人は冒険を共にしていくのだが・・・。
・・・願わくば、三世界もまた彼らのように仲睦まじくあらんことを。

ファマ♂「二人とも箸の持ち方が違います!正しくはこうです!こう!」
ブレマス♀「えう〜、ファマくんがお母さんみたいだよ〜。」
ナイト♀「『食事』に関する場において彼には逆らわない方がいいですね。」
・・・というか何故に日本食。

30名無しさん:2006/03/08(水) 23:13:10 ID:UfVSie7w
>>26->>29
GJ!!!!!!
欲情しますた

うはwwwwwwwwwwwかわいい男の子wwwwwwwwwwww欲しいwwwwwwww
(以下検閲削除

31名無しさん:2006/03/09(木) 01:08:28 ID:vGodjsfQ
某ROのショタアコが姉系職業に甚振られる同人紙のストーリに酷似してるな

32名無しさん:2006/03/09(木) 11:54:25 ID:aar7Y8oo
ROの同人誌・・・orz
ネタが被っているとは知りませんでした。
本当に申し訳ありません。

(性別逆転しただけでは面白味なかったな。
・・・やはり全員♂でやってみるべきだったか。)

33名無しさん:2006/03/09(木) 13:10:49 ID:harbwNAI
なかなかいい塩梅だがSSスレも忘れちゃいかんざき。

34名無しさん:2006/03/09(木) 22:21:25 ID:O3PCb60s
性別が逆転してもぶれますが攻めなんですね。

35名無しさん:2006/03/09(木) 22:42:56 ID:keHoZt8o
>>33
SSスレに持っていくにはすこし得ろすぎないかwwwwwww

36名無しさん:2006/03/10(金) 13:59:18 ID:harbwNAI
>>35
それがいいのだよ、ワトソン君www

37名無しさん:2006/03/10(金) 19:40:06 ID:ql3ybRsY
僕バカだから上げます

38名無しさん:2006/03/11(土) 02:50:31 ID:aar7Y8oo
(属性を変更してリメイクしてみた。
過疎っているのをいいことに、好き放題やってゴメンナサイ。)


「ぬし様、あそこに人がおります。彼に食べ物を分けてもらうよう頼んではいかがでしょうか?」
「・・・そうだな。」
「って、ぬし様!?なぜ剣を構えているのですか!!」
「下手(したて)に出れば足元を見られ、パン一切れに法外な料金を要求されるのは目に見えている。
ならば初めから力尽くで奪ってしまった方が早い。」
「ぬし様・・・心が荒んでいます。」
「藍、お前は純粋すぎる。人はどこまでも貪欲で残酷な生き物だ。
隙を見せれば、たちまち食い潰されるぞ。」

俺がいつものようにファーイースト街道で食材集めをしていると、
後ろから何やら物騒な話し声が聞こえてきた。
巨麦を刈るフリをして、さりげなく背後を窺う。

声の主は剣を構えた少女と藍マタだった。
二人は木の陰から身を乗り出したまま話し込んでいる。
・・・あれで隠れているつもりなんだろうか?

藍「ぬし様、人は皆が残忍な心の持ち主ではありません。
中には優しい心を持った人もたくさんいます。」

再度、さりげなく背後を窺う。
少女が持っている剣はブロードソード。
着ている鎧はソードマンアーマー♀。
・・・推測するにレベル35〜40のソードマンといったところか。

ちなみにドミニオン族で、髪はマッドブラックのロングだった。
眼つきはつり目気味で、体系はけっこう小柄。
なんとなくネコっぽい。

少女「・・・その優しさも下心あってこそ存在しえるものだがな。
まぁ仮に藍の言うことが事実として、アイツが善人に見えるか?」

あ、ひどい。

藍「・・・・・・・・。」

頼むから、そこで詰まらないでくれ・・・。

少女「黒いスーツ着てサングラスかけて髪をオールバックにしたアイツが善人に見えるのか?」

・・・クールに決めたつもりだったんだけどなぁ。

藍「いえ、ぬし様。人は見かけによらぬものです。
むしろ、ああいった格好をしているからこそ中身は善人であるかもしれません。」

格好に対するフォローなし・・・むしろ肯定ですか。

少女「人の外面は内面を反映しているものだ。
あんな典型的な悪人、斬っても誰も咎めはすまい。」

このまま黙ってたら、本当に背後から斬りかかられそうだな。

藍「いけません、ぬし様!たとえ相手が悪人とはいえ、
ぬし様のやろうとしていることは、ただの強盗です。」

・・・いつの間にか悪人確定の俺。

少女「では、お前ならどうする?」
藍「私でしたら事情を説明して、食べ物を恵んでもらうようお願いいたしますが。」

うん、それなら食べ物ぐらい分けてやるとも。

少女「・・・話にならんな。無償で食料を提供してくれる馬鹿がいるものか。」

え〜と、つまり俺は馬鹿なのか・・・?

少女「むしろ快く恵んでくれるヤツの方が危険だな。
人の善意の裏には必ず下心や陰謀が隠されている。」
藍「ぬし様、それは考えす・・・」
少女「藍。最近ネコマタに欲情する変態が急増しているのを知っているか?」
藍「・・・え。」

なんか雲行きが怪しくなってきた気がする・・・。

少女「需要があれば供給も存在する。ネコマタ専門のそういう商売もあるらしいぞ。」
藍「・・・そ、それが何か関係あるのですか?。」
少女「今、闇ルートではネコマタが高値で取引されているということだ。
おかげでネコマタの乱獲や誘拐事件が勃発しているそうだぞ。」
藍「!?」
少女「ふん、アイツに食べ物を恵んでもらうだと?
そんな隙を見せれば即刻さらわれて、闇ルート行きだな。」
藍「ぬ、ぬし様・・・。」
少女「そしてお前は闇の世界で一生、変態共の慰み物として扱われるわけだ。」
藍「な、慰み物・・・それはつまり・・・いやらしい事・・・ですか?」
少女「あぁ、口で奉仕とかさせられるんだろうな。」
藍「ひぃ!?」
少女「そして昼夜問わず、変態共の体液を顔にかけられたり、
そのまま飲み下すことを強要されるんだろうな、永遠にな。」
藍「いやぁ〜!?」

・・・・・・なんか事態が急速に悪化している気がする。
このまま放置しておくと、さらに危険な気がするので、
俺はあきらめて声をかけてみることにした。

39名無しさん:2006/03/11(土) 02:52:21 ID:aar7Y8oo
俺「・・・おい。」
少女&藍「!!!?」

あ、木の裏に引っ込んじゃった。
でも二人とも尻尾が出てるよ・・・かわいいけど。

俺は怖がらせないため不評だったサングラスをしまうと、
木の裏側に回って改めて声をかけた。

俺「そんなところで何をしている。」

少女「ちっ、見つかったか!!」
いきなり臨戦状態の少女。
藍「ひぃ!?中には!中には出さないでぇ〜!!?」
・・・なんか既に恐慌状態の藍マタ。

・・・なんか激しく挫けそうになってきたが、
めげずにコミュニケーションを試みる。

俺「害意は無い。食料に困っているのなら、いくらか提供できるが・・・。」

少女「そんな言葉、信じられるかっ!」
藍「いやぁ〜!?やっぱり闇ルート直行パターン!!?」

・・・やっぱり挫けそう。
しかも少女の方はいきなり斬りかかって来るし。
―――ガンッ!!
俺の片手斧がブロードソードを弾く。
斧を握った右手が痺れる。
軌道を予測するのは容易いが、かなり重い一撃だった。
・・・収穫用の片手斧では分が悪いか。
俺「待て。こちらに戦闘の意思はない。」
少女「問答無用!」
戦闘の意思がないことを示すため武器をしまうが、
少女はかまわず襲い掛かってくる。
・・・まぁ、もう斧で受ける気はないからいいけどね。

俺は少女の斬撃を軽く右にステップして交わす。
次の頭を狙った横薙ぎの一撃は軽く屈んで回避。
反す太刀で胴を狙ってくるが今度はバックステップで回避。
少女「ええい!ちょこまかとっ!!」
少女は次々に攻撃を繰り返すが、
俺はポケットに手を突っ込んだまま軽がる回避してのける。

単純にレベルが違うのだ。
彼女が35〜40なのに対して、こちらは50以上。
AGI主体の俺にとって少女の剣を交わすのは容易い。

無駄な攻撃を繰り返すうちに太刀筋は乱れ、
少女の息が荒くなってきた。

俺「・・・疲れたのなら止めてもいいぞ?。」
少女「はぁ・・・はぁ・・・なめるなっ!」
俺「―――っ!?」

背後に回った俺を切り殺さんと渾身の斬撃が迫る。
この攻撃には正直驚いた。
・・・・・・・・・・・・・・結局、避けたけど。

少女は今の一撃で気力を使い果たしたのか、
そのまま剣の勢いを殺しきれず、仰向けに倒れる。

俺「・・・驚いたな。今のは『旋風剣』か。
君はソードマンではなくブレイドマスターだったんだな。」
ブレマス♀「うるさい。・・・私の負けだ。さっさ止めを刺せ。」
俺「心配しなくとも、もとより殺すつもりは無い。」
ブレマス♀「なっ!?まさか貴様、私を辱しめる気か!!?」
藍「あぁ!!ぬし様がお口でご奉仕っ!?」
ブレマス♀「こ、これでも初めてなんだ・・・あまり変態的なのは止めてくれないか。
Hな玩具とか浣腸は禁止な!あ、あと出来れば初めてで野外は・・・。」
藍「ぬし様を見逃してくださいまし!代わりに私がご奉仕させて頂きますゆえ!
・・・・で、でも初めてなので優しくしてくださいね?」

・・・・・あぁ、異種族とのコミュニケーションはとても難しい。

結局二人は、俺が怒りのままに振るったハルバートで、
傍にあった木を粉々に吹っ飛ばすまで暴走し続けた。

40名無しさん:2006/03/11(土) 02:54:52 ID:aar7Y8oo
俺「・・・おい。」
少女&藍「!!!?」

あ、木の裏に引っ込んじゃった。
でも二人とも尻尾が出てるよ・・・かわいいけど。

俺は怖がらせないため不評だったサングラスをしまうと、
木の裏側に回って改めて声をかけた。

俺「そんなところで何をしている。」

少女「ちっ、見つかったか!!」
いきなり臨戦状態の少女。
藍「ひぃ!?中には!中には出さないでぇ〜!!?」
・・・なんか既に恐慌状態の藍マタ。

・・・なんか激しく挫けそうになってきたが、
めげずにコミュニケーションを試みる。

俺「害意は無い。食料に困っているのなら、いくらか提供できるが・・・。」

少女「そんな言葉、信じられるかっ!」
藍「いやぁ〜!?やっぱり闇ルート直行パターン!!?」

・・・やっぱり挫けそう。
しかも少女の方はいきなり斬りかかって来るし。
―――ガンッ!!
俺の片手斧がブロードソードを弾く。
斧を握った右手が痺れる。
軌道を予測するのは容易いが、かなり重い一撃だった。
・・・収穫用の片手斧では分が悪いか。
俺「待て。こちらに戦闘の意思はない。」
少女「問答無用!」
戦闘の意思がないことを示すため武器をしまうが、
少女はかまわず襲い掛かってくる。
・・・まぁ、もう斧で受ける気はないからいいけどね。

俺は少女の斬撃を軽く右にステップして交わす。
次の頭を狙った横薙ぎの一撃は軽く屈んで回避。
反す太刀で胴を狙ってくるが今度はバックステップで回避。
少女「ええい!ちょこまかとっ!!」
少女は次々に攻撃を繰り返すが、
俺はポケットに手を突っ込んだまま軽がる回避してのける。

単純にレベルが違うのだ。
彼女が35〜40なのに対して、こちらは50以上。
AGI主体の俺にとって少女の剣を交わすのは容易い。

無駄な攻撃を繰り返すうちに太刀筋は乱れ、
少女の息が荒くなってきた。

俺「・・・疲れたのなら止めてもいいぞ?。」
少女「はぁ・・・はぁ・・・なめるなっ!」
俺「―――っ!?」

背後に回った俺を切り殺さんと渾身の斬撃が迫る。
この攻撃には正直驚いた。
・・・・・・・・・・・・・・結局、避けたけど。

少女は今の一撃で気力を使い果たしたのか、
そのまま剣の勢いを殺しきれず、仰向けに倒れる。

俺「・・・驚いたな。今のは『旋風剣』か。
君はソードマンではなくブレイドマスターだったんだな。」
ブレマス♀「うるさい。・・・私の負けだ。さっさ止めを刺せ。」
俺「心配しなくとも、もとより殺すつもりは無い。」
ブレマス♀「なっ!?まさか貴様、私を辱しめる気か!!?」
藍「あぁ!!ぬし様がお口でご奉仕っ!?」
ブレマス♀「こ、これでも初めてなんだ・・・あまり変態的なのは止めてくれないか。
Hな玩具とか浣腸は禁止な!あ、あと出来れば初めてで野外は・・・。」
藍「ぬし様を見逃してくださいまし!代わりに私がご奉仕させて頂きますゆえ!
・・・・で、でも初めてなので優しくしてくださいね?」

・・・・・あぁ、異種族とのコミュニケーションはとても難しい。

結局二人は、俺が怒りのままに振るったハルバートで、
傍にあった木を粉々に吹っ飛ばすまで暴走し続けた。

41名無しさん:2006/03/11(土) 10:46:08 ID:KDAEshzo
期待age

42名無しさん:2006/03/11(土) 16:03:09 ID:XPYXRDR6
同じく期待age
こっちの話のが好みだな。

43名無しさん:2006/03/11(土) 23:32:40 ID:aar7Y8oo
(ブレマス♀をツンデレに。ファマ♂を攻めにしたいのに、
なかなか思うようにいかないorz
前のなんてブレマス♀と藍マタが暴走して、
ファマ♂は突っ込み役だったもんなぁ・・・。
さて、今回はファマ♂が好き勝手やってます。
見苦しい作品かもしれませんが最後まで読んでいただければ幸いです。)



ぱちぱちと焚き火の音が夜の闇に響く。
焚き火にかけられているのはキノコシチューの鍋、今日の夕食である。
で、鍋をはさんで向かいに座っているのは例のブレマスの少女だ。
傍らには藍マタもいる。
二人は無言。
俺は黙々と料理を続けているので、結局みんな無言である。

そんな中、一番に声を発したのは俺だった。

「あ・・・・。」

二人が沈黙に耐えかねたかのように俺の方に視線を向ける。

「・・・塩が足りなかったか。」

もろに独り言である。
一瞬、少女のこめかみが引きつったが気にしない。




「・・・・・どういうつもりだ。」

案の定、先に声をかけてきたのは少女の方だった。
なんとなく我慢比べに勝った気がする。

「・・・どういうつもり、とは?」
「とぼけるな。私達を食事に招待した理由についてに決まっているだろう。」
「君達が食料で困っているようなので、夕食に招待しただけだが?」

少女は苛立ったように続ける。

「何故そんなことをする必要がある。
私達が文無しなのはさっき言ったとおりだ。
故に代価を要求することは無意味だ。
なら、この食事の見返りとして貴様が狙っているものは何だ?」

少女の瞳に映る色は『不信』。
一体どれほどの過去を経たら、このように心が荒むのだろうか。

何故だか先程から藍マタは無言だ。
いつもならフォローを入れるところだったろうに沈黙を守るのは、
彼女もまた俺に不信を抱いているからか。
それとも・・・・・・。

「単純に俺の親切心ってのじゃ信じられないか?」
「それは建前だ。まどろっこしいのは嫌いなんだ。さっさと本心を言えよ。」

・・・親切は建前か。
確かに間違ってはいない。・・・・だが、重症だな。
たとえ建前だとしても人は誰かを信じずには生きていけないのだから。

少女は焚き火を見つめたまま、訥々と話し出す。

「私はお前に一方的に襲い掛かって、あげく負けたんだ。
殺されても文句は言えない。」

それが彼女の理屈。

「だから今更、逃げようとは思わない。お前の要求には素直に従おう。」

それが彼女の筋の通し方。

44名無しさん:2006/03/11(土) 23:40:49 ID:aar7Y8oo
あぁ、なんて間抜け。
何故その『矛盾』に気づかない。

・・・だが、これで解決の糸口は見つけた。
俺はその彼女の心に手を伸ばす。

「なら、なぜ今さら俺の真意を問いただす必要がある。」

彼女は返答に窮する。
俺はそれに確かな手応えを感じた。

この『矛盾』こそが彼女の心の闇への出発点。
彼女はこの質問に答えられない。
答えられるはずがない。
それを答えるのは彼女にとって自らの心に刃を突き立てる行為に等しい。
――――なら、俺が答えてあげないとな。

「どんな要求であっても甘んじて受け入れる覚悟なのだろう?
なのに何故、俺が裏で何を企んでいるのか、そんなに気になるんだ?」

俺はそのまま、このあまりに弱い少女の心に手を突き入れ、
彼女の心のもっとも弱い部分を荒々しく弄(まさぐ)る。

彼女の心が悲鳴を上げる。
怖い・・・怖い・・・やめて・・・と。

「そ、それは私が、まどろっこしいのは嫌いだから・・・。」
「―――違うな。」

俺は彼女が必死で築いた最後の守りを一蹴する。
そしてこれが彼女の心の闇の中心。
彼女自身が見ないように自分で蓋をした感情。

「君は怖いんだ。・・・人に裏切られるのが。」
「・・・・・・!?」

俺の手が彼女の心を蹂躙する。掻き乱す。冒し尽くす。

「君は怖いんだ。・・・人を信じるのが。」
「・・・・・やめろ・・・・。」

彼女の心の奥に吹き溜まった闇に孔を穿つ。

「だから君は人を信じれない。裏切られるのを怖れるが故に。」
「うるさい!!いい加減にしろ!!!そんなのお前に関係ないっ!!!」

少女の悲鳴が夜の闇に響き渡る。

「ぬし様・・・・。」

・・・さて、シチューもいい感じに煮えてきたので、仕上げとしようか。
俺は深皿にシチューを満たし、彼女に差し出す。

「――――人を信じろ。」

45名無しさん:2006/03/11(土) 23:45:18 ID:aar7Y8oo
「――――人を信じろ。」
「――――え・・・?」
「それが俺の要求だ。・・・・・どんな要求でも従うんだったよな?」

少女の手がゆっくりとシチューの皿へと伸びる。

「―――あ。」

器へ伸ばした手の指先が、俺の指先を掠める。
咄嗟に引っ込みそうになる手を彼女は堪え、シチューを受け取る。

「・・・ち、約束だからな。仕方ないから信じてやるよ。」

震える声でそれだけ言うと、彼女はシチューを食べ始めた。


「・・・・っ・・・・う・・・・うぅ・・・・ひぐっ・・・・っ・・・。」

顔を上げずに一心に食べるのは、おなかが空いていたからだろう。
時折もれる嗚咽は・・・う〜ん、まぁ聞こえないことにしてやろう。

俺は小さい器にシチューをよそって、藍マタに差し出す。

「・・・これでよかったか?」

それは勿論、ペットフードでないがシチューでも食べられるか?という意味で。

「はい、ありがとうございます。」

それは、シチューに対してのお礼の言葉として解釈する。

46名無しさん:2006/03/12(日) 00:00:06 ID:aar7Y8oo
「―――あぁ・・・・あぁぁぁ・・・ぁあああああっ!!!」

俺が彼女の心の闇に穿った孔から、今まで封じてきた悲しみが溢れ出す。
それは長い間泣き方を忘れていた人の、不器用な泣き声。
かつて彼女の身に何があったかは知らない。
でも、今やっと泣くことができたんだなと分かった。

ともあれ、こうして少女は今まで自身を縛っていた『何か』から解放された。
これからは今までと違った生き方もできるだろう。
彼女の頬を伝う熱い涙がシチューへと零れる。
人が悲しいとき涙を流すのは、涙に悲しみを消してくれる力があるからだそうだ。
ならば今の彼女にシチューへ零した涙は、最高の隠し味となるだろう。

「・・・塩加減は控えめにしておけば良かったな。」
俺はシチューを啜りながら、そんなどうでもいいことを呟いた。

47名無しさん:2006/03/12(日) 00:12:48 ID:aar7Y8oo
あとがき

・・・消化不良ですorz
ファマ視点にしたからブレマスの過去に何があったのか、結局分からずじまいです。
ブレマスの早期転職のこととかも書きたかった・・・。

ちなみに最後のブレマスの泣き声。
あれは当初は違ったものだったのですが、
なぜかNGワードに引っかかりまして・・・(勿論エロくないですよ)^^;
他の泣き声を考えたのですが、五回ぐらいエラーしましたね。
結局、ああいった形になりましたが、
まさかエロなしの今回の作品で初めてNGワードに引っかかるとは・・・orz

ともあれ、ここまで読んでくれた方、ありがとうございました^^

48名無しさん:2006/03/14(火) 14:58:34 ID:6nPD6YEI
あげ

49名無しさん:2006/03/14(火) 21:22:03 ID:6cvTuoR2
>>47
よくがんばったな。

50名無しさん:2006/03/15(水) 12:03:14 ID:T/ePlf3A
>>47
よくがんばったな。
個人的には「だから君は人を信じれない」のら抜きがしょんぼりなの以外は好みだ。
あと、嵐対策で「あ」とか同じ言葉を連発するとNGワードに引っかかるはずだから、
投稿できなかったのはそのせいかなぁと。

51名無しさん:2006/03/21(火) 03:03:23 ID:y5YacPOE
あげ

52名無しさん:2006/03/21(火) 05:48:38 ID:ozE3dKwM
>>47
読ませるねぇ。面白かった、GJ

53名無しさん:2006/03/21(火) 18:59:27 ID:kfEKdh1I
何かSS版の存在意義が危ぶまれる気がするが
面白かったからいいか

54名無しさん:2006/03/22(水) 09:24:31 ID:KDAEshzo
期待SEGA

55名無しさん:2006/03/24(金) 14:36:39 ID:aar7Y8oo
(久々にサモンナ●ト2をやったら、『あの人』が頭から離れなくなった。
なかなか彼が頭から離れなかったので、いっそ開き直って書き上げてみた・・・そんな作品。
ごめんなさい。かなり問題作ですorz)



「君は莫迦かっ!!」
「え?」

―――こんにちは、ブレマス♀です。でも昨日まではソードマンでした。
それと目の前で某兄弟子のように怒っているのは先輩のドルイド♂です。
いつもお世話になっている先輩を驚かそうと思って、先輩のいない間に転職を行ったのですが、何故か怒られてしまいました。
なんででしょう・・・。
喜んでくれると思ったのに・・・。

先輩が頭痛を堪える様にこめかみを押さえながら質問してくる。
「はぁ・・・だいたい何でLv30の君が転職クエストをクリアできたんだ?」
「え〜と、それは、困っていたら通りすがりの虎マスクさんが手伝ってくれまして・・・。」
「・・・・・・・・・・タイツの男か?」
「え、えと、その、格好はアレでしたけど親切な方でしたよっ(汗)」
しかも素手で戦ってたけど・・・。
あぁ、先輩がますます頭痛が酷くなったとばかりに頭を抱えてる。
「あの、先輩。転職しては拙かったのでしょうか?」
「君は莫迦か。・・・ステータスをよく見てみろ。」
私は自分のステータスを確認する。
「えと・・・補正値も今までより上昇してますし、なによりHPが格段に増加しています。」
なんだろう?悪いとこなんて一つも見当たらないけど・・・。
「・・・JobLvは?」
「1です。」
え〜と、これがいけないのだろうか?
違う職になったのだからLv1から始めるのは仕方のないことだし、Lv1の時点で今までの補正値を上回っているのだから、問題ないと思うんだけど・・・?

先輩は一度大きく溜息をつくと、先輩は私を正面から見据え、厳かに言い放った。

「君はもう、ソードディレイキャンセルを習得することは出来ない。」



――――あぁ、私は莫迦だ。先輩の言うとおりだ。
あれから先輩は、莫迦な私でも分かる様に丁寧に説明してくれた。
ソードマンのJobLv32で覚えるスキルを、ブレイドマスターのJobLvをあげることで覚えられるはずがない。
故に、転職する前に必要なスキルは全て習得済みでなくてはならないのだ。
莫迦だ・・・。
SDCを習得すれば先輩の負担も軽くなるだろうと必死に頑張ってきたのに・・・。
そればかりか、これじゃあ永遠に先輩のお荷物じゃないか。
この先、どんなにレベルが上がっても私はSDCも居合い三段も使えないままだ。
そんなブレイドマスターがどこにいる・・・。

最高レベルの先輩は他の高レベルな人たちからも狩りに誘われているのに、いつも私なんかのレベル上げにつき合わせてしまった。
私が遠慮すると、先輩はいつも
「面倒見ると約束してしまったからな。君が一人前になるまでは僕が面倒をみる義務がある。」
と言って付き合ってくれたけど、それは『義務』だからであって、ホントは私なんかの面倒を見るのは苦痛だったに違いない。
私が順調に狩りしている間は先輩は何もすることがなく、ただぼんやりと座っているだけだ。
きっと凄く退屈だっただろう。
しかし逆に私が失敗をすれば、先輩は私を助けて、今後こんなことがないよう私を怒らないといけない。
・・・そうだ。先輩だって怒りたくて怒ってるわけじゃない。
だというのに先輩は辛抱強く私に付き合ってくれた。本当に申し訳ないと思った。
それでも、強くなればいつか先輩に恩返しできるだろうと思って頑張ってきた。
いつか先輩の剣となり盾となろうと心に決めていたのだ。

なのに・・・そんな未来はもう絶対に望めなくなってしまった。
・・・他でもない私のせいで。
もはや私が先輩に出来ることは一つしかないだろう。

それは・・・先輩の前から姿を消すこと。

さようなら、先輩。
最後まで迷惑かけてごめんなさい。
これからは私から解放されて、自分のために生きてください。

私はフレンドリストから先輩の名前を削除する。
これでもう、私の位置を把握することは出来ないだろう。

――――さようなら。

56名無しさん:2006/03/24(金) 14:37:43 ID:aar7Y8oo

『・・・君は莫迦か?』
「えぇ!?先輩!?なんで!?」
『大方、僕に怒られるのが嫌で逃げているのだろうが、それだったらフレンドリストの前にPTを解除することだな。』
「うわわわわっ!?」
今まで、ずっとPT組んだままだったから忘れていた。
私は慌ててPT『後輩育成中』から脱退する。
ってそんなPT名だったの!?
非表示にしてたから知らなかった。
『ネコマタ育成中』みたいで恥ずかしいよぉ(///)
・・・もしかして先輩は私のことをペットのように思っていたのだろうか。

とにかく、これでPTチャットは使えなくなったはずだ。
・・・今度こそさよならです、先輩。
『ふむ、今更PTを解除したところで遅いのだがな。』
「なんでっ!!!?」
私の声は通じていないはずなのに先輩は見透かしたように会話を進める。
『ちなみにこれはウィスパーチャットというものだ。相手の名前さえ知っていれば、どこにいても送れる。』
『それと先ほど君がイストー岬にいるのは確認した。今そちらに向かっているとこだが、どのみち一本道なので逃げようとしても無駄だぞ。』
・・・でもね、先輩。それなら今私が『次元の鍵』を使えば逃げれるんですよ。
勿論、先輩もそのことに気づいているだろう。だから、そのことに気づかせないために『無駄だ』と言って、そう思い込ませようとしているのだろう。
残念でした。私はそこまで莫迦じゃありません。
うん、最後に先輩を見返してお別れというのも悪くない。

・・・今度こそ間違いなく『さよなら』です。


これで、もう先輩に迷惑をかけることはない。
―――なのに、鍵を持つ手が震える。

これで、先輩は私に縛られる必要はない。
―――なのに、胸が苦しい。

これで、もう先輩に怒られることはない。
―――なのに・・・寂しい。

これで・・・もう二度と先輩と会うことは出来なくなる。
―――そんなのイヤだっ!!!

手から鍵が離れる。
嗚咽が漏れる。
涙が零れる。

――――私は、先輩と一緒にいたいです。

私は街道の真ん中で人目も憚らず泣き喚いた。
先輩はやって来るなり「君は莫迦か!こんなとこで泣く奴があるか!」と叱咤しつつも、道に座り込んだ私に合わせて屈みこみ、頭を優しく撫でてくれた。
私はそのまま先輩に抱きついたら、先輩はバランスを崩して仰向けに倒れてしまった。
先輩の胸で泣き続ける私に、先輩は初めはなんか喚いていたが、最後は観念したのか優しく私を抱きしめ、頭を優しく撫で続けてくれた。
その手が暖かくて、私はますます泣いてしまった。

57名無しさん:2006/03/24(金) 14:38:58 ID:aar7Y8oo

・・・今になって思う。天下の往来で物凄く恥ずかしいマネをしてしまった。

場所はイストー岬の喫茶店。
私は先輩に泣いてた理由を詰問されていた。
全てを聞き終えて先輩が言った第一声は
「君は莫迦か。」
・・・やっぱり。
「だいたい君の面倒を見ると約束したのは俺の意思でだろうが。義務で仕方なくとか以前の問題だろうに・・・」
先輩はコーヒーを一口飲んで言葉を続ける。
「それとレベルがカンストした以上、僕は基本的に暇だ。レアアイテム集めなどに精を出す人もいるが、僕は特に興味はない。
だから君のレベル上げに付き合うのは僕にとっては暇つぶしなんだ。君が気に病むことはない。」
先輩はコーヒーを飲み干す。
先輩・・・それ、お代わり11杯目です。
「まったく!てっきり僕が怒るのが怖くて泣いてるのかと心配したのに、君はそんな下らない事で悩んでいたとは・・・あぁ腹立たしいっ!!」
「―――ごめんなさい。」
私がそう言った途端、先輩は私を据わった目で睨みつけてきた。
・・・こ、怖い。
「君がじゃない!そんな君の胸中を察せなかった自分に腹が立っているんだ、僕はっ!!」
そう言い放つと、先輩は乱暴にコーヒーを飲み干す。
・・・もしかして自棄酒みたいなものなのかなぁ。
その後、先輩は延々と愚痴を言い続け、最後に私に斧を手渡してきた。
「先輩・・・これは?」
「どうせSDCも居合い三段も使えないのなら、斧タイプに転向してバニブロを主体とした方が良いだろう。」
私は手の中の片手斧と先輩を見比べる。
「先輩・・・私は先輩の役に立てますか?」
先輩は面食らったように、しばし硬直する。
「なるほど・・・君はそれで・・・。」
先輩は一人納得し、改めて私に回答した。
「―――無理だ。」
がーん!!
・・・もうダメだ。
やっぱり何処か遠くへ旅に出よう。
ショックで机に突っ伏している私に、先輩は笑いながら「冗談だ」と付け加える。
・・・ヒドイ(泣)
「しかし、まだLv30だぞ?そんなこと気にせず気長にやりたまえ。」
先輩は呆れたように言う。
「それにSDCのことで心配しているのなら問題ないぞ。
最終的に攻撃の主体となるのは攻撃SUだからな。
中にはF系はただの肉盾だと言う人もいるくらいだ。
・・・そうだな、レベルが上がったらVIT主体にステ振りしなおして、僕の肉盾を努めてもらおうか(笑)」
先輩はなんか上機嫌だ。
もしかしてコーヒーで酔っ払ってるんじゃないだろうか・・・?

・・・それにしても。
「肉盾って、なんか肉●器みたいで、えっちぃですね。」
「―――っ!!?き、ゴホッ・・・君は、莫迦かっ!!!・・・ゴホッゴホッ」
先輩はコーヒーに咽ながらも、いつもの台詞で閉めた。

58名無しさん:2006/03/24(金) 19:42:43 ID:CgyIxw0o
ちょwwwwwwおま、スレタイ見て来たら色んな意味で騙されたwwwwwwwwwww
面白かった、GJwwwwwww

59名無しさん:2006/03/25(土) 21:43:18 ID:fbjJO2Zw
序盤ナイスタイツ!の人が出てきて吹いたwwwwwwwwwwww

60名無しさん:2006/03/28(火) 13:37:23 ID:M/7Wi8po
その口癖wwwwwww君が○ス○ィwwwwwwwww
君がこんなにも後輩ダイスキーとは思わなかったwwwwwwwwwwww

61名無しさん:2006/04/03(月) 00:55:33 ID:o2ZqnzR.
age

62名無しさん:2006/04/09(日) 14:52:54 ID:KOxUxu6U
age

63名無しさん:2006/04/10(月) 14:36:50 ID:3q25SKhw
久々に良スレ見たぜ。
このスレがあればあと10年は戦える

64名無しさん:2006/04/11(火) 02:00:14 ID:PmX1U0GE
ドミニオン族のブレイドマスター(ブレマス♂)は今日も心のままに欲望を満たそうとしていた。

ブレマス♂「暇だ〜。
マンドラニンジン「…。
ブレマス♂「お、ニンジン。
マンドラニンジン「フン。
ブレマス♂「なんだよ、俺じゃ不満なのか?
マンドラニンジン「…。
ブレマス♂「ニンジンの癖に生意気なんだよ!

ブレマス♂の斬撃!
マンドラニンジンがその場に倒れる。

ブレマス♂「生意気言うからだぜ?


タイタニア族のファーマー♀は今日もマンドラニンジンを探していた。

ファーマー♀「あれー、マンドラちゃーん。どこ行ったの〜?
ブレマス♂「なんだ?農家の嬢ちゃんかい?
ファーマー♀「マ、マンドラちゃん…。
ブレマス♂「ああ、こいつな。あんまり生意気なんで今倒したんだ。
ファーマー♀「ひどい…。
ブレマス♂「なんだよ、お前まで文句あるのか?
ファーマー♀「どうしてこんなことするんですか…。
ブレマス♂「あ?生意気だからに決まってるだろ?
ファーマー♀「マンドラちゃんは戦う力なんてないんです!生意気だからって何でそんな一方的な制裁をするんですか!
ブレマス♂「うるせぇな!弱い奴が悪いんだろ!
ファーマー♀「自分は強いとでも思ってるんですか?
ブレマス♂「ほ〜、言ってくれるじゃねぇか。じゃあ嬢ちゃん試してみるかい?
ファーマー♀「どうして力をそういう風に使おうとするんです!
ブレマス♂「うるせぇ!ごちゃごちゃ言ってんじゃねぇよ!

ブレマスとファーマーの戦いが始まる。
全てにおいてブレマスのほうが有利であった。力も早さも。
だが、必ずしもそれが勝敗を決めるとは限らない。
そしてこの戦いも例外ではなかった。

ブレマス♂「………クソッ!
ファーマー♀「気が済みました?
ブレマス♂「…。
ファーマー♀「貴方のその力、もっと別のことには使えなかったのですか?
ブレマス♂「俺だって最初はそう考えたさ。
ファーマー♀「?
ブレマス♂「なんでだよ…羽…尻尾…なんでそんな目で俺を見るんだ…。

そう言うとブレマス♂は自分の背中の悪魔のごとき黒い羽をギリギリと握り潰す。

ブレマス♂「俺だって好きでこんな格好してるんじゃねぇんだよ!!!!
ファーマー♀「…。
ブレマス♂「…ブレイドマスターになったのだって、人を傷つけたいからじゃないさ…俺は…俺はただ…。
ファーマー♀「人の役に立ちたかった。
ブレマス♂「!
ファーマー♀「自分という存在を認めてもらいたかった。ありのままの自分を…。
ブレマス♂「そうさ…でも…それは叶わなかった…。
ファーマー♀「だから自分を見せようとした。自分の力を見せて人に認めてもらいたかった。
ブレマス♂「そうして俺が近づけばみんな離れていく、誰も俺の近くには居てくれなかった…。
ファーマー♀「でも、今は違うでしょう?
ブレマス♂「?
ファーマー♀「今はこうして目の前に自分の話を聞いてる人間がいる。
ブレマス♂「…。
ファーマー♀「あなたのことをもっと教えてください。あなたが人に伝えようとしたことを、人にこうして欲しいと願ったことを。
ブレマス♂「…。

ブレマス♂はしばらく何も答えなかった。
そして、ようやく決意した。

ブレマス♂「…わかった。ありがとう。

ブレマス♂の中で止まっていた時は、心は、今ようやく動き出す。


全部即興で書きました。もちろん筋が通ってない部分もありますがw
>>38の人とかなり似てますね。パクったみたいでスイマセン_| ̄|〇

65名無しさん:2006/04/16(日) 12:46:25 ID:lTCnbsRo
ageeeeeeeeeeeeeee!!!!!

66<削除>:<削除>
<削除>

67名無しさん:2006/04/23(日) 18:04:25 ID:U2rkxGvA
上げ

68名無しさん:2006/04/23(日) 20:48:08 ID:PmX1U0GE
ふぁーふぁーwwww

ぶれますスレwwww

【ふぁーふぁーwwww】内藤スレwwww【ぶれますwwww】

69名無しさん:2006/04/23(日) 20:49:09 ID:PmX1U0GE
>>68
誤爆った_| ̄|〇

70名無しさん:2006/04/24(月) 19:44:35 ID:aar7Y8oo
■まえがき
ブレマス♂の設定
武器=刀
戦神の全身鎧&マスク(+眼帯)
黒髪のポニーテールで『剣士』というより『侍』といった感じ。
相方は巫女さんで、和風な二人組となっています。


春のファーイースト街道は、桜が咲き誇る絶好のお花見スポットとして有名である。
桜が咲いてからというもの、ここには毎日のように人がやってきては花見を楽しんでゆく。
そんな花見客で賑わっている中、剣士と巫女の二人の男女が、花を楽しみながら雑談に興じていた。

ブレ「知っているか?時折このスレをageる奇特な人達がいるらしい。」
ミコ「それは知りませんでした。私はてっきり歴史の闇に葬れたものかと・・・。」
ブレ「それに先日、新たに物語を書き込む人も現れたそうだ。」
ミコ「・・・」
ブレ「・・・」
ミコ「・・・ブレマスさん?いったい何を考えているのですか・・・?」
ブレ「ん〜、久々に書き込んでみようかなぁ・・・と思うんだけど。」
ミコ「・・・!!」
ミコ「私は脱ぎませんよ!?えぇ脱ぎませんとも!!エッチなの禁止です!!!」
ブレ「ははは、某スレじゃないんだから、いきなりエロネタにはならないって(たぶん)。」
ミコ「(たぶん)って何ぃーっ!!?」
ブレ「いや、このスレもそういう傾向が無いわけじゃないから・・・やっぱ需要あるし。」
ミコ「不潔です!ブレマスさん!!巫女とは神に仕える身であって、そんなエッチなことは許されないのです!!」
ブレ「・・・だからこそ、その背徳性からエロネタの題材として『巫女』はメジャーなものになっているのだが。」
ミコ「がーんΣTT」
ブレ「むしろ『巫女』と聞くとエロいイメージの方が先立つくらいだな。」
ミコ「・・・ブレマスさんは・・・私のことを、そんな目で見ていたんですね・・・。」
ブレ「うん♪―――では、合意も取れたとこで早速・・・良いではないか♪良いではn」
≪ファイアボール≫
ブレ「うわっと。あはは、冗談だよ、じょうだn」
≪ファイアブラスト≫
ブレ「わーっ!?自慢のポニーテールに火がっ!!火がっ!!?」
ミコ「・・・ブレマスさんの・・・」
ブレ「!?」
ミコ「ブレマスさんの莫迦ーーーっ!!!!」
≪ファイアグローブ≫
ブレ「――っとと、危うく直撃するとこだった・・・って、わー!?桜の木が炎上してるーっ!!?」
ミコ「・・・・・ブレマスさんが避けたせいです。」
ブレ「俺かよっ!?」
ミコ「あぁ、ブレマスさんなら耐えてくれると信じていたのに・・・ごめんね、桜さん。あんなに綺麗に咲いてたのにブレマスさんが不甲斐ないせいで・・・。」
ブレ「俺かっ!?悪いのは俺なのかっ!?」

ファマ「――両方です♪」

71名無しさん:2006/04/24(月) 19:45:41 ID:aar7Y8oo
ブレ「・・・」
ミコ「・・・」
ブレ「・・・な、なんか背後から只ならぬ気配を感じるのだが・・・怖いから振り向きたくないなぁ、あはは・・・。」
ミコ「ず、ずるいです、ブレマスさん!わわわ私は振り向いてしまいましたよ!?う、後ろに・・・ふぁm」
ブレ「わー!?聞きたくない!聞きたくない!!」
ミコ「現実から逃げてはいけません!さ、さぁ、一緒にこの恐怖を分かち合いましょう!!・・・ね?」
ブレ「いーやーだー!?」

ファマ「フフフ、二人とも・・・この責任、どうとってくれるのかなぁ?とっても楽しみぃ〜♪」

ミコ「わー!?ファマさん、笑顔なのに目が笑ってない!?ち、ちなみに怒りの竹槍装備してます!!バックに炎上する桜の木があって怖さ倍増ですー!!?」
ブレ「実況するなーっ!?想像しちゃうじゃないかーっ!!!」

ファマ「二人とも可愛いですねぇ〜♪本当にどうしてくれちゃおっかなぁ〜♪」

ミコ「ブレマスさん!ブレマスさん!なんか竹槍から邪悪な気が立ち昇っているのですがっ!!?」
ブレ「聞こえない。聞こえない。聞こえない。聞こえない。聞こえない・・・。」

ファマ「え〜とぉ、それじゃあ二人とも覚悟はいいですかぁ〜?」
ファマ「大丈夫♪痛いのは初めだけ。すぐに気持ちよくなりますよぉ〜♪」

ミコ「ΣTT」
ブレ「その竹槍で何する気だーーーっ!!!?」


4月21日金曜日。
この日、ファーイースト街道から全ての桜が消え去った。
火災の形跡があるが、何があったのか、その場にいた花見客たちは誰一人として真相を語ろうとはしなかった。


■あとがき
ageられるの見て、つい勢いで書いてしまった。
軽いノリの小話のつもりだったのに割と長くなったなぁ。なんとなく、このコンビは書きやすい。
次もこの二人で書こうと思います。
ブレマスもせっかく『侍』にしたのに活躍の場が無かったしね^^;

それと>>64さん。全然OK!面白かったですw
何より、他にも話を書き込んでくれる人がいて嬉しかったです。

72名無しさん:2006/04/29(土) 01:04:18 ID:PmX1U0GE
ブレマス♂「しかし何だ、最近のダンジョンは回避殺しのダンジョンが多いな。」
ナイト♀「そうね。AGI型だとブレマスもナイトも結構きついみたいね。」
ブレマス♂「何言ってんだよ。ナイトの硬さは折り紙つきじゃないか。」
ナイト♀「貴方の攻撃力の高さも相当なものよ。もっと自信持っていいんじゃない?」
ブレマス♂「何言ってんだよ。ナイトの攻撃力の高さだって相当なもんだろがよ。」
ナイト♀「うるさいわね!なんなのよ!私にそれ言ってどうするつもりよ!」
ブレマス♂「へいへい、最強のナイト様は沸点も低いみたいですね。」
ブレマス♂はふてくされてそのまま去っていった。
ナイト♀(なんなのよ全く…)
ナイト♀はそのままサウスダンジョンのキャスター広場へ向かう。
上等なマジックキャンディーを用意するためだ。
だが、今日は不運の日であった。
ナイト♀「く!なんでここにこいつが…。」
ナイト♀の前に立ちはだかるのはドミニオン高位背徳者(以下背徳者と表記)。
サウスダンジョンで1、2を争う強敵だ。
背徳者「どうした?怖気づいたか?」
ナイト♀「誰が怖気づくものですか!」
ナイト♀のライトニングスピア!
だが、集中力を乱したナイトのライトニングスピアをかわすことなど背徳者には造作も無かった。
背徳者「ふん…もう少し楽しませてくれると思っていたが…期待はずれだな…。」
そういうとドミニオン高位背徳者はナイト♀に顔を近づける。
ナイト♀「!」
背徳者「美しいな…俺の女になってみないか?」
ナイト♀「だ、誰が貴方なんかと…」
背徳者「強がっていられるのも今のうちだぞ?」
ナイト♀「く!」
ナイト♀に背徳者の手が伸びる…
ザシュ!!
背徳者「なんだ!?」
そこには両手剣を構え恐ろしいほどの形相で背徳者をにらみつけるブレマスの姿があった。
ナイト♀「…何しに来たのよ?」
ブレマス♂「うっせぇ、たまたま通りかかっただけだ。」
背徳者「雑魚が何のようだ?」
ブレマス♂「雑魚にも意地ってものがあってな。」
そう言うとブレマス♂は背徳者に近寄っていく。
ナイト♀「よしなさい!相手が悪すぎるわ!貴方じゃ無理よ!」
ブレマス♂「うるせぇ!ごちゃごちゃ言ってるんじゃねぇよ!お前を守るのは俺だ!誰にも文句なんて言わせねぇぞ!」
ナイト♀「ブレマス…」
背徳者「相手の力量を見極めるのもブレイドマスターの重要な資質だぞ?
ブレマス♂「勝負ってのはな…」
背徳者「?」
ブレマス♂「終わって初めてわかるんだよ!ごたく並べてんじゃねぇよ!」
ブレマス♂は背徳者に斬りかかる。
だが…
背徳者「フン」
ブレマス♂「!?」
的確な攻撃で知られるナイトの攻撃すら軽々とかわす背徳者にとってブレマスの攻撃を回避することなどどうということは無かった。
背徳者「どうした?それでおしまいか?」
背徳者のカオスウィドウ!
ブレマス♂「ぐ…」
背徳者「フフハハハハハ、脆い!脆すぎるぞ!」
ブレマス♂(なんでこんなに弱いんだ…)
ブレマス♂は倒れているナイト♀の姿を見る。
ブレマス♂(目の前で倒れてる人一人助けられやしない…)

73名無しさん:2006/04/29(土) 01:08:23 ID:PmX1U0GE
だがそのとき、ナイト♀の身体が光り輝き始める。
ブレマス♂「!」
ナイト♀「ヒーリング…」
それは聖なるもののみに許されし癒しの魔法。
ブレマス♂の体力がみるみるうちに回復していく。
ナイト♀「私は足をやられたから立てない。でも貴方なら…」
ブレマス♂「わかった…やってみる!」
ブレマス♂は再び立ち上がった。
背徳者「ほう…一度やられて立ち上がるその根性は認めてやろう…だがな」
背徳者のカオスウィドウ!
ブレマス♂「ぐ…!」
背徳者「この世には…可能であることと不可能であることがあるのだ…」
ブレマス♂(負けない!絶対負けてやるか!)
ブレマス♂「ううおおおおおーーーー!!」
ブレマス♂の身体が赤いオーラで包まれる。
ブレイドマスターのスキル「バーサーク」の発動だった。
背徳者「!」
ブレマス♂「オカクゴ…!」
ブレマス♂の居合い!
ブレマス♂の居合い2段!
ブレマス♂の居合い3段!
背徳者「馬鹿な!」
背徳者の体力が減っていく、だが…
背徳者「調子にのるなよ!」
背徳者のデッドエンド!
ブレマス♂「……!」
背徳者「人が黙っていたらいい気になりおって…この場で葬り去ってくれるわ!」
ナイト♀「黙ってる割には随分おしゃべりが過ぎるようだけど?」
ナイト♀は目にも止まらぬ速さで背徳者に接近する。
背徳者「なんだと!?」
ナイト♀「フフフ、いい男。でもね…」
背徳者の胸元にスピアが突きつけられる。
ナイト♀「私デリカシーのかけらも無い汗臭い男のほうが好みなのよね。」
そう言うとナイト♀は背徳者を貫く。
背徳者「ぐおおおおおおおお!」
背徳者は絶命した。

ブレマス♂「なんだよ!足動いてるじゃねぇか!」
ナイト♀「うるさいわね。足動かない〜♪って言ったほうが気合入ると思ったのよ。」
ブレマス♂「あのなぁ…」
ナイト♀「敵を欺くにはまず味方からって言うでしょ?」
ブレマス♂「俺一人馬鹿やってたわけか_| ̄|○」
ナイト♀「あら、自分が馬鹿ってようやく気づいた?」
ブレマス♂「うるせぇ!俺はもう帰るぞ!」
ブレマス♂はそう言うとずかずかと歩いていく。
ナイト♀「…………ありがと、ブレマス。」
ブレマス♂「何か言ったか?」
ナイト♀「いいえ、何も。フフ」
ブレマス♂「何だよ気持ち悪いな。」
そう言うと二人は帰宅の途に着いた。

今回はブレマスとナイトの絡みを語ってみました。
ブレマスとナイトは反発しあう危険性のある存在です。
ですが、そこで反発しあっても何も生まれません。
今すべきことはお互いを認め、手を取り合うことだと思います。
そういう願いをこめてこれを書きました。いつも通り即興ですが…
ナイトをお持ちの方、ご気分を害したなら謝罪します。
ただ、仲良くしたいと願うことは自由であると思いますので…

以上ブレマス持ちの愚痴でした。最後はスレ違いですがお許しください。

74名無しさん:2006/04/29(土) 03:53:44 ID:7Q8f/lLI
>>72ー73
GJと言いたいが、背徳の設定が少々難有りだな…。
背徳と高位背徳がごっちゃになってる、まあこれはわざとかもしれないが。
あと、せっかくだから背徳にリフレクションウォール使わせればもっと厚みが出たと思うよ、
必殺の一撃を跳ね返された的な演出にもなるからね。

75名無しさん:2006/04/29(土) 15:14:38 ID:PmX1U0GE
>>74
レスありがとうございます。
確かにごちゃごちゃにしてましたね_| ̄|○
ホウオウとかを使おうかと思ったのですが、ホウオウ相手にイイ男とかいうのも間抜けと思ったのでw
リフレクションウォールは確かに面白そうですね。

76名無しさん:2006/05/22(月) 12:49:36 ID:ndo8GG4c
ageたらダメ?

77名無しさん:2006/05/23(火) 09:35:19 ID:VzyRDf4c
hあげ

78名無しさん:2006/05/24(水) 15:12:22 ID:VzyRDf4c
期待age

79ぶぅぶぅ:2006/05/25(木) 23:48:23 ID:agsj8HbA
期待hあげ

80名無しさん:2006/05/26(金) 04:01:27 ID:09.qiPLI
即興で書いてみました

「やばいなぁ・・・、仲間とはぐれてしまった・・・」
アクロニアの林でブレマス♂は大きくため息をつく
「どうしようかね・・・」
木に寄りかかり、休みながらこれからの事を考えているブレマス♂
その時風の中に声が聞こえたような気がした
「今、声が聞こえたような気が・・・・・・」
立ち上がり、耳を澄ませるブレマス♂の所に今度ははっきりとした声が聞こえる
「!!」
武器を取り、ブレマス♂はその場から駆け出した


「なんでこんなところにベアがいるんだ!!」
「わからないよ!!」
マーチャント♂とファーマー♀が叫ぶ
身体を傷だらけにしながら逃げている二人の後にはベアが追いかけてきている
「前来た時には安全だと思ったのに!」
「文句言う前に走れ! 追いつかれたら終わりだぞ!」
そういっている間にもベアは二人に迫ってきている
「あっ・・・・・・」
ファーマー♀が木の根に足を引っ掛けて転んでしまった
「ファーマー♀!!」
マーチャント♂が逃げ足を止め、ファーマー♀のところに駆け寄る
その間にベアは二人に追いつき、獰猛な眼をこちらに向けている
「「・・・・・・」」
二人は手をつなぎ、これから自分達の身に起こるであろう事を想像し目を閉じた

その時、周りの音が止まった・・・・・・

ベアの気配が消えたことに二人は気づき、何が起こったかを確認する為目を開けた
自分達を追っていたベアは身体中を切り裂かれ息絶えていた。
その近くに両手剣を持ったブレマス♂が心配そうに二人の事を見つめていた
「大丈夫か?」
そう言いながらブレマス♂が二人に近寄っていく
「「・・・・・・」」
声も出ない二人にブレマス♂は更に心配そうな顔をして
「声が出ない程酷い怪我なのか? まずいな・・・・・・手持ちの傷薬で良いのあったかな?」
バックパックの中を探し始めたブレマス♂を見てマーチャント♂が安堵した声を出した
「いえ大丈夫です。少し走り疲れただけですから」
「よかった・・・・・・」
「あっ・・・・・・」
「どうした!?」
ファーマー♀の声にブレマス♂が声をあげる
「ベアにやられた仲間が他にもいるんです。かなり酷い傷を負っているから
早く手当てしないと・・・・・・」
逃げてきた道を見ながらファーマー♀がブレマス♂に話す
「よし、そこに案内してくれ」
二人はブレマス♂の言葉にうなずき、負傷した仲間の所へ向かって歩き出した

81名無しさん:2006/05/26(金) 05:06:46 ID:09.qiPLI
>>80の続き

「当面はこれで大丈夫だ」
テントの中から出てきたブレマス♂が二人に話しかける
その言葉を聞いて二人は安堵のため息をもらす
「よかった・・・・・・」
そうつぶやいたファーマー♀の目元には涙が流れていた
「ありがとうございます!!」
マーチャント♂はブレマス♂に向かって大げさに頭をさげた
「そこまで大げさにお礼される程たいそうな事はしてない。」
あさっての方向に顔をむけるブレマス♂
よくよくみると顔が少し赤くなっている。
二人はその様子をみて互いに顔を見合わせ微笑んだ
「ところで何でこんなことになったんだ?」
ブレマス♂の質問にマーチャント♂が答えた
「ミルクを稼ぎにみんなでここに来たのですが・・・・・・」
「いきなりベアが襲い掛かってきて・・・」
ファーマー♀が答えを続ける
「この林にはベアが出るって噂知らなかったのか?」
「ええ・・・」
マーチャント♂が力なくうなずく
「情報収集は冒険者にとって大切な事。今後は怠らないようにしないとな」
「「はい・・・」」
二人が落ち込み始めたのを見てブレマス♂はフォローに入る
「ま、まあ幸い皆命は助かったのだからよかった。助からないヤツもたまにいるからな」
「助からなかった人もいるのですか?」
「ああ・・・・・・」
ブレマス♂が空を見上げる。まるで遠くの何かを見るように
その様子を見て二人は無言になる。
「しめっぽくなってしまったな・・・・・・」
ブレマス♂がそういった時、周りの空気が変化した
武器を構え、テントを守るように三人が身構える
「おいおい・・・・・・」
「「・・・・・・・・・」」
いつのまにかテントの周りの林からベアの気配がする。それも大勢の
この気配に二人は飲まれ、武器を構えてはいるが戦力にもなりそうにない
『ベアぐらいなんて事はないが傷ついたやつらを守りながらとなると・・・・・・』
額に冷や汗をかきながら考えているとベア達の気配が動き始めた
『くるか・・・!』
そう考えたブレマス♂だったが不意にベアの気配の後から見知った気配が
近づいてくるのをブレマス♂は感じた
その気配に安堵したブレマス♂は二人に向かって話しかけた
「大丈夫。皆助かる」
ブレマス♂が指を指した方向を見た二人は驚くべきものを見た
林から爆音が響き渡りベアの気配が消えていく
「みつけたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
ベアの気配が消えた所から三人の人影が飛び出してこちらへ向かってくる
ブレマス♀、ナイト♂、ワティス♀の三人がブレマス♂の所につき
「一体何してたんだこの馬鹿!!」
ブレマス♀が大声で叫んだ
「はぐれた所でけが人を発見して救助してた」
しれっというブレマス♂に対しブレマス♀の額に青筋がどんどん浮き出てくる
「それだったらなぜ連絡しなかった?例のアイテム渡しといただろう?」
ナイト♂は落ち着いた声でブレマス♂にたずねた
「壊れてたのにどうやって連絡しろというんだ?」
アイテムをバックパックから取り出し三人に見せる
「あら本当ですね」
おっとりした声でワティス♀がブレマス♂の意見に同意する
「あ、あのこの人達は?」
いきなりのことで驚いたファーマー♀はブレマス♂に尋ねる
「私の仲間だ」
そう答えたブレマス♂が仲間の方を向いて
「助かった。これからこの異常発生したベアの掃討しようと思うんだが
手伝ってくれ。ワティス♀はテントの中のけが人を頼む」
ブレマス♂の言葉に三人は
「この怒りをベアにぶつけてやる・・・」
「仕方ないな」
「分かりました」
とそれぞれ言葉を返す
「二人ともこちらへ・・・・・・」
ワティス♀がファーマー♀とマーチャント♂の二人を連れてテントに入る
「あ、あのブレマス♂さん達は大丈夫なのでしょうか?」
マーチャント♂の問いにワティス♀は微笑みながら
「大丈夫。すぐに終わりますよ」
そう答えた

その時テントの外から爆音が響き渡った

82名無しさん:2006/05/26(金) 05:46:03 ID:09.qiPLI
>>81の続き

爆音が鳴り止みあたりが静けさを取り戻した頃
ファーマー♀とマーチャント♂は外に出た
「二人共もう大丈夫だぞ」
その声のほうに視線を向けるとブレマス♂、ブレマス♀、ナイト♂の三人が座り込んでいた
「このトラブルメーカー! 毎度毎度どうしてこう・・・・・・」
「・・・・・・疫病神」
ブレマス♀とナイト♂はブレマス♂の方を見ながら文句をいっている
「ああ!! 分かったからもうやめてくれ、反省しているから!!」
ブレマス♂の惨状(?)を見て二人は笑い始める
「ほら笑われてるじゃないか!! どうするんだ!?」
「・・・・・・大ばか者」
「二人とも笑うな! ええいこっちはこっちで文句をいうな!!」
ブレマス♂の叫び声が空に吸い込まれていった・・・・・・


「まあ何とか無事に着いたな」
「ええ、おかげさまで」
「本当にどうもありがとうございました」
ブレマス♂に二人が頭を下げる
「だからやめてくれってそういうのは・・・照れるだろ」
その言葉に二人は微笑みんだ
「私達が助かったのは貴方とお仲間のお蔭です」
「そうです、あの時来てくれなかったら私達は死んでました」
「助けるのは当たり前のこと。命が助かってよかった。それだけのことだよ」
そうブレマス♂は言った。
「さて、これ以上仲間を待たせているとこっちの命が危うい
そろそろ行くよ」
「あ、はい。ありがとうございました」
「本当に・・・・・・」
ブレマス♂が仲間の元へ歩いていく
その後姿を見ていた二人だったが急にブレマス♂が振り向き
「相棒を・・・仲間を大切にな!!」
「「 はい!! 」」
二人は大きな声で返事を返すとブレマス♂は笑みを浮かべ
仲間の元へ走っていった

二人はその姿が消えるまでその方向を見つめていた

これはアクロニアを旅する人達のちょっとした出会いの話・・・・・・

83名無しさん:2006/05/26(金) 05:51:00 ID:09.qiPLI
>>82の続き

あとがき
スレ汚しになるかもしれない長文申し訳ありませんでした
即興で書いたはいいが徹夜になってしまい最後の方がおかしくなってしまったかも
しれないと不安です
話中に出てくる連絡アイテムはWISの事を指し、それの設定を少し変えたものです
その他おかしな所があるやもしれませんが大きな心で見てやってください><
ありがとうございました

8476:2006/05/26(金) 12:37:14 ID:5Hx2AUhk
このスレは、表向きは「ぶれ〜」だが、実際は「裏SS投稿スレ【R指定&お試しSS】」だと(自分だけ)考えている。
なので、どんどん書き込んで下さい。
ただ、「SS投稿スレ」より上なのは問題なので、そろそろsage進行で行きましょう。
(認知もされたと思うし…。)
…ということでsage。

85名無しさん:2006/05/30(火) 19:29:47 ID:TjHVmcVE
上げ。

86名無しさん:2006/06/03(土) 12:40:37 ID:rAsjRpBk
西アクロニア平原をこえたとこにキラービーの峠というところがある、そこには低Lvダンジョンがある事もあり、まだLvが低い人に人気であった。
「ここが噂のベリル峠か」
今日も一人のソードマン♂がLv上げに来ていた。
ベリル峠というのはゴーレム・ベリルが大量に徘徊しているのでいつからかそう呼ばれるようになった
ソードマン♂の彼には強くなる憧れがあったそれはノービスの時にブレイドマスターに助けられという単純な事であったがLvが低い時の目標にしては立派なものであった
「ふぅ・・こんなものかな」
体力も減ってたので休憩をとることにした
「これじゃ、あの人みたいになれるのはいつなんだろう」
アップタウンからもってきたサンドイッチを食べながら考えているとすぐ近くにベアが出て来た
「あのモンスターを倒せれば少しは強くなったてことになるよな。」
普通少しは経験のある冒険者ならまだ自分にはベアは倒せないと解るのだが彼は昨日ソードマンになったばかりの初心者であった自分がまだ倒せないなんて事は解らずに近づいて行った
「はっ!!」
ソードマンの居合
しかしベアには効いていない
力の差は歴然であった
一方的にベアに殴られそれをソードマンが耐えている形になってしまった
(また兵隊さんにお世話になるのかな・・・・)
パンパン
戦いには掛け離れた音がすると目の前のベアは倒れていて、かわりに頭に守りのティアラを付けた美しい女性が立っていた。
「ダメだよ〜無理しちゃ、いくらソードマンになったからって、もうちょっとLvを上げなきゃベアは倒せないよ〜」
あまりの突然の事で言葉を失っていた、そして
「僕を弟子にしてください!」

87名無しさん:2006/06/03(土) 12:46:00 ID:e1eoKN5g
>>86
ごめん、ここまで書いて長すぎる事に気付いた・・・
続きは暇な時にでも書こうかな

88名無しさん:2006/06/03(土) 13:10:46 ID:Gp1Eo57Y
続きに期待age

89名無しさん:2006/06/06(火) 12:21:52 ID:it6AHjvk
「僕を弟子にしてください!」
ハリセンと盾を持っていてシールバーメイルを身につけている様は凛としていたがこの時は少し困ったようにおどおどしていた。
まぁピンチの時を助けただけの赤の他人にいきなり弟子にしてくださいなど言われたのなら困るのも当たり前だ
だが、どうしても弟子にしてほしかった。自分でも経験の無さはわかっていた。
なので高Lvの人に教えてほしかったのだ。
少し考えその人は口を開けた
「私ノービスなんだけど、それでもいいの?」
ソードマン♂はその言葉を理解できなかった。
「いや私ノービスなんだって、ほら」
そうそう言うとノービス♀は特大リュックを背中にしょった
「え〜!?」
リュックを背負ったことでやっと認めたくない事実を認めた
「まぁ〜そこまで言なら弟子にしてあげても良いかな〜」
と少し照れながらノービス♀が言とソードマン♂はきっぱりと
「いえ、遠慮しておきます」
断った。
「え〜どうしてよ〜」
「うるせー!ノービスの師匠なんて持ってたまるか!」「なに〜その180度変わった態度は〜」
ノービス♀は不服そうに頬を膨らましていた、しかしソードマン♂にもプライドがあった。
いくら自分よりLvが高いといっても、いまさっき卒業したばかりの道を歩いていると初心者と間違われることもある職業だ。それに彼はノービスの時に助けられてから自分もいつかノービスを助けたいと思っていたのだ。
その自分の助けたい職業が自分の師匠にするなんて出来るわけが無かった。
「む〜、しょうがないな〜じゃあ私がパートナーになっていろいろ教えてあげるよ。」
「え?!」
「だって君初心者さんでしょ〜、それにさっきみたいにベアに突っ込だら今度は助からないかもよ〜。」
「だっ、だけど俺だってもっと経験を積めば・・・」
「だから私が教えてあげるの。それに冒険は一人より二人の方が楽しんだから。」
そう言とノービス♀はソードマン♂にPT要請を出した
ソードマン♂は悔しさ反面ワクワクしながらそのPTに入った。
そしてソードマン♂は心の奥でいつかこのノービスを守ってやりたいと誓っていた。

90名無しさん:2006/06/06(火) 12:26:51 ID:OIXs07V.
数カ月後
「まいったな〜」
ノービス♀は鉄火山の山道の途中の橋に寄り掛かっていた。
足には痛々しい怪我を負っていて歩けそうには無かった。
「流石に一人でサラマンドラに合いに行くのは無理だったかな・・・」
たまたま観光で来ただけだったのだが、途中でギーコの群れに会ってしまったのだ
「こんな時に敵に会ったら・・・」
そんな事を言ってるとゆっくりとブリキングRX3が近づいて来た。
「あちゃ〜、これでおしまいかな・・・・」
ノービス♀はゆっくり目を閉じるとじっと待っていた。ガキン!
異質な音が鳴ったので目を開けるとそこにはガラクタになったブリキングRX3と
「おそいぞ〜」
「転職に時間がかかってな。大丈夫か?」
ブレイドマスター♂が息を切らせながら待っていた。
「それよかお前まだハリセン使ってるのか?いくらノービスでももっとマシなのがあるだろう。」
「いいの〜これは趣味なんだから。」
ノービス♀は冗談っぽく笑ったがいきなり真面目な顔をした
「ねぇ、もうブレイドマスターになったんだからこのPT解散しようか。このまま君とPTくんでたら私は君の可能性を奪ってしまう事になる。この先もっと危険で沢山の強い敵の出てくるダンジョンが増えていく。私弱いから君の足手まといになっちゃう」
そうノービス♀は下を向いて話した。
それをブレイドマスター♂は呆れた感じで答えた。
「何を真剣な顔で言い出すと思ったら、そりゃ俺の方が戦闘力は高い、だけどな俺はお前を足手まといと思ったことは一度もないんだぞ。お前の方が知識や経験が豊富だしもちつもたれずなんだよ。それに、強い敵がでてきたら」
ブレイドマスター♂はそこまで言と少し赤くなりながらゆっくりとノービス♀に言った。
「俺がお前の盾となって守ってやるから。」









「ねぇ重たくない?」
「重たくない」
ブレイドマスターは照れ隠しに傷を見ると言い出してノービス♀の足の傷に気付くと慌てた感じで街に戻るぞといいだしいきなりノービス♀を担ぎ始めたのだった
「あぅ〜恥ずかしいよ〜」
ノービス♀が恥ずかしそうに下を向いているとブレイドマスターも自分も恥ずかしくなったのか赤くなっていた。

91名無しさん:2006/06/06(火) 12:32:30 ID:br2RxB6o
後書き
>>89.90は87の続きです
一様最弱職業のノービスとソードマンの絡みが書きたかった
しかし正直最後が・・・・

92名無しさん:2006/06/07(水) 12:21:14 ID:yPU5MJhM
最初出会ったときの立場が数ヶ月たって逆転どころかゴールINしそうな立場に。
気恥ずかしそうなNVとブレマスが○

93名無しさん:2006/06/19(月) 01:43:46 ID:tufEuTOs
13 名前: 名無しさん [sage] 投稿日: 2006/06/14(水) 12:58:32 DkoF57wY
報酬の鉄ナゲを使い込んでしまったTTRBマスター代理が
TTRBマスターに呼ばれてラブラブエッチなお仕置きが

SSスレの住人がこのスレに気づいて、そっち系のSSを投下してくれないだろうか・・・

94名無しさん:2006/06/19(月) 14:54:20 ID:QheuLBlk
>>93 導入部だけ。

 ギルド元宮3F西側の一室、〈タタラベギルド〉
 普段はバックパッカーらしいまったりしている空間が、
 今は重い沈黙と緊張に支配されていた。
「…」
「あ、あの、マスター」
 そこに居るのは、二人の男女。
 片や執務用の机について、渋い表情をするタタラベマスター(以下マスター)
 片や机の前に立ち、不安げに視線をさ迷わせるタタラベマスター代理(以下代理)
「…」
「何か御用ですか…?」

 昨日の事だった。
 ファーイーストのファーマーギルド総本山にて、代理としての仕事をこなしていた彼女の元に、
 「至急アクロポリスに戻れ」という手紙が届いたのは。
 手紙にはその一文と、マスターの署名のみが記されただけだった。
 用件は書かれていなかったが、しかし、代理には何故呼ばれたか薄々わかっていた。

 唐突に、マスターが口を開く。
「一週間ほど前…俺んとこに『タタラベマスター代理のところで支払われた報酬が少ないぞマスター!』つって
 殴りこんで来た馬鹿いたんだが…」
「う」
 マスターは渋い顔のまま、片手で引き出しを開け紙の束を取り出した。
「これは、お前のところから届けられた領収書全てだ」
「…」
「コレを見た限りじゃ、報酬が足りなくなってる筈はないよな?やたら食べ物関係が多いが…」
 マスターは僅かに視線を上げ、うつ向く代理の臍の辺りを盗み見て、そして思った。
 
 食ってる割りにはスマートだな、と。
 もっとストレートに表現するなら、美味そうだ、と。

「…あの」
「な、なんだ?」
 やらしい目付きで見てるのがバレたか、と慌てて視線をあげるマスター。
 代理はそんな事に気が付いた様子は無く、口をもごもごさせながら躊躇いがちに話す。
「あー、その事なんですが・・・」

「いいさ。俺が内々に処理しといた」
「え…?」
 領収書の束を引き出しに投げ入れるマスターの顔は、いつもどおりの笑みに戻っていた。
「お前が欲望に駆られて金横領するなんて、俺は思わねえ。俺は、お前を信じて代理に就かせたんだからな。
 …何か理由があったんだろ?もしくは手違いとか。」
「いやぁ、その…」
「今回だけだからな」
 そう笑みを浮かべるマスターに、代理は何か言うこともできず、ただDOGEZA。
「申し訳、ありませんでしたっ!」
「頭を上げろ・・・力が抜ける」
 マスターは椅子から腰を上げ、代理の横に立つ。
 そして、DOGEZAモーション中の代理に向かって、小さく、だがハッキリと

「でも、罰は受けてもらわなきゃな?」

「…は?」
 その一言に、代理は動きをとめ
「ば、罰?」
 ゆっくりとマスターの顔を見上げた。
「そうだ。悪いことした子には、お仕置きしないとな」
 それを聞いた代理の体が、不意に持ち上げられた。
「え!?ちょ、何すんですか!」
「だーから、お仕置きだって」
 マスターは事も無げに言うと、代理の体を肩に担ぎ上げたまま、ギルドルームの奥の私室に向かった。
「お仕置きって何するつもりですか―!嫌―!」
「黙ってろって」
 ペシッ
「ひうっ!?」
 マスターが空いた方の手で、暴れる代理の尻を叩いた。
 さほど痛くはなかったものの、不意を突かれた代理は息を詰まらせる。
「おー、いい音。
 ・・・ここんとこ、とんとご無沙汰だったんだし、いいだろ?」

 そう囁きながら、マスターは代理の作業ズボンの、
 股の部分の生地を指先で掻くようにして撫でる。
「ぁぅ・・・ゃぁ・・・っ」
「ほら、お前だってしたいんじゃないのか?」
「ぅぅぅ・・・」
 顔を赤らめ、うなって腰をもじもじさせる代理。
「ま、マスター・・・こんなとこで・・・駄目・・・」


スキルアップの為に手を出してみたが、自分に官能は書けそうにない。
気が向いたら、続きを書くかも知れませんが。スレ汚しスマソ。

95名無しさん:2006/06/21(水) 08:46:55 ID:yEqVNdE2
このスレを丸ごと「SS投稿スレ」に写したら、どうなるだろうか?

