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戦場スレpart1
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>>888,>>891
バルクレイスへ向かうのを阻止するための牽制射のつもりだったのだが、どうやら二発目の弾丸が、
上手い具合にバルクレイスを追撃しようとした機体に直撃したらしかった。
ヒツギから礼の通信が入ったが、まぐれ当たりで「どういたしまして」などと言うのに尻込みして、
「引き続き援護します」という、ちょっと素っ気のない返答しかできなかった。
ともあれ、これでまずは一安心か……と思った、その時である。
増援らしい三機の機影がレーダーに映り、直後、それらの機体が「聖母」に対して攻撃したのであった。
いけない! と思ったが、アカリの居る位置は庇おうにも距離が開きすぎている。
その役目は近くにいたバルクレイスが引き受けたようだが、その代償として機体に結構なダメージを受けたようだ。
「相手の意図がわからない……あの機体が欲しいの? 破壊したいの?
どっちにしても、やることは変わんないけどね!」
メインブースターの出力を上げて新たに現れた三機を射程に捉えたゲシュペンストは、ライフル擲弾筒のトリガーに指をかける。
狙いは三機の正面。当たらずとも良い。当たることを想定した弾ではない。
「チャフグレネード、ファイア!」
擲弾筒から発射された弾は飛び出してすぐに両側から翼を出し、後部ブースターに点火。
ブースターの加速を利用して勢いよく海中に飛び込み、照準した座標――三機の月光の正面――へと移動し、
到達すると同時に炸裂して、その中身を全方向にぶちまけた。
中から出てきたのは、機体のFCSに働きかけて照準を狂わせる欺瞞物質。それが千数百粒ばらまかれて、月光の正面を埋め尽くす。
さらに、ゲシュペンストはそれぞれの月光に対して一発ずつ、ライフルで撃ちかける。相手にこれ以上の追撃を許してはならない。
「ハヤセさん、突出し過ぎています! チャフが効いているうちに離脱して下さい!」
擲弾筒を折って排莢しながら、アカリはヒツギに呼びかける。
残りのチャフは一発しかない。それを使ったとしても、「聖母」を回収しつつの離脱は難しいと言わざるを得ない。
目標の完遂を優先するか、味方の安全を優先するか。その選択肢が思い浮かぶほどに、状況は切迫している。
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