原題は『Call of Cthulhu』。ラブクラウトの有名な小説のタイトルをそのままゲーム名に使っている。
日本では昭和の頃は『クトゥルフの呼び声』、平成の頃は『クトゥルフ神話TRPG』、令和の現代では『新クトゥルフ神話TRPG』というタイトルで発売されている。
略称は英語版のタイトルから『CoC』と呼ばれている。
『クトゥルフ神話TRPG(原題:Call of Cthulhu)』のソースブックの1冊『Secrets of Japan』に記述される化身。
別のソースブック『マレウス・モンストロルム(Malleus Monstrorum)』第六版にも掲載されたが、第七版では除外されてしまった。
メイン画像は『Secrets of Japan』で悪心影などのイラストを担当した脳痛男(うにょっく)氏ご本人による蔵出しイラストである。
和式の漆黒甲冑に身を包む人型の化身。「暗黒将軍」とも呼ばれ、その顔は織田信長の名で知られた男のそれである。
『Secrets of Japan』での挿絵(メイン画像)では人間離れした、二重の口を持つ異形の相貌をとった悪心影が描かれている。
黒い装いのあちこちには、影の中に潜むかのように、鋭い牙が並ぶ多数の口が浮かび出ている。
詩の文面によれば、姿は
The jaws that bite, the claws that catch(食らいつくその顎、かきむしるその爪)
The Jabberwock, with eyes of flame(らんらんたる眼〈まなこ〉燃やしたる
性格は
manxome(ひとごろしき)
その形態は、詩には明確な姿の描写がないが、『鏡の国のアリス』に挿絵を寄せたジョン・テニエルの画では、細い体格のドラゴンのような姿で描かれている
ラヴクラフトによる初期言及
創作者はハワード・フィリップス・ラヴクラフトであり、彼の『闇に囁くもの(The Whisperer in Darkness)』において崇拝儀式の文句に登場している。深い森の奥で、異星種族とそれに仕える人間によって行われるこの儀式は、西洋において悪魔崇拝とみなされた魔女の集会、いわゆるサバトそのものである。「山羊」がシュブ=ニグラスを象徴するのも、古代宗教において豊穣の象徴と崇拝され、キリスト教によって悪魔、サバトの中心とされたモチーフに由来する。
作品例
『インスマウスの影』(The Shadow Over Innsmouth) - 1936年
『眠りの壁の彼方に』(Beyond the Wall of Sleep) - 1943年
『マージナリア』(Marginalia) - 1944年
『H. P. ラヴクラフト傑作集』(The Major Works of H. P. Lovecraft) - 1945年
『全詩集』(Collected Poems - 1963年