96名無しさん:2006/06/21(水) 20:58:38 ID:VAOHnxeo
叩き戻されて終わりかと

97名無しさん:2006/06/22(木) 00:04:02 ID:r4awPSYE
叩くかなぁ・・・

9895:2006/06/22(木) 09:05:26 ID:8oHf4mGw
sageまくってる割には、一日で2レスも付いたな。
実は見てる人は多いのか、ココ?

99名無しさん:2006/06/23(金) 11:13:51 ID:Vp.V2aqo
>>95
写す、というかあっちに投稿したい人はあっちに投稿すればよい話かと。
あちらは投稿者がペンネーム使ってたり総合ページが作成されていたり違いは多いしさ。
拒まれることはないと思うぞ。

100名無しさん:2006/06/24(土) 12:12:30 ID:jSEoIPsA
       40          |   //
.  し    .秒         |  / /
  お    で         |/  /
.   っ   削        "  /                ζ
  て    除          /              _..――――.._
  |    依          ./          /            \
  |    頼          /         /                \
  |             /         /     /             、
  |             ̄"/       /     /         |||||||||||||||||||||||
  |             /        j\ ,,  (・ )Ξ       ||||||||||||||||||||||||||
  |            z        /・)              ||||||||||||||||||||||||||゛
  |           /        ⊂⌒○                r''''''''-、ミ|||||||
  |           /         ||||||||| ,r'" ̄"\\       >-",r、  | |||||||
  |           |        / ,二''""__,r--___,|  \      /  l  l/||||
  |          |        |  |  ,r'"     |   ミ   く--  l  |/|||
  |          |        |  ト、ノ)、     .|        "”"]  .ノ///
  |           |        ヽ  .| \彡>     |      j"  ノ ////
  |           \       \ |  '''  ,ノ ̄"|      "-'' ̄////
  |           \       \ .|  ,r7 ̄  j'''7     !,,,,,,/ミ"//、
  |            __\      \ |r"-/ ,,r-''" /     /     \
   !!           r"        \.l "''''''"  ノ     //   |  ヾ
              |          \."'----'''""   ,,//   ノ |  /
               z           \      ,/ '//    /  >'''"
              /             \_____/''" //    // /
        / ̄ ̄\>             / "'--''" /  /   /
     _/

101名無しさん:2006/06/24(土) 12:15:42 ID:C00ASCSs
>>100
       ひ          |   //
       ど          |  / /
  と    い         |/  /
  う    や        "  /             _..―――――.._
  さ     `          /           /∵∴∵∴∵∴∵∴∵ \
  |              ./         /∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵\
  |              /         /∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵\
  |             /         /∵"  "  "∵∴∵∵∴∵∴∵∴∵∴
  |             ̄"/       /     \   ∵∴∵∵∴∵∴∵∴∵∴
  |             /        j/   (・)      ∵∴∵∵∴∵∴∵∴∵
  |            z        /・)            "∵∴∵∴∵∴∵∴∴
  |           /        ⊂'''"、   """"       ∵r''''''''-、∵∴∵∴|
  |           /        /    ,r'" ̄"\       >-",r、  | ∵∴∵∴|
  |           |        / ,二''""__,r--___,|        /  l  l ∵∴∵ |
  |          |        |  |  ,r'"     |    し  く--  l  | ∵∴∵|
  |          |        |  ト、ノ)、     .|        "”"]  .ノ∵∴∵ /
  |           |        ヽ  .| \彡>     |       j"  ノ /∴∵∴/
  |           \       \ |  '''  ,ノ ̄"|      "-'' ̄/∴∵∴/
  |           \       \ .|  ,r7 ̄  j'''7     し,,,,,,/ミ、∴∵/
  ん            __\      \ |r"-/ ,,r-''" /     /     \/
  !           r"        \.l "''''''"  ノ     //   |  ヾ
              |          \."'----'''""   ,,//   ノ |  /
               z           \      ,/ '//    /  >'''"
              /             \_____/''" //    // /
        / ̄ ̄\>             / "'--''" /  /   /
ぼくの100get返してよー

102名無しさん:2006/06/24(土) 12:20:06 ID:oBze7C5I
..|_ __ ヾ-" | .|  | |    //"-"        / /  /     __
. / / | |  └┘ノ /   |./          /  "  // _,r--'''""^'--、      /
. くノ[二ノ   [__ノ    |/         j   ,r" ̄  ,r-、 /  v// /
  ┃   ,、       |/          |  /   /"_(  (   .ヾ_,-''"
  ┃   く ヽ  ノヽ,    ̄"/        |/  / / ||  ノ    |
  ┃   ヽ/ / /    /         j"、 ,, .//   ノ      ,,>      ___,r
  ┃   ___ノ /    z         「ゝヽj-< 0,,,,/'"     <"
  ┃  丶___/    /        ┌┴'''"、二- """"     ミ、 r''''''''-、
  ┃    ,r---、   /         ./\"  ,r'" ̄"\       》-",r、  |
  ┃   / r7 ,、\  |         / ,二''""__,r--___,|        /  l  l
  ┃  | | ノ ノ | |  |        |  |  ,r'"     |    し  く--  l  |
  ┃  \__//__/  |        |  ト、ノ)、     .|        "”"]  .ノ  /
  ┃           |        ヽ  .| \彡>     |       j"  ノ /
  ┃           \       \ |  '''  ,ノ ̄"|      "-'' ̄/
  ┃           \       \ .|  ,r7 ̄  j'''7     し,,,,,,/ミ、
  ┃            __\      \ |r"-/ ,,r-''" /     /     \   "
 ┃┃┃┃        r"        \.l "''''''"  ノ     //   |  ヾ
 ・ ・ ・ ・        |          \."'----'''""   ,,//   ノ |  /
               z           \      ,/ '//    /  >'''"
              /             \_____/''" //    //

103名無しさん:2006/06/25(日) 22:23:09 ID:NudDj.OI
>>99
今更だが、あっちは
>・掲示板の性質上、年少の人を害しないような内容でお願いします。
> そのような作品は外部にデータをアップロードし、注意を書いた上で誘導してください。
ッテ事らしいので
>>84
で書いてるみたいにR指定っぽいのはこっちでいいかと。

104名無しさん:2006/06/26(月) 08:41:11 ID:JCNORrzU
これageるなよな・・・。
でも、「SS投稿スレ」もR指定っぽい作品なら結構あるよ?

105名無しさん:2006/06/26(月) 13:06:31 ID:VdmIze1Y
R指定R指定随分と話題になってるくさいので、
一本ネコマタネタでエロいのを投下。
ぶっちゃけ初官能だからヌケないこと請け合い。でも投稿。

・山吹実装記念小説:猫舌(R指定)

ごそごそ
「ん?」
寝ていると、何やら足の方で物音。
ジ―――――
それに続き、ファスナーが下ろされる音が聞こえる。
「おお♪ええもん持っとるやんけ。大きのは心だけや無いってか」
「…?」
股間の辺りが寒い、と寝惚けたままの頭で思う。
「そいじゃ、早速頂きますか♪」

くちゅっ

「ぬおおっ!?」
突然、自分のものが濡れた温かいものに包まれ、俺の意識は一気に覚醒した。
首を起こし、股の方に視線を向けると、俺の股間に山吹色の物体がしがみついているのが目に入った。
「や、山吹!?」
「お。起きたか」
「なにやってんだ!?」
「なにって…決まっとるやないか」
そう言うと、山吹は舌を這わせつつ一旦顔を上げると、勝気な笑みを浮かべて
「ご挨拶や」

「ご、ご挨拶?」
「せや。アンタとも、長い付き合いになるだろうと思て、こっちにも挨拶しとったとこや。それに…」
「それに?」
「桃や藍に遅れとらんために、気ぃ利くとこ見せとこ思て」
「気が利くって…」
「ま♪要はサービスやサービス。今後もご贔屓に頼んまっせ♪」
山吹はそう言って、鈴口に唾液をたっぷりと垂らし、再び奉仕に取り掛かろうとした。

しかし、横から出た桃色の手がそれを阻止。
「だ、だめっ!」
「なんや、何が駄目なんや桃」
自分の肩を掴む、桃を振り返って睨みつける山吹。
「そんなのズルいよー!私の方が先なのに…」
「甘いで桃。世の中実力や」
「そ、そんなぁ…だったら私も!」
「そうは問屋が卸さんで」

ぱくり

桃が行動をする前に、山吹が俺のものを咥えた。
当然ながら、ネコマタの小さな口には収まり切らず、上半分くらいが口腔に侵入したところで亀頭が喉を突いた。
「んぐ…んはぁ…」
くち…ぬちゃぁ…
その状態で、山吹は小さなザラザラした舌をカリや裏筋に無我夢中で這わせる。
「んむぅ…」
山吹の口内という見えない空間で、自分の性器がねぶられている。
その事に異常なまでの興奮が沸き上がる。
「う…山吹…やめ…」
「わ、大きくなってきたよ?」
さわさわ
桃が手を伸ばし、山吹の口に収まりきらなかった肉径の表面を撫でる。柔らかい
ヌイグルミの感触に、張り詰めた肉柱が必要以上の快楽を脳に送ってくる。
「ねえ山吹ちゃん…私もおち○ちん欲しいよお」
桃は手をゆっくり動かしつつ、上目遣いに山吹に懇願した。
「いやや〜。こんなええもん、誰が譲るか」
「そんなあ…」
山吹の返事はにべもない。
一旦口から出した亀頭をうっとりと眺めながら言う。
「これ、ええわぁホンマ…臭くてしょっぱくて硬くて。お、出てきた出てきた♪」
俺のサオの先に先触れの滴を見てとった山吹は、舌でそれを拭い妖艶に微笑んだ。
「苦くて美味やわぁ…。あ、桃。デかいから下の方なら好きにしてもええで」
そう言い捨て、山吹は俺のを咥え直して頬の内壁に亀頭を擦りつけ始めた。
つるつるした柔肉が先端を隈無く刺激し、更にカリの出っ張りの部分を舌がグルリと舐め上げる。
「うう、仕方ないなー。明日は私にも舐めさせてね」
必死にフェラチオを行う山吹にそう言うと、桃も肉棒の根元付近に舌を当てがい

れろれろ

「くあぁっ」
輸精管の膨らみを駆け抜けた猫の味蕾の感触に、危うく達しそうになる。
「あ、気持ちいいんだ♪よかった♪」
桃はそう嬉しそうに言うと、舌遣いを一層激しくした。
それを見た山吹も対抗意識を燃え上がらせる。
「ぬ…負けへんで!」

106名無しさん:2006/06/26(月) 13:07:34 ID:VdmIze1Y
「ふ……ぬぅ…」
腰椎から延髄に走る絶え間無い快楽のパルスに、必死に耐える。
何度も絶頂を迎えそうになったが、この快感を味わい続けたくて何とか抑えこんだ。

てろてろ…ねろり…
「んむ…はぁ…おいし…」
ちるちる…
「む……ん……んンッ」

視線を下へ向ければ、妖しい光を目に宿らせた二体のネコマタが、痴宴を繰り広げている。

と、そこへ、藍色のネコマタが顔を出した。
「あ…藍!?」
藍は惚けた表情で二人を見ていたが、ふとこちらに顔を向けた。
その大きく澄んだ藍色の瞳の縁に、一粒の滴が表面張力を起こしているのを見て、冷たい汗が吹き出てくる。
「いや…これはだな藍…」
清楚で慎ましやかな彼女の事だ。
この行為に嫌悪を抱いて泣きそうになっているに違いない。
「俺がやらせた訳じゃなくて、二人が勝手に…」
「ぬし様…わたくしの事…どうか、お嫌いにならないでくださいまし…」
「え…?むっ」
言い訳しようとする俺の口を、藍の柔らかい舌と唇が塞いだ。。
くちゃ…ぴちゃ…
「ん…」
小さなぬめった舌が、俺の舌を撫でる。
その動きは単調で稚拙だったが、藍の必死さが非常に心地よい。
俺もそれに応えて舌を出した。
藍をリードするように、積極的に唾液を絡め藍の口腔を愛撫する。

「ぷは…はぁ、はぁ……」
そのうち、息が苦しくなったのか藍は顔を上げた。
藍と俺の唇の間に、二人の唾が混ざり合った橋が掛かる。
「藍…」
「ぬし様…」
口に残った藍の唾液を味わいつつ、藍の顔を見つめる。
「わたくしは…接吻も尺八も下手にございますが…一生懸命に頑張りますから、どうか…」
そう言うと、フェラを続ける二人の所に藍も加わって
「こちらを、お舐めいたします」

ちろちろ

「え?……!!!」
藍は俺の陰嚢を両手で捧げ持つと、その表面に舌を蛞蝓のように這わせた。
「ぬし様のふぐり…おいしう御座います」
通常時よりも膨らんだ玉袋を隈無くねぶられる感覚に、脳の裏側で火花が散る。
「ヤバい…イく…!」

「ええ感じやで、二人とも。そろそろフィニッシュや!」
山吹が顔を上げ、二人に声をかける。
「わかりましたわ!」
「頑張るよ!」
藍は、片方の睾丸を口に含み、思う存分舌を絡め弄ぶ。
桃は、サオを横咥えにしてハーモニカを吹くように舌を上下にれろれろと走らせる。
「くぁ…もお…」
「これでトドメや!白いのたっぷりぶちかませや!」
山吹はそう叫び、一気に喉の奥まで亀頭を咥えこむ。
舌を小刻みに震わせ尿道を刺激し、口を窄めて思いっきり鈴口を吸い込み

「うっ…うぁぁぁっ…」

俺は果てた。
臨界点に達した勃起が一際大きく脈動し、白濁を一気に噴き上げた。
「んムッ!?ぷはぁっ!」
山吹の小さな口では最初の迸りも受け止めきれず、射精の勢いに押されるように口を離した。
どぴゅ…どぴゅ…
「ああ…ぬし様の迸り…熱いです」
「うわあ…あったかくてぬるぬるだ」
顔に降り掛かる精液に、藍と桃がうっとりとした声を上げる。
「はぁ…はぁ…はぁ…」


大量に吐精し、腰からくる気だるさと気持よさに浸って天井を見る。
「……イったね」
「緑!?」
いきなり視界に現れた、上下逆さまの半目のネコマタが呟いた。
「……猫に排泄器官舐められて」
「な…なんだよ」
「……えっち」
それだけ言うと、緑は再び離れていった。
「え…ちょ、緑!?」
「……おやすみ」
最後の最後まで半目を崩さず、緑は寝る体勢になった。

107名無しさん:2006/06/26(月) 13:10:23 ID:VdmIze1Y
「なんだったんだ、今の…」
呆然とする俺。
と、そこへ、藍の声が聞こえてきた。
「ぬし様の一物…わたくしが、お清めいたします」
「え?…!」

くちゅっ

役目を終え、萎んだ精液まみれの俺のを、藍は口に含みしゃぶり始めた。
髪や顔から白濁液を滴らせたまま、目を細めて舌を遣う藍を見ていると…
「んぁ…もう、こんなにお元気になられたのですね♪」
再度勃起を開始したのを見て、藍が歓喜の呟きを漏らす。
「まだ、溜まっていらっしゃるのですね?ふふふ…ご安心くださいませ。わたくしが楽にして差し上げますから…」

「……はっ!?ず、ずるい藍ちゃん!次は私の番なのに!」
今まで惚けていた桃が、藍が美味しそうに肉棒を頬張ってるのを見てにゃーにゃー騒ぐ。
「だいじょぶやろ?」
「どうして山吹ちゃん?」
口に出されたスペルマを漸く燕下し終えた山吹が、桃の肩を後ろから叩いた。
「そーとー溜まっとったみたいやからな。後3、4発は余裕やろ?な?」
そう俺に不適に笑いかけながら、睾丸の下に手を差し入れ、円を描くように撫で回す。
「う…」
「ほーら、まだこんなや」
「じゃあ、私の分もあるね!」
嬉しそうに一緒に玉袋を弄ぶ桃。
「そや。これから一晩かけて、完全に絞りとってやらんとな!」

夜は長い………


「……絶倫だね」
「お、起きてたのか緑!」
「……寝言」
「だからなんなんだよ…」

おしまい

 
まだ山吹取ってない(イベントが進まないぞガンホーorz)5M払ってでも欲しいですね、こんな猫。
…さて、如何でしたでしょうか?
拙いながらも、妄想リクとかあればまた書きたいとか考えている所存です。
それでは、スレ汚し失礼致しましたノシ

・おまけ:鬼太郎より
「…チンポっていう、南国妖怪知ってる?」
「ぶっ!い、いきなりなんだ緑」
「…三本あるんだって」
「え?三本…って、アレがか?」
「…三本あれば、取り合いにならないのにね」
「ちょ、緑何言って」
「…寝言」

108名無しさん:2006/06/28(水) 10:56:30 ID:DOYTZPt.
なんかココのR指定の話が別スレに飛び火してる。

109名無しさん:2006/07/18(火) 12:52:58 ID:h0VaiHkU
なんかぶれますwwwwスレなのに最近ぶれます出てこないね

110名無しさん:2006/07/20(木) 11:26:00 ID:/JZRzljE
埋もれているせいで知名度が無くなってきたのでは?
……というわけでage

111ヤマチ:2006/07/24(月) 10:09:49 ID:aar7Y8oo
僕はいつも独りだった。
僕には友達と呼べる人がいない。
学校の中には沢山の人がいるのに、
僕に声をかけてくれる人は誰もいない。
僕はいつも教室の中で一人、孤独を感じていた。
誰も僕の事を見てくれない。
誰も僕のことを分かってくれようとしない。
僕は寂しさを紛らわす為、手元の本に集中する。
本を読むのは楽しい。
友達とお話しするより、ずっと楽しい。
だから、僕が一人なのは好都合だ。
誰にも邪魔されずに本に集中できる。
だから、寂しくなんか無い。
そう自分に言い聞かせた。
そう自分に言い聞かせないと、
とても平気でなんかいられなかった。

そんなある日、僕はネットゲームというものを知る。
ゲームの中でなら、誰かとお話できるかもしれない。
ゲームの中でなら、友達だって出来るかもしれない。
この時僕は、人との繋がりに飢えていた。
本当はとても寂しかったのだ。
僕は数あるネットゲームの中からECOを選択した。
理由はただキャラクターが可愛かったから。
実のところ、どれでもよかった。
ただ、現実というこの世界から抜け出したかった。
現実の弱くて臆病な自分を捨て去りたかった。
そして、皆のように友達と呼べる人達と
普通に他愛の無いお喋りをしてみたかった。

「おい、そこのお前。」
ECOに始めてログインした日、
酒場を探してダウンタウンを散策していると、
突然知らない人から声をかけられた。
「お前、初心者だろ。なんなら俺が色々と教えてやろうか?」
その人は真っ黒な鎧と、背から同じく黒い羽を生やしており、
一見してまさに悪人といった感じだった。
関わるとろくな事が無さそうなので、
僕は聞こえなかったフリをして、早々に立ち去ろうとした。
「って、おいコラ!シカトしてんじゃねぇ!!」
しかし、あっさり首根っこを掴まれて捕らえられてしまう。
「初心者のクセにいい度胸してんじゃねぇか。」
片手で吊り下げられたまま、
真正面から血色の瞳に睨まれて、僕は怖くなった。
思わずログアウトして逃げ出したくなった。
しかし、ある思いが僕を踏みとどまらせる。
――逃げていいのか?
――強くなるんじゃなかったのか?
・・・そうだ。ここで逃げたらリアルと何も変わらない。
僕は強くなるんだ。
ここにいるのは弱くて臆病な自分じゃない。
僕はなけなしの勇気を振り絞って、相手を睨み返した。
「生憎と、お前にやるような金なんか持ち合わせていない!!」
まさか抵抗されるとは思っていなかったのだろう。
呆気に取られている相手を蹴っ飛ばし、
僕の首根っこを掴んでいた手から逃れる。
相手は一歩後ろによろめいただけで、特にこたえた風もなかった。
だけど、これで隙は出来た。
僕は反転して、全速力で逃げようとし――――
「痛だだだだだだだだっ!!?」
なんという速さだろう。
相手は一瞬で僕の前に回りこみ、再び僕を吊るし上げた。
――今度は顔面鷲掴みで。
頭蓋骨が割れそうである。
「バカか、お前?何勘違いしてるのかしらねぇけど、
初心者相手にカツアゲしたって、一文の得にもならねぇだろうが。」
「痛い痛い痛いっ!!とにかく僕はお前みたいな悪党と関わる気はない!!
いい加減、この手を放せええええっ!!!」
「誰が悪党だ、コラ。見た目だけで決めつけんじゃねえ。
いつ俺がお前に危害加えたよ?」
「今まさにーーーーっ!!!」
「・・・あ〜、まぁ気にするな。つべこべ言わず、大人しくついて来い。」
「せめてこの手を放せええええっ!!わーれーるーーーーっ!!?」

―――ぎぃぃぃバタン。

「ほら、着いたぞ。」
「あーくそっ、まだ痛い。全く何しやがるんだ!
お前は一体何がしたいんだよ!?」
「だから、ほら・・・ここ酒場。
お前、ここ探してうろついてたろ?」
「―――え?」
改めて見回すとここは確かに酒場だった。
じゃあ、なんだ?
コイツは僕が道に迷ってるのを見て、
親切に酒場まで案内しようとしてくれたのか?
そして案内しようとした結果、アイアンクローに至ったと?
―――なんだよ、それ。
「・・・・・・・・・・礼なんて言わないからな。」
僕はなんだか釈然としないので、憮然と言い捨ててやったが、
コイツは「何だ、そんなことか」とばかりに肩を竦めやがった。
「別に。俺が好きで勝手にやってることだからな。
ほら、さっさとマスターと話せ。とっとと次行くぞ。」
コイツの中ではもう僕を案内することは決定事項らしい。
まぁ、自分一人では何も分からないし、
別に騙されたとしても、失って困るようなアイテムもお金も無いので、
素直に案内されてやることにした。

112ヤマチ:2006/07/24(月) 10:14:50 ID:aar7Y8oo
意外なことに、コイツは強引で乱暴なヤツだが、割と面倒見が良かった。
何も知らない僕に、一から親切にこの世界のことを教えてくれたばかりか、
いくらかのお金と装備品をプレゼントしてくれた。
・・・さっきのことを許してやる気は無いけど。
ちょっとくらい感謝してやってもいいかもしれない。
渡された装備品を手にしながら、そんなことを考えていると
「なんだよ?別に、無理に礼を言ってくれなくてもいいぞ。
さっきも言ったが、これは俺が勝手にやっていることだし、
そんな顔で礼を言われても、ちっとも嬉しくないしな。」
「・・・・・・・・・・・。」
なんなんだコイツは!
せっかくお礼くらい言ってやろうかと思ってたのに!
やっぱりコイツは嫌なヤツだ!!
ちょっとは良いヤツかもって思った僕がバカだった!!
僕は自らの認識力の甘さと、コイツの性格の悪さに腹を立てながら歩いていると、
ふと、視界の端に大きな塔が映った。
思わず立ち止まって、まじまじと見つめていると、
横から性悪ドミニオンがご丁寧にも解説をしてくれた。
「あぁ、あれはギルド元官だ。中には格ギルドマスターがいて、
大半の転職試験はあそこで受けるんだ。」
「へぇ、どんな職業があるの?」
「はぁ?お前そんなことも知らないのか。
そのくらいゲーム始める前に調べとけよ。」
「・・・悪かったな。」
「しょうがない。どんな職業があるか回りながら説明してやるよ。
まだ転職には早いけど、何になりたいか決めておけばステ振りの指針にもなるしな。」
・・・全く。
なんでコイツは口が悪いのだろう。
それさえなければ、素直にお礼も言えるっていうのに・・・。
そんなだから、僕もつい憎まれ口を叩いてしまう。
「そういえば、お前は何の職業なんだ?」
「ん?俺はソードマンの上級職、ブレイドマスターだぜ。」
「ふ〜ん、じゃあソードマン以外に転職しよう。」
「おいコラ。それはどういう意味だ・・・。」
「ぎゃーーーっ!?痛い痛い痛いっ!!放せバカーーーっ!!!」

その後もなんのかんのあったが、
結局、コイツは最後まで付き合ってくれた。
「それじゃ俺はそろそろ落ちる。縁があったらまた会おうぜ。」
「・・・僕は二度と会いたくない。」
僕は一日で何度も痛めつけられたこめかみを押さえながら憎まれ口を叩く。
―――それにしても、コイツは一体何なのだろう?
一日中、初心者の僕に付き合ってくれて、
挙句、何の代価を求めることなく去ろうとしている。
そんなことしてコイツに何のメリットがあるというのだろう。
「・・・ねぇ、最後に一つ聞いてもいい?」
「あん?なんだよ。まだ分かんないとこあるのか?」
「・・・・えーとさ、その・・・たいした事じゃないんだけど・・・」
「なんだ?」
う〜、何でもないことのはずなのに、
いざ聞こうとすると無性に恥ずかしいのは何故だ!?
「おーい、どうした?」
くそぉ、人の気も知らないで・・・。
「だから・・・さ。つまり・・・
なんで見ず知らずの僕に親切にしてくれるかなぁって思って・・・。」
だあああああっ!?
何故っ!!何故そこで顔が赤くなるんだ僕っ!!!?
そうだ!これは夕日のせいだ!夕日のせいで顔が赤く見えるだけだ!!!
もうとっくに日は沈んでるけどなっ!!
・・・あ〜、ダメだ。ごまかしようが無い。
これは完全に笑われるな。
もう観念して顔を上げると、意外にもヤツは笑っていなかった。
むしろ、いつに無く真剣な面持ちで僕を見つめていた。
意味もなく僕の心拍数が跳ね上がる。
思わずその澄んだ紅い瞳に見入る。
――そこで気づいた。
コイツは僕を見てるのではなく、僕を通してもっと遠くのものを見ているのだと。

113ヤマチ:2006/07/24(月) 10:16:26 ID:aar7Y8oo
「―――あれは、俺がECOに初めてログインした日のことだ。」
彼は唐突に語り始めた。
「今まで他のネットゲームをやったこともなかったし、
ろくに下調べもせずに始めたものだから、
開始早々、右も左も分からなくて途方に暮れていたんだ。」
彼は僕を通して、過ぎ去りし過去の思い出に思いを馳せる。
「――そんな時だった。
あの人が俺に声をかけてくれたのは・・・。
その人は見ず知らずの俺に、この世界での生き方を教えてくれた。
あの時、俺は本当に嬉しかったんだ。
今の俺があるのは、あの人のおかげだ。
是非とも恩返しがしたかったが、名前も覚えていなかったし、
あの人とはそれっきりだ。
だから、せめて他の誰かに俺の受けた親切を返すことで、
あの人への恩返しとしようとしたんだ。」
彼の瞳に僕の姿が映る。
「―――すまなかったな。
実は今日付き合ってもらったのは俺の方だったんだ。」
彼はそれだけ言うと、僕に背を向け立ち去ってゆく。。
―――待てよ。
何だよそれ・・・。
なんでお前が謝ってるんだよ・・・。
それじゃあ、お前の方が僕に一方的に付き合ってもらったみたいじゃないか。
僕がどれだけお前に感謝してるかも知らないで、勝手に一人で完結するなよ。

―――本当は嬉しかったんだ。
第一印象は最悪だったけど、
リアルではあんな風に遠慮なく話せたことなかったから・・・
いつの間にかお前とのやり取りが楽しくて仕方が無くなってた。
今思えば、お前があんなことしなければ、
人見知りの僕は畏まって、まともに話せやしなかっただろう。
僕はホントは臆病で、弱虫で、
今だってこんなに感謝の気持ちが溢れてるのに、
一つだってこの気持ちを言葉に出来やしない。
さっきは二度と会いたくないなんて言ったけど、本当はまた会いたい。
できることなら今だって別れたくないんだ。
もっと・・・もっとキミと一緒にいたい。
でも、僕は臆病だから・・・キミに拒絶されたらと思うと、
とてもそんなこと言えやしない。
―――だけど、これだけはちゃんと伝えないと・・・。
でないと僕は絶対に後悔すると思うから・・・。

「――――待って。」
臆病になる自分の心を叱咤して、僕は立ち去ろうとする彼の背中に声をかけた。
彼は返事はしなかったが、足を止めてくれた。
・・・それでいい。
面と向かうと、ちゃんと言えない気がするから。
さて、これが最後のチャンスだ。
「・・・一つ言い忘れていたことがあった。」
今日何度も言おうと思って、それでも言えなかった言葉がある。
でも、今なら言えるだろう。
僕は精一杯の気持ちをこめて、感謝の言葉を紡いだ。


「―――――ありがとう。」

114名無しさん:2006/07/25(火) 08:21:48 ID:EWQGB65Q
うはwwwwなんかいつの間にかSSがのってるしw

>>ヤマチ
GJですw何気なくブレマスが出てるのに笑ったw

115ヤマチ:2006/07/25(火) 23:35:10 ID:aar7Y8oo


僕がECOを始めた日―――あの人との出会いから、一ヶ月の月日が過ぎた。
あの日分かれて以来、僕はあの人とは会っていない。
後になって、フレンド登録しておけば良かったと後悔した。
でも、あの人のおかげで僕は人を信じる勇気を得た。

あれから数日後、僕は思い切ってメンバーを募集していたギルドに入団することにした。
とても緊張したけど、幸いギルドのみんなは僕のことを歓迎してくれた。
そこのギルドはとても大所帯で一人一人の名前は覚えられなかったけど、
みんな優しくしてくれるので僕は安心した。
僕はここでようやく、狂おしいほどまでに切望していた
人との繋がりを手にすることが出来たのだと思った。
こここそが自分の望んでいた場所なのだと信じて疑わなかった。

だけど、あれほど求めた僕の理想郷は、ある日あっさりと無くなってしまった。
いや、無くなったのではなく、
それが自分の求めた理想郷でないと気づいてしまっただけ。
初めこそ新人だと皆からちやほやされていた僕であったが、
また一人、また一人と、新たに新人が入団するごとに僕の影は薄くなっていった。

―――そして、同時に気づいてしまった。
大所帯のギルドではあったが、普段会話に参加しているのは、
ログインしているメンバーでも半分程の仲の良いグループだけであることに。
僕はここを知っている・・・。
なんてことだろう・・・。
理想郷と信じて疑わなかったこの場所は、
僕が教室の隅で孤独を感じていたリアルのあの場所と同じなんだ。
クラスに溶け込めず独りでいた僕と、
ギルドに溶け込めず独りでいる僕に、何の違いがあるというのか。
僕は怖くなった。
ゲームの中でさえも結局、自分が孤独であることに。

皆から話しかけてきてくれれば僕も自然と会話できるようになったが、
まだ自分から話題をふったり、皆の会話の輪に飛び込んだりすることは僕には出来なかった。
――皆の邪魔にならないか心配。
――皆に拒絶されるんじゃないか不安。
そう思うと心が竦んで、前に進めなくなる。
「はぁ・・・何やってるんだろ、僕。」
思わず溜息が出てしまう。
そんな時、思い出すのはあの人の事―――。
乱暴だけど優しくて、不思議と本音で話すことのできた唯一の人―――。
「レイドさん・・・。」
それが、あの人の名前。
フレンド登録はしなかったけど、名前だけはしっかり覚えていた。
「あの人は今頃何してるんだろう・・・」
会いたい―――と、そう思う。
もう一度会って、話がしたいと思う。
名前さえ知っていればメールを送ることは出来る。
でもあの人にとって僕は、偶々出会って一日案内しただけの、ちっぽけな存在でしかない。
きっと僕のことなんて、とっくに忘れているだろう。
そう思うと、怖くてメールなんて送れない。
「はぁ・・・。」
二度目の溜息―――自分で自分が嫌になる。
結局、僕はこの世界に来ても怯えて逃げてばっかりだ。
僕は腰の剣の柄に指を這わす。

―――レイドさん、
あなたのように強くなりたくて剣を手にしたのに、僕は未だ弱いままです。

116ヤマチ:2006/07/25(火) 23:38:51 ID:aar7Y8oo
「―――こんにちは。」
不意に声をかけられる。
不貞腐れて寝転がっていた僕は慌てて起き上がった。
「マ、マスター!?」
「ふふっ、お昼寝の邪魔をしちゃったかしら?」
そこには純白の翼をもった美しい金髪の女性が立っていた。
彼女こそ僕の所属する大人数ギルドを治めるギルドマスターである。
しかし、そんな彼女がなんでここ――ウテナ湖なんかにいるのだろうか?
「隣り、座ってもいいかしら?」
「はい。」
彼女は僕の隣りに腰を下ろすと、
湖のほとりから望める風景を懐かしそうに眺めた。
「綺麗な場所ね・・・最近来ること無かったから、すっかり忘れていたわ。」
「そういえば、マスターは何故ここに・・・?」
「近くまで来たから、ちょっとキミに会いにね。」
「―――え。」
「ふふっ、こうして直にキミと会うのは久しぶりね。元気だった?」
「・・・はい。」
「・・・・・・・そっか・・・。」
――会話が途切れる。
当然だ。
さっきからマスターから話しかけてくれるばかりで、
僕は素っ気ない返事しかしていない。
なんか会話のネタはないかと慌てるが、
不意に目に入ったマスターの横顔を見て、
今は何も喋らない方がいいのだと悟る。
・・・。
・・・・・・。
・・・・・・・・・。
どのくらい無言の時を過ごしただろうか。
不意にマスターが僕の名前を呼んだ。
振り向くとマスターが哀しげな瞳で僕を見つめていた。
「―――ごめんなさいね。」
「・・・・・。」
「私が不甲斐ないばかりに、あなたには寂しい思いをさせてしまいました。」
「・・・マスターは悪くないです。」
――そう、マスターは悪くない。
マスターはさり気なく僕を会話に参加させようとしてくれていたのを知っている。
悪いのは僕だ。
マスターが折角計らってくれたのに、
僕はそれに気づかないフリをして逃げていた。
「――ごめんなさい。」
マスターは僕の言葉に構わず、再度謝る。
全ては私の責任だとでも言うかのように・・・。

117ヤマチ:2006/07/25(火) 23:41:06 ID:aar7Y8oo
――彼女は本当に責任感の強い人なのだなと思う。
そして、とても善良な人なのだなと思う。
なるほど、たしかに彼女のような人格こそタイタニア族に相応しい。
だけど・・・その穢れ無き天使の翼は、時に彼女の重荷となる。
一体彼女はその小さな背に、どれ程のものを背負い込もうというのか。
僕はそんな彼女の姿を見るのが居た堪れなくなって、なんとか彼女を励まそうと試みる。
「マスターは全然悪くなんてないです。
・・・悪いのは僕の方です。
マスターが僕にも皆と仲良くできるよう色々してくれたのに・・・
僕は臆病だから、それに気づかないフリをして逃げていました。
―――本当にごめんなさい!」
そうだ・・・それがマスターを苦しめているなんて夢にも思わなかった。
僕はいつも自分のことばっかりで、人の気持ちなんて考えようともしなかった。
―――本当に・・・最低だ。
「それに僕、ちゃんと知っています!
マスターは僕以外にも独りでいる人を見かけたら、
その度になんとかしようとしていたのを!
他にも、場の空気が悪くなったら、さり気なくフォローしたり、
会話が続かなくなったら、すかさず他の話題を提供したり、
喧嘩になりそうになってもマスターが来ると、
たちどころに険悪な空気を吹き飛ばしてくれるし、
他にも、いっぱい、いっぱい、マスターが頑張ってるの僕は知っていますから!
・・・だから、自分を責めないでください。」
―――これが僕の精一杯。
普段の僕には、こんなに喋ることはできなかっただろう。
それを可能としたのは、ひとえにマスターへの感謝と贖罪の気持ち故だろう。
これが少しでもマスターの心を軽くしてくれればいいのだけど・・・
「・・・・。」
「・・・・。」
マスターは鳩が豆鉄砲でも食らったかのような顔をして固まっていた。
・・・やっぱり僕、変なこと言ってしまっただろうか。
途端、恥ずかしさが込み上げてくる。
あー、バカバカッ!やっぱり慣れないことするんじゃなかった!!
「す、すみません、突然変なこと言って!やっぱり、さっきのは忘れてくだ――――」

「ありがとう。」

「―――――――――――え・・・・。」
気がつくと、彼女はボロボロと涙を零していた。
「ちゃんと、見ていてくれたんだ・・・。」
「マ、マスター?」
「あ、あれ、変だな。私、すごく嬉しい、のに、涙が、止まら、ない―――。」
彼女がどんな思いで日々を過ごしていたのか、僕には分からない。
彼女の涙にどれだけの思いが込められていたのか、僕には知る由もない。
―――だけど、彼女に胸を貸すくらいはできるだろう。
僕はそっと彼女を抱きしめる。
「―――あ、・・・あぁ・・・・・あぁぁぁあああっ!!!」
彼女は堰を切ったように泣き出した。
きっと、今まで彼女の中で張り詰めていたものが切れたのだろう。
僕は腕の中に収まった彼女の肩の細さに驚いた。
・・・今まで、こんなか細い女の子に全てを背負わせていたのかと自分を恥じる。
何故、もっと早く気がつかなかったのだろう。
皆の輪から離れたところから見ていた分、
僕は誰よりも彼女が頑張っているのか知っていたというのに、
彼女の力になってあげなかったどころか、
僕自身が彼女の負担になっていた。
僕は・・・救いようのない莫迦だ。

118ヤマチ:2006/07/25(火) 23:43:00 ID:aar7Y8oo
ひとしきり泣いた後、彼女はとつとつと胸の内を語りだした。
「実は私、このギルドを抜けようと思っているの。
ギルドマスターは今のサブリーダーに引き継いでもらってね。」
それは、僕にとっても衝撃の事実だった。
「正直、気疲れしてしまうの。
皆と仲良くしなきゃとか、場を盛り上げなきゃとか、
気づいたらいつも周りばっかり気にしてた・・・。
皆の顔色ばっかり窺ってた・・・。
――可笑しいよね。
昔は皆、気兼ねなく話すことのできた友達同士だったのに・・・。」
そう言って彼女は力無く笑った。
その儚げな表情を見ていると本当に消えてしまうのではないかと、
僕の心を不安にさえた。

「最初は三人で始めた小さなギルドだったの。
その時は私もギルドマスターじゃなかったのよ。
その内、一人、二人と、メンバーも増えてギルドらしくなっていったわ。
今思えば、あの頃が一番楽しかった・・・。
でも、ギルド単位で行動し始めると、だんだんギルドの職バランスが問題になってきたわ。
それで回復役が足りないとか、前衛が足りないとかでメンバーを補充していったの。
おかげでギルドの戦力は充実していったけど、
なんだか初めの頃と比べると、私たちのギルドはおかしくなってしまった。
最初に集まった三人のうちの一人は、
ギルドが戦力強化を図りだしたころ抜けていってしまった。
今思えば、彼にはこうなることが分かっていたのかもしれない・・・。」

119名無しさん:2006/07/26(水) 00:13:05 ID:O3PCb60s
なんかよくある話だけど実際物語り読んでると切ない(´ω`;)

120名無しさん:2006/07/26(水) 03:07:01 ID:keHoZt8o
水を差すようで非常に申し訳ないけど、ECOはギルドじゃなくてリングです・・・。

自分リングマスターですが、一時期この状況にはまりかけました。
自分が今どうしたいのかが気がつけるかどうかが大事ですね。
$と鳥いないPTでムリヤリ光の塔で狩りしてますが幸せです(*´ω`)

リングマスタースレに投下するといろいろ反響がありそうですね。
・・・あれ?このスレはぶれますwww(ry

121名無しさん:2006/07/26(水) 09:37:28 ID:z3WL60Q6
うはwwwぶれます出てきてないw
まぁ前の奴の続きと考えて主人公がぶれますってことに脳内でしておこうww

122ヤマチ:2006/07/26(水) 11:42:07 ID:aar7Y8oo
―――その後はキミの知っての通りよ。
と、そう言って彼女は話を区切った。
僕はなんと言葉をかければいいのか分からず、
ただ彼女を抱きしめる腕に力をこめた。
「・・・でも、もういいの。
彼の言うとおりだったわ。
あそこはもう私たちのギルドじゃない。
これからはどこか小さなギルドにでも所属して、
ささやかに生きることにするわ。」
そう言うと、彼女は僕の腕から抜け出した。
そこにはもう弱々しい少女の姿はなかった。
代わりにあるのは、力強く咲くヒマワリのような彼女の笑顔。
綺麗だな――と、素直にそう感じる。
どこか見る人に安心感を与える、そんな笑顔だった。
・・・『強い』っていうのは、そういうことなのかもしれない。
「今日は本当にありがとう。
謝りに来たはずなのに、君に慰められちゃったね。」
「いえ、別に・・・。」
「うふふ、不思議な子・・・。
リングを抜けることは、今晩サブマスターに最初に言うつもりだったのに、
先にキミに喋ってしまったわ。
――それじゃ、これでお別れね。
できることならキミともっと話してみたかったけど・・・残念ね。」
「僕も・・・マスターともっと話したかったです。」
「ふふっ、ありがと。―――それじゃ、元気でね。」
彼女は湖に背を向けて、歩き始める。
その背には彼女を縛る重荷ではなく、
新しい世界へと羽ばたくための翼があった。

だけど、この広い世界を一人で羽ばたくのは寂しくないだろうか?
僕には彼女と共に飛ぶことは出来ないけれど、
それでも、彼女が羽を休める場所を用意するくらいのことは出来るだろう。
・・・何より、彼女と別れたくないと思う自分がここにいる。

―――さぁ、今度は僕の番だ。
いつも怯えて逃げていた。
逃げて逃げて逃げ続けた。
・・・だから、もうげるのは充分だろう?
なら、今度は踏み出さないと・・・
彼のような―――そして彼女のような強い人になるために。

「―――僕と一緒に来ませんか。」
彼女が振り返る。
あぁ・・・言ってしまった。
心臓が五月蝿いほどバクバクいってる。
でも、頑張らないと。
ここが正念場だと自分に言い聞かせる。
「いいリングを知っているので良ければ紹介しますよ。
今はまだマスター一人しかいないんですけどね。」
僕は軽くおどけるてみせる。
でも実際は、心臓の音で自分が何を言っているのかすら聞こえない。
というか、僕はちゃんと喋れているだろうか?
「あらあら、それは本当に小さなリングね。」
彼女は片手を頬にあて、考えるそぶりを見せる。
―――やっぱり、ダメかな?と僕の心に諦めが広がっていく。
「でも・・・今の私にぴったりだわ。ふふっ」
そう言って、彼女は悪戯っぽく笑った。


是非、私に紹介してはくれないですか。―――新しいマスターさん。


―――こうして僕はようやく自分の居場所を手に入れた。
いや・・・手に入れたのではない。
自らの手で作ることにしたのだ。

これから新しい日々が始まる。
そう思うだけで、世界はいつもより綺麗に見えた。





「・・・あ、でもリングってどうやって作るんでしたっけ?」
「あらあら^^;」

―――しかし、まだまだ前途は多難のようである。

123ヤマチ:2006/07/26(水) 12:23:34 ID:aar7Y8oo
≪あとがき≫

まず最初に、ごめんなさい。
主人公まだソードマンです。
一話目に至ってはノービスでした。
でも、一話目は先輩のブレマスがいたんですけど、
二話目は完全にブレマスいません。
・・・・そろそろ、転職させないとこのスレ追い出される(滝汗)

そもそも、主人公視点で語っているので、
つい説明が不足になりがちです。
解説しないと分からないのは、どうにかしなくてはと反省してます。

それと、もう一つ・・・
『リング』じゃなくて『ギルド』になってます!
マジでごめんなさい!!(土下座)
実はリアル事情でECO休止しているので、だんだん記憶が・・・orz

それが、なんでSSなんて書いているのかというと・・・
ある日サイトを見たら、いつの間にかSAGA4も始まっていて、
また遊びたいと思いつつも叶わぬ毎日が続き、
気がついたらブレマスの話を考えていたという次第です(妄想癖)

初めは、強いけどいつも一人ぼっちなブレマスの話を考えていたのですが、
この子の過去の話も入れたいなぁとか考えているうちに、
こんな長いものが出来てしまいました。
・・・実はプロローグだったなんてとても言えません(冷汗)
しかも書いているうちに色々思い浮かんでしまって、
当初のストーリーとは大分かけ離れてます。
だいたい、なんでハッピーエンドなのさっ!?(←想定外)

ともあれ、お話も一段落したとこで格キャラの設定を確認してみようと思います。

■主人公
名前:未定
種族:未定
性別:未定 (♂?)
職業:まだソードマンorz

■レイドさん
名前:レイド (ブレイドから『ブ』を抜いただけ)
種族:ドミニオン
性別:♂
職業:ブレイドマスター

■リングマスター(仮称)
名前:未定
種族:タイタニア
性別:♀
職業:未定

こうして見てみると、自分でも驚くくらい『未定』ばっかりですね。
―――特に主人公。性別すら決まってません!(笑)
いやぁ〜、バトルなかったし、一人称視点だとその辺いくらでもぼかせるしで、
まだ決まってないんですよね。
今後の展開で必要になり次第、順次決定していきます(かなり適当)

さて、名もなき主人公君も自分の居場所を見つけられたみたいだし、
心機一転して、次からはギャグとか萌えとかエロとか狙っていこうと思います。
気分次第でエロも書けるからこのスレは素晴らしい・・・(恍惚)

これで≪あとがき≫というか作者の反省会を終わります。
長々と失礼しました。

124名無しさん:2006/07/27(木) 01:13:18 ID:PEiwMbFI
おつかれ〜
ちょっとこの話好きかもwww俺も前書いたキャラ引っ張り出して
新しく書こうかな・・・

125名無しさん:2006/07/27(木) 11:56:10 ID:hInOJVsM
          ‐-;-.,_ "''=;- .,_\ \\
             "‐ニ‐-> "`"'-' \
      ______二)          ヽ
         ̄"'''─-、        ∩_  ヽ
__   ____-─        [|__]   ヽ,
   ̄ ̄ ̄ ̄    三  ⊂二二二( *‘ω‘ *) 二⊃ ヽ
  ――=                  |    /      |<スレの速度をあげるでおじゃる
        ――         ( ヽノ         |
    _____          ノ>ノ       !
 ̄ ̄ ̄ ̄     ̄ ̄ ̄ ̄ヾ、 _、 レレ         |
                 ヾ./_     _   //
                、ー`、-、ヾ、、,  、, /i/
                 // ./// /
                 /  / / /

126名無しさん:2006/07/27(木) 12:56:46 ID:plVQOqbs
>>110を読んで
ageんなよ

>>111を読んで
おまっ、ガンガレ、超ガンガレ
ガンガンageようぜ

できればエロなしの純粋路線で行ってくれると嬉しかったりするorz

127名無しさん:2006/07/27(木) 15:03:40 ID:1QEM0J6w
エロなしはこっち↓のSS投稿スレに
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/game/23423/1133360680/1

128名無しさん:2006/07/28(金) 09:47:52 ID:JJXjSLTo
別にエロなしだからってSS投稿スレに行かなくてもいいのでは?

129名無しさん:2006/07/29(土) 09:23:24 ID:1qrsLDQc
こっちだと、「ECOSS」に載らないから
多くの人に読まれるのに抵抗ある人はコッチで良いと思うが?

参考(ECOSSのホームページ)
http://ecoss.michikusa.jp/

130ヤマチ:2006/07/29(土) 13:17:02 ID:aar7Y8oo


自分のリングを結成してから一ヶ月の月日が経過した。
初めは僕とドルイドのヒカルさんの二人だけで始めたリングだったが、
新たにエレメンタラーのアカリも加わり、三人で楽しくやってきた。
そして今日、僕は遂にブレイドマスターに転職を果たしたのだった。

「ブレイドマスター転職おめでとう、ヒィ君。」
「ありがとうございます、ヒカルさん。」
「アタシのおかげよ。感謝しなさい、ヒィ。」
「はいはい、アカリもありがとう。」
「む、微妙に誠意が感じられない。――やり直し!」
「アリガトウゴザイマス、アカリ様。」
「うむ、三倍返しで宜しく!」
「なんでさっ!?」
「あらあら、仲が良いわね二人とも。」

ともあれ、これで僕も二人と同じ二次職になることが出来た。
まだまだ上級プレイヤーである二人には及ばないけど、
これで少しは僕も戦えるようになっただろう。

「それでは転職祝いにサウスダンジョンに挑戦しますか!」
「うふふ、前に行った時は大変だったわねぇ、ヒィ君が。」
「そうそう、いきなり汽車に突っ込んでいくんだものビックリしちゃったわ。」

―――そう、前に好奇心から少しだけサウスDに潜ったことがある。
二人にはまだ早いと言われていたけど、ちょっと見るだけという条件で、
比較的安全な一階の中央まで探検することになった。
初めて見るダンジョンは新鮮で、汽車が線路を走ってきた時には思わず・・・

「だって・・・乗れると思ったんだもん。」




サウスダンジョンを三人でうろついていると、一人の傷ついたエレメンタラー♂に出会った。
ヒカルさんがそれを見てヒールをかけてあげた。
「ありがとうございます。」
「いえいえ、気になさらないでください。」
――ごく日常的に行われるハートフルなやり取り。
こういうのを見ていると心が和む。
僕も「頑張れ〜。」とエールを送ると彼は「応っ。」と快く返してくれた。

「――おや?」
そこで彼の足元について走るニンジンの姿に気づいた。
「マンドラニンジンだ。可愛いなぁ・・・。」
「ふふふ、そうね。」
僕とヒカルさんが彼を追うマンドラニンジンの姿に心を和ませていると、
アカリが横から水を差してきた。
「でも、ペットとしては最弱よ。正直、足手纏いだわ。」
―――やれやれ、分かってないなぁ、アカリは。
僕は親切にもアカリにゲームの極意を諭してやる。
「いいんだよ、可愛ければ。
時には遊び心も大切だよ。アカリも、少しはあの人を見習ったら?
うんうん、あの人はよく分かってる。
やっぱり強さに拘ってばかりじゃ面白くないもんね。」
と、僕的にはイイこと言ったつもりだったんだけど、
アカリは相変わらず冷めた眼で、彼らを見ていた。
「ふーん・・・それはどうかしら?」
「・・・?」
「―――ヒィ君、そろそろ私たちも先へ進みましょ。」
どういう意味だろうとアカリに尋ねようとすると、
ヒカルさんが珍しく急かしてきた。
・・・いつもはのんびりするのが好きなはずなのに。
「あの、ヒカルさん。彼、一人みたいですしPTに誘ってみませんか?」
「ヒィ君がそうしたいなら、反対はしないけど・・・。」
なんかヒカルさんは微妙な表情だ。
変だな・・・人見知りするような人じゃないのに。
「じゃあ僕、さっそく誘ってきますね。」
なんか引っかかるけど、とりあえず彼を見失わないうちに追いかけることにした。

そういえば・・・と、過去の自分を振り返る。
今までの僕からは、進んで知らない人と話しかけようとするなんて、
とても考えられないことだ。
ヒカルさんたちと行動を共にするうちに、いつの間にか人見知りな性格もなくなっていた。
そんな自分の変化に今更ながら気づく。
―――この世界に来て良かった・・・と、心からそう思った。

131ヤマチ:2006/07/29(土) 13:18:44 ID:aar7Y8oo
僕が彼に追いついた時、彼はブリキングに襲われるところだった。
あ、危ない!――と、思った時には既に遅く、
彼のマンドラニンジンはブリキングに襲われてやられてしまった。
しかし、その間に詠唱を完了させた彼が、強力な魔法でブリキングを一撃で葬り去った。
それでも、マンドラニンジンはやられてしまったし、
一人ではやっぱり大変だろうと、声をかけようとした時だった。
「――――あっ!?」
彼はその場にマンドラニンジンを捨てて、先へ進んでしまった。
たぶん操作を間違って捨ててしまったんだろうと思い、
彼にマンドラニンジンを落としたことを伝えようとした。
「おーい、マンドラちゃん落としてますよー!」
「―――え?」
彼は振り向いた。
そして「おっと、危ないところだった。教えてくれてありがとう。」とか言いながら
慌てて取りに戻ってくるものと思っていた。
―――だけど・・・

「あぁ、それ。それはもう使えないから捨てて置いてください。」

何を言われたのか理解できなかった。
何かの聞き間違いだと思った。
いや、聞き間違いだと思いたかった・・・。
だけど、非情にもログには確かに聞いたとおりの言葉が残っていた。

―――ソレ―――

―――ツカエナイ―――

―――ステテオイテ―――

「わざわざ、教えてくれてありがとう。」
そう言って、彼は何でもないことのように去っていった。
僕は何もかも理解できなくて、しばらく呆けていた。
もうとっくに見えなくなった彼の背中から視線を外すと、
地面に転がったマンドラニンジンの姿があった。
僕は莫迦になった頭で、ただ助けなきゃと、その子を拾い上げた。

親密度:0/30 ≪休眠状態≫

―――それを見た瞬間、僕は心が凍る思いがした。
どうして、こんな酷いことが出来る?
何のために、こんな事をしなけりゃならない?
・・・停止していた思考は、更なる衝撃に再び廻りだす。
いや、考えるまでもない。
さっきから解っていたんだ。
ただ、それを認めたくなくて、結論を保留にしていただけ。
だけど今、その確認が取れた。
故に・・・この腹の底から煮えくり返る感情こそがその結論。

「オイオイ・・・」
それは自分の声とは思えないほど低くかった。
「何なんだよ――――何なんだよ、これはっ!!?」
全て理解していながら、問わずにはいられなかった。
・・・なんで、こんな酷いことをするのかと。
・・・どうして、こんな凶行を行えるのかと。
「――――答えろよっ!!!」
誰に問うたわけでもない。
こんな凶行を犯した彼にでさえなかった。
――ただ、問わずにはいられなかっただけ・・・。

しかし、そんな問いに答える声があった。

「そういう戦術なのよ。」

だけど、その答えはあまりに非情。
そんなことが聞きたくて問うたわけじゃない。
なのに、それが現実だと知らしめるかのように回答は続く。

「アンタも目の前で見ていたでしょ。
ペットが敵にやられている間に、主人が魔法を唱え、敵を倒す。
要するに、ペットを利用したデコイというわけ。」

―――なんだよそれ・・・。

「ペットなら何でもいいんだけど、
最弱とはいえ、入手が簡単なマンドラニンジンは、
まさにこの戦術にうってつけなの。」

―――もういい・・・聞きたくない・・・。

「アンタ・・・自分が異常なの気づいてる?
ペットは私たちPCとは違う。
感情を持たない、ただのプログラムなの。
そんなものに何マジになってるのよ。」

「―――うるさいっ!!!」

僕は思わずアカリに怒鳴り返した。
アカリは間違ったことは言っていない。
・・・分かってる。
そんなことは分かってるんだ。
―――でも・・・

「でも、可哀想だと感じたんだっ!!
それを哀しいと思ったんだっ!!
なら、仕方がないじゃないかっ!!!」

僕は彼を追って走り出す。
このまま見過ごすことなんて、とても出来なかった。

132ヤマチ:2006/07/29(土) 13:23:14 ID:aar7Y8oo
「―――おいっ!お前っ!!!」
ようやく彼に追いつく。
彼は今しがた戦闘を終えたとこなのか、
彼の足元には壊れたブリキングの残骸と・・・

力尽きた『二匹目』のマンドラニンジンが横たわっていた。

「ん?さっきの人か。どうしたんだい?そんなに慌てて・・・。」
だが、彼はそれを何とも思っていない。
―――当然だ。
彼にとってそれはただの消費する道具でしかないのだから。

僕は怒りと共に吐き気まで込み上げてきた。
それらを必死に抑えながら、彼に問いかける。
「お前・・・そんなことして何とも思わないのかよ・・・。」
通じるとは思わなかったが、一応聞いてみた。
だが意外にも、彼は僕の視点の先を見ると、
それだけで何のことか理解したようだ。
「あぁ、なるほどね。・・・キミはこれを許せないというわけか。」
莫迦か?コイツは。
そんな当たり前のこと、聞くまでもないじゃないか。

「そうだね・・・キミの言っていることは正しい。」

―――いきなり肯定されて僕は言葉に詰まった。
てっきり嘲笑われるものかと思っていたから、思わず固まってしまった。

「そして、キミはとても優しい子だ。」

彼は尚も続ける。
彼は僕を尊いものでも見るかのような目で見ていた。
――わけが分からない。
僕はすっかり最初の勢いを失い、毒気を抜かれてしまった。
「だけど・・・一ついいだろうか?」
彼は自分の足元を指し示す。
「ここに倒れているのはマンドラニンジンだけじゃない。
確かにマンドラは私が殺したようなものだが、
私が殺したのはマンドラだけではないだろう?」
僕は彼の言わんとしている事にようやく思い至る。
「―――それについては、どうとも思わないのかい?」
確かに倒れているのはマンドラニンジンだけじゃない。
だけど・・・
「だけど、このブリキングは敵だろう!?」
彼は残骸の中からブリキングの頭部を、
そっと大切なものでも扱うかのように拾い上げる。

「敵なら許されるのかい?
確かに襲い掛かってくる以上、私たちは自分の身を守るために戦わなくてはいけない。
そのためには相手を『殺』すことも仕方がないだろう。」

彼に抱えられたブリキングの眼が僕の姿を映す。
―――それは、酷く歪んだ姿だった。

「だが、キミが『殺』してきたのは、アクティブモンスターばかりではあるまい。
中にはノンアクティブ――こちらから襲い掛からねば決して害のないモンスターも
『殺』してきたのではないかね?」

彼に抱えられたブリキングが突然発火する。
彼が炎の精霊の力を行使したのだろう。
それに何の意図があったのかは分からない。
ただ、炎に包まれたブリキングの表情は、憎悪で歪んでいるかのように見えた。

「考え方を変えてみれば、アクティブであるこのブリキングも、
私たちがわざわざ彼らのテリトリーに足を踏み入れなければ、
襲ってくることもないだろう。
彼らはただ、自分達の住処を守りたいだけだというのに・・・」

―――可哀想なことだ。

彼の言葉が脳に直接響き渡る。
それは僕が言うべき言葉ではなかったのか・・・?
どこで間違ってしまったのか。
何が間違えていたのか。
僕は混乱した頭で必死に答えを捜し求める。

「だけど・・・だけど仕方がないじゃないか!
だって、これはそういうゲームなんだからっ!!」

しかし、出てきたのは子供じみた言い訳のような言葉だった。
僕の答えに彼はとても哀しそうな表情をした。

「そう―――そういうゲームなんだ。」

言ってから気づいた。
今まで僕の言っていたことは、自分にとってのみ都合のよい酷い偽善であることに。

「――改めて問う。
キミは彼らを殺すことを、何とも思わないのかね?」

「――――僕は・・・・ぼく・・・は・・・・・・・。」

結局、僕には答えることが出来なかった。
だって・・・炎の中から出てきたブリキングの表情は、まるで泣いているかのようだったから。

133ヤマチ:2006/07/29(土) 13:24:19 ID:aar7Y8oo
―――アイアンサウス郊外の展望台。
僕はここで何をするでもなく手すりに寄りかかって、
雑多な町並みを見下ろしていた。
彼の言葉と、傷つき倒れたマンドラニンジンとブリキングの姿が、
いつまでも僕の頭から離れない。
「僕は・・・間違っていたのかな?」
僕は分からなくなって、後ろのベンチに腰掛けているアカリに聞いてみる。
「当然ね―――アタシに言わせれば、大間違いもいいとこだわ。」
アカリの物言いは容赦がない。
でも、それが今はありがたく感じた。
「でも、彼はアンタのことを『正しい』と言っていたわ。」
・・・言っていた。だけど・・・
「だけど、僕は――」
「うるさい。話は最後まで聞きなさい。」
「は、はい・・・。」
彼女は「――いい?よく聞きなさい」と前置きして話を続ける。
「この世界には、いろんな人が、いろんな価値観をもって生きている。
ううん、この世界だけじゃない・・・それはリアルでも同じこと。」
彼女はベンチから立ち上がると、こちらに歩いてきた。
「それらは時としてぶつかり合うけど、だからってどちらかが間違っているとも限らないの。
大切なのはね。それを相手に押し付けないこと。
―――その点、今日のアンタは最低だったわ。
いつもだったらラーヴァフロウものね。
ま、今日は勘弁してあげるけど、次はないと思いなさい。」
「・・・ごめん。」
僕は本当に申し訳なく思った。
「――だけど、同じようにアンタが彼の意見を鵜呑みにする必要もないわ。」
「・・・え?」
「だから、アンタがあのニンジンを可哀想と思ったことは
間違いなんかじゃないって言ってるの!」
―――そんなわけない。
「・・・間違ってるよ。だって僕は数え切れないほどのモンスターを殺してきた。
なのに、ペットのことだけ殺すことは可哀想なんて・・・偽善もいいとこだ。」
彼女は僕と同じように展望台の手すりに寄りかかると、
やれやれと深い溜息をついた。
「――アンタ、莫迦じゃないの?
アンタが自分で言ったんでしょうが!
『それでも、可哀想だと感じたんだ。』って!
たかがゲームに現実の道徳観念なんて持ち込んでどうするのよ!
ならっ!アンタが可哀想だって感じた気持ちが重要なんじゃないのっ!?」
――どういう意味だろう?
とても大事なことを言われたのに理解が追いつかない・・・。
「アンタ・・・今まで敵を倒すことに抵抗を感じた?
それを『命を奪う行為』と認識しながらやってきたとでも言うの?
違うでしょうっ!?
なら、それがアンタの基準っ!この世界におけるアンタの道徳観念っ!
それを否定することは誰にも許されない。
だけど同時に、それを誰かに押し付けることも許されない。
そういうものなの!―――わかった?」

あぁ、それで・・・彼は『キミは正しい』と言っていたのか。

「うん・・・わかった。―――ありがとう、アカリ。」


―――ぱちぱちぱち

唐突に現れた拍手の音に驚く。
音のした方を振り向くと、いつの間にかヒカルさんが立っていた。

「い、いつからいたのよ・・・。」
「荷物取って行ってただけだから、かなり最初から。――うふふっ。」
にこやかに答えるヒカルさんに、アカリは「うあ〜」と頭を抱えて呻いている。

「さて、ヒィ君。貴方に質問します。」

ヒカルさんはいつに無く、真剣な表情をしていた。

「貴方がペットをモンスターと同じただのプログラム――あるいは唯の道具と思うのであれば、
さっき拾ったマンドラニンジンは今すぐここで破棄しなさい。」

そういって彼女はすぐそこのゴミ箱を指差す。
それはもう使えないゴミでしかないと言わんばかりに・・・。

「――ですが、もし貴方がそれを哀れに思い、助けたいと願うのであれば・・・」

ふと、ヒカルさんがいつもの優しい笑みを浮かべる。

「これを・・・貴方に差し上げます。」

そして差し出された手には、ペットの親密度を回復させるキャンディーがあった。

134ヤマチ:2006/07/29(土) 13:25:20 ID:aar7Y8oo
≪あとがき≫

完成しました第四話!
なのに現時点では第三話はまだ完成していません!
なんでやねんっ!!(笑)
――ですが、特に問題ないようなので第四話から先に投稿してしまいました。
いつの間にかツンデレ巫女のアカリが登場していますが、
彼女については第三話で語られることになります。
そこで彼女の意外な設定が明らかに・・・ってもうバレてるかもorz

キャラクターについては今回は色々ありますね。
やっと名前も決定しましたので一通り紹介。

まず、主人公の名前は『ヒィ』になりました。
物語を考えている時、仮の名前として『He』と呼んでいたら、
いつの間にか自分の中で定着してしまったので、そのまま採用。
ちなみに今回めでたくニンジン剣士―――じゃなくて、ブレマスに転職。
・・・これでもう、ブレマスがいないと言われないで済む(涙)

二人目は、前のリングから主人公とカケオチのような形で失踪した『ヒカル』です。
職業はドルイド。
属性は近所の綺麗なお姉さん。でも、実は―――

三人目は、いつの間にか登場しているツンデレ巫女の『アカリ』。
なんか説教好きなキャラになってしまった。
・・・ちょっとS。

そして、今回ゲストキャラのエレメンタラー♂(名無し)
――通称、麻呂!!
実は職服がけっこう好き。
キャライメージは知的で優しいお兄さん。
語尾は普通にしました―――大人の都合ってヤツです。
何気に今回一番目立ってたりします。
再登場もありえるかも・・・。


今回の物語のテーマは『にんじんデコイ問題』。
ある者は人でなしと罵り――
また、ある者はエゴイストと嗤う――
一時期、よく議論されていました。懐かしいなぁ・・・。
物語中では無難な結論でまとめましたが、あなたはどう思いますか?
それと、派生させてRPGにおける道徳性についても語っています。
現実の理屈を適用すると、
日夜、町の近隣の生物を何百と殺害してるなんて言ったらホラーですからねぇ^^;

こんな感じで、この物語はECOをプレイしているプレイヤー達に
焦点をあてて描かれています。
自分如きには正しい解なんて出せませんが、
みんなが悩んだこと、思ったことを、物語として収めていこうと思います。

ちなみに第一話と第二話では、主人公の孤独をメインテーマに置きながらも、
味付けに『初心者案内人』や『リング』を混ぜ込んでいます。

―――さて、次は何について詠おうか・・・。
リアル性別、横殴り、職バランス、辻ヒール、詐欺行為、そしてネット恋愛―――
人の数だけ物語があるとは、よく言ったものです。
尤も・・・自分の技量では、満足に語れるものも限られてしまうんですけどね(苦笑)


相変わらず長いあとがきで申し訳ありません。
読んでくださった方、どうもありがとうございました。

135ヤマチ:2006/07/29(土) 13:51:01 ID:aar7Y8oo
追伸:
SSスレは知っているんですけど、
敷居が高いというか、レベルが高いというか・・・(汗)
投稿するならするで、もう少しまとまった量を書いて
一つの物語として完成してから投稿したいと思っています。

136名無しさん:2006/07/29(土) 14:08:25 ID:1qrsLDQc
このID(aar7Y8oo)どこかで見た様な?
・・・って、>>26の人じゃないか〜!

なんか、話が全く違うから別人かと思った^^;

137名無しさん:2006/07/29(土) 15:38:34 ID:5PiSvkOY
言われて気づいた
実はこのスレのぬしだったわけですね

ともかくヤマチさんGJ

138名無しさん:2006/08/01(火) 16:59:59 ID:beOZHlmc
このスレ大好きですょ〜
頑張ってくださいねb

139名無しさん:2006/08/04(金) 06:39:35 ID:keHoZt8o
>>ヤマチさん
SSスレのコテの1人ですが(ってかIDで1発でわかるけど
向こうでもなんら問題ないクオリティの作品だと思いますよ。
最近向こうで投稿されるSSが減ってきて一同寂しがっております故、
ここの作品をそのまままるごと転載しても全然大丈夫だと思います。
ついでに向こうにうpすれば告死天使さんがSSサイトに保管してくれますし。

あ、でも2話目のギルド→リングの誤植は直した方がいいかも・・・w

140名無しさん:2006/08/05(土) 16:17:24 ID:2f4Xi1vE
ヤマチさんの第3話に期待sage
・・・ageると>>100-102みたいになるからsageで!

141名無しさん:2006/08/08(火) 16:04:57 ID:QMAN1zSo
なんか「ヒカル」のイメージが「.hackの志乃」に
異様にカブるのは俺だけ??

142ヤマチ:2006/08/09(水) 19:14:53 ID:aar7Y8oo
少し離れている間に、たくさんレスが・・・
皆さん、ありがとうございます。
人に自分の作ったものを認められるのって
凄く幸せです。
これからも宜しくお願いします^^

>>139
えーと、keHoZt8oで検索っと・・・・・なっ!?
す、凄い人が来てる(滝汗)
その件ついては、実は密かに準備を進めてまして、
1〜5話の完成および修正が完了次第、
投稿しようと、命知らずにも目論んでいます^^;

>>141
あー、なるほど・・・たしかに口調は似てますね。
でも、実は彼女の口調はアリシアさんをイメージしてます。
「あらあら」とか「うふふ」がポイントですw
性格は、志乃というよりアトリが近いですね。

ちょっと近状報告と次回予告。
実は最近、ECO復帰しました。
三ヶ月ぶりでしたが、リングの人に忘れられてなくて良かったです。
復帰の祝いに、皆にインスDに連れて行ってもらったりしました。
あの時は本当に嬉しかったです。
偽りの世界の中で生まれたモノだけど、
人と人との繋がりは確かに残っていて・・・。
今までECOにINできなくなってから
埋めることの出来なかった心の隙間が、
暖かく満たされていくのを感じました。

というわけで、
今度、ネットゲームにおける人と人との繋がりをテーマに描こうと思います。
・・・我ながら無駄のない人生だ^^;
でも、とりあえず次回は『力に囚われた者』の話にするつもりです。
何故かって?・・・今の俺がまさにその状態だからですorz

皆と共に肩を並べて戦いたくて・・・
皆を守れるようになりたくて・・・
そう思って力を求めたはずなのに・・・
いつしか力を欲した意味すら忘れ、
ただ独り、貪欲に力を求めて戦い続ける日々・・・

最近、島で狩り続けてるんですけど恐ろしい場所ですね。
・・・色んな意味で^^;
でも、その場所から離れられない自分がいたりして・・・orz
レベルって・・・『強さ』って何なんでしょうね?

そんなわけで第五話をお楽しみに〜。


・・・え、三話?ななな何のことかな?HAHAHA(冷汗)

143141:2006/08/10(木) 12:49:43 ID:B9ZqsITs
ARIAかぁ・・・。
アニメも見てみたいけど、深夜アニメは地方じゃなかなか放送されない・・・OTL。
(放送されても半年後とか;-;)
大都市が羨ましいよ〜!

あと、SSスレに載せるのは良いとして・・・
もちろんアッチにも>71以前のエロ話も載せるんだよね〜♪
(どういう反響が来るか楽しみだな〜♪)

144ヤマチ:2006/08/11(金) 00:46:21 ID:aar7Y8oo
>>143
え、そうなの?
あれも「向こうでもなんら問題ないクオリティの作品」に含まれていたのか。
なら、準備しておかないといけないですね^^b

145名無しさん:2006/08/11(金) 12:27:40 ID:UVUiPcng
・・・で、第3話は(笑)?

146ヤマチ:2006/08/11(金) 14:07:21 ID:aar7Y8oo
ぱっと思いついたシーンを衝動的に書き上げてるだけだから、
俺の書きかけの原稿は非常に断片的です。
それでもいくつか揃うと、パズルみたいに全体像が見えてきて、
今まで書き上げたピースを繋げていくことで物語を形作ります。
・・・・・・で、なんで第三話が書けないかというと、
その肝心のピースが足りないので物語が形になってくれないんですorz

以上、第三話のいい訳でした。

ちなみに現在執筆中の第五話は、逆にピースが多すぎて困っています;
こうなると、どのピースを削って、どう繋げていくかで悩みます。
くそ〜、メンテ中に書き上げようと思っていたのにぃ〜(泣)

147ヤマチ:2006/08/21(月) 19:57:35 ID:aar7Y8oo
第五話 その1 ≪アカリの思い≫


私たちは今、東に向かってファーイースト街道を歩いている。
視線の先には我らがリングマスターの姿がある。
彼も努力の末、ようやくブレイドマスターに転職したが、
アタシ達と比べるとまだまだレベル不足は否めない。
アタシとしてはこのままガンガン彼を鍛えて、
一人前のマスターにしたかったのが―――

「はぁ・・・足手まといが足手まといを連れてるよ。」

思わず溜息をついてしまう。
今、彼の足元には最弱のペット――マンドラニンジンがテクテクとついて歩いている。
本人はアタシの気も知らずに「可愛い」「可愛い」と
二足歩行型ニンジンを愛でている―――いいかげん、ウザい。
一体どこが可愛いというのか。
だいたいサウスにいた私たちがイーストまで行かないといけないのも、
このニンジンのせいである。
ヒィがこの子に名前をつけたいと言ってきかなかったのである。
そんなわけでネームプレートを買いに、
私たちはイーストに向かっているというわけである。
「まったく、今日はヒィをみっちり鍛えてやろうと思っていたのに・・・。」
私は不気味生命体を睨みつけていると隣でクスクス笑う気配がした。
「――なに笑ってんのよ。」
「うふふ、マンドラちゃんにヒィ君とられて、
ヤキモチ焼いてるアカリちゃんが可愛くて・・・ふふっ、青春ね。」
「なっ・・・そんなわけ無いでしょうがっ!!
なんでアタシがニンジンなんかにヤキモチ焼かないといけないのよっ!?」
「あらあら、素直じゃないわねぇ〜。」
「あのねぇ、アタシはただヒィのレベルを―――」

「―――ねぇ、アカリちゃん。こうしてのんびりするのも悪くないと思わない?」
「――――――っ!」

しまった。
ついアタシのここにいる意味を忘れるところだった。

思い出すのは最強と謳われた、かつて所属していたリング『黄昏』。
別に、そこでの毎日が楽しくなかったわけではない。
皆と力を合わせて強敵を倒すのは、とても達成感あったし、
それ故に仲間同士との信頼関係も良好だった。

そりゃ、仲の良くない人も多かったし、わけ分かんない奴もいたから、喧嘩も度々あった。
実際にリングとして活動しているのは半数ほどだというのも分かってる。
それをヒカルは心を痛めていたようだけど、それがどうしたというのだろう。
人間同士なんだから皆が仲良くできるわけが無い。
そんなこと一々気にしていたらキリがないだろう。

何より、普段は気に入らない奴らも、一度戦闘になれば最高に信頼できる仲間だ。
お互いに連携をとって敵を討つ。
この団結感が堪らなくアタシは好きだった。

148ヤマチ:2006/08/21(月) 19:58:45 ID:aar7Y8oo
そう――アタシはあのリングに満足していた。
それなのに、なんで最強の名を捨ててまで、こんなショボいマスターのリング『蒼天』に入ったのかというと、
やっぱり大切な姉妹だからヒカルを放っておけなかったのと・・・

―――『あの人』が何を思ってアタシ達の前から姿を消したのか知りたかったから。

おそらくヒカルと『あの人』が感じたことは同じ。
なら、その意味を私は知りたいと思った。
あのリングに何が足りなかったのか知りたかった。

そしてヒカルの指した答えは『ヒィ』だった。

最近、リングに入ったソードマンのヒヨっ子。
早い内から鍛えれば良い戦力になるだろうと思ったが、期待外れだった。
リングに馴染めない落ちこぼれの一人。
――当時の私はヒィのことをそう認識していた。

・・・別に独立した今も、その認識はあまり変化していない。
相変わらずヒィはレベルも低いし、特に人間的に優れているわけでもなかった。

正直、なんでコイツなのか分からないけど、仕方ないので今も観察を続けている。
ついでに少しは鍛えてやろうかと思っていたのだけど、思わず気合が入り過ぎていたようだ。
必要なのは今のヒィであって、アタシが彼のスタイルを潰してしまっては元も子もない。

「そっか・・・そうだよね。」
空を見上げる。
雲がゆっくりと流れていった。
・・・そういえば、いつも狩りと演習ばかりで最近あんまりのんびりした記憶が無い。
「うん・・・偶にはこうしてのんびりするのも悪くないか・・・。」
私は視点をおろして、我がのんびり屋のマスターを見やった。
そこには移動速度の遅いニンジンにあわせて、ゆっくりゆっくり歩いてくるヒィの姿があった。 

「でも、だからって、お前はのんびりしすぎだーーーっ!!!」 ※昔のニンジンは歩くの遅かった;

コイツのおかげで、唯でさえ遠いというのに、ますます時間がかかっているのである。
「え〜、でもマンドラちゃんが・・・。」
『・・・・・・・。』
「置いてきなさいっ!どうせWHで転送されるわよ。」
『・・・・・・・。』
「置き去りにしたら可哀想だよ・・・ねぇ?マンドラちゃん♪」
『・・・・・・・♪』
マンドラちゃん♪――じゃないでしょうがっ!
ニンジン相手に気色悪い!
何なのよ、あの溺愛っぷりはっ!!
アタシよりニンジンなわけ!?
「だったら、せめて荷物に戻しておきなさいっ!」
『・・・・・・・。』
「えぇ〜、それも可哀想だよ。」
『・・・・・・・ヤキモチ・・・・・・・ぷっ・・・・。』

―――おい・・・。
今このニンジン、何か言わなかった?
なんか物凄く腹立つこと言われた気がするんだけど?
気のせいかな?
気のせいだよね?
―――どの道、燃やすことに変わりはないけど。

「ちょ――ちょっと待ったアカリ!?何か分からないけど落ち着いたほうが良いぞ、きっと!!」
「フフフフ、じゃあ第三の選択肢ね―――燃えなさい。」
「わーーーっ、荷物に入れとくから止めてーーーっ!!?」
「却下。燃やすことは既に決定事項となりました。」
「なんでさーっ!!?」
『・・・・嫉妬・・・・かっこ悪い・・・・。』
「なんですってえええええええっ!!!」
「助けてヒカルさああぁぁぁぁぁぁぁぁんっ!!!?」

「仲間が増えると、やっぱり楽しいわね・・・うふふっ。」



―――そう、なんだかんだ言って、アタシはこの日常を楽しく感じていたのだ。

149ヤマチ:2006/08/21(月) 19:59:49 ID:aar7Y8oo
第五話 その2 ≪ヒカルの思い≫


「ねぇ、トール君。この前入った子のこと覚えてる?」
「ヒィ君ですね。なんですか、その『絶対忘れてるだろ』みたいな質問は。」
彼はとても心外そうな表情をした。
「あの子、まだリングに溶け込めないみたいだから、心配だなぁと思って・・・。」
「なにも溶け込めてないのは、あの子だけではありませんよ。」
「・・・・・・そう、なのよね。」
そう――リングに馴染めない人間はヒィ君だけではない。
他にも何人もいるのだ。
・・・だからこそ、なんとかしなくてはと思う。
「はぁ―――こればっかりは本人の問題ですからね、貴女がそのことを一々悩んでても仕方がありませんよ。」
「でも、私達がもっとあの子を受け入れてあげれば―――。」
「無駄ですよ。皮肉にも、そのことは貴女自身が一番良く知っているはずです。」
「そんなことは・・・・・・。」
――ない。とは言えなかった。
「なんとかしようと貴女が何度誘っても、彼らは輪の中に入ろうとはしなかった。
貴女の助けがあって一時的に会話に参加する人も、
会話が進むごとに発言の回数は減り、知らず輪の中から遠ざかっていった・・・そうですね?」
―――驚いた。
無関心のフリをしてよく見ている。
「ダメなんですよ。結局、本人達が自ら歩み寄る勇気を持たなくてはね。
誰かから声をかけられるのを期待して待っているだけで、自分からは何もしない。
そして誰からも声をかけられないから、自分は皆に必要とされていないと一人でいじけているような人が、
どうして皆と馴染めるというのですか。」
わかってる。
そんなことは分かっている・・・でも―――
「ここでもリアルでも同じです。
他人と心を交わすには、自ら踏み込む勇気と同時に、
他人を自分の中に踏み入らせる勇気が必要なんです。
そんなことも分からない奴はもとより、このゲームをやる資格なんてない!」
・・・なんで?
なんでトール君は彼らに対してこうも否定的なのだろう。
そして見限っている割には、妙によく見ているし・・・
――あぁ、そうだった。
すっかり忘れていたけど、出会った頃のトール君はまだ・・・・・・
「なら、その勇気を分け与えてあげることだって出来るんじゃないかな。
・・・・・・トール君のときみたいに。」
「―――っ!
で、でも、それができたら初めから苦労はしません。
実際、貴女のそういった努力は報われていないじゃないですか。」
・・・そう、私では駄目なのだ。
トール君の時と今回の件・・・一体何が違うのか。
「『あの人』がいれば―――。」
「・・・・・・・ヒカルさん・・・・。」
そう――決まっている。
トール君に勇気を分け与えたのは『あの人』だ。
だからこそ、トール君は今の姿でいられるのだ。
「私じゃ、無理なのかなぁ・・・・・・。」
―――無力だ。
私には何の力も無い。
何も変えられない。
何も救えない。
「どうして、いなくなってしまったの・・・・・」

―――レイド。

150ヤマチ:2006/08/21(月) 20:01:06 ID:aar7Y8oo
・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・
「―――あら?」
いつの間にか寝落ちしてしまったらしい。
といっても1時間ほどだが。
「昔の夢か・・・。」
そう、さっきのは私の過去の記憶だ。
あの後、私は自分の無力を嘆き、リングを抜ける決意をする。
その前に、結局救うことの出来なかったヒィ君には、一言謝っておきたくてウテナ湖に向かったのだ。
そこで私は彼の本心を聞くことが出来た。
結局私には何も出来なかったけど、
それでも、私の気持ちがきちんと伝わっていたことが嬉しかった。

『僕と一緒に来ませんか。』

そして彼は勇気をもってくれた。
私に踏み込んできてくれた。
自分の中に踏み入ることを許してくれた。
―――嬉かった。
望んだ形ではなかったけれど、それでも嬉しかった。
何も救えなかった私の唯一の希望。

『あの人』の望んだ場所を目指してリングを抜けたけど、
それは、こんなにも早く見つかってしまった。
あのリング『黄昏』には無かったものが、ここにはある。
いや、『黄昏』にもあったのだろう。
だた当然のようにそこにあって、誰も気づけなかっただけ。
何?って聞かれると上手く言葉に出来ないけど、それは確かにある。

『そうだ!リングの名前は『蒼天』にしよう。』

夕日の沈みゆく黄昏は、たしかに輝かしく美しい。
でも、輝かしいからこそ見えないものもある。
蒼天――いつだって見上げればそこにある青空。
いつだってそこにあるが故に、忘れてしまいがちな美しい空。

誰もが何でもないことのように歩む一歩。
人と人とが心を通わせるための一歩。
その一歩のなんと尊いことか。
誰もが迷わず踏み出せる一歩を、彼は悩み、苦しみ、努力の果てにやっと踏み出せた。
だからこそ、それを尊いことなのだと意識できる。

『いつだってそこにあるのに、いつの間にか忘れてしまう美しいもの――うふふ、ぴったりね。』
『―――え?何か言いましたか、ヒカルさん?』

実際のところ、彼が何を思って『蒼天』としたのかは知らない。
もしかしたら、何も考えてないのかもしれない。
それでも、これ程このリングにぴったりな名前は無いだろうと一人納得した。


≪こんばんわ。≫

突然WISが入る―――トール君からだ。
「こんばんわ。トール君。」
彼とはリングを抜けた後も、こうして時々話をしている。
≪最近どうですか、そちらは。≫
「もうマスターでもないし、リングの仲をフォローしたりする必要も無いから、とても気楽よ。」
そもそも常にリングの仲をフォローするのに気を張らなければならなかったこと事態が、すでに異常だったと最近気づく。
私はいささか肩に力が入りすぎていたのだろう。
だから、その重みに耐えることができなかった。
≪やれやれ、そのマスター役を押し付けられた、私のことを忘れないでくださいよ。あぁ、胃が痛い。≫
「あらあら、ごめんなさいね。」
その重荷を今度は彼に背負わせてしまっている。
本当に彼には悪いことをした。
≪悪いと思っているのなら、戻ってきてください。≫
「イ・ヤ・よ♪」
――しかし、それとこれとは話が別だったりする。
≪あぁ〜、やっぱりあの時、出て行くの賛成するんじゃなかった・・・orz≫

―――あの時。
リングを抜けることを告げに行った時、彼は最後まで私の話を黙って聞いてくれた。
『分かりました。後のことは任せてください。
・・・貴女には自分に後悔の無いように歩んで欲しいですから――。』
彼は最後にそう言って、黙って私を見送ってくれた。
もしかしたら一悶着あるかもしれないと覚悟していた私は、彼を信じきれていなかったことを恥じた。

「―――あの時のこと、本当に感謝してるわ。ありがとう。」
≪ははは、急にマジにならないでくださいよ。仲間として当然の選択です。≫
「あら?照れてるのかしら。」
≪照れてません。まぁ私は同意の上だからいいのですが、リンが貴方たちがいなくなって寂しがっていましたよ。≫
「じゃあ、うちに誘っちゃおうかしら。」
≪是非そうしてください。私としてはじゃじゃ馬が一人減ってくれると負担が軽くなるので助かります。≫
「あら、ホントはリンちゃんがいなくなると寂しいくせに。」
≪―――その真偽はとりあえず置いておいて、ただ、それとは別の理由でリンをそちらにやるわけにはいきませんね。≫
「まぁ、トール君がそれほどまでにリンちゃんを愛していたなんて・・・!」
≪茶化さないでください。≫
「うふふっ、ごめんなさいね。」
≪それで、その理由ですが・・・≫

≪リンは、貴方達を奪っていったヒィ君を憎んでいます。≫

「――――え?」

―――嫌な・・・予感がした。

151ヤマチ:2006/08/21(月) 20:04:07 ID:aar7Y8oo
第五話 その3 ≪ヒィの思い≫


「フン、貴様がヒィか。予想に違わずなさけない男だ。」
ここは薄暗くも神秘的な森の中――イーストダンジョン。
滝の音の中、真っ直ぐとよく通る声が印象的だった。
それが、大量のモンスターたちに追われていた僕を助けてくれた騎士の第一声だった。
「私のことなど、どうせ覚えていないだろう。
私もあんなことがなければ、貴様の存在すら知らないままだったろうからな。
改めて自己紹介しよう――」
彼女の動作にあわせて、後ろの尻尾のような三つ編みが跳ねる。

「――私の名前はリン。最強のリング『黄昏』のナイトだ。」

・・・『黄昏』。
かつて僕の所属していたリング。
後から知ったが、かなり強いリングだったらしい。
何故そんなリングが初心者を募集していたのかは知らないけれど、
僕はそこに所属し、暗闇を味わった。
――集団の中の孤独。
力の無いものを必要としない場所だったと、そう思う。
いつだって僕は自分の力の無さ故に、遠慮して声をかけられなかった。
だってそうだろう?
狩りに誘うには実力差がありすぎるし、
強い狩場でPT組んで経験値を分けてもらうのに自分から誘えるわけないし、
そんな方法は僕自身イヤだった。
じゃあ、何の話をすればいい。
皆は上級プレイヤー。
先程から流れるログには理解できない略語を交えて戦術が議論されている。
そんなの、僕についていっけこないじゃないか。
――強くなりたい。
あの時、少しだけそう思った。
強くならないと話すことすら叶わなかったから。

「今日は貴様に交渉があってきた。」
・・・『黄昏』の人間が僕に求めるものなど決まっている。
「単刀直入に言う――彼女達を返してもらう。」
やっぱり、そうなるよな・・・でも、
「二人は自分の意思でここにいるんです。
二人は物じゃないし、僕の所有物じゃないんですから、そういう事は本人達に交渉してください。」
当然の回答。
黄昏に人が僕を恨むのは分かるが、
かといって肝心なのは僕では無く、二人の気持ちなのだ。
それ故に『黄昏』を抜けた後も、僕にそんなことを言ってくる人などいなかったのだが、
この人はそれが分かっていないのだろうか。
――それに、何故今になってなのだろうか。
「分かっている。貴様に交渉して彼女達に戻ってくるよう口添えしてもらおうなどとは思っていない。」
では何を?と視線で問う。

「私が貴様に望むのは、リング『蒼天』の解散と『ヒィ』というPCの削除だ。」

―――なっ!!?
こいつ・・・今、何を言った?
「勿論、タダでとは言わん。前金として15M払おう。」
トレードウィンドに見たことも無い額の金額が表示される。
「リングの解散とPCの削除が終わったら、別キャラで私に連絡してくれ。そしたら更に15M払おう。
たしかに、これまで育てたPCを削除するのは辛いだろう。
だが合計で30Mだ。一般プレイヤーが何ヶ月やろうと集まる金額ではない。
それを考えれば、その低レベルなPCの削除など安いものだろう?」
「金で買おうって言うのか。呆れたな。」
「これは彼女達の帰還を願う者たちの誠意だ。何物にも変えがたいというな。
欲しいレアアイテムがあるというならば用意しよう。金を用意したのは価値として分かりやすいからに過ぎない。」
・・・・・なるほど。この人の彼女を思う気持ちは本物だ。
それが彼女たち自身なのか、最強のリングを支えるための戦力としてなのかは知らないが。
でも、この人に限っては前者のような気がする。
本当に二人のことを切望しているんだなと感じる。
そうでなくては、ここまで必死になれない。
でも――
「だからって、はいそうですかと頷けるわけ無いだろう。」
僕は迷いもなくトレードウィンドを削除する。
「何物にも変えがたいのは僕だって一緒だ!」
やっとできた友達なんだ。
一緒にいて楽しいと感じるなんて本当に何年ぶりか分からない。
それほどまでに切望していた人との繋がりを、ゲーム内通貨ごときで取引できるものか。
――否。リアルの現金積まれたって手放すものか。

たかがゲーム。
架空の世界に仮初めの姿。
全てはデーターの中での出来事。
万が一、サーバーが壊れれば、それだけで全て無に還る幻。
――それでも。
全てが幻で構成された偽りの世界だったとしても、
そこにいる人の心は、そこで通じ合った心の繋がりは、決して幻なんかじゃない!

152ヤマチ:2006/08/21(月) 20:06:09 ID:aar7Y8oo
「――交渉決裂か。」
「当たり前だ。だいたいヒカルさんは僕とは関係なくリングを抜ける気だったんだ。
僕がいなくなっても『黄昏』から去る変わらないし、
やっぱりアカリもヒカルさんを追って『黄昏』を抜けるさ。」
「そんな事やってみなくては分からない。
今は貴様という柵(シガラミ)があって交渉は失敗に終わったが、
もし、貴様がいなくければ結果も変わるかもしれない。」
・・・かもしれないって、そんな不確かな望みのために30Mも用意したのか。
なんでこの子はここまで必死になれるのだろう。
「なぁ、なんでそんなにも二人を『黄昏』に連れ戻したがるんだ?」
「・・・・・・そ・・・れは・・・・・・・。」
「それは?」
「・・・・・・・・・・・・・・・。」
―――だんまりかよ。
「・・・・・・『黄昏』こそが彼女達のいるに相応しいリングだからだ。」
「はぁ?」
「――――ッ!?莫迦か貴様はっ!!
彼女達ほどの実力者がなんで貴様のような雑魚PCの面倒を見なくてはならないんだっ!
いいか?二人は最強を担っていた凄い人たちなんだぞ。
それが貴様と一緒にいるせいでレベル制限も開放されたというのに弱いままだ!
何でか分かるかっ!?―――貴様のせいだっ!!!
貴様なんかに付き合ってるから、彼女達は適正レベルよりずっと下のエリアにしかいけない。
今の彼女達では私にすら敵わないだろう。
全部貴様のせいだ・・・・・
貴様がいるから彼女達は弱くなってしまったんだっ!!!」
目の前には一気にまくし立てて息を切らせて高揚している少女。
今まで冷静に話していた彼女が急に熱くなった理由は、核心に触れたからだろうか。
――つまり、結局コイツも戦力として二人を見ていたということか。
とんだ見込み違いだ。
コイツは本当に二人を必要としてるんじゃないかと思っていたのに・・・
「力が全てじゃないだろ。
それよりも大切なものがあるはずだ。」
「はぁ・・・はぁ・・・フン、ご高説痛み入るよ全く。で、その大切なものとは何だ?」
彼女は息を整えると、また最初の冷たく相手を見下す調子に戻った。
「ん?あぁ・・・え〜と、なんていうか、それは言葉にしにくいものというか・・・・・・」
何かと問われると咄嗟に上手く言葉にできない。
あの温かい感じはどう表現したらいいのだろうか?
「―――フン、話にならんな。
だいたい、貴様は良くても彼女達はどう思っているのだろうな?」

―――ドクンッ

心臓を締め上げられるかのような感覚。

『彼女たちはどう思っているのか』
――考えたことも無かった。
そうだ、二人はどう思っているのだろう。
ただ僕について来てくれる事が嬉しくて、そんなこと考えたこと無かった。
今まで浮かれて、そんなことも思い至らなかった自分に反吐が出る。
――なんて間抜け。

そうだ、いつもアカリは早くレベルを上げろと言っているじゃないか。
それが不満の表れでなく何だというのだろう。
いい加減、いつまでも弱い僕にイライラしているに違いない。
自分はもっと強い狩り場でレベルを上げたいのに、僕のせいでそれが叶わない。
いつも突っかかってくるのは彼女なりのスキンシップだと?――笑わせる。
なんて都合のいい解釈をしていたんだ、僕は。
明らかに現状に対する不満じゃないか。
――では、ヒカルさんはどうだろう?
ヒカルさんはアカリと違ってレベルを上げろと言ってはこない。
なら、不満は無い・・・わけないだろう。
彼女の優しい性格を考慮に入れれば当然じゃないか。
立場上、アカリを諌めてはいるが、ヒカルさんだって強い狩場に行きたいに違いない。
でも、僕に気を使って、それを言い出せないでいるだけだ。
本当は僕なんかの誘いに乗ってついてきた事を後悔していることだろう。
だが、自分からついて行くと言った手前、それを今更撤回するのは気が引ける。
ましてや、自分がいなくなれば僕が一人になることになる。
そんなことを見過ごせるヒカルさんではない。
だから、自分のことは我慢して、文句一つ言うことなく僕に付き合ってくれている。

――少し考えれば誰にも分かることじゃないか。
なるほど、たしかに僕には彼女と共にいる資格などない。

でも、だからって簡単に二人のことを諦められるかっ!
考えろ・・・どうすればいい?

―――決まっている・・・・・・強くなればいい。
アカリに負けないくらい強く。
ヒカルさんを守れるくらいに強く。
アイツ――リンを倒せるくらいに強く!

153ヤマチ:2006/08/21(月) 20:07:19 ID:aar7Y8oo
「―――あぁ、確かに俺は二人に甘えすぎていたのかもしれない。」
「・・・少しは自分の立場を理解したようだな。なら先程の条件は―――」
「断る。」
「だろうな。・・・だが私は諦める気はないぞ。絶対に二人を取り戻してみせる。」
「何故?」
「―――貴様は彼女達に相応しくない。」

「なら、僕がお前を倒したのなら『相応しい』と認めてくれるか。」

――そうだ。
要は僕が強ければ良いだけの話だ。
だけど・・・・・

「なっ!?莫迦か貴様っ!!私と貴様が勝負になどなるはずが無いだろう!」
「そんなの・・・やってみなくちゃ分からないさ。」

いや、分かりきっている。
勝てるはずなど無い・・・なのに、僕は止まる事ができなかった。
それは意地だったのかもしれない。
或いは、今まで二人の気持ちを考えなかった莫迦な自分を罰して欲しかったのかもしれない。
―――そんなことが二人に対する贖罪になるわけでもないのに・・・。

「さぁ、武器を構えろ――リン。」
「・・・いいだろう。そこまで言うのなら相手をしてやらないことも無い。
正直なところ、私は貴様が憎くて憎くて堪らなかったのだ。
これで少しは溜飲を下げられるというもの。」
「もう勝った気でいるのか。あまり自惚れていると、あとで恥をかくことになるぞ。」
「―――そういう台詞は私に一太刀でも傷をつけてから言ってもらいたいものだな。」

―――違うか。
僕は断罪を望んでいるのではない。
試そうとしているのだ―――自分に二人と共にいる資格があるのかどうか。
でなければ・・・彼女に『勝とう』などと思ってはいないだろう。

「いくぞっ!!」
「来い―――貴様の力を試してやろう。」

154ヤマチ:2006/08/21(月) 20:08:41 ID:aar7Y8oo
―――――――バンッ!!!

大気が爆ぜる。
こちらが全力で放った真空波が、いとも容易く相殺されたのだ。
今のは―――衝撃波か。
接近戦では力量の差で押し切られると思い、
あえて不得手な遠距離攻撃を選択したのだが、どうやら予想済みだったようだ。
「なら・・・。」
接近戦を挑むまで!
幸いこちらはAGI型。
いくらレベル差があれど、こちらの回避率が、相手の命中率をを上回れば、勝機はある。
先程の激突で舞い上がった土煙の中を、敏捷パラメーターのアシストを最大限に発揮し駆け抜ける。
無拍子には遠く及ばないが、視界が利かない中、突然の目の前に現れた敵に反応することは叶うまい。
―――土煙を抜ける。
目の前には突然の襲来に驚愕する敵の姿が―――無かった。
「遠距離戦が敵わないと見るや、すぐさま接近戦とは・・・呆れた単純思考だな。」
―――背後っ!!?
やられた。土煙を利用して気づかないうちに回り込まれていたのだ。
≪ストライクスピア≫
ドンッ、と突き出された槍が大気を叩き割って突き出される。
間一髪のところで回避に成功するが、もし当たっていれば一溜まりも無かったであろう。

「休んでいる暇は無いぞ。さぁ、凌ぎきって見せろ。」
≪スピアディレイキャンセル≫
繰り出される無数の槍。
これを盾で防ぎ、剣でいなし、身を捻ってかわす。
成し得る全てをもって回避し続ける。
辛うじて四肢は健在だが、避けきれなかった槍がこの身を削ってゆく。
「―――クッ、このままじゃ・・・・・。」
これでは攻撃に転じられないどころか、いつかこちらが致命打を受けるのは必至。
隙を突いてバックステップで間合いを開ける。
すかさず間合いを詰めて追撃されると警戒したが、相手は槍を引き、こちらの様子を伺っている。
もちろん警戒してのことではない。
侮られてのことだろう。

「どうした。もう降参か?」
敵うはずなどあるまい、と嘲る騎士。
確かに勝ち目は無いだろう。
圧倒的なレベル差。
こちらがVITを捨ててAGIを高めたというのに、相手の速度はこちらと同等。
改めて相手とのレベル差を実感する。
―――悔しいと思う。
―――負けたくないと思う。
そう、初めて思った。
勝ち目が無いことなど百も承知。だけど・・・
「絶対に負けない。」

高速で繰り出される槍の間合いの中に踏み込むのは不可能。
片手剣では攻撃が届かないと判断。
あの槍よりも間合いの長い武器―――そうでなくとも、せめて同等の武器・・・・・・。
≪右手:『エミルの剣』装備解除――『太刀』装備≫
≪左手:両手武器装備により『ヒーターシールド』強制解除≫
「・・・ほぉ、武器を変えたか。」
盾を捨て、代わりに僕の両手に納まるのは一振りの太刀。
この長大な刀身なら、あの槍にも対抗できるだろう。
「面白い。少し遊んでやろう。」
しかし、敵は槍を捨て、片手で扱える突きに特化されたサーベルを引き抜く。
定理は返り、優位は逆転する。
つまり、今度はこちらが間合いの長い武器を有することになる。
更には、相手の空いた左手には盾すら装備していない。
「なにやら不服そうだな。まさかこの程度のハンデで、私に勝てるとは思っていないだろうな。」
完全になめられている。
自分が負けることなど在りえないと思っているらしい。
「別に・・・あとで手加減したから負けた、と言い訳されるのも面倒だからな。」
僕の言葉が癇に障ったのか、彼女の余裕の笑みが引きつる。

―――上等だ。
いい加減こっちも頭にきてるんだ。
散々人を莫迦にしやがって。
今までに無いほど凶暴な思念が、頭の中で渦巻いている。
そのすました顔を屈辱で歪めたいと思っている。
お前の全てをグチャグチャにしてやりたいと思っている。
こんな狂気じみた高揚感は今までに感じたことがなかった。
この心の昂りは・・・悪くない。
あぁ――最高の気分だ。
≪ソードディレイキャンセル≫
「殺してやるよ。」
刀身が月の光を受けて青白く輝いた。
それは、血を求めるかのような凄惨な輝きだった。

155ヤマチ:2006/08/21(月) 20:09:49 ID:aar7Y8oo
・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・
薄暗い森の中に幾度も火花が散る。
連続する鉄と鉄がぶつかり合い、弾ける音。
一体、幾度剣を交えたであろう。
腕に伝わるのは手応えの無い衝撃ばかり。
受け流されている――それは分かる。
水平、垂直、袈裟、刺突、その全てが通用しない。
敵の細剣は、流星のように視認を許さぬ速度で瞬き、隙あらばこちらの息の根を止めにかかる。
今度こそ―――今度こそと繰り出される必殺の一撃は、ことごとく空振りに終わった。
「こっのおおおぉぉぉおおおっ!!!」
受け流され、勢い余って泳いだ我が身を、強引に立て直す。
足裏を地に突き立て、急制動をかける。
殺しきれなかった慣性を回転エネルギーに変換。
酷使させる軸足が悲鳴をあげる――知ったことか。
≪居合い斬り≫
半ば崩れ落ちるように放った、振り向きざまの一撃。
大地を削りながらも爆進する刀身は、そのまま彼女の身体に吸い込まれ―――


ガッッッ!!


「全く・・・速いばかりで貧弱な攻撃ばかりだ。」

その身を斬り裂くはずの斬撃は、
鉄でも斬ろうとしたかのような手応えを残し停止していた。
―――効いてない!?

「理解したか?」

なんでっ!?
なんでだよっ!!?

「これが、貴様と私の力の差だ。」

ふざけるなっ!!
こんな・・・こんな莫迦なことあって堪るか!!
ただレベルが高いだけでっ!
ただ強い装備を持っているだけでっ!

「己の無力さを呪うがいい。」

―――『力』が・・・『力』が欲しい。

誰にも負けない強い『力』が・・・!



「―――貴様に、彼女たちと共にいる資格など在りはしない。」
≪ホーリーブレード≫
聖なる光を纏った鋭利な刀身が、僕の太刀をいとも容易く打ち砕いた。

156名無しさん:2006/08/23(水) 16:18:07 ID:hInOJVsM
|ω・`)続きが気になってECOできないよ

157エビマヨ先生:2006/08/23(水) 16:22:22 ID:kBvIImeM
(´・ω・`)n 同じく

158名無しさん:2006/09/08(金) 10:32:45 ID:beOZHlmc
は、はやく続きぉ。。。

159名無しさん:2006/09/08(金) 14:57:25 ID:vObBjWOI
力が無いのが悔しかった
俺はこの虎マスクで、すべてをなぎ払う!!

君が立ちはだかるのなら、僕は・・・

あんたって人はーーーッ!!!


ぶつかり合う運命、演習!!!

160ヤマチ:2006/09/09(土) 18:57:39 ID:aar7Y8oo
第五話 その4 ≪崩壊の足音≫

[ヒカル視点]

「おめでと〜w」
「おめでとう、ヒィ君。」
ここは光の塔。
最近私達はもっぱらここで狩りをしている。
「ありがとう、二人とも。まぁカンストはまだまだなんだけどね。」
『あの日』から二週間――ついに彼はベースLvが上限に達した。
今までの彼からは想像できないペースである。
一体何が彼をここまで突き動かしているのだろう。
今の彼はどこか・・・危うい。
―――『力』に対する妄執。
アカリでさえ、初めこそ強くなろうとするヒィ君に気分を良くしていたが、次第に辟易しだした。
「ところでヒィ、いつも狩りで疲れてない?」
「ん?別に疲れてないけど。さっき休憩したばっかりだし。」
「そういう一時的な話じゃなくて、最近同じ場所で狩りばかりしてるから飽きてこないかと思って・・・。」
「たしかに、気分転換に上の階に狩り場を移動してもいいかもね。今ならそれほど混んでないだろうし。」
「そーじゃくて!今度、皆でタイニーランドに行かないかって言ってるの!!」
そこで私達はキリがよくベースがカンストしたところで、彼をタイニーランドで息抜きさせようと計画していた。
私たち自身、レベル上げの毎日に疲れていたし、
もう戦い続ける彼を見ていられなかった―――このままだと彼が彼でなくなってしまいそうで。
「・・・あんなとこで何するの?」
「かくれんぼw友達から聞いた話だと、かなり面白いらしいよ。私たちもやってみない?」
「まぁ素敵ね。ヒィくん、偶には皆で遊びに行きましょう?」
「う〜ん、やっぱり僕は遠慮しておきます。」
――こうなるのは予想済み。
ひたすらに力を求め続けるだけの彼が、こんな企画にのってくるとは初めから思っていない。
だけど、彼は行かざるおえない。何故なら―――
「フフフ、いいのかしら?アタシ達がいないとアンタ一人じゃ狩りできないんじゃない?」
「――――っ!!?」
そう・・・ヒィ君は私達が一緒でなくては戦えない。
私達が遊びに行くといえば、ヒィ君も折れざるおえない―――そう思っていた。

「莫迦にするなっ!!」
――突然の激昂。
知らず、私達は彼の逆鱗に触れてしまった。
「―――え・・・あ、ゴメ・・ン。」
予想外の反応にアカリちゃんはうろたえる。
私だって驚いていた。
あのヒィ君が感情も露わに怒鳴るなんて今まで一度も無かった。
「ごめんなさい、ヒィ君。私達はそんなつもりじゃ―――。」

「僕は・・・一人でも戦える。」

―――この時、私は悟った・・・何かが決定的に壊れたのだと。

161ヤマチ:2006/09/09(土) 18:58:44 ID:aar7Y8oo
[ヒィ視点]


『アタシ達がいないとアンタ一人じゃ狩りできないんじゃない?』

―――昨日言われたあの一言が、どうしても僕の頭から離れない。
「・・・・・くそ・・・・。」
悔しい。
あの日――自身の弱さを否応無く自覚させられて以来、僕は強くなるため努力してきた。
勿論、二人がINしていない時は、自分だけでレベル相応の狩り場でレベル上げをしていた。
だが、二人はいつだって僕に付き合ってくれた。
一人で狩っていた時は、稀といえるだろう。
彼女たちと一緒なら、レベルの高い狩り場に足を運べるので、一人で狩りをするより効率が良かった。
「・・・・・・だけど・・・・。」
僕は彼女達の申し出に甘えすぎてしまっていた。
強くなってから借りを返せばいいと、自分に言い聞かせていた。
「・・・・・だけど、それじゃ意味が無いんだ。」
――そう、二人の力に頼って強くなっても・・・意味が無い。

『―――貴様に、彼女たちと共にいる資格など在りはしない。』

――あぁ、お前の言うとおりだ。
僕は二人の力を利用して強くなろうとしていた。
誰よりも彼女達を戦力としてみるのを否定していた僕が、
誰よりも彼女達の力をあてにしていたなんて―――

「・・・・・・最低だな。」

―――あぁ、やっと気づいた・・・・・。

「―――僕に、二人と共にいる資格は無い。」

162ヤマチ:2006/09/09(土) 19:00:16 ID:aar7Y8oo

[アカリ視点]


西日が差し込みオレンジ色に染まった教室。
黒板の前では先生が延々と喋り続けている。
―――なんで歴史の授業で、先生の愛犬の話を聞かなくてはならないのか。
アタシは教科書に目を落とすふりをしながら、ただ終業のチャイムを待っていた。
「・・・・・・・・・・はぁ。」
思い出すのはアイツのこと。
「まったく・・・・・・別に怒ることないじゃない。」
正直、なんでアイツがあんなに怒りを露わにしたのかは分からない。
ただアイツは最近どこかおかしかった。
余裕が無いというか、何かに急かされているというか・・・・・
「・・・・・やっぱり、あの日か。」
あの日、ヒィがリンと会ったらしいことは分かっている。
その日を境にヒィがおかしくなったのも明白だ。
だが、リンは勿論、ヒィに至っても、あの日何があったのか口を割ろうとしない。
初めは、強くなろうとするヒィの姿勢に不満は無かったので、
特にしつこく追求することも無く引き下がったが・・・・・・。
「やっぱり・・・あのことはしっかり話し合う必要がありそうね。」

「あ〜・・・鈴木 灯。授業中にモノローグ全開は止めなさい。」

―――気がつくと、教室中の人がアタシに注目していた。
どうやら、知らず思考を声に出して呟いていたらしい。
「青春の悩みなら先生が放課後聞いてあげるから。―――しかし今は授業中だ。」
「す、すみません。」

「―――ちゃんと先生の美味しいカレーの作り方について聞いておきなさい。本当に美味しいから。」
「「「歴史の授業はっ!!?」」」



「はぁ〜・・・・・。」
あの後、私は放課後の職員室に呼び出され、美味しいカレーの作り方(補習編)を延々と聞かされ、
おまんじゅうをお土産に渡され(何故?)、ようやく開放された頃には、日はとっくに暮れていた。
「悪い先生じゃないんだけどねぇ・・・・・。」
授業の前半は、要点をまとめた分かりやすい歴史の授業をしてくれる良い先生なのだが、
後半はフリートークタイムになるのと、一度捕まると話が長いのが困りどころだ。
『鈴木さんは、男の子の事で悩んでいるのかな?』
ふと、先生の言葉が頭に蘇る。
「・・・そんなんじゃないわよ。」
まぁ、『男の子のことで悩んでいる』というのは間違ってはいないのだが・・・・。
「でも、あんななさけないヤツ、全然タイプじゃないっ!!」

―――ブルブルブル

「うひゃあ!?」
突然、携帯が振動を始める。
「もぉ〜、だからバイブは苦手って言ってるのに・・・。」
携帯:(知らんがな!?自分でマナーモード解除するの忘れとったんやないか!!)
アタシは激しく振動し続ける携帯を取り出すと、名前を確認した。
≪鈴木 光≫
――ヒカルから?何かしら・・・・・・
「もしもし、ヒカル?どうしたの?」
『・・・・・・・アカリちゃん・・・・・・。』
「リアルでは『お姉ちゃん』って呼びなさい―――ってヒカル?・・・あなた、泣いてるの?」
電話ごしに聞こえてくる妹の声には、確かに湿った嗚咽の音が混ざっていた。
『・・・・アカリちゃん・・・どうしよぉ・・っ・・わたし・・・・わ、たし・・・・・。』
「ちょっと!?いったい何があったの?」
『・・・・ヒィ君が・・・・ひぃくん、がぁ・・ぁ・・・っ・・。』
「ヒィ!?ヒィがどうしたの?なんかしたの?」

『・・・・・・ヒィ君が・・・いなくなっちゃたよぉ・・・・・・・。』

―――頭を後ろから殴られたような感覚がした。

163ヤマチ:2006/09/09(土) 22:38:56 ID:aar7Y8oo
■なかがき

まだ話は続くので『あとがき』ではなく『なかがき』です。
実はこのお話、どういう結末にするのか、まだ決まっていません。
自分自身、この問題の回答を得られていない状況なので、どうしたものかという状態です。
結末が定まらないと、途中まで書いたものも変更がありえるので、投稿を控えていたのですが、
このままでは埒があかないので、少しずつ物語を進めていこうと思います。
・・・ハハハ、もう戻れねぇ(滝汗)
ヒィ君を失踪させて良かったのかと早速悩んでます;
それ以前に文章自体が荒削りだなぁorz

今まで短編しか書いたことありませんでしたが、
長編を書いてみると改めてその難しさを思い知らされます。
キャラの設定に振り回されて、テーマに直接入ることができないし、
伏線とか、矛盾が出ないように設定をぼかしたりとか、色々気を使うとこ多いし・・・
・・・あぁ、短編が書きたい;;

さて、愚痴ばかりではなんなので、次回予告。

――姿を消したヒィ。解散したリング『蒼天』。
悲しみに暮れ、塞ぎ込んでしまったヒカル。
アカリは全ての原因を知るため、リンに『あの日』のことを詰問する。
しかし、明らかになった真相は、アカリの想像を超えるものだった。
―――レベルとは・・・強さとは何なのか。
力を追い求めて、やがて鬼神へと変貌した少年の未来は。
そして明かされる最強の騎士リンの思い。
彼らは無事ハッピーエンドを迎えることができるのだろうか・・・・・。

次回は、アカリがヒィの代わりによく動いてくれるし、リンも本格的にヒロインとして活躍してくれます。
何よりお姉さん系と見せかけて、実は妹属性だったヒカルが、
第一ヒロインとしての真価を発揮する!・・・・・・機会はないかもorz
あぁ・・・甘々ラブラブなお話も書きたいなぁ;;

164名無しさん:2006/09/11(月) 18:19:42 ID:beOZHlmc
ゴクリ・・・
応援してま〜す。

165名無しさん:2006/09/22(金) 16:00:42 ID:LiWMvAjQ
・)テンカイがオモシロスギテネタ投下しずらひw

166名無しさん:2006/09/24(日) 12:13:54 ID:pn5E52eY
リアル都合により一月半ぶりに見たら、物語進んでるっ!
しかも途中で滅茶苦茶気になるし・・・。
頑張れ〜続きを頑張れ〜!!

・・・で、第三話は??(爆笑)

167名無しさん:2006/09/27(水) 10:47:17 ID:LiWMvAjQ
ずっと、私たちはずっとヒィの消息を追っていた。
リンを問い詰め聞いた真実。それは私の価値観の根底を揺らす内容だった。

ー彼を探さない方が互いに幸せなのかもしれない・・・

何度もそう思った。探し出す事で互いに傷つくかもしれなかったから。

と思ったことは一度や二度ではなかった。だけど、きっとこのままさよなら
するのはとても納得が出来なかった。強さとは何か、絆とはなんなのか、と
ずっと探している間も悩んでなかったというと嘘になる
ただ、ヒカルの

ーもう一度逢ってすべてちゃんと向き合ってヒィ君と話し合いたい

とつぶやいた一言でどういう結果になろうと「後悔」しないために探す事に
決めた。

それから三ヵ月後、遂に私たちはヒィを見つけた。

だけどヒィは・・・・・・・・・・・

「居間個々にwwwwww斉京にしてwww霧笛でありwww催促の俺様wwwwww惨状wwwwwwwww」

手遅れだったのかもしれない。だけど
「あんたに私たちの前から消えた後何があったのかは知らない。けど一度話し合わなきゃと思ってきたの、だから」
「うはwwwwwwwww鳥亜絵図wwwwwwおkwwwwwwwww」


ゴメン、つい、出来心で!OTZ
内藤スレの勢いでつい!OTZ

原作者さん、ほんの出来心なんです、やらずにいられなかったんです許してくださいOTZ

168ヤマチ:2006/09/27(水) 16:54:20 ID:aar7Y8oo
>>167
いや、全然OK。実は俺も同じこと考えてたw
一発ネタなので使わない予定だったけど、実現してくれてサンクス><b
もしこんなヒィをヒカルが見たら、ショックでECO辞めそうだ(苦笑

ともあれ、お久しぶりです。
リアルが忙しくて、かなり放置してましたが、とりあえず復帰。
・・・いや、本当はまだ忙しいんだけどね(冷汗
もう長いこと放置してるし、すっかり廃れてると思ったんだけど、
レスがついてて嬉しかったです。
>>164
応援ありがとうございます^^
誰かに見てもらえてるんだ、と思うとやる気が出ます。
「わ、私・・・誰かに見られてると思うと、体が火照ってきちゃうの・・・(///)」
稚拙な文章ですが、これからも宜しくお願いします。
・・・・・・ん?今、変な声が入ったような・・・?
>>165
なんか俺ばっかり使わしてもらってますけど、
全然問題ないので、遠慮しないでいいですよ?^^;
―――むしろ、なんか書いてください。
内藤スレなんて900超えてますよ!!・・・いや、別に対抗しようとは思ってないんですけど;
・・・所詮ここは内藤スレから派生したネタスレの一つでしかないのか・・・orz
>>166
第三話なんて書けるかーっ!?TT
第五話でさえ、終わるかどうか怪しいものだぞ・・・orz
正直、間も空いてしまったし、
次はリハビリも兼ねて、軽い短編でも書こうかと思ってる。

しかし、このまま一時凍結も楽しみしてくれた人達に申し訳ないので、
ちょっとだけネタ帳の一部を特別公開しますw
・・・むしろサボってたわけじゃないんだよ、と言い訳するための公開だったりもするが(冷汗

169ヤマチ:2006/09/27(水) 16:57:37 ID:aar7Y8oo
「―――そこを退きなさい、トール。」
「アカリちゃんには悪いけど、二人の勝負が終わるまでは、ここを通すわけにはいかないな。」
「・・・・何故?」
「リンにも、ヒィ君にも・・・・この決着は必要だと思うから・・・・。」
「こんな馬鹿げた勝負に、いったい何の意味があると言うの?
どっちが勝ったって意味なんてない――いえ、こんなものアタシが認めないわ!」
「意味なんて無いことはリンも・・・それにヒィ君も分かってるんじゃないかな。
――それでも、止めるわけにはいかない。お互いもう後戻りできないとこまで来てしまっているのだから。
むしろ、この決着がつかない限り、二人は次へ踏み出すことはできないだろう――。」
「違うわ。決着がついたら、それこそもう取り返しのつかないことになる。
どちらが強いかなんて・・・強くなくちゃいけないなんて・・・初めから間違ってる。
問いかけから間違っているというのに、その解が正しいなんてことあるはずが無い。
――導き出される解は最悪のものよ。
どちらが勝っても、二人に幸せな結果なんか訪れやしない。」
アタシは杖をトールに向け構える。
それは『退かないのならば戦闘行為も辞さない』という意思表示。

「―――だから、アタシが止める。
この間違った勝負に、決着なんて必要ない。」
既に、杖はアタシの魔力を増幅させ、いつでも解き放てる状態にある。
最早何もせずとも火の精霊が集まりだし、大気が爆ぜ始めている。
それは、アタシの怒りを顕しているようでもあった。

「――やっぱりアカリちゃんは優しいね。」
だが、トールはその炎を前に動じることは無い。
彼はただ優しく、そして少し哀しげに微笑む。
「だけど、心配しなくても二人はそんなに弱くはない。――それに私達もいる。
二人が間違った未来を歩むことにはならないさ。
むしろ――この状況が長引けばヒィ君が危うい。
それこそ取り返しのつかないことになりかねないんだ。」

彼もまた、アタシと同様――あるいはそれ以上に二人のことを思い、それ故にアタシの前に立ちはだかる。
――ままならないな、と思う。
求める願いは同じだというのにアタシ達は戦わなくてはならない。
その方法の差異ゆえに・・・・。
思えば―――この一連の出来事は、全てこんなすれ違いばかりだ。
なんと皮肉な因果なことか――運命を定める神様というものが存在するのならば一言文句を言ってやりたい。

「だから・・・・今はこの状況に、一刻も早く終止符をうたないとならない。
――そのための決着だ。
悪いけど、この勝負――たとえアカリちゃんといえど、立ち入ることは許さない。」

――パチッ
彼が指を鳴らすのを合図に、背後に幾百もの魔力で編まれた剣が展開された。
≪ダンシングソード≫
これだけの剣を呼び出すとは、桁外れの魔力量である。
さすが、『最強』の名は冠するだけのことはある。
だけど――現役でないとはいえ、アタシもかつて『最強』に名を連ねた者達と共に戦ってきたのだ。
これくらい・・・・凌ぎきってみせる!
≪ガトリングブレイズ≫
アタシの周りに12の自動迎撃機能を有する炎が生み出される。
だが、たった12の炎だけでは彼の幾百もの魔法剣を防ぎきれはしないだろう。
悔しいけど、これが今のアタシと彼の実力差。
だが無理は先刻承知。
それでも譲れないものがあるから――アタシは戦う。

170ヤマチ:2006/09/27(水) 17:06:11 ID:aar7Y8oo
以上、クライマックス直前の一コマ(没)でしたw
この後、アカリがフレイムウェポンで錫杖に炎を纏わせて、棒術を披露したりとか考えてますが、
著しくゲーム設定を無視するので、没ネタとなっています。あしからず〜♪
でも、あまりゲーム設定を重視してもバトルシーンが面白くないんですよねぇ。
この辺のバランスは今後の課題です。

171ヤマチ:2006/09/27(水) 17:08:15 ID:aar7Y8oo
「・・・・・本当に消えてる・・・・。」
アタシはことの真偽を確認するため、帰宅早々パソコンを立ち上げログインした。
正直、ヒカルの話を聞いても信じられなかった。
いや、私は信じたくなかっただけなのかもしれない・・・

――私達のリング、『蒼天』がなくなってしまうなんて事を。

だけど、現実は残酷にもアタシに真実を突きつけてくる。
アタシのPC『アカリ』はリング未所属状態になっていた。
これはつまり、蒼天の解散――もしくはアタシが追放されたことを意味する。

「――ははは、これは・・・思ったより、キツイわね・・・・。」
・・・・愛着なんて無いと思ってた。
初めは、ヒカルを追うため仕方無しに加入したリングだけど、
僅か数週間の間に、私は思っていた以上にこのリングに依存していたらしい。
「これは、ヒカルが寝込んでしまうのも、無理はない・・・かな。ははは・・・・。」
アタシが急いで学校から帰宅した時には、既にヒカルはベッドの中で眠っていた。
おそらく泣き疲れたのだろう。
涙の後の残った寝顔が痛々しい。
アタシもできることなら、このままベッドに潜り込んで、朝起きたら全て悪い夢だったことにして欲しいと思う。

――ショックで頭がクラクラする。
何も考えたくないと、脳が思考を拒否する。
「・・・・訳分かんないわよ・・・・・何なのよ・・・・・ばかぁ・・・・・。」
あんな奴、どうでもいい。
弱いし、なさけないし、優柔不断だし、足手まといだし・・・
―――なのに、こんなにも胸が痛いのは何故なのだろう。

この日。アタシは久しぶりに泣いた。


------------------------------------------------------------------------------------------------------


―――ヒィがいなくなって3日が経過した。
リング『蒼天』は解体。
フレンドリストからヒィの名前も消えていた。
それは、本当に初めから何も無かったのではないかと、錯覚させるほど何もかも消えていた。
あの出会いは全て幻で・・・
三人で過ごした日々は、実は全て夢の中の出来事・・・
だから、現実には何も残ってなくて・・・元より初めから何も無かったのだ。
―――そんな錯覚を覚えた。

「・・・・・・冗談じゃないわよ。」
そう考えた方が、喪失の痛みを抱えなくていいのは分かるけど、
それではあの日々が、本当に無に還ってしまう。

「あれは現実。夢うつつなんかじゃない。
――さぁ、休憩の時間はおしまい。そろそろ顔を上げて、現実を見据えなさい、アカリ。
・・・・・アタシは、そんな弱い女じゃないでしょう?」
アタシは椅子の背もたれから勢いよく身を起こし、PCの電源を入れた。
――まずはヒィを見つける。
そして話し合う。・・・全てはそこからだ。
・・・・・問題はヒィが行方を眩ませていること。
彼はもうECOを辞めたのだろうか・・・。
それとも、アタシ達とは決別しながらも、まだあの世界にいるのか・・・。
もし彼がECOを辞めていたら、アタシにはどうすることもできない。
こんなことならリアルの連絡先を聞いておけば良かったと後悔するが、後の祭りだ。
ECOを辞めているのか、そうでないのか・・・・・
それを知るためには彼が、アタシ達のもとを離れた理由を知る必要がある。
ヒィが変わってしまった『あの日』・・・いったい何があったのか、アタシは知らないといけない。
「―――まだ、手がかりはある。」
この細い糸が、彼のもとまで続いているのかどうかは分からないけど、
それでもアタシには他に術などない。
「なら、賭けるしかないじゃない。・・・・これでも運には自信があるんだからね。」
アタシは立ち上がったPCを操作して、ECOを起動させた。
≪―――ログイン。≫

172ヤマチ:2006/09/27(水) 17:32:32 ID:aar7Y8oo
公開その2。
あくまでネタ帳ですから、どれも未完成ですよ?
さっきのは時間が飛び過ぎていたので、
一気に戻って、こちらはヒィがいなくなった直後のアカリです。

――失ってから気づく大切さってありますよね。
それでも王子様が助けに来る前に、自力で立ち上がる王女アカリw
私も彼女のように強くなりたいです。
ちなみにアカリはヒカルと比べると扱いやすくて、作者としても助かってます^^;

しかし、ネトゲにおける『強さ』の意義について書こうと思っていたのに、
キャラの過去などのせいで、五話だけ随分と大きな話になってしまいました。
・・・・・・実は反省していますorz

というわけで、次は一話完結のショートストーリーを書こうと思います。
なるべく早く仕上げるので、楽しみにしていてください^^

173ヤマチ:2006/09/27(水) 18:18:37 ID:aar7Y8oo
おっと、忘れ物だ;
このままだとリンが悪者だから、彼女のモノローグ(作りかけ)も置いときます。

---------------------------------------------------------------

ヒカルさんがリングのことで悩んでいたのは知っている。
――いや、知らされたのだ。彼女が抜けた後、トールさんから。
後悔した。
なんで彼女の気持ちを、察してあげることができなかったのかと。
なんで私は彼女を、助けてあげられなかったのかと。
・・・だから、今度は彼女が戻ってきたら、私が守ってあげようと思う。
皆にも協力してもらって彼女の負担にならないよう努めよう。

――もしあの時、彼女が胸の内を私に打ち明けてくれたのなら、
彼女がリングを去らなくてはならないようなことには絶対しなかった。
だからこそ、彼女がその苦しみを私に打ち明けてくれなかったことが悔しい。
そのことで彼女を責めるつもりは無い。
それは私がそれまでの信用を得られなかった私の不甲斐なさのせいだ。
――悔しい。
やり直したいと思う。
もう一度チャンスが欲しい。
今度は上手くやって見せるから。
だから―――帰ってきてください・・・ヒカルさん。

-----------------------------------------------------------------

―――結局この話には、俗に言う『悪者』というモノはいないんです。
皆がそれぞれ誰かのことを思い行動しているのに、その結果、戦わずにはいられなかった・・・。

ヒカルは皆が幸せであればいいと願うがために。
ヒィは自分を支えてくれる二人の少女のために。
アカリは大切な妹と、未だ気づかぬ恋心のために。
リンはかつて救うことの出来なかった仲間のために。
トールはそんな不器用な4人を助けるために。

どうしようもなくすれ違ってしまった、それぞれの優しい思いは、
その強さ故に、お互いを傷つけあう・・・。
願わくば・・・最後には全ての者に、幸せな結末のあらんことを―――。
(↑バットエンドしか思いつかない作者の切実な願い;;)

174名無しさん:2006/09/27(水) 20:13:10 ID:LiWMvAjQ
>>173

まだストーリ的展開が完全にはみえてませんけども、そのモノローグ見る限り
じゃリンの行動があまりにも性急すぎたのが原因になってる物語のように見え
ますね、個人的見解としては。

バッドエンドというか、この手の問題が題材になってるから、全員がハッピー
エンドはやっぱ難しいのでしょうか?

175ヤマチ:2006/09/29(金) 11:33:50 ID:aar7Y8oo
う〜ん、誰が原因といえば、ヒカルが『黄昏』を脱退が発端なんだよね。
ただし、この時、アカリ、リン、トールの三人は、
ヒカルの心の闇に気づいてあげることができなかったのも原因といえる。
この辺は、まだ伏せている部分があるんだけど、ヒィが失踪してるのも、
きっかけこそリンであったが、実はヒィが一人で悩みこんで暴走している面が強い。
ヒィからリンに勝負挑んでるんだしね;
ただ、ヒカルとアカリは先程と同様、ヒィを救う機会はいくらでもあったのに、
それを逃してしまったから、こんな事体になってしまった、とも言える。

・・・まぁ、こんなこと言い出したらキリが無いけどね(苦笑
責任が誰にあるかは知らないけれど、それぞれにはこの事体を回避する選択肢はあったということ。

あと、どんなハッピーエンドにするかは決まってるんだけど、
そこに至るまでの過程を、それぞれの心情に、矛盾無く構成するのが難しい。
実はこれができなくて筋書きが変更した場面もいくつか・・・orz

もう少し無難な構成にしとけば良かったよ。
要素が多すぎて、読み手にも何を訴えようとしているのか、伝わりにくいだろうしね;

176名無しさん:2006/10/05(木) 12:53:53 ID:X55wBUas
「アカリフラグ」が立ってるけど、メインヒロインの「ヒカル」の立場は?

それはともかく第3h(ウワッナニヲスルヤメロwウkt...)。

177名無しさん:2006/10/07(土) 15:49:51 ID:ItV62RPk
ヒカルの碁かと思った

178名無しさん:2006/10/07(土) 17:00:29 ID:vNdvObj2
私の名前は『Fama』といいます。・・・もちろんPC名ですよ?^^;
今はアルケミストをやっていますが、心はファーマーのままです。
毎日、木を切ったり、草を刈ったりしながら、のんびりECOをプレイしています。
戦闘は苦手ですけど、収集クエストだけでもレベルは上がりますし、
集めた素材で作った、家具や、料理などの販売は、けっこう高収入です。
料理、裁縫、木材加工に薬品作成など、生産系スキルが充実しているのがファーマー系の醍醐味です。

最近は園芸も覚えて、ガーデニングも始めました。
すっかりハマってしまって、飛空庭の庭はもちろん、室内までお花でいっぱいです(笑)
さすがにもう置けないので、露天で販売したところ、たいへん好評でした。
お花屋さんやってるみたいで、ちょっと楽しかったですw

まぁ、そんな感じで、楽しく農家ライフやってる私ですが、一つだけ悩みがあります。

Blade:おい、Fama。いつまで草刈ってるんだ。そろそろ『集う魔物』始めるぞ。
Fama:あ、もうこんな時間でしたか。すみません、すぐにドルイドにCCしますね。
Blade:・・・いや、すでにドルは二人いるから、アルケミで来てもいいぞ。
Fama:二人だけに負担をかけるわけにはいきませんよ。万が一という事もありますし、それに―――

Fama:・・・それに、アルケミストでは逆に、皆の足手まといになってしましますしね。

Blade:あのなぁ、何度も言うようだが、俺たちは別に、お前のことを・・・
Fama:―――分かってます。それでも、私は皆の力になりたいんです。
Blade:〜〜〜っ、好きにしろ・・・。
Fama:はい、好きにしま〜すw

そう・・・アルケミストであるFamaは、戦闘能力が低いという欠点があります。
だからってファーマー系であることを後悔した事は・・・・・えと、ちょっぴりありますけど・・・(汗)
それでも、私はファーマーが好きですし、これからも、ずっとファーマーを続けていきます!
ただ―――仲間と狩りに行くときは、皆の足手まといになってしまうのは悲しいので、
私はいつも、ドルイドにCCすることにしています。


セカンドのドルイドの名前はLight(ライト)。
―――皆の力になりたいという願いから生まれた、もう一つの私のPC[分身]。
何故、私が『力』を欲したのか・・・その日のことを、少しお話しましょうか。

その頃はまだ、私はアルケミストではなく、ただのファーマーでした。
ファーマーは花を植えれたり、様々な生産スキルなどがあって好きなのですが、
皆と狩りに行くには、戦闘向きではないファーマーでは、
どうしても皆の足手まといになってしまうのが悩みの種でした。

ただ、そのことで皆に責められたり、邪険に扱われたことはありません。
助けられるたびに恐縮してしまう私を、皆は嫌な顔一つせずに励ましてくれます。
「仲間なんだから、助け合うのは当然だろ」と言って、私の手を取ってくれました・・・

―――だけど・・・私は皆に助けられるばかりで、皆を助ける力なんて、私には無い・・・。
そんな私は、皆の仲間である資格なんてないんだ―――そう思ってました。

そのことを気に病んでいた私は、いつしか、皆に狩りに誘われても、適当な理由をつけて断るようになっていました。

179名無しさん:2006/10/07(土) 17:01:31 ID:vNdvObj2
「・・・・お前、こんなとこで何やってんだよ。」
―――ところが、そんなある日、皆の誘いを断って一人で草刈っているところを、仲間の一人に見つかってしまいます。
それが・・・当時、ソードマンだったBladeさんです。
Bladeさんは、必死に言い訳する私を、無理矢理引っ張って、狩りをしている皆の元へと連れて行きました。

「お前・・・自分が弱いから、皆と一緒にいる資格が無いとか思ってるだろ。」
皆と合流するべく大陸Dへと向かう途中、ふと、Bladeさんが話しかけてきました。
「―――皆、心配していたぞ。自分達に気を遣って、お前が身を引いてるんじゃないかって・・・・。」

あぁ、なんだ・・・皆には全てお見通しだったのか。
私が皆の力になれないことで、気に病んでいることも・・・・・・
私が嘘の理由で、皆から距離を取っていたことも・・・・・・
―――でも、

「・・・・・・Bladeさんには、私の気持ちなんて分からないですよ。」
Bladeさんは、役立たずな私とは違う。
いつも皆の先頭に立って、皆を守るために剣を揮っている。
そんな彼に、私の疎外感など理解できるはずが無い。

「お前だって、俺の気持ちなんて知りもしないくせに・・・。」
「―――え?」
それは、全く予想していなかった彼の返答。
どういう意味なのか問おうにも、前を歩む彼の表情は見えないし、
その背中は頑なに問いかけるのを拒んでいるように見えて、
・・・・結局、彼の真意を知ることは叶いませんでした。

皆と合流する直前、彼は最後にこう言いました。
「お前にいて欲しいと思っている、皆の気持ちを無視するな。」

―――私は・・・皆にとって必要な存在なのでしょうか?

「これから用事があるので」と皆の誘いを断っていた手前、今更皆と合流するのは気が引けたのですが、
皆は何も言わず、私を歓迎してくれました。
何の役にも立てない私だけど、私はここにいても良いのかもしれない。
―――そんな都合の良い錯覚を、覚えました。

―――だから、この日の事は、後から考えれば、私への天罰だったのかもしれません。
皆の優しさに甘え、ただそれに縋ろうとしていた、バカな私への・・・・・・。


―――大陸D、地下3階。
その日、運悪くWHに溜まっていたモンスターの群れに襲われた私達は、苦戦を強いられていました。
しかし、それだけならば倒すことも出来たでしょう。
案の定、二人ほど戦闘不能者がでましたが、モンスターの数は半分まで減り、殲滅は時間の問題でした。
ところが、新たにそこに、大量のモンスターを引き連れたPCが現れ、皆をトレインに巻き込んでいきます。

―――再び形勢が逆転しました。
既に二人の欠員を出していた私達のPTは総崩れでした。
また一人・・・また一人と、次々と倒れていく皆・・・。
無力な私を引き裂かんと、迫り来る獣の刃――――
「逃げろっ!!」
・・・そして、身を挺して私を庇ってくれた誰かの背中・・・

――――気づいたら、私だけが生き残っていました。

敵を倒す力も無い・・・
皆を癒す力も無い・・・
そんな足手まといでしかない私が、どうして生き残っているのでしょう。

それはつまり、皆が私を守っていてくれたからで・・・
でもそれって『仲間』じゃないですよね。
いつも気を遣われている私は、決して皆と対等の関係ではない。

―――『力』が欲しいです。

皆を守れる力が・・・。
皆の仲間として相応しいだけの力が・・・。

180名無しさん:2006/10/07(土) 17:02:51 ID:vNdvObj2
GUOOOOOOOOO――――!!!!
メイオウが断末魔の叫びを上げ、崩れ落ちていく。

―――ここは、遺跡内部。
私達はクエスト『集う魔物』に挑戦しに来て・・・そして今、達成したところだ。
「おつかれ〜」と皆がお互いを労う。
私も皆と同じ輪の中で「おつかれさま」ということができる。
―――共に、戦った仲間として。
もう私は、昔の力の無い私じゃない。
皆の傷を癒すと同時に、危険な前線に出て、敵の魔法を封じるPTの要ともいえる存在だ。

私が皆を守っている。
皆が私を、頼り、求め、必要としてくれている。
ここに―――私の居場所がある。

皆が今回の私の活躍を、褒めてくれる。
確かに今回は私自身、上手く動けたと思っている。
だからこそ、そのことを誰よりも褒めて欲しい相手のもとへ、早く向かいたかった。

私は早々に会話を切り上げると、彼の姿を探した。
「おつかれ。大活躍だったな。」
ポンと私の頭に、大きな手の感触を感じる。
振り返るとそこには、私の求める人がいた。
「おつかれさま。Bladeさんこそ、最後の一撃、見事でしたよ^^」
「お前が封魔してくれなかったら、為しえなかった一撃だがな。」
そういってBladeさんは私の頭を、くしゃっと撫でてくれた。

褒められる。
感謝される。
それは私を認めてくれるということ・・・。
力の無かったとき感じていた心の空白が、暖かい気持ちで満たされていく。
こういうのを『幸せ』というのだろう。

―――だけど、

「なぁ、お前・・・・・・」

―――彼は時々、こんな質問をする。

「今、幸せか?」


欲しかったものは、全てこの手に・・・。

私は皆の仲間として相応しい力を手に入れた。
私は自分の居場所を手に入れた。
あの日・・・『力』を求めた私の選択は、間違ってなんかいない。

「―――もちろん、幸せですよ。」

嘘偽り無い、私の本心からの言葉―――

―――なのに・・・なんで彼はそんな哀しげな顔をするのだろうか。
彼の何か言いたげな、やりきれないといった表情が―――




何故か、私の心を苛立たせた。


【end…?】

181名無しさん:2006/10/07(土) 17:03:59 ID:vNdvObj2
≪あとがき≫
軽い短編のつもりだったのに、一週間以上もかかってしまったorz
このお話は、第五話で語りたかった『強さ』についてをテーマにしたものです。
今回は、前のような失敗をしないよう、テーマの強調に気を使いました。
キャラの設定は出切る限り簡略化したし、ギャグやラブは思いっきり削っています。
意外とこれが難しくて、時間がかかってしまったんですけどね(苦笑)

最後に、いつも読んでくださる皆様―――本当にありがとうございます。
今後も宜しくお願いします。

>それはともかく第3h(ウワッナニヲスルヤメロwウkt...)。

レスまで頂いてしまって、ヤマチは幸せ者です♪(血の付着したチェインソードを片手に爽やかな笑顔)

182名無しさん:2006/10/08(日) 04:52:09 ID:alFu//8c
このスレって内藤スレと同レベルのエロ主体のアホみたいなスレかと思っていたんだが
かなり真面目なSSスレだったんだな・・・・初めて知ったよ。
ざっと読ませてもらったけどココの書込みのレベルだったらSS投稿スレで
も十二分に読んでもらえると素直に思った。
そんな俺はSS投稿スレに載せる為のSSを現在執筆中です。

183名無しさん:2006/10/08(日) 09:27:33 ID:bc.TEic.
>>178-181名前が書いてないけど、ヤマチさん乙です。

今回は短編という事でこれで終わりかな?
明らかに続きがありそうな雰囲気だけど...。

こういう人確かにいますね〜。
弱い人を守りながら戦っていくのが好きな人。
本人はそれが楽しくてやっているから、良いのだけれど、
守られている方は、その事に罪悪感を感じる。
そして、守られている方が強くなって1人でも戦えるようになったら、
今度は守っていた方はそれが面白くない。
しかも、立場が逆転したりしたらそれはもう・・・(泣)
強い人は、相手の成長を素直に喜んであげる余裕を持って遊びましょうね(笑)

弱い人の盾になる、まさにナイトの為にあるお話でしたね。
あれ?このスレはぶれますスレ・・・。

次は第5話のつづk(ザシュッ!)・・・・・・・・・・・・・・・。

184ヤマチ:2006/10/10(火) 01:54:38 ID:aar7Y8oo
>次は第5話のつづk(ザシュッ!)・・・・・・・・・・・・・・・。

目にも留まらぬ速さで、死神の鎌が一閃される。
振りぬかれた鎌は、その冠された『死神』の名に相応しく、首を胴から跳ね飛ばした。

―――ゴトッ
重々しいリアルな音を立てて、生首が地に墜ちる。
その表情は、初めからこうなることを承知していたかのような・・・
・・・あるいは、己が成すべきことを成したという、達観さえ感じさせる、静かな表情だった。

―――ブシャァァァッ!!!
間をおいて、首を切断された身体から、血が噴き出す。
人の身体の大半は水分である―――そんな場違いなことを再確認させるほどの、血の量だった。
・・・・・・まさに『血の雨』。
その雨は、惨劇の場を、紅く、紅く、染め上げてゆく。

そんな紅(クレナイ)の世界の中で、ひとり悠然と立つ男の姿があった。
この男こそが『死神』の担い手―――この惨劇の犯人。
男は紅い雨に打たれながら、口元を笑みのカタチに歪める。
それはまるで・・・紅い、紅い、下弦の三日月―――。

紅い雨は、男に降り注ぐ。
だが、その漆黒の鎌も・・・・・・
紅の装飾が施された黒衣も・・・・・・
男の長い黒髪も・・・・・・

黒と紅の男は、血の雨の中にあって、何一つとて血に染まることは無かった。

―――当然だ。
この男こそが、この『血』の世界の『創生主』。
ならば・・・それが今更、血に染まることなど、在る筈も無い。

男は赤いリボンを取り出すと、その長い黒髪を、後ろで一本に結った。
赤いリボンは、降り注ぐ血と、男の髪が含んだ血を吸い込み、
赤から朱へ・・・
朱から紅へ・・・
・・・より深く、より鮮やかに、その生地を染め上がっていった。


―――血の雨が止む。
紅く染まった世界が霧散する。

???「さて・・・・・・。」

男はリボンの角度を気にしながら、ポニーテールの乱れを直し、居ずまいを正すと、
腰布をスカートのように両端でつまんで、優雅にお辞儀をした。

ヤマチ「感想ありがとうございました〜♪」

185ヤマチ:2006/10/10(火) 01:55:38 ID:aar7Y8oo

剣「なんで女性形式の礼なんだーーーっ!!?」

―――ギィィィンッ!!!

突如、金属と金属がぶつかり合う音と共に、盛大な火花が弾けた。
完全に不意をついた必殺の斬撃・・・。
だがそれを、ヤマチは当然のように、鎌で受け流す。

それは『ボケれば必ずツッコミが入る』という世界の真理を、
頭ではなく体―――否、『心』で知りえる者のみに許された、神速の反応速度だった。

ヤマチ「いや、だってブレマスの職服ってスカートみたいじゃん。可愛くない?w」
剣  「そういうことは思っても口にするな!開発の人だって頑張ってるんだから!!(涙)」

突然現れた、もう一人の剣士―――その姿はヤマチと全く同じもの。
違いがあるとすれば、得物が『鎌』ではなく『刀』である点か・・・。

剣  「それとレスしてくれた人を斬るなっ!!しかも何であんな描写に力はいってんだよっ!?」
ヤマチ「いや〜、ノリでw」
剣  「ノリかよ!!それと死体は何処にやったんだよ!?」
ヤマチ「あぁ・・・それなら、さっきバウの群れが――――」
剣  「>>183さーーーんっ!!?ΣTT」

≪30分後≫

ヤマチ「おかえり〜。回収した死体は?」
剣  「知り合いの巫女に頼んで火葬した後、アンデット城に埋めておいた。
    $さんに浄化もしてもらっといたから、化けて出ることも無いだろう。」
ヤマチ「・・・ある意味、致命的にトドメをさしたな。今度、花でも持っていくか。」

―――$がいたなら蘇生してもらえば良かった事を、二人は最後まで気づかなかった。

ヤマチ「あともう一人、レスしてくれた人がいるんだよね。そっちもお礼を言っておかないとな。」
剣  「・・・これがレスに対する、お礼のために書かれてたなんて、一体誰が思おうか。」
ヤマチ「アルフさん、レスありがとうございます。
    俺もその内SSスレに投稿しようと思っているのですけど、後日、自分で読み返すと、
    反省点が多く、納得できる作品が無いので、もう少しココで修行してから臨もうと思っています。
    アルフさんの作品を楽しみにして待ってますね^^」
剣  「―――アルフ?」
ヤマチ「>>182さんのこと。ほら、IDが『アルフ』になってるだろw」
剣  「勝手に名前付けるなよ・・・(溜息)」


ヤマチ「さて、次回作の話だけど・・・。」
剣  「どんな話を書くんだ?」
ヤマチ「う〜ん、次はライトにギャグ路線でいこうと思うんだよね。」
剣  「最近、真面目な話ばかり書いてたからな。お前の初投稿の作品なんて―――」
ヤマチ「わーっ!?わーっ!?もう忘れろーーーっ!!?(///)」
剣  「なんだ?エロ話を書いてたのが、そんなに恥ずかしいのか?」
ヤマチ「・・・・・・いや、その頃の文章力の低さが恥ずかしい。」
剣  「さよか;」
ヤマチ「むしろ次回はエロ入れようと思ってるし♪」
剣  「そういう事、堂々と公言できるようになったら、お終いだよな・・・・・・色々と。」

ヤマチ「ちなみに、タイトルは『ファイターズ』にしようと思ってる。」
剣  「何?その職バランス悪そうな名前・・・。」
ヤマチ「だってBP全職そろえる話はあるのに、F系全職そろえたのって今まで無くないか?」
剣  「BPはその専門分野からお互いを支えあえるけど、
    F系は武器や戦術の差異はあっても、やることは結局同じだからな。」
ヤマチ「言い忘れてたけど、君が主人公&リングマスターだから宜しく〜♪」
剣  「聞けよっ!?てか、そんな肉ばかりのような栄養バランスのリング、まとめられるか!!?TT」
ヤマチ「エロも用意するぞ?」
剣  「・・・オマエのことだから、あまり期待しないでおく;」
ヤマチ「ちなみに、君がエロ担当。」
剣  「なんでだーっ!?ΣTT」
ヤマチ「斬新さや意外性を狙ってみようかと・・・。」
剣  「狙うな、そんなもん!!てか、早く《第三話》か《第五話》を完結さs――――」

186匿名希望:2006/10/13(金) 12:47:25 ID:HMBEjTp6
・・・このスレは「いいかけてやめるスレ」ですか?

まぁ、それは置いといてヤマチさんにお願いが・・・^^;
このスレ内で探している人がいるんです。

以前このスレで、書き込み中に後ろからいきなり首を切断されたんです。
その後、フィールド放置されて、
体を切断されて死に戻れる事もできずに傍観していたら、
バウに食われるは、コッコーに突かれるは、
アーチンに踏まれるは、プルルに無視されるは
とにかく酷い仕打ちを受けました。

30分ぐらいして、やっと巫女さんが来て助かったと思ったら、
話す間もなく「ラーヴァフロウ」で炭化させられました。
さらに、近くにいた$に、「ゾンビだから・・・」みたいな事を言って、
「ターンアンデッド」で完全に消滅させられた挙句、
「片付けるのが面倒だから・・・」とか言って、
「アースストーム」でアンデッド城に埋められてしまいました。

その後、気付いたらアカウントまで消去されてしまっていて・・・(泣)

もし、心当たりがあったら是非連絡を下さい。
お願いします。

187匿名希望:2006/10/13(金) 12:57:01 ID:HMBEjTp6
・・・自分で書いておいてアレだが、恐ろしく日本語が変だなorz

188名無しさん:2006/10/14(土) 17:20:58 ID:ePIkUGGI
ヒィ.  :ねぇ、ちょっと聞きたいことがあるんだけど…
ヒカル:あらあら、なぁに?
アカリ.:なんだ?改まって
ヒィ.  :3話が無い理由を知ってます?
ヒカル:あらあら
アカリ.:えっと…
ヒカル:うふふ。あ、ちょっと用事を思い出しちゃった。またね〜
アカリ.:悪い、私もwisが来たから行かなきゃ。じゃあな
ヒィ.  :あ、はい…

リン:貴様、いい加減ヒカルを返せ
ヒィ :う〜ん、3話が無い理由を教え…
リン:おっと、ボス狩りの時間だ。

ヒィ.  :あ、トールさん。あの、3話……
トール:忙しいので失礼するよ


ヒィ   :ねぇマンドラちゃん。なんかみんなに避けられてる気がするんだ…
マンドラ.:『・・・・・・・。』
ヒィ   :3話の事を聞くとみんないなくなっちゃうし…
マンドラ.:『・・・・世の中には知らなくていいことだってあるんだよ・・・・』
ヒィ   :ん?何か言った? 第五話もどうなっちゃうんだろうね
マンドラ.:『・・・・志村!うしろうしろ!!・・・・』
ヤマチ :・・・・・・・・・ニヤリ


『・・・・・アカリちゃん・・・・どうしよう・・・・ひっく・・・ふぇぇ』
「どうしたのヒカル?・・・泣いてるの?・・・何があったのよ!」
『・・・・・・ヒィ君が・・・いなくなっちゃたよぉ・・・・・・・。』


ごごご、ごめんなさい。か、軽い・・・で、出来心と言うか・・・・ほら、あれですよ!あれ!
えっと、その・・・・・・・て、点火っ に、に〜げろ〜
     ○
    (ヽ =3 3 3 3 3 3 3 3 3
     ((

189ヤマチ:2006/10/14(土) 23:26:29 ID:aar7Y8oo
「ふぁいたーず」

■ぷろろーぐ:あらあら思春期ね♪(仮題)


―――楽しくない。
ある日突然、俺はそのことに気がついた。


毎日、混みあった狩り場に赴いて、睡眠時間を削りながらクエPの消費と、レベル上げ。
敵はMobではなく、周りにいる自分と同じPC。
互いに獲物を奪い合いながら、より早く、より多くの敵を倒すため、効率の良い狩りを行う。
それはまるで、義務付けられた作業ように・・・。

騎士団演習のある日は、リングの仲間達と集まって、いかにして『敵』を倒すか試行錯誤する。
この場合の『敵』とは自分の所属する軍以外の、全てのPCを指す。
―――そう、最早どんなMobだろうと、どのBOSSだろうと、俺達の相手にはならない。
だから、戦うのは自分達と同じPC・・・。
強さを求め、その最果てまで到達してしまった愚かな者達・・・。

俺達は持て余すこの力を、互いにぶつけ合う。
―――そうすることでしか、俺達の『力』にその存在意義を見出せなかったから・・・・・・。



―――だけど、

―――俺は・・・何のために、そこまで強くなろうとしたのだろうか・・・・・・?



演習に参加する者達は、ただレベルの高い者達とは、大きく異なる点がある。
それは、対人戦のノウハウ。
Mob戦と対人戦とは、根本的に状況が異なる。
そのため、演習で勝ち残るためには、対人戦に特化したステータス構成や、対人用スキルが必須となる。
しかし、ステータスやスキルのリセットのコストは決して安いものではない。
故にそれは、己の持ちえる全てを、演習に注ぐということ。
容易に後戻りの許されぬ、修羅の道。
―――だからこそ・・・皆が全力で挑みあうからこそ、そこに『真剣勝負』が成立する。

真剣勝負の醍醐味―――それは『勝利』という美酒。
他者を下すという優越は、本能的な悦楽を呼び起こす。
その味を一度知れば、もう退屈な狩りだけの毎日に戻ることはできないだろう。
その味を再び味わうためならば、レベル上げにどんな労力も惜しむまい。
―――それ程までに、勝利の美酒は・・・甘い。

だが、それに相反し、演習とは負の感情の、最も強い場所でもある。
誰もが勝てるわけではない。
勝利とは、敗者がいて初めて成立するもの。

大小、強弱、様々とはいえ・・・負けた者は少なからず、その胸に黒い澱が積もる。
妬み、僻み、恨み、憎しみ―――どんな人格者でさえ、その心の影からは逃れられない。
何故なら、それもまた、勝利へと人を駆り立てる要因であるからだ。

―――されど、人は平等ではない。
職業の差、レアアイテムの有無、PCスペック、2アカウント、仲間の数、などなど・・・
この差が、人の憎悪を増大させる―――

それもまた―――真剣勝負であるが故に。

190ヤマチ:2006/10/14(土) 23:28:09 ID:aar7Y8oo
―――だが、悪いことばかりじゃない。
そんな中で試される、仲間達との連携や信頼・・・その絆。
仲間と共に勝ち取った勝利は、また感慨も一塩だ。

こうして仲間達と力を合わして頑張れることもまた、MMOの醍醐味であり、
真剣勝負として演習に臨むのであれば尚のこと、それは満ち足りた毎日であったといえるだろう。

事実、俺自身そんな毎日に満足していたし、
そして、これからも続けていくのだろうと思っていた。


終わりは突然だった。
レベルキャップが開放され、演習の常連達は、こぞってレベル上げのため狩り場へと赴いた。
相手より強くなるために。
或いは、相手に差をつけられないために。

―――そんな中、俺はどういう訳か、レベル上げをする気になれなかった。
昔は、誰よりも強くなるために、それこそ不眠不休で戦い続けたものだが、
今の俺に、その時のような熱意は湧いてこない。

・・・かといって、特にやることも無いので、狩場に行ってみた。
そこは嫌と言うほど通った狩場。
最も効率がいいとされる場所だけあって、競争率も高い。
周りに翻弄されていては、かえって効率が落ちる程の、混み具合。
だけど、そんな中を俺は、特に意識するでもなく、次々と獲物を一刀のもとに葬ってゆく。
・・・何も変わりは無い。
熱意が無くとも、身体に染み付いた習慣と義務感は、否応に関係なく、獲物を貪欲に求め続ける。
―――だけど、楽しくない・・・。

結局、狩りもそこそこに、演習に出てみた。
しかし、同じことだった。
戦い方は、全て身体に染み付いている。
多少レベル差があったって、ものともしない。
―――だが、相手を倒すことに快感を感じもしなければ、負けたことに悔しいとすら思えない。
ただ、虚しさだけが募った・・・。

―――こんなことをして何になる。
そんな疑問が浮かんできた。


―――これは、俺が望んでいたことなのだろうか。

―――俺は・・・何のために、ここまで強くなろうとしたのだろうか・・・・・・?


・・・思い出すのは、過ぎ去った『かつて』の記憶。

昔はこんなじゃなかった。
毎日が冒険で、ドキドキ、わくわく、していたものだ。
まだ世界は知らない場所で溢れていた、あの頃。
世界は何処までも続いているようにさえ思っていた。

MAPの隅っこの、秘密の海岸。
命がけだった、ジャガイモ掘り。
皆で力を合わせた、毛皮狩り。
驚きの連続だった、初めてのダンジョン。
そういえば、モックーの魔法に驚いて、必死に逃げ回ったりもした。
Dの最深部で出会った、初めてのBOSS・・・
―――そのネーミングセンスに眩暈を覚えたのも、今となっては懐かしい思い出だ。

・・・あの頃は、世界が輝いていた。
まだ未知の世界があって、自分の中にも未だ見ぬ『力』があって―――

新しい世界を冒険するために、強くなろうとした。
次のスキルが楽しみで、頑張って戦い続けた。

―――そんな今となっては眩しくすらある『かつて』の記憶。


今、俺はあの頃、望んだものを全て手にしている。
今の俺は、どんな場所にだって足を踏み入れる強さがあって、
最早、この世界の全てを冒険し尽くした。
この身に眠る全てのスキルを網羅し、そして極めた。


―――なのに、あの頃の方が楽しかったと・・・そう思うのは何故だろうか。

191ヤマチ:2006/10/14(土) 23:29:15 ID:aar7Y8oo

■その1:コワイお姉さんと一緒♪(仮題)


「つまり、リングを抜けたいと・・・そういうことだな?」

―――目の前には椅子に腰掛けた、ちょっとキツイ感じのするドミニオンの女性・・・うちのリングマスターだ。

「まぁ、そういうことになる。」

―――そして何故か、正座させられている俺。
足が痺れるけど、目線の高さがイイ感じなので全然OKだ><b

「できれば理由を聞かせてもらいたい・・・。もしや、ECOを引退するのか?」

ドルイドの職服から覗くフトモモが眩しい。
惜しげもなく肌を晒すレオタードに上に羽織ったローブが、絶妙なチラリズムを創造する。
―――グレイトォウ!!www

「いや、そういうわけじゃない。ただ・・・少し自分なりに、このゲームを見つめなおそうと思うんだ。」

艶めかしく組みかえられるフトモモ―――されど、レオタードであるが故にパンチラは望めない。
限界までその美しい曲線を描いた足を晒す代償に、聖域への侵攻を完全に防ぐ絶対の守り。
・・・なるほど、たしかにレオタードは、清浄なるドルイドには相応しい職服といえる。

「―――思えば、今では演習ばかりだが、昔はそうではなかったな・・・。
もしかして、ずっと不満だったのか?演習ばかりの毎日にウンザリしていたのか?
だとしたら、すまない・・・私はリングメンバーであるお前の気も知らずに―――。」

―――だが、諦めん!!構造的に視認が不可能というのなら、心の眼で視るまでだっ!!
イメージしろ・・・見れぬというのならば、見れる姿を想像すればいいだけのこと。
たかが布一枚―――その向こうの裸身を想像するのは容易い。
ローブで隠れた部分は妄想で補完し、彼女の身体を精神界において再構成する。
よし、いけるっ!!!(`・ω・´)

「―――違うよ。もちろん俺だって楽しかったさ。
ただ、飽きてしまったんだろうなぁ・・・戦いの日々に。」

―――再構成率87%
慌てるな、俺・・・。
イメージは鮮明に、そして一切の妥協を許すな―――って、ん?

ふと、自分の言った言葉に、妄想を中断し、思考してみることにする。

『飽きた』

―――あぁ、なるほど・・・要するに俺は、『飽きた』のかもしれない。
思えば、ずっと演習のことばかり考えて毎日続けてきたんだ。
そのうち飽きるのも当然といえる。

「・・・・・・なら、別にリングを脱退しなくとも、演習だけ休めばいいじゃないか。」
マスターは不満そうだ。
「そういうわけにもいかないだろ、実際のとこさ。」
そういって苦笑してみせる。
マスターは不承不承ながら納得してくれたようだ。
「―――そうか。・・・まぁ、お前が抜けると言うのなら、もとより私に止める権限など無い。」
「そう拗ねないでくれ。」
「だれが拗ねるか、莫迦者!!」
少しからかったら、頭を叩(はた)かれた。
そんな、いつものやり取りに幸せを感じる。―――いや、Mとかじゃなくて(´・ω・`)ノシ



「―――なぁ・・・・・・・」
「ん?」
脱退の手続きを終え、最後にマスターは俺を呼び止めた。

「―――いつか・・・いつか戻ってきてくれるんだよな?」

不安そうなマスターの―――いや、もうマスターじゃない。
ただの一人の女の子の、切なる問いかけ・・・。
その祈るかのような彼女の言葉に、俺はなんと応えただろうか。


――――『今』となっては、もう思い出す事のない過去の出来事。
この時、確かに交わした筈の『約束』―――。

俺自身、その問いになんと答えたのか思い出せないし、
彼女にとっても、もう必要のない答えだ。

実際に、俺はあのリングに戻ることは、もう二度となかったし、
それに・・・・・・彼女はもう、俺が戻ることなど望んでいないだろうから―――。

192ヤマチ:2006/10/15(日) 00:09:33 ID:aar7Y8oo
≪なかがき≫

わざと気になる言い回しをして、次回へ続く〜♪
剣「止めんか;」
だって疲れたし・・・。
剣「しかし、ここだとキリが悪くないか?」
プロローグだけで投稿するよりも、マシだろう。
プロローグ単品だと、雰囲気が違いすぎるからな・・・(汗)
剣「それで『その1』は、なんか文面が微妙に焦って書いた感じがあるのか。」
手抜き工事です(`・ω・´)b
描写にこだわらない代わりに、執筆速度は3倍くらいになってるな。
細かいとこ拘るより、サクサク書いて、自然と文章力が上達するに任せた方が良いかもね。
・・・どうせ読んでる人も流し読みだろうし(ぼそっ)
剣「とか言って、あとで書き直したいとか後悔するなよ、マジで;」

>>186
Σ(゜Д゜;)
・・・・・・心当たり?いや〜、全然ないなぁ(滝汗)
剣「ウンウン、ナニモ、シラナイヨ。」

>>188
逃がすかぁ!!新技ストライクブロウーーーッ!!!!
剣「・・・別に、普通に面白いと思うんだが?」
うん、面白かったねヽ(´▽`)ノ
剣「・・・じゃあ、殺さなくても良いんじゃないか?」
いや、逃げられると、つい・・・・・・
剣「って、もうヤったのか!?ΣT_T」


≪リスト≫
>>176 チェインソード
>>183 死神の鎌
>>188 ストライクブロウ

剣「・・・・・・。( ゚д゚ )」
・・・だんだん定番と化してきたね。

193エビマヨ先生:2006/10/15(日) 16:51:03 ID:W4/eB7Wc




・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ヒィくんどこ?

194名無しさん:2006/10/15(日) 17:54:02 ID:hIwGG8EY
ダメだっエビマヨ先生逃げt(ザシュ!

195194:2006/10/15(日) 23:50:19 ID:hIwGG8EY
(何か勝手に斬られて丸投げもアレなんでSS初挑戦。
もしヤマチさん何か書いててそれとズレたらごめんねw)


(逃げて!)

そう少女が叫ぼうとしたとき、不意に背中に灼熱が走った。
痛みを堪え後ろを振り返り、そこで見た物は・・・

居合いを放った姿勢で静止し、返り血を浴びて立っている一人の青年、
そして断ち切られ、地に落ちていく自らの翼だった。

少女は瞬間的に逃げようと考えた。
しかし恐怖に体が縛られ、身動きをとれないまま・・・
二度目・三度目の灼熱が体を走った。
急速に冷えていく体温を感じ、視界が暗くなっていく。
そして不意に空を飛んだ時のような感覚が襲い・・・
直後に落下した衝撃を感じた。
それが、少女が最後に知覚したことであった・・・

(タイタ♀なのは最近消したキャラだからです。
駄文失礼しました_(._.)_)

196名無しさん:2006/10/16(月) 13:03:36 ID:.TkiYxyY
・・・このスレは「ヘタな事を言うと殺されるスレ」ですか?
いつからこんな事に・・(;〜;)
手紙置いて逃げよっ!


ヤマチ様へ(置き手紙)

>>189-192で新しいストーリーを書く事は結構なのですが
まだ「ヒィ」君の話が終わってないですって!
ネタが浮かばないとか言って現実逃避したらダメです。
それに>>178-181と「ファイターズ」なんて視点が違うだけで
内容もほぼ一緒ですし・・・。
しかも、エロ書くと言っておきながら
「ファイターズ」は全然エロくないですし・・・。
エロスレ職人のプロとしてもっと頑張って下さい。

                         おわり

PS,私を探さないで下さい。

197黒犬:2006/10/16(月) 20:08:10 ID:cTgnFko2
毎度読ませてもらっています
今度ボクも駄文ですが書かせていただこうと思いまして

あっそれと第3話と第5話は?
えっ?ちょっと・・・逃げろ
【トランスフォーム】【ハイディング】
これで安心・・・
【旋風剣】「ザシュッ」
・・・合掌(-人-)

198ヤマチ:2006/10/16(月) 22:46:38 ID:aar7Y8oo
>それに>>178-181と「ファイターズ」なんて視点が違うだけで内容もほぼ一緒ですし・・・。

―――正解。耳が痛いなぁ(苦笑)
実は、あれらは第5話の結末を考える過程で生まれたものなんだよ。
同じ『強さ』をテーマにしても、視点を変えれば答えが見えてくるだろう・・・と考えたんだ。

しかし、さすがに同じネタが続きすぎたね。
『強さ』に関しては一時保留にして、別テーマに取り組もうか。
ネタは掲示板に溢れるほど埋もれてるし、『アレ』も未完成のままだったしなぁ^^

>>196さん、指摘ありがとう。目から鱗が落ちるような思いだよ。
正直、考えても考えても答えがでないで煮詰まってたしね。
本当にキミには感謝しているよ。

――――だが、斬るっ!!(←凄く嬉しそう)

「ばうっばうっ!!」
おや、死体処理班のバウ隊長じゃないか。どうしたんだい?
ふんふん―――そうか、『手紙に残っていたヤツの匂い』を見つけたか。

クックックッ・・・・・・待っていろ、>>196
お前の魂は、この俺が必ずや――――・・・・・・

199196(by コーヒープリン):2006/10/17(火) 08:09:16 ID:pbNsu5Rk
ばれたかっっ!!
それなら、隠す必要ないな!
パーンスレから仲間呼んで返り討ちにしてやるから、いつでも来い!

それと第3話を自分なりに作ってみた。
下のアドレスに書いたので感想ヨロ。
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/game/23423/1140879775/l50

200エビマヨ先生:2006/10/17(火) 12:19:34 ID:k5l885rY


.       ∧_∧  / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
       ( ´Д`)<宅配便で〜す 
  -=≡  /    ヽ  \_______
.      /| |   |. |
 -=≡ /. \ヽ/\\_
    /    ヽ⌒)==ヽ_)= ∧_∧
-=   / /⌒\.\ ||  ||  (´・ω・`)<<コーヒープリン
  / /    > ) ||   || ( つ旦O
 / /     / /_||_ || と_)_) _.
 し'     (_つ ̄(_)) ̄ (.)) ̄ (_)) ̄(.))

201めっこーる:2006/10/17(火) 18:00:54 ID:iwrK.2PI
.       ∧_∧  / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
       ( ´Д`)<すみません、すぐ片付けます! 
  -=≡  /    ヽ  \_______
.      /| |   |. |
 -=≡ /. \ヽ/\\_     コーヒープリン    エビマヨ先生
    /    ヽ⌒)==ヽ_)= ∧_∧    ∧_∧
-=   / /⌒\.\ ||  ||  (´・ω・`)    (´・ω・`)
  / /    > ) ||   || ( つ旦O    ( つ旦O
 / /     / /_||_ || と_)_) _.    と_)_) _.
 し'     (_つ ̄(_)) ̄ (.)) ̄ (_)) ̄(.)) ̄ (_)) ̄(.)) ̄ (_)) ̄(.))

202ヤマチ:2006/10/17(火) 21:57:19 ID:aar7Y8oo
≪リスト≫
>>176     チェインソード
>>183     死神の鎌
>>188     ストライクブロウ
エビマヨ先生 『現在捜索中』
>>195     連続居合い
黒犬      旋風剣
コーヒープリン『現在捜索中』

う〜ん、二人も逃がしてるのか俺は・・・。
やっぱり名前持ってる人間は一筋縄ではいかないなぁ。黒犬さんも、ほとんどマグレ当たりだったし;

まぁエビマヨ先生は、>>195さえ邪魔しなければ容易く狩れたんだけどなぁ。
エビマヨ先生を庇い、翼を落とされた片翼の天使《ハーフウィング》・・・・・・か。
――――急所は外しておいたが、生きているだろうか?
いや、生きていてもらわねば困る。
この俺の邪魔をしたんだ。あの娘には存分に生き地獄を味わってもらわなくては、面白くない(ニヤリ)

コーヒープリンは未だ居場所が分からないし・・・。
てか、パーンスレって何処だよ!?検索しても無かったぞ!!orz

くそ〜、あの二人・・・絶対に見つけ出してやる。

>>200 エビマヨ先生「宅配便で〜す」

って、見つけたぁぁぁあああっ!!!?
カモがネギ背負ってやってきたーーー!!!
飛んで火に入る夏の虫でもOK!!!

―――唸れ!チェインソード!!
《リミッター解放・オーバードライブ》

―――豪っ!!!

チェインソードが機体の性能限界を超えた機動を始める。
超高速回転する数十枚の刃が、大気を巻き込み、暴風を巻き起こす。
この暴風に呑み込まれれば、たちまち幾千もの肉片へと、切り刻まれることだろう。

(まぁ・・・さすがに一発撃ったらお終いだろうな。機械も―――俺自身も・・・。)

チェインソードの動力部が過負荷による、異常発熱と放電現象が起こる。
それによって自分の手が焼けるの感じながらも、俺は更に剣を強く握り込んだ。

全てを喰らい尽くせっ!!――――旋風剣っ!!!!

それは幾度も己の危機を救った、必殺の剣。
一撃の威力ならば全剣技中最大の技でもある。
暴風を纏いしチェインソードが、更なる大気を巻き込み、旋風―――否、竜巻を成す!!
荒ぶる『龍』と化した一撃が、今!眼前の敵を薙ぎはr――――


>>201  めっこーる「すみません、すぐ片付けます!」

MISS

203195:2006/10/17(火) 22:25:01 ID:hIwGG8EY
┬┴┤´・ω・)<今は別の名前で別のスレに潜んでるとです。

┬┴┤ミ サッ

┬┴┤<インビジブル!

204エビマヨ先生:2006/10/18(水) 03:11:11 ID:BGkomGIs
   〃∩ ∧_∧
   ⊂⌒(  ・ω・)フンフーン
     `ヽ_っ⌒/⌒c
        ⌒ ⌒
「ECO嵌ったな 05」 通称パーンスレを知らない人いるんだね
ヒィ君、レイドはいずこに?

205ECO変わったな 初期住人:2006/10/18(水) 06:16:56 ID:keHoZt8o
>>205
このスレとパーンスレどっちもローカルスレなんだから人口増やさずこっそりやって欲しい俺ガイル

206コーヒープリン:2006/10/18(水) 08:11:00 ID:CjG3JOTk
[ keHoZt8o ]
・・・このID、どこかで見た記憶が?どこだっけ???

207195:2006/10/18(水) 20:10:47 ID:hIwGG8EY
何か生きてる可能性ある事になってるっぽいから授業中に思いついたの投下
「ハーフウイング」っていう言い回しからもしや?ってのあったからネタ潜ませとこう

少女は、病院の一室で目を覚ました。
・・・あれ?生きてる・・・?
あれだけ斬られたのだ、まだ命があるなどと思えなかった。
・・・・夢?
ベッドから降りる。痛みもない。
・・・そっか、夢か・・・
そしていつものように空を飛ぼうとし・・・
落下した。
慌てて背中を見る。
・・・片羽が、根元から無かった。
・・・あの悪夢は、夢などでは無かった。

羽を失ったというショックで呆然としていると、一人の女性が病室に入ってきた。
床に座りこんでいる自分を慌てて助け起こし、ベッドの上に横にさせる。
どうやらこの女性がここに運んできたようだ。自分は何故生きてるのかを聞いてみる。
蒼いブリキングが、自分を抱え、助けてやってくれとこの女性に預けたらしい。
女性はまた来ると言い残し、部屋を出て行った。

病室で横になっているのは退屈で、こっそり抜け出し街に出る。
・・・・やめておけば良かった。
周囲から好奇の視線が集中する。主に自分の背にだ。ふと、向かいから飛んでくるタイタニアの青年と目が合った。
「―――っ!」
駆け出す。
さっきの人の目は・・・あれは・・・あの視線は・・・っ!
時間差で、翼を失った悲しみが沸きあがる。自分はもう空を飛べないと痛感してくる。

走りつかれ、ダウンタウンへ行く階段の横に座りこむ。
しばらくそこで泣いていると、一人の青年に声がかけられた。
どうしたのか聞かれ、溜め込んでいたものをぶちまける。
その人は微笑むと、ここに行くといいと一枚の地図を差し出した。

―普段なら、この様な物を信用はしなかっただろう。悲しみは、判断力を根こそぎ奪っていた。―

言われた場所は、郊外の今は停止した工場であった。
突然台車を転がす音が通過した。

.       ∧_∧  / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
       ( ´Д`)<すみません、すぐ片付けます! 
  -=≡  /    ヽ  \_______
.      /| |   |. |
 -=≡ /. \ヽ/\\_     コーヒープリン    エビマヨ先生
    /    ヽ⌒)==ヽ_)= ∧_∧    ∧_∧
-=   / /⌒\.\ ||  ||  (´・ω・`)    (´・ω・`)
  / /    > ) ||   || ( つ旦O    ( つ旦O
 / /     / /_||_ || と_)_) _.    と_)_) _.
 し'     (_つ ̄(_)) ̄ (.)) ̄ (_)) ̄(.)) ̄ (_)) ̄(.)) ̄ (_)) ̄(.))

嫌な予感がし、私はここから離れようと振り返り・・・

(自分はエロも拷問も残酷描写もだめなのであとはお任せします。AA初コピペ、ずれてたらゴメンナサイ)

208黒犬:2006/10/18(水) 22:21:47 ID:cTgnFko2
ネクロリザで復活!!
予告していた駄文をあげに来ましたよw


あれは・・・いつだろう?
だがそれほど昔のことではなかっただろう

「恵っ!遅いっ!遅すぎ!」
「紅ゴメン〜色々準備してて」
「まったく!今日は大陸Dにいくんでしょ!?」
「うん・・・」
「だったら早くいこっ」
「うん・・・」
ナツメはせっかち、メグは少し引っ込み思案なところがあった
大陸D・・・
まだLv10程度の彼女らがここまでたどり着けたことは奇跡だっただろう
「さぁいくわよ!」
「ここ怖いよ・・・」
「もうっ!恵はヒールしててくれればいいからっ」
その時だ
近くのドラッキーが襲いかかってきた
「きゃっ」
まだ低レベルの彼女達に戦う力は無い
絶体絶命だった
「どいていろっ!」
男【居合い】
男の剣がドラッキーを斬り裂いた
男「大丈夫か?」

209黒犬:2006/10/18(水) 22:22:48 ID:cTgnFko2
男は刻といった
彼はメタルアーマーを着れるほどの実力者だった
「君たちはどうしてここに来たんだ?」
刻に聞かれたが彼女たちは答えない
「紅がソードマンでウァテスのを
 連れてるとはいえ危ないぞ?」
だが紅達は答えなかった
いや答えられなかった
なぜなら5Fで戦っている騎士団をみにきたのだから
彼女たちの親友に環という人がいる
環は東騎士団員の人で
突然あらわれたふんどしマンの討伐に来ているのだ
「どうしても、どうしても五階にいきたいのっ!」
そう言うしかなかった
「分かった俺が連れていってやるよ」
と詮索せずに彼は言ってくれた
そして彼らが見たものは
倒し終わったふんどしマンと数人の亡骸だった
よくみるとその中に彼女たちの親友・環がいた
恵は泣き崩れ、紅も刻からは見えないが泣いているようだった
それもそうだろう
親友が亡くなったのだから
だが彼女達にはそれだけではなかった紅達は環の下で生活していた
彼女たちはルーキーで
自分で生きていけるほど世は甘くない
そのため環がたすけてくれたのだ
だが今は誰も助けてくれない・・・絶望しかなかった

210黒犬:2006/10/18(水) 22:23:51 ID:cTgnFko2
「二人とも俺と一緒にこないか?」
実は刻は環の相棒だった
環に「紅ちゃん達きっとついて来ちゃうと思うから
あの子達をお願い・・・」と頼まれていたのだ
今思うと環にはこうなることが分かっていたのかもしれない
刻は昼間は彼女たちに冒険者の基礎を教え、
夜は三人分のお金をかせぐ日々がつづいた
刻の疲労は日に日に溜まっていった
だが自分がやらねばという思いがあった
環の頼みでもあったから・・・

まもなくだ
彼女たちが消えたのは
理由が分からなかった刻は必死に走り回った
街をくまなくさがしたが居なかった
刻には心当たりがあった
そこは環の家
やはり紅達はここだった
「どうして!?どうして私たちを探したの!?
 私たちはもう貴方を苦しめたくないの・・・」
紅達は自分たちを助けてくれた刻をこれ以上苦しめたくなかったのだ
刻は思った
彼女たちは自分に似ている、いやだからこそ放っておけなかったのだろう
刻も助けてくれた通りすがりの冒険者に
弟子入りしここまでやってきた
いつの日か(自分は師匠の負担になっているのでは?)
と思い始め、少し前に師匠の下を出てきた自分と重なって見えたのだ
そして彼の出した結論は・・・

211黒犬:2006/10/18(水) 22:24:59 ID:cTgnFko2
「こらっ!紅っ、恵っ!夕食が遅れるだろ!?」
「「・・・!?」」
「ほら二人とも家に帰るぞ?」
「・・・うん」
「私たち居てもいいの?」
「紅・・・二度は言わないぞ?」
「刻は優しいね・・・ありがと」
「なんか言ったか?紅」
「刻君でいいのかな?はやく帰ろうよ
 紅もさぁ」
「「はいはい・・・」」
こうして俺に新しい仲間達ができた

・・・一時間後
刻は外にでて独り言をつぶやいていた
「環・・・どうしてお前はいつもいつも・・・
 はぁ・・・もうお前の顔は見れないんだな・・・
 もうお前に好きだと言えないんだな・・・環・・・」
「えっ?」
「なっ!?誰だっ!?」
「あれれ?見つかっちゃったかな
 怪しいものじゃないよ、コーちゃん」
「まったくその呼び方はやめろって」
「いいじゃない?少しぐらい」
「まぁいいか
 きちんと紅達に謝っておけよ?
 まぁその・・・何だ・・・
 心配かけやがって・・・
 環・・・お帰り」
「ただいまコーちゃん♪」
「あれやっぱりデコイだったか・・・」
「コーちゃんがしっかりしないからだよ?
 コーちゃんが好きって言ってくれないからだよ?」
「はっ?それどういう意味だよ?」
「秘密♪」

212黒犬:2006/10/18(水) 22:28:01 ID:cTgnFko2
「まったく・・・紅達に殴られても知らないからな」
「大丈夫ソリッドがあるから♪」
「紅達もコーちゃんみたいな人をゲットできるといいな〜」
「なに言ってるんだ?」
「コーちゃん・・・私たちもう恋人だよね?」
「オトナヲカラカッチャイケマセン」
「まじめに答えてよぅ・・・」
「・・・当たり前だろ」

「そういえばこの事件俺が原因?・・・orz」

続かない 

あとがき
ゴメンナサイ、ゴメンナサイ
ボクとした事が下げ忘れるなんて…orz
しかも上げたうちほとんどにsage入ってないですね…
わっわざとじゃないですよ!?
不可抗力というもので…はわわわわ!
逃げろ〜っ!【時空の鍵】
セーブポイントに帰還しました

213ヤマチ:2006/10/18(水) 23:24:40 ID:aar7Y8oo
>>207
あえて、これ以上いじる必要はないだろう。
さすがに人のキャラでエロやるのは気が引けるし・・・(←残酷描写はOKw)
というか、知っていたのかw
ブルーブリキング―――略してBB><b
まぁ、それとは別で、片翼のタイタニアとか、隻腕の剣士or銃士・・・
そんな感じのキャラって良いですよねぇ〜♪
飛べなくなったり、今まで愛用していた両手剣や二丁銃が封じられたりとか、
なんかもう設定だけで物語り一つ作れちゃいそうですよね^^
でも、俺の物語ってECOはあくまでもゲームとして扱ってるから、
そういう設定が使えない・・・orz
今度、作風違うのも書いてみようかなぁ・・・てか、ヒィ君の方も書きたいんだけどなぁ(苦悩

214ヤマチ:2006/10/18(水) 23:49:03 ID:aar7Y8oo
>>コーヒープリンさん
クケケケ、さっそく壁にぶつかったなw
書いた人にしか分からないだろうが、
どんなに一生懸命書いても、絶対に後で読み返すと「こうした方が良いんじゃないか」と悩んでしまう。
そして、それは投稿した後も続く、一種の呪いだ。
さぁ、頑張って続きを書くがいい。フハハハッ(←鬼畜)

・・・と、それは置いといてだ。
正直驚いてる。
あの駄文から、しっかりとキャラの設定や、性格が伝わっていたというのが嬉しい。
まぁ実は、始祖の三人はレイド、ヒカル、トールなんだけどね・・・。
結局、この三人はバラバラになっているのがポイントです><b
しかし、イメージとか違和感ないし、文章も割と綺麗だ。
ここに続きを期待している読者がいるので、
是非とも続きを頑張ってください^^

>>黒犬さん
生き返ったぁ!?TT
名前持ちは討伐不可能設定ですかっ!!?
とりあえず、GJ><b
てか環は生きてたのかwナイス・ハッピーエンド♪
紅茶も物語りも甘口が良いよね^^
―――でも、ageたから斬る!!
って時空の鍵かぁ!?
ええいっ、用意周到なヤツめっ!!また逃がしたし・・・orz

215コーヒープリン:2006/10/19(木) 08:18:15 ID:88TahEKs
ヤマチ様へ(主様は偉いから「様」が付くんです)

>149でトール君を引き入れたのが、レイドみたいだったから、
トール君は後に入ったものとばかり思ってた。
ヒィ君が最初に会ったのも、レイドだし・・・。
この2つを繋げる為に、調整したのが裏目に出たかな??

まぁ、いっか!別に自分のSSでもないしね^^;(オイ…)
ついでに言うと、始めに考えてたのはR指定ものだった。
さすがにマズイと思って、一般用に書き換え中。
週末、頑張るつもりだけど・・・面倒だし、放棄しようかな?(マテ…!)
(あのスレを削除依頼出せば、証拠隠滅出来るし(笑)。)

216195:2006/10/19(木) 18:40:14 ID:hIwGG8EY
>ヤマチ様
レス感謝です!
アレで合ってたんですねー違ったらどうしようかとw
ヤマチ様のSS毎回楽しみにしてますー頑張ってください。

そのうちネタ思いついたらヤマチ様VSブルーブリキング&ちょっとだけ出てた女性の話書いてイイデスカ・・・?w
・・・やっぱやめとこう、自分が書いたらアレの丸パクリになりそうだ・・・orz

217ヤマチ:2006/10/20(金) 01:33:01 ID:aar7Y8oo
>>195
是非w
SSスレの貴方の活躍を見逃す俺ではない><b
期待して待ってます^^

218195:2006/10/20(金) 16:39:23 ID:hIwGG8EY
期待ってマジっすか・・・��( ̄□ ̄;)
頑張ってみますが・・・
ポッと出したせいで話に絡めて出すのが非常に難しいw
途中で投げ出すかもなので期待はしないでください(´Д`;)ヾ

向こうの見られてましたか
ヤマチ様も言ってますが、今まさにああしたいこうしたいと悶々してます。
むしろ恥ずかしくて消したいorz
ですが次こそは!とつい書いてしまう・・・これも呪いか・・・

ところで二本目読み返して思ったのですがブレマス全然関係無いジャン!
こ、こうなったら・・・憑依・エレキテル(改)!
この積○装甲製ボディ、切れるものなら切ってみろ!(脱兎

219ヤマチ:2006/10/21(土) 10:14:10 ID:ix8NRrPU
第六話 仲直り(前編)

《Rin》
今日は学校が早く終わったので、いつもより早くINしてみた。
リングリストを確認してみる。―――案の定、誰もいない。
「さて、INしてみたはいいが、何をしようか・・・。」
アンデット城で死霊狩りでもいいが、この時間なら島も空いていそうだ。
しかし、一人で淡々と狩りをするのも寂しい気がする・・・。
・・・あれ?変だな。
昔はそんなこと思ったこと無いのに・・・。
―――自分の知らないところで、自分に変化が起きている。
「まさか、あのバカの影響じゃないだろうなぁ。」
思い浮かべるのは、新たに所属することとなったリングのマスター。
このリングに所属するようになって数週間が経ったが、アイツのことはよく分からない・・・。
あの時のこと・・・そして、私のことを、アイツはどう考えているのだろう。
「って、何考えてるんだ私は・・・。今は、これからどうするかを考えていたんだろうが。」
頭を切り替える。
とりあえず今は狩りに出る気分でもないし、一度アクロまで戻って、露天でも眺めることにしよう。

ヒィ・・・・・初めは、同じリングにいながら名前すら覚えなかった存在。
しかし、彼がヒカルさんを連れ立って、リングを脱退。後に、自ら新規リングを興す。
この時から、彼は私にとって憎悪の対象だった。
あんなヒヨっ子に何の権利があって、ヒカルさんを奪ったというのか。
それは嫉妬である以上に、理不尽に対する不満だった。
自分にとって取るに足らないような存在が、自分が助けるべきであった友達を、
あっさりと救っていってしまったのだから・・・。
横取りされたかのような気分だった。
しかし、それでも相手が立派な人間であれば納得もできたのだが、
ヒィに私の眼鏡にかなう要素は皆無だった。
だから―――


《ヒィの日記》
仲直りしたい人がいる。
だけど、今更「ごめん」なんて謝れなくて・・・。
それでも、この気持ちを伝えたくて・・・。
かつて敵だった彼女は、今は僕と同じリングの仲間だ。
普通に会話するようになったけど、どこか・・・ぎこちなかった。
彼女は・・・僕のことを許してはいないのかもしれない。
仲直りしたい・・・。
でも、謝れなくて・・・。
この素直になれない自分の心がもどかしい。
・・・もう、何度謝罪のメールを書いたことだろうか。
だけど、一通たりとも送信したものは無い。
胸が苦しい・・・。
僕はどうすればいいのだろう・・・。

220ヤマチ:2006/10/21(土) 10:15:12 ID:ix8NRrPU
《Rin》
東アクロニア平原。
露天が最も盛んな場所である。
これは私の私見だが、思うに開発にとって東平原の現状は想定外だったのではないだろうか。
ダウンタウンの寂れた露天通りを思い出すと苦笑が漏れる。
「ふむ・・・そういえば修理キットの在庫を切らしていたな。補給しとかなくては・・・。」
私はマリオネットの混みあった露天通りを見て回る。
可愛い衣服や装飾品。
レアな高レベル装備。
様々な家具やチッケト品。
色々な物が露天には並ぶ。中には、こんなものも・・・・・・
「背徳のメイド服、スク水、ブルマ、ニーソ、――――って、なんだこの品揃えはっ!?(///)」
レアには違いないが、マニア狙いな如何わしい装備ばかりが並んでいた。だが・・・
「ん?ネコ耳・・・・・・安いな。」
そんな露天の商品の一つに、心惹かれるものがあった。
「って、いやいや何を考えているのだ私は。こんなものを私が付けるなど・・・。」
ちょっと想像してみる。
・・・・・・・・・・可愛いかも。
「って、そうじゃないだろ!?可愛いとかじゃなくて私のイメージが―――」

「リン、こんなとこで何やってるんだ?」
「――――ヒィッ!?」
「・・・それは僕の名前なのか、それとも悲鳴なのか(溜息)」

振り向くとそこには呆れ顔のヒィがいた。
「ん〜?・・・その露天に何かいい物でもあったのか?」
「無いっ!無いっ!断じて無いっ!!こんな露天にいい物など無いし、それに私は見てなどいないっ!!」
「いや、それは露天の人に失礼だろ・・・。てか、見てないのに『無い』とか分からないし。」
挙動不審な私を見て、ヒィはすぐさま私が背で隠している露天が原因なのだと看破した。
彼は嬉々として露天を覗き込もうとする。
「さてさて、リンはいったい何を欲しがっていたのかなぁ〜?^^」
「だーかーらー!みーるーなーーーっ!!(///)」
ヒィは私のディフェンスを容易く掻い潜ると、露天の商品を見て固まった。

きっとこの後、ヒィはネコ耳なんて似合わないものに心奪われていた私を嗤うに違いない。
そう思うと、羞恥と自己嫌悪で逃げ出したくなった。
だが―――

「なんだ、悩んでいるくらいだから、もっと高いと思ってたのに・・・。」
「え・・・・・・・。」
「うん、このくらいなら買ってやるよ。―――僕からのプレゼントだ。」

予想もしなかった彼の優しい言葉に、私は暫し呆けてしまった。
てっきり、お前にネコ耳なんて似合わない、と嗤われるものと思っていたのに、彼は何と言った?
―――プレゼント?なんで?
なんで私なんかに・・・・・・
私はお前に―――

「すみません、この『スク水』ひとつください。あ、プレゼント用なので可愛くラッピングもお願いします。」

――――とりあえず、この莫迦者の腹に、風穴を開けてやった。

221ヤマチ:2006/10/21(土) 10:26:36 ID:ix8NRrPU
>>218
――――パキンッ
[カタナの耐久値が減少しました。]
・・・って、そんなもん天○眼なしに、刀なんかで斬れるかぁーーー!!?TT

二本目ってふぁいたーずのことかな?
あれは視点となってる主人公がブレマスw
しかし、4人集うとこから始めたのは失敗だったな;
初期構想では、無意味に集ったF系4人がコントみたいな会話を
だらだらと続けるシロモノだったんだけど・・・
うん、下手にストーリーつけようとすると失敗するね。
正に本末転倒orz

222195:2006/10/21(土) 14:44:05 ID:hIwGG8EY
>>221
ごめんなさい書き方が悪かった・・・
2本目ってのは自分が書いた207の事ですorz

ヒィ君続きキター!wktkしながら待ってます!

223名無しさん:2006/10/23(月) 18:54:56 ID:LwZ6l/4I
ある剣士の話;前

私が剣士になった理由は、ありがちな話。
冒険に出たばかりの私を助けてくれた、あの人。
あの人のようになりたくて、私は剣の道を選んだ。

私が初めて冒険に出たあの日。
街からそう遠くもない林で、私は魔物に襲われて。
慌てて逃げ出した私は、木の根に躓いて、転んでしまった。
運の悪いことに、私はその時足を挫いてしまった。
動けなくなった私へ、魔物はその腕を振りかぶって。私は、恐怖の余り目を閉じた。

私に届いたのは、死を運ぶ一撃ではなく、救いの声だった。

その声を聞いて私が顔を上げると、魔物はもう倒されていて。
そして、魔物のいた場所には、きれいな鎧を纏った、きれいな人が立っていた。

その人は、とても優しかった。
私の足に治療をしてくれて、街まで送り届けてくれた。
その最中、私はその人に冒険者の話を沢山聞いた。
心得に始まり、冒険の話、噂話、果ては戦術まで聞かせてほしいとせがんだ。
その全てを、その人は嫌な顔1つせずに語って聞かせてくれた。
あの話が今の私を支えているのだから、あの人にはとても感謝している。
……まぁ、その。送り届けてくれるとき、ずっとお姫様抱っこだったのは、恥ずかしかったけれど。

あの人は私を街に送り届けると、病院まで連れて行ってくれた。
私が簡単な手当てを受けたのを確認すると、あの人は行ってしまった。
考えるとおかしな話だけど、私はつい涙を零してしまった。
通りすがりの人と別れるだけのはずだったのに。
けれどあの人はそんな私の涙を拭って、微笑みながらこう言った。

―――永遠の別れってわけじゃないよ。また会えるさ。絶対に、ね。

何か根拠があったわけではないんだろう、と思う。
けれど、私はその言葉を信じた。

足が癒えた私は、すぐにギルド元宮へと向かった。
あの人を追う為に。あの人にもう一度会う為に。

剣士となって、私は様々な冒険をした。
時々、あの人に聞いたような冒険もあり、それがなんだか嬉しかった。
それと同時に、私は多くの仲間を得た。
彼等は私を支えてくれた。私も彼等を支えることができたと思いたい。
冒険を繰り返し、私達は経験を積んでいった。
今にして思えば、誰も欠けることがなかったのは奇跡に近い幸運だろう。
数ヶ月、そうやって冒険を繰り返して。
私達は、上位職へと転職する日を迎えた。

アクロポリスで一度解散、明日の同じ時間にここで。
そう約束して、私達は各々の転職場へと向かった。

224名無しさん:2006/10/23(月) 18:56:02 ID:LwZ6l/4I
ある剣士の話;後

転職試験は火山に巣くう魔物の退治だった。ただし、制限時間は少しだけ。
普段に比べてとても短い制限時間に、私は焦ってしまった。
急いで火山の麓へと向かった私は、複数の魔物に囲まれてしまった。
一体一体なら、大したことはない。でも、複数となると話は違った。

なんとか二体の魔物を倒したけれど、私にはそれが限界だった。
まだ魔物は何匹か残っている。なんとか逃げられないかと思ったけれど、それも無理そうだった。
―――こんな所で、私は死ぬの?
絶望感に飲み込まれそうになる心を必死で支えようとする。けれど、この状況ではどうしようも……

一陣の風が吹いて。
懐かしい、声がした。

あのときと同じ。あの人の、声が。
その人は、いつか見た光景のように、魔物を瞬く間に倒して、私のほうに振り向いた。
多分、私は相当呆けた顔をしていたんだろう、あの人は少し慌てて私に声をかけた。
そこで私は我に返って、不覚にも泣き出してしまった。
そんな私を見て、あの人はもっと慌ててしまった。

漸く私が泣き止んだ頃、あの人は私の傷を手当てし終えたところだった。
私が泣き止んだのを見たあの人は、久しぶり、と言ってくれた。
―――危なく、また泣いてしまうところだった。

再試験を受けて、今度は危険もなく、私は転職した。
あの人は、とても嬉しそうに私を祝福してくれた。

アクロポリスに帰る前に、私は思い切って、あの人に、仲間になってもらえないか、と聞いてみた。
あの人は驚いたみたいだったけれど、いいよ、と答えてくれた。
私は嬉しくて、思わずあの人に抱きついていた。

予定より遅れてアクロポリスに戻った私を待っていたのは、2日前に別れた仲間達。
皆無事に転職していて、ちょっとだけ悔しかったけれど、何もなくてよかったと思った。
彼らにあの人を紹介したら、皆歓迎してくれた。あの人は、ちょっと照れくさそうだった。


その後も私達は冒険を続けている。
転職してからも沢山の冒険をしてきたけれど、そのお話はまたいずれ。

SBってこんな感じで使ったらカッコいいよね!とかいう妄想の産物です。
その癖作者ブレマスもバウハンも持ってません。10代のソーメンはいるけど。
ので、ツッコミ所は多々あるかと思いますが流してくださいorz

225コーヒープリン:2006/10/24(火) 13:17:03 ID:ZSA0YbT.
ココの書き込みが増えるって事は、SS書いたけど
あまり読まれたくないと考えている人が実は多いのかな??

・・・例の所にSSの続き書いたので、一応報告しときます。

226黒犬:2006/10/29(日) 12:17:13 ID:cTgnFko2
過疎ってきたようなので第二作目の駄文を作成中
完成は・・・しないかも

ヤマチ様
最近新しいことに挑戦されているようですね
応援してますよ〜・・・多分

227195:2006/10/31(火) 22:36:26 ID:hIwGG8EY
悪乗りして207の続きを書いてしまった。
今は反省している。
スレ違いとかそれ以前なのでこれで終わりにします
もうecoすら関係ないジャンゴメンナサイゴメンナサイ
あと戦闘シーンは他人を動かすという事に気がひけて出来なかった!
ゴメンナサイ斬らないでくださいorz

228195:2006/10/31(火) 22:37:34 ID:hIwGG8EY

「ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・」
規則的に無機的な声が流れていた。
その空間は、真っ赤だった。
周囲に散らばる人形のパーツのような物。
正視に堪えないほどバラバラになっているそれは
よく見た者が居たら数が合わないことに気がついただろう。
「ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・」
その惨劇の中央に、もはや服とは呼べないようなぼろきれを申し訳程度に身に纏っている、
全身を真っ赤に血で染めた片翼の少女が居た。
その少女が無数の黒い点を放出する。
それは少女の周りをを舞い、やがて天井や壁、地面に触れ、
その点の触れた周囲はまるで存在などしていなかったように消失する。
景色が削り取られていく空間。そこに、一人の青年が足を踏み入れてきた。

「ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・」
砕けた心が何かを呟かせ続けている。
青年が何かを呟いた。機械が駆動する音がした。
「ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・」
あの音が自分に届いたとき、私は終るのだろう。どうでも良かった。
終るのなら終ってしまって欲しかった。
高速で接近する音。それが自分に重なり・・・
―ガンッ!ガキンッ!
そんな音が、何も感じていなくなっていた思考に不思議と鮮明に届く。
―ガンッ!ガンッ!ガンッ!
連続して音がし、機械の駆動音が遠ざかっていく。
何かが目の前の空間を押し広げるように姿を現した。
「あ・・・ああ・・・」
無意識に、その蒼い影に手を伸ばす。
先ほどまで放出されていた黒点はもはや出てはいない。
「あああ、ああ・・・ああああ!」
必死にその青い影へと這い進む。
もう一人、入り口から人が足を踏み入れてきた。
その人物が何かを叫び、私は蒼い影にすくい上げられた。無我夢中でしがみつく。
私を抱えている硬い腕。それは意外と暖かい気がした。
私が失ったはずの、風を切って進む感覚を感じながら。
私は、意識を失った。

229名無しさん:2006/10/31(火) 22:52:45 ID:alFu//8c
お願いだ!!ココにカキコしてる皆、SS投稿スレに出張してきてくれ!!

230コーヒープリン:2006/11/01(水) 13:30:12 ID:oNjELooY
>>229 パーンスレ乙です。
ちなみに出張するのはどういう意味で??
①新しいSSを書け!
②投稿してあるSSの感想を書け!
③もう少しSSスレを盛りageてくれ!
④その他
・・・さあ、どれだ??

231黒犬:2006/11/01(水) 17:53:40 ID:cTgnFko2
>>コーヒープリン様
きっと229様・・・いえ孤独音域様はアドバイスが欲しかったのでは?とボクは思ってます
ボクもアドバイスしてもらいたい・・・って何か話が脱線しちゃったよ・・・orz

232コーヒープリン:2006/11/02(木) 13:29:13 ID:gCUitPc2
アドバイスなんて、ここの住人はプロじゃないんだから・・・。
・・・無理ですよ、そんなこと^^;
まあ、ココとSSスレ、パーンスレは微妙に繋がってしまったし
いっその事、パーンスレに書き込んでみれば??・・・責任は持てないが。
(まあ(物理的に)叩かれて終わるだろうが、キッカケにはなると思う)
それにしてもエビマヨ先生はかなり暴走気味ですね、大丈夫かな?
(・・・自分は別に構わなかったが他の人は知ってるのか?)

233???:2006/11/03(金) 20:22:59 ID:aar7Y8oo
[5]

234???:2006/11/04(土) 18:06:42 ID:aar7Y8oo
[4]

235???:2006/11/05(日) 09:40:06 ID:aar7Y8oo
[3]

236???:2006/11/07(火) 01:29:12 ID:aar7Y8oo
[2]

237コーヒープリン:2006/11/07(火) 08:20:37 ID:RXIBNNFM
どうせカウントダウンするなら、毎日打って欲しかったな。
ヤマ・・・じゃなかった、??? ( [ aar7Y8oo ] ) さん。

238??チ:2006/11/07(火) 20:10:14 ID:aar7Y8oo
うるせぇ、リアルでごたごたしてんだ。
一時間半の遅れくらい見逃してくれよぉ(;つД`)

うぅ・・・くじけそう・・・シクシク

つ[1]

239コーヒープリン:2006/11/08(水) 09:51:58 ID:rcctHeNw
ふっふっふ・・・(笑)

[ゼr(シュッ…―ッ!!)

・・・ヤバッ、見つかった!逃げるぞ!

240名無しさん:2006/11/08(水) 16:43:25 ID:eYKmvsow
    _, ,_  ストライクブロウ!
 ( ‘д‘)
  ⊂彡☆))Д´)>>239
逃がすかっ!

241ヤマチ:2006/11/08(水) 21:47:17 ID:aar7Y8oo
[0]

全断章の細分化および保管完了
フラグの初期化完了
系統樹の再構築開始
新システム『イラストレーション』のインストール完了
系統樹構成因子の断章化成功
ストーリーの整除化完了
エクステンドシステムの最適化完了
全工程完了

り・すたーと★

ttp://pc.gban.jp/?p=7202.jpg

242ヤマチ:2006/11/08(水) 23:20:52 ID:aar7Y8oo
わざわざ正体隠してカウントダウンしたのに、
既に正体バレてるし、なんかそんな雰囲気じゃないしorz
おのれコーヒープリンめ・・・(怨)
それと『Fin』じゃねーだろ、あの作品。
第三話とか言いながら、あんな中途半端な終わり方しやがって・・・
絶対途中で投げ出したろ、あの締め方は;

まぁ、途中で投げ出したってことでは、俺も人のこと言えないけどな('A`)
色々と放置したままでスマン。
ただ、コメントこそしてないが、みんなの作品はしっかり拝見済みだったりする^^b
それに、俺も何もしていなかったわけじゃない。
フッフッフッ、色々とスキルアップして帰ってきたぜ、このスレになぁっ!!!w

とりあえず、今まで何をしていたか説明しよう。
実は色々とストーリーの構成に行き詰っていた俺は、正直スランプ状態になっていた。
そんな時、露天のコメントで絵描き・文字書きを募集しているリングを見つけたんだ。
今までゲーム内で二次創作している仲間っていなかったし、
そういうのに憧れてもいたので、即加入決定。

創作メインのリングだったから、レベルも全体的に低く、尚且つバラバラの中で、
廃プレイヤーの俺は明らかに浮いていたけれど、なんだかんだで次第にリングに馴染んでいった。
・・・まぁ、それまでに色々トラブルも起こしたが('A`)
なにしろマスターは頼りないし、ゲームのことはサッパリだから世話が焼けるし、
ついでにMだから、ついつい苛め・・・ゲフンゲフン;
それと同期で入団した仲間は、俺と考え方が真逆で、しかも頑固者だから度々衝突したし・・・;
まぁ、それでも最初に仲良くなったのは、この二人だったりするんだけどな〜ヽ(´▽`)ノ
思えば、本気で語ったりしたのは久しぶりだったかも・・・。
次第に、他の人とも仲良くなったし、新しい仲間も増えた。
いつの間にか俺は―――って、ちょっと待て。
なんで俺は幸せ自慢なんてやってるんだ???

えーと・・・あぁ、そうだった。HPだ。
そのリングではHPを持っていて、掲示板とかあるんだよ。
同じ文字書きと物語の書き方について意見を交わしたりもしたけど、
何より刺激だったのが、みんなのイラストだったな。
絵描きの方が多くてさ、しかも皆、普通に自分のHPもってるから、覗かしてもらったんだよ。
それ見てたら、なんか自分も描きたくなってな・・・・・・で、描いちゃったんだな、マウスでw
リングの掲示板に投稿してみたら評判も良かったし、調子に乗ってマウス絵を描きまくった。
他の絵板にも三箇所に一枚ずつ投稿してみたんだけど、黒犬さんはこのどれかを見つけたのかな?

・・・で、絵が描ける様になると当然やるのが、自分の小説のイラストw
いい感じに成功しました>w<b
それで俺は、これからは小説に挿絵をつけられるのではないかと考えた。
それは魅力的なアイディアだったけど、一つ問題があった。

俺は、小説を書けるのか?・・・・・・と。

元々、小説はスランプだったし、正直このまま続ける自信も無かった。
そこで俺は、ある決意をする。
『リメイクしよう。』
もともと部分的に修正をしようとは思っていたんだけど、
やり始めると改善案が止まらなくなって、結局リメイクという形にすることにした。

それからは、あーでもない、こーでもない、とストーリの悪かった点を挙げては、改善策を考えた。
そして先日、だいたい構想もまとまったところで、新たなるHEの物語を書き始めることとなったわけだ。
リアルの都合で、本編の発表は、もう少し先延ばしとするが、
実は土曜から一週間海外に行くので、それまでにまとまった量を投稿できるようにするつもりだ><;

よって、今回はストーリーの改善点と、その意図についての紹介。
それにイラスト公開のテストをしてみるつもりだ。
イラストに関しては、もう上記にURLを出しておいた。
とりあえず何も問題なさそうだし、これからはバンバン挿絵をつけるぜ(`・ω・´)b

さて、随分と遠回りをしたが、そろそろ本題に入ろう。
―――うん、ちょっと休憩してからな・・・・・そう、明日の昼ぐらいまで(マテ

243コーヒープリン:2006/11/09(木) 08:14:34 ID:7ut2wSec
>>240[ eYKmvsow ]パーンスレの仲間ですね。
こんなトコまで出張乙です。

>>242
自分のSSは内容を大幅変更したから、あれで終了にしといて・・・OTL。
元ネタ(R指定ってか削除依頼もの)載せた方がいいか??

244ヤマチ:2006/11/09(木) 21:58:20 ID:aar7Y8oo
まず最初に行ったのがストーリーの整理。
今までは一つのテーマの下に、全キャラを適当にぶち込んだだけだったから、ストーリーも混乱した。
加えて、キャラの裏設定のために、物語に不必要に伏線などが多く、話がごちゃごちゃしてしまった。

そこで今回は、キャラの設定から、無駄な裏設定を無くすと共に、
それぞれのキャラに予めテーマを付与しておくことによって、
誰がその物語の中心にいるのかを明確にすることにした。

そのためリメイク版では、既存のキャラの設定に変更点がある。
それに関しては、物語を追っていく過程で明らかになっていくが、
既にリメイク前の物語を読んだ人のため、この場で変更点を明らかにしておこう。

何はともあれ、一番変わったのが主人公の『ヒィ』。
名前も『HE』と変化しており、元の面影は皆無に等しい。
ただ、種明かしをするならば、前作で途中からダークになったヒィを、
物語開始前からダークにしておいただけだったりする。
そんなHEのテーマは《孤独》と《強さ》・・・・・・前作で俺が挫折したテーマでもある。

彼は前作同様、最初に『黄昏』のリングマスター『レイド』と出会うこととなる。
しかしレイドはこの後、『ある事情』によりECOを休止してしまう。
その後、主人公の身に何があったのかは明確にはしていない。
・・・そして数ヵ月後、彼は最凶のPC『HE』として、この世界に君臨していた。

次に説明すべきは、リング『黄昏』の面々だろう。
実はリメイク版では『黄昏』を中心に物語を進行していくこととなる。
リン、ヒカル、アカリの三人も『黄昏』の主力として活躍している。
前作では設定の中に埋没していた、黄昏時代の三人は俺にとっても新鮮だw

まずはリン。
今回はHEをライバル視する騎士として登場。
密かに種族がエミルからタイタニアへ変更されている。
これにはHEとリンに空中戦をやらせようという、作者の意図があるw
リンのテーマは《絆》。

次にヒカル。
喋り方を変えた。・・・・・・それだけ;
元々ヒカルには、リアルとネットで差をだそうと考えていたので、
前作では年上ぶった喋り方をしていたが、
ぶっちゃけ小説の中で喋り方はキャラの個性そのものであり、
喋り方を二通り設定するなど、かえって個性を消しかねないので修正しておいた。
・・・登場キャラが少ない内は、それで良かったんだけどねぇ・・・(溜息)
ヒカルのテーマは《ロールプレイ》。

そしてアカリ。
特に変更点は無かったのだが、格キャラの変化に合わせて、ギャグ担当になってしまったorz
しかし、ヒカルの減少した『お姉さん属性』を吸収しており、器が大きくなったように思える。
正直、作者が意図して行った変更でないため、未知数な部分が多い;
普段冗談ばっかり言っているが、思慮深い一面も持っている。
アカリのテーマは・・・・・・う〜ん、一言で表現しにくいので、非公開♪

最後にレイド。
前作の隠しキャラ。『黄昏』のリングマスターだった人。
前作はコイツに関する伏線のせいで物語がややこしくなったので、今回は設定をシンプルにした。

つ『現在、受験とかそんな感じの理由で休止中』(←適当;)

ただし今回は、HEに関してキーとなる超重要人物として登場。
彼とHEは果たして、どのような形で再会するのか・・・・・・。

http://pc.gban.jp/?p=7210.jpg


今回のリング『黄昏』について。
前作ではリング問題の題材として取り上げたリングだったので、扱いが酷かったが、
今回は、このリングを中心にして物語を展開していく。
リングメンバーにはトールを含む、不特定多数のメンバーが所属しており、
作者としては、そのメンバーをあえて明確にはしていない。
よって、どんなキャラがいてもいいのである。

これは今回リメイクにあたって、大きな意味を持つ。
今まではメインキャラに拘って、ストーリーを進行していたが、
これからは必要に応じて、簡単に新規キャラを用意することができる。

・・・ん?意味が分からないって?
確かに今までだって、新キャラの作成は可能だったさ。
でも、そのキャラをストーリーに取り込もうとしたら、
主人公達との関係や出会いから考えなくてはならなかった。
ところが、このシステムによって、『リングの仲間』として簡単に新キャラを利用できるし、
何よりコレはギャグシーンでこそ、その真価を・・・・・・おっと、それに関しては本編のお楽しみに〜w

245ヤマチ:2006/11/09(木) 22:04:14 ID:aar7Y8oo
>>243
エロは削除依頼ものだったのか!?��( ̄□ ̄;)

246黒犬:2006/11/09(木) 22:52:20 ID:cTgnFko2
>>ヤマチ様
エロ≠R指定物なんですよ(多分)
あぁあと知ってると思いますが
名前を隠しても固定IPの人は正体がバレると思いますよ〜

|ω・`){ヤマチ様お帰りですよ〜〕

247195:2006/11/10(金) 22:29:01 ID:F.zqduI6
>>242
ヤマチさまお帰りなさい。
あとあの作品ってきっと自分のだろうな・・・w
はい、途中で投げ出しました(´Д`;)ヾ
とりあえず、ちゃんと終らせるために続き書いたけど載せていいかな・・・?(´・ω・`)

248195:2006/11/10(金) 22:54:00 ID:F.zqduI6
ゴメンたったいまコーヒープリンさんの作品見つけた。
それと自分の文章読解力に軽く絶望
ちょっと吊って来る λ....

249ヤマチ:2006/11/11(土) 00:09:15 ID:aar7Y8oo

「ゴメンな・・・。」


―――懐かしい声・・・。

この人は、いったい誰だったか・・・。


「本当なら、俺がもっと色々なことを教えてやりたかったんだが・・・。」


・・・とても優しい人だった気がする。

でも今、その人はとても心配そうな顔をして、ボクを見ている。


「―――俺にはもう、時間が無い。」


その人の優しい笑顔が好きだった。

見てるだけで、一緒に楽しくなってしまう笑顔が好きだった。

だから・・・・・・


「―――だから、今日でお別れだ。」


・・・・・その人には笑っていて欲しかった。

本当はお別れなんてイヤだけど・・・

ボクの心配のせいで、その人に哀しい顔をして欲しくなかった。


「じゃあな、○○。―――少しの間だったが、楽しかったよ。」


ボクは、その人を元気付けたくて・・・・・

それで・・・・・・・・・・・・・

それで・・・・・・・・

・・・・・・・



「――――――――――――――――。」

・・・・・・それでボクは、彼の言葉に何と返したのだったか・・・?

250ヤマチ:2006/11/11(土) 00:10:49 ID:aar7Y8oo
【誰かという皆の物語(仮)】
第一章《HE》


通称『HE』。
ECOのプレイヤーの中でも、彼ほど有名な者はいないだろう。
彼は迷惑プレイヤーと呼ばれる存在だった。
狩場の独占や、横殴りなどの迷惑狩り、ボスモンスターへの粘着・・・
他にも詐欺行為なども行っていると、噂されている悪質なプレイヤーであった。
だが、何より彼の存在を特徴付けているのが『最強厨』という蔑称である。

4アカウント、4PC。
それが彼の最大の特徴であった。
ちなみに、『HE』というのはPC名ではない。
当然の如く、複数のPCに同じ名前が適用されることは在りえないからだ。
故に、彼の扱うPCは、全て名前が異なっていなければならない。
なのに、皆が同様に彼を『HE』と称するのには訳があった。
『HE−01』。
これは彼の扱うPCの一つ、ブレイドマスターの正式名称である。
この他のPCにも同様に『HE−02』『HE−03』と型番のように名前をつけているのだ。

そして彼が最もその存在を誇示するのが演習の時である。
一人で4つものPCを操り、彼は戦場を制した。
まさに一人軍隊。
彼の存在一つで、戦況は容易に覆る。
実際のところ、彼こそが戦場の中心ですらあったかもしれない。
彼はタンクという形式をとって4つのPCを操った。
一人の宿主に3人が憑依して、宿主の強化、及びサポートに務める体勢である。
しかし、同じようにタンクを形成しているのは彼一人ではない。
むしろ、主要な戦力の大半はタンクであっただろう。
それでも尚、彼が群を抜いて強かったのはプレイヤースキルの高さにあった。
しかし、それに関しては疑問が一つ残る。
一人で4つのPCを操作するのと、四人で4つのPCを操作するのを比較した場合、
どうしても後者の方が優れていると言わざるおえない。
確かに連携や足並みをそろえるという意味では、一人で操作するのは有効だろう。
ただし、戦術の差異によって負担の上下こそあれ、一人で4つものPCを扱うのは無理があり、
結果的に4人で4PCを操っているタンクの方が効率よく動くことができる。
故に、一説ではHEのプレイヤーは複数いるのではないかと言われている。

閑話休題。
ともあれ、それほどの存在がいれば、他軍は挙って彼を集中攻撃にするのは当然のこと。
味方にとっては心強い存在であるかもしれないが、敵となった三軍にしてみれば、これほど邪魔な存在はいない。
もはや、彼を討伐するためならば、三軍は一時休戦し、協力してHE討伐に臨むのが暗黙の了解となっている。

ちなみに、彼は固定の軍をもたない。
一般のPCは常連ともなると、仲間や愛着、あるいは他軍に対する恨みから、固定の軍に所属し続けるのが普通だ。
だが、彼は一人の存在。
仲間もいなければ、愛着もない。
彼は演習の度に、所属を変更する。
周りの者にしてみれば、その時は仲間であったとしても、次回では彼は敵に回る訳であって、
どれほど功績を挙げようとも、彼を英雄と讃える者はいなかった。
―――彼はいつも独りだった。

251ヤマチ:2006/11/11(土) 00:11:53 ID:aar7Y8oo

遠くで戦闘の音がする。
剣と剣のぶつかり合う音や、銃声に爆発音・・・。
だが、まだ遠い。
ここはアップタウン演習場。
今日もここで、多くのPC達が、各々の強さを競い合うため戦っている。

アカリ「リン〜、退屈なんだけどぉ〜。」

アカリ「ひまだなぁ〜。」

アカリ「ひぃ〜まぁ〜。」

ヒカル「・・・姉さん。」
リン「待ち伏せなのだから我慢しろ・・・と何回言わせる気だ?」

私はもう何度目かになる会話に、溜息をつく。
私達は今、戦場から離れた住宅地の路地裏で、戦いに加わることなく待機していた。

アカリ「だって演習始まってから、ずーとここで座ってるだけなんだもの。作戦とはいえ、さすがに不健全だと思わない?
    しかも、HEが絶対ここを通るかも分からないのに・・・。」
リン「―――いや、ヤツは必ずここに来る。」
アカリ「ハイハイ、いつもの『勘』ね。もういい加減、疑いはしないわよ;」
リン「勘じゃない。経験などからの行動予測に基づいて・・・。」
ヒカル「リンさんの勘はHEさんに関して言えば100%当たりますからね^^」
アカリ「恋する乙女の勘はコワイですなぁw」
リン「なっ!?なんで私がヤツなんかに恋せねばならんのだっ!!―――それに勘じゃない!!」
アカリ「だって、いつもHEのことばっかりじゃない。今度こそHEを倒すとか、HEに関する情報はないかとか・・・。」
ヒカル「御執心ですねw」
リン「ちがーう!!
・・・ごほん。いいか?現実的に考えて、HEと関わらず演習を終えることは不可能だ。
   ならば演習参加者にとって、ヤツについて対策をとるのは当然の―――」
アカリ「はいはいw」
ヒカル「私達は分かっていますから、安心してください♪」
リン「・・・・・・絶対、分かってないだろ。」

私の名前は『リン』。
リング『黄昏』に所属しているタイタニアのナイトだ。
アカリとヒカルも同じリングの仲間で、エレメンタラーとバードをやっている。
ちなみに二人はリアルで姉妹だそうだ。
意外にもアカリが姉で、ヒカルが妹である。

私達の所属する『黄昏』では、リングイベントとして演習に参加するのは通例となっており、
現在、RMは複数のPTに分かれて行動していた。
その内の一つが、私とこの姉妹の三人という少数で編成されたC班というわけだ。
今回は私の希望で、待ち伏せ作戦をとらせてもらっている。
そのため、私達のPTが戦場から離れていても、前線で戦っているRMから、
リングチャットによって、戦況を知ることができた。

『こちらA班のトール。現在、北に向かって順調に進行中。―――HEの動きは?』
『こちらD班のディー。・・・・・・ダジャレじゃないぜ?w』
『いいから、早く報告しろストーカー;』
『はいはい・・・今、HEは南東から南に移動中。引き続きストーキングを続行するぜ(`・ω・´)b』
『オレの歌を聞けぇぇえええっ!!!!!!』
『歌ってないで回復しろバカーーーッ!!?』
『あれ?そっちは確かB班が・・・。』
『うはwwww俺達が戦ってるとこだwwwwwwwおkwwwwww』
『げ!?こっち来るのか!!』
『上等っ!!この俺が、HEを返り討ちにグハッ!!?』
『台詞が終わる前にやられるとは・・・さすが兄者(´<_`;)』
『くそっ、もう来やがった!!』
『リザよろ〜』
『利座夜路wwwww』
『見ろっ!人がゴミのようだ!!』

252ヤマチ:2006/11/11(土) 00:13:26 ID:aar7Y8oo

リン「―――始まったようだな。」
アカリ「相変わらず、ウチって騒がしいリングだなぁ;」
ヒカル「みんな楽しそうですね^^」

『黄昏』は西軍に所属しており、主力であるA班とB班を、北側と南側に進攻させていた。
その内、南軍と交戦中のB班がHEと遭遇。
今回、東に所属していたHEは、南軍と西軍の両方を相手にしなくてはならないわけだが・・・

リン「―――まぁ、負けないだろうな。」

なにも南軍と西軍の全てと戦うわけではない。
現在、あの場での交戦は中規模なものだ。
おそらくHEは適当に暴れた後、主力が到着する前に退散するはずだ。
―――ちょうど今、私達が待ち伏せている南西の住宅街に・・・。

ヒカル「リンさんの予測通りになりそうですね。また東側に戻るとは考えにくいですし・・・。」
アカリ「さすが、恋する乙女。好きな相手の考えることは全てお見通しというわけねw」
リン「だから誤解だ・・・orz」


『ヒャッハアッ!!!今日こそオレ様の《ソーセージ》が貴様のケツを撃ち抜いてやるぜぇぇえええっ!!!wwww』
『――――あ、斬られた。』
『ソーセージの耐久度が減少したかw』
『NOぉぉぉおおおおっ!!?オレ様の《ソーセージ》がぁぁぁああああっ!!!!?』
『いや、この場合は親密度だろ。』
『ガトリング砲(ペット)に、変な名前つける止めてくださいっ!!セクハラですよっ!?(泣)』
『ソーセージとの親密度・・・・・ふむ、意味深いな。』
『おーい、B班。まじめに戦ってるか〜?^^;』
『HE!!よくもオレ様の大切な《ソーセージ》をぉぉおおおおっ!!!!―――――リザよろ〜。』
『もう死んだのか!?��( ̄□ ̄;)』
『なんか、この人リザするの嫌だなぁ・・・orz』

アカリ「可哀想に・・・大切なオチ○チンを斬られてしまって・・・・。」
ヒカル「ちょ、ちょっと、アカリちゃん・・・・・下品(////)」
リン「変態の巣窟か、ウチのリングは。―――それより、そろそろHEが動くぞ。」

『こちらC班のリン。―――ディー、HEの動きは?』
『こちらD班のディー!!北軍のラーヴァが道を塞いでウゼェ!!毒撒いたろかゴルァ!!!』
『・・・・・・要するに、見失ったのだな?』
『・・・はい、実はその通りでごぜぇやす、リンの姉御(´・ω・`)
 どうか・・・どうか命だけは御容赦をぉぉぉ(;つД`)』
『あ〜ぁ、リン様を怒らせてしまったか・・・。』
『・・・・・・死んだな(ぼそっ)』
『さらばだ、ディー。お前のことは忘れないよ・・・・・明日までは。』
『短っ!?��( ̄□ ̄;)』
『誤解を招くようなことを言うな莫迦者;―――それで、HEは東側へは行っていないな?』
『あぁ、それは間違いないぜ。俺のストーカー魂にかけて誓う(`・ω・´)b』
『嫌な魂だな、ヲイ;』
『そういえばリン達が、待ち伏せしていたのって・・・』
『はい、南西です。これよりHEを迎撃します。』
『おぉ〜、さすがリンさんw』
『御武運をb』
『グッドラックb』
『頼む!!オレ様の《ソーセージ》の仇を討ってくれっ!!!!』
『ソーセージ、ソーセージって連呼しないでくださいっ!!!
 もうイヤ〜〜〜っ!!アタシおうち帰る〜〜〜〜!!?(泣)』
『リンの姉御!最後に一つ・・・現在HEは、01のブレイドマスターだぜ!(`・ω・´)b』
『そうか・・・情報ありがとう、ディー。感謝する。』
『(`・ω・´)b』

リン「―――というわけだ。覚悟はいいな?二人とも。」
ヒカル「はい、勿論です。悔いの無いよう頑張りましょうね^^」
アカリ「もう待ちくたびれたわよぉ。レディを待たすなんてHEもなってないなぁw」
リン「アイツに紳士を期待するほうが間違っているだろう(苦笑)」

――――HEが来る。
それだけで胸がこんなにも高鳴ってしまう。
抑えようとしても、口元がにやけてしまう。
アイツと戦えると思うと、精神が昂ぶってしょうがない。
確かにこれは誰かを恋焦がれる感情に似ているかもしれない。
だが―――

リン「いや・・・流石に在りえないだろ(溜息)」
ヒカル「・・・え?何か言いましたか?」

253ヤマチ:2006/11/11(土) 00:14:45 ID:aar7Y8oo

――――ィィィィイイイインッ!!!!

遠くからブースターの駆動音が聞こえる。
間違いない、HEだ。
ヤツが高速でこちらに向かって来ている。

狭い路地に反響する音から、私はHEの接近を確信した。

ヒカル「どうやら、この通りで間違いなさそうですね。」
リン「あぁ。・・・アカリ、そっちの準備はいいな?」
アカリ「いつでもOKよ。」
ヒカル「うまく成功するといいですね。」
リン「・・・させてみせるさ。」

―――HE。今日こそ、貴様を倒してみせる・・・・。



HE「またお前か・・・・・・リン。」

目の前に降り立つのは、黒の破壊神。
金と紅で装飾された黒狼の武具に、闇ブースター。
そして黒髪の奥で、禍々しく輝く紅玉の瞳。
その姿は、いかにも『最強』の二文字を背負うに相応しい風格を醸し出していた。

・・・要するに、ラスボスっぽい;
何故だか、コイツとは例え同じ軍に所属しようと、共闘するべき仲間としては見難く、
むしろ露骨なまでに倒すべき『悪』のような印象を受ける。
これもまたカリスマの一種だろうなと関心半分、呆れ半分の感想を抱いた。

リン「こんなところで会うとは奇遇だな、HE。」
HE「待ち伏せしていた場合、奇遇とは言わないだろうが・・・(呆れ)」
リン「フフ、そこは微妙な乙女心を察してくれ。」
HE「なんだ?告白のために待っていたとでも言うのか?w」
リン「まさか・・・今日こそ貴様を倒すためだっ!!!」

言葉と同時、私は不意打ちでHEに槍を突き出す。
―――が、私の槍が穿ったのは、住宅の壁面のみ。
どこだ、と探すより先に、上から声が降ってきた。

HE「愛の告白なら、また今度にしてくれw
   俺もなかなか人気者でな。悪いが、お前の相手をしている暇は無いんだ。―――じゃあなw」

私を無視して、通りの先へと急ぐHE。
闇ブースターを点火させ、決して広いとはいえない住宅の合間を、烈風の如く飛び去っていった。
・・・だが、その先には―――

HE「なんじゃこりゃあーーーっ!?」
リン「・・・意外と古い趣味だな;(※ネタの分からない人は聞き流してくれ。)」

そこには縦横無尽に伸びた岩の柱が、道を完全に閉ざしていた。
地面はいうに及ばず、住宅の壁面からも岩の柱は伸び、
幾重にも重ねられた岩のバリケードは、容易に突破できるものではない。

アカリ「虹橋を封鎖せよ、ってね♪」

バリケードの向こうから、アカリが何か言っているが、無視しておく。
私はバリケードの前で唖然としているHEに、悠々と歩きながら追いついた。

リン「レディを無視するとは感心しないな、HE。」
HE「ストーカーの間違いじゃないか?w
   ―――破っ!!!」

HEの振りぬいた大剣が、岩の柱を容易く粉砕する。
―――が、幾重にも重ねられた石柱は、一本や二本砕いたところで、突破できるものではなかった。
加えて・・・

アカリ「ストーン・ウォールッ!!」

砕けた箇所から、新たな石柱が起立する。
バリケードの向こう側にいるアカリが、この壁を維持しているのだ。
これでは、いくらHEでも容易には―――

アカリ「今ここに、ベルリンの壁は復活した!!
    人は再び歴史の悲劇を繰り返そうというのかっ!!!―――次巻へ続く☆(ゝω・)vキャピ 」
HE「・・・・・・・・・・・。」
リン「・・・・・・・・・・・。」
HE「えーと、なんだっけ?」
リン「あ〜、つまり、砕いても再構築するので、破壊による突破は不可能だぞ。・・・と言いたかった;」
HE「さよか・・・(´゚Д゚`) 」

254ヤマチ:2006/11/11(土) 00:16:01 ID:aar7Y8oo
気を取り直して、私は槍を構える。
『HEの退路を封じる』。
これが今回HEを倒すために考えた、私達の作戦だった。
実のところ、HEとて無敵というわけではない。
彼の強さは、要するに『立ち回り』の上手さにある。
4PCとはいえ、個人が軍の主力に総力戦を仕掛けられて勝てるはずが無い。
そのためHEは、主力が到着する前に、移動しなくてはならないのだ。
ブースターなどによる突出した機動力には、足並みを揃えなくてはならない集団では追いつくことさえ叶わず、
逆に単体であれば、追いついたところで、たちまちHEの餌食にされるだけだ。
よって、私達は少人数で待ち伏せることによって、HEと交戦し、
尚且つ、主力が到達するまで、足止めをするという作戦を立てた。

リン「―――チェックメイトだな。」
HE「まぁ作戦としては悪くない。・・・だが、詰めが甘いな。

彼は不敵に笑うと、大地を蹴って、闇ブースターを点火した。

HE「―――こんなもん、飛び越えればいいじゃんかっ!!!」
ヒカル「させませんっ!!」
HE「何っ!?」

咄嗟に身を捻って、建物上空に出る前に急制動をかけるHE。
その鼻先を掠めるように、強すぎる聖なる光が空を焼いた。

《ホーリー・グローブ》

閃光。
衝撃。
爆音。

―――それは人を癒す力なれど、強すぎる光は全てを破滅させる。
極光の担い手は、ここから先の空は、私の支配下だとでも言うように、
民家の屋上から、地上を睥睨していた。

ヒカル「申し訳ありませんが、ここから先へは行かせません。」

強く―――そう宣言した。
その姿は・・・強く、美しい。
ある種の神々しささえ、あったかもしれない。
だが・・・・・・

HE「邪魔だ。」

だが、目の前にいるのは、神を崇める信仰深い民ではない。
―――神に背き、神に仇成す、最強の悪魔(デーモン)。
何故それが、神を恐れるというのか・・・。

ヒカル「!?」
HE「お前如きに、オレを止められるとでも思っているのか?」

次弾の詠唱を許さぬ、圧倒的な加速力で、ヒカルの眼前に躍り出るHE。
その両手に担われた大剣が、今まさに振り抜かれようという瞬間。

――――ギィィィイインッ!!!!

間一髪のところで追いついた私の盾が、彼の大剣を阻む。

リン「貴様の相手は、この私だ。」
HE「チッ・・・・しつこい女は嫌われるぜ。」
リン「嫌われたから、どうだと言うのだ?w」
HE「うわ最悪www」

盾で剣を封じたまま、私の右手に構えられた槍が、閃光ごとく撃ち出される。
《ライトニング・スピア》
それをHEは盾を突き放すようにして後退し、射程外へと逃れる。
しかし、そこは元の路地裏。
HEはこれによって、地上をアカリに、
上空をヒカルと私に封じられたことになる。

リン「じきに本隊が貴様を追ってやってくる・・・。それまでの間、貴様の足止めをさせてもらうぞ、HE!!!」
HE「クックックッ・・・おもしれぇじゃねーか。いいぜぇ、相手になってやるよ――――リンッ!!!」

《演習終了まで、あと10分》

255コーヒープリン:2006/11/11(土) 12:43:59 ID:UR2xL5fc
Σ(゜д゜;≡;゜д゜)な、なんじゃこりゃぁぁーーーー!!!!!
リンが主人公なんてそんなバカな・・・(ツンデレ)アカリファンとしては許せんな。

256黒犬:2006/11/11(土) 16:58:19 ID:cTgnFko2
ここでHEタンクに秘策の魂ぬ・・・ごほっげほっ
つまり秘密兵器にネク・・・げほっごほっ
風邪ひいたがな(>_<;)

Σ(=_=;) HE君どうしたぁ!?
でもこっちのほうが好みですw

257コーヒープリン:2006/11/14(火) 16:48:12 ID:EPvbA4L2
とりあえず、HE君はRO房だな。

258名無しさん:2006/11/15(水) 11:58:57 ID:k5l885rY
HEを変貌させたリンとその秘密に知らないヒカリとアカリ
そして変貌したHE・・・・
つづきを・・・・

259ヤマチ:2006/11/18(土) 22:15:37 ID:aar7Y8oo
http://pc.gban.jp/?p=7276.jpg

ただいま〜w・・・そしてゴメン!!><;
出国直前にトラブルあって、半端なとこまでしかアップできなかったorz
しかも《あとがき》すら書く暇なかった;;
くそ〜、挿絵も描きたいのに、時間がねぇ〜〜〜(泣

>>247
遅くなりましたが、続きお願いします><
いや、本当に遅くなって、ごめんなさいorz
・・・てか、何故に俺に確認をとる;

>>コーヒープリンさん
なめんなっ!!巫女萌のこの俺様がアカリを蔑ろにするわけなかろうがっ!!!
しかしツンデレ属性はリンに譲渡。
―――許せ。巫女巫女お姉さんが食べたくなったんだっ!!(`・ω・´)

>>黒犬さん
言っておくが、俺は演習詳しくないからな。
というか、バトルシーンになったら分かるけど、
ゲームの仕様なんか超越しまくりだぜ?w
例)
HE「並列処理/複合魔法―――穿て、黒き雷《ダークサンダーストーム》!!!」

>>258
すまん。今回HEを変貌させたのはリンじゃないんだ;
半端なとこで投稿した俺が悪いんだけど、ちょっと分かりにくかったな;
急いで続き書くので堪忍な><;

260黒犬:2006/11/18(土) 23:30:03 ID:cTgnFko2
>>ヤマチ様
仕様無視だってぇぇぇぇ!?
大いに期待(・ω・)b

4PCだと4垢ですよねぇ
4垢だと全職作れる・・・?
カコイイネ(・ロ・)ベンリダヨ

続きに期待しつつ寝ようかなぁ・・・

261エビマヨ先生:2006/11/19(日) 13:22:01 ID:dPq1jQHo
ゆっくりと待つとするクマ
            ∩___∩
            | ノ      ヽ        (   )
           /  ●   ● |     (  )
        __|    ( _●_)  ミ__   ( )
        (_. 彡、   |∪|  、`__ )─┛
      /  / ヽ   ヽノ  /_/:::::/    
      |::::::::::| / ( ̄ ̄ ̄ヽ  |:::::::| ̄
      |::::::::::| |   ̄ ̄ヽ .ノ |:::::::| /
    / ̄ ̄旦 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/|/
  /__________/ | |
  | |-------------------| |

262:2006/11/21(火) 18:35:44 ID:u27r7Bt2
常連さんの流れを崩して申し訳ないが、ここで初レスをさせて貰いたい。
初レスといいつつ実は二、三週間前からクローキングで覗かせて貰っているんだがそれはさて置こう。
さて、一つ先に謝らせて貰いたいのだが、スレタイだけで内藤スレと同じ類だと思っててスマンかった。
最初はマジでそう思ってた。何気なく覗いたのはその確認の為だったんだ。

けどいざ覗いてみて唖然とした…
いや、それだけじゃなくこれまでの偏見を陳謝したい気分になった。

真面目な、っつーと変かもしれんが…こういう話のほうが俺は好きなんだ。
特定の誰が…って訳じゃなく、ここで活躍している作家さん全員に、これからも頑張って欲しい。
俺は絵描きサイドの人間(但し下手の横好き)なんで文章はまるで書けないけれど…応援してるよ。
ですます調は苦手だし頭も回らない奴だからこの口調だが、尊敬してる。
今までも、そしてこれからもECO入る前の楽しみにするつもりだ。

俺はまたクロキンで潜ませて貰うが、時々は割り込みレスさせて貰うかもしれない。
普段は「名無しさん」のままだが流石に今回ばかりは無礼な気がするので簓と名乗らせて貰うことにする。
当分は表に出ないだろうが…こんなスレファンがいることを覚えていて貰えれば幸いだ。
流れぶった切った挙句至極マジメなレスで申し訳ない。では失礼。

263ヤマチ:2006/11/23(木) 20:26:09 ID:aar7Y8oo
作者にとって、読んでくれる人や、続きを期待してくれる人がいるということほど、励みになる事は無い。
なんかやる気が湧いてきたぜ!ありがとう、難しい漢字の人!!w(←読めなかった)

しかし、バトルパートだけでも結構大変だ;
ただいま戦闘描写で四苦八苦中(>_<)

264名無しさん:2006/11/23(木) 22:48:27 ID:yHzzJ8GQ
ささら、だったと思います。
ちなみに私も楽しみにしながら覗いてます。
私は文才がないので読むことしかできませんが、みなさん、がんばって
くださいね。

265ヤマチ:2006/11/26(日) 20:55:41 ID:aar7Y8oo

《ライトニング・スピア》
《居合い・壱の太刀》

――――ギィィィイインッ!!!!

一瞬の交差。
すぐさま、身体を反転させて、住宅壁面との激突の衝撃を、両足のバネで吸収する。
両足が吸収した衝撃を、反動として爆発させると同時に、
翼が大気を後ろへと叩き、私の身体は砲弾の如く前へと飛び出す。
さっきより速く―――より速く。尚速く。
《ディバイン・スピア》
《居合い・弐の太刀》

――――ギィィィイインッ!!!!

そして、再び交差。
HEも同様に、この狭い壁面と壁面の間を飛び交い、幾度も剣と槍を交えた。
彼は反転と同時、振り抜いた長大な日本刀を鞘に収め、居合いの構えを取る。
壁を蹴り、ブースターを点火し、そして―――抜刀。
《居合い・三の太刀》
《ストライク・スピア》

――――ギィィィイインッ!!!!

―――HEは止まらない。
―――私も止まらない。
際限なく加速していく二人のダンス。
一歩間違えれば、死にかねない速度でありながら、私達は加速を止めない。
それは意地の張り合いだったかも知れないし、或いは――――


ドゴォォォオオオン――――ッ!!!!

受け流された私の槍が、勢い余って民家の壁面を穿つ。

リン「―――しまった!?」
HE「莫迦が・・・これでトドメだ!!!」

《居合い・隼の太刀》

HEはこれを好機とばかりに、必殺の太刀筋をもって決着をつけにくる。
槍を引き抜いてから構えなおしていては、間に合わないと判断した私は、
槍を手放し、盾のみを構えて、そのままHEに向かって突っ込んだ。

リン「私を・・・・なめるなあああっ!!!!」
HE「―――――ッ!?」

《ホールド・シールド》

―――ズドンッッッッッッ!!!

HEの神速の刃を退け、盾ごと彼を民家の壁面に叩きつける。
壁面が陥没し、私自身にも凄い衝撃が返ってきた。

リン「どうだHE!今度こそチェックメイトだ!!」

シールドと壁面に挟まれては、流石のHEも身動きが取れまい。
私も攻撃する術をもたないが、このまま本隊が合流するのを待てば、私達の勝利だ。
だが―――

HE「クックックッ・・・お前、大切なことを忘れてないか?w」
リン「なに・・・?」


HE「「お前がチェックをかけたのは、『どの』キングだ?w」」

―――その声は、2つ重なって聞こえた・・・。

266ヤマチ:2006/11/26(日) 20:57:12 ID:aar7Y8oo

タンッ
タンッ
タンッ

身の危険を感じ、咄嗟にHEから離れる私。
これでHEを開放してしまったことになるが、
それが功を奏し、直後に私のいた位置を穿つ弾丸から、身を交わすことができた。
弾の飛んできたほうを見やると、そこにはいつの間にか、『もう一人のHE』が銃を構えて、そこにいた。

HE「忘れたか?お前が挑んだのは『HE』という4体のPCだということを。」

リン「04・・・・いや、03のコマンドか。まさかソイツだけ分離していたのか;」
HE「クックックッ・・・何故、分離していたのが03だけだと思うんだ?w」
リン「――――なっ!?まさかっ!!!」

――――ドオオオォォォンッ!!!

HEの不吉な笑みから、ヤツの真意を悟った時には遅かった。
突然、民家の屋上で起こった爆発音―――おそらく魔法と魔法の衝突音。
それはヒカルが『何者か』と交戦中であることの証明だった。

リン「拙いっ!?このままではヒカルが・・・!!」
HE「別に止めはしないが・・・いいのか?オレを放って置いても?w」
リン「くっ・・・・・;」

――――迂闊だった。
もっと早く気づいていれば・・・・否、何故気づくことができなかったのか。
自分の愚鈍さに吐き気がする。
そもそも、3体ものPCを憑依させたHEに、私が『互角』に戦える筈が無いのだ。
だからこその『足止め』という作戦だったのに、
私は仇敵との戦いに夢中で、そんな簡単なことにさえ気づかなかったのだ。
その結果、仲間を危険に晒し、尚且つ助けにさえ行けないという――――本当に・・・なんて失態だ。

HE「・・・さて、生憎とHE−01【ブレイドマスター】とHE−03【コマンド】の2体しかいないが・・・

――――見せてやろう。これが俺の戦い方だっ!!!」

憑依を終え、再び1体へと戻ったHE。
その姿に変化は無いが、両手に担われているのは『剣』と『銃』。
右手に蒼き剣。
左手にオートマチック。
・・・・・・遠近自在のオールレンジというわけか。

リン「私は『黄昏』の騎士リン!!その誇りにかけて、貴様を倒すっ!!!」
HE「―――ハッw騎士気取りかよ!!せいぜい瞬殺されないよう、気をつけなっ!!w」

私は失った槍の代わりに、腰からレイピアを抜く。
・・・正直、勝ち目は無いと思う。
勝つどころか、皆が到着するまで足止めできるかも怪しいものだ。
相変わらず、上からは戦闘音が聞こえし、ヒカルの安否も気がかりだ。
だが、それでも――――

―――それでも絶対に、諦めたりするものかっ!!!


【演習終了まで、あと7分】

267ヤマチ:2006/11/26(日) 20:59:18 ID:aar7Y8oo

【ヒカルside】

≪ダーク・フレア≫
――――ドオオオォォォンッ!!!

強力な闇魔法が炸裂する。
辛うじてホーリーシールドで防いだが、無傷とは言いがたい状態だ。
本来なら、すぐにでも回復したいが、それも叶わない。

「WOOOOOOU!!!!」

召喚されたサモンアーマーが私を休ませまいと、すかさず斬りかかって来る。

――――ズガッシャアアアッ!!!

振り下ろされた大剣を紙一重で回避。
そして反撃の零距離射撃。

ヒカル「砕け散れっ!!」
≪ホーリー・グローブ≫

――――ドオオオォォォンッ!!!

爆散する死霊の鎧。
ヒカル「・・・・はぁ・・・・はぁ・・・・早く、回復を・・・・・。」
HE「どうしたどうしたぁ!!w休んでいいなんて言ってないぜっ!!!w」
≪カオス・ウィンド≫

ズガガガガガガガガガガガッ!!!!?

機関銃の如く撃ち出される闇の弾丸。
私はそんな中を逃げ惑うばかりで、回復はおろか、反撃さえもできない。
何度もその身に闇の弾丸が被弾し、私はその度に地をのたうつ。
それでも、止まれば的になるだけなので、起きては転び、起きては転びと、必死に逃げ惑った。

HE「アッハッハッハッ!!よく動くじゃないかwそら、踊れ踊れぇwwwアーハッハッハァッ!!w」
ヒカル「くっ!?・・・・あう!!・・・・・ひぁっ!?」

――――HEの嘲笑が聞こえてくる。
なんて無様だろう・・・。
いいように弄ばれている自分の姿に涙が出てくる。

おかしいな・・・・『こっちの私』はもっと強くて優しい、そんな大人の女性の筈なのに・・・・
変だよぉ・・・・なんで私、弱いままなのかなぁ・・・・なんで・・・・・

――――これじゃあ、『リアル』の私と変わらないよぉ・・・・。


HE「さて、そろそろ終わりにするか・・・・。」

268ヤマチ:2006/11/26(日) 21:07:56 ID:aar7Y8oo
■NGワードテスト
股間
処女
エロ

269ヤマチ:2006/11/26(日) 21:10:11 ID:aar7Y8oo
あれ〜?どれが原因なんだろ???

■NGワードテスト2
手。
手。
手。手。手。手。手。手。手。手。手。手。手。手。手。手。手。手。手。手。
手。手。手。手。手。手。手。手。手。手。手。手。手。手。手。手。手。手。
 手。手。手。手。手。手。手。手。手。手。手。手。手。手。手。手。手。手・・・・・・・

270ヤマチ:2006/11/26(日) 21:15:17 ID:aar7Y8oo
HE「さて、そろそろ終わりにするか・・・・。」

≪ヒンダー・ハンド≫

ヒカル「――――ひぃっ!!?」

突然、足元から顕れた無数の手が、私の足に絡み付こうとする。
空に逃れようと、翼を羽ばたかせた時には、既に遅かった。
あと少しというところで、一本の腕に足首を掴まれ、私は地面に倒れこんだ。
そこには―――

手。
手。
手。手。手。手。手。手。手。手。手。手。手。手。手。手。手。手。手。手。
手。手。手。手。手。手。手。手。手。手。手。手。手。手。手。手。手。手。
 手。手。手。手。手。手。手。手。手。手。手。手。手。手。手。手。手。手・・・・・・・

ヒカル「きゃあぁぁぁぁあああっ!!?!?!?」

無数の手が、私の足に留まらず、全身に絡みつく。
足も・・・。
腕も・・・。
首も・・・。

ヒカル「いやっ!離してっ!!――――ひっ!?」

ありとあらゆる部位に、手が這い回る。
腰も・・・。
胸も・・・。
胴も、太腿も、脹脛も、股間も、髪も、顔も・・・・

ヒカル「やぁ・・・・ちょっ、とぉ・・・・ぁう・・・・そん、なとこ・・・・ぉ・・・・」
HE「あ〜・・・・・自分でやっといてなんだが――――エロいな;」
ヒカル「そう思うのなら、止めてくださいっ!!?。゜(>д<)゜。」
HE「安心しろ。今トドメをさしてやる。――――吸血で。」
ヒカル「ますますエロいじゃないですかーーーっ!?!?(////)」
HE「クックックッ、処女の生き血ぃ〜・・・・なんてなw」
ヒカル「いやあああ〜〜〜〜っ!!!?」

かぷっ

ヒカル「―――――ぁん・・・・。」

・・・・じゅる・・・・・・じゅる・・・・・・くちゃ・・・・ぴちゃ・・・・・・・くちゅ・・・・・・・

ヒカル「ぁあ・・・・・だめぇ・・・・それ以上・・・・吸われたら、私・・・・逝っちゃ・・・・う・・・・・。」
HE「ハッハッハッ、もう逝ってしまうのか。可愛い顔して、スケベな奴だなw」
ヒカル「比喩無しで『死ぬ』って意味ですよっ!!―――わあああっ!?ホントにHPが尽きるぅ!?おねえちゃ〜〜〜んっ!!!!」


アカリ「呼んだ?w」

≪ハイパー・チャージ≫


HE「なっっっ!!!?」
ヒカル「―――――え・・・・・・?」

――――ドオオオォォォンッ!!!

突然、私に覆いかぶさっていたHEが吹っ飛ぶ。
代わりに私の視界に映るのは、蒼い空と、私とHEの間に降り立つ、姉さんの姿だった。

アカリ「いや〜、私はお邪魔なようなので、こっそりと影から妹の成長を見届けていたんだけど、
・・・・やっぱり出てこないほうが良かった?w」

そう言って、姉さんはイタズラっぽく笑いながら、『クローキング』のスキル石を掲げて見せた。

ヒカル「―――って、いつから居たんですかっ!?」
アカリ「全身愛撫の辺りからw」
ヒカル「なら、もっと早く助けてくださいよっ!!?。゜(>д<)゜。」
アカリ「あははは、怒らない、怒らないw・・・・ほらほら、HEが来るよ。」
ヒカル「うぅ〜、この件については、後できちんと追求させてもらいますからね!!」

271エビマヨ先生:2006/11/26(日) 23:11:14 ID:Ua8he0Go
途中参加すまない
NGワードに「あああああぁあああああ」見たいに
同じ言葉を繰り返すのもあるらしいよ

272ヤマチ:2006/12/04(月) 18:25:24 ID:aar7Y8oo
≪ナッシングネス≫

吹き荒れる闇の暴風が、HEの埋まっていた瓦礫を吹き飛ばす。
闇の風を纏って現れたのは、HE−08【ネクロマンサー】。
だが、最強といわれるHEとはいえ、1体のPCでは、私達二人を相手に勝てるはずも無い。

HE「やれやれ、まさか巫女に殴り飛ばされるとは思っていなかったよ;」
アカリ「フフフ、新鮮だったでしょ?w」
HE「だが、いいのか?お前が離れれば、あの岩壁は容易く突破できるぞ?」
アカリ「どの道、二人が敗れて、空を突破されたら同じことでしょ(苦笑)」
HE「なるほど、違いないw」
ヒカル「なに余裕ぶってるんですか!これで2対1・・・少なくとも、ここで1PCは潰させていただきます!!」

一瞬の沈黙。

HE「・・・・・・・クックックッ・・・・・。」
ヒカル「な、何が可笑しいんですか!!貴方に勝ち目は――――」
アカリ「・・・・ヒカル。たぶんHEは・・・・・」
HE「―――ご明察。さすが、姉の方は賢いみたいだなw」
ヒカル「・・・・・・・どういう意味です?」
HE「つまり・・・・・こういうことだっ!!!」

≪ダンシング・ソード≫

突如、上空に展開される剣の群れ。
その切っ先が、全て私達に向けられている。

ヒカル「これって――――ウィザードの!?」
アカリ「ヒカル、さがって!!≪ストーン・ウォール≫!!」
HE「――――穿て、夢幻の剣。」

――――ドドドドドドドドドドドドッ!!!!

次々に舞い降りる剣が、岩壁を砕かんと突き立ってゆく。
姉さんは、それに打ち砕かれまいと防壁を補強し続ける。

ヒカル「そ、そんな・・・・・まさか・・・・・・。」
アカリ「あちゃ〜・・・やっぱり、憑依させていたかぁ;」
HE「つまり2対2・・・・・条件で言えば対等だな。

―――だが、対等な条件で、俺に勝てるとでも思っているのか?」

≪スキルスクロール発動/サンダーストーム≫
≪並列詠唱/ナッシングネス≫


HE「穿て、黒き雷・・・――――《ダーク・サンダーストーム》」


黒き閃光。
耳を劈く轟音。
のたうつ電流。
――――そして衝撃。

アカリ「凄い威力・・・これは、ちょっと拙いかも;」
ヒカル「・・・・・うして・・・・・・」
アカリ「・・・ヒカル?」

ヒカル「どうしてっ!?どうして私の時は1PCとしてしか戦わなかったんですかっ!!?」

―――悔しいと思う。
姉さんや、リンさんには本気で戦うというのに、私には全力で戦ってくれない。
それって、つまり・・・・・


HE「そりゃお前・・・・お前に力が無いからだろ。」

ヒカル「―――――――っ!!!?」


≪ウォール・スイープ≫

――――HEの呪文一つで、私達を守っていた防壁は、跡形も無く消滅した。

・・・・・・・・・・
・・・・・・・
・・・

【演習終了まで、あと4分】

273ヤマチ:2006/12/04(月) 18:27:05 ID:aar7Y8oo
【リンside】


どさ・・・・。

――――遂に私は力尽きた。
剣と銃のオールレンジ攻撃・・・・・私一人の力では、対抗しきれるものではなかった。

HE「3分か・・・・まぁ、よく耐え切った方じゃないか?時間稼ぎとしては充分だろw」
リン「―――黙れ。」

何が『時間稼ぎとしては充分だろ』・・・だ。
結局、本隊が来るまで、もたなかったじゃないか。
――――いや、問題なのは、そこではない。

リン「なぜだっ!?もう6分は経っているぞ!!なのに何故、本隊は到着しないっ!!?」
HE「なんだ?リングチャット切ってたのか?あいつ等なら今、混戦状態のはずだぜ?」
リン「・・・・なに?」
HE「お前に足止めされると分かっていたからな、俺も追っ手の足止めをすることにしたんだ。
考えてもみろ。01がお前と戦っている間、03は何をしていたと思う?」
リン「――――っ!?」
HE「ここまで来る道のりに、しこたまトラップを仕掛けといた。それこそ足の踏み場も無いほどなw」
リン「だが、トラップの数だって限界がある。幾らなんでも時間がかかりすぎているだろう;」
HE「所詮、奴らは俺を倒すために一時休戦しているだけの、北軍と西軍の敵軍同士だ。
しかもその同盟は、暗黙の了解程度に過ぎない。トラップゾーンの突破には時間がかかるだろう。
そんな中、奴らがいつまでも仲良く行動できると思うか?」

HEの言葉に、私は閉じていたリングチャットを開く。
そこにはHEの予見した通りの惨状が繰り広げられていた。

『だあああ!!なんなんだ、このトラップの山はっ!?』
『狭い路地に、大量の人・・・・こりゃ全部ひっかかるしかないな;』
『ぐはっ!!―――って、今のトラップじゃないぞ!?北のヤツだ!!』
『なにっ・・・裏切ったのか!?』
『そっちがその気なら、やってやるぜっ!!!』
『バカ!反撃するな。収拾がつかなくなるぞ』
『じゃあ、黙ってやられろって言うのかよ!?』
『そうじゃないが・・・・』
『すまん、やられた。リザ頼む;』
『こいつらぁ・・・・黙っていれば付け上がりやがってっ!!!――――燃え盛れッ!!!』
『ラーヴァ!?そんな広範囲魔法使ったら、もう全員巻き込んじまうぞ!!』
『どのみち、ここまできたら同じだろうがっ!!!』
『あぁ〜、もうっ!!なるようになれだぁ〜!!?TT』
『あの・・・トールさん、このままだと足止めしているリンさん達が・・・・;;』
『・・・・やれやれ、これはHEにしてやられたかな(苦笑』

274ヤマチ:2006/12/04(月) 18:29:03 ID:aar7Y8oo

HE「例え一人でも、他軍への攻撃を始めたら、もうその同盟は崩壊する・・・。
トラップなどなくとも、結果は変わらなかったかもな。」
リン「くっ・・・・・・・。」
HE「―――人の絆なんて脆いもんだ。こんなにも容易く壊れてしまう。」
・・・必要なのは仲間ではなく、PCのもつ戦力そのものなんだよ。」
リン「・・・・HE?」
HE「それなら、初めから仲間なんて要らない。力が必要なら複垢なりすればいい。」
リン「――――HE・・・・それは違う。」
HE「違わないさ。目の前の現状を見てみろよ。お互いに足を引っ張り合い、醜く争っている奴らをさ。
それなら初めから協力なんてしようとしなければ、幾らかマシだったろうに・・・・無様だなw」
リン「そうじゃない、HE!!それは―――――

――――ドオオオォォォンッ!!!

屋上から一際大きな爆音が響き渡る。
一瞬見えた黒い雷に、私は二人の敗北を予感する。

HE「さて・・・これで上も片付いた。」
リン「ヒカルとアカリは?」
HE「二人は負けたよ。2対2だっていうのに、余裕だったぜ?w
・・・まぁなにしろ、妹の方が足引っ張ってたからな。人数もレベルも同じでも、それじゃあ勝てるわけ無いw

―――なぁ、リン?やっぱり仲間なんて必要ないだろ・・・。
仲間がいったって、足を引っ張るか、引っ張られるかしかないんだ。
なら初めから一人で複数のPCを操っていた方がいい。
それなら誰かに疎まれることもないし、誰かに腹を立てることも無い。
・・・・・違うか?」

リン「違う。」
HE「・・・・そうか。」

私は断言する。そんなことはないのだと。
HEは屋上から降りてきた、分離していた2体のHEとの再憑依を済ませると、じゃあな、と一言残して立ち去ろうとする。

リン「―――待て、HE。そっちは追手の方向だぞ?」

だというのに、彼の歩みは止まらない。
間違えたわけでもなく、彼は確固たる意思をもって、追手の方へと向かっていく。

HE「演習終了まで後2分・・・・・お前があてにしていた主力部隊、それにお前の仲間達が、この先にいる。」


「―――――ラスト2分、そいつら全員ぶっ倒してきてやるよ。」

275名無しさん:2007/02/10(土) 23:07:55 ID:z9P/qme6
続きマーダー(・ω・`)?

276コーヒープリン:2007/02/17(土) 09:21:57 ID:trpLokBY
レス増えたから期待したのに…orz

277芽依:2007/02/24(土) 13:39:01 ID:ShtLSSB6
うまくかけるかな?

こちらでは初めましてw
ご存知芽依です(ぁ
前々からここに書き込みたくてうずうずしてました。
斬られたいと思ったり斬られたいと思ったり斬られたいと思ったり。。
まぁ今一番言いたいのは、
ヤマチさんの続き期待してまs!w

今ならヤマチさん返り討ちにもできそうだなぁ…w

278名無しさん:2007/03/20(火) 22:41:58 ID:L20VUrtM
ちょwwwぶれますスレ過疎り杉wwwwww
内藤が攻めてくるぞwwwwwww

そういえばヤマチさん内藤Wikiに出張してたね。
俺は見たぜ。
キーワードはふぁーふぁーのカレー。

279名無しさん:2007/04/03(火) 23:20:07 ID:Z//xqJTA
さりげに過疎ってる(;A;)
見なくなってから、俺が
仕方ない…また人が集まるのを待とう
いつか来るよね?w

280名無しさん:2007/04/15(日) 07:16:35 ID:9.hiLS0c
110レス過ぎたあたりから別のスレになっちゃったからねえ

281小さな勇者と、堕ちた騎士:2007/04/27(金) 15:39:01 ID:aar7Y8oo
■プロローグ

あるところに理想に敗れた騎士がいた。
騎士はある日、自分と同じ理想を掲げる“勇者”と出会う。
それはかつての自分の姿。
輝ける理想を胸に秘め、未だ理想に敗れていない頃の自分…。
騎士は勇者に告げた。
その理想、その願いは決して叶うことは無いと。
しかし、勇者はそれでも自分はこの理想を叶えるのだと答えた。
堕ちた騎士は思った。
その姿のなんと愚かなことか…と。
そして―――
その姿のなんと美しいことか…と。

騎士は勇者の姿に、自身の願いと理想を取り戻す。
騎士は勇者に仕え、共に理想を叶えることを誓う。
それから“二人”は数々の出会いと戦いを経て、
あらゆる試練を乗り越えていった。

だが、哀しいかな―――
勇者がかつての騎士の姿だというのなら、
彼女が理想に敗れ、絶望という闇に囚われるのもまた“必然”なのだ。

皮肉な話だ。
自分を闇から救い出してくれた人が、
今度は同じ闇に囚われているのだから―――

さぁ騎士よ。
今こそ清算の時だ―――。

―――救い出せ。
どこまでも醜悪な“人の心”に…
尊いと信じたはずの“絆の歪さ”に…
そして、自らの“理想”に絶望した『彼女』を、心の闇から救い出してみせろ。

相対するのは、汝の仕えると誓った主にして、“堕ちた勇者”。
…そしてそれは“己の過去”そのものだ。
故に対峙せよ―――自らの闇と決別するために。

282小さな勇者と、堕ちた騎士:2007/04/27(金) 15:40:11 ID:aar7Y8oo

「はああああっ!!!」
【ディバインスピア】/【居合い・壱の太刀】
――――ギィィィイインッ―――――
渾身の一撃は、無常にも“黒の大剣”に阻まれる。
槍を戻す間に、返す太刀【弐の太刀】が俺の首を刎ね飛ばさんと迫る。
それを紙一重で身を捻ってかわす。
廻る勢いをそのままに、振り向きざまに槍を薙ぎ払う。
【ディミソリースピア】/【居合い・参の太刀】
双方の攻撃がぶつかり合い、衝撃が地面を抉り、砕き、吹き飛ばす。
【ダークワールウィンド】/【真空波】
――――ドオオオォォォンッ――――――
闇の刃と、無の刃が相克し合い、大気の爆ぜる音と共に相殺される。
【ストライクスピア】/【ストライクブロウ】
爆風によって濛々と立ち込める土煙にも構わず、俺たちは再び切り結ぶ。

絶え間なく奏でられる金属と金属の衝突音。
幾度も繰り返される剣と槍のダンス。
勇者は剣を振るい、騎士は槍を操る。
斬る/突く
払う/弾く
捌く/薙ぐ
断つ/穿つ
それは止まることを知らず、際限なく速度を上げていく。
繰り出すのは全て必殺の一撃。
どれも相手を致命傷に至らしめる威力を秘めた攻撃。
されど、それらが互いに届くことは無く、
ことごとく防がれ、かわされ、相殺される。
その攻防は一見“互角”。
だが―――
「……随分と頑張るね。もう武器を握っているのも辛いんじゃない?」
「ハハハ、出来の悪い“ご主人様”をもつと苦労が耐えなくてね」

彼女の振るう黒の大剣―――『黒狼』は、常に“紫電”をその刀身に纏っている。
たとえ斬撃を槍で受け止めようとも、その紫電によって武器を握る手を焼かれる…。
幾十、幾百の攻防の末、もはや俺の手は焼き爛れ、見るも無残な状態となっていた。
「もう諦めなよ。キミではもう、ボクには勝てない…」
「それがなぁ…。ここ数ヶ月で、どっかの“勇者様”に感化されてしまったみたいで、
どうやら俺もすっかり“諦めの悪い”性格になってしまったようなんだ」
俺は“いつものように”意地悪くニヤリと笑ってみせる。
「悪いが…この身が朽ち果てるまで、俺は諦めるつもりは無い。
―――絶対にお前を取り戻すまで、諦めたりしないっ!!!」
「五月蝿い――――ッ!!!」
【グラビティ】
強力な重力波が、彼女の周囲に展開される。
俺はそれに弾き飛ばされるようにして、大きく後ろに跳躍した。
≪“SixガーディアンズランスⅡ”―――展開≫
“機械槍”の穂先が4つに解離し、高速回転を始める。
≪マルチロック完了―――射出≫
標的に向かって、撃ち出される4つの矛先。
しかし、それらはことごとく【グラビティ】によって弾き返される。
それはまるで―――彼女の『心の壁』を象徴しているかのようだった。

283小さな勇者と、堕ちた騎士:2007/04/27(金) 15:41:13 ID:aar7Y8oo
「人の気も知らないで…。ボクの気持ちも知らないでぇーーーっ!!!!」
【殺界発動――――居合い・百鬼哭】
≪“ビームシールド弐式改”―――最大出力・広域展開≫
―――――バチィバチィィイイイッ!!!?
展開される防御壁に、“黒の刀身”が紫電を纏いながら幾度も打ち付けられる。
≪シールド負荷―――90%≫
目にも留まらぬ速度で繰り出される“斬撃”が、防御壁を削っていく。
それはまるで…彼女の荒ぶる感情そのものだった。
「みんな嫌いだ!!みんな汚い!!みんな平気な顔して嘘をつく―――!!!」
≪シールド負荷―――100%≫
「見えるんだっ!!みんな笑顔の裏で、いつも人を嘲笑っているのが!!!」
彼女が見たものは何だったのか。
彼女はどれほどの絶望を浴びたというのか。
≪シールド負荷―――120%:臨界点突破≫
「…もう嫌だ…」
彼女は泣いていた。
泣きながら…剣を振るい続けていた。
それはなんて哀しい姿なのだろう。
―――なら、せめて……その哀しみを、俺が受け止めてやらないと――――

≪危険:防御壁展開・強制終r―――終了処理“中断”―――防御壁展開・継続≫
≪シールド負荷―――160%≫
≪危険≫≪危険≫≪危険≫
手荒い扱いに盾が抗議の叫びをあげる。
(ごめん…でも、もう少しだけ付き合ってくれ)
盾を支える左手の感覚は、既に消失。
もはや痛みさえ感じない。

「もう誰も信じられない……」
≪シールド負荷―――180%≫
≪危険≫≪危険≫≪危険≫≪危険≫≪危険≫
痛みは感じない…だけど、重かった。
ただ、ひたすらに重かった…。
盾を支える手が、まるで石にでもなってしまったかのようだ。
その重さはきっと―――彼女の“嘆き”の重みなのだろう…。

「もう誰も―――救えないっ!!!!」
【“黒狼”固有スキル:紫電一閃】/【ダークフレア】
黒の刀身が瞬間的に爆発的なエネルギーを帯び、“紫電の雷槌(いかずち)”となって放出される。
俺はとっさに“漆黒の炎”を呼び出すが、相殺かなわず炎は吹き散らかされ、
紫電が過負荷に軋むビームシールドに突き立った。

≪シールド負荷―――200%≫
≪危険≫≪危険≫≪危険≫≪危険≫≪危険≫≪危険≫≪危険≫
≪オーバーヒート―――防御壁・消失≫
ついにビームシールドは、熱量過多によって吹き飛び、
障壁を貫いた“紫電の雷槌”が、俺の身体を容赦なく貫いた。

284小さな勇者と、堕ちた騎士:2007/04/27(金) 15:42:28 ID:aar7Y8oo
――――混濁する意識の中で、誰かの声を聞いた。
それは俺の“眼帯”の奥から聞こえてくるようだった。
『懐かしいな…』
“声”は「人は汚い」と嘆く彼女を見て、そう呟いた。
あぁ、確かに―――
…昔の俺も、あんなだったんだよな…。
『そうだな』
“声”は苦笑する。
きっと俺も、心で苦笑していただろう。

―――どこまでも醜悪な“人の心”に絶望した。
―――尊いと信じたはずの“絆の歪さ”に絶望した。
そして、自らの“理想”に―――絶望した。
現実は冷酷で、世界は理不尽だった。
この“願い”は叶わぬものなのだと悟った。

『だが、彼女と出会った』
…初めは変なヤツだと思った。
すごい無茶するし、おまけに“勇者”になるんだとか言い出すし…
『…ぶっちゃけ、正真正銘の変人だな』
ぶちゃっけた!?
『―――だが同時に、正真正銘の“勇者”だったな』
………うん、そうだね。
彼女のおかげで、俺は再び理想を取り戻せた。
そんな彼女だから…俺は“騎士”として仕えると誓ったんだ。

『ならば今こそ、その責務を果たせ―――“勇者の騎士”よ』
言われるまでも無い…
―――今度は俺が、彼女を“絶望の淵”から救う番だっ!!



「―――ねぇ、なんでまだ立ち上がるの?」
「……ぐ……ぁ……」
それは、まさに“満身創痍”だった。
既に“四肢”は満足に言うことを聞かず、立ち上がるだけで膝がガクガクと震える始末。
特に“左腕”が酷い状態で、これでは“予備の盾”を握ることなど到底出来そうに無い。
…既に勝敗は決しているも同然。
このまま戦っても、俺に勝機は一片たりとも無いだろう。
―――まぁ…“勝てないと分かったくらいで”諦められるなら、俺も苦労しないわけだが。

「もうボロボロじゃない。…諦めなよ……もう諦めてよぉ…」
「―――――諦めないっ!!!」
“諦めろ”と心が挫けそうになる度に思い出す。
彼女と出会ってからの数ヶ月の“記憶”…。
決して楽しいことばかりじゃなかったけど、
それでも振り返れば、とても大切な…かけがえの無い宝物のような日々。
…そしてそれは、これからも続いていくのだ。
―――絶対にこんなところで終わらせるわけにはいかないっ!!

「…やめてよ。…もうボクは『ご主人様』でも『勇者』でもない…。
ボクのために、ここまでする必要なんて無い。…ボクにそんな価値なんて無い。
本当に一番汚いのは、“みんな”じゃなくて――――――“私”なんだ…」

俺はボロボロの身体に鞭打って、再び槍を構える。
全身に激痛が走るが、そんなものは知ったことではない。
―――目の前で、大切な“ご主人様”が泣いているんだ。
そんなの放っておけるわけないじゃないか―――っ!!!!

285小さな勇者と、堕ちた騎士:2007/04/27(金) 15:43:49 ID:aar7Y8oo

「“ヒト”で在る以上、俺たちの心は綺麗でなんかいられない…。
誰かを妬み、誰かを憎み、誰かを裏切る事もある…」
「―――――さい……」
「だけど、俺たちが笑い合っていた幸せな時間は、確かに存在して…
たとえ、その関係が壊れることになったとしても、それが消えることは無いんだ」
「―――うるさい……」

「なんてことは無い…。
俺たちの理想は、ちょっとしたすれ違いや、些細な諍いで
簡単に壊れ、崩れ去ってしまう“儚い”ものだ。
だけど―――手を伸ばせば、いつだってそこにあったんだ…」

「うるさい!!うるさい!!!うるさいッ!!!!」

「壊れた絆は直せばいい。
それが叶わなくとも、新たに絆を紡ぐことは出来る。
大切なのは、悲しくても、苦しくても…
――――決して絶望し、全てを“諦めない”ことだ」

「黙れよっ!!キミが“それ”を口にするかああああ――――ッ!!!!」
【“黒狼”固有スキル:紫電一閃】

一際強大な紫電の雷槌が、黒の刀身より放たれる。
過剰な負荷により、黒の刀身はその身を、本来ありえない紅で染めていた。
それほどの出力で放たれた紫電は、もはや只の雷槌では在りえない。
それはまるで意思を持つ【龍】のように地面を這いながら、
獲物へと飛び掛らんと、その牙を剥いて迫ってきた。

…偉そうなことを言ってみたはいいが、
既に満身創痍の俺には、槍を構えるのが精一杯で、この攻撃に抗う術など無い。だが―――
(―――それでも諦めるわけにはいかないっ!!)
激痛を伝える脊髄からの電気信号に脳を焼かれながらも、
俺は槍を握る手に力を込める。
―――策も無ければ、その行為の意味さえ無い。
俺が“紫電の龍”の前に、この身を焼き尽くされるのは必至で、
どう足掻いたところで、その結末に変わりは無い。
ならば、せめて無駄に苦しむのは止めて、大人しく身を焼かれるのを待てばいい。
その筈なのに―――
俺の手は、槍を構え…未だに抗うことを諦めていなかった。


その時―――
鈴の音のような澄んだ金属音と―――
猛威を振るっていた紫電さえ眩むような、“強烈な閃光”が瞬いた。

≪顕現せよ――――雷光の剣“カラドボルグ”≫

閃光と共に現れたのは“硬き稲妻”。
その激しくも神々しい輝きは、全ての闇を切り裂く。

―――こんな剣は知らない。
―――こんな剣は持っていなかった。
だけど…
それは何故か、当然のように俺の手に収まっていて、
それを不思議と思わない俺がいる――――。

(ありがとう)
俺は突如現れた光剣に、心の中で礼を述べる。
剣は一層、力強く輝くことで応えてくれた。

【“カラドボルグ”固有スキル:■■■■■■■】

“雷光”と“紫電”が激突する。
光は暴風と化し、大気は鳴動し、大地は割れるように激震する中―――

『……覚えているか?“ヒナタ”。
―――俺とお前が、初めて出会った日のことを――――』

―――俺は彼女との邂逅の日に、思いを馳せていた。

286小さな勇者と、堕ちた騎士:2007/04/27(金) 15:44:49 ID:aar7Y8oo

■小さな勇者と、堕ちた騎士■

【数ヶ月前―――】

―――何故“俺”は此処にいるのか。
どうして戻ってきてしまったのか。
あれほど苦しんで。
あれほど悲しんで。
もう二度と戻るまいと思っていたのに…
なのに何故、俺は再び“この世界”に戻ってきてしまったのか。

習慣で仲間のIN状況を見ようと、無意識にフレンドリストを呼び出す。
しかしフレンドリストには、誰の名前も記されていなかった。
…当然だ。
俺がこの世界から逃げ出した“あの日”、全て消去したのだから…。
本当は、このPCごと消去するつもりだった。
だけど消去するには“このカラダ”には思い出が多すぎて…
結局、踏ん切りがつかずにPCは消去されないままに、
そして、こうして再びログインしているのだから、未練たらしい事この上ない。
新着のメールが入っていることを知らせるサインが出ているが、
今の俺にはメールボックスを開く勇気さえない。
まったく…
“未練”と言いながら、それを果たすつもりも無いというのに、
こうして未だに、この世界から離れられない自分を自嘲する。
これでは、まるで“亡霊”ではないか。
「――さて、これからどうしようかな」
わざわざ再インストールして戻ってきたはいいが、
特に目的があったわけでもない。
だから俺は、あてもなく歩き出す。

それは本当に…さまよえる“亡霊”のようであった。



【Interlude】
ただ守りたかった。
失いたくなかった。
そのリングはオレにとって、かけがえの無い、自分の居場所だったから。
だから…
嘘の“仮面”に、更なる嘘を重ねて…
弱い自分を覆い隠し、ひたすらに強い自分を演じてきた。
誰かを救い、皆を守れるような、そんな存在に…。
…全てが上手くいったわけじゃない。
何度も失敗し、挫折し、絶望を重ねてきた。
だけど、諦めるわけにはいかなかった。
今まで皆で楽しくやってきた―――その場所を失いたくなかった。
自身を偽り、“仮面”を被ることになっても、
皆と築いてきたこの場所を、守りたいと思った。
…守り抜くと誓った。

偽善だ…。
守りたかったのは皆ではなく、孤独を恐れる自分の心。
それでも…
偽善と知り。
傲慢と知り。
それこそが自分の弱さなのだと知りながらも、
俺は“仮面”に手を伸ばす。

…強く。
もっと強く。
皆を守れるように。
自分の居場所を失わないように。
どんな脅威も…
どんな絶望も…
全ての闇を退けて、希望の光で照らせるように。
皆が笑い合える、幸せな場所を守れるように。
強い自分になろう。
負けない自分になろう。
挫けない自分になろう。
それが“嘘”の自分であろうと…
それが“偽り”の強さであろうと…
守りたいという願いに、嘘偽りは無く。
強さを欲した心は、不屈の信念に。

故に…俺は“仮面”を被り続ける。
傲慢と罵られ、己の無力を突き付けられ、幾度も心を砕かれようとも。
仮面の下の傷が…、嘘で覆った傷が…、心を蝕んでいこうとも。

…その果てに、自己の“破綻”が見えていようとも…。
【Interlude out】

287小さな勇者と、堕ちた騎士:2007/04/27(金) 15:45:56 ID:aar7Y8oo

アクロニアの林で、ベアに襲われていたノービスを助けた。
別にヒーローを気取りたかったわけじゃない。
ただ目の前にいて、邪魔だったから倒しただけのこと。
御礼を期待していたわけでもないし、言われても無視して立ち去る気だった。
だが、少女から投げかけられたのは予想外の言葉だった。
「助けてくれなくたって勝てたもん!!勝手に他人の獲物を横取りするなよ!!!」
…思わずカチンときた。
未だにスモック姿のノービスが、ベアなんかに勝てるわけがない。
現に今だってHPぎりぎりで、辛うじて生きている状態だ。
あと一秒でも助けるのが遅れていたら、彼女の命は無かっただろう。
「まだ回復アイテムあったもん。やっと半分まで削ったのにぃ〜」
はいはい、そうですか。
その回復が間に合ったかどうか知りませんけどね……って“半分”?
そういえば、確かにベアのHPは半分まで減っていた。
しかし、未だにレプリカソードを振り回している無知なノービスが、
ベアのHPを半分も削れるものだろうか?
「…お前がベアのHPをここまで削ったのか?最初から減っていたのではなく?」
「勿論だよ!」
「本当に?」
「うっ……」
もう一度たずね返した途端、彼女の自信満々な様子が崩れる。
ほら、やっぱり嘘だった。
レベル10にも達していないノービスに、ここまで戦えるわけが―――
「う〜…そりゃ何回か死んだし、その度にセーブポイントから走ってきたけど…」
彼女は恥ずかしそうに付け加える―――って本当にやったのか!?

…思わず眩暈がした。
なんてことだろう。
こいつは今のレベルでは敵いっこない相手を倒すために、
いったい何度セーブポイントから往復してきたのだろうか。
一撃加えてはやられて…
セーブポイントからまた林まで戻ってきて、また一撃…
ヒット&アウェイならぬ“ヒット&ダイ(死)”。
そうして少しずつHPを削ってきた成果が“アレ”だったのである。
最早ゾンビも真っ青な、執念と根性である。
唖然とする俺に、彼女はなんでか誇らしそうに胸を張っている。
断言しよう。
…こいつはバカだ。
ベアなんて普通のザコモンスターだし、倒したって精々毛皮が手に入るくらいだ。
現に、先ほど俺がトドメをさしたベアからは何もドロップしなかった。
そんな無駄な努力をするより、さっさと他のモンスターを倒してレベルを上げるべきだ。
どうせベアなんてレベルが高くなれば、嫌というほど倒すことになるのだから。

『―――だけど諦めなければ、いつか願いは叶うかもしれません』

ふと…昔、誰かに言われた言葉が蘇る。
何度失敗しても、
何度挫けそうになっても、
それでも諦めずに願いを叶えようと足掻き続けること。
それは無様で、みっともないけど……“尊い”。

この少女はどんな思いでベアに挑み続けたのか。
どうして諦めようとしなかったのか。
――いや、そんなことしても無意味だと知らなかっただけだろう。
………。
だけど彼女なら……。
もし何も手に入らなくとも、最後に笑っていたのだろうと、理由もなく思った。

288小さな勇者と、堕ちた騎士:2007/04/27(金) 15:48:41 ID:aar7Y8oo

「すまなかった」と、俺は素直に謝ることにした。
彼女の努力を、俺は台無しにしてしまったのだ。
確かに非は俺にあっただろう。
なので、素直に頭を下げる。
「フッ、仕方ない。特別に許してやるか」
――やっぱり謝るんじゃなかったと、激しく後悔した。
「だが、一つ条件がある」
しかも、なんか条件つけてきたし…。
無視して立ち去ろうかとも思ったが、
曲りなりにも悪いのは俺なので、一応聞くだけは聞いてやることにする。
「え〜と、ね…」
「なんだ」
「…わ、笑わないでよ?」
「分かった」
「…本当に笑わないね?」
「分かったから早く言え」
「………」
「………」
「…アップタウンに入る方法を教えて―――ってこら!!笑わない約束じゃないかぁ!!?」

―――これが俺と“ヒナタ”の出会いだった。



【Interlude】
癒せぬ心の傷…。
流した涙は拭えても、傷が癒えぬ限り、血は流れ続ける。
傷を“仮面”で覆っても、傷が消えることは無い。
少しずつ…
少しずつ…
それは“澱”のように、降り積もっていった。
自身の手さえ届かぬ、心の深淵…。
そこに…
■■■が産まれようとしていた。
苗床は、自身の闇。
与えられるのは清き水ではなく、流される紅い鮮血。
差し込む光は無く、
代わりに…砕かれた弱い心が、雪のように降り積もっていった。
そして遂に、■■■が芽吹きの時を迎える。

『痛い』
『苦しい』
『辛い』
『もう嫌だ』
『ごめんなさい』
『ごめんなさい』
『殺してください』
『死にたい』
『消えたい』
『消えて、全てを終わらせたい』
『あぁ…それが叶わぬのなら… 』

『全てを壊して、殺して、滅ぼして、消し去って、“この手で、何もかも終わらせてやる”』

望むのは終末。
願ったのは消滅。
仮面の下の傷は化膿し、もはや病巣と化していた。
膿が仮面を“侵食”する。
信念が、矜持が、理想が…
今まで自分を構成していた全てが、
仮面の内側から犯され、穢されていく。

≪ギシギシ―――≫
どこで間違えて/しまったのか。
いつから歪んでいた/のか。
≪ギシギシ/ギシギシ―――≫
いや…
そ/もそも“仮面”に手/を伸ばした時点で/
最初か/ら間違え、そして歪ん/でいたのだろう。
≪ギシギシギシギ/シギシギシ/ギシ―――/―――≫
故に、これ/はその当/然の末路…。
≪ギチ/ギチギチ/ギチギチギチ/ギ/チ//ギチギチ/ギチ/ギチギチ≫
――崩壊の時がき/た。
≪ギ//チ/ギチギチギチ/ギチギ/チ/ギチギチギ――――――■■■ッ!!!!!≫
“仮面”は、耳/を劈くよう/な異/音と共に、砕け/散/った//。/

……この瞬間、何もかもが終わったのだ。


“仮面”を失った自分には、何の力も無かった。
何もかもが怖くて、逃げ出すことしか出来なかった。
皆の差し伸べる手にさえ、恐怖した。
怖くて、怖くて、消えて欲しかった。
無くなってしまえば良いと思った。
だけどリングから…皆から、逃げてしまった途端、
途方も無い喪失感が、心を苛んだ。
深い後悔と、果ての無い自己嫌悪。
守護と破滅…
自身の中で矛盾していた、二つの思い。
いつの間にか、捻じれ、歪みきっていた信念。
…今更になって気づく。

―――俺は狂っていたのだと。
【Interlude out】

289小さな勇者と、堕ちた騎士:2007/04/27(金) 15:51:22 ID:aar7Y8oo

「じゃーん!ソードマンの証GET〜♪」
赤形で構成されたアクセサリーを自慢げに見せびらかすのは、
元ノービスのヒナタ。
彼女の胸元で輝く“剣士の証”―――
このたび彼女は、めでたくソードマンへと転職することに成功したのだった。
「はいはい、おめでと」
「いえーい☆」
俺のやる気のない祝福に、満面の笑みで応えるヒナタ。
余程ソードマンになれたのが嬉しかったのだろうか。

…というか、何で俺は転職試験にまで付き合っているのだろう?
もともとアップタウンに入るまで付き合う約束だったが、
入ったら入ったで道が分からないから案内してくれと頼まれ。
案内中、ギルド元宮で転職できることを説明したら、
「じゃあ転職してくる〜」と飛び込んでいって、
「“肉”取ってくるから待ってて〜」と今度は飛び出していった。
待てと言われた以上、動くわけにもいかないので、
こうしてギルト元宮のロビーで待っていること30分…
肉を手に入れたらしいヒナタが戻ってきた。
「これから転職するから一緒に行こ」という誘いをやんわり断って、
部屋の外で待たせてもらう。
(…だって転職となると、例の“通過儀礼”があるし…)
「セクハラだーっ!!?」という叫びを壁越しに聞きいてから暫し、
ソードマンの証を手にした得意満面のヒナタが出てきたというわけである。
―――以上、これまでの経緯の説明おわり。

「ところで、何でソードマンになりたいと思ったんだ?」
「え?」
「お前、迷わずソードマンになること決めただろう。
他の職も色々あったのに……初めからソードマンと決めていたのか?」
「えっと…決めていたというか…」
ヒナタはちょっと言い難そうに、もじもじしている。
しばらく迷ってから、意を決したように俺を見上げる。
「……笑わないで聞いてくれる?」
(―――そんな恥ずかしい理由で、ソードマンになると決めたのかっ!?)
俺は“絶対に笑う”と心に誓った上で、彼女の問いに答える。
「―――あぁ、勿論だ」
「………」
「………」
「…絶対に笑う気でしょ?」
「笑わないぞ」
「だって、さっきも笑ったし…」
「今度は絶対に笑わない」
「……ホント?」
「本当だ」
「……あ、あのね……」
「わっはっはっはっは」
「まだ何も言ってないのに笑うなバカーーー!!!?」
―――鋭いボディブロウが、鳩尾に突き刺さる。
その後、拗ねてしまったヒナタを宥めるのに、しばし時間を要した。


「ボクはね…“勇者”になりたかったんだ」
「ゆうしゃ?」
ようやく機嫌を直したヒナタは、ソードマンを選んだ理由を話し始める。
だけどそれは少々意表をつくもので、俺は思わず聞き返した。
「そう―――RPGとかの主人公でお馴染みの“勇者”。
だから、イメージ的にはやっぱり“剣”を使えるようになりたかったんだ。」
「ふーん…なんでまた“勇者”に?」
「…あれ?笑わないんだね」
「別に…」
「えっとね―――ボクは昔から憧れていたんだ。
信頼できる仲間に支えられて、だけど絶対に仲間を守りぬき―――
そして……
どんな強大な悪からも。どんな深い絶望からも。
全てを救い出して、物語をハッピーエンドへと導く―――そんな勇者に」

――――ぞくり、とした。

鼓動は早鐘を打つように高まり、
胸が引き絞られるように軋みをあげる。
動揺のあまり、呼吸が正しく刻めない。

彼女は語る…己の夢を。
彼女は詠う…己の理想を。

≪だがそれは―――― “誰の願い”だったか≫

―――ふと展開したままのアイテムリストに目がとまる。
そこには、故障した“ファントムマスク”があった。
俺が、この世界にきた最初の日に手に入れた、“騎士の証”。
そしてそれは“あの日”―――俺の心の仮面と、期を同じくして壊れた。
……なんて皮肉。
たしかに“騎士の証”を失ったあの瞬間、俺は“騎士”ではなくなったのだろう。

290小さな勇者と、堕ちた騎士:2007/04/27(金) 15:53:05 ID:aar7Y8oo

「(“皆を守る騎士になるんだ”……か)」
俺は乱れた呼吸を調えながら、吐き出すように小さく呟いた。
それは小さな…とても小さな独白。
誰にも届くことないはずの、感情の吐露。
だがそれに―――隣にいる少女は反応した。
「…今、何か言った?」
俺は動揺を押し隠し、何でもない風を装う。
だが、内心とても心穏やかな状態ではなかった。

「もぉ〜、人が夢語っているのに全然聞いてないね。自分から聞いたくせに…」
「いやいや…なかなかに恥ずかしい夢だったのでね。まともに聞いていられなかった」
「なーーーっ!?そういうこと言うかなぁキミはっ!!!」
「今どき小学生でも口に出来ないぞ。“勇者になる”なんて……くくくっ」
「う〜、別に“勇者”って言うのは喩えだよ。そんな風になりたいっていう…。
『誰かを助けたい』。『誰かを守れるようになりたい』。
…そういう風に思うのって、割と普通でしょ?」

誇らしげに自分の理想を語るヒナタ。
それを俺は、かつての“自分の姿”とダブらせる。
あの…愚かで、救いようのない莫迦であった、かつての自分と…。

「あぁ普通だな。誰もが一度は願うことだ。―――だが何故ヒトは“それ”を願うと思う?」
「……え?」

―――待て。
俺はいったい何を言おうとしている……?

≪…壊せ≫

「―――“偽善”だよ、ヒナタ。
『誰かを助けたい』と願うのは、誰かに自分を認めて欲しいから。
『誰かを守りたい』と願うのは、自分の居場所を失いたくないから。
―――その願いは“孤独”を恐れる自身の心から生まれるものなんだ。故に―――」

≪壊せ。壊せ。壊せ≫

感情の抑制が効かない。
心の奥のほうから、ドス黒い感情があふれ出してくる。
だが“仮面”を失った俺には、それを塞き止める術がない…。

「そんな我が身可愛さから生まれた感情では、人は救えやしない。
最後の最後で、自分を守るために誰かを裏切る。
―――何より…“その理想”を抱いた自分自身を裏切ることになるだろう」

≪壊せ。壊せ。壊せ。壊せ。壊せ。コワせっ!!!≫

吐き出すのは、かつての自分に対する“否定”の言葉。
俺はそれを“同じ願い”をもつ少女にぶつける。
それは、なんて醜い八つ当たりなのだろう。
莫迦莫迦しい…
こんなことして、どうしようというのか。
しかし、俺はそれを抑えられない―――――否、“抑えない”。

この少女の無垢な願いを、俺は穢そうとしている。
彼女の美しい翼を、絶望の泥で穢して、地べたで這い蹲らせてやりたいと思っている。
その…愚かであるが故に、美しきその理想を―――俺の手で“犯したい”。
あぁ―――この感覚はきっと――――

≪壊れろ。壊れろ。こわれロ。壊れろ。壊レろ。壊れろ。コワれろッ!!!≫

―――かつて仮面を侵食した“闇”が―――
あの日、失われたはずの“同じ願い”に反応して――――【覚醒】する。

『そんな間違った願い、壊れてしまえ』と“闇”が狂気の叫びをあげる。
…そして、それに共感する自分がいるのもまた事実。
何故なら―――

≪壊れロ。壊レろ。オマエも絶望しロ。間違っタ願いヲ抱イタまま狂ッテしまえ!!!≫

―――この叫びは俺の“本心”なのだから――――

291小さな勇者と、堕ちた騎士:2007/04/27(金) 15:54:18 ID:aar7Y8oo

【Interlude】
―――かつて望んだものは何だったのか。
いったい何を求め、何を守ろうとしていたのか。

欲したのは小さな幸せのカタチだった。
誰もが当然のように持っているもの…
それを守るために、弱い自分を“仮面”で隠し、
ずっと強い自分を演じながら、戦い続けてきた。

…だが、何かを成す為には、“代償”が必要だ。
何かを守るために、他の何かを失うこともある。

俺は、自分の“守りたいと思うもの”を守るために、
―――『友』を傷つけ、
―――――『大切な人』を斬り捨て、
最後には―――――――『自分』さえも殺した。

そして…何もかも失って、
もはや何を守ろうとしていたのかさえ、分からなくなった…。

俺は一体―――何が欲しかったのだろう…?
【Interlude out】



≪ギシギシ―――≫
“仮面”の軋む音/がする。
それ/は“懐かし/き絶望の音”…
≪ギシギシ/ギシ―――≫
…いや、もはや俺に“仮面”は無い/のだ。

じゃあ、これは―――――いったい何が/軋ん/でいる【音】な/のだろう…?

≪ギシギシギ/シギシ――/――――/≫
―――ドッと、冷たい汗が噴きだ/す。
今度こ/そ、何か/“致命的な”ものが壊/れ/て/しまう予感。
“それ”はきっと――――/―――
≪ギシギシギシギ/シ…ギシギシギシ…ギシギシ/ギシギシギ/シギシ/ギシ/ギ//シ/ギシ///


「―――ボクを助けてくれた人は、自分のことを“偽善者”だって言っていた…」
「ぇ―――――?」

ヒナタの声に、俺は正気を取り戻す。
……【声】はもう聞こえない。
何かの軋む【音】も聞こえなくなった。
顔をあげると、そこに―――――“強い意志の光をたたえた、少女の双眸があった”。

「だけど…その人のおかげで、ボクは救われたんだよ。
その行動が、偽善だろうと、自己満足だろうと、
ボクがそれによって救われたのは事実なんだ」

彼女は何かを懐かしむ目で、遠くを見つめている。
…きっとそこに彼女の“信じるもの”があるのだろう。

「…全てが上手くいくとは思っていない。
どうしても助けられない人もいるだろうし、ボクが裏切ることもあるかもしれない。
でも…だからって全て諦めて、投げ出してしまったら、救えた筈のものも救えなくなってしまう」

彼女には届かない―――。
怨嗟も、嘆きも、絶望も、
彼女の“信念”を呑み込むことは叶わない。
(まぶしいな…)
それは、かつて自分も持っていたはずの宝石のような輝き…。
しかしその宝石は、長い月日の中で、いつしか傷だらけになり、
もはや輝くことはおろか、今にもひび割れて、砕けてしまいそうな始末。
だから彼女の輝きが、今の俺には眩しかった…。
それを“美しい”と感じた…。

292小さな勇者と、堕ちた騎士:2007/04/27(金) 15:55:49 ID:aar7Y8oo

「偽善と蔑まれ、傲慢と罵られ、己の無力を嘆くき―――
…それでもお前は、その理想を叶える為に、突き進むだろう…。

だが、幾重もの絶望を乗り越えた先にあるのは…
“積み重なる救えなかったモノの怨嗟の声”と、
“後悔の果てに歪んでしまった自己の破綻”だけだ。

お前の願いは届かない。
お前の努力は報われない。
…そこに、お前の望んだ未来は無い…」

―――だからこそ、その“願いの末路”を知る俺には、
彼女の輝きが失われてしまうことが、哀しかった。
……出来ることなら、この少女には無垢なままでいて欲しいと思った。

「それでも―――“諦める”なんて選択が、正しいとは思えない」

―――否、彼女はまだ知らないだけだ。
現実の冷たさは、“諦めたくない”なんて意地が通用するほど甘くはない。
その冷たさを肌で感じるまでは、彼女は“絶望”の本当の意味を知りえない。
結局、彼女の言っていることは、未だ何も知らぬ無知なガキの“戯言”だ。

「ボクは…ボクを救ってくれた人に、“憧れていたんだ”。
だけどその一方で…自身を“偽善者”と哂う、あの人が“哀しかったんだ”。

だから証明するんだ―――
誰かを助けたいと…
誰かを救いたいという思いは…
―――決して“偽善”なんかじゃないんだって」

それでも――――……

「あからさまな“正義”は疎まれ、
偽悪を善しとするそんな世の中だから…
ボクはあえて“勇者”になろうと思う。そして―――――」

あぁ、それでも――――……

「―――たくさんの人を助けて、たくさんの人を守って…
みんなが幸せでいられる…そんな“やさしい場所”をつくるんだ」

この愚かしくも美しい少女の“願い”を、見届けたいと…
彼女なら叶えることが出来るのではないかと…

―――そう思ってしまうのは、何故だろう――――

293小さな勇者と、堕ちた騎士:2007/04/27(金) 15:57:10 ID:aar7Y8oo

【Interlude】

≪かつてお前が欲したものは、何だったのか…≫
“砕けた仮面”が、問いかけてくる。

≪…何を尊いと信じ、何を守ると誓ったのか…≫。
俺は―――何のために“仮面”を手に取ったのだったか…。

≪思い出せ……≫
俺は―――何のために強く在ろうとしたのだったか…。

≪思い出せ……お前の“本当の願い”を―――≫

…そうだ…
初めから、多くのモノを望んでいたわけじゃない。
俺はただ、皆との楽しい時間を守りたかっただけなんだ。
だけど、それを大切にするが余り、愛しいが余り…
いつの間にか、俺は欲張りになっていた。

みんなが、楽しくないと嫌だ。
全ての人が、幸せじゃないと嫌だ。

―――両手いっぱいに幸せを抱えていたのに、
抱えていた一つの幸せが転がり落ちた時、
それを拾おうとして、全ての幸せを落としてしまった。
―――仮面を被った強い自分なら、全て救えるものだと思い上がっていた…。

皆を守りたい―――
誰かを救いたい―――
…その願いは間違いではないけれど、
いつしかその願いは“使命感”に…
いつしかその願いは“責務”に…
いつしかその願いは“己を縛る鎖”になっていた。

それでも目指すものがあって、信じるものがあるから―――
俺は立ち止まるわけにはいかなかった―――否、立ち止まることなど“許されなかった”。

“理想”のために…
“願い”を叶えるためにと…
一歩、踏み出したその足は――――何かを踏み潰す。
だから…その踏み潰してしまったものの為にも、その踏み出した足を引くわけにはいかなくなる。
しかし再び踏み出した足は、更に多くのものを踏み潰してしまう。

故に―――“もう止まれない”。
この時点で、何があってもその信念を貫かなくてはならなくなった。
…そうでなくては、今まで踏み躙ってきたものに対して、顔向けできないから…。

前へ…前へ…
邪魔なものは振り払って、立ち塞がるものは斬り倒して、
ひたすら何かを踏み潰しながら、前へと歩み続ける――――。

しかし、前へと進めば進むほどに、己の“咎”は増すばかり…
際限なく増え続ける重圧に、歩みが止まりそうになる。―――心が挫けそうになる。

だけど―――
どんなに苦しくても、どんなに悲しくても、
たとえその道が間違えていると気づいたとしても…
―――今更、自分を“枉げる”ことなんて出来ないのだ。

それは最早、“願い”ではなく“贖罪”。
それを果たすことのみが、過去に対する唯一の“免罪符”。
そして“罪の意識”と“強迫観念”に衝き動かされた、その道のりの果てに――――

――――俺は■■を失った。


…だけど、違うんだ…。
俺の本当に欲していたのは、
“守る”とか“救う”とか、
そんな大それたものじゃなく――――
それはあくまで“手段”でしかなく――――

……俺が本当に願ったのは……

『―――たくさんの人を助けて、たくさんの人を守って…
みんなが幸せでいられる…そんな“やさしい場所”をつくるんだ』

あぁ…やっと思い出した…

…みんなが、笑っていて欲しかった。
…みんなと、笑っていたかった。
―――ただ“それだけ”で良かったんだ…。

【Interlude out】

294小さな勇者と、堕ちた騎士:2007/04/27(金) 15:58:18 ID:aar7Y8oo

「転職まで付き合わせてゴメンね。色々ありがとう」
「いや、もともと俺が悪かったんだし…気にするな」
ヒナタの転職を終え、俺たちはギルド元宮から出てきた。
アップタウンの入り方を教えるという約束だったが、
いつの間にかタウンの案内まで加わって、更に転職にまで付き合わされてしまった。
もう、これで充分だろう…。
…これ以上、ヒナタと一緒にいる理由はない。
「えっと、ここでお別れかな…?」
「あぁ、そうだな…」
「………」
「………」
ヒナタは、なかなか別れを言い出さない。
それは俺も同じで、何か言わなきゃいけないのに、何を言えばいいのか決めかねていた。
お互いに無言のまま、時間が過ぎる。
―――先に口を開いたのはヒナタだった。
「…あの…」
「……ん?」
「キミは……後悔しているの?」
―――『何を』とは問わない。
そんなことはお互い承知の上…。
だから、俺は迷わず答える。
「―――あぁ、後悔しているとも」
「……そう……」
ヒナタは何か言いたげに…だけど何も言えず、うつむく…。
まったく…なんでお前が哀しそうにするんだよ。
俺は内心で苦笑しながら、言葉の続きを紡ぐ。
「…振り返れば後悔ばかりの日々だった。」
「………」
「今でも、思い出すだけで胸が締め付けられる。自己嫌悪で死にたくなる」
「―――っ!」
「いっその事…そんな“過去”消えてしまえばいいのにと思う…」
「そ、そんな―――!?」

「それでも…俺はまだ“未来”にまで絶望したわけじゃない」

「―――――え…?」
ヒナタが、顔をあげる。
その呆気にとられた顔が可笑しくて、俺は思わず頬が緩むのを感じる。
「“あの日”―――何もかも失い、捨て去った時―――全て終わったのだと思っていた」
…あぁ、実際に全ては終わっていた。
俺は“俺”であるべき“仮面”を失っていたし、
もはや守るべきものなく、叶えたい理想さえ見失っていた。
…それで“御終い”の筈だった。だけど―――
「だけど俺はまだ此処にいて、まだこの手に成せることがある。
そして、お前のおかげで忘れていた“本当の願い”を取り戻せた。だから―――」

「―――もう一度、この“理想”を叶えるために頑張ってみようと思う」


【“仮面”は問うた】
≪かつてお前が欲したものは、何だったのか…≫
≪…何を尊いと信じ、何を守ると誓ったのか…≫
≪思い出せ……お前の“本当の願い”を―――≫

【“小さな勇者”は語った】
―――たくさんの人を助けて、たくさんの人を守って…
みんなが幸せでいられる…そんな“やさしい場所”をつくるんだ。

【“堕ちた騎士”は思い出した】
…みんなが、笑っていて欲しかった。
…みんなと、笑っていたかった。
―――ただ“それだけ”で良かったんだ…。

295小さな勇者と、堕ちた騎士:2007/04/27(金) 15:59:19 ID:aar7Y8oo

「……俺はね“皆を守る騎士”になりたかったんだ」
「―――――何のために?」
ヒナタは、ふわりと…やわらかな笑みで問いかけてくる。
その笑みが、あまりにも美しくて、不覚にも見とれてしまった。

≪何のために≫
―――それこそが“答え”。
守りたいと思ったのも、救いたいと思ったのも、
皆を守る騎士になりたいと思ったのも、
彼女が勇者になりたいと思うのも、
所詮は“手段”に過ぎなくて…
全ては“本当の願い”のために――――

「―――どっかの“小さな勇者様”と同じだよ」
見とれていた手前、素直に答えるのが癪で、
俺は揶揄するようにニヤリとした笑みで返す。

「そっか。じゃあボクたちは“同じ理想”を抱く『同士』だね」
しかし、そんなことお構いなしにヒナタは嬉しそうに笑う。
その笑顔が…あまりに嬉しそうだから、俺まで思わず嬉しくなってしまう。
―――今まで、心の底で蟠っていた“闇”が霧散する。
まったく…大したものだ。
ある意味、コイツほど“勇者”と名乗るのに相応しいヤツもいないだろう。
…少なくとも俺にとって彼女は“勇者”なのだ。
あれほど苦しみ、悩んでいたのに、コイツのせいで全部どこかに消えてしまった。
もはや俺の中に巣食っていた“闇”の気配はない。
畏るべし…勇者パワー(笑)

「なにニヤニヤしてるの?」
「いや…“素敵な勇者様”に出会えたことを、神に感謝していたのさ」
「―――え?えぇ?!おだてても何も出ないよっ!?」
予想外の反応だったのか、ヒナタが顔を赤くして慌てている。
…随分と、かわいい勇者様だと苦笑する。
「しょうがないなぁ…。そこまで言われたら仕方が無い…」
「いやいや、何が“仕方ない”のかサッパリ分からん…」
「仕方が無いから、この“勇者ヒナタ様”の“最初の仲間”にしてあげる」
そう言ってヒナタは、俺に手を差し伸べた。

―――それは、なんて魅力的な案なのだろうか。
かつて叶えることが出来なかった願いも…
二人なら……彼女となら、叶えられるかもしれない。
絶望しか見出せなかった“あの結末”を、今度こそ―――――

「ほら、“勇者の騎士”だよ?…なんか問答無用でカッコよくない?」
「あぁ、確かにかっこいいな」
「でしょでしょ〜♪」
「―――だが断るっ!!!」
「えぇーーーーーっ!!?」
「………」
「………」
「うそ」
「もぉ〜〜〜〜〜っ!!?」
ヒナタはむくれて、胸をポカポカ殴ってくる。
全然痛くないけど、何故だか“涙”が出た。
凍てついた心が、じんわりと溶けていくのを感じる。
「―――?」
ヒナタが異変に気づいて顔を上げようとするが、
泣き顔を見られたくないので、頭を押さえた。
「え?ちょっ…あの?えぇ!?」
結果的にヒナタを抱きしめるような格好になってしまったが、
俺は構わずそのまま腕に力を込める。
「…み…みんな見てるよ…?」
それはそうだろう。
アップタウンの大通りでこんなこと、バカップルでもしない。
道行く人の視線を感じるが、俺にはそれを気にする余裕が無かった。
「…もう少し…このままで…」
「……むぅ」
もう“泣き顔を見せたくない”という当初の目的を忘れて、
俺は失っていた幸せを、力の限り抱きしめる。
今度こそ見失わないように…
今度こそ手放さないように…
強く…強く…
「……ちょっと、くるしぃ……」
「…もう少し頑張ってくれ」
「……がんばる〜……」
俺はしばらくそのまま、この小さな勇者を抱きしめていた。

296小さな勇者と、堕ちた騎士:2007/04/27(金) 16:00:48 ID:aar7Y8oo

「まったく…ボクすごく恥ずかしかったんだからねっ!!」
「…すまん」
あれからヒナタはご立腹だった。
こればっかりは全面的に俺が悪いので、謝るしかない。
正直、自分でも恥ずかしいマネをしたと、後から羞恥心が湧いてきて困っている。
「本当に反省してる?」
「あぁ、反省している」
「二度としない?」
「二度としない」
「そんな力いっぱい断言するほど、ボクには女の魅力がないかぁーーーっ!!!」
「一体どう答えろというんだーーーっ!!?」
「嫌がるボクをあれほど熱く抱擁したのに、いらなくなったらポイなの!?サイテーだよっ!!!」
「じゃあ、また抱く」
「抱くなっ!!?このエロ騎士――――っ!!!!?」
本日二度目のボディブロウ(威力1.5倍)が、鳩尾に突き刺さる。
しかもそれでは飽き足らず、うずくまったところで“股間を容赦なく蹴り上げられた”。
―――“股間を容赦なく蹴り上げられた”。
…思わず二度も言ってしまうくらい強烈な一撃だった。
俺は声も無く、地面に崩れ落ちる。
激しく理不尽な仕打ちに、思わず変な趣味に目覚めてしまいそうになった。
「って、“変な趣味”って何だーーーっ!!!?」
「自分のモノローグに突っ込んでも、分からないよっ!?」
その後も俺たちはそんな感じで、バカなやりとりをしながら時間を過ごした。

それは、かつて当然のようにあった日常で―――
それは、今まで失っていたモノで―――
それを取り戻した今、そんな“何でもないこと”が、どうしようもなく幸せで―――
だから俺は―――――


「えと……な、なんで“聖堂”なんかに来たの…?」
「―――“誓い”のために」
「えぇえぇぇぇ!!?いや、ほら!!私たち今日知り合ったばかりだし、もっと相手の―――」
「―――――ヒナタ」
「な…なに?」
俺は何も言わず、彼女の前に片膝をついて屈む。
困惑する彼女に、抜き放った細剣の柄を差し出す。
彼女は俺の意図を察して、剣を受け取る。
なんか赤くなったり、何か言いたげな表情していたが、
結局何も言わずに、俺の肩に剣をあてる。
「えっと…誓いの文句は、私が考えていいのかな?」
「―――主の仰せのままに」
そう…これは騎士の“誓いの儀式”。
騎士とは仕える主に任命されることで、初めて騎士となれるのである。
―――勿論、俺は本当の騎士ではない。
所詮これはゲームで、これは只の“ままごと”だ。
だけど―――この誓いを守ろうという意志だけは、“本物”だ。
ヒナタは誓いの言葉を紡ぐ――――

「…ボクを支えろとも、仲間を守れとも言わない。
常に正義であれとも、絶対に裏切るなとも言わない…。
―――キミが誓うのは“ひとつ”だけ…」
「…はい」


「―――汝、“己の願い”を叶えることを誓えるか」


…あぁ、やっぱり…
コイツなら俺の誓いたいことを、必ず言ってくれると思っていた。
なぜなら…この小さな勇者様は、俺と同じ理想を抱く“同士”なのだから―――

≪みんなが幸せでいられる…そんな“やさしい場所”をつくるんだ≫
≪ずっと、みんなと笑っていたかった―――ただ“それだけ”で良かったんだ…≫

誓いの文句を唱え終わると、ヒナタは剣を、俺の肩から離し、
今度はその鋭い刀身を、俺に差し向ける。
―――俺は、そっと剣に“口づけ”をした。


…誓いが成立する。
ここに―――小さな勇者様の“騎士”が誕生した。

297小さな勇者と、堕ちた騎士:2007/04/27(金) 16:02:14 ID:aar7Y8oo

■エピローグ

【数ヵ月後――――】

黒衣をまとった、黒髪のエミル族の騎士が、
気持ちよさそうに陽だまりで寝そべっている。
その…あどけない少年のような寝顔。
大人びた青年だと思っていたけど、彼の寝顔は意外と幼い…。

―――ここはファーイースト街道。
海岸沿いに広い平原が広がっており、小川も流れている長閑なフィールド。
その小川のほとりで、“私の騎士”は気持ち良さそうに昼寝をしていた。

「まったく、こんなとこで寝落ちて…アクティブmobに襲われても知らないんだからね」
私はため息をつくと、彼の隣に腰を下ろす。
それにしても、何て無防備な姿だろう。
これがあの“黒の騎士”だとは、とても思えない。

彼の顔にかかっている黒髪をどけてやる。
…こうして見ると彼は、本当に少女のような顔立ちだ。
今までまじまじと見る機会が無かったので、思わず彼の寝顔に見入ってしまう。
「なんか…意外とカワイイかも…」
次第に、私の胸の中に、なんとも形容しがたい感情が、湧きあがってくる。
「……本当に…襲われても文句は言えないんだから……」
私はもっとよく見ようと、彼に覆い被さるように身を乗り出す。
「だいたい主を守るのが騎士の仕事でしょうに、
ボクのこと放って、昼寝しているのが悪いんだからね」
少しずつ彼の顔が近づいてくる。
「だからこれは、その…ご主人様からの悪い騎士への“おしおき”なんだ…」
やわらかそうな彼の唇…。
きめの細かい肌…。
整った眉…。
長いまつげ…。
そして―――“眼帯”と対になる、彼の“黒い瞳”……――――って、あれ???
“瞳”が見えるってことは、彼は眼を開けていて…
眼を開けているということは、つまり――――
「起きてたのーーーーっ!!!?」
「たった今、起きたとこだ」
「いや!!あの…ぼ、ボクは!!…その…き、ききキスしようとしていた訳じゃなくて――――」
「では何をしようとしていたんだ?」
「えーと、えーと……」
私は必至に考えた。考えた末に―――
「……ず、頭突き?」
「―――それはマジで、事前に目が覚めて良かった」
私の幼稚な“いいわけ”に、彼は呆れたように半眼で応じる。

「……ところでヒナタ、あっちに一本だけ、
一年中咲いている“桜の木”があるのを知っているか?」

そう言って彼が指差す方向を向くと―――

チュ♪

―――頬にやわらかい感触を感じた。
…次第に何が起きたのか、頭で理解してくる。
要するに、私は“まんまと騙された”のだ。
指差した方向に首を回した途端、
このエロ騎士は、私の無防備になった頬に口付けをした…と。
うんうん、なるほど。よーく分かった。
なんかやたら顔が熱いが、それは怒りで頭に血が昇っているからだろう。
というわけで――――
「ははは、ひっかかったなヒナタ♪
これが“小学生”と“大人”の違いってヤツだ。
―――って、あれ?なんで“黒狼”なんて構えてるの…?」

【“黒狼”固有スキル:紫電一閃】

298小さな勇者と、堕ちた騎士:2007/04/27(金) 16:13:06 ID:aar7Y8oo

――――思うに。
私たちは悪いことばかりを意識し過ぎてしまうのだ。
だから、当たり前のようにある幸せを意識できず、
失ってから初めて、その幸せを追い求めるのだ。

だから私たちは、みんなが笑い合えるやさしい場所を求めた。
…だが、理想を追い求める過程で、何か一つでも大きな失敗をしてしまうと、
そればっかり意識してしまって、
その追い求めた過程に、たくさんあったはずの幸せを忘れてこう言うのだ。
「あぁ、やっぱり理想は叶わなかった」…と。
「絆なんて嘘だ。人は汚い生き物だ」…と。
「どうせ傷つくだけなら、孤独のほうがいい」…と。

それはある一面において真実だし、
嫌なこと、悪いことを軽視しろというわけではなくて―――

ただ私たちは、不幸と同じくらいに、
この当たり前のようにある幸せと、
今は失ってしまった過去の幸せを、
しっかりと受け止めないといけないんだ―――。


「―――ところで、ヒナタよ」
「何かな?エロ騎士くん」
「人を足蹴にしながら、その幸せな持論を語るのは如何なものかと…」
「………」
「………」
「あぁん♪大好きな人を虐げるのって、し・あ・わ・せ♪」
「なーーーーっ!!!?」


<END2:ハッピーエンド☆>

299小さな勇者と、堕ちた騎士:2007/04/27(金) 16:31:53 ID:aar7Y8oo
■あとがき

【へんじがない ただのしかばねのようだ】

300コーヒープリン:2007/04/28(土) 08:52:04 ID:S7dONHQU
ヤマチさん生きてたーーーー!!!!!

301コーヒープリン:2007/04/28(土) 13:10:15 ID:S7dONHQU
ヤマチさん乙です〜!
しばらくいなかったから、ECO卒業したのかと思ってた。
…SS出来なくても、連絡ぐらい欲しかったよ〜。
読ませてもらって感想は〜感想は…え〜と……
ヤマチさんが苦労しているのがマジマジと伝わってくる作品でした〜(笑)
(もはやSSの感想ではないな^^;)
>>281-285の話がメインの話だと思うが、ソコに至る過程と結果がよく分からん。
(いや、言いたい事はなんとなく分かるのだが…つながりが…ねぇ)
逆に>>286-298だけでストーリーが完結している様に見えた。
>>298ラストの夫婦ケンカが>>281に繋がるというならそれはそれでアリかも?
…と思ってみたりも…無理か?
うわっ、俺なんか偉そうに批判してるっ!
だったら自分でSS書けとか言われるとマズイから話題逸らさないと!

………。(考え中)
で、>>274の続きはどうなったの?まさか、逃げるつもりでは?
ヤマチさんがそんないい加減な人間である訳がないし、続きを楽しみに待ってますよ〜^^
それにあとがきも書いてないぞ〜!
>>299で「しかばね」になって逃げようとしても、
俺が責任を持ってニフラムで光の彼方へ…じゃなかった、
ザオリクで生き返らせてあげるから安心してあとがき書いてね〜!

(オマケ)
俺の考える勇者様の外見イメージは、シャナ確定
(うるさい!!うるさい!!!うるさいッ!!!!→>>285の10行目くらい)
性格的にはアルル・ナジャ(ぷよぷよ・魔導物語)かな?

302ヤマチ:2007/04/29(日) 13:40:34 ID:aar7Y8oo
スレ汚し失礼しました。
実は失敗作なんだけど、改修する気力も無かったので、
こっそりココに投稿したんだ。
捨てるには勿体無い量だったからね;
どうせ誰も見ていないと思っていたので、ちょっと驚いたw

【オマケ】http://pc.gban.jp/?p=8874.jpg

303コーヒープリン:2007/05/01(火) 16:03:00 ID:0r18xkAs
スレ汚しなんてとんでもない!それなりに面白かったよ。
(エロくなかったけど…エロ読みたかったけど…エロ(以下略)…)
そういえばECOSSに掲示板出来たのは知ってる?
あそこにココのSSを無断転載してもらうよう頼んでみよっか??
ヤマチさんの赤面する顔を考えると…面白そうだな〜^^;

304ヤマチ:2007/05/02(水) 11:16:52 ID:aar7Y8oo
やめぃ;
今、SSスレ用の作品書いてるから、少し待て;

それにしても、せっかくSSの掲示板できたのに、
あんまり人利用してないんだよね…。(←毎日チェックしてる)

305コーヒープリン:2007/05/02(水) 12:23:29 ID:MarjZRUM
SSスレ用という事は…
   ↓
全然エロくない
   ↓
そんなものは『却下』します!!

306ヤマチ:2007/05/02(水) 14:05:50 ID:aar7Y8oo
≪登場人物紹介≫
サヤ…エミル♀のソードマン。名前は『鞘』に由来。クールでカッコいい女性…の筈だったんだ;
ユミ…エミル♀のアーチャー。名前は『弓』に由来。おっぱいは人類の宝です(`・ω・´)b
カイ…タイタニア♂のタタラベ。クールで爽やか…そしてエロい。名前は適当w

ユミ「―――人生って何が起こるかわからないよねぇ」
サヤ「どうした唐突に。……私は願わくば平穏な人生を歩みたいのだが」
ユミ「うん、それはボクも。―――でもね、本当に何の事件もない人生だったら、きっと飽きてしまうと思うんだ。」
サヤ「それもそうだな。」
ユミ「だから人生には、時にアクシデントも必要だと思わない?」
サヤ「―――言いたいことは分からなくもない」
ユミ「そっか。分かってくれてボクは嬉しいよ」
サヤ「……ユミ。」
ユミ「ん、なに?」

サヤ「それは現状に対する言い訳の『前振り』だろうか」

ユミ「あはは、なんのことか分からないなぁ」
サヤ「この状況でとぼけるつもりか―――いいだろう。では現状確認からいこう。…私たちは現在どこにいる」
ユミ「うん。ボク達は今、アクロポリスシティから南西のところにある果物の森にいるよ。
    果樹がいっぱいあって、狩りの合間なんかに食べられるから嬉しいね」
サヤ「その通りだ。だが果物の森には危険もある。…それが何か答えてみろ」
ユミ「え〜と、『クイーンビー』っていう強いモンスターがいることかな?」
サヤ「―――正解だ。だがクイーンビーは温厚なモンスターで、自分から襲ってくることは決してない」
ユミ「うん……そうだね」
サヤ「さて、では次の質問だ。私たちは先程から全力で走っているわけだが―――それは何故だ」
ユミ「え…えと、果物食べ過ぎたから、ダイエットとか?」
サヤ「―――違う。いや、確かにキミはダイエットが必要なくらい食べていたかもしれないが……」
ユミ「ひどっ!?ボクよりサヤちゃんの方が、絶対いっぱい食べてたよ!!」
サヤ「私は太らないタイプだからいいんだ。それより何なのだ、キミの胸は。
    さっきから視界の端でユッサユッサと目障りなのだが…。
    だいたい、アーチャーとしてとしてその胸囲はいかがなものだろうか」
ユミ「む、胸は関係ないだろう!?」
サヤ「―――ユミ。胸を押さえながら走っていると、速度が落ちるぞ」
ユミ「サヤちゃんが変なこと言うせいだよ!?」
サヤ「…では、話を元に戻そう。現在、私達が走り続けているのは『あるもの』から逃げているためだ。
    ユミ、それが何か答えてみろ。」
ユミ「………クイーンビー」
サヤ「その通りだ。だがクイーンビーは自分から襲ってこない筈だ。では、私達はなぜ追いかけられているのだろうな?」
ユミ「……う」
サヤ「う?」
ユミ「……うわあああんっ!!?ごめんなさあああいっ!!!ボクが誤射しましたあああっ!!!」
サヤ「―――泣くな。それより足を動かせ。さもなくば追いつかれるぞ」
ユミ「サヤちゃん、置いてかないでええぇ〜!?」
サヤ「それに、後ろをよく見ろ。」
ユミ「うわっ、キラービーがたくさん!?」
サヤ「クイーンビーが呼び集めたのだろうな。さすがは女王蜂といったところか」
ユミ「冷静に分析している場合じゃないよ!!」
サヤ「あれに追いつかれたら、まさに『蜂の巣』にされるな。ハッハッハッ」
ユミ「そんなシャレにならない冗談はやめてーーー!?」

307ヤマチ:2007/05/02(水) 14:06:53 ID:aar7Y8oo
サヤ「む、前方に人影があるぞ。このままだと巻き込んでしまう。ユミ、進路を変え……」
ユミ「―――よし!!あの人を囮にして、ボク達は逃げよう!!」
サヤ「……ユミ。私は時々、キミが恐ろしく感じる」
ユミ「あはは冗談だよ。でもあの人、これだけ大量のビーに追われているのに、一向に逃げる気配が無いでしょ?」
サヤ「そうだな。この距離で気づいていないということも無いはずだ」
ユミ「それにあの人、タイタニア族の男性だね」
サヤ「フム……スペルユーザーの可能性が高いということか」
ユミ「うん。もしそうなら範囲魔法でビーの群れを一掃できるし…
    そうでなくとも、わざわざ待ち構えてるのだから、倒しきるだけの実力があるのは確かだよ」
サヤ「なるほど。では心苦しいが、彼に助けてもらうことにしよう」
ユミ「あ、よく見るとあの人カッコいいかも。なんかシチュエーション的に白馬の王子様みたいでドキドキしちゃうね」
サヤ「キミの乙女チックな趣味は置いといて。……彼はスペルユーザーにしては体格が良過ぎないか?」
ユミ「じゃあ、ファイター系かな。うんうん、騎士様や剣士様も憧れるよね。
    うわ〜、金髪サラサラだし、目もキリッとしててカッコいい〜。
    ……ボク、本当に恋しちゃうかも……」
サヤ「ユミ、心なしか走る速度が上がっているぞ」
ユミ「サヤちゃん、あの逞しい胸板に受けてもらうのはボクだからね!こればっかりは譲れないよ!!」
サヤ「全力で譲ってやるから安心しろ。―――というか、なんで彼は上半身ハダカなのだろうな?」
ユミ「………」
サヤ「………」

男性「諸君!!ナゲットは如何かねっ!!」
ユミ「って、タタラベかーーーー!!!?」
サヤ「うむ……タタラベだな」

308ヤマチ:2007/05/02(水) 14:07:56 ID:aar7Y8oo
サヤ「危ないところを助けていただき感謝する。えーと、キミの名前は…」
カイ「私の名前は『カイ』だ。気安く『カイ様』と呼んでもらって構わんよ」
サヤ「フフフ、キミは面白いな。ともあれ有難う。私の名前は『サヤ』だ。ソードマンをやっている。
    大した額ではないが、これは礼だ。受け取ってくれ。」
カイ「さりげなくスルーしたな。見事だと言っておこう。―――ともあれ当然のことをしたまでだ。礼には及ばない」
サヤ「だが、それでは……」
カイ「こんなに美しい女性を助けられたのだ。男としてこれほど名誉なことはあるまい」
サヤ「フフ、お世辞でも嬉しいよ」
カイ「お世辞のつもりはないのだが―――おっと、それより怪我はなかったかね」
サヤ「あぁ、キミがストーンウォールでビーの群れを遮ってくれたおかげだ。
    タタラベにこんなスキルがあるとは知らなかった。今後は認識を改めることにするよ」
カイ「それは光栄だな。ところで、キミの連れの方は大丈夫だろうか…?」

ユミ「……うぅ……タタラベは……タタラベだけは、王子様じゃないんだぁ………」

カイ「何か酷く病んでいるようだが―――精神を」
サヤ「あぁ、別に気にしないでくれ―――あれが通常だ」
ユミ「なんかダブルで失礼なこと言われたーーー!!!」
サヤ「(現実に)おかえり、ユミ」
カイ「ふむ、なにやら魘されていたようだが、大丈夫かね」
ユミ「―――あぅ!」
カイ「む、どうした?顔が赤いぞ。熱でもあるのではないか…?」
ユミ「うわあ!?だだ大丈夫だから、おでこくっつけて熱確認しようとしなくていいって!!」
カイ「おっと、これはレディ対して失礼だったな。すまなかった」
ユミ「い、いえ…。(うあ〜顔も中身もバッチリなのに、なんでよりによって『タタラベ』なんだよぉ!?)」

サヤ「……それにしても、タイタニア族のタタラベというのは初めて見たな。」
ユミ「そうだね。エミル族以外のバックパッカーも珍しいけど、タタラベのタイタニアは極め付けかも」
カイ「確かに私も、同郷の者でタタラベを志す者はあったことがない―――信じ難いことにね」
サヤ「いや、普通かと」
ユミ「でも、羽があるから大型のバックパックも装備できないし、けっこう苦労も多いんじゃないかなぁ?」
カイ「フッ……関係ないな。私は岩を叩く―――それは、そこに我が『使命』を感じたからだ。
    ならば!たとえ他種族と比べて向いていようが、向いてなかろうが、私が岩叩くことに変わりはないっ!!
    ―――そして、それはキミとて同じではないのかね!!巨乳のアーチャーよっ!!!」
ユミ「また胸のこと言われたぁ!!?」
カイ「苦労というのならば、キミも大変だっただろう。何しろ弓を引くたびに、その大きすぎる胸が邪魔をする。
    時には誤まって、弦で乳房を弾いてしまった事もあるのではないかね?
    もちろん何かしらの備えはしてあるだろうが、その衝撃は完全に殺しきれるものではない。
    その敏感な乳房には強すぎる衝撃に、身悶えた経験があるのではないかね。
    だが、次第にそれの痛みに快楽を見出し、キミは夜な夜な――――」
ユミ「って、なに勝手にボクで妄想してるんだよ!!?」
カイ「ぐはっ!!」
ユミ「―――この通り、ボクはボウガンを愛用してるから、胸とかは関係ないんだよ」
サヤ「って、ホントに撃ったのか!!?」
カイ「フフフ……これは失礼した。岩の話となると、つい我を忘れて熱く語ってしまったよ」
ユミ「うわ、額に矢が刺さってるのに爽やかな笑顔!?……というか、岩の話じゃなかったしっ!!」
サヤ「むぅ…。カイ、キミは巨乳の女性が好みなのだろうか?」
ユミ「って、サヤちゃん!?なにイキナリ突拍子なこと聞いてるんだよっ!?」
カイ「――無論だ。」
ユミ「って、こっちも即答したっ!!?」
カイ「巨乳はいい。世界の宝と称しても差し支えあるまい」
ユミ「差し支えありまくるよっ!!」
カイ「もちろん巨乳とは、胸囲があればいいという問題ではない。
    その人の身長とウェストの相対的なバランスによって、はじめて『巨乳』という至宝は確立される。
    その点……ユミ。キミの胸は素晴らしい。この私が保証しよう。
    ―――ビーの群れに追われているときのキミの胸の揺れ具合は、そう……非常にダイナミックだった。
    さすがの私も、思わずキミの暴れる胸に、視線が釘付けになってしまったよ」
ユミ「あの時の、自信に満ちた余裕の表情は、ニヤけてただけかーーーっ!!?」
カイ「ところでナゲットは如何かね」
ユミ「うるさい氏ね」

309ヤマチ:2007/05/02(水) 14:09:01 ID:aar7Y8oo
ユミ「うー、今日は変な人に会っちゃったよぉ。というか、いつの間にかフレンド登録しちゃってるし…。
    あの人、じぃーって胸見つめてくるんだよ?あれはもうセクハラだよぉ」
サヤ「…その割には随分と喜んでいたじゃないか。いや、悦んでいた…の方が適切だろうか。
    男に胸を視姦されて悦んでいるなんて……とんだ淫乱女だな、キミは」
ユミ「なんでだよ!?というか、そのドス黒いオーラは何っ!!?」
サヤ「…キミは良い友人だったがね――――キミの『乳君』がいけないのだよ!!」
ユミ「そこは『父君』だろ!?…というか、また胸かっ!!!」
サヤ「フン……その人類反則のデカ乳でまた一人、男を誑かしてご満足かね―――このエロ巨乳」
ユミ「ひどっ!?なんで今日はそんなに噛み付いてくるんだよ!!
    ボクが…その…む、胸のことで男の人の関心を集めちゃうのだって、いつものことだろ!?」
サヤ「フッ……今度は胸自慢か。あぁ、どうせ私は貧乳だとも。女性の魅力なんて欠片もないガサツな女だ…」

ユミ「もしかしてサヤちゃん。――――妬いてるの?」

サヤ「………………」
ユミ「え?……えぇ!?―――そうなの?サヤちゃん、本当にあのタタラベさんに惚れちゃったの?」
サヤ「…………うるさい」
ユミ「きゃー、顔赤くしちゃって可愛い〜!!へぇ〜、ホントに惚れちゃったんだぁ。あのサヤちゃんがねぇ〜…ウフフフ」
サヤ「……なんでそんな嬉しそうなんだ……」
ユミ「だって、サヤちゃんって全く男の人とか興味無さそうだったし、
    実はボクのこと、狙ってるんじゃないだろうかって心配するくらいだったんだもん」
サヤ「……さりげに失礼な。今までは、私の眼鏡にかなう男がいなかっただけだ」
ユミ「う〜ん、でもさぁ…あのタタラベさんのどこか良かったの?その辺に惚れちゃったわけ?」
サヤ「自分の信念のままに突き進む、あの生き様に……」
ユミ「あはは。なるほど、サヤちゃんらしいや。―――うん、そういうことならボクも応援するよ!」
サヤ「―――だが、私は彼の好みではないようだ……彼は巨乳が好きだというのに、私の胸は起伏に乏しい形状をしている……」
ユミ「そんなの気にしなくても大丈夫だよ。胸が無くても誤魔化す方法はあるし、
    サヤちゃんは素で充分クオリティ高いし、あとはちょっと可愛くオシャレしたら、男なんてイチコロだよ!!」
サヤ「……そうだろうか……」
ユミ「大丈夫!サヤちゃんは充分魅力的な女の子だよ―――ボクが保証するよ」
サヤ「……ありがとう、ユミ」
ユミ「親友として当然だよ。よーし早速、サヤちゃんを可愛い乙女に改造しちゃうぞ!!」
サヤ「え……いや、もう遅いし、明日からでも……」
ユミ「何言ってるの!明日はカイさんとデートするんだから、今晩から準備しないと!!」
サヤ「で、ででで……でーとぉ!?明日っ!!?」
ユミ「そうだよ〜、善は急げ!恋は先手必勝!!―――あ、サヤちゃん。これ着てみて〜」
サヤ「うわっ、既にタンスから色々と服が!?というか、少し落ちつけ!!」
ユミ「えぇい、めんどくさいっ!ボクが直接着せてやる!!」
サヤ「わっ!?こら!!勝手にボタンを外すな!?―――ひゃあ!!?へ、へへ変なところを触るなっ!!!」
ユミ「サヤちゃんが暴れるからだよ〜」
サヤ「嘘だっ!?今、絶対にわざと―――んぁあっ!!?」
ユミ「ウフフ……サヤちゃん可愛いぃ〜」
サヤ「ーーーーーーっっっ!!!?」

310ヤマチ:2007/05/02(水) 14:10:20 ID:aar7Y8oo

サヤ「や…やぁ。こんにちわ、カイ。こんなところで会うなんて奇遇だな」
カイ「うむ。こんにちわだ、サヤ君。
    しかし我々はここ、アップタウンの聖堂前の噴水広場で待ち合わせしていたのだから、奇遇でもなんでもないだろう」
サヤ「む…言われてみれば、その通りだ。―――いや、すまない。今日の私は少し変だ」
カイ「私は普段のキミを知らないので、なんとも言えないが……たしかに今日のキミは昨日と印象が違うな」
サヤ「え……や、やはり変だろうか!?一応、友人のアドバイスのもとでオシャレしてみたのだが、
    やはり私にはこのようなフリルのついた服は似合わないだろうかっ!?」
カイ「いや、問題はフリルではない。むしろキミのような清楚な女性にこそ、そのゴシックワンピースはよく似合うと思う。」
サヤ「う……キミにそう言われると、なんだか嬉しいな」
カイ「だが…」
サヤ「だが?」

カイ「――――だがっ!!その違和感たっぷりの胸は一体なんだっ!!!」

サヤ「なっ!?な、なななんで分かった!!?」
カイ「貧乳だった子が、一晩で巨乳に変わっていれば誰でも気づく。
    …だがそれ以上に、キミにその豊満な胸はひどく不自然だっ!!!」
サヤ「そ、そこまで言うかあっ!!?」
カイ「―――言う!!胸パッドなど、乳に対する冒涜であると知れっ!!!」
サヤ「……わ、私はただ…キミが胸は大きい方が好きなのだろうと思って……君の好みに合わせようと……」
カイ「問答無用!!そのような偽りの胸など、この世に在ってはならない『悪』だっ!!
サヤ「悪とまでっ!!?」
カイ「悪は滅せねばならない―――――よって、その胸パットを破壊する」
サヤ「……え?今なんて……いやっ、待て!?その手は一体なんだっ!!?」
カイ「質問の答えは至ってシンプルだ。――――私はこの手で、君の胸に巣食う『悪』を抉り出すっ!!!」
サヤ「待て!?とにかく待てっ!!こ、こんな人目のある場所で、キミはなんて破廉恥な事をしようとしているんだっ!?」
カイ「破廉恥?フッ、何を莫迦な………これは正義だっ!!!」
サヤ「馬鹿はキミだーーーっ!!!?」
カイ「やれやれ、正常な判断力さえ失ったか。だが、今から私が直々にその悪しき存在から解放してやるので安心したまえ」
サヤ「なっ!?手を蠢かせながらこっち来るな!!え、あ……ちょっ……お願いだから、やめ――――


ぁー


カイ「――――悪は必ず滅ぶ。それがこの世の理なれば……」
サヤ「うぅ……もうお嫁にいけない……」

311ヤマチ:2007/05/02(水) 14:22:28 ID:aar7Y8oo
■あとがき

エロをご所望とのことで、昔の作品をもってきた。
会話文オンリーで、読みやすいエロをモットーに書いてみた作品。
そして試作段階のまま放置プレイ^^;

“リザポ口移し”とかネタはあるんだけど…
問題はブレマスがいないので、このスレには不適切だし、
現段階でも微エロなのでSSスレにも出せなかったりするorz

312コーヒープリン:2007/05/02(水) 15:46:51 ID:MarjZRUM
…エロくない…エロくないぞーーー!!!!!(魂の叫び?)
ヤマチさんの作品は肝心な部分は、なぜスルーされるんだ〜!(バカ全開中)
大体、あの部分は○○が△△△して××する様に…クドクド…(熱暴走中→色んな意味で危険レベル!)

…プチッ。
ガスッ!ドカッ!!ズガガガガッ!!!…ザシュッ!(?)
(しばらくお待ち下さい)

しかしヤマチさんは、結構隠しネタ持ってるね。(正気に戻った)
まだ隠してるのなら、正直にココに投下しなさい。
どうせ俺以外見てないんだから…多分。

追伸、このスレはすでにぶれますスレではないよね…!?

313芽依:2007/05/03(木) 13:24:15 ID:dbFcZ5ms
きっとヤマチさん専用スレだよ。うん。

実は私も見てますw
でもネカフェからじゃないと投稿できないんだ。
隠しネタとやら、私も見てみたいですw

あ、それと…、私との会話でエロネタがはさめるって、
どういうことですか!w
気になって夜も眠れないんですが!!w
早いところ教えてくださいww

314ヤマチ:2007/05/05(土) 02:19:27 ID:aar7Y8oo
>気になって夜も眠れない
なに?俺のことを考えて夜も眠れない?
フッ…俺ってば罪な男だぜ(キラーン)
どうしても身体が火照って、眠れない夜は相手をしてあげよう。
遠慮はいらないよ。さぁおいで。さぁ…さぁ!!SAAAA!!!

…と、まぁこんな感じで、
芽衣さんの言葉のあげ足を取るように、エロネタに引きずり込むわけだw
あぁ、心配しなくていい。
本当にそんなことしたら、芽衣さんに
チェインソードで解体されるのは目に見えているから(苦笑

しかし二人とも…これは隠しネタというか、没ネタでな。
後から使いたくなったり、新しいネタと組み合わせたりすることもあるから、
迂闊に公開すると、もう使えないから、後で困るんだよ(^^;

ネタだけは色々あるんだけどねぇ…
メイオウ(擬人化)VSネノオウ書きたいなぁ(ぼそっ



追伸、コーヒープリン様へ。

貴様っ!!俺に18禁小説書かせる気かっ!!!?
しかもECOはファンタジーだぞ!?
ファンタジーでエロといったら、触手とか触手とか触手とかあああっ!!!!
あぁもうっ!!書いていいですかコンチクショーっ!!?(マテ;

315コーヒープリン:2007/05/05(土) 09:46:22 ID:Yqn6Q.6k
>>ファンタジーでエロといったら、触手とか触手とか触手とかあああっ!!!!
あぁもうっ!!書いていいですかコンチクショーっ!!?(マテ;

→許可する。

316コーヒープリン:2007/05/08(火) 12:49:15 ID:J.ODmpMw
ヤマチさんがSS投稿スレに浮気した…OTL
っつ〜か、ココの流れそのままなのがワロタ^^;

317名無しさん:2007/05/08(火) 17:59:53 ID:iwrK.2PI
>>ヤマチさん

おかえり〜!

318エビマヨ先生:2007/05/08(火) 18:19:36 ID:nFrd9RO6
・・・・。

319ヤマチ:2007/05/08(火) 23:47:03 ID:aar7Y8oo
>>コーヒープリンさん
浮気って・・・;;;
あの内容はなるべく多くの人に投げかけたかったから、SSスレのほうに投稿したんだよ。
しかし、あまりに暗い話だから『あとがき』にまとめとギャグを盛り込んだら、
化学反応起こして、あんな作品になった(滝汗
ちょっと際どいとは思ったんだけど悩んだ末、投稿^^;
ブレかSSかは分からないけど、次は口直しにライトな話を書くつもり。
>>317
ただいま。
飽きっぽいし、ろくな文章書けないヘタレだけど、これからも宜しく。
頑張ってエロ書くからっ!!!(マテ
>>エビマヨ先生
・・・・。

320蒸しちゃわん:2007/05/11(金) 23:09:42 ID:nNvew3mQ
ドバッと新作ktkr
ぁー別所の絵板ではどうもですー。まさかあんな場所に出没するとわ

321コーヒープリン:2007/05/12(土) 07:45:31 ID:uyI1lrWk
>>319
頑張ってエロ書くからっ!!!
頑張ってエロ書くからっ!!!
頑張ってエロ書くからっ!!!

…『記憶を完了しました』

それはさておき…
そういえば今まで何してたの?
数ヶ月間連絡なかったけど…?
…受験か?転勤か??

322ヤマチ:2007/05/13(日) 14:35:29 ID:aar7Y8oo
リアルもだけど、ECOの方も忙しかったんだ。
小説書く暇なんて勿体無いくらいに、毎日が楽しく・・・そして苦しかった。
笑って、泣いて、悩んで、後悔して・・・それでも頑張ろうって思えたリングがあった。
だけど・・・もう無い。
俺が・・・壊したんだ。

誰も欠けることなく、みんなにとって幸せな場所を目指した。
だけど、自分の力では、何も変えられないと思い知らされて・・・
最後の最後に、俺は『リングの害』となる人間を切り捨てた。

それは・・・今まで貫き通してきた、自分の“信念”に対する裏切りで・・・
誰かを切り捨てて解決するくらいなら、今までの努力も意味も無くて・・・
切り捨てた時点で、俺は・・・所詮、それは叶わない夢だったのだと悟った。

何一つ変えることの出来なかった、無力な自分に失望して、
何一つ変わることの無かった“みんな”に・・・絶望した。

・・・こんな筈じゃなかった。
最初は、ただみんなが幸せでいられたらいいと思っただけなんだ。

別に大層なことをしようとしたわけじゃない。
チャットを盛り上げるために、ジョークを言うようになっただけ。
リングに馴染めずにいる人に、手を差し伸べただけ。

でも手が足りなくなったから、俺は他の方法を考えた。
すなわち、自分が話題の中心になればいいと。
みんな巻き込んで、みんなで笑って、みんなが楽しければいい。
・・・そのために、俺は道化を演じた。

仲の悪い人がいた。
リングを抜けるという人がいた。
俺はみんなが好きだから、それが嫌だった。
だから、なんとかしたいと思った。
・・・そう、たったそれだけの単純な理由。

まっすぐ向き合って、腹を割って話せば、分かり合えると思っていた。
自分が仲介すれば、足りない部分は補えると思っていた。
自分なら助けられると思い上がっていた。
・・・だから俺は、ヒーローを演じた。

いつしか俺は『このリングを守ろう』と思うようになった。
同時に、一つの自戒を胸に刻んだ。
・・・これはみんなのためではなく、自分のためだ・・・と。

本気でヒーローを気取るつもりだったつもりはない。
そんな思い上がりは、身を滅ぼすことくらい分かっていた。
これは、あくまで自分のため。
自分が好きでやっている行動なのだと。

・・・でも何で気づかなかったのだろう。
“本物のヒーロー”でなければ、何も救えはしないということに・・・。

たしかに俺は、思い上がりによる自滅は避けられたかもしれない。
だけど、それだけだ。
助けようとして伸ばした手が、逆に相手のことを傷つけた。
誰かに構いすぎて、他の誰かが泣いているのに気づけなかった。

・・・何度も失敗した。
何度も後悔して、何度も挫折して、何度も泣いた。
そのたびに、弱い自分を殺して、強い自分をロールしてきた。

みんなが楽しめるように道化を演じた。
誰かを助けられるようにヒーローを演じた。
リングのためなら悪役だって演じた。

だけど・・・上手くいくはずがない。
表面上はみんなのために行動していても、根底にあるのは自分の幸せ。
そんな汚い感情では、全体の幸せなんて望めない。

323ヤマチ:2007/05/13(日) 14:37:15 ID:aar7Y8oo

気になる女性がいた。その人の悩みを聞いていたのは本当に相手のため?
場を盛りあげるために下ネタを覚えた?嘘つけ・・・本当は自分が一番楽しんでいたくせに。

・・・ようやく俺は気づいた。
いつだって俺の邪魔をしていたのは、自分のエゴだということに。

俺はまた自分を殺した。
今度は、徹底的に殺した。
・・・感情が潰れて、無くなってしまうくらいに。

欲したのは、全てを救い出すための答え。
求めたのは、それを導き出す客観的視野。

代償に差し出したのは、自身の感情。
芽生え始めていた、誰かを特別に思う『好き』という醜い執着心。

・・・あぁ、そんなものはいらない。
俺の願いは只一つ・・・。
誰一人欠けることなく、みんなが幸せでいられる場所の実現。
それこそが俺の求める理想なのだから。

・・・なんて愚か。
全てが終わった後に、自分の軌跡を省みて思う・・・。
おそらく、この瞬間・・・俺は“致命的に”間違えたのだと。

俺は勝手に背負い込んでしまった。
小さな願いの・・・その途方も無い“重さ”も知らずに・・・。
ただ目指すだけで良かったんだ。
それは背負ってはいけなかったんだ・・・。

いつしか『願い』は果たすべき『責務』へと変貌した。
・・・この時から俺は、もう後戻りできなくなってしまっていた。

客観的視野を手に入れた俺は、もう自身の感情によって、道を過つことは無くなった。
自分のエゴをことごとく切り伏せて、正しい判断を貫けるようになった。

みんなの求める“自分”を正しくロールすることが出来たと思う。
ただその結果、ディスプレイの中の『熱い自分』と、それを眺める『冷めた自分』に温度差が生じた。

輝いていた毎日は、色褪せて・・・、
『汚いもの』も沢山見えるようになったけど、リングはとりあえず平穏を取り戻した。
・・・だから、これでいいのだと信じた。

それからリアルの方が忙しさを増してきて、
しばらくしたら、今までのように夜INできなくなることが分かった。

今までのように常にリングの状態や、“問題児たち”の動向を監視できるのも、そう長くは無い。
俺はみんなが心配だった。
だから今のうちに、残っている問題点の見直しや、アフターケアを行っておこうと思った。

『自分が守らないといけない』・・・そんな自負が、俺の判断を誤らせた。
俺は刻々と迫るタイムリミットに“焦り”を感じていた。

・・・そこに至って、俺はようやく知ることになる。
平穏に見えていたのは表面だけで、蓋を開けてみれば酷い惨状だった。

ここで具体的に、誰がどうだったとそれぞれに言及するのは憚られるが、
ただ結論として言えるのは・・・俺は何も救えてなどいなかったし、何も変えられやしなかったということ。

そもそも人間なんて、そうそう変われるものではないのかもしれない。
どんなに話し合い、幾度も言葉を投げかけようとも、
結局口先ばっかりで、少し目を離したら、また元に戻っている・・・。
弱いヤツは弱いままだったし、腐ったヤツは腐ったままだった。

見え透いた彼らのエゴ・・・
いつだって自分を誤魔化して、自身の弱さから逃げ続ける・・・
そんなもの・・・救えるはずが無い。

どんな人とでも、きちんと話し合えば分かり合えるのだと信じていた自分が、
あまりに滑稽で笑ってしまった。

そう・・・きっと何一つ変わっていなかったのは、自分も同じなのだろう。

あぁ・・・殺したい。

324ヤマチ:2007/05/13(日) 14:38:42 ID:aar7Y8oo

俺はリングを抜けることにした。
リアルの都合というのも、あながち嘘ではない。
それに、俺に依存することで弱くなってしまった人がいる。
・・・俺の存在が、リングの分裂を招く恐れがある。

今までの俺なら、それらに対策を考えることもできただろう。
だけど、今の俺にはそんな力は無かったし、リアルの都合で時間も無かった。

何より・・・こんなリング、壊れてしまえばいいと思う自分がいた。

リアルとネットの板挟みで、心に余裕が無くなっていたのかも知れない。
今まで降り積もってきた暗い感情が、堰を切って溢れ出してきた。

どうせ分かり合えないというのなら・・・
どうせ何も変えられないというのならば・・・
邪魔なヤツは切り捨ててしまえばいい。
馴染めないヤツなど見捨ててしまえばいい。
そうして自分にとって理想のリングにしてしまえばいい。
・・・いっそ自分を裏切った全てを壊してしまうのも悪くない。
“どうやったらリングが壊れるか”なんて、誰よりも俺がよく知っているのだから・・・。

あぁ、それでも・・・
「ありがとう」と言ってくれた人がいたんだ。
たった一人だったけど、
簡単なありふれた言葉だけど、
何があったわけでもないのに、わざわざ俺をつかまえて、伝えに来てくれた。

それが本当に嬉しくて・・・
失敗ばかりだったけど・・・、何も変えられなかったかもしれないけれど・・・、
それでも「ありがとう」と言ってくれた人がいたのなら、
今まで俺のやってきたことは無駄じゃなかったんだって信じられた。

だから俺はリングを去った。
決してリングを壊すことなく・・・。恨み言を残すことなく・・・。
それが俺にできる最後の良心からの行動。

去り際は、割と綺麗だったと思う。
でもだからこそ、みんなの引き止める声が痛かった。
本当はもっと汚い理由なのに、俺はヒーロー面して、ここから去ろうというのだ。
否。
去るのではない。
全てを投げ出して、逃げ出したのだ。
だからこそ、みんなの声が・・・痛かった。

すべて忘れたかった・・・。
すべて忘れて欲しかった・・・。

だけど去った後も、俺のことをしつこく追いすがるヤツがいた。
同時に俺自身も、去った後もリングのことが気になっていた。

・・・だから思わず、厳しいことを言ってしまった。
それは、リングのためを思っての言葉だった。
それは、その人のためを思っての言葉だった。
だけど・・・そんな俺の真意とは関係なく、その言葉はまるで『刃』のように鋭くて・・・

後日、その人がECOを辞めることを知った。

・・・こんな筈じゃなかった。
こうならないためにリングを去ったのに・・・

「最後に少しだけ話がしたい」と、その人からメールがあった。

俺はそのメールを無視した。
今更、話すことなんて無い。
合わせる顔なんて無い。
引き止める気なんて無い。

・・・さようならだ、クソ野郎。
出会ったばかりの頃の、泣き虫だけど、ひたむきで、強かった貴女に・・・俺は、憧れていたんだ。


あれからリングは再編成されたらしい。
“あの人”なら、きっと上手くみんなを纏めてくれるだろう。
俺なんか及びもつかない人格者で、信頼できる人なのだが、
いつも忙しいと言っていたから、色々押し付けるカタチになってしまったのが心苦しい・・・。

結局抜けたのは3人だったそうだ。
俺が切り捨ててしまったあの人は、今では元気にやっているのだと聞いた。
もう一人は、もともとリング放浪癖のあるヤツで、こうなることは予想していた。
今も彼は自分を誤魔化しながら、多くのものから逃げるようにして生きているのだろう。

・・・まぁ、人のことは言えないか。
俺もこうして、“この場所”に逃げ帰ってきたようなものなのだから・・・。

さぁ、物語を紡ごう。
叶わなかった願いを、物語に託して・・・
今まで見てきた、汚い人間の内側を、鮮明に描こう・・・

その先に・・・幸福な結末を用意して・・・

325ヤマチ:2007/05/13(日) 14:53:12 ID:aar7Y8oo
・・・自分で言うのもなんだが、
綺麗な文章のようで、やっていることは悪魔のようだ;
こういうの偽善者って言うんだろうなぁ(苦笑

それにしても長々と愚痴ってしまって申し訳ない。
次こそはエロ書くので見逃してくれw

>>蒸しちゃわん
まさかあんな場所で、俺を知っている人に出会うとは思わなかったよ^^;
・・・ん?待てよ・・・
あそこにいたということは、キミもロリコンかねッ!!!?www(爆

胸が無いのは『0』ではない。
『無い』という事実がそこに『在る』のだ!!
つるぺた万歳ヽ( ´ー`)ノ

326名無しさん:2007/05/13(日) 23:44:37 ID:nNvew3mQ
>>325
見事に鯖も同じっぽいので、会えたらなーなんちて。

私はツクール作品探してて流れ着いたんですよねー。
ロリコン?まさかそんな……はははh
/(^o^)\

327コーヒープリン:2007/05/14(月) 12:59:01 ID:mqPd6tQg
>>322-325
…どうコメントして良いのやら…
ECOをやっていない俺には返答しようがないです><
まあ…次は何か良い事あるさっ!(超適当〜^^;)

追伸
ECOしてる奴でロリコンでない者がいるのか?…いや、いる筈がない!(反語)

328名無しさん:2007/05/14(月) 13:26:58 ID:iiOSIPbs
以前からここを覗かせていただいていたのですが、ヤマチさんがお元気そうでよかったです。
某所ではほっんとにもう、お世話になったナマモノです。
小説楽しみにしてます。頑張ってエロ書いて下さい…。

ゲーム内にて連絡取る機会がなくなったので、私信書き込み失礼しました。

329ヤマチ:2007/05/15(火) 00:09:08 ID:aar7Y8oo
ようこそ、腐りきった“ナマモノ”さん。
どうやらオマエも、リングを抜けたそうだな。

これで4人目のリング脱退者だ。
ほらな・・・やっぱり何も変わっていなかった。

オマエは何かあったとき、自分がリングを抜けることでしか対処できない。
・・・オマエの悪い性癖だ。

どうせオマエが、ここを見に来ていることは分かっていたからな。
これを読んだオマエが、リングを抜けようとするであろうことは、容易に想像できた。

あぁ・・・オマエのことはよく分かっている。
だがオマエは、俺のことは理解し切れなかったみたいだな。
それも当然か・・・。
オマエは出会った頃から何も変わらないのに対して、俺は随分と変わってしまった。
盲目的に人を信じ、全てを救おうとしていた『かつての俺』はもういない。

・・・俺は自分がリングを壊さないために、あの場所から去ったんだ。
それを何も分からずに、俺の影を追おうとするから、こういう事になるんだ莫迦め。

あぁ本当にくだらない・・・。
やっぱり俺は、何も変えられなかった。
何も救えなかった。

『しばらくリングを抜けます』だって?
・・・あの時と、全く同じじゃないか。

俺のしてきたことは・・・いったい何だったんだよ・・・。

この数ヶ月、オマエとは本当に色んなことがあった。
みんなを巻き込むほどの大騒動から、
マナー一つで、本気で口喧嘩した些細なことまで。
気づいたら朝まで話し込んでいた日もあった。
ある意味で、オマエほど本気でぶつかり合った相手はいなかった。
何度もすれ違って、いがみ合って、仲直りして・・・
その度に、悩んで、苦しんで、泣いて・・・強くなった。
数え切れないほどの言葉を交わして、たくさんの思い出を築いて・・・
お互いにより良い方へと、変わっていけるのだと・・・信じてた。

だけど・・・
それは俺だけが感じていた錯覚で・・・

何も変えられなかった。
何も分かり合えてなどいなかった。
何もかも無駄だった。
何もかも無意味だった。
こんな事なら・・・初めから、何もしなければ良かった・・・。

だから、やり直そう。
あの日・・・リングを抜けるというオマエを、俺は止めるべきではなかった。

もうオマエを引き止めた『ヤマチ』という少年はいない。

勝手にするがいい。
俺はもう止めはしない。
いつか戻って来いとも言わない。
何もかも同じこの状況で、俺はただ『何もしない』という選択を選ぶ。

唯一、あの日と違うことがあるとすれば・・・それは年月の経過だろうか。
今やオマエの存在はリングの中で、決して小さいものではなくなっている。
そのオマエがリングを抜けたら、リングはどうなってしまうだろうな?

・・・別に俺は構わんよ。
俺はいっそリングなんて壊れてしまえばいいと思っているし、
その程度でどうにかなるようでは、どのみち救いようなんて無かったってことだ。
むしろどこまで壊れるか興味すら覚える。

これによって抜けるべき人は抜け、残るべき人は残るというのなら万々歳だろ。
だが・・・『彼女』はいなくなるべきではなかった。

俺やオマエがいなければ、彼女がいなくなることも無かっただろうにな・・・。
今も、みんなと一緒に笑い合えただろうにな・・・。

俺もオマエも・・・あそこにいるべきではなかったんだ・・・。

330ヤマチ:2007/05/15(火) 00:27:58 ID:aar7Y8oo
私信失礼したね。
だが、これが“現実の物語”だ。

人は変わらない。
人は救えない。
人は理解し合えない。

俺たちに出来ることは、お互いに傷つけ合わない距離を見極めて、上手く付き合っていくことくらいだ。

あぁ・・・くだらない


ところで俺はつるぺたも好きだが、巨乳も好きだ。・・・中くらいも捨てがたい。
ちなみにストライクゾーンは5歳〜45歳まで。
フハハハ!!世界は萌えで満ちているぞおおおッ!!!
全新!系裂!天破!侠乱!見よ、東方は!!赤く“萌え”ているッ!!!!
(↑魂の叫び)

331コーヒープリン:2007/05/15(火) 10:05:04 ID:RPV82sJU
(チョイマジ話)
ヤマチさんが壊れていく…というか大人への一歩だな。
まあ確かにこれが現実だろうな。
まだネットで経験できただけでもマシかも?
関係を絶とうと思えば、データ削除で全てが終わる訳だし…。
もしリアルだと暴行事件です!親戚だと殺傷沙汰にすらなります!!(オイッ!)
深く考えるとドツボにはまるので、(多分)年上の俺からプチアドバイス。

人の為と思ってやっても、相手は気付かないか、気付いても逆に相手の負担になるのがオチ。
所詮ゲームなんだし、自分がやりたい事をやるのが一番!
相手に対して見返りを求めるのは、ただの押し付けに過ぎないって事。
(見返りがないと、ドンドン相手が憎らしくなってくるしね^^;)
自分の行動に対し相手が感謝すれば、その内お返しがくるかも…ぐらいで考えとけ!
(所詮やってる事は自己満足に過ぎないんだから!)
会社も一緒だぞ〜!(笑)
社員が辞めても、幾らでも代わりがいるぐらいしか考えてない。
自分のスキルアップの為の場所として認識し、無理と感じたらさっさと辞めるべし!
(でも最低数年は勤めるくらいの努力はしろよ!)
もし、会社にとって必要なら無理にでも引き止めてくれるぞ!
(俺も以前辞表出した時、それで部署異動したぞ!…見てる人は見てるって事)
簡単に辞めれたら、それは自分の実力不足って事だけ。
競争社会は恐ろしいぞ、マジで!
今の内に耐性付けとけ!

>>ストライクゾーンは5歳〜45歳
…広過ぎだろ!
俺は贅沢言わないからせめて、15〜30歳くらいで、可愛くてor綺麗で、性格良くて、
背が低くて、お金持ちでetc…くらいが良いな^^;

332ヤマチ:2007/05/16(水) 14:17:15 ID:aar7Y8oo
見返りか・・・確かにその通りだ。
俺は自分の行動に対する見返りが得られなくて、子供みたいに暴れているだけだな。
まったく・・・なんて浅ましい行為だ。

でも、だからこそ俺はみんなから距離をとったんだ。
それでも近づいてくるのだから・・・別に好きにしても構わないだろう?(ニヤリ

どの道、決着は必要だったのかもしれない。
俺は自分の分身たるPCを削除できなかったし、
みんなに対しても全てを告げずに、逃げるようにして去った。

やはり最後はきちんと『決別』しないと・・・。


あ、それと恒例のヤツだけど・・・
俺は7歳から〜14歳で、背が低くて、お人形さんみたいに綺麗で、
フリフリの服を着て、「おにーちゃん♪」って甘えてくるカワイイ≪弟≫がいいなぁw

そして兄は、女装癖でブラコンの弟に頭を悩ませつつも、なんだかんだで弟には甘々で、
ぶっきらぼうだけど、面倒見が良くて、料理が得意な、やさしいお兄さんで><b

うはwwwwおkwwww

333名無しさん:2007/05/16(水) 17:12:29 ID:vQo0DC7Q
>>332
その割にはその人に対して今も執着してるような気がするんですけど…。

>どうせオマエが、ここを見に来ていることは分かっていたからな。
>これを読んだオマエが、リングを抜けようとするであろうことは、容易に想像できた。

この辺りのくだりとか。見方を変えれば抜けたリングの相手に嫌がらせするただの陰湿な人間だぞ。
偽善者以前にストーカー…距離を取って「分かっていて」嫌がらせして、それに反発したのをさらに「好きにしていい」とか。

さらに言うなら、人が変わらないのなら君も変われないのではないだろうか。
それとも自分は「特別な人間だから」変われるのかな?

さて…空気読まず否定的な意見すいませんでした><

334ヤマチ:2007/05/17(木) 00:17:05 ID:aar7Y8oo
う〜ん…
このスレ、彼女も見てるから今は全部話せないんだけど、
とりあえず、記念すべき333の方へ返答な^^;

まずは『俺が特別だから変われた』って言っているけど…
>>323の下から二行目。
逆説的に、結局俺だって同じで…何も変われていなかったってことだ。
自分では色々変わったつもりでも、そんなものは主観ゆえの錯覚だ。
ほら、自分の髪型って気になるけど、他人から見ると大差ないっていうのと同じで(苦笑

それと、彼女が俺のことを未だに引き摺っていると知ったのは、つい最近のこと。
俺がリング抜けたのは、もう一ヶ月以上前だけど、
リング抜けた時点で全て分かって行動していたというのなら、確かにストーカー並みの執念だな;

それにしても、次の「反発」っていうのが、よく分からないのだけど…?
反発って…>>328のこと?

俺は、わざわざリング抜けて、やっと落ち着いてきたというのに、
そこにWISなんてしてきて、傷口を抉ってくれるような大バカは、
手荒く追い払ってもいいだろう…という、つもりで言ったんだけど…

うーむ、もともと身内ネタとはいえ、上手く伝わってないなぁ^^;
込み入った文章書くとき、いかに上手く相手に伝えるかって重要だよな。
熟読すれば分かる…ではなく、半分流し読みのようにしていても、
話の要点が伝わる文章というのが、重要。

文字の持つイメージや、カギ括弧などによる強調などで、文章を演出する。
それは文を書くのではなく、むしろ絵を描くのに似ている。
…ただそれで伝えられるのは漠然とした雰囲気や臨場感だけで、
こういった説明の長くなるものは上手く伝えられない…う〜む、今後の課題だな;

あ…それとなメジェ。
このスレで『マジレス』する時は、
最後に“オチ”をつけなくてはならないという『鉄の掟』がうわなにをすrあks@ふじklp

335コーヒープリン:2007/05/17(木) 14:21:39 ID:5.H9Bmqk
そうなのかオチ!
それはしらなかったオチ!!
こんどからそうするオチ!!!

…これはダメですかオチ?

336ヤマチ:2007/05/17(木) 18:10:15 ID:aar7Y8oo
語尾ギャグかよっ!!?
もはや衰退して久しいが、
むしろ懐かしいのでセーフッ!!!www

337328:2007/05/17(木) 20:11:11 ID:iiOSIPbs
WISで声かけただけで傷口抉ったのか…スマソ(´・ω・`)
そっちみたいに酷い言葉は投げかけてないのにこの仕打ちに、
ヤマチクオリティの高さを知りました。

常にヤマチ様の話題がリング内に出てて、いつまでも忘れられなかったさ!
こっちも落ち着いてきたとこにそっちの情報入ったから、
マジでまだいるのかー!?と思ってWISしてしまいましたヨ〜。

あ、ゲームでキャラデリまでしておいたんで、後は任せた(><)b
色々責任ある立場だったけど、そっちの予測どおり?に捨ててきたからー。

きっとこれで色々満足されたと思うので、私めの書き込みは最後です。
まだ満足できないなら、別のことで晴らして下さい〜。
お陰で精神安定剤手放せなくなったぜ!!w

あ、335の書き込みだけど、せめて相手の名前ぐらい伏せるとかしようね、ヤマチさん(オチ)

338ヤマチ:2007/05/18(金) 14:18:20 ID:aar7Y8oo

実は、表紙のこと聞いたんだ・・・。
すごく嬉しかった。
―――でも、苦しかった。

あの日、キミの気持ちを断ったことを・・・後悔している。
でもあの時は、みんなが幸せでいるためには、どっちかを選ぶなんてできなくて・・・

それでも、仲間として側にいてくれるのなら・・・それで良かった。
みんなが一緒にいられて、もどかしくも、今までどおりの関係を続けられるなら、それで俺は満足だったんだ。

だけど、キミのそばに彼が現れた。
彼は俺なんかより、ずっとキミと長い付き合いで・・・俺の知らないこと知っていて・・・。

俺がキミの闇に立ち入ろうとするのを、彼が阻んだ。
別に人間的に優れていたわけじゃない。
独占欲と執着心の塊だった。
だけど、確かに彼はキミのことを知っていた。
そして、その好意は本物だった。

俺は嫉妬していたのだろう。
どの道、キミの気持ちに応えるわけには行かないというのに―――。

その後、ご存知の通り、俺は大失態を犯した。
二人を応援しようとしながらも、未練を捨て切れなかった俺の弱さ。
そのために、リング全体を脅かした。

―――こんなことでは何も守れない。
そればかりか、自分でリングを壊しかけたのが許せなかった。
だって、それじゃあ・・・何のためにキミの気持ちを拒んだのか、分からなくなる。

だから殺した―――弱い自分を。

こんな感情はいらない。
こんな弱さはいらない。
こんな・・・辛い思いだけをするなら・・・誰かを『好き』と思う感情なんて無くなってしまえばいい。

俺は守るんだ。
キミも“彼”もひっくるめて・・・全て守ってやるんだ。

誰一人欠けることなく、みんなが笑いあえる場所を―――。
・・・それこそが俺の求める『幸せ』なのだから。


欲したのは、全てを救い出すための答え。
求めたのは、それを導き出す客観的視野。

代償に差し出したのは、自身の感情。
芽生え始めていた、誰かを特別に思う『好き』という醜い執着心。

・・・これが俺が感情を殺した日の、真相だ。

339ヤマチ:2007/05/18(金) 14:21:03 ID:aar7Y8oo

それから俺はリングを元の雰囲気に戻すために奔走した。
努力のかいあって、リングにはみんなの笑顔が戻った。

それでも問題はたくさん残っていて・・・
独断で進めてしまったサブマスターの件や、
“彼”を含めてリングに未だ馴染めてない人たちへの対策、などなど・・・

正直、全て投げ出したくなることもあったけれど、
それでも自分の捨ててきたものが大きければ大きいほどに、俺は諦めるわけには行かなくて・・・

―――だけど、彼と一緒にいるキミを見るたびに、胸が締め付けられるようだった。

捨てたはずの心が、痛みを訴えた。
殺したはずの心が、軋みを上げた。

―――消せなかった。
殺しても、消せなかった。
キミへの思いが、どうしても完全に消せなくて・・・
だから俺は、ただ耳を塞いで、自分に言い聞かせるしかなかった。

これは俺が選択したことだと。
それでキミが・・・みんなが幸せならそれでいいと。
結果として、誰も欠けることなく、こうしてみんなが笑い合える日が来たのだから・・・。

あの日、心に誓った。

俺は全てを守る。
キミも“彼”もひっくるめて・・・全て守るのだと。

誰一人欠けることなく、みんなが笑いあえる場所を・・・。
・・・それこそが俺の求める『幸せ』なのだから。

―――だから、今更この信念を枉げるわけには行かない。
・・・そうでなくては、今までの俺の苦しみも、キミの涙も無駄になる。


あぁ、それでも・・・『俺は何も救えなかった』。


彼のせいで、あの日一緒に強くなると言っていたキミが、彼を“逃げ場”とすることで弱いままで・・・
キミさえいれば満足だった彼が、リングに馴染めないわけで・・・。

まるで傷の舐め合いのような、廃退的な・・・されどお互いを補完しあう“強い絆”。
―――そんなもの、救えるはずが無い。

だけど・・・
だけどそれなら・・・
・・・今までの俺の選択は、いったい何だったのだろう・・・。

340ヤマチ:2007/05/18(金) 14:22:13 ID:aar7Y8oo

それはあまりに致命的な疑念。
それが、危うくもここまで俺を支えてきた行動理念を、根底から崩した。

何も変わっていなかった。
何も変えられなかった。
人は汚い・・・それ故に、人は救えない。
俺のやってきたことは全て―――意味を成さなかった。

どんなに話し合い、幾度も言葉を投げかけようとも、
結局口先ばっかりで、少し目を離したら、また元に戻っている・・・。
弱いヤツは弱いままだったし、腐ったヤツは腐ったままだった。

見え透いた彼らのエゴ・・・
いつだって自分を誤魔化して、自身の弱さから逃げ続ける・・・
そんなもの・・・救えるはずが無い。

どんな人とでも、きちんと話し合えば分かり合えるのだと信じていた自分が、
あまりに滑稽で笑ってしまった。

そして、なにより・・・
未だにキミへの思いを捨て切れていない自分を哂った。
キミの事を奪っていった彼を、恨んでいる自分を哂った。
結局、俺はあの日から変わらず、自分のエゴにまみれていて・・・

―――何も変わっていないのは、自分も同じなのだと思い知らされた。

それは夢の終わり。
かつて尊いと信じたものは、ひどく醜悪に思えて・・・
そんなものを必死に追っていた自分が、あまり滑稽で・・・

全てが憎かった。

何も救えなかった自分が憎かった。
誰も救ってくれなかったみんなが憎かった。
そして、誰よりも彼の存在が憎んでいる自分がいた。

だけど、叶わないと知った今も・・・
『みんなが幸せでいられればいい』という思いは消えてなくて・・・
―――そうやって何でもかんでも憎んでいる自分が、どうしようもなく許せなかった。

好きだけど、嫌い。
憎いと思うのは、愛しさ故に。
自身の中で、矛盾する二つの感情。

『守護』と『破滅』・・・
自身の中で矛盾していた、二つの思い。
いつの間にか、捻じれ、歪みきっていた信念。
・・・今更になって気づく。

―――俺は狂っているのだと。


この後は前述したとおり、
俺は自分をどうすることもできなくて、逃げるようにリングを去った。

・・・そして現在に至る。

341ヤマチ:2007/05/18(金) 14:24:52 ID:aar7Y8oo

この前、リングマスターにあった。
実は、内緒で教えてもらったんだ・・・表紙のこと。
それが本当に嬉しくて・・・だけど、その分だけ苦しくて・・・

俺はね・・・
キミの事を、殺したいほどに憎み・・・そして愛している。

だからその後、WISが来たとき、我慢できなくなったんだ。
そもそも、もはやキミに対する好意を禁じる理由は無かった。

今の俺にとって、彼の存在は問題にならないだろう。
あらゆる枷から解き放たれた俺は、ただ欲するがままに求め、手に入れ、喰らい尽くせばいい。

・・・もう守るものも無ければ、正しく在る必要など無いのだから・・・。

キミの心を追い詰め、殻に閉じこもったところを抉り出し、無茶苦茶に切り裂いて、
『自分のもの』にする気だった。

あぁ、そうだ。
決別するために追い払うなんて、とんでもない嘘だ。
最初から、キミを壊すために仕掛けたんだ。

だけど、力加減を間違えたようだ。
キミはあっさり壊れてしまった。
かつて唯一、俺と本気でぶつかり合うことのできたキミが・・・こんなにも弱くなっているなんて・・・。

キミはこんなちっぽけな存在だったか?
くだらない事でいっぱい口喧嘩して、何かと意見を違えては互いの主張をぶつけ合い、
理解し合えなくとも、どこか心地よかった『あの頃』のキミは・・・もういないのか・・・。

・・・或いは、何度も俺を挫けさせたキミならば・・・俺を止められるのではないのかと思っていた。
今までのように、俺の思い上がりを打ち砕いてくれるのではないかと・・・少しだけ期待してた。
それが叶わないようならば、そのまま俺の手でキミの心を切り裂いて、自分のものにしてしまう気だった。

―――その結果がこれ。

なんだよ・・・これからが本番という時に、勝手に壊れやがって・・・。
自殺未遂だって?
なんでそんなに追い込まれているんだよ。まだ、これからだろ?
やっと布石を終えたというのに、こんなところで終わるなよ。
俺はまだ、キミを壊し足りないのに・・・。
     /俺はまだ、キミに伝えたいことが沢山あるのに・・・。

くだらない・・・。
本当にくだらない・・・。

かつて・・・
あらゆる手を尽くし、あらゆる策を巡らし、
全力を以って挑もうとも、キミを救うことができなかったのに・・・。

あぁ・・・キミを壊すのはこんなにも容易い。

342ヤマチ:2007/05/18(金) 16:35:45 ID:aar7Y8oo

「まだ誰かを再起不能にしたいのか」だって?
・・・今更だな。
最低でも、この状況で出てくる人間は三人いるはずだろ。
キミと彼・・・そして、『彼女』だ。

彼女もまた、この状況を知って、俺にメールをしてきたよ。
だけど、ダメだよなぁ・・・。
悩んで、悲しんで、泣くことしかできない彼女に・・・何かを変えられる力が在るはずが無い。
彼女はただ、自分の希望や期待を、俺に押し付けることしか出来ない。

一緒に悩んで、悲しんでいれば、俺と一緒に頑張っているのだとでも勘違いしていたんじゃないだろうか?
圧し掛かりながら、俺を支えているとでも勘違いしてたんじゃあるまいか?

誰かに頼って、圧し掛からなくては、立つことさえ出来なかった人間が・・・
奇麗事だけを並べて、自分の弱さを謝ることで全て誤魔化していた人間が・・・

―――自身の『汚い部分』を直視して、心が耐えられる筈が無い。

まさに1ターンKILLだったぜ?w
なにやら気合の入った様子だったが、一回の返信であっさり壊れたな。

―――言ったろ?
俺は壊したくて、壊したくて、しょうがないんだ・・・。

今更、罪の意識なんてない。
そんなもの感じていたら、こっちがもたない。

やれやれ、これでもう・・・
・・・これでもう二度と、彼女が俺の前に現れることは無いだろう。


これで、やっと楽になれる。

343ヤマチ:2007/05/18(金) 16:38:52 ID:aar7Y8oo
ところでな・・・

>>337の書き込みだけど、最後の番号間違えているオチよ?

344コーヒープリン:2007/05/22(火) 12:50:27 ID:sJlqmKC6
う〜ん…。
ヤマチさんは少し過去を引きずり過ぎかも…。
かつての仲間なんだからもうちょ〜っっと普通に会話できないか??
別に正面向かって言う訳でもないし、活字入力なので幾らでも修正が利くだろうし…。
そこまで一生懸命だったという裏返しにもとれるが…。
…部外者の俺が言うのも何だがかなり暴走気味かも?

                                   by オチ

345名無しさん:2007/05/23(水) 14:42:47 ID:iwrK.2PI
>>344
ムリ。
この手の話は、当事者じゃないと分からない気持ち。
過去に似た経験がある俺から言わせれば、まだリアルで会ってないだけマシな方。
こうなってしまって、全てを断ったのはヤマチさん正解。今後、彼らとは一切関係を断つのが一番いい。

そんな俺からアドバイス
・いままでのことを忘れて新たな恋をしろ!忘れることが無理なら、そんなことを思い出さないほど何か打ち込める忙しい毎日を過ごせ!
 少なくとも今よりはラクになるはずだ。(しばらくは、そんな気持ちにはならないだろうが・・・)

346コーヒープリン:2007/05/23(水) 16:11:57 ID:T42o9QzY
それならリアルでその状態にある俺はどうなるんだ…。

所々で書いてるが、支店で上司(役員)とケンカして辞表出して本社に異動になり、
(仕事は数段楽になった…ココにこんな事書く暇あるし…^^;)
支店からは嫉まれ、本社では(支店のゴタゴタから)かなり浮いた状態。
それでも一応、上司とは(建前で)普通に会話し、仕事してるぞ。

会社なんてそんなものだし、
いちいち気にしてたら俺は確実に「うつ病」で死んでるガナ。

    _, ,_  パーン
 ( ‘д‘)
  ⊂彡☆))Д´)>>345
オチが全く無いぞ!やり直しだオチ!!

347名無しさん:2007/05/25(金) 21:20:16 ID:8YghSAcw
the FIELD OF VIEWの Last Good-Byeを聞くことをおすすめする、かな
なんとなく、ヤマチさんの置かれている(た)状況に似てるんじゃないかな

ま、アレです。人間、酸いも甘いも経験して大人になるですよっと。
「壊す」のは容易いけど、「創る」のは難しい・・・ことを知ったり
何らかの自分を、「演じる」・・・

そうしておっさんになるんですよw
と年寄りがたわごとを言わせていただきましたw

348名無しさん:2007/05/25(金) 21:30:08 ID:8YghSAcw
状況というか、心境、だなぁ
ごめん、酒はいっててちと読み返してなかった・・・

349名無しさん:2007/05/25(金) 23:06:26 ID:k3dUWUU2
>>345
自分も一時大喧嘩した相手がいて、しばらく音信不通になったけど
結局解決してくれたのは時の流れなんだよな
人物評価って一瞬で覆るけど、それまで積み重ねてきた印象は拒絶できない事実なわけで

>>346
うつ病より先に胃潰瘍か情緒不安定が来るぜ、と経験者が言ってみるテスト
悪化したらおまいらに泣きつくからよろしく

>>347
嫌なことって一瞬忘れても、年を取って突然思い出して、ため息をつくことがある
そういう内省を繰り返すから人間って大人になるんだよねと


今の自分が厨房の自分を見たらぶち殺してるなとか、
工房の自分を見たら今の自分はぶち切れてるなとか(以下略

もしタイムマシンがあったら自分は未来の自分に殺され続けるに違いない

350コーヒープリン:2007/05/26(土) 08:20:52 ID:zk.SqABs
…うげっ…ageられてもうた…でもマジレスだし…困ったね、こりゃ…

351yamachi:2007/08/03(金) 11:56:32 ID:aar7Y8oo

These hands will never hold anything.

―――yet,

352コーヒープリン:2007/08/04(土) 10:50:54 ID:fb7CIFhM
うむ、お疲れ〜^^;

353芽依:2007/08/20(月) 16:29:29 ID:dbFcZ5ms
−前書き−

初めましての方初めまして。芽依と申します。
前後の流れを読まずに投稿する事をお許し下さい。。
今回小説の投稿に至ったのはは、
「私もぶれますスレの荒波に揉まれたい!」
と言う私のマゾ気質で投稿が決定しました。

ちなみに、当方ネカフェからの投稿なので、
感想を頂いても返信出来ないのが心苦しいです。
ですが、閲覧することは出来るので、
感想を頂いたら大喜びします。
そして励みにして頑張ります!

実在する人物を一名モデルにしております。
勝手に借りてしまった事をお詫び申し上げます。

それでは、長くなりましたが、
『花の名前の世界にて』の開演です。
皆様お楽しみくださいませ^^

354芽依:2007/08/20(月) 16:30:55 ID:dbFcZ5ms
−花の名前の世界にて−

私がこの世界に降り立ったきっかけは、ある人の日記帳だった。
その人の日記帳を読んだとき、私は無性に同じ世界へと行きたくなった。
そしてその人と同じ、花の名前を冠する世界へと降り立った。

私は時代劇の侍や、中世ヨーロッパの騎士に憧れていた。
なので、転職する際に剣を使う職か槍を使う職か悩んだ。
結局日本人な私は侍――ソードマンに白羽の矢を立てた。

綺麗な世界に感動し、凶暴な敵に吃驚し、
街中で行き交う人々に興奮し、敵を倒し経験値を稼ぎ、
全てが新鮮だった。独りでも楽しかった。

355芽依:2007/08/20(月) 16:32:19 ID:dbFcZ5ms

そしてレベルもそれなりに上がり、職専用装備をつけて満足して街を歩いていると、
ある男の人に声を掛けられた。
その人は金髪の男の人で、見るからに爽やかそうな人だった。
「そこの君、今、暇かい?」
声を掛けられたことの無かった私は焦って、
「ひゃい?」
と言ってしまった。
「うん、ひゃいと言った君だよ。」
「く、繰り返さないでください。恥ずかしいです…。」
「で、暇かい?」
「一応暇ですけど…。」
「なら、僕の話を聞いてくれるかい?」
「あ、はい…。」
この人は私を捕まえて愚痴でも言う気なのかと思った。
「実は今、リングメンバーを募集しているんだ。」
「はい。」
「それで、君に入って欲しいんだよ。」
「え…何故?」
「よく街で君を見かけるけど、何時も独りじゃないか。」
「…。」
「だから、君にもっとこの世界の魅力を教えてあげたいのさ。」
「はぁ…。」
「で、入ってくれるかい?」
「うーん……まぁ、ここで誘われたのも縁だし、入ってみます…。」
「そうかい!それじゃあ、宜しく!」
「あ、はい…アヤネです。よろしくお願いします。」

356芽依:2007/08/20(月) 16:34:01 ID:dbFcZ5ms
リングには沢山の人が所属していた。
みんな面白くて優しくて、色々な事を教えてくれた。
私もその話を聞き、みんなの役に立つように強くなろうと頑張った。
毎日が新鮮だった。前よりももっと楽しかった。
だけど、変わってしまったのは何時からだっただろう。
みんながみんなして効率を求めだし、競うようにレベルを上げた。
私も、効率を求めた。もっと強くなる為に。
経験値の美味しい敵を狩り、狩り、狩り。
反復作業。
何時しか、大切なものを失ってしまった気がした。

―――認められる為にレベルを上げる?
―――違うよ、みんなを見下したいからだよ。

357芽依:2007/08/20(月) 16:36:00 ID:dbFcZ5ms
不安になった私は、リーダーに相談しようと思い立った。

「アヤネ君、何だい?」
「リーダー、相談したいことがあるんです。」
「うん?」
「私は、ちゃんとみんなに認められていると思いますか…?」
「何を言っているんだい?」
「私もみんなと同じレベルにならないと認められてないような気がして…。」
「アヤネ君、それは考え過ぎじゃないのかい?」
「え?」
「心配しなくても、認めてくれる人はちゃんと認めてくれる。」
「…。」
「そうですね…リーダー、ありがとうございます!」
「お役に立てたみたいで良かったよ。」

一ヶ月たったある日、このリングに新人が入った。ソードマンの子だ。
私は、私の二の舞にならない様に、この子に色々な世界を見て回らせたい。
―――願わくば、「アヤネ」の後継者になる事を。

358芽依:2007/08/20(月) 16:37:27 ID:dbFcZ5ms
−後書き−
はじめに、スレ汚し失礼しましたm(_ _)m
良く分からない終わり方ですいません…。

アヤネのモデルですが、実は私自身なのです。
最初の部分…日記帳と転職は私の実体験です。
某イカさんブログを読んでECOに迷い込んだ子羊です。
最初の実在の人物をモデルというのは、この某イカさんの事です。
転職も剣か槍か悩みました。
あ、関係ないですか。
リーダーは、FF11の内藤列伝に出てくるリーダーをモデルにしました。
似ても似つかないですが…w

ちなみにですね、もう一人実在の人物をモデルにしようと思ったのです。
実力不足で見送りましたがね…。
「三人目の彼」をモデルにしたキャラを出そうと考えてました。
ECO内で色々付き合いがある彼ですからキャラは把握出来てますが…、
でもやぱり、他人のキャラを出すのは非常に難しいです。。

今回はアヤネ視点でモノローグを展開していきましたけど、
モノローグもなかなか難しいですね。
話が破綻しないように頑張ったのですけどね。
もし次回を書くとしたらもっと楽しめる話にしたいと思います。
それでは、最後までお付き合い頂き、ありがとうございました^^

359コーヒープリン:2007/08/21(火) 13:26:34 ID:oYYyC/KU
スレ汚しって…ココ過疎スレだし!
でも俺以外にココ見てる奴いるのかな?
今週末にでも感想書くよ〜!(まだ読んでないし…^^;)

360ヤマチ:2007/08/21(火) 23:41:36 ID:aar7Y8oo
久しぶり芽衣さん。
そしてようこそ、カオス空間へw

話の要点がまとまっていて、
読み手の共感をよぶ、ステキな文章だと思うよ^^

多分、MMOを遊ぶ誰もが、
一度は感じたことがあるんじゃないかな。

『何のために自分は、必死にレベルをあげているのだろう』と。

その自問に対する解答は、人によって様々だし、
中には解答を得られなかった人もいるだろう。

俺も昔、
リングのみんなの足手まといにならないように、
みんな共に肩を並べて戦えるようにと、
独りで北限に篭っていた時期があったよ(苦笑)

361ヤマチ:2007/08/23(木) 15:40:12 ID:aar7Y8oo
『レベル』はゲームをする上で重要な要素だけど、
それだけじゃゲームは楽しめない。
ことMMOにおいては、その特性が顕著に顕われる。

レベルは所詮、薄っぺらなデータに過ぎない。
強力なスキルも、レアな武器も、また然り。
そう、このECOの世界もまた―――。

だけど、
この仮想世界にも一つだけ“現実”がある。
―――それは【人の心】だ。
たとえ世界がニセモノでも、これだけは本物だろう。

……さて、芽衣さんに因んで
俺も“実在の人物”をモデルに、一つ語ろうか。

362ヤマチ:2007/08/23(木) 15:41:21 ID:aar7Y8oo
昔、当時はまだ学生だった、一人の“少年”がいた。
その少年はある日、父親とケンカした。
原因は、進路や学業に関することだったと思う。

父親は言った。
そんなネットゲームばかりしているのが悪いのだと。

所詮はバーチャル。
そんなもので、何が『友達』だ。
一体そこで、何が得られるというのだ。

―――ゲームと勉強。
それは、とても在りがちな親子のケンカ。



そう……【きっかけ】はそんな“在りがちな”出来事だった。

363ヤマチ:2007/08/23(木) 15:42:23 ID:aar7Y8oo

それから少年の胸に、一つの思いが生まれた。

自分は自由時間の大半をネットゲームにつぎ込んで、
いったい何をしたいのだろう?何が得られるのだろう?


『それは、このゲームが楽しいから……』

―――本当に?

毎日、毎日…
まるでそれが『義務』であるかのように
クエポイントを消費し、レベル稼ぎをした。

退屈と感じながらも、ストレスを貯めながらも、
それでも必死にレベルを上げるために狩をし続けた。

―――それは“楽しいこと”なのか?


『………違う。
オレはただ電子データの数値を、上下させたいがために
自分の時間を、削ってきたわけじゃない』

―――では、何のため?

『それは……』

それは“誰か”に、追いつくため。
それは“誰か”と、共に戦うため。

それは“誰か”を、下すため。
それは“誰か”に、自慢したいがため。

それは“誰か”に、認めてもらうため。
それは“誰か”に、必要とされたいがため。


―――そう、MMOには普通のゲームのように
ストーリーがあるわけでも、“終わり”があるわけでもない。
自分は勇者ではなく、自分がボスと戦う必要性も無い。

それでも、この世界に意味を見出したのは
きっと【誰か】という存在があったからだ。

たとえ世界がニセモノでも、
そこに集った【人の心】だけは“本物”だろう。

故に―――

『初めて彼らと話しかけたとき、ドキドキした。
みんなと一緒にダンジョンを冒険して、ワクワクした。

その感情は、確かに自分の胸の中にあって、
それは【幻】なんかじゃない。

…そうだ。

みんなといるのが、楽しくて、嬉しくて、あったかくて…
寝るのも惜しいくらいに、毎日が輝いていたんだ。

―――だから、オレは此処にいるんだ。』

364ヤマチ:2007/08/23(木) 15:43:29 ID:aar7Y8oo

…こうして少年は一つの【解】を得た。

今まで、過度にレベルに執着していた彼は、
それからは、みんなとの時間を大切にするようになった。

効率の良いソロ狩りよりも、
野良PTに参加して、色んな人と交流するようになった。

…そして同時に、
彼は戦う以外のことで、
みんなが純粋にこのゲームを楽しむ方法を、模索し始める。


『さて、今日は何しようか。
タイニーランドでかくれんぼ?
イーストDで鬼ごっこ?
…それとも“微妙にいやらしいものシリトリ”にする?

よーし、完全にいやらしいものは即アウトだからね〜w
じゃあ、オレから……―――“座薬”!!!』



…こうして彼は全ての【スタート地点】へと至る。

その頃彼は未だ、
SSスレにも、ぶれますスレにも出会っていなかったし、
当時は創作リングの存在も知らぬままだった。



そう…、ここから全てが始まったのだ。

365ヤマチ:2007/08/24(金) 14:02:25 ID:aar7Y8oo

ずっと一緒だったリア友の引退。

無力を嘆き、力を欲していたレンジャーと、
皆に必要とされたかった、さみしがりの巫女。

平原で拾った『よく喋る剣』。

闘技場で幾度も闘ったナイト。

ストーカーが原因でやめていったドル。

「もっと早く出会いたかった」と別れを惜しんだ
引退前日のブレマスとの出会いと、たった二日間の思い出。


出会いと別れ…そして再会を、幾度も繰り返しながら、
彼はこの世界を歩んできた。


たくさんの【人の心】があった。
さまざまな【人の心】に触れてきた。

それは勇者でない自分の、…自分だけの物語。
楽しいことばかりじゃなかったけど、
振り返れば、どれも大切な宝物のような思い出。

その輝きが、いっぱい自分の心の中に詰まっている。
その思い出たちが、今の自分を形作っている。

そう思うと、今まで歩んできたこの道のりが、
とても誇らしかった。

366コーヒープリン:2007/08/25(土) 09:06:09 ID:KMjzoOhA
>>353-358
感想は…ってこれプロローグしか書いてない様な気が…^^;
しかも>357の最後で、

―――願わくば、「アヤネ」の後継者になる事を。

つまり「アヤネ」はもうすぐ引退しますよ…という感情がすでにあるって事だし。
伏線を作るのは良いけれど、きちんと回収はしましょうね(笑)
終わり方がもどかし過ぎます!

>>360-365
ヤマチさんお帰り〜。
前のSSと微妙にカブっとる、カブってますよ〜^^;
感想…というか、明らかに途中なので期待待ちという事で感想は無しで!

二人とも自己の経験をSSにした様ですが、
同じリングにいた二人と部外者の俺では、見えてるものが違うんだろうなぁ…。
かなり上の方のレスで何があったか、大体の察しは付くが
想像でしか語れない俺には、それについて何かを言う資格も無いですしね。
…ま、二人ともまた暇な時にでも顔を出して下さいな♪

367ヤマチ:2007/08/25(土) 12:26:23 ID:aar7Y8oo

■なかがき

うあ〜、やっぱり指摘された〜!?orz
俺も、前のと被るから>>364でストップしとこうと思ったんだけど、

話を【現在】に持っていきたかったから、
なるべく被らないように、
改良しつつ書き込んでたんだ><;
(↑途中で止まっていた理由)

まぁ、バレたんなら誤魔化す必要は無いな。
さっさと話を閉めて、近状報告といきますかw(開き直った)



ちなみに芽衣さんとは別リングだよ。
同じリングだったら、とても挨拶なんて出来ないって(苦笑

368ヤマチ:2007/08/26(日) 08:36:51 ID:aar7Y8oo

そして、些細な偶然から見つけた創作リング。
みんなが絵描き、または文字書きだった。

絵描きさんの作品に触発されて、
初めて挑戦してみたマウス絵。
絵を描きながらチャットをする絵チャットは、
とても新鮮な楽しさだった。

みんなレベルや強さとか、
そんなゲームシステムから外れたとこに
視野を置いていたから人たちばかりだから、
たとえレベルがバラバラでも一緒にいられた。

いつもくだらない会話ばかりして、
だけど話題は尽きることは無くて…
リアルの話をすることもあったし、
マジで語り合うこともあった。

―――“彼”は最高にこのゲームを楽しんでいた。

369ヤマチ:2007/08/26(日) 08:37:57 ID:aar7Y8oo

だから―――

ECOに興味を持ちつつも人見知りゆえ、踏み出せずにいた弟。
人間関係の崩壊からリングを失った、自分と似た剣士。
リングの過疎化に悩んでいた、かつての仲間。

自分の目の前で、暗がりに居た彼らの手を、
むりやり引っ張っていった。

彼らにも、このステキな世界を見せてあげたかった。
…このステキな世界を、彼らと共有したかった。


―――歯車が狂い始めたのは、いつからだろう?


こんなはずじゃなかったのに…。
自分はこんな醜い結末を、
彼らに見せたかったんじゃないのに…。


輝かしかった“彼”の物語は、
あまりに見苦しい、無様な結末を迎え、その幕を下ろす。

370ヤマチ:2007/08/26(日) 08:40:58 ID:aar7Y8oo

―――2007年8月20日。
“俺”は再び、この世界に足を踏み入れていた。


…別に目的があったわけでもない。
リアルの方が一段落して時間が出来たら、
不思議とここに足が向いていた。

アカウントは、少し悩んだが
やっぱり今まで使っていたものに課金した。

使用PCは『ヤマチ』。
消したくても消せない
見苦しく、汚らわしき過去を負った“自分の分身”

…リセットはできなくとも、
別PCを使って、【別人】としてやっていく事もできただろう。

だけど、それをしなかったのは、
きっと―――

「いや〜、人に『逃げるな』と説教した手前、
自分が逃げ出すわけにはいかないんだよなぁ〜…あはは」

―――わりと情けない理由だった。
もはや過去の自分の言動を、呪うしかない。



それに…このPCを捨てるには、
あまりに【思い出】が多すぎたから。

きっと戻ってきた理由も同じことで…

その【思い出】たちの結末があんな形では、
あまりに自分の過去に対して、申し訳ないと思った。


だから―――

「―――よし、リングをつくろう」

それは、この世界とお別れするための卒業制作。
今までこの世界で学んできたものの集大成。

みんなにとって優しい場所をつくろう。

371ヤマチ:2007/08/26(日) 08:43:58 ID:aar7Y8oo
■あとがき

というわけで、久々にECOにINしたんだけど、
何も変わってないようで、随分変わっていたね。

まず驚いたのは、値段表示に色がついてたことだ。
かえって分かりにくくなった、気がするのは俺だけかっ!?

あと、相変わらずECOはチケ品に力はいってるね。
そんな余力があるなら早く天界と冥界、実装しろよな。
…とか言いつつ、ジンベイと海賊服はちゃっかり購入w

もちろんブリーダーもやった。
これはSSのネタになりそうだと妄想しつつ、
リュック背負ってペットとぶらり旅〜♪

マイマイ遺跡もいってきた。
バオバブの森でシャインビーに追いかけられたり、
なんかでっかいドラゴンに追いかけられたり…

…って、俺追われてばっかじゃん!?ΣT□T

まぁそんな感じで、
数ヶ月ぶりのECOを堪能してきましたw


リングの方も、だいたい方針は決まったから
そろそろメンバーの募集にかかろうと思う。

今俺は、深夜と日中しかINできないんだけど、
この時間って人少ないんだよね。

だからPT募集もなかなか見つからないし、
これだとリング所属しても皆と時間合わないしで、
結局、誰かと遊びたくてもソロするしかない人って、
割と多いんじゃないかと思う。

どのくらい集まるかも、
どんな人が来るのかも分からないけれど、
そんな人たちが気軽に集えるリングにしたい。

よっしゃ、がんばるぜ!!>w<b

372ヤマチ:2007/08/26(日) 09:01:14 ID:aar7Y8oo
■あとがき2

駄文失礼しました。
なんか、こんなのばっかで申し訳ない。

ただ、ここに書き込んでしまうと、
もう自分に【誤魔化し】が効かないからさ。
こうして自分を追い込むのに使ってるんだ^^;

でもそろそろ本来の用途でスレを使おうか。
何を訴えるでもなく、
ただ読んだ人が笑える、そんなバカ話がいいな。

ではこんなスレを見に来ている奇特な読者の諸君、
また会う日まで、さらばじゃ〜>w<ノシ

373コーヒープリン:2007/09/01(土) 14:17:47 ID:L0gADH8o
    _, ,_  パーン
 ( ‘д‘)
  ⊂彡☆))Д´)>>367-372
会社員は月末忙しいので感想は後程…。

374コーヒープリン:2007/09/04(火) 14:15:01 ID:Jn85vi2E
    _, ,_  パーン
 ( ‘д‘)
  ⊂彡☆))Д´)>>373
読んだ感想…頑張れ、以上!
…いや、本当にそれしか言える事無いし…。
まあ、現実に迷惑掛けない程度にホドホドにな!
俺は、コンシューマとエ□ゲで頑張るから!

375名無しさん:2007/09/06(木) 00:47:32 ID:6PZFGtt2
久しぶりに見たらなんという過疎り様!
この状態なら…
今度何か投下してみようかな…(腕の方はお察し下さい
…昔コテで投下して失敗したから匿名でw
完成したらまた来ますノシ

376コーヒープリン:2007/09/10(月) 11:52:38 ID:N1xht72U
またヤマチさんがSSスレに浮気した…OTL

377名無しさん:2007/09/17(月) 00:50:29 ID:aar7Y8oo
20■■年■月■日 ■■ヤ



気づかないうちに失ったものは、

取り戻したとき初めて、

「失っていた」と気づく。



お話を書いていて、

「楽しい」と感じたのは久しぶりだ。



自分は、こんな大切なことも忘れていたのか。



この感覚を

この旋律(リズム)を

再びココロに、刻みこめ。



そして、奏でよ。

人々の幸福を

美しき理想を

叶わない夢を

「物語」を。



これこそが

否。

これだけが

俺に許された

ヒトに作用し得る、唯一の「手段(チカラ)」なのだから。

378フィオのぼうけん:2007/09/17(月) 00:51:53 ID:aar7Y8oo

―――アップタウン飛空庭発着場。

そこに、今しがたアクロポリスに到着した二人の少年少女がいる。

少女は初めて目にする首都の光景に、目を輝かせていた。


フィオ「うわ〜、ここがアップタウンかぁ」

ポロル「あぁ、綺麗な町だろ」

フィオ「うん!本当にありがとう、ポロル君」

ポロル「なーに。俺の飛空庭ならサウスからアクロまで、すぐだしな」

フィオ「飛空庭からの空の眺めも、すごく良かったよぉ〜」

ポロル「あはは、気に入ってもらえて何よりだ」


ポロル「……それに、約束したもんな」


フィオ「うん?」

ポロル「もしフィオの病気が治ったら、俺が世界中を案内してやるって」

フィオ「うん、ありがとう…。約束守ってくれて」

ポロル「………あぁ」

フィオ「……ポロル君。泣かないでよ」

ポロル「ご、ごめん…。

だけどフィオの病気が治って、本当に良かった…ぐすっ」



フィオは昔から病気だった。

家の外には、あまり出してはもらえず、

身体の調子のいい時は、たまに抜け出して、

俺たちと一緒に遊んだこともあったけど、

すぐに体調を崩して、倒れこんでしまうのだった。


あの時のフィオの表情は忘れられない。

フィオはみんなと遊びたかったんだ。

日の下で、風を受けながら、外でみんなと遊びたかったんだ。


…だけど、その心にフィオの身体がついていけなった。

やせ我慢するフィオを、むりやり止めたのは俺だった。

フィオは泣いていた。

私もみんなと“ぼうけん”したい……と。

379フィオのぼうけん:2007/09/17(月) 00:52:59 ID:aar7Y8oo

フィオ「おまたせ〜、ポロル君」

ポロル「まったく…服選ぶだけに、どんだけ時間かけるんだよ」

フィオ「えへへ〜、ごめんね。

こんな綺麗な町で、可愛いお洋服見てまわるの、まるで夢みたいだから…」

ポロル「…………」

フィオ「…えっと、ごめん。怒ってる……よね?」

ポロル「………ぐすっ(涙」

フィオ「って、なんでまた泣いてるの!?」

ポロル「(ごしごし)…泣いてねーよ、バーカ!

店はまだまだ沢山あるんだ。とっとと次行くぞ!」

フィオ「え?えぇ?ポロル君、さっきまであんな嫌がっていたのに…」

ポロル「ほら、まだアクセサリーとか買ってないだろ。

好きなの幾らでも買ってやるから、選んで来いよ!」

フィオ「う、うん。ありがと…??」




…一年前、俺が生まれ故郷のサウスを旅立つとき、

イヤだと泣きつくフィオに対して、

『もしフィオの病気が治ったら、俺が世界中を案内してやる』

俺はそう約束したのだった。



そして一年。

俺は、立派な冒険者へと成長した。

旅立ってからも、たびたびフィオのとこには顔を出していたが、

フィオの病気はよくなる様子はなかった。


しかし、そんなある日。

フィオの病気が治ったと連絡があった。

初めは、この奇跡のような知らせを信じられなかった。


ところが、故郷に戻った俺が目にしたのは、

殺人的なスピードで、飛びついて来るフィオの姿だった。

……あれは死ぬかと思った。

380フィオのぼうけん:2007/09/17(月) 00:56:41 ID:aar7Y8oo

ポロル「アップタウンは堪能したか?フィオ」

フィオ「うん、ゴメンね。たくさん買っちゃって……重くない?」

ポロル「フフフ…、既に両手に抱えた荷物が、山のように連なり、
前方の視界がさっぱりだが、フィオのためなら、俺は全然ヨユーだぜ(よろよろ)」

フィオ「…ポロル君、なんかヤケクソじゃない?」

ポロル「そんなことは……おっと!?」

フィオ「あ、荷物が!?」

バサバサバサ

フィオ「み、見ちゃダメーーー!?」

ポロル「……メイド服?」

フィオ「ち、違うの!それは露天の人が、是非にもって無理矢理…」

ポロル「フィオって意外と―――」

フィオ「ええい!フィオぱーんち!」

ポロル「ぐはっ(気絶)」


フィオ「………乙女には誰しも、知られちゃいけない秘密があると思うの」


―――30分後


ポロル「あれ?俺どうして、ベンチで寝てるんだ?」

フィオ「あ、やっと起きた?ポロル君、足滑らして転んだ時、

抱えていた荷物の下敷きになって、気を失っていたんだよ。てへ♪」

ポロル「うーん、俺がそのくらいで気を失うかなぁ…?」

フィオ「ほらほら、早く起きて!

荷物は庭に運んできたから、早く次の場所に行こうよ。GO!GO!」

ポロル「…フィオ、テンション高いな;

というか、なんか忘れている気がするんだよなぁ……?」

フィオ「ポロル君〜!先行っちゃうよ〜!」

ポロル「ま、フィオが楽しそうだから…いっか??」


―――そう、問題ない。

フィオが楽しそうにしている。

それだけで充分だ。


俺はこの冒険が、フィオにとって楽しいものであるよう祈った。

381フィオのぼうけん:2007/09/17(月) 01:00:27 ID:aar7Y8oo

ポロル「ところでフィオは、不思議なこと好きかい?」

フィオ「え?好きだけど…どうしたの突然?」

ポロル「フフフ、ではこれから夢の国へ行こうか」

フィオ「あはは、何言ってるのポロル君?」

ポロル「………」

フィオ「……え?マジですか?」

ポロル「マジ」

フィオ「ええーーーっ!?」

ポロル「ほら、そこにタイニーがいるだろ?」

フィオ「あのぬいぐるみ?」

ポロル「そうそう。あいつに話しかけてみな」

フィオ「え?ぬいぐるみに話しかけるの?」

ポロル「まぁまぁ、やってみなって♪」

フィオ「えーと…??」


タイニー『不思議なこと好き?』


フィオ「わっ、ぬいぐるみが喋った!?」

ポロル「クスクス…♪」


タイニー『―――キミ、魔法少女にならないクマ?』


フィオ「ええーーー!?」

ポロル「って、セリフ違うだろ!?Σ( ̄□ ̄;)」

382フィオのぼうけん:2007/09/17(月) 01:14:02 ID:aar7Y8oo

タイニー『いたた…。ポロル君のツッコミはいつも容赦ないクマ〜』

ポロル「で、なんで魔法少女探しなんてしてるんだ?」

フィオ「うぅ〜、これはダンプティー君との勝負なんだクマ」

ポロル「…勝負?」

タイニー「どちらがECOのマスコットとして
相応しいかを賭けて、勝負しているんだクマ〜!」

ポロル「…???」



―――話は2日ほど前にさかのぼる。

発端はいつもの、ダンプティーとタイニーの小競り合いだった。

どちらも自分こそが真のマスコットキャラだと譲らず、

二匹はとうとうケンカになってしまった。


そこに、颯爽と一人の男が現れた。

「マスコットキャラといえば魔法少女だ。よって…

より立派な魔法少女を育て上げた方が、真のECOのマスコットキャラとする!」

『わかったクマ〜!』

『よーし、負けないぜ!』

男は二匹の承諾を確認すると、高らかに宣言した。

「では―――ミッション・スタートだっ!!」

…こうしてタイニーとダンプティーの、新たな勝負が始まった。



タイニー『という訳なんだクマ〜』

フィオ「なるほど〜。そうだったのですか」

ポロル「…俺、その人知ってるかも(汗)」


フィオ「分かりました。私、魔法少女になります!」


タイニー『やったー♪』

ポロル「ええーっ!?そんなあっさり決めていいのか!?」

フィオ「だって、楽しそうだもの♪」

タイニー『じゃあ、ウィザード、シャーマン、ウァテス、ウォーロック…

この4つのスペルユーザー系の中から、好きな職業を選んで欲しいクマ』

フィオ「えーと、治癒系の魔法が使いたいんだけど…」

タイニー『それならウァテスがいいクマ〜』

フィオ「うん、じゃあソレになるよ♪」

タイニー『よーし!さっそくウァテスギルドのある光の聖堂に行くクマ〜♪』

フィオ「は〜い」

ポロル「……ま、別にいいか;」

383フィオのぼうけん:2007/09/17(月) 01:25:09 ID:aar7Y8oo

タイニー『ここが光の聖堂クマ〜』

フィオ「うわ〜、真っ白でキレイだねぇ」

ポロル「転職には各ギルドマスターから、何かしら課題が出されるはずだよ」

フィオ「うん!頑張ってくるよ〜」

タイニー『いってらっしゃいクマ〜』

ポロル「……うーん、なんか心配だ」


―――3分後


フィオ「ダメだったよ〜(T-T)」

タイニー『ええーーっ!?』

ポロル「どんな課題だったんだ?」

フィオ「ううん、課題とかじゃなくて。私は『穢れてる』からダメだって…」

ポロル「穢れてる?」

タイニー『あー、なるほどクマ』

ポロル「どういう意味だ?」

タイニー『フィオちゃん…、もう誰かと“しちゃった”クマ?(-д-+)』

ポロル「そうなのっ!?(ガーン)」


フィオ「…うん////」


ポロル「俺が一年も旅に出ていたがばかりに、

フィオを、どこの馬の骨とも知れないヤツにぃ〜〜〜」

フィオ「…ポロル君と////」

ポロル「って、俺ですか!!?」

タイニー『それを忘れている方が、驚きクマ;』

ポロル「いやいや、待て。そんなはずは…??」

フィオ「ほら、忘れちゃった?昔、町外れの花畑で…」

ポロル「―――あ」

タイニー『思い出したクマ?』


ポロル「あ〜…はいはい、確かにしたねぇ―――“キスを”」


タイニー『コケッ☆』

フィオ「もう!声に出して言わないでよ。恥ずかしいなぁ////」

ポロル「…喜べタイニー。フィオは純潔だ」

タイニー『…間違いなくね』

フィオ「えーと、どういうこと???」

384フィオのぼうけん:2007/09/17(月) 01:39:47 ID:aar7Y8oo
ポロル「話は戻るが…性的な意味でないとしたら、

じゃあ『穢れてる』ってどういう意味なんだろ?」

タイニー『フィオ、お風呂はいってるクマ〜?』

フィオ「入ってるもん!!(>_<)」

ポロル「フィオ、他に何か言われなかった?」


フィオ「えーとね。光の精霊に清めてもらえって」


ポロル「…まんま答えじゃん」

タイニー『…クマ〜』



というわけで、彼らは光の精霊に会いに行くことになりました。

ポロル「そうだ、フィオ」

フィオ「なーに?ポロル君」

ポロル「冒険に出る前に、いくつか薬を持っておけ」

フィオ「はーい」

ポロル「まず、これがヒールポーション。HPが減ってきた時に飲む」

フィオ「うん」

ポロル「次に、これがマルチコンディション。ステータス異常の時に飲む」

フィオ「うん」

ポロル「最後に、これがリザレクションポーション。戦闘不能の時に飲ませる」

フィオ「うん……って、え?飲ませるの?」

ポロル「自分が戦闘不能なのに、自分で飲めるわけ無いだろう?

だからこれは、相手に使うためのものだ」

フィオ「えっと…その…////」

ポロル「ん?まだ分からないことがあったか?」

フィオ「ポロル君、それって…どうやって飲ませるの?」

タイニー『口移しクマ〜』

フィオ「ふぇぇぇぇえええ!?////」

ポロル「……そういえば、本当にどうやって飲ませるんだろう?(汗」

385フィオのぼうけん:2007/09/17(月) 01:50:17 ID:aar7Y8oo

―――東アクロニア海岸。

光の精霊へと向かう一行は、近寄ってくる魔物を、
ポロルが追い払いながら、進行していた。

ポロル「しっし、あっち行け。フィオに近づいたら容赦しねぇぞ。」

フィオ「ねー、ポロル君」

ポロル「ん〜?なんだ〜?」

フィオ「そんなに守ってくれなくても、私も戦えるよぉ」

ポロル「でもなぁ……」

フィオ「もぉ、私はもう病気じゃないんだから心配しないで!」

ポロル「いや、そういう意味じゃなく……」

フィオ「むしろ私だって戦ってみたい!とりゃー♪」

嬉々としてこん棒を手に、コケトリスに殴りかかるフィオ。

ドカ!バキ!ドス!

タイニー『おぉ、すごいクマ〜(・д・)y~~』

ポロル「あぁ…見事なやられっぷりだな||(;-_-)|||」

フィオ「ふえぇぇぇん!?。゜(>д<)゜。」

フィオはあっさりと返り討ちにあった。

タイニー『このへんの敵は、まだ初心者のフィオには厳しいクマ〜』

ポロル「だから、止めたのに…」

フィオ「面目ありません(T-T)」

386フィオのぼうけん:2007/09/17(月) 01:54:15 ID:aar7Y8oo

ポロルは戦闘不能のフィオを前に悩んでいた。

ポロル「さて、どうしたものか…」

フィオ『どうしたも、こうしたも、リザポ使わないクマ?』

ポロル「いや、だって……女の子に口移しは////」

フィオ「えぇ!?////」

タイニー『男の同士の方が、悲惨だと思うクマ;』

ポロル「でも、うかうかしてると“復活の戦士”が来ちゃうしな」

フィオ「復活の戦士?」

ポロル「戦闘不能者をどこであろうと、30分以内で回収してしまう謎の戦士達だ」

タイニー『ECOの最大の謎クマ〜;』

フィオ「えーと、それって助かるんじゃないの?」

ポロル「でも、回収されちゃうと町まで逆戻りなんだよ(-。-;)」

タイニー『じゃあ、早くリザポ飲ませればいいクマ〜』

ポロル「でもぉ〜o(><;)(;><)o」


状況を理解したフィオは、意を決しポロルに言った。

フィオ「ポロル君、そういうことなら…私…」


ポロル「フィオ…いいのか?」

フィオ「うん…////」

ポロル「じゃあ、やるね…////」

タイニー『…なんか見てるこっちがドキドキしてきたクマ〜(〃д〃)』

ポロルはリザポを口に含むと、

そのままフィオの唇に、自分のそれを――――


ドドドドッ、ズシャァァアア!!

???「復活の戦士、ただいま参上!!!」


ポロル「ぶはっ!?」(←思わず噴出した)

フィオ「きゃあ!?」

タイニー『ポロル、汚いクマ〜;』

復活の戦士「そうだぞ。一度口に出したものを出すのは行儀が悪いぞ、少年」

ポロル「誰のせいだーーー!?

てか、なんで来るのこんな早いんだよ!?

あと、なんでお前の鎧、赤いんだよっ!?」

ポロルは、何故かカラーリングの赤い復活の騎士に激昂する。


復活の戦士「フフフ、私の名前は“赤い復活の戦士”!

赤いから回収するスピードも3倍だぜっ!!(-д-+)」


ポロル「…なんてハタ迷惑な;」

“赤い復活の戦士”「というわけで、10分たったので少女は回収させてもらうぜ!じゃあなっ!」

ポロル「なっ!?ちょっと待て!!」

フィオ「え?わ!?きゃああああぁぁぁぁ速いぃぃぃ〜〜〜〜……」

止める間もなく赤い騎士は、フィオを担いで行ってしまった。

フィオの悲鳴が遠のいていく中、ポロルは唖然とつぶやいた。


ポロル「まるで、赤い彗星――ッ」

タイニー『……そんなオチでいいクマ?』

387フィオのぼうけん:2007/09/17(月) 02:03:53 ID:aar7Y8oo

ポロル「……ぜぃぜぃ、やっと着いたぁ;」

タイニー『なんか無駄に遠回りした気がするクマ;』


結局、あの後ポロルたちは一度アクロニアまで引き返し、

フィオを回収してから、再び光の精霊のもとへ向かったのだった。


フィオ「すみませーん。光の精霊さん、私を清めてくださーい」

光の精霊『あらあら、ご苦労様。

ウァテス転職希望の方ですね。私としても仲間が増えるのは歓迎です。

では、清めの儀式を始めましょうか』




ワシャワシャワシャ……

光の精霊『フィオさん、どこか痒いとこ無いですか〜?』

フィオ「はい〜、気持ちいいです〜♪」


ポロル「……清めの儀式って、シャンプーすることだったのか?(汗」

タイニー『やっぱりフィオはお風呂入ってなかったから“穢れてる”って断れたクマね〜』

フィオ「違うもん!ちゃんとお風呂は入ってたもん!Σ(>д<;)」


―――5分後


光の精霊『さて、冗談はこの辺にして清めの儀式を行ないましょうか♪』

ポロル「って、やっぱり違うのかよ!?」

フィオ「ふえぇぇぇっ!?」(←きれいサッパリ)

光の精霊『…だって、誰もツッコミいれてくださらないんですもの…(;_;)』

タイニー『ポロルの職務怠慢クマ〜』

ポロル「って、俺はツッコミ担当かよ!?」

388フィオのぼうけん:2007/09/17(月) 02:04:54 ID:aar7Y8oo

ポロル「……ぜぃぜぃ、やっと着いたぁ;」

タイニー『なんか無駄に遠回りした気がするクマ;』


結局、あの後ポロルたちは一度アクロニアまで引き返し、

フィオを回収してから、再び光の精霊のもとへ向かったのだった。


フィオ「すみませーん。光の精霊さん、私を清めてくださーい」

光の精霊『あらあら、ご苦労様。

ウァテス転職希望の方ですね。私としても仲間が増えるのは歓迎です。

では、清めの儀式を始めましょうか』




ワシャワシャワシャ……

光の精霊『フィオさん、どこか痒いとこ無いですか〜?』

フィオ「はい〜、気持ちいいです〜♪」


ポロル「……清めの儀式って、シャンプーすることだったのか?(汗」

タイニー『やっぱりフィオはお風呂入ってなかったから“穢れてる”って断れたクマね〜』

フィオ「違うもん!ちゃんとお風呂は入ってたもん!Σ(>д<;)」


―――5分後


光の精霊『さて、冗談はこの辺にして清めの儀式を行ないましょうか♪』

ポロル「って、やっぱり違うのかよ!?」

フィオ「ふえぇぇぇっ!?」(←きれいサッパリ)

光の精霊『…だって、誰もツッコミいれてくださらないんですもの…(;_;)』

タイニー『ポロルの職務怠慢クマ〜』

ポロル「って、俺はツッコミ担当かよ!?」

389フィオのぼうけん:2007/09/17(月) 02:15:54 ID:aar7Y8oo

そんなこんなでウァテス転職試験に合格したフィオ。

ついに彼女は魔法少女―――もといウァテスになる資格を得たのだ。


光の聖堂司祭「では、本当にウァテスに転職なさるのですね」

フィオ「はい!」

光の聖堂司祭「そうですか。では…」


“―――脱いでください。”



フィオ「あぁ!?ポロル君が司祭様をたこ殴りに!?」

タイニー『しかも無表情で、とても怖いクマ!?;』


【しばらく、おまちください】


フィオ「ポロル君、どぅどぅ〜」

ポロル「(ぜーぜー…)だいたい転職用の服着れば、脱ぐ必要ないだろうが!」

フィオ「へぇ、そんなのがあるんだ〜」

光の最高司祭「そんなの認めませぇぇぇええええん!!!!」


―――ドガッ!!!バキッ!!!


フィオ「あぁ!?司祭様がまた描写もはばかられる大変な状態に!!。゜(>д<)゜。」

ポロル「……まったく、なんでそんな脱がせたいんだか||(;-_-)|||」

タイニー『それは魔法少女の変身シーンには―――……ゴメンナサイ!!ゴメンナサイ!!ゴメンナサイ!!;;;』



もう日が暮れようかという頃、

ようやく聖堂からフィオたちは出てきた。

フィオ「なんか、すっかり遅くなっちゃったね^^;」

タイニー『もー、ポロルがフィオの着替えを覗こうとするから…』


ポロル「―――あぁ?(ギロリ)

何をいきなり意味不明なこと、ほざいてやがる。このクマ野郎(-_-メ)」


タイニー『いきなりマジギレですか!?Σ(;д;)!?

ポロルここ数時間で、急にガラが悪くなったクマ〜!?』

ポロル「誰のせいだよっ!!?」

390フィオのぼうけん:2007/09/17(月) 02:17:29 ID:aar7Y8oo

転職に際し、これだけでは魔法少女らしくないとタイニーが言い出し、

では、それらしい衣装を用意しましょうと光の聖堂司祭が乗ってきた。


しかし、二人が持ってくる服は、

エロかったり、マニアックだったりで、

その度にポロルが、二人を殴り倒していたのだった。

そして、ようやく決まったフィオの衣装は――――


タイニー『でも、なんだかんだ言って、ポロルもまんざらじゃないクマ?www』

ポロル「んなわけねーだろ。スク水とかよりはマシだから許しただけだ!(>_<;)」

視線の先、そこにはウァテスの職服である

ゴスペルローブに身を包んだフィオの姿があった。


フィオ「な、なんか…こんなカワイイ服、初めてだから、恥ずかしいかも////」

タイニー『よく似合っているクマー。とても魔法少女らしいクマよ>w<b』

ポロル「たまには、そういう服着てみるのもいいんじゃねーの?」


恥ずかしそうにするフィオに、二人はそれぞれに感想をおくる。

それにフィオは、恥じるのではなく、照れることで返した。

それは小さいけれど、前向きな変化だった。

391フィオのぼうけん:2007/09/17(月) 02:27:34 ID:aar7Y8oo

フィオ「だけど、いいのかな?」

タイニー『何がクマ?』

フィオ「この服、Lv35って書いてあるんだけど……?^^;」

タイニー『(;・д・)』

タイニーは考えた。

そして答えた。

タイニー『そういう細かいことは気にしちゃ……めっ☆』

フィオ「ええーーー!?;;;」

タイニー『これでいいクマ(・д・)y~~』

フィオ「いいの!?本当にいいの!?。゜(>д<)゜。」


そこに割って入ったのは、救世主ポロルだった。

ポロル「何をうろたえている。自分のレベルを確認してみろ」

フィオ「え?―――あっ、いつのまにかLv35になってる!?」

ポロル「さっき俺が光の聖堂司祭を倒したときに、

PTを組んでいるフィオにも経験値がいったんだろうな。よかったなw」

タイニー『って、倒したクマーーー!!?Σ(´□`;)』


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

■魔法少女フィオ 第一回戦■

VS光の最高司祭

仲間ポロルの活躍により勝利

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


タイニー『しかも、何これ!?;』

ポロル「おめでとう、フィオ(o^-')b」(←実はもう疲れたのでヤケクソ)

フィオ「ポロル君のおかげだよ。ありがとう♪」

タイニー『(;´-`).。oO(いきなり上司をぶっ倒す魔法少女っていいのだろうか…)』



こうして迫り来る脅威(ヘンタイ)を退けた魔法少女フィオ!

だが彼女の戦いは、まだ始まったばかりだ。

世界の平和を取り戻すため、戦えフィオ!負けるなフィオ!

地球の未来はキミの手にかかっているのだからっ!!

――――続くっ!!!!




………かもしれない;

392ヤマチ:2007/09/17(月) 09:55:16 ID:aar7Y8oo

■あとがき


今回はリハビリと、「初心に還る」という意味も含め、

ノリと勢いだけで、ただ楽しいだけのお話にしてみました。


…教訓を含んだ悲劇なんていらない。

何故ならそんなものは現実にあふれているのだから。



さて、書いている自分は楽しかったですが、

読んでくれた人は、楽しめたでしょうか?

もし楽しいと感じてくれたのでしたら幸いです。


…だってそれは、自分のしたことが

ひと時でも、ヒトに影響を与えたと言うことなのですから。



いつか、読んだ人が

笑い、泣き、悩み、考え、

ドキドキしたり、ワクワクしたり、

思わず熱くなってしまったりしながら、

最後に感動のハッピーエンドで迎えられる

そんな「物語」を奏でたい。


その最後の時まで、どうかお付き合いくださいm(_ _ )m






These hands will never hold anything.

―――yet,

393コーヒープリン:2007/09/21(金) 11:24:47 ID:zIfU9LH.
    _, ,_  パーン
 ( ‘д‘)
  ⊂彡☆))Д´)>>377-392
ヤマチさんお帰り〜っ!
まだ読んでないので感想は29日にでも…。
ココに書くという事は当然エロい話なので期待大だよっ!
(勤務中はゆっくり読めないのです…orz)

394ヤマチの日記:2007/09/25(火) 06:44:28 ID:aar7Y8oo

○月×日(はれ) やまち


今まで戦闘描写は、近接戦闘が一番燃えるだろうと思っていた。

しかし、何だアレは。

光の柱とか、四色の竜巻とか、死神召還とか…

興奮のあまり鼻血がry



…ともあれ、

少し見ない間に、SUの魔法は随分と進化したものだ。

自分もあんな大魔法を乱発してみたいと思うが、

あのレベルまで上げることを考えると鬱になるので、

SSで発散しようと思う。

しかし、Wiki見てどんなスキルがあるのかは分かるが、

エフェクトとかは見れないものだろうか。

カッコ良さそうなスキルを見つけても、

どんな風に描写すればいいのか分からないものが多い。


ずっと謎なんだ…

ナイトのヴァルキリーって、一体どんなエフェクトなのかと(←超ネタスキル)

395芽依:2007/09/28(金) 15:07:05 ID:IAhWnPns
てすてす

396芽依:2007/09/28(金) 15:08:13 ID:IAhWnPns
おおおっ!自宅で書き込めた!!

ま、すぐに自宅サーバが復活してまたネカフェ行かないと出来なくなるんだけどね…orz

397芽依:2007/09/28(金) 15:16:06 ID:IAhWnPns
コーヒープリンさん>
んー、プロローグだけというか、超短編小説って感じで書いたんですが…、
プロローグだけに見えるんですか(ガックシ

――― って書いてるところは、裏人格って風に位置づけたんですよ。
後継者、と書いてるのはかつての自分のように効率を求めてほしい。
そんな風に書いたのですが、んー。やっぱり伝わりませんでしたか…w

うちの実体験というのは、>>354のところだけ。
後は…全てフィクションです!w

398芽依:2007/09/28(金) 15:22:51 ID:IAhWnPns
ヤマチさん>
リザレクトポーションは飲ませなくても宜しいのです。
瓶詰めの液体を相手にかけるだけで宜しいのです。

新しいネタが浮かんできませんか?(´ω`)
リザポを大量にかけるとか、怪しいリザポ(中身が白い)とか。

…すいません、さすがに自重します。。w

399コーヒープリン:2007/09/29(土) 10:43:01 ID:lhNA1a6s
>>397-398
そっちの意味かぁ…。
なんかECOって、のんびり,まったり,のほほん,ほんわか…みたいな
偏見(?)があって、どうもそっちの感覚で読んでしまうんだよ。
それなら、もう少し自分勝手な人間を増やした方が気分出たかも…?
なんか登場人物が真面目すぎて、そっちに想像がいかない…。

>>怪しいリザポ(中身が白い)
→それってザーメ…うわなにをするやめ(ry

400コーヒープリン:2007/09/29(土) 11:21:39 ID:lhNA1a6s
>>377-392
ヤマチさんのも読んだので感想〜♪

・エロくない(´・ω・`)
・重複投稿がある(>387-388)
・エロくない(´;ω;`)
・>377の「■■ヤ」って誰?
・エロくない(´TωT`)
・>386
  フィオ『どうしたも、こうしたも、リザポ使わないクマ?』
  →これはこれで萌える!
・エロく(ry

こんなトコか?
しかし全然エロくないな!
普段のヤマチさんなら、触手が出たりハーレムだったり強姦したりするのが
デフォだったのに、すっかり丸くなられて…。
まあ、これはこれで「ほんわか」する様な「くすぐったくなる」様な
雰囲気が良いんだけどね〜^^;
それにしても、昔から文章上手かったが
前にも増して文章が上手くなってないか…?

401芽依:2007/09/29(土) 12:49:57 ID:IAhWnPns
コーヒープリンさんエロが大好きなのね・・・www

402コーヒープリン:2007/09/29(土) 13:53:18 ID:lhNA1a6s
…もちろんだっ!(断言)
ブログ(?)でも、エ□ゲ大好き人間と
堂々と書き込んでいるくらいだからな!
(別の意味でオワッテルともいえるが…)
でも最初にこの流れを作ったのはヤマチさんだよ。(>70-71参照)
つまり最もエ□いのはヤマチさんなのだよっ!

403コーヒープリン:2007/09/29(土) 14:38:29 ID:lhNA1a6s
>26-29が最初だった…orz

404芽依:2007/09/29(土) 17:29:32 ID:IAhWnPns
読んでみました。
(*´ω`)うーん、えちいね。

そういえばSSを一つ考えついたのですが、ブレマスが出てない時点でここには投下出来ないような(ry

405ヤマチ:2007/09/29(土) 22:23:44 ID:aar7Y8oo

おぉ、なんか二人で盛り上がっているな^^

だが、誤解があるようだ。
ぶれますスレは内藤スレの派生でな、当時の内藤スレは【エロス100%】だったんだぞ?
最初の作品は、その流れを汲んでいるだけであって、

―――決して、俺がエロいということではないのだ!!(断言


やれやれコーヒープリンさんも芽衣さんも、
白いリザポとか、ザー○ンとか、
液体を相手にかけるとか、濡れ濡れで服が透けるとか、B地区とか、
更には、下の口からリザポを飲ませるとか…

―――まったく、なんてスケベーな会話をしているのかねっ!!!!
ママそんなえっちな子に育てた覚えはありませんよ、ぷんぷん。

406ヤマチ:2007/09/29(土) 22:25:48 ID:aar7Y8oo

まぁ、そんなわけで今は健全な小説書いてる。
強いて言うなら【燃え小説】…かな♪^^

ネコマタ空のイベントで登場した本が、この作品の舞台だ。

空と同様、
哀しい過去から目を逸らした主人公が、
それ故に、自分に関する記憶を封じたまま、本の世界に取り込まれてしまう。

自分の名前さえ思い出せぬまま、見ず知らずの世界に放り出されてしまった主人公。
そこで彼は【勇者】を名乗る【ソラ】という少女と出会う。

果たして彼は、魔王の脅威から世界を救えるのか。
そして…
――彼らは【自分】を取り戻すことが出来るのか。

イベントでは語られなかったネコマタ空の過去にも焦点をあてながら、
アクロニアの大地ではできなかったような【勇者の冒険】を描いていくつもり。

あぁ、書いているだけでもワクワクするwww(ダマレ;


…そんなわけで、
既に俺もブレマスがどうとかのレベルじゃなくなっているので、
芽衣さんも気にせずGOだ>w<b

407芽依:2007/09/30(日) 06:44:13 ID:5vDhtOVU
絶対喜んでますね☆(ゝω・)vキャピ
むしろ私がエロ会話するようになってヤマチさんもう鼻血だらだらな感じ?

408芽依:2007/09/30(日) 06:45:27 ID:5vDhtOVU
と言うわけで、…頑張って投下してみますか!

…しかし、、流れだけならあるんだけど、まだ手がつけられてないだk(ry

409芽依:2007/09/30(日) 07:35:11 ID:5vDhtOVU
>白いリザポとか、ザー○ンとか、液体を相手にかけるとか、濡れ濡れで服が透けるとか
ここまでは言った。それ以降は何も言ってないwwwそこまで妄想出来るとは流石ヤマチさんだ(*´ω`)

410芽依:2007/09/30(日) 08:09:55 ID:5vDhtOVU
仮題:とりあえずあの『最強タンク』は出そう

本題:アップタウン演習場にて

「っち、気づかれたか。」
そう言って背中のブースト光を点火させて、凄い勢いで走り去る…あ、消えた。
まぁとにかくブーストで逃げた男が居た。
彼はクローキングを駆使して裏道まで走り去る。
そして裏道に入ったと同時に息を整え、回りを確認する。
(追っ手は…居ないようだな。)
そう判断した彼は別の場所へ移動しようとする。
すると。
(!?)
鈍い音が聞こえた。刃物と刃物がぶつかり合う音。
しかもこの近くから聞こえてきた。
彼はクローキングをしてその音の正体を確認しにいった。

411芽依:2007/09/30(日) 08:11:45 ID:5vDhtOVU
そこには、一人のブースト闇を背負ったドミニオン族の男剣士と、
タイタニア族の女騎士が居た。
いや、男の方は『一人』と称すべきではないだろう。
しばらく隠れながら観戦していると、彼が寄りかかっていた家の壁に槍が突き刺さった。
(うぉぉぉ!?怖えぇぇ!)
内心そう思いつつも観戦していたが…、
男の方が二人に増えたのを見て流石にやばいと感じ、彼は脱兎の如くその場から離れた。

412芽依:2007/09/30(日) 08:13:51 ID:5vDhtOVU
しばらくクローキングを駆使してアップタウン演習場を駆け回っていると、彼は一人で走っているドミニオン族の男騎士を視認した。
もう一回クローキングを発動させ、後ろから忍び寄り…、
ガッッ!!
短剣の柄が騎士の頭にスムーズに入り、騎士はその場に倒れ込んだ。
(よし、一人撃破!)
「……おい、そこのアサシン。」
相手を完全にノックアウトしたと思っていた彼は驚いて振り向く。
「さっきの一撃、痛かったぞ。」
そう言って騎士は立ち上がり、彼の腕を片手槍で強打した。
「っ!!」
腕を強打されて短剣を落としてしまった彼は予備の短剣を引き抜こうとするが、
(体に力が入らねえ…!!)
「じゃあな。」
騎士は槍を自分の体の前で柄を両手で持ち、目を瞑った。
そして目を開けて、三連続の突きを放った。
―――スピアサイクロン。
体が動かず、為す術も無かった彼は騎士の三連突きに耐えきれず、
彼はその場に沈んだ。
「っくそ…!」
「はっはっはっ。さっきのお返し―――」
騎士が言葉を言い切る前に、横から現れたエミル族の女剣士に居合いで斬られて、
騎士もその場に沈んだ。
「…………俺としたことが、横からの気配に気づかなかったぜ……。」
「……まぁ、めげんな。」

End

413芽依:2007/09/30(日) 08:19:40 ID:5vDhtOVU
後書き
変な短編ですがまぁそこは気にしないでください(ぉぃ

ちなみにこれ、寝ている間に考えついたんです。
ある日寝ていたら天啓がひらめいたのです。
そー言うわけですぐ書き上がった(ぁ

うちはなんか文の区切りが上手くないんだよね。と言うのが今回書いての感想でした。
改善しようと頑張ってるけど、うーん。

ちなみにーですね。アサシンの彼については自キャラがモデルです。
騎士もそうですねぇ。タタラベのドミ♂をナイトに変えただけ。
あと、エミル剣士は私自身ですww百鬼哭はまだなので居合い…><;
っと言うか私自キャラモデルの小説しか書いてない!!w

まとまりがない後書きEnd

414ヤマチ:2007/09/30(日) 15:25:16 ID:aar7Y8oo
なんかどっかで覚えのある奴等が戦ってるし( ´∀`)

ラストの二人がいいね。
あぁ、あるある…って感じでw

あと文章の書き方は、たくさん本読むしかないと思う。
その上で、どんな風に書かれているか意識するといいよ。

俺も自分の文章に満足できなくて、
色々試しながら最近ようやく自分の書き方が見えてきた感じ。
まだまだ精進だ><;

>>407
これは鼻血ではない。ただの鼻水だ( ̄ii ̄)
だいたい芽衣さんは元から天然エロスだっry

415ヤマチ:2007/09/30(日) 23:36:51 ID:aar7Y8oo
スレが勢いに乗ってきたところで、
俺も今書いてるやつのプロトタイプを投稿しようかな。

構想練っているときに勢いで書いただけの代物だから、
実際のところ本編とは関係なくなりそうなワンシーン。

ただ、どんなの書こうとしているかの予告版みたいな感じで楽しんでくださいb

416ヤマチ:2007/09/30(日) 23:39:06 ID:aar7Y8oo

空には決して晴れることのない暗雲が立ち込めていた。

雪のように降り注ぐ瘴気が、ただ静かにしんしんと世界を壊していく。

「…これが、お前の絶望か」

大きな戦いがあったのか、建造物はことごとく破壊され瓦礫と化し、

動物はおろか草一つ、苔一つの生命の気配さえ全く感じられない死の世界。

「だけど、もう大丈夫だ」

俺は腕の中で、涙を流し続ける少女に笑いかける。

彼女が安心できるように。

彼女が大丈夫なのだと信じられるように。

「だからもう、こんな哀しい世界でひとりで泣き続けることなんて…」

彼女がもう一度、大好きだったあの笑顔を取り戻せるように。

「―――ないんだっ!!」



灰色の世界の中、ふと視界の隅に灰色以外の色彩を見る。

それは一輪の色鮮やかな花だった。

この瘴気の降り積もる中、瓦礫の影に一輪の花が咲いていた。



「レヴァンテイン!!」

呼応するように顕現したのは黄金の炎の剣。

勇者ソラの愛剣にして、我が信念と正義の剣。

「…見せてやるよ、ソラ。

どんなに傷ついたって、どんなに壊れたって、…それでも輝いている世界を!!」

その剣の炎は、この【哀しいままに止まってしまった世界】を否定し、

全て燃やし尽くさんと光を放つ。



…そうだ、世界は強い。

こんなになるまで滅んでしまったとしても、

何度だって…

どんなに時間がかかったって…

―――必ず再生を果たす!

それを……その“取り戻された世界”を自分はよく知っているじゃないか。

「だから一緒に帰るぞ!―――現実へ!!」

417ヤマチ:2007/09/30(日) 23:40:26 ID:aar7Y8oo

…そうか、同じなんだ。

俺もソラも、現実を恐れるが故に、

記憶を封じたまま、この本の世界に囚われてしまっていた。

「だけど、俺はもう恐れない」

哀しい思い出も…

苦しかった過去も…

弱い自分も…

全て含めて自分なのだと受け入れられる。

その上で、もっと強くなろうと……そう思えるのだから!!

「我が名はHE。力を求め、力に溺れ、力を過ちし者だ」

…過去を思えば、今も心が軋みをあげる。

だけど―――

「されど―――

その過去ゆえに、真に力を正しく在るようにと望む者だっ!!!」


【PCネーム:HE...認証確認】


―――炎上。

担い手の増加した魔力量に応えるように、レヴァンテインが勢い良く炎を吹き上げる。

炎が一瞬ヒィの姿を呑み込む。

だがその炎は、すぐさま“黒い何か”によって打ち払われる。

…それは漆黒の翼だった。

そして、その翼はヒィの背から生えていた。

PCデータが彼の姿を上書きしていく。

髪は茶色から深い黒へ。

瞳には鮮血のような赤光が灯される。


しかと見よ!

これこそが彼の罪の証にして、彼の真名『HE』の姿だ!!


「穿てよ、炎の魔剣レヴァンテイン!!」

“最凶”と謳われたHEの力が、今こそ真価を発揮すべき時と完全解放される。

黄金の剣は、その桁外れの熱量に発光現象を起こし、世界を眩く照らし、

そして振り上げられた閃光が、世界を覆う暗闇を穿つ。


「知るがいい、哀しみの世界よ。

我が炎はどんな暗雲も切り裂き、天の空に届くものだと―――ッ!!!」

418コーヒープリン:2007/10/01(月) 14:57:49 ID:s3/rP15k

     ( ゚д゚ )

…しばらくお待ち下さい…

419芽依:2007/10/01(月) 16:01:42 ID:YrWMYIDo


 Now Loading....

420ヤマチ:2007/10/01(月) 22:04:09 ID:aar7Y8oo


“現在、データを呼び出しています”
“メモリカードを抜き差ししないで―――ぁんっ、動かしちゃらめぇっ”

421コーヒープリン:2007/10/02(火) 14:34:33 ID:iAH3OoFw

   ― 冒険の書が消えてしまいました(AA略) ―

422ヤマチ:2007/10/02(火) 19:44:04 ID:aar7Y8oo

はじめまして!
ポケット モンスターの せかいへ
ようこそ!

わたしの なまえは オーキド
みんなからは ポケモン はかせと(ry

423コーヒープリン:2007/10/04(木) 14:30:50 ID:yIxvzDj.
    _, ,_  パーン
 ( ‘д‘)
  ⊂彡☆))Д´)>>422
いい年になって自称ポケモン博士とか世間的に恥ずかしすぎるぞっ!

424ヤマチ:2007/10/05(金) 11:02:46 ID:aar7Y8oo
>>423
き、貴様!!みんなのオーキド博士に泣いて謝れっ!!!;;;;


…ところで全然関係ないが『火星ロボ大決戦』という漫画を買った。

これほど素晴らしい本がこの世にあるのかと感動した。
自分的に『終わりのクロニクル』以来の超傑作だと思う。

あまりに感動したので、ここでネタをひとつ紹介しよう。
…著作権とか細かいことは気にするな!;



―――ザザッ 

ペンギンコマンド(以下ペンコマ)A「ここは我らにお任せを!」
ペンコマB「こんなヤツら、司令官が相手にするまでもありませんぜ」
ペンギン帝国司令官♀(エロ担当)「チャーリー!スティーブ!」

ペンコマA「ククク、そういうわけだ覚悟しなよ」
主人公(鬼畜ヘンタイ)「お前たち家族はいるのだろ?ムダに命を散らすな」
ペンコマB「なんだと!?」

ペンコマA「き、貴様!情けをかけるつもりか!!」
ペンコマB「オレたちを生かしておけば、この先もお前をつけ狙うぜ」
主人公「好きにすればいい。その時は相手になってやる。……さらばだ」

歩き去る主人公。

ペンコマA「…なんて器のデカさだ」
ペンコマB「…完敗だな、我々の」
司令官♀(ちなみに巨乳)「―――戦わんかバカモノ!!!(怒」



―――あぁ、俺は今、猛烈に感動している!!(黙レ;
この王道的展開を裏切るように配置されたギャグと、ムダに大量に盛り込まれたエロス。
色々ギリギリな本なので、あまり表立って紹介されないが、
間違いなく名作と呼ばれる部類の書物だろう。…そう、ハリポタ並に!!www

こういう名作に出会うと創作意欲を刺激されるね。
自分はまだまだだと思う一方で、人はここまで至れるものなのかと思い知らされる。

…短くて軽いの書こうかと画策中の今日この頃でしたm(_ _)m

425コーヒープリン:2007/10/14(日) 09:33:32 ID:BojX/r26
どこから探してくるの、そんな漫画??

426ヤマチ:2007/10/14(日) 13:27:40 ID:aar7Y8oo
>>425
本屋の売れて無さそうなコーナーから稀にドロップT△Tb

427ヤマチ:2007/10/14(日) 13:29:35 ID:aar7Y8oo

いいかね、諸君。

私はこれから独り言をいう。

・・・そうだ『独り言』だ。


だからこれは、

誰かに聞いて欲しい言葉でもなく、

誰かに宛てた言葉でもない。


そうだ。つまり返事やコメントはいらない・・・・・・むしろ、してはいけない。

なぜならこれは、私の無意味な自己満足に過ぎないからだ。


そういうわけで、理解してくれたかね諸君?

ではこれより、独り言を開始することを宣言する――――っ!!!



え〜と・・・・拝啓。お元気ですか?

僕は元気です・・・・まる

このたび僕は、理学療法士(セラピスト)の学校に合格したことを、

ご報告申し上げます・・・・まる


筆記がボロボロでしたので、きっと面接を評価されたのでしょう・・・・ぶぃ♪

う〜んと、他には・・・・・あ、最近はニボシより酢こんぶにハマっていm【独り言タイム終了】

428コーヒープリン:2007/10/14(日) 14:53:28 ID:BojX/r26
…前レスにはコメントしてはいけないらしい。

    _, ,_  パーン
 ( ‘д‘)
  ⊂彡☆))Д´)>>426
昔は書店・古本屋とか回ってたけど、社会人になってからは
わざわざ探す事はないなぁ…。
価格より探す時間の方が勿体無く感じてしまう。
学生の頃は時間があって金が無い。
社会人になって時間が無いが金は…あんまり無いなorz…。

429ヤマチ:2008/05/01(木) 22:13:12 ID:aar7Y8oo
あー、あー、マイクテスト。

430ヤマチ:2008/05/01(木) 22:18:18 ID:aar7Y8oo

えーと、ご無沙汰してます。
ヤマチです。

最後の書き込みから、半年か・・・。

もう誰も見ていないだろうけど、ここは俺にとって、
始まりにして、終わりの場所だから。

だから・・・、
もう一度始める時も、“ここから”って決めていたんだ。


EMIL
CHRONICLE
OTHERS

第一章
≪森の幽霊と、壊れた機械兵器≫

―――公開開始。



それは、叶わなかった夢。
・・・実現し得なかった理想。
・・・そして、届かなかった願い。

―――“Others”

さぁ、在りえなかった結末を探しに行こう。


http://yamachi.xxx(この×を合計8つ並べて;).jp/

431ヤマチ:2008/05/02(金) 10:30:25 ID:aar7Y8oo
sage忘れた自分の迂闊さにもショックを受けたが、
自分のURLが禁止ワードに引っかかることが、もっとショックだった。
・・・・連続で同じ文字使えないのは、何とかならないものか(;´Д`)

URL訂正版(スペースを削除してご利用ください。)
ttp://yamachi.xxxx xxxx.jp/

432コーヒープリン:2008/05/02(金) 17:49:08 ID:UT3ZPaSU
    _, ,_  パーン
 ( ‘д‘)
  ⊂彡☆))Д´)>>429-431
…生きてたのかよっ!?

433ヤマチ:2008/05/02(金) 19:57:02 ID:aar7Y8oo
ラピ○タは滅びぬ!何度でも蘇るさ!(byムスカ

第三幕更新〜。
BGM多用しすぎて、ページ表示が重いと、
後悔している今日この頃・・・。

434コーヒープリン:2008/05/03(土) 12:04:46 ID:9WRLdVRU
    _, ,_  パーン
 ( ‘д‘)
  ⊂彡☆))Д´)>>433
…全部読んだぞっ!
感想は…
①エ□がない。
②リンク先や隠しページ(?)にもエ□がない…。
③ページを丸々反転させても、エ□専用ページへの隠しリンクがない…orz

結論:全力でアイちゃんのエ□SS(当然エ□CGも^^;)を作る作業に取り組む事、以上!

まあ…それは置いといて…。
結構、ホームページも上手く出来てると思うよ。
絵も別に下手って訳でもないしね。
というか、今までがSSばかりだったので文章より絵の方が気になってしまう俺…^^;
まだSSは短いけど、始まったばかりだし…それはこれから期待しておこう!
(自分は読むだけなのに、何故か偉そうな俺…^^;)

あと正直に言いなさい!
カウンター付いてたけど、どれくらいヤマチ本人が含まれているのかを…(笑)

435コーヒープリン:2008/05/03(土) 12:15:57 ID:9WRLdVRU
…気付いたら日記帳増えてるな。
ヤマチが現在進行形でHPいじってるな〜…^^;

>ヤマチのホームページ(仮)
>★
>≪メニュー≫  作品  日記帳  リンク  
あと★の所に、一瞬隠しリンクがあった様な…すぐに消えたけど…。
…まさかエ□専用かっ!?

436ヤマチ:2008/05/03(土) 12:37:33 ID:aar7Y8oo
実は作成途中のHPは以前からアップロードしていて、
一部の人間は以前から出入りしていたんだ。
たしか公開初日で300チョイは回っていたから、
実際にはそんな人は来てないんだよ(>_<)

あと管理者はカウンター回らないようにしているのだけど、
気まぐれに反応する時がある。
急に回ったらたぶん、
カウンターの不具合中に、俺が作業しているだけだろね(苦笑

ちなみに例の隠しリンクも、カウンターの不具合だ。
広告のリンクがタイトルの方まで侵食してきてギャー!?・・・・ってね^^;
急遽、カウンターを一番下に叩き落して問題解決b

437ヤマチ:2008/05/03(土) 12:55:09 ID:aar7Y8oo
しかし、読んで感想言ってくれる人がいてくれるのは嬉しいものだな。
今回もだけど、今までもサンキューな。俺みたいなバカに付き合ってくれて。

今回のホームページは、
文章も絵も“半人前”の俺だが、
二つ合わせれば“一人前”だろうという、小学生的な発想で作ってみた。
GW中はバリバリ更新するので、楽しみにしていてくれw

追記:エ□は第一章終わってから(←はじめからやる気だった人

438コーヒープリン:2008/05/03(土) 13:01:40 ID:9WRLdVRU
>GW中はバリバリ更新するので、楽しみにしていてくれw

…すまん。
俺、GW中は明日から会社休みだよ…つか今日はサービス残業してるだけ…orz
(自宅はネット繋いでないので、俺がレスしている時は会社にいる証拠^^;)

439ヤマチ:2008/05/03(土) 13:36:21 ID:aar7Y8oo
会社でこんなページ覗きに来てるのか(汗
・・・・3割尊敬したけど。

440コーヒープリン:2008/05/03(土) 13:43:24 ID:9WRLdVRU
逆にいうと、こんなトコでこんな事してるから定時に仕事が終わらなくて
今日わざわざ会社に来ているともいえるのだが…。
…それでも尊敬できるか?(笑)

441ヤマチ:2008/05/03(土) 14:14:14 ID:aar7Y8oo
だからこその“3割”。
仕事が終わらぬことを承知で尚、遊びを貫いたということだ。
その自分の選択は誇れるものだよ。・・・・真似はしないが(酷

442コーヒープリン:2008/05/03(土) 14:56:12 ID:9WRLdVRU
…真似しないのかよっ!?
まあ真似されても困るけど…。
(どっちなんだよ!?)

本音言えば、家でネット繋げると金が勿体無いから会社で見てるだけだしな…。
貧乏人は色々と大変なんだよ…orz

443ヤマチ:2008/05/05(月) 14:47:43 ID:aar7Y8oo
コーヒープリンさんに言われて、
「そっか〜エ□そんなに好きか〜」・・・と、
試しにエ□書いてみた。

カウンターが急に回りだして、驚いた。


そんなにエ□が好きか、てめぇらああああ!!?

と言いつつ、エ□絵が面白くて、
本編そっちのけで、エ□描いている自分がいる。

そんなにエ□好きか、オレええええ!!?

444コーヒープリン:2008/05/07(水) 17:56:10 ID:HfNzmrHU
    _, ,_  パーン
 ( ‘д‘)
  ⊂彡☆))Д´)>>443
エ□を書くだけだけで、カウンターが1,000増えたんだ!
ヤマチの需要は…言わなくても分かるだろ?

445ヤマチ:2008/05/08(木) 00:28:21 ID:aar7Y8oo
エ□万歳〜。
ということで、開き直って新章突入!
もうダメだ、俺orz

446コーヒープリン:2008/05/08(木) 15:07:58 ID:igwZe4Og
    _, ,_  パーン
 ( ‘д‘)
  ⊂彡☆))Д´)>>445
やっぱ人が見られると嬉しいからなぁ〜…。
別に恥ずかしがる事もないと思うぞ!

…もし俺のブログもどき(?)にカウンターとかがあったら
俺自身を含めても1,500逝ってないと思う…つか絶対逝ってない…orz
それはそれで辛いから、俺のはカウンターが無くて本当に良かったぜ><

447ヤマチ:2008/05/08(木) 23:43:42 ID:aar7Y8oo
ブログにエ□を書くのだ!
エ□はみんなの心と心を繋ぐハートフルソウルさ(≧▽≦)b

・・・そうか!だからECOはエロい服多いのか。
それなら、たしかにハートフル(ばか

448コーヒープリン:2008/05/09(金) 15:27:01 ID:AuuTfbms
    _, ,_  パーン
 ( ‘д‘)
  ⊂彡☆))Д´)>>447
エ□ゲ話なら時々してるなぁ…俺はエ□ゲユーザーだと公言してるし^^;
しかし、こんな場所で堂々とエ□エ□書いてる俺らって一体…。

449ヤマチ:2008/05/10(土) 20:37:08 ID:aar7Y8oo
>こんな場所で
大丈夫だ。既にこのスレはヤマチ空間に侵食されてる!!(まて;

だいたいエ□描く事になったのはコーヒープリンさんが、
エ□エ□言うからじゃないか。だから俺は感謝の意を込めて、
セリスたんに三角木馬を―――うあ!?エロミルク投稿が貧乳レスで埋まっている!!

450コーヒープリン:2008/05/12(月) 18:34:43 ID:eHrcK/bE
    _, ,_  パーン
 ( ‘д‘)
  ⊂彡☆))Д´)>>449
つまり俺がヤマチをエ□方向に導いた功労者という訳だな…。
一年以上を費やしてエ□を勧めてきた甲斐があったな^^;

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562名無しさん:2010/05/05(水) 15:49:02 ID:F0PE3CR2
こんな秋田の山奥みたいな過疎掲示板で宣伝しても労力に見合ったリターンは得られないだろうにw

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657名無しさん:2010/05/16(日) 05:43:46 ID:wKYvc/1A
なんだよこのスレ・・・

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